USAF F-15C during Operation Noble Eagle patrol. Credit: U.S. Air Force photo/Staff Sgt. Samuel Rogers
米空軍州兵、F-15退役の可能性について最初期の検討入り
【BusinessNewsline】03/25 08:14
米空軍州兵が現在、国内外で現在、運用を行っているF-15CとF-15Dの2種類のF-15戦闘機について、退役させることが可能かどうか、検討を行っていることが米下院軍事委員会での質疑応答で明らかとなった。というニュースが流れた。
flightglobal.comによると、米空軍担当者は、議会からの質問に対して「限られた資源の中で、最大源の運用を図ることが必要だと考えている。運用は最小限に抑えても、与えられたミッションを全て達成することがことが我々が常に目標としてしていること」と述べ、F-15退役により運用可能機体数が大きく削減となった場合においてもミッション遂行能力には影響は生じないとの見解を示した。
今のところ、空軍州兵の担当者はflightglobal.comの取材に対して「(F-15退役案は)最初期の検討段階(very, very pre-decisional)」と述べるに止まっているが、1976年の導入開始から既に40年超に渡って使用されてきたF-15に関しても遂に、退役の可能性が具体的な検討課題に上ってきたこととなる。
F-15を退役させるという決定が下された場合には、その分の穴をAESAレーダーを新規搭載したF-16の近代化改修機で補うこととなる見通しとなっている。
仮に退役を行うという決定が下さされた場合には、実際のF-15退役計画は、F-16へのAESAレーダー搭載の改修費用などと共に、2019年度予算案に盛り込まれることとなる予定。
NORAD傘下の州兵のF-15C/Dが退役となっているが、いつのまにか太平洋空軍傘下の第5空軍(5th AF)第18航空団(18th WG):嘉手納の在日米空軍のF-15C/Dが退役する話になっている。
約460機のF-15C/Dのうち空軍に230機、州空軍に230機配備されている。
米空軍がF15の退役検討、コスト削減狙い
【産経ニュース】2017.3.29 23:50
【ワシントン=黒瀬悦成】米空軍は、沖縄の米軍嘉手納基地にも配備されている主力戦闘機F15C/Dについて、早ければ2020年にも退役させる方向で検討に入った。
米空軍のウエスト作戦部長(少将)ら複数の高官が今月下旬、下院軍事委員会の即応小委員会での公聴会で明らかにしたところでは、空軍はF15C/D計236機を退役させ、代わりに多用途戦闘機F16に新型のレーダーを装備してF15と同様の制空戦闘機の役目を果たせるようにする。
空軍高官らは「決定事項ではない」としつつ、機種を一本化することで効率化が図られ、コスト削減につながると強調した。
戦闘攻撃機型のF15ストライクイーグルは対象外となる見通し。
だが、公聴会ではF16にF15の代役が務まるのか、性能を不安視する指摘が複数の議員から相次いだ。しかも、F15の本来の後継機であるF22は、オバマ前政権下での国防予算見直しのあおりで、生産数は当初計画の4分の1となる約200機(試験機を含む)にとどまっており、戦力弱体化の印象は避けられない。
嘉手納基地のF15も、F22でなくF16を軸に交代させる事態が現実味を増せば、中国が空軍力を増強させている現状をにらみ、日本でも論議を呼ぶのは確実だ。
米国はオバマ大統領とゲーツ国防長官が犯した間違いを再び犯そうとしている。
米軍が弱体化し、中国に舐められる元凶を作ったのは、まちがいなくこの二人だ。
F-22を2007年までに750機製造するはずであったのが、648機→546機→451機→381機→295機→277機と逓次減らされていき最終的に187機になってしまったのが元凶だ。
F-35がまともに機能する戦闘機であればなんら問題がなかったのだが、一機種で
F-22,F-15,F-16,AV-8B,FA-18、A-10全ての空海軍の戦闘攻撃機の後継を目指したことが無理があった。また、XF-35の対抗機種ボーイングXF-32が見た目で最悪であったのが悲劇だった為、F-35に決まったことに胸をなでおろしてしまったのだが全ての間違いであった。当時のF-22とF-35のハイ・ロ―ミックスは世界最強に思えた。
