【産経】2020.9.15 22:40 

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官邸に入る菅義偉官房長官=15日午後、首相官邸(春名中撮影)

自民党の菅義偉総裁(71)が16日に発足させる菅内閣の陣容が固まった。官房長官に加藤勝信厚生労働相(64)を起用し、河野太郎防衛相(57)は、菅氏が特に力を入れる行政改革・規制改革担当相に登用する。防衛相には岸信夫元外務副大臣(61)を起用する。菅氏は16日召集の臨時国会で、衆参両院の首相指名選挙を経て第99代首相に選出される。

 菅氏は15日の党臨時総務会で「新型コロナウイルスの感染拡大を防ぎ、社会経済活動を両立をさせる。国民の安全・安心を一日も早く取り戻すのが私の使命だ」と述べた。

 閣僚人事ではこのほか、総務相に武田良太国家公安委員長(52)を横滑りさせるほか、麻生太郎副総理兼財務相(79)、茂木敏充外相(64)、萩生田光一文部科学相(57)、梶山弘志経済産業相(64)、小泉進次郎環境相(39)、橋本聖子五輪相(55)、赤羽一嘉国土交通相(62)、西村康稔経済再生担当相(57)をそれぞれ再任する。西村氏は新型コロナ対策を引き続き担う。

 加藤氏は、菅氏がこれまで担ってきた拉致問題担当相と沖縄基地負担軽減担当相を兼務する。

 過去に務めた同じポストへの再登板も目立ち、法相に上川陽子氏(67)、厚労相には田村憲久氏(55)、国家公安委員長に小此木八郎氏(55)を起用する。菅氏が「デジタル庁」の創設を掲げていることを踏まえ、デジタル担当相に平井卓也元IT担当相(62)を充てる。

 また、新設する2025年大阪・関西万博を担当する万博担当相に井上信治元内閣府副大臣(50)、農林水産相に野上浩太郎元官房副長官(53)、復興相に平沢勝栄前広報本部長(75)、1億総活躍担当相に坂本哲志元総務副大臣(69)をそれぞれ初入閣させる。

 官房副長官には坂井学元総務副大臣(55)を充てる。参院の岡田直樹副長官(58)は続投する。官僚トップの杉田和博官房副長官(79)と北村滋国家安全保障局長(63)は再任する。

 自民党は15日、二階俊博幹事長(81)と森山裕国対委員長(75)を再任、総務会長に佐藤勉元総務相(68)、政調会長に下村博文選対委員長(66)、選対委員長に山口泰明組織運動本部長(71)をそれぞれ起用する人事を決めた。



■菅義偉内閣 入閣が固まった顔ぶれ
  氏名 年齢 選挙区 当選回数 経歴
総理菅 義偉 71 神奈川2 衆8 官房長官・総務相(法大)
(すが・よしひで)
副総理・財務 麻生 太郎 79 福岡8 衆13 副総理・首相(学習院大)
(あそう・たろう)
総務 武田 良太 52 福岡11 衆6 国家公安委員長(早大院)
(たけだ・りょうた)
法務 上川 陽子 67 静岡1 衆6 法相・少子化相(米ハーバード大院)
(かみかわ・ようこ)
外務 茂木 敏充 64 栃木5 衆9 外相・党政調会長(米ハーバード大院)
(もてぎ・としみつ)
文部科学 萩生田 光一 57 東京24 衆5 文部科学相・党幹事長代行(明大)
(はぎうだ・こういち)
厚生労働 田村 憲久 55 三重1 衆8 厚生労働相(千葉大)
(たむら・のりひさ)
農林水産 野上 浩太郎 53 富山 参3 官房副長官・国交副大臣(慶大)
(のがみ・こうたろう)
経済産業 梶山 弘志 64 茨城4 衆7 地方創生相(日大)
(かじやま・ひろし)
国土交通 赤羽 一嘉 62 兵庫2 衆8 党政調会長代理(慶大)
(あかば・かずよし)
環境 小泉 進次郎 39 神奈川11 衆4 党厚生労働部会長(米コロンビア大院)
(こいずみ・しんじろう)
防衛 岸 信夫 61 山口2 衆3参2 外務副大臣(慶大)
(きし・のぶお)
官房 加藤 勝信 64 岡山5 衆6 厚生労働相(東大)
(かとう・かつのぶ)
復興 平沢 勝栄 75 東京17 衆8 党広報本部長・外務委員長(東大)
(ひらさわ・かつえい)
国家公安 小此木 八郎 55 神奈川3 衆8 国家公安委員長・経産副大臣(玉川大)
(おこのぎ・はちろう)
経済再生 西村 康稔 57 兵庫9 衆6 官房副長官・内閣副大臣(東大)
(にしむら・やすとし)
1億総活躍 坂本 哲志 69 熊本3 衆6 党税調幹事・政調会長代理(中大)
(さかもと・てつし)
行政改革・規制改革 河野 太郎 57 神奈川15 衆8 防衛相・外相(米ジョージタウン大)
(こうの・たろう)
五輪 橋本 聖子 55 比例 参5 五輪相・党参院議員会長(駒大苫小牧高)
(はしもと・せいこ)
デジタル 平井 卓也 62 香川1 衆7 科学技術担当相(上智大)
(ひらい・たくや)
万博 井上 信治 50 東京25 衆6 環境副大臣(東大)
(いのうえ・しんじ)

