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(略)
【あらすじ】
急死したはずの父親から送られてきた一通のメール。それがすべての発端だった。創薬化学を専攻する大学院生・古賀研人は、その不可解な遺書を手掛かりに、隠されていた私設実験室に辿り着く。ウイルス学者だった父は、そこで何を研究しようとしていたのか。同じ頃、特殊部隊出身の傭兵、ジョナサン・イエーガーは、難病に冒された息子の治療費を稼ぐため、ある極秘の依頼を引き受けた。暗殺任務と思しき詳細不明の作戦。事前に明かされたのは、「人類全体に奉仕する仕事」ということだけだった。イエーガーは暗殺チームの一員となり、戦争状態にあるコンゴのジャングル地帯に潜入する。
【ネタバレ】
ストーリーは、「古賀研人の創薬」と「イエーガーのルーベンス脱出作戦」とに大きく分かれている。

古賀研人は、父親からの不可解な遺言(父親自身は、自身が大動脈解離で亡くなるとは思っていなかったが)で、肺胞上皮細胞硬化症の治療薬をつくろうとする。彼には『GIFT』という創薬のソフトが託された。そのソフトは、現代の科学では実現不可能なような、どんな創薬をも可能とするようなものだった。ところが、そんな彼に警察の手が伸びる。コンゴにいる"アキリ"の抹殺を試みるアメリカ大統領が、FBIを使い、創薬を阻止しようとしているのだった。

イエーガーは、未知のウィルスに感染したとされる現地民掃討作戦のため、現地入りしていた。ところが、現地にいたピグミー族は、ウィルスなどに感染してなかった。ルーベンスを庇護する生物学者・ピアースに説得され、実は狙いがアキリにあると知らされる。アキリは、新人類とでもいうべき、恐るべき知能を備えた子供だった。その新人類に支配されることを恐れたアメリカ大統領は、ルーベンス抹殺を指示したのだった。コンゴを脱出し、イエーガーはピアースに日本へと向かう警護を依頼する。その依頼の報酬は、肺胞上皮細胞硬化症で苦しむ息子の治療薬だった。
(略)

600ページ近くある本だが・・・大変面白かった。だが、だが・・・読み終わって悪意ある著者の自虐史観に反吐を吐きたくなった。本好きの私からすれば著者の自虐史観さえなければ万人にお勧めできる最高のエンターテイメントだ。しかし著者の自虐史観は現代史や世界情勢に無知な中高校生大学生には読ませたくないくらい、糞な世界観だ!日本人としての矜持の欠片もない著者の自己愛による自虐史観は醜く感じる。焚書にしたいくらいの残念なベストセラーだ。

著者の世界観は東京裁判史観+韓流汚染+陰謀史観である。

設定がこの著者の世界観だ。日本人主役の大学院生”古河研人”をサポートする韓国人留学生”李正勲”が登場する。頭脳明晰なのはよしとしよう。

だが戦後流布された自虐史観をもとに朝鮮人の嘘に載せられ日本人が残虐で、朝鮮人を差別している卑しい民族であると研人に著者の自虐史観を語らせている。

さらにコンゴでの傭兵4人のうち1人が日本人で、日本人だけが生まれつきの殺人者で残虐性を持った殺人者として設定する神経はどうかしている。日本人の傭兵のミックの存在の無意味さは4人の傭兵の中で読者に最も苛立ちを覚える人物として造形され、最後は「神の反乱軍」というアフリカ民兵の子供兵との戦いの最中に、イエーガーに射殺される。アフリカ民兵の子供兵をジェノサイドするのが日本人である意味があるのだろうか?

