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「独立器官」――友人の独身主義者・渡会医師が命の犠牲とともに初めて得たものとは何だったのか。
作品中にはThink For Yourself(嘘つき女)のクレジットは無かったが、しいてビートルズの曲に当てはめれば・・・これかもしれない。
I've got a word or two
To say about the things that you do
You're telling all those lies
About the good things
That we can have if we close our eyes                          
君のやってることに
ひとこと文句が言いたいんだ
君の並べたあの言葉は全部ウソ
目を閉じれば手に入れることのできる
素敵なものについてもね


Do what you want to do
And go where you're going to
Think for yourself
'Cause I won't be there with you

勝手にしろよ
行きたいとこへ行けばいい
ただし 自分の面倒は自分でみろ
おまえと付き合うのはもうたくさん


I left you far behing
The ruins of the life that you have in mind
And though you still can't see
I know your mind's made up
You're gonna cause more misery

君のことはとっくに見放した
君と夢に描いた理想の生活もね
自分じゃ気づいてないようだけど
君がこの上まだ俺を惨めにするつもりなのは
ちゃんとわかってるんだ

Do what you want to do
And go where you're going to
Think for yourself
'Cause I won't be there with you

勝手にしろよ
行きたいとこへ行けばいい
ただし 自分の面倒は自分でみろ
おまえと付き合うのはもうたくさん


Alsough your mind's opaque
Try thinking more if just for your own sake
The future still looks good
And you've got time to rectify
All the things that you should

君の心は不透明
自分の為にもう少し考えてみろよ
そうすりゃまだ望みはある
時間はたっぷりあるんだし
考えを改めたらどうだい


Do what you want to do
And go where you're going to
Think for yourself
'Cause I won't be there with you                                                                              勝手にしろよ                                          行きたいとこへ行けばいい  
                                   ただし 自分の面倒は自分でみろ                                     おまえと付き合うのはもうたくさん                                                                                       

ヒントにはなった要素はあると思うが、本作品のイメージとはちょっと違う。


 この小説の主人公は渡会(とかい)という美容整形外科医である。渡会・・・この苗字のごとく、彼は次々と女性を渡り歩いて、逢引しつづける独身主義者のプレイボーイである。しかし、彼は究極のミスターロンリーではなかったろうか?

p137で引用されているこの歌がとても印象的だった。

逢ひ見ての のちの心に くらぶれば 昔はものを 思はざりけり
権中納言敦忠

君のことを抱いたら、君を抱く前に感じた恋心など、無いに等しいくらいに、君のことに夢中になってしまった。Ddog 訳

敦忠が現代に生きていたとしたなら、初めて抱いた女とホテルから出た後に彼女のメールにこの歌を送信するんだろうな・・・女性にもてるわけだ。

独立器官はもし、権中納言敦忠の歌『逢ひ見ての のちの心に くらぶれば 昔はものを 思はざりけり』のミュージックビデオがあるなら、そのビデオを選んだろうが、さすがにない。ミスターロンリー・・・といえばジェットストリーム、そして最終回のエンディングが入っているこのビデオが適当かもしれない。

p122-123
こういう率直な物言いはあるいは世間の多くの人々から強い反感を買うことになるかもしれないが、これまで交際する女性に不自由したことはない。

渡会はなぜか若いうちから、結婚して家庭を持つということをまったく望まなかった。結婚生活は自分には向かないと妙にはっきり確信していた。だから結婚を前提とした男性との交際を求めている女性は、どれほど魅力的な相手であれ、最初から退けるようにしていた。

その結果、彼がガールフレンドとして選ぶ相手はおおむね人妻か、あるいは他に「本命」の恋人を持つ女性たちに限られることになった。そういう設定を維持している限り、相手が渡会と結婚したいと切望するような事態はまずもたらされない。もっとわかりやすく言えば、渡会は彼女たちにとって常に気楽な「ナンバー2の恋人」であり、便利な「雨天用ボーイフレンド」であり、あるいはまた手頃な「浮気の相手」たった。そして実を言えばそのような関係こそが、渡会が最も得意とし、最も心地良くなれる女性とのかかわり方だった。それ以外の、たとえばパートナーとしての責任分担が何らかの形で求められるような男女関係は、常に渡会を落ち着きの悪い気持ちにさせた。

