■航空母艦
中国と米国は目下貿易戦争真っただ中だ、経済発展を継続しなければ、中国共産党政権は瓦解しかねない。

中国政府に未来が無く、政府に金がないことはもはや、ちょっとした知識がある人間であればもはや周知の事実である。もはや、低賃金労働集約ビジネスモデルな破綻し、地方政府などによる土地バブルに頼った経済発展は不可能である。

そこで、中国が国際的なルールをデザインし、自国に有利な国際秩序を形成するという意志を明確にしはじめた。

中国は、習近平主席も外交部も「現在の国際関係は不公平に満ちている」と公言している。 さらに、2013年には習近平主席が、「中国は、公平とウィンウィンを核心とする『新型国際関係』を構築する」と宣言し、2015年9月3日に実施した軍事パレードにおけるスピーチでも同様の発言を行なった。

そこで始めたBRICS銀行、アジア投資開発銀行AIIBや一帯一路だが、すべて行き詰っている。

中国は、自由貿易を守護するなどダボス会議なので、「どの口が言う」というようなトンチンカンなことを言って失笑を買っているが、中国が言う「公平と考える国際ルール」を構築しようとすると、米国がこれを妨害していると思っている。 

中国が公平と考える国際ルールは、必ずしも米国をはじめとする先進諸国にとって公平とは認識されない。そのため中国は、特に米国が、中国のこうした国際ルール変更の試みを、実力を行使してでも妨害すると考えるのだ。

中国が空母の建造を急ぐのには理由がある。それは、中国の急速な経済発展とそれに伴う対外経済活動の拡大に関連している。中国は、経済活動には軍事的な保護が必要であると考えているのだ。

中国の認識によれば、経済発展を継続するためには、米国の妨害を排除しなければならず、軍事力の増強が必要になる。特に、海軍の外洋海軍化は最重要である。海車艦艇は軍事力を世界各地に運搬する手段であり、軍事プレゼンスを展開する最良の手段の一つだからだ。

中国海軍は、外洋を航海するための大型艦艇の建造を急ピッチで進めてきた。そうした大型艦艇の中でも、最大軍事プレゼンスを展開する艦艇が空母なのである。

訓練空母遼寧が、元来、推進系統に不具合を抱え稼働率が低いといわれていたアドミラル・クズネツォフAdmira1 Kuznetsov級のワリヤーグを、設計図もないまま修復した艦艇であることを考えると、2012年からの5年間で中国海軍が空母の運用を十分に習得したとは考えにくい。

中国が空母の保有を急ぐのは、一刻も早く中国の軍事プレゼンスを各地に展開したいと考えるからだ。特に中国が心配するのが中東である。

2016年1月3日、サウジアラビアがイランと国交を断絶した。中国が直後に習近平主席の特使を同地域に派遣し、1月19日には、習近平主席自身が両国を含む同地域を訪問して7兆円にも上る投資等の約束をした。習近平主席はもともと2015年中に中東を歴訪する予定であったが、それでも、中東の緊張の高まりに敏感に反応したことは、中国の危機感を示すものである。サウジアラビアは米国の同盟国であり、イランと関係の深いシリアの背後にはロシアがいる。サウジアラビアとイランの対立は、米国とロシアの軍事的ゲームに発展しかねないからだ。

現段階で米国との戦争に勝利できないことを理解している中国は、中露が軍事的ゲームを始めたら、中東における大国間の権益獲得競争から中国がはじき出されると恐れている。中国が中東において影響力を維持し、プレイヤーとしてゲームに留まるためには、中東にも軍事プレゼンスを展開しなければならない。

そのために、空母を展開して軍事プレゼンスを示す必要になるのだ。しかし、空母は1隻で展開する訳ではない。空母が1隻で展開するのは脆弱過ぎ、また空爆の効果を補填する兵器が必要である。そのため、空母を護衛し、巡航ミサイルによる攻撃等が実施できる艦艇とともに、空母打撃群を形成する。

◇001型 遼寧
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2002年にウクライナからスクラップとして買い取り遼寧省大連に到着した旧ソ連製の空母は、主要部品が取り外された状態だった。不完全な設計情報をもとに、蒸気タービンの動力システムを改修したため、完成した「遼寧」の最高速度は、本来の29ノットをはるかに下回る20ノット程度との見方が強い。
「カタパルト」を備えていない遼寧は、反り返った艦首から航空機自らの推力で発艦させる。 搭載機の、J15はロシアのSu33の“デッドコピー”で、エンジンの出力が不足している。
基本的には、離着陸訓練用の空母風の海軍の船であり、戦力でもなんでもなく海軍パイロット養成の贅沢な船である。
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発注 1998年(ウクライナより購入)
起工 1985年12月6日(ヴァリャーグ)
2005年4月26日(工事再開)
進水 1988年11月25日(ヴァリャーグ)
就役 2012年9月25日
要目
軽荷排水量 43,000t
基準排水量 53,000t
満載排水量 67,500t
全長 305m
最大幅 78m
推進 スクリュープロペラ 4軸
最大速力 19ノットまたは29ノット(推定値)
乗員 1,960名
兵装 ・1130型CIWS 3基
・HHQ-10SAM18連装発射機 2基
搭載機 67機(ヴァリャーグ時の計画数)実際の遼寧の艦載機は20機前後
レーダー 346型 多機能型
電子戦・
対抗手段 ・チャフ24連装投射機 2基
・対魚雷デコイ16連装発射機 4基
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2018年1月24日、新浪に、中国の空母・遼寧号の維持費について紹介する記事が掲載された。 

