日本没落への反論」
『日本の「ものづくり」の底力を過小評価すべきでない』
<東レ経営研究所産業経済調査部長 増田貴司氏>
目本経済を牽引してきた製造業の力が落ちたとの指摘があるが、日本の製造業が再評価される日は近い。
米サブプライムローン一信川力の低い個人向け征宅融資一問魍の深刻化を背景に、今年の年初から世界同時株安が進み、世界経済の減速懸念が強まっている、日本経済はサプラライム問題による損失が欧米より小さいにもかかわらず、株価は人きく下げ、先行き悲観論が勢いを増している「日本は政治のみならず、経済も三流との声まで聞かれるようになった。
しかし、今の資本市場は日本経済の成長エンジンである「ものづくり」企業の競争力を、どう見ても過小評価している、日本のものづくりの底力に目を向ければ、日本が決して経済衰退国ではないことが理解できるはずである。
近年、日木の製造業の業績は好調だ=2008年3月期の製造業上場企業の連結巣績は6期連続の増益となる見込みである。製造業全体の売上.高営業利益率は約6.% 80年代後半のバブル期を上回る高水準だ。これに対し、製造業は海外の高成長のお陰で息を吹き返しただけだと冷ややかに見る向きもある、確かにここ数年の製造業の好業績の背景には、
中国など新興工業国の高成長、
為替の円安---という2つの外部要因があったことは事実だ、しかし、企業が外部環境の
追い風をしっかり利益につなげることのできるグローバルな牛沫体制を営々と築き上げてきたからこそ、その恩恵を亨受できている点も忘れてはならない。
他国にはない現場重視の強み
日本のものづくりの強みは一体どこにあるのか、東レ経営研究所では、日本のものづくりの競争力の源泉や今後の戦略を考察する目的で、「製造業の現場は今」と題する自主調査を実施した。
調食を通じて見えてきた日本のものづくりの強みは、次の6点に整理でき」る。
厚みのある強い部材産業の集積日本には、素材から最終製品までフルラインアップで強い産業の集積がある、広範な分.野で一局皮な部材を供給するサプライヤーが国内に存在することは、他同にはない特微である。
∈遒蠎蠅隼箸ぜ蠅琉貘硫
元来、日本では作り手と買い手が商品を介して対話をしながら、お互いがお互いを育て、高め合う関係にある。部材メーカーと最終材メーカーが強カタッグを組んで「作り込み」を行
うのは、日本の「お家芸」だ。例えば、日本の鉄鋼業が世界最高の技術力をもつ最人の理由は、日本には鉄鋼のユーザー(顧客)として自動車、電気などの、実カがあり.要求水準の高い企業が存在することにある鉄鋼メーカーはこうした「うるさい」ユーザーとの二人三脚で彼らのニーズに応える製品を開発、提案するなかで技術力を鍛えてきた。
.
8従譴量簑蟆魴菁塾
日本のものづくり優良企薬に共通する特徴は、現場重視と現場主義である。現場が自分で問題を発見し、自ら改善策を考えて迅速に解決を図り、トラブルに柔軟に対応するプロセスが組織に埋め込まれている。この点、米国や中国の企業では管理職と現場労働者の階層格差が明確で、経営者が現場に敬意を払う文化がないため、現場の労働者が創意工夫して問題解決を図ることは期待しづらい
ぢ診醜の重視
日木にはオンリーワンの技術力を持ち、世界から選ばれるものづくり中小企業が多数存在する。これらの企業では共通して、個々の技術者が開発から設計、製造までー人で一貫してこなす多能工であり、そのことが強みとなっている。大企業でも個々の部門の専門家が隣接する部門の仕事も経験し、個別領域に閉じこもることなく、全工程を一体として視野に入れながら仕事を行う仕組みを取り入れている例が多い。
チ反イ琉貘隆兇筏属意識
日本企業ではチームワークで業務を進めることが重視され、日常化している、組織の一体感や帰属意識が強く、一丸となって課題に取り組む力に秀でている。例えば、トヨタ自動車が追求している「自工程完結」は自分の工程だけしっかりやるというものではなく、組織の人間が気持ちをつなげることを主眼としている。前工程の人がどういう気特でどのように作って自分達の工程にモノを送ってくれたかに思いを巡らせ、次の工程の人がどんな気持ち
