インターネット上の仮想通貨ビットコインの世界最大級の取引所「マウントゴックス」(東京都渋谷区)が取引を停止した問題で、同社は28日、東京地裁に民事再生法の適用を申請し受理された。不正アクセスによりビットコインが失われたとしており、流動負債総額は約65億円で債務超過の状況だという。

会見を開いたマルク・カルプレス社長や代理人弁護士によると、2月初めごろから、システムのバグ(プログラムの欠陥)により不正アクセスが相次ぎ、正常に完了しない取引が増加。その後、同社と顧客分の計85万ビットコイン(約114億6千万円)のほぼすべてが失われたことが確認されたという。

同社は「預かり金の総額と、預かり金を管理する金融機関への預金残高の総額に多額の齟齬(そご)がある」と説明しており、預金残高が最大約28億円不足しているとしている。利用者への弁済のめどは立っていない。

同社は、ビットコインが不正アクセスで盗まれた可能性が高いとして捜査当局への刑事告訴を検討している。カルプレス社長は「ご迷惑をおかけして本当に申し訳ありません」と謝罪。代理人によると、辞任の意向を示しているという。

同社のサイトは日本時間の2月25日昼ごろ、アクセス不能な状態となり、利用者に不安が広がっていた。

同社は、問い合わせに対応するコールセンター((電)03・4588・3921、月~金曜日の午前10時~午後5時)を設置した。
今回問題となったビットコインは人類が文明を積み重ねてきた貨幣の進化型である。そもそも貨幣とは何かと考えさせられるニュースである。
日本人は正月に神社仏閣に初詣に参拝するが、その際、ケガレを祓い清めるために神社で賽銭を投げる。日本語で「支払い」という言葉は「し・祓う」に通じ、「清算」という言葉は清めの意味を持つ。さらに貨幣とは、他者の霊から自分や自分の家族を守る清めの御幣、つまり呪力を持った「弊=ふだ」を意味する。
http://www.mint.go.jp/wp-content/uploads/resources/htdocs/plant/img/newexhibition3_5.jpg日本で最初に使用された貨幣は、富本銭(ふほんせん)といい、683年頃に日本で最初に鋳造され、この貨幣は実際に流通したのではなく、たんなる厭勝銭(えんしょうせん:まじない用に使われる銭)として使われたと推定されている。
http://www.bk.mufg.jp/csr/contribution/kids/gallery/imgs/nenpyo1_pic2.jpgなぜなら、和銅開珎は「ワドウカイチン」とも「ワドウカイホウ」と読まれる。和同は、日本製の銅という意味で間違いが、開珎の「珎」のは珍めずらしい、もしくは寶という意味である。故に、日本の銅で最初の宝を開いたという意味からしても富本銭は流通していなかった。故に日本最初の通貨富本銭は呪術用であった。通貨とは宗教的なものであった一つの証拠かもしれない。
貨幣はもともと物資の交換に伴う不便を取り除くための代替物が、交換に用いられるようになった。これを物品貨幣(自然貨幣)または原始貨幣と呼び、貝殻や石など装飾品や儀礼的呪術的なものも見られるが、その背景に宗教的意義を持つ場合が少なくない。貨幣は人為的に鋳造されるようになると、形而上の概念である富を呪術的に形あるものにした意味合いも最初から含んでいたのであろう。古代においては全く価値体系の違うモノとも交換を可能にする貨幣に対して、異界(あの世)との仲立ちなども可能であるとする宗教的な意味を持たせると考えたのかもしれない。三途の川の渡し賃として6文銭を棺に入れたと言う古い慣習、古い寺院跡の発掘の際に古銭が併せて出土される事実など、貨幣と宗教は切り離せない。
貨幣は銅や金銀の価値がその価値の裏付けがあった。やがて、最初は金の預かり証が金の代価をとなり、その金の預かり証が通貨として流通しはじめ、それが紙幣が発行されるようになった。だがやがて実際の金の保有量と発行量がアンバランスとなり、金との交換停止(ニクソンショック)となり、ショック後は、発行元の国家の信用がその裏付けとなった。
