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ATLAが開発しているのは、人体の能力と合わせて50Kgの荷重を背負い、時速13.5kmでの移動の実現を目指している。時速13.5kmとはフルマラソンを3時間ジャスト位で走るぺーすであり、ちょっと鍛えた市民ランナーが目指す夢の目標タイムである。

バッテリーの駆動時間は荷重50kgで2~3時間、荷重30kgで24時間程度を目標にしている。ちなみにロッキード・マーチンのHULCはリチウム電池を使用し、約90kgの荷物を背負って時速4kmのペースで20kmの距離を移動できるという。

近年リチウムイオンバッテリーの飛躍的進歩により稼働時間や急速充電が可能となってきている。その充電に何時間もかけていてはとても実用性にかけてしまう。

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リチウムイオン2次電池を世界で初めて実用した元ソニーのバッテリー事業本部統括部長の小沢和典博士が開発した次世代リチウムイオンバッテリーは、フル充電がわずか2分、30秒で50%可能と言う信じがたい性能を有している。

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パワードスーツに関しては、日本の場合は、ATLAより民間の会社が先行している。2014年上場したサイバーダイン社パナソニックのベンチャー子会社のクティブリンクなどが、医療用や軽作業向けなどが先行実用化し、屋外の建設用なども続々商業ベース化されている。
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              news.panasonic パワーローダー MS-02

人力と併せて片手で50~70キログラム、両手であればその2倍の100~140キログラムの物体を持ち上げ荷物をハンドリングでき、2020年代前半には廉価で普及する予想だ。

防衛省で開発するものは隊員の背部に重量物を搭載し、凸凹のある不整地の踏破能力や、過酷な環境での使用に際しての堅牢性や耐水性、作動温度の範囲などもよりシビアなものが求められるとは思うが、SFチックな装甲板で覆われた鎧のような戦闘用モビルスーツのようなもを新たに開発するなら別だが、そうでなければ、既成の民生品のパワーアシストスーツを活用すべきだ。

新たに独自の開発よりも民生品を活用し、戦場のような過酷な環境でも使えるように改良を加える方が開発コストが安く済むので、先ずは民生品を導入して、試験運用してみるべきだろう。

■ヒューマンロボット
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小隊の荷物を積んで、兵員に追随そ、荷物を運ぶ装機車タイプのUGVが展示してあった。私も手を振ってみるとると、反応した。

そこでATLAの方に質問した。
仮に、敵兵が手を振ったら武器を積んだUGVはそっちに付いて行ってしまうのか?と質問したら、苦笑して、「現状のこのままであれば、敵側に簡単に投降してしまうが、さすがに実用化する段階では何等かの形で敵味方識別装置は積むでしょう。」とのことです。

ビックドックはディーゼルエンジン騒音が大きすぎて不採用でしたが、リチウムイオン電池が発達してきているので、その心配はないらしい。
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将来的には日本も四足歩行ロボットの開発も視野に入れていることが伺える。

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ボストン・ダイナミクスは世界でも有数の性能を持つロボットを開発してきた。左がヒト型ロボット「アトラス」、右は4足歩行の「スポット」だ(記者撮影)                                                                                                             11月16日、動画共有サイト「ユーチューブ」に公開されたある動画が世界中で話題となった。公開後わずか1週間で1000万回以上再生されたその動画を投稿したのは、米ロボット開発企業のボストン・ダイナミクスだ。                
    What's new, Atlas?
                                                 映し出されたのは、ピョンピョンと飛び跳ねる同社のヒト型ロボット「アトラス」。高い台へと上ると、なんとそのまま「バク宙」を披露し、最後にはガッツポーズを決めてみせた。人間顔負け、いや、並の人間にはできない芸当である。

ボストン・ダイナミクスが大きく注目を集めたのは、2012年頃のこと。「ウサイン・ボルトよりちょっと速いチーターロボット」という動画をユーチューブで公開し、4足歩行ロボットとして当時世界最速となる最高時速45キロメートルを記録した。

■グーグルが買収、そしてソフトバンクへ

突出したロボット技術を、大企業も放っておかなかった。2013年末、米グーグルの新技術開発部門「X」がボストン・ダイナミクスを買収した(金額は非公表)。スマートフォンOS「アンドロイド」の生みの親として知られるアンディ・ルービン氏が進めていたロボット開発プロジェクトの一環だった。