彼女たちが自分だけではなく、他の男たちにも抱かれているという事実は、とくに彼の心を悩ませなかった。肉体なんて結局のところ、ただの肉体に過ぎないのだ。渡会は(主に医師という立場から)そう思っていたし、彼女たちもだいたい(主に女性という立場から)そう思っていた。自分と会っているときに、彼女たちが自分のことだけを考えてくれていれば、渡会としてはそれで十分たった。それ以外の時間に彼女たちが何を考え、何をしているかなんて、それはひとえに彼女たちの個人的問題であって、渡会がいちいち思いなすべき問題ではない。口出しするなどもってのほかだ。

渡会にとっては女性だちと食事を共にし、ワインのグラスを傾け、会話を楽しむこと自体がひとつの純粋な歓びだった。セックスはあくまでその延長線上にある「もうひとつのお楽しみ」に過ぎず、それ自体が究極の目的ではない。彼が求めるのは何よりもまず、魅力的な女性だちとの親密な、知的な触れあいたった。そのあとのことはそのあとのことだ。そんなわけで女性たちは自然に渡会に心惹かれ、彼と共にする時間を心置きなく楽しみ、その結果彼を進んで受け入れることになった。これはあくまで僕の個人的見解だが、世の中の多くの女性は(とりわけ魅力的な女性たちは)、セックスにかっかつしている男たちにいい加減食傷しているのだ。

p128で渡会は
「紳士とは、払った税金と、寝た女性の多くを語らない人のことです」とあるとき彼は僕に言った。

わたしもそのようなことを言ってみたいものです。

p132-133渡会に年貢の納め時が着た
渡会氏のそういうツキに恵まれた生活はおおよそ三十年にわたって続いた。
長い歳月だ。そしてある日、彼は思いもよらず深い恋に落ちてしまった。まるで賢いキッネがうっかり落とし穴に落ちるみたいに。

彼が恋に落ちた相手は十六歳年ドで、結婚していた。二歳年上の夫は外資系 IT企業に勤めており、子供も一人いた。五歳の女の子だ。彼女と渡会がつきあうようになって一年半になる。                                
「谷村さんは、誰かのことを好きになりすぎまいと決心して、そのための努力をしたことはありますか?」と渡会があるとき僕に尋ねた。たしか夏の初めの頃だったと思う。渡会と知り合って一年以上が経っていた。                  
そんな経験はなかったと思うと僕は答えた。
「私もそんな経験はありませんでした。でも今ではあります」と渡会は言った。  
「誰かを好きになりすぎないように努力している?」                  
「そのとおりです。ちょうど今、そういう努力をしているところです」

「どんな理由で?」                                     
「きわめて単純な理由です。好きになりすぎると気持ちが切なくなるからです。つらくてたまりません。その負担に心が耐えられそうにないので、できるだけ彼女を好きになるまいと努めています」                             
彼は真剣にそう言っているようだった。その表情には日頃のユーモアの気配はうかがえなかった。

百戦錬磨のプレイボーイがまるで中学生が嵌るような、甘酸っぱくも青臭い恋に堕ちてしまった。恋について本質的な意味を避けてきたのかもしれない52歳の男性が、恋の病になってしまった。
51歳の私としては52歳の渡会医師がそのような気持ちになるのがわかるような気がする。要は、五十を過ぎ焼きが回ってしまったのだ・・・                 
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ブラック・アンド・タン ペールエール1:ギネスビール1/はじめにペールエールを注ぎ、その上からバースプーンを利用してゆっくりギネスを注ぎ入れる。
p137-138
我々はフライドポテトとピックルスをつまみに「ブラック・アンド・タン」の大きなグラスを傾けていた。

