これまで、海外及び日本で検討されてきたSSPSの歴史、SSPSの利点と課題などについてまとめています。 SSPSは1968年に米国のPeter.Glaser博士が提唱したのが始まりです。宇宙空間に巨大な太陽電池とマイクロ波送電アンテナを配置し、太陽光エネルギーを電気に変換した後にマイクロ波に変換して地球上に設置した受電アンテナ(レクテナと呼ばれます。)へ送電、地上で電力に再変換し、エネルギー源として用いる構想です。究極的には化石燃料に頼らない社会を構築可能なアイデアとして提唱されました。アポロ計画が推進されていた時代で、大規模宇宙構造物を有人で建設する方法が検討されました。また、その数年後には第1次オイルショックが発生したこともあり、このアイデアは社会から注目を集めました。 SPS最初のアイデア 1968年に米国のピーター・グレイザー博士 により提唱されたSSPSのコンセプト。
Glaser博士のアイデアを基礎として、その後、米国、欧州では様々なタイプのSSPSコンセプトがまとめられましたが、最近においては、日本以外の各国は、財政上の問題や政策上の方針などにより、国としての継続的な研究は行っていないという状況にあります。
NASA Fresh Look
Fresh Lookでは1990年代の技術をベースにSSPSの新しいコンセプトが提案された。
<出 典>
John C. Mankins, “A fresh look at space solar power: New architectures, concepts and technologies, 1998
NASA SPS Alpha
2011~2012年にかけNASA資金により新たに検討されたコンセプト。
<出 典>
John C. Mankins, “SPS-ALPHA: The First Practical Solar Power Satellite via Arbitrarily Large Phased Array”, 2012
欧州のSSPSに関する研究
2000年代半ばに、欧州ではESA、DLRなどにより研究が行われた。
<出 典>
European Space Agency
日本では、1980年代からSSPSに関する組織的な研究活動が開始され、90年代には宇宙科学研究所(現:宇宙航空研究開発機構 宇宙科学研究所)を中心とした大学及び国立研究所の研究者により1万kW級の「SPS2000」の設計が、2000年代に入りJAXA及び経済産業省により100万kW級のSSPSの検討が行われました。
SPS2000
三角柱の2面に太陽電池、残りの一面に送電アンテナが搭載される。低軌道赤道面軌道に打上げ、赤道直下に設置されたレクテナに送電することを想定した。
<出 典>
平成5年度 新エネルギー・産業技術総合開発機構 委託業務成果報告書「宇宙発電システムに関する調査研究」
経済産業省によるSSPSの検討
経済産業省がUSEF(現:一般財団法人宇宙システム開発利用推進機構:J-spacesystems)に委託し検討が行われた。太陽電池による発電とマイクロ波送電アンテナを一体化した1枚形状パネルを採用。地上での出力は100万kWを想定。写真提供:J-spacesystems
100万kWマイクロ波SSPSモデル
2000年代にJAXAが中心となって検討したコンセプト。2枚の反射鏡と太陽電池及びマイクロ波送電装置からなる。
このようにSSPSには、その時代毎の技術的背景や社会からの要求によって様々な形状のコンセプトが検討されてきました。
SSPSの利点 SSPSの課題
技術 |
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安全性 (環境影響等) |
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経済性 |
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送電技術も三菱重工の長距離無線送電実験が成功した。
三菱重工が長距離の無線送電に成功 宇宙で発電、地上に送電…アニメの世界が現実に?!【産経ニュース】2015.3.12 18:17
三菱重工業は12日、電気を無線で飛ばす技術の地上実証実験を行い、長距離の無線送電を実現したと発表した。今回、地上で、10キロワットの電力を500メートル先までマイクロ波を使って無線で送電し、ロスはあるものの受電に成功した。宇宙空間の衛星上の太陽光パネルで得た電力を無線で地球へ送る宇宙太陽光発電システムへの適用を視野に入れる。
受信装置