通貨は電子マネーとなり遂には国家の管理をうけないビットコインへと進化してしまった。国家と言う封印を解かれた貨幣はその呪われた本性を現した。
宗教と貨幣は本質的に同じなのだ!
貨幣が価値を持つのは、誰もがそれを貨幣と信じて疑わないからだ!
1万円札に価値があるのは、特殊な紙やインキが使われているからではない。私たちが、福沢諭吉の似顔絵が描かれた紙切れに1万円の価値があるとする幻想を皆で抱く宗教を信じているからだ。皆が価値があると思えば価値がある。1万円札は所詮福沢諭吉を印刷した紙切れであるし、米ドルに至っては無限に印刷している。しかし、ただの紙切れではなく、裏に国家の信用が刷ってある。だが、ビットコインは国家の担保がついていない。今回のビットコインのように、何の担保がない通貨もどきがある日突然消えてなくなっても何等不思議ではない。
従来の金融・通貨制度は、巨額の資金を投じて規制され、政府が最終的な責任を負っているが、それでも絶対確実には程遠い。ビットコインが機能不全を起こすことは、このほど公表された2008年の米連邦準備理事会(FRB)議事録をみても明らかだ。しかし、高度なソフトウエアのアルゴリズムに基づく制度も含めて、通貨の進化型であるともいえよう。
だが、ビットコインは制度として完全ではないうえに、責任の所在が無い。ところが不思議なことに未だにビットコインは盛んに他の取引所で取引されている・・・・
ビットコインと銀行の預金通帳に打ち出された電子データは本質的には大差はないのではあるが。大事なのは、実体のないものに価値を認める信仰心だ。貨幣経済とは、貨幣を神様と崇める宗教である。だからビットコインはある種の新興宗教かもしれない。
 神様の姿をこの目で見ることができないのと同様に、貨幣の実在を客観的に証明することもできない。その為宗教では壮麗な神社仏閣カテドラルを建設し、そこに神様がおられるような施設を作るのである。紙切れの神様の方は中央銀行を作り異国の紙と交換できる仕組みも作った。これに対しビットコインの神様には信じ込ませるだけのお社が無い、これじゃこの信仰も長続きしにくい・・・・
ビットコインという新興宗教の教祖が、「私が神であることは神である私が知っている」と述べるのと同じ理屈である。なんの根拠もないが、信じるのはその人の勝手だ。
 貨幣制度は共同幻想によって支えられている。貨幣にとらわれるのは、夢や幻にとらわれるのと同じだ。社会や世界は幻想でしかないが、私たちはそこでしか生きられない。
だが、今回のビットコイン騒動はどうしても納得できないことがある。400億円分のビットコインが盗まれたそうだが、仕組みが納得ができない。
そこで少々勉強の為参考サイトをコピペしました。

ゼロから学ぶ「ビットコインの仕組み」
話題のビットコインとは?

[サンフランシスコ 25日 ロイター] -東京を拠点とする、仮想通貨ビットコインの主要取引所Mt.Gox(マウント・ゴックス)が25日、取引を一時停止したことを受け、ビットコインに対する投資家や利用者の不安が広がっている。

以下に、ビットコインの価値や供給量、どのように使用されているかなどをまとめた。

<ビットコインとは>

2009年からネット上で流通し始めた仮想通貨。ビットコインの確認や取引履歴の記録などは、複雑な演算問題を解く複数コンピュータのネットワークで行われる。通貨の供給量を管理する中央銀行のようなものは存在しない。価値はビットコインに対する信頼度によって決まる。

<どの程度の価格変動があるか>

ビットコインの普及に伴い、ネット取引所大手ビットスタンプで1年前1ビットコイン=30ドル程度だったが、昨年12月には1100ドルまで高騰した。ただ、資金洗浄など不正取引に使われるとの懸念などで下落し続け、25日には約530ドルだった。ビットコインの価値は、取引所によっても大きく差がある。