「『逢ひ見ての のちの心に くらぶれば 昔はものを 思はざりけり』という歌がありますね」と渡会が言った。

「権中納言敦忠」と僕は言った。どうしてそんなことを覚えていたのか、自分でもよくわからないけれど。

「『逢ひ見て』というのは、男女の肉体関係を伴う逢瀬のことなんだと、大学の講義で教わりました。そのときはただ『ああ、そういうことなのか』と思っただけですが、こんな歳になってようやく、その歌の作者がどういう気持ちを抱いていたのか実感できるようになりました。恋しく想う女性と会って身体を重ね、さよならを言って、その後に感じる深い喪失感。息苦しさ。考えてみれば、そういう気持ちって千年前からひとつも変わっていないんですね。そしてそんな感情を自分のものとして知ることのなかったこれまでの私は、人間としてまだ一人前じゃなかったんだなと痛感しました。気づくのがいささか遅すぎたようですが」

そういうのは遅すぎるも早すぎるもないと思う、と僕は言った。たとえいくらか遅かったとしても、最後まで気づかないでいるよりはずっといいのではないか。

「でもこういう気持ちは、若いうちに経験しておけばよかったかもしれません」と渡会は言った。「そうすれば免疫抗体みたいなものも作られていたはずです」

そんなに簡単に割り切れるものでもないだろうと僕は思った。免疫抗体なんてできないまま、たちの悪い潜在的病根を体内に抱え込むようになった人を僕は何人か知っている。でもそれについては何も言わなかった。話が長くなる。
渡会は結婚してから遊ぶべきだった・・・そうすれば、こんな罠には嵌らないだろう。
いや、嵌ったら結局はおしまいか?でも、家庭を持つと金銭的問題もあるが逢引の時間を確保するのが難しいからそんなに自由に複数の女性とは遊べなかったか・・

その後 渡会医師の姿をジムで見なくなったある日、医師の秘書でゲイの青年後藤より 渡会医師が亡くなったと知らされる。

その理由が、好きになりすぎた人妻が若い情夫を作りその夫と医師を捨てて駆け落ちしてしまい、恋煩いで拒食症となり亡くなったというのだ。

しかし谷村にとって思い当たるふしがあった
p146-147
ビールを飲み終え、帰り際になって、彼はこっそりと打ち明けるように言った。「谷村さん、私か今いちばん恐れているのは、そして私をいちばん混乱させるのは、自分の中にある怒りのようなものなんです」                       
「怒り?」と僕は少しびっくりして言った。それは渡会という人物にはいかにも似合わない感情であるように思えたからだ。「それは何に対する怒りですか?」   
渡会は首を振った。「私にもわかりません。彼女に対する怒りでないことは確かです。でも彼女に会っていないとき、会えないでいるとき、そういう怒りの高まりを自分の内側に感じることがあります。それが何に対する怒りなのか、自分でもうまく把握できません。でもこれま でに一度も感じたことのないような激しい怒りです。部屋の中にあるものを手当り次石に窓から放り出したくなります。椅子やテレビやら本やら皿やら額装された絵やら、何もかもを。それが下を歩いている人の頭にぶつかって、その人が死んだってかまうものかと思います。馬鹿げたことですが、そのときは本気でそう思うんです。今のところはもちろんそういう怒りをコントロールできます。本当にそんなことはしゃしません。でもいつかそれをコントロールできなくなる日がやってくるかもしれない。そのせいで誰かを本当に傷つけてしまうかもしれません。私にはそれが怖いんです。それならむしろ、私は自分自身を傷つけることの方を選びます」
渡会医師は自分自身を傷つけたのだ・・・
いままで、多くの恋人や人妻は自分の為に本命の彼やその夫に嘘をついて自分と密会していたのだが、本気で恋した女性が自分に向かって嘘をついたのだ・・・・
p164
 渡会医師に関して、もうひとつよく覚えていることがある。どのような流れでそんな話になったのか、今となっては思い出せないのだが、あるとき彼は僕に向かって女性全般についてひとつの見解を口にした。