で受け取るかを考えつつ仕事をすることが求められる。
Δ發里鼎りを楽しむ国民性
日本製品の手抜きのなさや品質へのきめ細かいこだわりは、「よりよいものを作って人を喜ばせたい」、という精神や、ものをつくること自体に楽しみを見いだすメンタリティーに支えられている。個々人が職人技 本能を持った求道者であるとも言える。
ある韓国の経営者がこう語っていた。「韓国人は目に見えない部分は手を抜くが、日本製品は目に見えないところまできれいにしようという精神で作られている日本企業の技術に追いつくことは、可能だが、日本製品のもつ『品格』に追いつくのに難しい」。
問題点はあっても対策は講じている
日本の強みは、組織の一体感や職人技本能にあると語ると、それは日本特殊論や精神論だと拒絶反応をする人がいる。しかし、多くの日本人が自然に身につけている国民性が、ものづくりの強みになっていることは、否定しがたい事実であり、現実に日本のものづくりがこうした特微をもつ以ヒ、それを強みとして認識し、活用していくべきだろう。
一方で、日本のものづくりには他国にない強みがあるから大丈夫と、現状是認や慢心に陥ってはならない.なせなら、昨今の企業を取り巻く情勢をみると、日本のものづくリの強みを損なうような動きや、強みを発現しにくい環境変化が生じているからである。
例えば、非正社員の増加に伴い、組織の一体感の欠如やOJT(職場内訓練)の崩壊による現場の課題解決能力の低下などの問題が発生している。また、リストラの弊害として、従業員相互や取引相手との間の信頼関係の希薄化や、組織や分野の壁を超えた情報共有の場の減少といった問題も指摘されている。さらに、電機業界などでは国際競争力の激化と製品ライフサイクルの短期化を背景に、高機能な新製品閉溌に成功しても小ロットしか売れないため、利益なき繁忙一に陥るという問題が表面化している。
.
しかし、筆者の見る限り、多くの日本企業はこれらの問題点をかなり正確に見定め、環境変化に対応しつつ、前述したものづくりの強みを維持・強化し、自杜品の競争力強化につなげる戦略を着々と講じている。
製造業は、種をまき、水をやり育てる農耕型の営み、であり、投資が実を結ぶまでには.長い年月を要する。このため、将来の成長の種を育てるプロセスが、短期的成果を求める資本市場ではネガティブに、評価されがちだ。また、日本のものづくりの強みの構成要素である組織の一体感などは定量的に把握できないため、市場では注目されにくい。
しかし、日本のものづくりの底力を考慮すれば、現在の日本企業の株価はどう見ても割安である。
地球温暖化問題への対応が世界的な課題となるなか、世界最先端をいく日本の省エネ・環境技術に対する需要が本格化するのもこれからだ。低賃金の新興国企業の台頭にもかかわらず、
競争力ある輸出商品を生み出し続け、貿易黒字を計上し続ける日本の製造業の強さが、株式市場で、再評価される日が遠からず訪れるはずだ。
エコノミストの特集が「没落する日本」またエコノミストは悲観論が大好きだから、最近氾濫する「没落する日本」「ガラパゴス=日本論」論破してやろうと思ったら、悲観論とともに、その反論が掲載されていた。反論の増田氏の文章は、氾濫する「没落する日本論」に対する的確な反論であり敬意を表しスキャナーで取り込んだ文章をOCRソフトで全文読み込みました。(先週号だから、著作権は許してね。)
<野村総研・吉川尚宏氏>のガラパゴス=日本論について。
確かに携帯電話はガラパゴスの典型だと思います。しかし、ワンセグや高度なサービス、GPS,お財布携帯、音楽機能etc、「ガラパゴス」どころか「ドクターモローの島」かもしれません。
私は携帯電話を電話機能とメール機能以上に欲していない。0円とか5円とかで携帯を切り替えもう5年ほど過ぎるが今のところ新しい携帯はほしくはない。次も出来るだけ簡素な携帯を望んでいるが、切り替える時に格安であれば格安の国産機種を選ぶだろう。でも、私以外の日本の消費者のニーズを満たす携帯電話を外国企業は作ることは出来ないと思う。 「iフォン」のデザイン・コンセプトは良いかもは日本では売れないだろう。