<ビットコインの利用・保管>

オーバーストック・ドット・コムなど一部のオンライン小売で、決済時に使用できる。ビットコインは固有の鍵と一緒に、バーチャルの財布に保存される。財布はビットスタンプなどの取引所に、オンライン、オフラインの状態で保管することができる。

<どのように発行されるか>

ビットコインの発行は、ユーザーが高度な演算問題を解く「採掘(mining)」という作業などを通して行われる。ブロックチェイン・ドット・インフォによると、流通開始時から約1240万ビットコイン(62億ドル相当)が採掘された。

Mt.Goxはどのようにしてコインを盗まれたのか?(サイバー攻撃の解説) 大石哲之

Mt.Goxがサイバー攻撃をうけて、保有するビットコインの大半を失ったという噂がされている。どうやらこれは本当のことのようである。コインの盗難にあったのだ。

さて、このサイバー攻撃の内容についてだが、簡単に説明しておく。

正確には、Transaction mutabilityという問題だ。

簡単にいうと、このバグを突くと、ビットコインが正しくおくられたのに、送った側からみると、あたかも送られてないように見せかけることができる。

これを使うと、相手をだますことが出来る。

例えば私が犯罪者で、Mt.Goxからビットコインを盗もうとする。

まず、私はMt.Goxの口座から、自分のビットコインを、自分の財布に送金する。これ自体はたんなる預けていた自分のコインの引き出しにすぎない。

ここで、わたしはその引き出しトランザクションに手を加える。

すると、送金は成功しているのに、Mt.Gox側からみると、送金が失敗したようにみえてしまうのだ。

そこで、私はMt.Goxに通知する。

「取引がうまく承認されなかったみたいです(実際こういうことはたまにある)。届いてないので、もう一回おくってもらえないでしょうか?」

Mt.Goxは、もう一回送る。実際は届いているのに。

「おかしいですね。今度もとどいてないです。もうっかいやってみてください」

そして3回めの送金を行う。

これを繰り返す。実際の送金はおこなわれているのに、相手は送金失敗とおもっているから、彼らは残高がある限りまた送金を繰り返してくれる。

そして、問題に気づいた時、Mt.Goxの口座はからっぽだ。

しかし、なぜGoxはこのような手口に引っかかったのか。

ひとつは、Goxの財布ソフトウェアがこの問題に対処しなかったことだ。Transaction mutability自体は2011年頃に、ビットコインの開発者によって問題がされ、注意するように呼びかけがなされた。他の財布は概ねこの問題に対処したが、しかし、Goxはこの問題を放置した。

財布ソフトを修正していれば、この不正なトランザクション自体を正しく検出できたはずだが、彼らはそれを行わず、不正なトランザクションを認識することができなかった。

次に、それでも、原理的には、再送金を行わなければ、このような問題は発生しないはずだ。しかし、Goxのシステムは、これを確認せずに、自動的に再送金を行なっていた模様だ。

さらにそれでも、もし顧客のビットコインが顧客別に分別管理されていれば、顧客の残高以上のものは引き出せない。しかし、Goxでは、顧客のコインはまとめられプールして管理されていた。

さらに、それでも、引き出しシステムが自動的にアクセスできるオンライン上のビットコインプールはごく少量にとどめるのが普通だ。そのようなオンラインにあるコインはホットウォレットとよぶ。それとは別に大半のコインは、ネットとは切り離された場所に、外部からアクセス出来ない形で保管するのだ常識だ(コールドウォレット)。Goxのコールドウォレットは実質的には完全にオフラインではなかったようだ。

このような何十にもわたるミスが原因である。ビットコインコミュニティは、Mt.Goxのずさんなシステムとその管理体制を強い口調で非難している。

本件は、ビットコインの暗号やハッシュ関数といったアルゴリズムが破られた関わる問題ではないため、その点は区別して記述したほうがよいだろう。

<テクニカル>

ビットコインのシステムでは、送金したい人が送金トランザクションをつくり、それをネットワーク全体に通知する。採掘者はその送金を過去のデータと照らし合わせ、二重使用がないかをチェックして承認する。

