http://www.uniqlo.jp/uniqlock/swf/blog_small.swf?user_id=Bo4uxIuSX6BfwXZC
http://www.tokyovalley.com/yahoo_blog/article/article.php
私は東海村の近く水戸出身でございます。私が知る限り水戸市民の多くは東海原発に対し非常に寛容に考えていると思います。叔母が原子力研究所へ勤めていたせいもあるかもしれませんが、私はこれまで原子力発電を好意的に捉えてまえりました。

1980年代ソビエトのアフガン侵攻で左翼連中が一斉に反原発運動へ流れこみましたが、地域エゴとの相乗効果で反原発運動がもりあがり、私は非常に不愉快に思ってきました。

地球温暖化が叫ばれるようになると、反原発運動を行ってきたような市民運動家はこぞってエゴじゃなくてエコ運動家へ看板を架け替えて、いつのまにかCo2削減と二律背反する反原発運動は衰退しつつあります。Co2削減の切り札原子力発電所は、今ではある程度市民権を得るようになってきました。それでも根強い反原発運動は地域エゴ住民を除きだいぶ下火となってきたことは喜ばしい限りです。

しかし!日本の原子力行政については非常に不満である!このままでいいのかはなはだ疑問な点が多い。

ひとつは、温暖化対策の切り札として世界中で一斉に原発の新設が計画されている時に、計画中の新興国の多くと政府は受注する為の要件である2国間原子力協定を結ぼうとしていない。そればかりか、燃料のウラン資源確保に政府として積極的な動きをみせていない。

UAE原発受注では国を挙げて取り組んだ韓国に苦杯をなめ、手堅いと考えていたベトナムの案件は軍事供与を絡めたロシアに攫われた。米国内の新設の原発受注も官民足並みをそろえないと、このままでは期待したほど受注できないかもしれない。小鳩民主党政権が米国との距離を言えばいうほど、当然その距離の分日本の原発受注は遠くなる。

また巨費をつぎ込んだ核燃料サイクルの迷走ぶりに私は失望している。夢の原子炉、高速増殖炉に欠かせない「核燃料再処理工場」、「MOX燃料加工工場」が依然稼動できていない点と、高レベル放射性廃棄物処理について目処が立っていない状況では実現が危ぶまれる。遅々として進まない日本の原子力行政に私は苛立を覚えてしまう。

やっと2009年12月2日、九電は佐賀県の玄海原子カ発電所3号機で日本初のプルサーマルの営業運転を始めた。 プルサーマルとは使用済み核燃料を再処理してプルトニウムを取り出して作るMOX(ウラン・プルトニウム混合酸化物〕燃料で発電する原発だ。夢の核燃料サイクルの扉を開く魁として、大過なく運転されることを切に望みます。

そして漸く1995年のナトリウム漏れ事故以来、実に14年ぷりのもんじゅ試運転再開のニュースだ。

高遠増殖炉を実用化できれぱ、新たなウラン燃料を使わず、l000年でも帯発電できるという夢の核燃料サイクルが完成するもくろみだ。だが計画通り2050年に実現するかは不透明で、下記図を見ていただければお分かりだと思いますが現実の核燃料サイクルヘの道は厳しく遠い。

【核燃料サイクル】
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http://www.mfbr.co.jp/contents/0400.html(若干加工)

六ケ所村の使用済み核燃料の再処理工場を1997年に完成させるはずだった。しかしトラブルの続発で完成を17回も延期した。次の完成予定は今年10月。この原因は国産技術に執着した為、いまだ実用化していない。フランスで高いお金を払い再処理しているMOX燃料再処理工場も、今年同じく六ヶ所村にようやく着予定である。

再処理工場のコストは6900億円であったが、トラブル続きで2兆2000億円に膨れ上がっている、19兆円と試算した核燃料サイクルもこのままでは50兆円になるのではないかと懸念する声もある。再処理工場は日本独自の方法にこだわりすぎて、前進しないのだとの話です。MOX 燃料処理でもフランス式でいけばこれほどトラブら無くて済んだとのことだ。

高レベルの核廃棄物をどう処分するかという決定的問題がある。高レベル廃棄物は1000年近く地中深く安全に管理しなければならないが、その処分地が決まらない。2007年に高知県東洋町が名乗りを上げたが、推準派の町長が選挙に敗れて白紙撤回し現在まったく目処が立っていない。

私は硫黄島や南鳥島などの絶海の孤島の地底に建設すればいいと私は考えるのですが・・・なぜかそういった提案がでてこないのが不思議だ。

日本の原発の強みは、その安全技術と運転ノウハウである。2007年7月の新潟県中越沖地震で柏崎原発が、震度6強で想定を上回る最大の揺れ993ガルを観測したため、運転を行っていた2、3、4、7号機は自動で緊急停止したことは記憶に新しい。

日本では、活断層の上に原発が建設されたことは原発行政の失敗であるとのニュースの取り上げられ方であった。だが、専門家や外国の評価はこれとは逆である。

想定以上の揺れを記録したにもかかわらず、原子炉・冷却用冷媒等の重要な機構からの外部への放射性物質の流出は確認されていないことなど。その耐震技術のど日本の安全技術は世界から称賛された。

計画外停止の頻度は世界で最も少ない水準だ。原発の初稼働から40年以上、大規模事故はなく、厳しい安全基準をクリアし続けてきた日本の原発は競争力を持っている。

原発導入を計画している国にとって、こうした日本の技術やノウハウは日本の強みである。

また、東芝・日立・三菱重工はその他風力等自然エネルギー技術も同時に持つのであるから、火力発電所のCO2地中封印技術、送変電事業までセットで売り込めば、日本にも勝機は多いと思う。

東芝のように国には殆ど期待せずといううのが原子力産業では勝者になるかもしれません。
ちなみに東芝は、韓国が落札したことにより、ライセンス料200億円が転がり込むとのことです。

<ご参考>
高速増殖炉についてその増殖のメカニズムと仕組み。


【増殖のメカニズム】
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【高速増殖炉の仕組】
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