だが、「2014年にアンディがグーグルを去ってから、ロボットのプロジェクトは事実上止まっていた。ボストンとシリコンバレーという地理的な遠さもあり、コミュニケーションもうまく進まなかった」と、グーグル関係者は明かす。

そして2017年6月、今度は孫正義氏率いるソフトバンクグループの手に渡ることが発表された。「ロボットが人工知能を搭載すれば、人間と同じように街中を歩くようになる。あるいは人間を超え、空を飛んだり海に潜ったりもする」。買収発表後、孫氏はそう語り、ロボットの未来への期待を口にしていた。

なぜそれほどまでに高度な技術を開発できたのか。1992年創業のボストン・ダイナミクスを長年支えてきたのが、米国の軍事予算だった。アトラスなど大半のロボットの開発費は、米国防総省傘下のDARPA(国防高等研究開発局)からの助成金で賄われた。DARPAは最先端の軍事技術を育てるために、企業や大学などに対し研究開発支援を行う機関だ。ここ数年は年間3000億円前後の予算が組まれている。

実はソフトバンクによる買収はまだ完了していない。ボストン・ダイナミクスがDARPAと密接にかかわってきたため、買収には米国政府の承認が必要だ。だが、まだ承認されておらず、買収完了時期は未定だという。

「人間が持つすべての能力を兼ね備えたロボットを作るのが私の夢だ」。ボストン・ダイナミクスCEOのマーク・レイバート氏は11月21日、ソフトバンクロボティクスが開いたイベントに登壇し、そう語り始めた。レイバート氏はかつて身を置いたマサチューセッツ工科大学(MIT)ではロボティクス研究の第一人者だ。

■ロボット化の流れはインターネットを超える


世界のロボット化の流れは、インターネットよりも大きなものになる――。レイバート氏はそんな未来を予見する。「インターネットは世界中の情報に触れることを可能にした。ロボットは世界中の”モノ”を操作できるようにしてくれる。時間はかかるが、必ず起こる」(同)。

   BigDog Overview (Updated March 2010)                                                                                                           子馬のような見た目のロボット「ビッグドッグ」は、移動や外出を可能にした。冒頭のヒト型ロボット、アトラスでは移動性能は高くないものの、さまざまな動きができるようになった。そして小型犬のような「スポット」は過酷な地形での歩行を実現した。

レイバート氏が強調したのは、「まず、すでにあるロボティクスの技術を使って、実世界に適用できる製品を開発すること」。長年研究開発に終始してきたボストン・ダイナミクスが、ようやく実製品の展開に乗り出す。

「ロボットに重要なのは、機動性の高い動き、知覚力、自律性だ」(レイバート氏)。これらを実現したといえるのが、最新の4足歩行ロボット「スポット・ミニ」だ。脚やアームなど全身に17の関節を持ち、自由度の高い動きが可能。さらにLIDAR(光を用いた周囲を認識するセンサー)やステレオビジョンを使いながら、屋内地図を作成し、バランスを保って歩行できる経路を見極める。               
   The New SpotMini                                                         
かつて動力源はガソリンで油圧駆動だったが、スポット・ミニはバッテリーを搭載しすべて電気で動く。重量はわずか30キログラムだ。米国の家庭で使うことを想定して開発されており、「階段やテーブルのような障害物があるような環境でも動き回れるようにしなければならなかった」(レイバート氏)。

レイバート氏は、「このロボットを(スマホOSの)アンドロイドのようなプラットフォームにする」という構想を明かした。ユーザーは、スポット・ミニにカメラやアームといったパーツを組み付けたり、ソフトウエアの仕様を変えたりしながら、人間の指示に従ってさまざまな用途に使えるようになるという。
                                                  
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パーツを付け替えたり、中身のソフトウエアを変えたりすることによって、さまざまな用途に使えるようにする(記者撮影
                                                   想定される用途として、娯楽、物流、警備、倉庫作業、災害対応、建設、そして、高齢者や身体障害者の介助を挙げた。危険が伴う場面や人手不足への対応手段となりうる。物流現場での活用がイメージしやすい。米国では、個人宅宛の配送物は玄関前に置いておけばよいので、トラックからスポット・ミニが荷物を持って出て、玄関先に置くといった光景も現実になるのかもしれない。