ガラパゴス?上等じゃないか、勝手に日本で進化し続ければいいと思う。海外で規格が決まってしまって日本企業が締め出されても、日本の消費者のニーズを満たす外国企業は数少ない。
我がままで、オタクな日本のマーケットでの争いは不毛な争いとは思いません。確かに第二世代のGMS通信方式・第三世代UMTSで後塵を拝したが、第四世代B3Gで挽回すればいいだけではないか?国内市場で切磋琢磨した圧倒的な技術が無駄になるとは思えない。(素人論だが)
先週東芝は、HD―DVD事業の撤退を決断し、その一方で、フラッシュメモリー事業で2工場を建設し、総投資額は最大で約1兆8000億円投資をするという。事業の選択と集中を決断したが、その決断の早さ、感動すら覚えました。
携帯電話の端末に関しても国内で切磋琢磨して、技術力を競い合っていれば、日本企業の再攻勢はいずれあるだろう、ただその時を待てばいいと思う。
日本は元々蓬莱島である、ガラパゴスのような小さな生態系ではない。
海外に出ない二十代男子!「しっかりしろ!」でも、二十代男子にしてみれば、東京の面白さと刺激に匹敵する街はNYと・・あとあるのか?と考えると、無理もないかもしれない。
大和総研チーフアナリスト・原田泰氏の日経ネットのコラムはとても秀逸で、毎度読んでいます。 http://bizplus.nikkei.co.jp/colm/harada.cfm
ただ、今回の主張のように、そう簡単に日本では集中と選択は難しい。伝統芸能や、伝統工芸など、古い技術の蓄積が今日の日本を形成している。農業を切り捨てることはできるか?繊維産業は捨てて、西陣織も中国にでも下請けさせればいいか?清濁併せ持つのが日本の欠点でもあり、長所であり、日本が日本たる所以かもしれない。原田氏の言わんとすることは分らなくもないが、競争力の無い産業を切り捨てるのではなく、長所をどう生かすかと論考してほしかった。
日本没落論は、没落しない為にはどうすべきか、真剣に考える為の警告である。
『日本の「ものづくり」の底力を過小評価すべきでない』
<東レ経営研究所産業経済調査部長 増田貴司氏>
目本経済を牽引してきた製造業の力が落ちたとの指摘があるが、日本の製造業が再評価される日は近い。
米サブプライムローン一信川力の低い個人向け征宅融資一問魍の深刻化を背景に、今年の年初から世界同時株安が進み、世界経済の減速懸念が強まっている、日本経済はサプラライム問題による損失が欧米より小さいにもかかわらず、株価は人きく下げ、先行き悲観論が勢いを増している「日本は政治のみならず、経済も三流との声まで聞かれるようになった。
しかし、今の資本市場は日本経済の成長エンジンである「ものづくり」企業の競争力を、どう見ても過小評価している、日本のものづくりの底力に目を向ければ、日本が決して経済衰退国ではないことが理解できるはずである。
近年、日木の製造業の業績は好調だ=2008年3月期の製造業上場企業の連結巣績は6期連続の増益となる見込みである。製造業全体の売上.高営業利益率は約6.% 80年代後半のバブル期を上回る高水準だ。これに対し、製造業は海外の高成長のお陰で息を吹き返しただけだと冷ややかに見る向きもある、確かにここ数年の製造業の好業績の背景には、
中国など新興工業国の高成長、
為替の円安---という2つの外部要因があったことは事実だ、しかし、企業が外部環境の
追い風をしっかり利益につなげることのできるグローバルな牛沫体制を営々と築き上げてきたからこそ、その恩恵を亨受できている点も忘れてはならない。
他国にはない現場重視の強み
日本のものづくりの強みは一体どこにあるのか、東レ経営研究所では、日本のものづくりの競争力の源泉や今後の戦略を考察する目的で、「製造業の現場は今」と題する自主調査を実施した。
調食を通じて見えてきた日本のものづくりの強みは、次の6点に整理でき」る。
厚みのある強い部材産業の集積日本には、素材から最終製品までフルラインアップで強い産業の集積がある、広範な分.野で一局皮な部材を供給するサプライヤーが国内に存在することは、他同にはない特微である。
∈遒蠎蠅隼箸ぜ蠅琉貘硫