また今回の技術は有線ケーブルの敷設しにくい洋上風力発電の送電などにも応用できるとみており、同社ではまずこうした地上での送電活用について実用化にめどをつけたい考え。
今回、送電側の装置には、電子レンジなどで電波を作り出すために用いる安価の発振器を採用するなど、既存技術も活用するなどで低コスト化を図った。また、強力なマイクロ波は人体や環境に影響があるとされているが、今回、マイクロ波を狙ったところにピンポイントで送れるよう制御できる「ビーム方向制御技術」を開発するなど、高精度化も実現した。
宇宙太陽光発電システムの無線送電技術の地上実証試験に成功
新しい産業応用の可能性を広げる【三菱重工】2015年3月12日 発行 第 5626号
三菱重工業は、神戸造船所(兵庫県神戸市)内において、将来の発電システムである宇宙太陽光発電システム(Space Solar Power System:SSPS)の中核技術として開発が進んでいる無線送電技術の地上実証試験を実施し、長距離の無線送電に成功しました。 送電装置
具体的には、送電ユニットから10kWの電力をマイクロ波で無線送電し、500m離れた受電ユニット側に設置したLEDライトをその電力の一部を使って点灯させることに成功しました。無線送電距離としては500mは国内最長で、10kWも国内最大電力です。また、ビームが受電ユニット以外の方向へ放射することのないように制御する先進の制御システムの適用試験も実施し、問題のないことを確認しました。
今回の地上実証試験は、経済産業省から一般財団法人 宇宙システム開発利用推進機構(J-spacesystems)が委託を受けた「平成24年度太陽光発電無線送受電技術の研究開発事業」の一環として、一般財団法人 宇宙システム開発利用推進機構との契約に基づき実施したものです。
無線電力伝送技術は、これまでケーブルをつないで電気を送っていたものを、無線化する技術です。
宇宙太陽光発電システム向けに開発が進んでいるこの無線送電技術は電波放射型といわれるもので、今回の地上実証試験の成功は、地上のさまざまな場面で従来にない長距離の無線送電に道を拓くものといえます。これまで送電線の敷設が困難であった場所への送電や、洋上風力発電から陸上への送電、また身近な応用例としては、電動車両への無線充電といったものが期待されます。
SSPSは、太陽光パネルを地上から3万6,000kmの宇宙空間に打ち上げ、静止軌道上の太陽電池で発電した電力をマイクロ波/レーザーにより地上に無線伝送して、地上において再び電気エネルギーに変換して利用するシステムです。クリーンかつ安全で枯渇しないエネルギーであることから、エネルギー問題と地球温暖化問題を解決する将来の基幹エネルギーとして期待を集めています。
当社は今後も、この宇宙開発の先進技術の適用範囲を広げることで社会に貢献していくとともに、将来の宇宙太陽光発電システムの実現へ向けて日本の技術をさらに前進させていきます。
宇宙太陽光発電と言えば宮崎駿の未来少年コナン23話の宇宙太陽光発電が印象的だ。
太陽塔上空にに接近する宇宙太陽光発電システム(SSPS)
見守るラオ博士とラナ
反乱を起こした地下の2等市民とコナン・ジムシ―・ダイス船長
太陽塔が受信体勢に変形、暗いビルに電気はほとんど灯っていない。
発射1秒前
発射!
受信!
巨大なエネルギーが降り注ぐ
その途端に電気が通り
電気パネルが一斉に点灯する感動シーン
エネルギーが充々
止まっていたエスカレーターが動き出し
食料が販売機から溢れでる。
製品の製造が始まる
インダストリアは本来の機能を次々に回復。文明本来のあるべき姿を見せつける!
光に満ち溢れる太陽塔!
宇宙太陽光発電は、実に凄い!ということを私の脳内に刷り込まれた印象的なシーンであった!
安倍総理は、積極平和主義を旗印に世界にアピールしている。
日本が宇宙での軍事行動を厳に慎んでいる。国会は昭和44年、「宇宙の平和利用」決議を採択しているからだ。
4) 我が国における宇宙の開発及び利用の基本に関する決議(1969年5月9日衆議院本会議)
我が国における地球上の大気圏の主要部分を越える宇宙に打ち上げられる物体及びその打ち上げロケットの開発及び利用は、平和の目的に限り、学術の進歩、国民生活の向上及び人類社会の福祉を図り、あわせて産業技術の発展に寄与すると共に、進んで国際協力に資するためにこれを行うものとする。
日本の宇宙開発は、平和利用という制限がある。
だが宇宙に迫る中国の軍拡の魔の手に、日本は立ち向かわなくてはならない。
しかも平和ボケした自国民が依然多数存在している。平和ボケした国民が、日本版スターウォーズ計画を実現する為の最大の障壁になっている!