すべての女性には、嘘をつくための特別な独立器官のようなものが生まれつき具わっている、というのが渡会の個人的意見だった。
どんな嘘をどこでどのようにつくか、それは人によって少しずつ違う。
しかしすべての女性はどこかの時点で必ず嘘をつくし、それも大事なことで嘘をつく。大事でないことでももちろん嘘はつくけれど、それはそれとして、いちばん大事なところで嘘をつくことをためらわない。
そしてそのときほとんどの女性は顔色ひとつ、声音ひとつ変えない。
なぜならそれは彼女ではなく、彼女に具わった独立器官が勝手におこなっていることだからだ。
だからこそ嘘をつくことによって、彼女たちの美しい良心が痛んだり、彼女たちの安らかな眠りが損なわれたりするようなことは――特殊な例外を別にすれば――まず起こらない。
おそらく渡会医師にとって初めての失恋であったろう。五十を過ぎての失恋は免疫がなかった分かなり応えたのであろう・・・
p166
彼女の心が動けば、私の心もそれにつれて引っ張られます。ロープで繋がった二艘のボートのように。綱を切ろうと思っても、それを切れるだけの刃物がどこにもないのです。                                        
彼は間違ったボートに繋がれていたのだと、我々はあとになって思う。しかしそんなに簡単に言い切ってしまえることだろうか?                                                                      思うのだが、その女性が(おそらくは)独立した器官を用いて嘘をついていたのと同じように、もちろん意味あいはいくぶん違うにせよ、渡会医師もまた独立した器官を用いて恋をしていたのだ。それは本人の意思ではどうすることもできない他律的な作用だった。                                                                                    あとになって第三者が彼らのおこないをしたり顔であげつらい、哀しげに首を振るのは容易い。                                                                                       しかし僕らの人生を高みに押し上げ、谷底に突き落とし、心を戸惑わせ、美しい幻を見せ、時には死にまで追い込んでいくそのような器官の介入がなければ、僕
らの人生はきっとずいぶん素っ気ないものになることだろう。あるいは単なる技巧の羅列に終わってしまうことだろう。
その通りであるが・・・

この女性は嘘をつく理由は生物学的に説明できる。
浮気するほど美しい
・メスは美しく派手なオス、より美しくて派手なオスというように古来飽くことなく選び続 けている。それゆえオスは、時に「何でそこまで」と言いたくなるくらいに美しく、派手 に進化してしまった。                              
・メスは簡単には誘いに乗らない。人間の女の子と同じで何羽かで連れだって行動し、あの オス、このオスと疲れも見せずに見て回る。そして最終的には気に入った一羽のオスと交 尾する。当然のことながら、人気のあるオス、ないオスという格差が生じ、多くのメスと 交尾できるオスもいれば、全くできないオスもいる。事実上、一夫多妻の婚姻形態なので ある。メスは巣作りから子育てに至るまでオスの助けを借りることはない。

一夫一妻では夫に不満あり                             
・オスとメスとは卵の受精が可能な時期には特に頻繁に交尾する。ところがその90パーセ ント以上は、メスが誘うことによって始まるという。オスの意志は全くと言っていいほど 生かされることはない。これだけ見ても、交尾の主導権はどうもメスが握っているらしい ということがわかる。                      
・この島の鳥の非常に面白い点は、浮気に対し、メスが大変積極的な姿勢を見せるというこ とである。待つだけでなく、自分からオスの元へと出かけて行く。当然そこには彼の妻と いう恐ろしい存在が待ち構えており、時に彼女に攻撃を加えようとする。翼を震わせて威 嚇、空中戦で翼でたたいたり、地面につき落としたりもする。そういうことがあってもな お、出かけて行くのである。          
・他のメスが盛んに浮気にやってくるようなモテモテのオスをダンナに持ったメスは、浮気 にあまり関心がなく、出かけない。他方、他のメスがあまり浮気にやって来ないような冴 えないオスをダンナに持ったメスは、非常によく浮気に出かけるのである。                                             
・一夫一妻の婚姻形態で、メスは必ずしも思うような相手とつがえるわけではない。相手は 往々にして今ひとつ魅力に欠ける、やや冴えないオスであったりする。その不満を解消す る手段が浮気というわけである。浮気でダンナに足りない魅力の元を取り入れる。その魅力とは、何を隠そう生存力という極めて重大な問題に関わっている。メスが浮気をするのはだだ浮ついた心からではない。