F-15C/Dがもし退役したら、空軍にはF-16しかなくなってしまう。F-22が圧倒的に数が不足し、F-35が未だ使い物にならない。F-35のミッションソフトウェアはバグだらけで使い物にならず、現在のところ初歩的な阻止攻撃能力・限定的な空対空能力・近接航空支援能力・敵防空網制圧能力しか持っていない。暫時アップグレードをし続けているが、いったいいつF-35は完全体になることやら
更にF-35の保守点検に必要なAutonomic Logistics Information System(ALIS:自律型情報ロジス ティックスシステム)だけでも200億ドル(約2兆円)から1000億ドル(約10兆円)の追加費用が必要だと言われ、F-35計画が間違っているのは解っているのだが、今更引き戻せないF-35無限地獄になってしまっているのだ。
F-35のおかげで、予算不足に陥った空軍は遂に虎の子のF-15まで手放さざるをえなくなってきているのだ。まるで東芝を視ているようだ。東芝と米空軍は、ともに理論的には正しい決断に見えたが、現場が見えていない間違ったトップの机上の決定によって、巨大な組織が崩壊しかかっている。
いま、ここでF-15C/Dを退役させたら、再び米空軍は誤った決定を下すことになるだろう。
現在F-16は4500機が製造され米国だけでも2244機導入した優秀な戦闘機ではあるが、同じ第四世代戦闘機F-16とてもはや酷使していて、F-15C/Dに替わる理由は薄い。
F-16C/Dの40倍の容量のコンピューターを積みAESAレーダー搭載するならば、最強の第四世代戦闘機になると思う・・・・(あれ?まるでかつての自衛隊FX案のF-2改ではないか!)だが、F-15より兵装搭載量が劣るのが弱点だ。AESAレーダー搭載F-16も良いが、Advanced F-15 2040Cにすべきだ。もし。F-16の改良型に何かしらの不具合が発生したならば、F-35で犯した間違いである機種を単一化するデメリットについてなんら学習していなかったことになる。
F-22の生産は中止されたが、F-35は2017年8月までに開始する予定となっている初期作戦運用試験(IOT&E)は、早くとも16ヶ月開始が遅れ、2018年12月から2019年当初の開始にまでずれ込んでいるのだ。
コンピューターが固まり再起動ばかりするコンピューターの戦闘機では未だ作戦に投入出来かねる状態だ。2045年までに空軍が計画していたF-35を調達することができない可能性があり、F-35がF-15を完全に置き換えることができるとは思えない。
確かに1976年に運用を開始したF-15は老朽化して耐用年数が近づいていて、いずれ退役することになるが、作戦航空機が足らないと大騒ぎしている状態で、F-15C/Dを早期に退役させるわけがないではないか?F-15C/Dの穴を埋められる機体が用意出来るなら、退役することもあるだろうが、現状では考えにくい。もっともF-22を再生産するなら別だが・・・・・。F-22はあと100機はほしい
2010年のRAND研究所の考察ではF-22生産ラインを再開し75機製造した場合はインフレ調整後で200億ドルになるという。新造ラプターは1990年代の機体ではく、当時と同じ機体ではないので製造費用はもっと高くなる。
F-16でも十分機能するかもしれないが、予算を削減することに狂奔する議会にF-15C/D型を2020年代のどこかで退役させたのでは、空軍の航空優勢を維持できなくなるという現実を突き付け、議会に善後策としてF-22を再生産か、F-152040Cを選択させるべきだろう。
このニュースはF-152040Cの予算獲得のために空軍が議会を脅していると考えるべきではないか?と私は思う。
デジタル時代の現代は、プラットフォームよりシステムはの方が重要になってきており、極端なことを言えばB767にミサイルとシステムを積んでもOKではあるが、ドックファイトを主にするのでなければ、B-52が50年現役でいるようにプラットフォームとしてF-15は有用であり、退役させる意味が無いと思う。
トランプ大統領が北朝鮮を空爆しようか?と考えている矢先に、F-15C/D早期退役はありえないだろう。
【追記】2017.4.7
★F-15+F-22編隊が仮想敵機と交戦したら41-1で大勝
【航空宇宙ビジネス短信・T2:】2017年4月7日金曜日