■日本企業もすでに強い関心を寄せる                          
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ボストン・ダイナミクスのマーク・レイバートCEOはロボット開発に対する持論を展開した(記者撮影)                                          
日本企業も強い関心を示している。警備大手のセントラル警備保障は、常駐警備や巡回、監視と言った業務でロボット活用を検討中。「人手じゃなくてもできることはすべてロボットに任せる方向になるだろう」(鎌田伸一郎社長)。スポット・ミニやソフトバンクの「ペッパー」を活用したい考えを示す。

イメージ 21前のめりなのが、ゼネコン大手の竹中工務店だ。「(建設現場の)安全点検、進捗確認、品質確認にスポット・ミニを活用したい」(岡本達雄専務)。高所など人の立ち入りが危険な場所などで、人の目の代わりに写真を撮影しフィードバックすることを検討する。近日中にも実証試験を始めるという。

さらに岡本専務が披露したのが、上半身はアトラス、下半身はスポット・ミニという「ケンタウロス」のようなロボットの構想だ。「4足による安定性、4つの手による(動きの)多様性を持った、万能建設ロボットの開発を目指す」(同)。

「ロボットには短期間で実世界の経験をいろいろと積ませなければならない」というのが、レイバート氏の信条だ。ボストン・ダイナミクスの方針は「作れ(Build it)、壊せ(Break it)、直せ(Fix it)」。同社の動画では、人がロボットを蹴ったり、引っ張ったりと、”いじめる”場面が散見される。これらも性能を上げるためには不可欠な作業なのだ。

ソフトバンク傘下に入れば、財務面や営業面での後方支援が見込める。開発速度は高まり、普及への道筋もつきやすくなるだろう。これまで謎に包まれていたロボット企業への注目は一層高まりそうだ。
2013年末に開かれた、DARPA(米国防総省国防高等研究計画局)主催の災害救助ロボットコンテストで、米航空宇宙局(NASA)など強豪15チームを抑えてトップに輝いた、SCHAFT(シャフト)は東京大学発のベンチャー企業でGooglに買収された日本企業だったことを聞いた時はショックだった。

2016/1/31(日) 午前 2:41

左翼が政権を担うとろくなことがなかった。日本の基幹産業に黄色信号が灯っていた時だけに、私は危機感を感じざるをえなかった。

2017年6月、孫正義氏率いるソフトバンクグループがグーグル(持ち株会社アルファベット)からビックドックを開発したボストン・ダイナミクス(Boston Dynamics)とSCHAFT(シャフト)を買収すると発表した。どうやらソフトバンクは、今度は電話会社から世界的ロボット会社に脱皮するかもしれない。

ペッパー君には脚が無かったが、これでペッパー君に脚が生えることになるだろう。
足っていいな走っちゃおう♪
いやいや、ペッパー君はポニョではなくペッパー軍曹になるかもしれません。

軍用ロボットは、我々日本人が想像するより爆発的に普及している。
2001年の米同時多発テロ後、ハイテク兵器を持たないテロリストとの「非対称戦争」に重心を置いてきた米国も、軍事システムの新たな開発を進めるロシア、中国への対抗上、技術革新の加速を迫られている。

もはや軍用ロボットは、戦車や飛行機、核兵器の登場以上のインパクトがあるかもしれません。3Dプリンターや幾つかの基幹部品さえあれば、ロボット兵器は巨大な生産施設は不要で、町工場程度で、簡単に作れる。テロリストが3Dプリンターとアマゾンで買った安いパーツを組み合わせるだけで簡易なロボット兵器は製作することができる。もちろんディアゴスティーニもその気になれば週刊ロボット兵器を企画するかもしれません(笑)

ロボット兵器が発達すると、戦場で兵士の人命を失うことが極めて少なくなる。
開戦を決断するが劇的に下がり、開戦へのハードルが著しく下がるかもしれない。

ロボット兵器は、戦争や外交政治を大きく変える。F-3が開発延期になるかもしれない大きな理由が、安価な無人戦闘機を大量配備が主流になりつつあるからかもしれません。