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輸送艇1号型  要目 基準排水量 420トン / 満載排水量 540トン

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みうら型輸送艦 基準排水量 2,000トン / 満載排水量 3,200トン

南西諸島への輸送強化
陸海自 
中・小型艦3隻導入 政府23年度 【読売新聞夕刊】2019.5.25(土)

 
政府は、南西諸島への輸送能力を強化するため、2023年度に中・小型の輸送艦を計3隻導入する方針を固めた。新設する陸上自衛隊と海上自衛隊による共同の「海上輸送部隊国」が運用する。人工知能(AI)も活用して弾薬などの物資を離島に速やかに輸送する態勢の構築を目指す。

離島に接岸しやすく

複数の政府関係者が明らかにした。政府が昨年12月に閣議決定した「防衛計画の大綱(防衛大綱)では、「迅速かつ大規模な輸送のため、島嶼部の特性に応じた端末輸送の能力を含む統合輸送能力を強化する」と明記していた。防衛省が輪送艦の隻数や運用方針などの具体的な検討に着手している。

19~23年度の中期防衛力整備計画(中期防)の期間中に、中型輸送艦l隻、小型輸送艦2隻を導入する。
中型は2000トン級、小型は300トン級とする方向で、中型艦導入は初めて。

南西諸島などの離島では、海自が保有する大型の輸送艦が接岸できる港が少ないことから、中・小型輸送艦の導入で、補給能力を高める狙いがある。中型は戦車約15両、小型は戦車約5両を搭載できる大きさを想定していて、将来的に中型2隻、小型6隻の計8隻態勢を整える見通しだ。

陸海共同の「海上輸送部隊」が運用し、広島県呉市の海自呉基地に置く案が浮上している。南西諸島で有事が発生した場合、大分市にある大分弾薬支処から弾薬を、離島奪還作戦を担う陸自相浦駐屯地(長崎県佐世保市)の「水陸機動団」から人員を運ぶなどの計画を検討している。

南西諸島の防衛強化のため、政府は16年3月、日本最西端の与那国島(沖縄県)に陸自の沿岸監視隊を新設した。宮古、石垣の両島(同)奄美大島(鹿児島県)にも、陸自のミサイル部隊などを置く計画を進めている。有事の際には、離島に展開しているこうした部隊が、どれだけの物資が必要か、司令部が即座に判断し、補給する必要がある。こため、防衛省は、AIを多用して不足する物資や人員を瞬時に把握するためのシステム構築を検討している。今後の日米共同訓練などで試行し、本格導入したい考えだ。

海上輸送部隊、自衛隊部隊の迅速な軌道・展開を行うことを任務とした陸海自衛隊の共同の部隊。離島防衛能力を強化するため、昨年12月決定の中期防衛力整備計画に創設が明記された。陸自は船の運用経験がないため、海自が教育訓練を行う。陸海の統合能力の強化につながるとされる。


かつて海自には、みうら型あつみ型といったLST自タイプの2000トンクラスの中型輸送艦を保有していた。吃水は浅く、2.6~3mビーチングが可能であったが、14ノットと低速で吃水が浅いので、揺れて乗り心地が最悪であったそうだ。

自衛隊が導入する新たなLSVの吃水は、基幹輸送用(規模の大きい港湾への輸送用)であるので、LSTタイプほど浅くなくても可能だという。主な港の水深は、先島諸島の平良港(宮古島)や石垣港(石垣島)は水深が7メートル以上あり、久部良港(与那国島)は水深が5メートルあるという。新たなLSVは、LSTタイプでなくても吃水が5m以下であれば可ということになる。

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世界の艦船4月号の特集では中型輸送艦(LSV)はGeneral Frank S. BessonJr.型SSGT 基準排水量4200トンクラスを想定していましたが、読売の報道では海自の前中型輸送艦と同じ2000トン台とのことです。

またLSTタイプでは、大綱が掲げる迅速な輸送が可能とはいいがたいため、新たな LSVでは高速性も重要 となる。この際、ナッチャンWorldは積載量1500トン、速力35ノット、吃水3.9メートル、また米海軍のスピアヘッドSpearhead級遠征高速輸送艦(ExpeditionaryFastTransport)は積載量630トン、速力36ノット、吃水3.8メートルと、双胴船ならではの高速性と浅い吃水を有しており、新たなLSVの候補となりえよう。

だが、ネットで検索すると例えば2000トンクラスのフェリーで、宇和島運輸フェリーの「あかつきまる」がヒットした。

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総トン数 2,694トン 
L.B.D 121.4×16.0×5.7m 
航海速力 約20.2ノット
旅客定員 546名
積載能力 乗用車換算160台
就航日 2017.12.18 

これで十分だと思いますが、あえて、中型輸送艦(LSV)として建造するなら、エンジンを少し馬力があるものとして、30ノットの高速が出れば尚良いと思う。

自衛隊が新たに導入するLCUの姿はその運用形態、すなわち①Ship to Shoreまたは/およびShore to Shore、②中・短距離輸送または長距離輸送、③海上輸送または/および水陸両用作戦、④ビーチングまたは/および岸壁への接岸に左右されよう。なお、先島諸島の港湾の大部分を占める漁港の水深が2.5メートル程度であることから、自衛隊にとっては輸送艇1号型  程度の吃水の浅い小型LCUの必要性は高い。

また、先島諸島では海浜への上陸機会が制限されることを考えると、新たに導入されるLCUには岸壁への接岸能力も強く求められる。輸送艇1号型  速力が12ノット程度と低速で、大綱が掲げる迅速な輸送を行なうためにはLCUの高速化が必要となる。



米海軍がLAW軽揚陸艦/小型揚陸艦を30隻導入を検討中です。主として海兵隊の揚陸支援用にあたるもので、艦内に車両甲板を有するものの、ビーチング能力、海上自衛隊の輸送艦ゆら型のような艦首に観音扉状の揚陸ランプを設置し敵前に上陸するようなものではなく、ランプを船体後部に配置した支援船のような設計の揚陸艦です。

約60mであれば推定排水量は1000トン弱シーステート5という4m程度の波浪で運用でき、機動力は巡航速度14ノットで3500海里の航続距離を有し自衛隊むきだと思う。

小型輸送艦は300トンとの予定だが1000トン級が望ましいかもしれない。