まずは

③村上春樹氏のカタルーニャ国際賞スピーチを考える その3 大好きな春樹氏を批判する》のこの写真を見てどう思いますか?

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まさに、仲間が屠殺され、屠殺機で最後の瞬間を待つうつろな目をした牛の写真です。

貴方はこの牛を助けてあげますか?

正義の味方を自認する貴方はおそらくこの罪なき牛さんを残酷な機械から助け出すでしょう。

そして、助け出したところで満足するのです。「殺されなくてよかったね・・・・」
 

Pink Floyd's Atom Heart Mother(1970)邦題「原子心母」


今、原発に反対されている方は、正常な感覚の持ち主で、正義を貫こうとしているのだと思います。私は非難いたしません。
 
でも、本当に正義を実行すればいいのでしょうか?
もっと広い視点を持つべきではないでしょうか?
 
写真の、牛さんを助けたとしてもどこかで牛は屠殺され、マクドナルドのハンバーガーや吉野家の牛丼になっていくのです。
 
人間が肉食を止めない限り人目がつかないところで、屠殺は行われていくのです。
 
原発の問題も似たような問題に突き当たると思うのです。
反原発の人が電気を使うななどという短絡的な話をするのではありません。
人が生きていくにはエネルギーが必要であり、世界の現実をよく認識してから原発の是非を考えて欲しいと私は思います。
 
菅直人がスーパーポピュリズムとも言うべき安易な脱原発を言い出し、玄海原発を止める止めない、ストレステストだと・・・日本のエネルギー政策に信念なくただ内閣を延命するドタバタを繰り返しています。福島原発のメルトダウンも問題ですが、日本の政治自体がメルトダウンを起こし機能しなくなっています。

3.11以降この数ヶ月民主党政権、そして野党自民党を見ていると「国家は何のためにあるのか?」考えさせられます。
 
菅政権は3.11直前ですら機能せずにいたが、3.11で災害対策基本法第105条「災害緊急事態」も布告せず東日本を機能不全に陥れ国民生活を大混乱に陥らせた。
 
これは市民運動化出身菅直人や民主党の人間が有事の強制権という国家権力の行使に否定的な考えを持ち、国家を運営する資質に欠けていることによるのだと思います。それなのに今の地位を守ろうとする・・・

民主党に限らず「民意絶対」という戦後教育を受けた世代がこの国のそれぞれのトップについて日本がウルトラポピュリズムの方向へ流れてしまいます。
当たり前のことができないそんな情けない政府や国会など津波の瓦礫とおなじ厄介ものでしかありません。
 
フランスのジャックアタリに言わせれば「国民の生命を守ろうとしない国に国家主権はない」・・・
 
しかしながら永田町以外の日本は世界から賞賛されています。冷静さを失わなかった一般市民、献身的な自衛隊の活躍はもっと賞賛されるべきであろう。それと原発ですらその耐震構造が優れていることを改めて原発導入を考えている新興国より高く評価されています。中越沖地震での柏崎刈羽原子力発電所がネットで反原発の人達が大騒ぎしたような被害はIAEAも調査で殆ど被害が無かったのに加え、福島第一以外は全て無事であった。
 
原子力発電所はもはや世界中誰もが知るリスクとなった。今後の日本製の原子炉は緊急停止後外部電源が遮断されれたリスク対応がなされると思います。
 
恥ずかしながら私は原子炉が緊急停止した後冷却し続けないとメルトダウンするリスクについて理解していなかった。だが、驚くべき事に十数年前まで政府自体が認識していなかった。

日本のエネルギーは電力の場合持続的に原子力発電が安定的なエネルギーを供給し夏場や需要期に不足する分を火力でカバーする体制になっている。

原子力発電に関してはリスクがあることをちゃんと提示したうえで覚悟を持って安定電源として必要だと私は思います。


反原発の人達は1973年の石油危機のことを知らないのか忘れてしまったのでしょうか?石油やLNGを中東の独裁者や米英の石油メジャーから彼らの言い値で買い続けていたから、石油の値段で日本経済社会は大混乱に陥った。

堺屋太一さんが1975年に通産省在職中作家としてデビューしたのは、中東からの石油輸入が制限されるようになった時に、日本はどのような状況下に置かれるのかを書いたシミュレーションした近未来小説『油断!』でした。