記事は、「中国初の国産空母002型の建設が順調に進んでおり、問題がなければ今年2月にも試験航海をする予定だ」と紹介。そのうえで、空母建設にかかる費用について説明した。 

ロシアの専門家は「002型空母の建設費用は700億元(約1兆1900億円)に上る可能性がある」と分析しているという。しかし記事は、「これは少々誇張した金額で、控えめに見積もって300億元(約5100億円)ほどだろう」と予測した。 

そのうえで、「空母は建設費のみならず、維持費も相当かかる」と指摘。例えば、すでに就役している空母・遼寧号の場合、燃料搭載量が6000から8000トンになるが、8000トン入れたとすると、重油代だけで3000万元(約5億1000億円)にもなると分析。1回の航海が1カ月ほどであった場合、燃料費だけで6000万元ほど(約10億2000万円)になり、「このような費用を負担できる国がどれほどあるだろうか」と問いかけた。 

さらに、空母にかかる費用は空母の燃料費のみならず、艦載機の燃料、乗組員の食費やその他の日常の維持費も加わり、その額は莫大になると指摘。米国のミニッツ級空母の場合、年間140億元(約2380億円)かかると言われており、30年間就役すると、その額は4200億元(約7兆1400億円)にもなると伝えた。 

しかも、空母は1隻で出航するわけではなく、空母艦隊を編成して十数隻の船が連なるため、これらの燃料費や維持費を加えると、1つの空母艦隊で年間少なくとも200億元(約3400億円)はかかると計算。「金食い虫」と言われるのももっともだと結んだ。(翻訳・編集/山中)

航空母艦 001A型(CV-17 山東?)

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中国国産空母Type 001A CV-17「山東」 2017/2/28(火) 午後 11:58

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001A型は遼寧が改造されたのと同じ大連造船所で2014年2月に起工、2017年4月に進水した。

4月3日付の香港紙サウス・チャイナ・モーニング・ポストは中国海軍に近い関係筋の話として、同国初の国産空母が月内に渤海湾で初の試験航海を行うと伝えた。
 海軍創設69周年記念日に当たる4月23日の直前になる可能性が高いという。

2019年の就役を予定している。主要目は基準排水量56,000トン、満載排水量67,000トン、全長315メートル、水線長270メートル、幅38メートル、飛行甲板最大幅75.5メートル、吃水10.5メートル、主機蒸気タービン4基、4軸、出力200,000馬力、速力30ノット。航続距離8,500浬/18ノット。乗員2,500名。

001A型は001型の改良型であり、001型と同じ短距離離陸拘束着艦方式(short take-off but arrested recovery, STOBAR)を採用している。001型と同様に飛行甲板の船首部は勾配がつけられている。

推進システムは001型と同様の蒸気タービン方式を採用しているものと考えられているが、最大速力が31ノットを出せるよう出力向上していると中国メディアは主張している。

格納庫甲板は001型と比べ拡大されており、001型はJ-15戦闘機を24機搭載可能であるのに対し、001A型は32~36機搭載が可能。対潜ヘリを含め搭載機数40~45機。遼寧と寸法を比較すれば、全長では10.5メートル、幅で1メートル、飛行甲板幅で5メートル増加、排水量では7,500トンの増になる。装置全体の性能向上がなされたのであろう。船体寸法の拡大に伴う飛行甲板の面積増は、駐機条件やハンドリングの利便性向上と合わせて搭載機数の増加を可能にしている。

主船体の外形は遼寧から変更された部分は見当たらないが、アイランドが大きく改良され、AESAレーダーは新型が装備航空関連の装備ではアレスティング・ワイヤが遼寧の4条から3条に変更。

アイランドは遼寧の艦橋が1段なのに対し、001Aは2段となり上部が航海艦橋、下部が司令部用ではと思われる。その上部のマストを含む構造物と煙突後部の構造
物には,フェーズド・アレイ・レーダーのアンテナ4面が取り付けられる。

遼寧に装備されたフェーズド・アレイ・レーダーがミサイル駆逐艦旅洋Luyang II 型と同じH/UG-346型に対し,001A型のそれは旅洋Ⅲ型と同じH/UG-346A型となっており、装備角度も異なる。


肝心の搭載機はどうするのか?・・・欠陥過ぎて生産が止ったJ-15だが、生産再開せずJ-31海鷹戦闘機が生産されると言う話だが・・・・・・、


だが、その期待のJ-31(殲-31が酷評されており前途多難だ。
太行軍事網」によると、J-31の機体形状からして、積み込める燃料は極めて少なくなる。結果として、航続距離、さらに超音速飛行を続けられる距離が大きく制約されてしまう。