魅力的なオスには限りがある                              
・一夫一妻の婚姻で、メスはまずなるべく魅力的なオスとつがおうとする。しかし何分、魅力的なオスには限りがある。メスが現実につがうには、たいていの場合には理想とかけ離れた、中か中の下くらいのオスである。それでもつがうのは、とりあえずのところ巣作りに協力するオス、子の面倒を見てくれるオスが必要だからだ。だが願わくは優れたオスの子どもが欲しい。その遺伝子を取り入れたい。そこで実行するのが浮気。浮気は亭主に対する不満を補うための手段というわけなのだ。「不機嫌な果実」というけれど、女はたい
てい不機嫌な存在である。誰もが理想の相手と結婚できるわけではない。そして結婚とは そこ浮気をし、浮気の結果の子どもをダンナに育てさせるための方便にすぎない。

クリスマスで、大停電で、SMで                           
・女にとっての大きな恐怖と不安、男は傷つけ、女は傷つけられる、そして性交排卵という 現象の、さらに先にあるものはと言えば、それはレイプである。レイプで信じられないほ どの高い確率で排卵が誘発され、子どもができることは既によく知られている。
・排卵期の女がよく妊娠していることはもちろんである。それどころか排卵期にレイプされ た女が妊娠しなかったという例は、まず見つからないくらいである。   
・夫婦ゲンカというものも排卵にとってけっこう重要なのではないかと思う。口喧嘩、物を 投げたり、取っ組み合いの喧嘩。お互い感情は爆発し、女は軽く傷ついたりもする。排卵 はおおいに誘発されるはずなのである。喧嘩の仲直りとして性交するとよく言うが、それ は実のところ逆の関係があるかもしれない。つまり喧嘩の仲直りとして性交するのではな く、効率のいい性交をするために喧嘩をする。一方、仲のいい夫婦はなかなか子ができな いという。それは、こういうふうに、派手に喧嘩をすることで排卵が誘発されるという機会が少ないからではあるまいか。興奮すると女は排卵する。しかしそれがどういう意味を持つのか、まだ定かではない。

女が浮気をするとき                                  
・14~20歳の女が浮気する確率はおよそ6パーセントである(この確率というのは、す べての性交のうちで浮気の性交がどれくらいあるかという割合を示している。またこのデ ータはパートナーのいる女性についてのみのものである。)    
・20~25歳の女のおおよそ5パーセント、25~30歳の女のおおよそ4パーセント、30~40歳の女の8パーセント、40歳以上の女の10パーセントの女が浮気をするというデータがある。                               
・若いころは幾分浮気っぽいが、結婚年齢が近づくにつれて貞淑となる。しばらく貞淑のままでいるが、中年以降にはかなり浮気っぽくなる。              
・女が浮気に積極的になるのはどうやら30歳代以降、ダンアとの間に2~3人の子を生してからということになりそうだ。                          
・浮気の結果、子を作り、その子が実の子ではないと夫にバレたとき、どうなるか。まだ1人も子がいない場合と同様で、子ともども(その中には彼の実の子も含まれているが)ダンナに捨てられるという可能性が残っているからである。もう1人くらいはダンナの子を産んでやってご機嫌をとっておくべきなのである。          
・では、ダンナとの間に子が2人、3人、それ以上いるとしたら、どうだろう。それだけの 既成事実があれば、そろそろ大丈夫かもしれない、たとえ浮気の結果、子ができ、それが ダンナにバレたとしても、彼は今やかんじがらめの状態である。妻と子を遺棄しようにも、 自分の子までも多数巻き添えをくらってしまう。仮に実の子だけを残し、妻と不義の子を追い出すにしても、残された子の面倒を誰が見るのか。もはやどうしようもないのである。
彼としてはおとなしく振る舞う。家庭に波風を立てぬこう、その不義の子まで面倒を見る ことが最善の策ということになるのである。女の狙いはそこにある。女はその日が来るの を首を長くして待ち続けていたのだ。               
・女は必ずしも理想の相手と結婚できるわけではない。相手は往々にして今一つの、魅力に欠ける男である。その不満を補うのが浮気なのだ。浮気によって魅力ある男の、魅力の元となっている遺伝子を取り入れる。そして魅力ある子を得る。魅力は、寄生者に強いなど必ず何らかの実質を伴ったものである。子の養育を保証してくれる男をキープしないままに、ただいい男の子どもを宿していったいどうしようというのか。まずは結婚、浮気をし、いい男の遺伝子を取り入れるためには取りあえず結婚することなのである。

執筆中


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