中東で大規模な紛争が勃発したりマラッカ海峡やホルムズ海峡が閉鎖され、石油が日本に入ってこなくなったらどうなるかと危惧して日本は原子力発電を選択したのだ。

利権目当で原子力を始めたのではない。その視点を脱原発の人達は忘れている。

そもそも第二次世界大戦において真珠湾を強襲したのは日本に石油が入ってこなくなることとなった為開戦やむを得ずとなったことすら反原発の人の思考回路に入ってはいない。

私は今後100年も200年も日本が原子炉にそのエネルギーを頼るべきとは思っていませんが少なくとも次のイノベーションが実現するまでは日本は原子力に頼らなくてはならないことを認識するべきだと考えます。

それをヒステリックに反原発を大騒ぎする単細胞な人達を小さな菅直人と私は思っています。

原発は13ヶ月を越えないうちに停止して機器を検査するよう電機事業法で定められていますそして保安院の最終審議を受け3~4ヶ月で運転を再開しています。3.11以降この定期検査の後再開が延期され続けています。「浜岡停止要請」は保安院の安全基準を満たしている原発に対して情緒的に下された政治的判断のおかげで、能力の無い保安院が安全の根拠を失い、再開認可を下せなくしてしまった。その場しのぎの菅政権下、来春には全ての原発が止まります。この夏を涙と汗が出る節約で凌いだとしても、来年の夏はもっと深刻な状態に陥る予定です。

来年気温30度を越える窓が開かないオフィスで熱中症で倒れるのではと気が重い思いをしています。安易に脱原発などと言うな・・・・とは私の切なる思いなのです。

日本中が慢性的な電力不足に陥れば、日本が世界に誇る日本製部品に不良品の発生頻度が高まったり、長時間かけて安定的な電力を必要とする素材、銅箔・自動車部品・金型etcが日本に見切りをつけ海外へ移転してしまいます。日本の技術力の象徴として注目される炭素繊維でも、24時間連続生産で焼き固めて作るので停電は致命傷。

停電や電力料金上昇は、進む空洞化のなかで、それでも国内に残って耐えてきた、付加価値の高い最も大事な産業分野に打撃を与えてしまう。半導体工場はー秒未満の瞬時電圧低下で約1億円の損害が発生するという。製造業以外でも、金融・保険業や情報通信業でその傾向が強い。システムダウンによる損失額(1時間あたり)は証券で7・7億円、クレジットカードで3・1億円に及ぶ。

これらの業界の基盤であるデータセンターは大量の電力を消費する。今回の計画停電で非常用電源がうまく立ち上がらなかったところもあった。電力不足が空洞化につながるり海外への分散化も進む可能性がある。
安易な脱原発は日本経済にダメージを与える。「貧しくなってもご飯が食べられなくなってもいいから原発を無くしてくれ」と国民が選択するなら話は別だが、経済と安全のバランスを重視しなければ、日本経済は奈落の底へ落ちていきます。
 
脱原発で日本の自然環境を次世代に繋いでいきたい正義感立派なものです。わたしも同じ気持ちですが、それ同時にこの日本の国を衰退する貧しい国にして次世代へ引き継ぐことも阻止しなくてはならないのです。
 
わたしのブログでは、次世代エネルギーのことも沢山紹介してきました。
Googleで検索する自分のブログが1ページ目に載っていることが多いので驚きます。
 
 
 
 
私も次世代エネルギー推進は大賛成で、できればすべて代替できればいいとも思っていますが、それは現実的にはここ10年では無理!なのです。残念ながら・・・・。
 
現在再生可能エネルギーは総発電量の1%程度、仮に送電網が開放され画期的な技術革新があったとしても10年では原発に取って代わるにはほとんど不可能だ。
原発は動かし続けなければ新産業だって発展しない。
 
日本の原発代替としてLNGを輸入すればLNG価格が今後高騰する。シェールガスも実用化し始めたが日本近海に眠るメタンハイドレードの実用化にはまだ少し時間が必要だ。
 
現実的には原発は再稼動しなくてはならないのだ。また、日本が脱原発をしても新興国は原発を導入する。新興国の原発が皆中国製・韓国製・ロシア製になったら地球はそれこそおしまいだ。福島原発事故という貴重な経験をした日本こそ安全な原発を世界に供給する義務がある!

ツイッターやブログで反原発を語る正義の諸君、頼むから安易な脱原発は止めてくれ。君たちの恐怖心からは何も生まれない。いや生まれるのは風評被害という災難だけだ。ただでさえ脆弱な日本経済をこれ以上破壊する手助けをしないでもらいたい。
もっと広い視野で、過去の歴史や世界情勢を考えれば、安易な脱原発論を唱えることがいかに愚かしいか気がつくはずだ。