送金者が送金データ2回をネットワークに流してしまうことはよくおこっており、その場合2重使用として検出され、最初の送金が有効になり、後のほうは弾かれて無効になる。過去の2重使用が承認されたことはない。

Transaction mutabilityを突くと、同じ送金データをコピーして、別の送金IDを付与することができるのが大きな違いだ。ただ、その場合でも、採掘により、2重支払いは検出される。しかし、採掘者は、ここが重要だが、オリジナルの送金取引ではなく、コピーされたほうを承認してしまうのだ。そして、オリジナルの送金取引は、送金できなかったという形で送金者にエラーが戻ってくる。

正しい財布の実装であれば、このエラーを検出し、どの送金が正しくなされ、どれが失敗したのかをチェックすることができる。mt.Goxの財布はこれが判別できなかった。

<注>

なお、Transaction mutabilityに関するバグfixはすでにMt.goxでおこなわれたようだ。そしてこのバグfixの過程で、かれらは始めて失われたコインの総額を計算することができ、顧客のコインがすべて失われたという結論に至ったと推測される。

なお、現在、関係者の掲示板などでは、mt.Goxのコインの盗難は、Transaction mutabilityだけではなく、もっとずさんなMt.Goxのシステムに、もっとずさんなレベルのセキュリティーホールがあったという噂もでている。これについては、いずれ判明するとおもわれる。

要は顧客のビットコインが顧客別に分別管理されていれば、顧客の残高以上のものは引き出せない。しかし、Goxでは、顧客のコインはまとめられプールして管理されていた。 分別管理されていないと!!これじゃ今回の騒動は起こるべきして起こったのかもしれない。今回の騒動が実際には、ビットコインの成長過程で起こり得る「必然」の1つであるかもしれない。
まず、ビットコインの仕組みを少し説明します。

ビットコインの取引、たとえば、AさんからBさんに1コイン支払ったというようなものは、取引として記録されます。これはリアルタイムで、たとえばこんなところから見ることができます。なんとビットコインを介した取引は丸裸。すべての取引がこうしてネット上でリアルタイムで参照できるんです。

さて、このリンクには、「未承認の取引」ってなってます。そう、ビットコインの取引は、承認されてはじめて大丈夫だと確認される。それまでは、二重支払があったり、もしくはニセや改ざんした取引だったりするかもしれない。

この承認作業というのを、いろんなひとが競争してやっています。これが「採掘」の実際のすがたです。この作業にかかるコンピューターパワーの見返りとして、承認作業をしたひとにたいして、一定のビットコインが与えられる(新規に生成され、承認作業をしたひとのものになる)というわけです。

そして、ではこの承認作業というのは何をしているのか?

これが予想を超える変なものでした。

http://nomad-ken.com/wp-content/uploads/2013/12/7dd4c3f74f006b34bb1d70d7adebd54e.png

ビットコインの取引は、少ないときは100、多い時は1000といった単位でまとめられて、ブロックという単位をなして記録されます。

このブロックごとにまとめられた取引記録に番号がつけられ、チェーン上につながって、取引記録全体として、保管されます。これは過去のすべての取引を記録した元帳のようなものです。

承認作業とは、承認済みの元帳に、(未承認の)あたらしい取引記録のブロックをつなげて追加していく作業です。

ブロックを元帳の末尾に正しくつなぐためには、つなぐための「キー」となる値をみつけなくてはいけません。そのキーを見つけるには高速なコンピューターをつかってとても時間がかかるのですが、いったんそのキーがみつかれば、iphoneでも簡単にそれが正しいということを検証できます。なので、ビットコインの参加者はだれもが、それが正当な取引であることを確認できます。

採掘とは、具体的には、この「キー」の値を見つけることです。

問題は、このつなげるためのキーをみつけるのに時間がかかるのです。

技術的にはこういうことです。

ハッシュ関数 (直前ブロックの情報,  新ブロックの取引記録,  nonce) →  ハッシュ値

まず、承認済み元帳の末尾のブロックにある情報を得ます。そして、付け加えたい新ブロックにふくまれる取引をまとめた情報にします。さらに、nonceとよばれる32ビットの任意の値、この3つを、ハッシュ関数というものにいれて、256桁の値を得ます。これがハッシュ値と呼ばれるものです。ハッシュ関数は、ビットコインではSHA256を二重にして使っています。

