東日本大震災の発生後、天皇、皇后両陛下は被災地(岩手、宮城、福島、茨城、千葉各県)を計9回にわたって訪問、被災者への気遣いを示されてきた。未曽有の困難に直面した国民に寄り添うお気持ちは、3年という時間が経過しても、全くお変わりがない。「国民とともに」。両陛下のお姿に、長年にわたって築かれてきた皇室のありようが改めて浮かび上がる。

「ご家族は無事でしたか」「大変でしたね」。両陛下は昨年7月、岩手県陸前高田市の仮設住宅を訪問した際、雨にぬれるのも気にせず、被災者一人一人に丁寧に言葉をかけられた。

両陛下は、折に触れて「被災地を訪ねたいという思いを述べられることがたびたびある」(側近)という。そうしたお気持ちが強く表れていたのが、昨年7月の福島県ご訪問だった。

名産の桃を観賞される「私的ご旅行」という位置づけだったが、復興状況の視察や、東京電力福島第1原発事故の風評被害に悩まされた桃農家に心を砕かれるなど、実質的には被災地訪問といえるものだった。

震災直後、首都圏を中心に実施された計画停電では、お住まいの皇居・御所は対象外だったのに、照明や暖房などの電力を自主的に止める節電を47日間続けられた。国民の苦難をご自身も引き受けようという強いご決意がうかがえる。

陛下は新年に当たってのご感想や、お誕生日に当たっての記者会見で、必ず震災について言及される。側近は「両陛下は、震災を現在進行形のものと常に考えられている」と話す。

11日の政府主催追悼式で、陛下は国民が心を一つにして被災者に寄り添うことの大切さを述べられた。常に被災者の様子を気にかけられている両陛下。今後も被災者を見舞われる機会が検討されるとみられる。
今上陛下におかれましては、3.11について過去ではなく震災を現在進行形のものと考えられているとのこと、誠に頭が下がる思いです。被災地を巡行される陛下のお姿は、先の大帝と重なる部分があり、皇室が日本の精神的支柱であることを人々に強く印象付けていると思います。


あの日私は会社の天井板が堕ちる激しい地震の揺れを体験した。

あれだけ鳴り響いていた会社の電話がピタッと止まった。NHKをつけた15時過ぎ阿武隈川だったか北上川を遡上するヘリコプターからの津波のリアルタイムの映像を観た、逃げ惑う車が次々呑まれていく衝撃的なシーンにTVの前から離れられなくなった。

首都圏の交通はマヒ、金曜日でもあるので徒歩で帰る決意をしました。Googlマップではおよそ40Kmの道のり、すべて歩いて8時間から10時間で自宅に帰れるだろう。そのうち電車も復旧するかもしれないしと・・・・およそ25Km溝の口まで約5~6時間歩いた時、東急電車が動き始め私は何とかその日のうちに帰ることができた。

3.11はあの日あの時どうしたか?誰に聞いてもあの日の出来事は皆それぞれ覚えている。皆忘れられない一日となった。

大地震と大津波による死者・行方不明者は1万8千人を超える。
多くの日本人と同じく私も何気なく続いていた日常生活が、突然断ち切られ、ふと人間が生きているということの意味を考えさせられるようになった。
 3.11で同じような感覚をもった人は多かったと思う。民族として極めて貴重な経験であって、試練の中で体得した思考が、これからの日本人および日本の在り方の根本を支えるものとなっていくような気がする。
竹田恒泰さん曰くあの日を境に日本人が日本人を好きになったのかもしれない。
パニックにならず、助け合い譲り合い、震災直後の津波にのまれた旅館から3日後自衛隊に助けられた老経営者が、また「再建しましょう!」という前向きの言葉・・・
略奪や混乱がほとんど起きなかった秩序正しい日本人を見て、世界中が日本を絶賛した。日本人は世界に誇れる民度をもつことをやっと自覚するきっかけとなった。
また、東日本大震災が発生した結果、東北地域の日本の部品工場が止まっただけで、世界中の物流や生産工場が止まった。世界は日本なしでは生産や経済が回らないことを証明するきっかけとなった。
そして、日本人も世界も、身を粉にして働く公務員や自衛隊や米軍の頼もしい姿に皆感動した。戦後日本の鬼っことして肩身の狭い思いをしてきた自衛隊が、国民の誇りとかわるきっかけとなった。
戦後長く続いてきた日本人の思考の「戦後的なるもの」を打ち砕くだき、戦後の高度経済成長時代に出来上がってしまった、愛国心を持たない日本人の国家観を変えるものになった。
日本という国家のかたちも、中国や韓国・北朝鮮と安全保障の環境の変化の中で大きく変更していかなければならなくなっている。この世の無常という感じに深く襲われていたことも影響したかもしれないが、大震災の惨禍は、普通に生きている人々にも国家とは何か?、自衛隊とは何か?皇室とは何か?そして日本人とは何かを考えさせたに違いない。

よくも悪くも日本の行く末をに対して危機感を持ったと思う。

私が忌み嫌う反原発派の人達もある意味では危機感を持ったのであろう。

だが、彼らの存在こそが福島風評被害の根幹である。原発は嫌だと言う心情が福島県産の農作物を避ける風潮をつくっているのだ。



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