第一段階として、軌道上に理研の高強力レーザースペースデブリ除去システムを打ち上げ、スペースデブリの除去を行う。
高強力レーザーと言っても小さなスペースデブリを除去する程度のエネルギーで、電源も小さな太陽パネルで平和利用であることに相違はない。
偶然JAXSA と三菱重工は共同で宇宙太陽光発電の実験衛生を打ち上げ、地上との間で送電実験を行う。もしくは実用化する。
第一段階として、軌道上に理研の高強力レーザースペースデブリ除去システムを打ち上げ、スペースデブリの除去を行う。
高強力レーザーと言っても小さなスペースデブリを除去する程度のエネルギーで、電源も小さな太陽パネルで平和利用であることに相違はない。
偶然JAXSA と三菱重工は共同で宇宙太陽光発電の実験衛生を打ち上げ、地上との間で送電実験を行う。もしくは実用化する。
SBL(SpeceBaseLaser)
妄想としては悪くないだろう(笑)
2010/2/21(日) 午前 0:36
いざ有事には、JAXSA 得意の「そんなこともあろうかと・・・」特別回路が開き、宇宙太陽光発電から、スペースデブリ除去衛生に膨大な電力をの送電が可能となる。もちろん、スペースデブリ除去衛星にも「そんなこともあろうかと・・・」特別回路が開き膨大な電力を受信しそのままICBM の弾頭にスペースデブリとは桁違いのエネルギーを照射迎撃可能となる極秘回路を用意しておくのだ!有事には、こんなこともあろうかと、瞬時に迎撃衛星が誕生する!中国より強い!? 日本の宇宙軍事力 [読売ウイークリー]2007.3.31
(略)
防衛省の外郭団体「ディフェンス リサーチ センター」研究委員で、陸自、海自幹部学校などで講師を務める、杉山徹宗・明海大学教授(比較防衛学)は、レーザービーム砲を備えた「宇宙戦艦」の日米共同開発を提唱している。有人の戦艦で、衛星軌道上からレーザービームで地上の弾道ミサイルなどの兵器を無力化するという。杉山教授は真顔でこう話す。
「日本のレーザー技術は世界最先端を行っています。米国の照準技術など、完成している技術も多い。7割は既存の技術でクリアできます。実現までに必要な予算は140兆円。日米で年7兆円ずつ負担し、研究開発を進めれば、10年後には実現可能」
地上の目標をピンポイントで破壊できるレーザー兵器が実現すれば、中国や北朝鮮の弾道ミサイルはもとより、戦車など従来の兵器も役に立たなくなる。目的は、抑止に力点を置いた平和構築だという。
「日米がそれを持ち続ける必要はなく、最初の2~3年運用したら、後は国連に任せればいいんです。レーザーで弾道ミサイルを破壊する米国の戦略防衛構想(SDI)は未完成のまま終わりましたが、米国がこれを推進した結果、ソ連の崩壊につながりました。同じことが北朝鮮や中国に対しても可能です。さらに、この巨大プロジェクトを通して多くの新技術も派生し、産業界にとってもメリットが大きいはずです。経営者の集まりでこの話をしたら、興味を持ってもらえました」
もちろん現段階では、実現の可能性は低い。ただし、日本の宇宙における「一国平和主義」とは無関係に、周辺諸国の軍拡は着々と宇宙に伸びている。そして、「宇宙の平和利用決議」が日本を縛っているのは、事実なのだ。
8年前の記事だ、さすがに有人宇宙戦艦は大げさで非現実的だ。
だが、平和利用目的の裏で、日本版SDI構想実現の努力が行われているのだ。
日中首脳会談が行われ、若干日中間の対立は和らいではいるが、韓国の中国勢力圏への吸収という事態が時限爆弾のように進んでいる。核兵器を持った朝鮮統一は日本にとって悪夢である。
日本は中朝韓露による核の恫喝に備えなくてはならなくなるのだ、日本版スターウォーズ構想は一朝一夕では実現不可能である。
我が国は核武装することがが最も効果的かもしれませんが、私は核武装には反対である。CMSで十分であるが、盾のイージスMDIだけでは、中国の核兵器に対抗できない。
北朝鮮の核兵器能力が質量とも強化され、中国も原子力戦略潜水艦がついに実用化してしまった。日本を仮想的にする韓国を含む特亜諸国は核戦力を含めての軍拡をいっそう加速させている。一方で米国は財政難で米軍の海外展開を縮小という流れが本格化すれば、もはや日本は手遅れになってしまう。
安倍晋三首相は2013年2月の国会答弁で「敵基地攻撃能力の保有の検討」に前向きの姿勢を示しましたが、世論は依然憲法改正や、集団的自衛権行使には厳しい。
理化学研究所の高強度レーザーによるスペースデブリ除去技術は 日本版スターウォーズ計画としての隠れ蓑として完璧に近い。
日本は民生用のレーザー技術では世界のトップクラスに位置し、軍事用もTRDIで開発中である。北朝鮮や中国が核ミサイルの発射準備に入った段階で、それらの位置を素早く探知して、宇宙からのレーザービームで短時間のうちに破壊し尽くすことができるようにしたいものです。そうなれば、日本の抑止力は格段に向上します。
本家スターウォーズ計画は米国の米ソ間の軍縮や冷戦終結、ひいてはソ連崩壊にまでつながったとされています。米露中に比べて遅れをとっている我が国の宇宙軍事利用ですが、我が国が本気で日本版スターウォーズ計画に取り組めば、中国の宇宙軍事水準を追い抜くであろう。
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