戦闘機命派には胸のすくニュースでしょうね。ただし今回の演習の条件、敵機役の機種は不明ですし、条件は近接航空戦の想定だったようですね。いずれにせよ現役戦闘機各機種を組み合わせて運用する構想の有効性が実証されましたね。そこでF-15が引退したらどうなるのでしょうか。F-15をF-22と組み合わせることで、F-22の不足分を補うことができ、F-15がいかに有用な戦闘機なのか実証する記事である。
Combined Force of 4 F-15s and 4 F-22s achieves 41-1 kill ratio against 14 “Red Air” fighters at WSEP
F-15、F-22各4機合同部隊が41-1キルレシオで「レッドエア」14機編隊に対抗したWSEP演習成果発表へのコメント
Apr 04 2017
By David Cenciotti
ラプターとイーグルの混合編隊が敵に数的に劣勢でも問題なく威力を証明した。
ウェポンシステムズ評価事業 Weapons Systems Evaluation Program (WSEP) でフロリダのティンダル空軍基地に派遣されたのはマサチューセッツ州軍航空隊(ANG)の第104戦闘飛行隊のF-15イーグル9機だ。
「コンバットアーチャー」として知られるWESPは空対空演習で第53ウェポンズ評価集団が主催し、空対空戦技術やウェポンシステムズの実効性引き上げを目指す。実弾ミサイル発射は戦闘機パイロットに貴重な機会だ。
「WESPの狙いは二点」とジェフリー・リヴァース大佐(第83戦闘機隊司令)は米空軍公表資料で述べる。「戦闘航空部隊(CAF)に練習と即応性維持の機会となります。乗員の知見を維持し、ミサイルを発射したらどうなるかを五感で学ばせます。シナリオは現実を直接反映している点で通常訓練と同じですが、実目標に実弾を発射する点が違います」
コンバットアーチャーで使うミサイルは弾頭を外し遠隔データ送信装置をつけている。AAMはメキシコ湾上空でMQM-107Dストリーカー他各種無人標的機に発射される。QF-4は最近引退した。
マサチューセッツANGのイーグル編隊はのべ221ソーティー中212ソーティーで機関銃合計14,461発を発射し、各銃は100パーセント作動し、ミサイル17発が目標捕捉し命中率は83%だった。
「ティンダル基地展開には課題がふたつありました。まずWSEPでキルチェーンの演習と実効性の確認が主眼で、ミサイルが目標を確実に撃破するのを見ました。二番目に大規模展開演習としてイーグル4機編隊の訓練を行いました。演習は敵に数で劣勢なシナリオで演習最終日には当方のイーグル4機とF-22四機編隊が『レッドエア』戦闘機部隊14機と交戦しました。訓練想定でレッドエアには被撃墜後も生き返る設定としました。最終結果はブルーエアは敵機41を撃墜し、損失は一機だけでした。大きな成果ですが、完璧をめざすのが目標で、デブリーフィングはどうしたら41-0が実現するかが中心でした」
目を引く成果だ。ROE(交戦規程)やシナリオ、敵の構成、シミュレーション条件などは不明だが。イーグル/ラプター編隊の相手がどの機種だったのか、アメリカ最強のニ機種がどのように協調して敵機をすべて撃墜したシミュレーションなのかも知る由もない。
撃墜被撃墜率からWVR(視程内)の直接交戦だったのではないか。ただしBVR(視程外)航空戦が将来の主流になりそうだ。この場合航空優勢は明確に確保できない。
ステルスF-22が対抗軍の情報を収集、融合、配給した状況認識を高性能敵勢力との交戦に投入した。ステルス性こそないがF-15搭載のAESA(アクティブ電子スキャンアレイ)レーダーの威力が実証された。
仮想敵編隊の機種は不明と書いたとおりだが「ティンダル空軍基地のエプロン上には104飛行隊の他にカナダCF-18、F-35、F-16、F-22があった」と空軍報道資料にある。この一部がレッドエア役だったのだろう。
Top image: file photo of a U.S. Air Force F-22 and F-15, 104th Fighter Wing, flying together during Cope Taufan 14 exercise.
日本もF-15とF-35を組み合わせればかなり有効なフリートとなることが推測できる。
日本のF-15JPre-MSIP機をAdvanced F-15 2040Cとする有力な根拠となるであろう。
Boeing F-15 2040Jを提案 Pre-MSIP機も近代化改修か?!2016/10/15(土) 午前 10:39
Advanced F-15 2040C 2016/7/18(月) 午後 2:24