全景快?版中国001A国?航母下水画面 并回?其建造?程 Chinese Type-001A CV-17 Aircraft Carrier Launched
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【北京=西見由章】中国が遼寧省大連で建造していた初の国産空母が26日午前、進水した。国営新華社通信が報じた。今後、試験航行などを経て2020年までの就役を目指す。中国が初めて作戦に使用する空母となる。

進水した空母は、中国初の空母「遼寧」の前身である旧ソ連の未完成空母「ワリヤーグ」を基に設計された。通常動力型でカタパルト(射出機)は備えておらず、船首部分に艦載機が発艦するためのスキージャンプ式の甲板が設置されている。

練習艦として位置付けられる遼寧と比べ、速力や収用できる艦載機の数などが改善されたもようだ。

同通信によると、この日午前9時ごろから建造ドッグ付近で進水式が開かれ、人民解放軍制服組トップの范長竜・中央軍事委員会副主席があいさつ。空母は曳航(えいこう)されてドックを出た後、埠頭(ふとう)に接岸した。

空母は2013年11月に着工。動力や電力などの主要システムはすでに完成しているという。

2017年4月26日中国の国産空母「山東」が遂に進水した。就役は2020年という。
当初、4月23日と予定されていると報道されていたが、26日となった。
26日になったのは25日は北朝鮮の6回目の核実験があるかもしれないと言われていたからだろう。


練習空母Type 001 CV-16「遼寧」はウクライナの空母「ワリャーグ」をスクラップとして買い取り再生したもで、エンジンは駆逐艦のディーゼルを搭載したため速度が出ず、軽装の戦闘機しか離発着出来ない空母もどきで、本当に練習空母でしかなかった。

Type 001A CV-17「山東」はType 001「遼寧」の改良型である。
原型のロシア空母アドミラル・クズネツォフには飛行甲板前部にP-700グラニートSSMのVLS発射装置が存在していた。遼寧では撤去され、SSMのVLS発射装置のあった空間は強度の問題から格納庫として使用できなかった。

現在判明している大きな相違点は「山東」ではSSM用の発射装置があった空間が航空機用の格納庫として使用できるようになっている可能性があり、搭載機が増えている以外、ほぼ外観は「遼寧級」空母である。

まだ、外観しか判断できないが、エンジンがどうなったかはわからない。
船舶エンジンに関しては中国はまだ立ち遅れており、未だに商船用ディーゼルエンジンですら韓国の現代重工のパクリエンジンを更にパクっているのが現状である。

煙突が遼寧と大きく変わっていないところをみると主機はガスタービンではなくディーゼルエンジンと思われるが、仮にエンジンがまともなものを積んだとしても、搭載機がなければ空母として機能しない。どうする気であろう?
ただ、20ノットでるかでないかの「遼寧」と違い、30ノット以上速度が出る目途がたったからこそ空母を新造したと考えるべきだろう。そうでなければまるで新しく造った意味が無い。

報道された僅かな情報のうち搭載機であるが、依然欠陥戦闘機J-15を予定しているとされ、
現在中国はE-2Cもどきの艦上早期警戒機を開発中であるが、スキージャンプ方式では「山東」に搭載することは困難と思われます。

もし搭載するとすれば、カタパルト発信方式になると言われる三隻目の国産空母以降となる可能性が高い。国産三隻目は原子力空母との情報もあるが、技術的な問題をクリアーしていないとの模様だ。

戦闘機も今のところSu-33をデッドコピーしたJ-15以外になく、総製造機数が21機内飛行可能な機体が10~15機程度しかない。エンジンや機体が実用化に耐えられるものではない上墜落が相次いでいる。まるで脅威にならないとまでも言わないが、ロシアからMig29Kでも輸入しない限り、搭載機がJ-15では「鳥なき里の蝙蝠」程度にしかならない。因みにJ-15の搭載機数は24機だそうで、2020年までに製造するのだろうか?

「遼寧」がいかに使えない空母であるかは2月に書いた拙blog記事
中国国産空母Type 001A CV-17「山東」 2017/2/28(火) 午後 11:58
をご参照下さい。

上のリンク記事にも書いたが、いまのといころ遼寧が抱えていた欠陥が大きく改善されているようには思えない。それなのに空母を保有しようとする意味があるのか?
ただ、二隻目の国産空母が上海で建造中であり異常なスピードで軍拡している中国を侮るべきではないことも事実である。

南シナ海や台湾尖閣で作戦行動をする為には空母は不要であるが、インド洋やハワイやオーストラリア近海に進出なら話は別で、中国は本気で米国にとって代わろうとしているのかもしれない。

現代において、航空母艦の存在意義がどれだけあるであろうか?帝国海軍が真珠湾を攻撃に成功するまで、航空母艦の戦略的有効性は欧米諸国は気がついていなかった。英国戦艦プリンスオブウェールズが日本の一式陸攻/96式陸攻の航空戦力のみで撃沈され、第二次世界大戦初頭において大艦巨砲主義は過去のものとして葬り去られ、航空機優位となった。

しかし、大戦末期米軍が確立した輪形陣・レーダー・VT信管を組み合わせた対空戦闘法により、航空絶対優位が崩壊した。帝国海軍が消滅して以降、大国同士による空母Vs空母の戦闘は起きていない。

朝鮮戦争、ベトナム戦争、湾岸戦争、イラク戦争・・・・フォークランド紛争ではアルゼンチンは潜水艦が遊弋する海域で無用な賭けに出なかった。

米機動部隊に対抗できる航空母艦を保有する国がなかったからこそ、第二次世界大戦後長らく空母万能論が通用していたが、航空母艦を撃沈可能な兵器の登場で、もはや空母万能論は消滅している。

航空母艦は移動する空軍基地で攻撃力の固まりであり、空母が敵国近くへ移動できることは非常にメリットがあるが、対艦ミサイル、対艦弾道ミサイル、ホーミング魚雷の発達は、空母を唯のマトにしかしていない。

中国の空母は最終的に戦闘力を形成するが、これは中国の国家安全の戦略的範囲を拡大し、戦略面の選択肢を増加することで柔軟性・主導性を高め、国家安全戦略の質を高め、戦略の安定化を促す。

中国は大洋に出る道をすべて他国にふさがれている。沿岸から大洋に出るためには他国の海峡を通るしかないが、そこを閉鎖された場合、遠方に出て作戦を実行するための空母が中国沿岸を離れることが出来ない。さらに、空母は単独では作戦出来ず、潜水艦や護衛艦など様々な艦船が一緒に行動するが、そのために空母艦隊は非常に規模が大きくなり、維持するための人員も含めて膨大な人員が必要になる。その維持が中国には出来そうもない。

さらにさらに、これだけの膨大な人員と艦船を支え遠洋に出るためには、海外に必ず寄港地が必要になり、それには友好国の存在が不可欠だが、中国には友好国がない。平時であれば、金さえ出せば寄港させてくれるかも知れないが、有事にその保証があるとは思えない。


日本においてもシーレーン確保のためインド洋で作戦する航空母艦があってもいいが、米軍と軍事同盟を堅持する限り不要である。特に東シナ海など、日本近海においては全く無用な長物とまでも言わないが、コスパが悪い。対戦用のヘリ空母型護衛艦で十分で、用途に応じF―35Bも運用可能な程度で十分であろう。

中国にしても空母は張り子の虎で単なる象徴に過ぎないこと位理解している筈だ。空母は平時における砲艦としてこけおどしの為の高価な張りぼてに過ぎない。

現代海戦において潜水艦が最強なのである。



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