元来、日本では作り手と買い手が商品を介して対話をしながら、お互いがお互いを育て、高め合う関係にある。部材メーカーと最終材メーカーが強カタッグを組んで「作り込み」を行
うのは、日本の「お家芸」だ。例えば、日本の鉄鋼業が世界最高の技術力をもつ最人の理由は、日本には鉄鋼のユーザー(顧客)として自動車、電気などの、実カがあり.要求水準の高い企業が存在することにある鉄鋼メーカーはこうした「うるさい」ユーザーとの二人三脚で彼らのニーズに応える製品を開発、提案するなかで技術力を鍛えてきた。
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8従譴量簑蟆魴菁塾
日本のものづくり優良企薬に共通する特徴は、現場重視と現場主義である。現場が自分で問題を発見し、自ら改善策を考えて迅速に解決を図り、トラブルに柔軟に対応するプロセスが組織に埋め込まれている。この点、米国や中国の企業では管理職と現場労働者の階層格差が明確で、経営者が現場に敬意を払う文化がないため、現場の労働者が創意工夫して問題解決を図ることは期待しづらい
ぢ診醜の重視
日木にはオンリーワンの技術力を持ち、世界から選ばれるものづくり中小企業が多数存在する。これらの企業では共通して、個々の技術者が開発から設計、製造までー人で一貫してこなす多能工であり、そのことが強みとなっている。大企業でも個々の部門の専門家が隣接する部門の仕事も経験し、個別領域に閉じこもることなく、全工程を一体として視野に入れながら仕事を行う仕組みを取り入れている例が多い。
チ反イ琉貘隆兇筏属意識
日本企業ではチームワークで業務を進めることが重視され、日常化している、組織の一体感や帰属意識が強く、一丸となって課題に取り組む力に秀でている。例えば、トヨタ自動車が追求している「自工程完結」は自分の工程だけしっかりやるというものではなく、組織の人間が気持ちをつなげることを主眼としている。前工程の人がどういう気特でどのように作って自分達の工程にモノを送ってくれたかに思いを巡らせ、次の工程の人がどんな気持ち
で受け取るかを考えつつ仕事をすることが求められる。
Δ發里鼎りを楽しむ国民性
日本製品の手抜きのなさや品質へのきめ細かいこだわりは、「よりよいものを作って人を喜ばせたい」、という精神や、ものをつくること自体に楽しみを見いだすメンタリティーに支えられている。個々人が職人技 本能を持った求道者であるとも言える。
ある韓国の経営者がこう語っていた。「韓国人は目に見えない部分は手を抜くが、日本製品は目に見えないところまできれいにしようという精神で作られている日本企業の技術に追いつくことは、可能だが、日本製品のもつ『品格』に追いつくのに難しい」。
問題点はあっても対策は講じている
日本の強みは、組織の一体感や職人技本能にあると語ると、それは日本特殊論や精神論だと拒絶反応をする人がいる。しかし、多くの日本人が自然に身につけている国民性が、ものづくりの強みになっていることは、否定しがたい事実であり、現実に日本のものづくりがこうした特微をもつ以ヒ、それを強みとして認識し、活用していくべきだろう。
一方で、日本のものづくりには他国にない強みがあるから大丈夫と、現状是認や慢心に陥ってはならない.なせなら、昨今の企業を取り巻く情勢をみると、日本のものづくリの強みを損なうような動きや、強みを発現しにくい環境変化が生じているからである。
例えば、非正社員の増加に伴い、組織の一体感の欠如やOJT(職場内訓練)の崩壊による現場の課題解決能力の低下などの問題が発生している。また、リストラの弊害として、従業員相互や取引相手との間の信頼関係の希薄化や、組織や分野の壁を超えた情報共有の場の減少といった問題も指摘されている。さらに、電機業界などでは国際競争力の激化と製品ライフサイクルの短期化を背景に、高機能な新製品閉溌に成功しても小ロットしか売れないため、利益なき繁忙一に陥るという問題が表面化している。
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しかし、筆者の見る限り、多くの日本企業はこれらの問題点をかなり正確に見定め、環境変化に対応しつつ、前述したものづくりの強みを維持・強化し、自杜品の競争力強化につなげる戦略を着々と講じている。
