8月31日、中長期技術見積待望のが更新となった。
前回が平成19年(2007年)4月であり、このブログを書き始める1前年、リーマンショックの年であるから、実に久しい更新である。
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精密攻撃武器ロボット・無人機

1  地上ロボット技術 複数のロボット群にてシステム運用可能なロボットシステム
⇒ 開発途上 実用化間近
2 UAV技術 高々度・長時間滞空性、空中自律行動・戦闘、小型可搬性
⇒ 開発途上 一部実用化
3 UUV・USV技術 UUV:水中自律行動、周辺の知覚、目標の識別、判断、通信、攻撃等プラットホームとのネットワーク化 ⇒ 開発途上 実用化間近
USV:遠隔操縦、自律航行、高速化、耐航性  ⇒ 開発途上 実用化間近

個人装備

4 個人装備システム技術 様々な脅威からの隊員防護、火力システムの情報化、高機能化 戦場情報の検知、リアルタイム把握 ⇒ 開発途上 一部実用化

NBC対処装備 

5 NBC防護・検知・除染技術 NBC兵器、特にBからの防護 迅速な検知・識別、地域・隊員の安全な除染 ⇒実用化

精密攻撃武器

6 誘導弾システム技術 超高速で飛来する小型超高速目標の長~近距離迎撃
⇒ 実用化間近
7 誘導弾要素技術 超小型化、地形-位置データ整合、光波マイクロ、セミアクティブミリ波、パッシブ電波シーカー、高能力推進装置、高安全推進薬
⇒ 開発途上 実用化間近
8 弾薬技術 知能化、誘導化等の多機能・高精度化、終末制御、高安全性
⇒ 開発途上 実用化間近 一部実用化
9 指向性エネルギー兵器技術 高出力レーザー、マイクロ波等の照射による直接・間接的破壊
⇒ 開発途上 実用化間近

実証M&S・システム・インテグレーション

10統合シミュレーション技術 仮想空間上に対象の各種装備システムを中心とした戦闘場面を創造し、 模擬戦闘を実施可能とする統合シミュレーション
⇒ 開発途上 一部実用化
11.航空機システム・インテグレーション技術 小型高性能機のシステム・インテグレーションの技術基盤維持 実機による先進技術の飛行
⇒ 開発途上 一部実用化
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12 車両技術 遠隔操縦、追随走行、軽量化防御、ステルス性、 電気駆動、車両用発電、電磁懸架、航続距離延伸
⇒ 開発途上 実用間近

13 艦艇技術航空機技術(戦闘機)航空機技術(ヘリコプター)センサー技術ソーナー技術情報電子戦技術電磁波攻撃防御技術ネットワーク技術低速から高速域まで広い耐航性電波・光波、音響、電磁波に対する高ステルス化水中脅威への高残存性、対処能力大パルス負荷に安定供給可能なエネルギープラント
⇒ 開発途上 実用間近

 14高空力特性かつ高ステルス性機体超音速巡航を可能とするエンジン、推力偏向機構統合化アビオニクスシステム 
⇒ 開発途上 実用間近

15 搭載性、耐衝撃性、全天候性 高性能かつ高経済性 
⇒ 開発途上 実用間近

16 滞空型無人機や偵察用航空機等にも搭載可能な電波/光波センサー システム ⇒ 開発途上 一部実用化

17 浅海域でも使用可能なソーナー 
 ⇒ 開発途上 一部実用化

18 セキュリティ向上・秘匿通信による指揮通信システム 通信の安全性に係る情報電子戦システム  ⇒ 開発途上 一部実用化

19 電磁波攻撃に対する防御指揮統制・通信装備 
⇒ 開発途上 実用間近

20ソフトウェア無線機広帯域高出力デバイス高抗堪性大容量野外ディジタル通信ネットワークシステム   ⇒ 開発途上 一部実用化

以上9年が経過し、すべてにおいて実用化に向かい一部実用化しているが、依然開発中の兵器も多くが、中長期技術見積2016では無人装備ロボットが多岐に増えより具体的な開発課題が増えている。

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具体的に次の無人機が開発される

陸上無人機
・超小型偵察用UGV
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ATLA防衛装備庁 手投げ式偵察ロボット
遠隔操縦式小型偵察システムの研究 防衛装備庁技術シンポジウム2015

・自動追随型UGV
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ATLA防衛装備庁 爆発物対処用ロボット

こういったロボットに武装を施すと武装ロボットに変る。
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ビックドック型の4足歩行輸送ロボットについても米国では騒音問題で不採用であったが、ハイブリッド型にすれば、山岳が多い日本では有効な兵器となる可能性がある。



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パジェロ改造無人走行車


CBRN等作業用UGV

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 航空無人機
戦闘型UAV
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第4分類無人技術実証

戦術を支援する高度な自律化


戦況から、各機が取るべき戦術を生成して人間に伝達し、 任務遂行能力の向上と人間のワークロードの低減を実現

無人機特有飛行

有人機には不可能な機動により、高脅威下において 任務遂行能力と生存能力を向上

技術実証の目標・留意事項: 先進的な無人機の開発能力獲得 

概ね15-20年後を目処に、第4分類の無人機群と有人機の 連携行動を実現するための高度な自律化技術を獲得する この時代における先進的な無人機の開発能力獲得のため、 高アジリティ飛行技術、メタマテリアルを用いたステルス技術、 モーフィング構造技術、バイスタティックレーダ技術等のリスクの 高い課題解決に計画的に取り組む 短期的取り組みで用いた実証機の機体プラットフォームとの 共用化を極力図る等、開発期間・経費の低減に努める