不自然なほど神経を逆なでする言動をとり続ける日本人傭兵ミックを登場させた著者の真意は、著者の自我の維持としか思えない。イエーガーに射殺される理由がまったく意味不明で納得できない。著者の心に巣食う邪悪な存在としての日本人を屠殺することで精神を安定している著者は統合失調症としか思えない。

GHQが対米反報復戦争を日本人に起きさせないために植え付けらた”日本人は残虐性が高い民族である”という洗脳から脱していないのである。

東京裁判史観とは連合軍が行った東京大空襲や原爆投下、ソ連の満州進攻で行われた大量虐殺(ジェノサイド)を隠し正当化する為の洗脳なのだ!

p143-146
「あいつらは信用ならん。シナ人も朝鮮人もだ」と酒の席で力説する伯父の言葉に研人は最初素直に驚いた。甲府の街に、そんなに多くの外国人が居住しているのかと意外だったのである。
「伯父さんたちは、中国とか韓国の人と付き合いがあるの?」
研人が訊くと、伯父は目を白黒させてから言った。「ない」
今度は研人が目を白黒させた。「付き合ったこともない人間を嫌うって、どういうこと?」
すると、横の祖父が怖い顔にな゜て割り込んだ。「おじいちゃんはな、若い頃、東京に出て朝鮮人と喧嘩になったんだ。それでひどく痛めつけられた」
腕っ節の強吝が自慢だった祖父に、研人は訊いた。「日本人と喧嘩をしたことは?」 「そんなのは何度もある」 「じゃあ、日本人も嫌いになった?」
祖父はあんぐりと口を開けた。「馬鹿なことを言うな。日本人が日本人を嫌いになるわけがないだろう」
「それはおかしいよ。同じ喧嘩なのに、どうして朝鮮半島の人たちだけ嫌うんだよ?」研人は、祖父の言う「朝鮮人」を「朝鮮半島の人たち」に言い換えた。老人の口から「朝鮮人」という言葉が発せられると、特定の民族を意味するだけの単語が、なぜか侮蔑的なニュアンスに塗れてしまうからだった。薄汚い差別感情を感じ収った研人は、彼らとは同類になりたくないと思った。「結局、おじいちゃんも伯父さんも、無理に理由をこじつけて相手を嫌ってるだけじゃないか」    
「屁理屈を言うな、馬鹿」と叱りつけた祖父の顔には怒気が浮かんでいた。心の奥底に淀んでいた根深い敵意が、一気に噴出したかのようだった。
「こういうことを言いたい年頃なんですよ」伯父も、研人を見下した口調で言った。「お前は父親に似て、理屈っぽいな」
こんなことで憎まれるとは、研人からすれば心外だった。祖父も伯父も、肉親への愛情よりも、 「シナ人」ら「朝鮮人」への憎悪のほうが大きいのではないかとさえ思えた。自分の住む狭い町しか知らない人間が、外国の人々を劣等と決めつけているのだ。しかし彼らが口にする「シナ人」や「朝鮮人」という言葉は、一体、何を指しているのか。会話を交わしたことすらない人々か。だとするなら、彼らはその言葉が意味する対象を知らないはずなのだ。いい歳をして、そんな矛盾に気づか ないほどのお粗末な頭なのかと、中学生の研人は呆れてしまった。

それからしばらく経って、研人は日本人が起こした大量虐殺(ジェノサイド)を知って慄然とした。関東大震災の直後、「朝鮮人が放火をし、井戸に毒を入れている」などの流言が飛び交い、政府や官憲、新聞社までもがこの根も葉もない噂を垂れ流し犬ため、煽動された日本人が数千人の朝鮮半島出身者を虐殺したのである。銃や日本刀、梶棒などで晰り殺しにした他、犠牲者を仰向けに地面に縛りつけてその上をトラックで轢くなどという残虐行為までが行なわれた。当時の日本人には朝鮮半島を武力で植民地支配した後ろめたさがあり、報復されるのではないかという恐怖が裏返って凶暴化につなが゜たのだという。そのうち暴力は見境がつかなくなり、多くの日本人までが在日朝鮮人と間違えられて殺された。

研人の背筋を寒くさせたのは、この蛮行が、多数の一般市民の手によって行なわれたということであった。人種差別主義者の祖父や伯父が現場にいたら、間違いなく大虐殺に加わっていたはずだ。普段、他民族への差別感情を平気万口にするような連中が、何かの拍子に残虐性を爆発させて殺戮者に姿を変えるのだ。