さて、このとき生成されたハッシュ値をみるのですが、この値がある値以下になるまで、nonceを変えて試行錯誤するのです。ある値以下というのが分かりにくければ、こうも言い換えられます。この値は256桁の値ですが、その先頭にゼロがたくさんならぶような値をがえられるとOKということです。具体的に現在の状況では、先頭にゼロが16個並ぶようなハッシュ値が得られるnonceを見つけたとき、それでブロックをつないでいいという決まりになってます。

ハッシュ値をつくって、先頭にゼロが16個ならぶというのは、とんでもなく低い確率です。しかし、それができるまで、ひたすらnonceの値をランダムに取って、ハッシュ関数にいれて、ゼロが16個並ぶかどうかをためしまくります。

ひたすらです。

この試行錯誤の早さが、採掘の早さとよばれ、○○メガハッシュ/s とかで話題になってるわけです。

これが採掘者が実際にやっていることです。はれて、適切なnonceの値がみつかり、生成したハッシュ値にゼロがたくさんならんだら、それが正解です。それを見つけたひと(毎ブロック先着1名のみ)は、新しく取引の記録のブロックを、以前のブロックに正当につなげることができます。そして、新しくビットコインが生成され、それをもらえます。そして、そのハッシュ値が、過去のブロックの情報を含み、ブロック同士をつなげるkeyの役割をします。

このkeyをみつけるのは、ブロック毎に1名です。なので、みんな競争して見つけあいをしています。これが発掘競争といわれるものです。

なぜ、こんなことをしているかというと、これがビットコインのシステムが、分散的に、取引の改ざんを防いているシステムの根幹なのです。ビットコインのアイデアは、この部分が肝だといえましょう。

このような作業には、時間がかかります。当てずっぽうにハッシュの計算をひたすら試して、あたりをひくまで、全世界でスパコン何台分もの、計算をやってためしているのですから。

もし、悪意のあるひとが、取引記録を改ざんしようとしたら、過去の改竄にあわせて辻褄があうように、このkeyも改竄しないといけません。しかし、このkeyを探すのはとても時間がかかるため、改竄者は、容易にはこのkeyを改竄できないのです。しかも、keyは連鎖しているので、改竄した部分以降のkeyを全部改竄しないといけない。

改竄者がkeyを改竄するために再計算する時間と、正規の人(つまり全世界の採掘者)が正しいkeyをみつけるのと、どっちが早いかという競争になります。全世界のひとが参加している発掘者のコンピューターパワーには、改竄者はとうてい追いつかないという形になるのです。これがbitコインの安全を担保する仕組みです。
(略)
Mt.Gox(マウント・ゴックス)社は、全世界のスパコンを何台も動かさないと改竄できないと、安全性に安心しきっていたようだ。だが、ビットコインの暗号やハッシュ関数といったアルゴリズムが破られた関わる問題ではなく、比較的単純な手口でビットコインの存在を消し去ったようだ。
略)
コイン発行数の上限があるのはどういう仕組み?発掘できなくなったら、取引もできなくなっちゃうの?

といった疑問があがっていました。今回は、そのあたり、ビットコインの上限と発掘の関係について理解していることを書いてみたいとおもいます。

・ビットコインの総量は2100万コインと予め決められている

・現在はそのうちの1200万枚が発掘済み

・ビットコインほ採掘量は、年々減っていき、発掘難易度は増している

というのが一般的な解説だとおもうのですが、これでは意味不明だとおもいますので、極力わかりやすく解説します。

○ビットコインの発掘とは?                         
さて、ビットコインの発掘とは実際はなにをしているのか?という記事をよんでいただいたかたにはわかるとおもいますが、発掘というのは、実際には取引記録の承認作業のことです。