防衛省、20年後に無人戦闘機を開発 8月末に工程表          【ロイター】2016年 08月 19日 16:00 JST

[東京 19日 ロイター] - 防衛省は20年後をめどに、無人戦闘機を開発する。8月末に工程表を公表して計画の透明性を高め、民間企業の設備投資などを促す。同省は無人装備が今後の戦い方を一変させうる技術の1つとみており、重点的に研究開発に取り組む。

公表する工程表は、まず10年以内に警戒監視用の無人機を開発することを明示。水平線の先まで見通せる偵察機とし、開発の過程で自律化や通信技術、機体を組み上げるノウハウを習得する。その後、約10年で、実際の運用にも耐える戦闘無人機の実証機を開発する。

中国の軍事力増強など日本を取り巻く安全保障環境が厳しさを増す一方で、日本の防衛予算は限られており、防衛省は民間の力を取り込んで、効率的に装備開発を進めたい考え。工程表を公表することで、予見性を高めて企業の計画的な設備投資を促せるとみている。

防衛省は無人機のほかに、装備同士を通信でつなげるネットワーク化や、レーザー技術の研究開発を重視していく方針。8月末に発表する文書に盛り込む。

防衛技術の強化は各国も取り組んでおり、米軍は相手の優位性を技術革新で相殺する「第3のオフセット戦略」を進めている。 (久保信博 編集:田巻一彦)


 

大型UAV
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第3分類無人技術実証

自律・協調化による隙のない警戒監視 
広大な海域等で自律・協調行動を行い、隙なく陸海空の幅広い 監視情報を収集、事態に即応 

将来無人装備の情報優越を担うプラットフォーム 
 高脅威環境下において、ステルス性を考慮した機体間の 連携・協調により、頑強なネットワークの構築を速やかに支援 
将来における各種無人機の役割拡大における基盤 

技術実証の目標・留意事項: 安全性重視 
 概ね10年後を目処に、第3分類無人機を実用化レベル、特に、 我が国の運用環境(広大な海域等)を考慮し、安全性確保、 さらには運用持続性確保に関する技術の確立に努める 
ICAOによる国際基準改定やそれに伴う国内制度整備に向けた 検討がなされると見込まれる時期であり、関係機関と連携して 事業の効果的かつ効率的な実施に努める 
実証機のプラットフォームやセンサに掛ける経費を局限し、自律 化技術確立及び運用環境構築用のデータ取得等に重点を置く

広域型偵察用UAV
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回転翼型UAV
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JUXS-S1 UAV(近距離用) 陸上自衛隊飛行ドローン
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建物内偵察監視用UAV(H24~H28)
 
【防衛省】UFO 世界初「空飛ぶ球体」驚きの飛行性能~世界初・偵察機~

輸送用UAV
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日本のドローンベンチャーのProdrone社は7日、2本のロボットアームを装備することで、自在に物体を掴んで運ぶことを可能にして、世界初のロボットアーム付きドローン「PD6B-AW-ARM」

PD6B-AW-ARMは、合計6基のローターを装備した業務用/産業用ドローンとなる。機体の下部には、2本のロボットアームも備えられており、このロボットアームを使って、最大10キロの重量物を掴んで、最大30分間の飛行を行うことで、物資を自在に運搬することを可能にしたものとなる。

Prodrone社では、2本のロボットアームを駆使することで、物体を掴んで運搬するといった用途だけでなく、人間の作業員が近づけない場所での、様々な作業を代行させたりすることも可能になると説明をしている。

Prodrone社は、既に9月7~9日の日程でラスベガスで開催されたドローン見本市「InterDrone」で実機の公開と営業活動を開始しており、今後は、業務用の分野だけでなく、治安維持などの新しい領域を開拓していくことを予定している。

Source: Prodrone

特殊飛行型UAV
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海上無人機
水上偵察用USV
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水中偵察用UUV 
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Bell Helicopter V-247 Vigilant
Bell Helicopterは22日、ティルトローター機「V-22 Osprey」の無人機版「V-247 Vigilant」の開発表明を行った。

V-247は、V-22同様に両翼の端にティルトローターを装備した無人機(ドローン)で、離着陸する際にはヘリコプターのように垂直に、また、巡航飛行時を行う際には、通常の有翼機としてヘリコプターを上回る速度で飛行を行うことを可能にしたものとなる。

Bell Helicopterは、海上での偵察任務や、リーサルな攻撃任務用としてこのV-247をUS Marine Corpsの艦載用の無人機として開発を行うことを計画している。

US Air Forceが使用している主力の無人機となるGeneral Atomics MQ-9 Reaperは、運用には本格的な飛行場が必要となっており、中東などで運用を行う際に陸上基地を必要としていた。

そのため、これまで本格的な無人機の導入は、US Marine Corpsでは遅れていた。

V-247は、翼幅が65フィート(約20メートル)、ローター径が30フィート(約9メートル)で有人機のV-22とほぼ同じクラスの無人機としては大型機となる予定。

また、2機のV-247を使用することにより連続24時間の情報収集偵察(ISR)任務も可能となる予定。

Source: Bell Helicopter


2016/8/20(土) 午後 1:40