製造業は、種をまき、水をやり育てる農耕型の営み、であり、投資が実を結ぶまでには.長い年月を要する。このため、将来の成長の種を育てるプロセスが、短期的成果を求める資本市場ではネガティブに、評価されがちだ。また、日本のものづくりの強みの構成要素である組織の一体感などは定量的に把握できないため、市場では注目されにくい。
しかし、日本のものづくりの底力を考慮すれば、現在の日本企業の株価はどう見ても割安である。
地球温暖化問題への対応が世界的な課題となるなか、世界最先端をいく日本の省エネ・環境技術に対する需要が本格化するのもこれからだ。低賃金の新興国企業の台頭にもかかわらず、
競争力ある輸出商品を生み出し続け、貿易黒字を計上し続ける日本の製造業の強さが、株式市場で、再評価される日が遠からず訪れるはずだ。
エコノミストの特集が「没落する日本」またエコノミストは悲観論が大好きだから、最近氾濫する「没落する日本」「ガラパゴス=日本論」論破してやろうと思ったら、悲観論とともに、その反論が掲載されていた。反論の増田氏の文章は、氾濫する「没落する日本論」に対する的確な反論であり敬意を表しスキャナーで取り込んだ文章をOCRソフトで全文読み込みました。(先週号だから、著作権は許してね。)
<野村総研・吉川尚宏氏>のガラパゴス=日本論について。
確かに携帯電話はガラパゴスの典型だと思います。しかし、ワンセグや高度なサービス、GPS,お財布携帯、音楽機能etc、「ガラパゴス」どころか「ドクターモローの島」かもしれません。
私は携帯電話を電話機能とメール機能以上に欲していない。0円とか5円とかで携帯を切り替えもう5年ほど過ぎるが今のところ新しい携帯はほしくはない。次も出来るだけ簡素な携帯を望んでいるが、切り替える時に格安であれば格安の国産機種を選ぶだろう。でも、私以外の日本の消費者のニーズを満たす携帯電話を外国企業は作ることは出来ないと思う。 「iフォン」のデザイン・コンセプトは良いかもは日本では売れないだろう。
ガラパゴス?上等じゃないか、勝手に日本で進化し続ければいいと思う。海外で規格が決まってしまって日本企業が締め出されても、日本の消費者のニーズを満たす外国企業は数少ない。
我がままで、オタクな日本のマーケットでの争いは不毛な争いとは思いません。確かに第二世代のGMS通信方式・第三世代UMTSで後塵を拝したが、第四世代B3Gで挽回すればいいだけではないか?国内市場で切磋琢磨した圧倒的な技術が無駄になるとは思えない。(素人論だが)
先週東芝は、HD―DVD事業の撤退を決断し、その一方で、フラッシュメモリー事業で2工場を建設し、総投資額は最大で約1兆8000億円投資をするという。事業の選択と集中を決断したが、その決断の早さ、感動すら覚えました。
携帯電話の端末に関しても国内で切磋琢磨して、技術力を競い合っていれば、日本企業の再攻勢はいずれあるだろう、ただその時を待てばいいと思う。
日本は元々蓬莱島である、ガラパゴスのような小さな生態系ではない。
海外に出ない二十代男子!「しっかりしろ!」でも、二十代男子にしてみれば、東京の面白さと刺激に匹敵する街はNYと・・あとあるのか?と考えると、無理もないかもしれない。
大和総研チーフアナリスト・原田泰氏の日経ネットのコラムはとても秀逸で、毎度読んでいます。 http://bizplus.nikkei.co.jp/colm/harada.cfm
ただ、今回の主張のように、そう簡単に日本では集中と選択は難しい。伝統芸能や、伝統工芸など、古い技術の蓄積が今日の日本を形成している。農業を切り捨てることはできるか?繊維産業は捨てて、西陣織も中国にでも下請けさせればいいか?清濁併せ持つのが日本の欠点でもあり、長所であり、日本が日本たる所以かもしれない。原田氏の言わんとすることは分らなくもないが、競争力の無い産業を切り捨てるのではなく、長所をどう生かすかと論考してほしかった。
日本没落論は、没落しない為にはどうすべきか、真剣に考える為の警告である。