さらに具体的にいうと、ブロックという取引記録が100~1000個ふくまれたものを、過去から綿々とつなぐ唯一ビットコイン元帳に、正しく記帳してあげる作業のことです。(ビットコイン用語では「ブロックチェーンに新ブロックを追加する」といいますが、わかりやすく「元帳に記帳」と表現しました)

これを記帳するには、計算量の多い不毛な問題を総当り式で解かねばならず、その正解をみつけたひとが、取引記録に記帳ができます。その記帳に成功したひとが、報酬としてビットコインを新規に生成して受け取るのです。これが発掘といわれるものです。(くわしくは前回の記事をお読みください)。

(略)
Mt.Goxの現状まとめ(2/26)
大石氏の解説でようやくビットコイン問題を理解したような気がする・・・
本当はよくわからないのだが・・・
2007年に起きた擬似通貨「円天」事件とは
健康商品販売会社「エル・アンド・ジー(L&G)」は「100万円で年利36%」をうたい文句に多額の出資金を募り、2007年1月から利息払いを現金から疑似通貨「円天」に変えたが、資金繰りが悪化、円天での配当も止まった。円天とは会員が振り込んだ現金に応じて発行するポイントのようなもの。円天市場と称して全国の高級ホテルなどで食料品から宝石類までが出品され「円天」で取引された。「使っても減らない通貨」などと売り込み、電子マネーにも似た手法でインターネット販売も宣伝した。この詐欺まがいの商法に全国で主婦らを中心に約5万人がだまされ、同社が集めた金は1000億円を超すと見られる。警視庁は詐欺容疑も含め出資法違反(不特定多数から資金を預かることを禁じた預かり金の禁止)で強制捜査に着手した。 

国策としてビットコインと円の親和性を強調し基軸通貨化する案

 現在中国バブルの崩壊が囁かれている。世界経済はリーマン・ショック以上の混乱に見舞われる可能性も否定できない。オバマが米国の覇権を放棄し、米ドルによる基軸通貨体制が崩壊した場合、既存通貨への信頼をなくし、政府からの追及を怖れる世界の富裕層は、資金の出所の追跡が困難であり、しかも「聖性」を有するビットコインに流れる可能性を有している。ビットコインは流通量に上限がある。その性質は貨幣よりむしろ金(ゴールド)に近く、現状のままでは新しい基軸通貨になるのは難しい。
ビットコインの利便性向上の観点から潤沢な流動資産を有する日本円が利用される可能性がある。
ところでなぜ、ビットコイン最大の取引所マウントゴックス社が渋谷にあったのか?誰しも少々驚いたと思う。日本にあった理由がビットコインの発明者とされる謎の人物がサトシ・ナカモト(中本哲史)という日本人名を名乗っているのが日本にある理由であったからかもしれない。だが、日本にある理由はドル次の基軸通貨は円ビットコインになると考えて設立されたからかもしれない。
どんな既存機関も信用できないため、ビットコインは信用できるというパラドックスを心から愛するビットコインユーザーは少ないながら存在するのだが、マウントゴックス社の破綻はビットコイン2.0として発展する重要なステップであるかもしれない。
ちなみに日本通貨の歴史においては和同開珎にはじまった、皇朝十二銭以降、朝廷は貨幣の発行を停止し、11世紀前期からはもっぱら絹が代用貨幣として用いられる時期が続いた。画期的なビットコインも信頼を失い管理者に管理能力がなければ、皇朝十二銭以降の日本の通貨のようにビットコインは暫く存在しなくなるかもしれません。
当局の規制を受けないで、ベンチャーキャピタルの支援を受けた資本力のある企業が、「信頼と責任」や「包括的な消費者保護」と約束するだけでは限界がある。ビットコイン2.0に脱皮するにはある程度の国家や中央銀行の規制を受け入れるべきかもしれない。
 もし、ここで日本政府がわずか400億円出資して、マウントゴックス社を日銀傘下の会社で再生させビットコインを救済したならば、次の基軸通貨は日本円となる可能性がおおいにあるのではないか?安倍総理と黒田日銀総裁は、ビットコインに影響力を持つ可能性を是非検討してみては如何であろうか?