 そもそもの問題はエンジンの性能。ロシア製「RD-93」は、2基合計しても推力はF-35のエンジンF-135に及ばず、2基分ということで重量ははるかに超えることになる。

 さらにエンジン搭載による機体の大型化や形状の問題もあり、J-31はステルス性、音速飛行、音速飛行時の運動性能、さらには搭載武器の制約も発生し、J-31の機体は「問題に問題が重なる」ことになったと見られる。推力不足が致命傷で「飛べない・積めない」の役立たずのようだ。


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国営企業傘下の『瀋陽飛機工業集団』が独自に開発を続けいるのはJ-31、またはFC-31などと呼ばれるステルス戦闘機とされるものです。主に海外への輸出を想定し開発が続けられていると言われているのですがパキスタンが試験飛行した結果、極めて否定的な態度をとっていたことが明らかになりました。
 
中国メディアの新浪網は23日、自国で開発された殲-31(J-31)戦闘機について、本国でも相手にされず、国外でも購入に向けた動きがないのは機体そのものに問題があるからとの見方を示す文章を掲載した。J-31は瀋陽飛機工業集団が自己資金で開発したエンジン2発のジェット戦闘機で、すでに実戦配備が始まっているJ-20に続く、中国として2番目のステルス戦闘機とされている。
Record China

アメリカが中心となり開発が続けられるF-35やF-22と酷似したデザインで2012年10月末に初飛行したのはJ-31と呼ばれる機体です。その見た目からステルス戦闘機とも言われているのですが、中国メディア新浪網によると、機体に潜在的な問題があるとされ国内でも評価されず海外への輸出も難しいという記事を掲載しています。

その海外に輸出する計画はどのようなものがあるのでしょうか。Wikipediaによると2012年にアルゼンチンが興味を示していると報道、2014年11月の時点で中国の盟友パキスタンが30~40機程度購入するとして交渉中などと報じられたことがあります。

(略)
このような大幅な設計変更から運動性能に何らかの問題があったと見てよさそうなのですが、海外への輸出に向け現在も開発が続けられています。

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また『中国航空工業集団公司』の林左鳴董事長は2014年12月にインタビューに答えており、「戦闘機の戦闘能力というのは機体の設計や能力など30以上の指標から評価される」「設計の段階で必ず敵機を撃墜できる設計にした」などと主張し「(J-31は)F-35に勝利すること考慮し設計された」なコメントしていることが明らかになっています。
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◇航空母艦 002型(CV-18)
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The large ship components at the Dalian shipyard in Liaoning province that prompted speculation that China has begun building the Type 002 aircraft carrier. Photo: South China Morning Post
Published27 MAY, 2017UPDATED 29 MAY, 2017

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スクラップを再生した遼寧、遼寧と同じ船を新品として1から作った001A型、通常動力型でカタパルトを設置した002型、そして次は002型を原子力化した003型が出現する予定だ。

001A型の建艦スピードから考えて下手をすると002型は今年進水する可能性が高い。

002型は蒸気カタパルトを3-4基搭載する。中国はウクライナからソ連時代に建造した蒸気カタパルトの技術を習得したという。この蒸気カタパルトはニトカ(NITKA)試験センターに半分建造されていたが、蒸気カタパルトはソ連ですら開発に失敗しており、解体し、試験飛行は行われていない。蒸気カタパルトは極めて高い軍事機密だ。

英国やフランス空母の蒸気カタパルトは米国からの供与だ。オーストラリアの空母メルボルン(元英国海軍マジェスティック )が1985年2月に中国造船連合公司に売却され、大連で解体されたが、そこで中国の空母研究に貢献したと疑われる。

戦闘機パイロットに対するカタパルト発射とスキージャンプによる離陸飛行能力は、全く異なるものである。すなわちカタパルト発射技術が使用されるようになると、この002型も一番艦は練習空母かもしれない。

カタパルトを装備するとJ‐15の場合、スキージャンプ方式では、搭載可能兵器重量は2.5トン以下なものが、少なくとも8トンの武器搭載が可能となる。

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また、E-2Cもどきの早期警戒機JZY‐01KJ-600を搭載することができるようになるが、普通の早期警戒機の開発に手間取っているのに、艦載型がまともに機能するかどうかも怪しい。


◇原子力空母003型

ロシアから設計図を入手したとされる、ウリヤノフスク級原子力空母の設計を元に、6万トン以上の原子力空母を、2020年以降2隻建造予定とされる。

産経ニュ-スは大連で建造開始したとされる国産3隻目の空母が、原子力空母となる可能性について報じた。これに伴い、初の国産空母を建造した大連船舶重工の親会社である中国船舶重工は、原子力動力の民用船など4隻の模型を2017年12月「上海国際海事展」に展示した。同ニュースは中国軍事筋の話として、民用船は「原子力空母の開発に向けた技術検証」であるとし、また「研究船による技術検証を待たずに、いきなり空母に核動力を搭載するのはリスクが大きい」とも話しており、原子力の採用が確定したわけではないことを報じた。

中国の代表的なポータルサイト捜狐は、004型、005型空母が原子力空母となる可能性について報じている。