彼らの心の中には、どんな魔物が棲みついているのだろう。殺されてしまった人々の恐怖や痛みは、どんなものだっただろう。日本人の怖さは、日本人には分からない。

このおぞましい想像の裏で、研人口とって一抹の救いになったのは、伯父が憎々しげに言った「お前は父親に似て」というフレしスたったい研人が中学生になるまで、日本人社会に潜む差別感情に鈍感だったのは、家庭環境によるものだった。父の誠治は、海外からの留学生にとりわけ好意的で、「劉さんがいい論文を書いた」とか「金君の学会発表は見事だった」などと、事あるごとに嬉しそう
に話していたのである。そしてその性向は、一人息子に受け継がれていた。研人にとっては父親に似ていて誇らしく思える、唯一の美徳だった。

阪神大震災の時は在日韓国・朝鮮人と日本人が助け合ったことだし、と、研人は自宅アパートの階段を上りながら考えた。時代は変わりつつあるのだ。これからやって来る客が、どうか日本人を怨んでいませんようにと祈るしかない。愚かな先祖を持つと、末代が苦労する。

こういった、反日日本人が沢山存在することの方が日本の弱点であり、日本人として恥ずべきことである。関東大震災において朝鮮人アナーキスト達が蜂起した史実や、朝鮮人を日本政府が保護したこととか何も知らないのだろう。
詳しくは・・

東京裁判史観においては反日日本人は自国の先達達が築き上げた日本と日本人を否定する。
薄汚い差別感情を感じ収った研人は、彼らとは同類になりたくないと思った。
普段、他民族への差別感情を平気万口にするような連中が、何かの拍子に残虐性を爆発させて殺戮者に姿を変えるのだ。
東京裁判史観を有する日本人にとっては自我を確立する唯一の手段として近代日本と正しい歴史を主張する我々保守派を否定することである。

東京裁判史観は明治維新~終戦に至るまでの気高き日本人を否定することが彼らの信条だ。
>愚かな先祖を持つと、末代が苦労する。

彼のプロフィール
日本の大学を中退し、1984年から映画・テレビなどのスタッフを体験。1989年に渡米し、大学で学びながら映像業界のスタッフとして働く。1991年に帰国後、テレビ・映画などの脚本家となる。
それと本書謝辞p593
さらに、韓国の文化について興味深い話を聞かせてくれた、

キムーテワン氏

キムーヒョンオク氏

チエージョンファン氏

イーウンギョン氏の皆様にも深い感謝申し上げます。
とある
彼らの心の中には、どんな魔物が棲みついているのだろう。殺されてしまった人々の恐怖や痛みは、どんなものだっただろう。日本人の怖さは、日本人には分からない。
岡本喜八門下の著者は反戦思想もあったろうが、こんなことを書いてしまう理由は私なりの想像だが・・・こんなところだろう。

同世代である高野は1989年米国留学中日韓関係については無知だったと思う。
ところが反日教育を受けて育った韓国人留学生に韓国の主張を吹き込まれたのだろう。異国で苦労する著者にとっては同じ東洋人であるという勘違いから韓国の主張を認めることがグローバリズムと勘違いしたのだ!
※そういえば似たような例はわがブログのストーカー投稿者にも一人いたいた・・・(笑)

我々が日本人現在あるのは、先達の努力の積み重ねではないか。世界史的に考え明治維新以降の日本人が有色人種として唯一白人に怯まず矜持を維持し、奮闘努力しなければ、いまだ世界は白人が植民地経営をしていただろう。そして白人達は、世界中でジェノサイトを今の世界以上に自由にしてただろう!

欧米人からすれば日本人は自分達を没落させた敵役である。華夷秩序の世界観から抜け出せない朝鮮人からすれば、日本の成功は嫉み嫉妬する存在である。日本人のストーカーである朝鮮人は欧米人に日本の悪口を言いふらす行為を今もしている。そこで感化されたのが著者高野なのだろう。

 小説で思想を語る手法はあるが、単なる物語の叙述者という立場を逸脱して、ページの間に思想を語るのはルール違反である。思想や歴史観を語りたいのであれば、語る主体を明確にした本において堂々と意見を述べるべきだ。

品性の無いヘイトスピーチは日本人としてすべきではないが、新しい日本人は中国や韓国に対し媚びたり、過剰な自虐史観を持つべきではない。正論を正々堂々意見を言うべきである。東京裁判史観の呪縛から抜け出せない。高野和明こそ旧人類の代表と言えよう。