河野太郎は、菅内閣の飛車角ではないかと思う、河野太郎氏をどう使うかが菅義偉内閣の基本性格となると思っていた。管内閣は我々の予想より長期政権となる可能性もあるだろう、そのなかで河野太郎氏が行革相とした意味は、日本の一番の弱点である官僚主導の政治を打破することに菅首相は力点を置くのではないか。

どの内閣もお題目のように唱えていた行政改革を本気で成し遂げそうな気がしてならない。

また、防衛相に岸信夫氏を起用したことも意味深い。
安倍首相の実弟であるが、正直私はまるで認識がなかった。マスコミでもいままでフォーカスが当っていなかった。

しかし、安倍首相の病気辞任で世界中が安倍晋三を絶賛し、世界中で安倍ロスの弊害が語られて惜しまれている。国際政治において安倍晋三がいわば神格化されたようなもので、その実弟である岸氏が防衛相となれば、いわば安倍晋三の分身みたいな使い方が可能で、安倍晋三氏の名代にも、菅義偉新首相の名代にもなりえる。

その岸氏を重要ポストに置き、切れ者の茂木外相とともに外交を行うことにより、河野太郎氏の後継防衛相として使い勝手がいいのではないか?緊張高まる北東アジア情勢に対応できるのではないかと私は思う。本格的に緊張が高まれば小野寺五典氏か佐藤隊長に代わればよい。

個人的にも安倍氏とも親交があり、安倍内閣を熟知した元財務官僚天才高橋洋一教授が分析する菅内閣は傾聴に値する。

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「菅政権誕生」を前に早くもうごめき出した、マスコミと財務省の思惑
「増税論」はふたたび湧いてくるのか
【現代ビジネス】髙橋 洋一経済学者 嘉悦大学教授 


早期解散総選挙の可能性と思惑

いよいよ今日、自民党の総裁選が行われる予定だ。肝心の政局だが、菅義偉氏が国会議員票で7割を超える支持のほか、地方票でも石破・岸田両候補を圧倒している。よほどのサプライズがない限り、「菅政権」が誕生することになるだろう。
そして、13日に麻生太郎財務相は、衆院解散・総選挙の時期について「下手したらすぐかもしれない」と述べた。これは、自民党議員からすれば至極当然な見立てだ。
その理由は複数ある。まず、10月になれば、新型コロナは今より「波静か」になる可能性があること(ただしここ数日の動きはやや不安だが)。
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また、菅政権は総選挙を経ていないので「正統性」に一抹の不安があり、早く解散総選挙をしたいと考えているはずだ。実際、2008年の麻生政権では早期に解散総選挙を打てず、「追い込まれ解散」となり自民党下野となった。その状況を菅氏はそばで見ていた。
ほかにも、衆院解散は3年目に入る前にこれまで行われる例が多いことなど、理由はいくらでもある。もっと言えば、新政権発足直後の支持率はおしなべて高いので、早期解散のほうが総選挙で勝つ確率が高いわけだ。
そうなると、自民党衆院議員が早期解散総選挙を思うようになる。もちろん、解散権は新総理の専権事項であるが、自民党衆院議員の思惑が「自己実現的」になる公算が大きい。
そこで、いろいろな動きが加速している。ひとつは、一部マスコミの菅政権批判だ。
菅官房長官は、第二次安倍政権で創設された内閣人事局のシステムをうまく使った。もともと、内閣人事局の構想は、筆者らが企画した第一次安倍政権の時の公務員制度改革に中に盛り込まれていた。それが、福田康夫内閣で、野党民主党の協力の下2008年の国家公務員制度改革基本法の成立につながった。

ふるさと納税創設の経緯

その後の民主党政権を経て、基本法施行後6年となる2014年に第二次安倍政権において内閣人事局は設置された。菅官房長官は、こうした経緯を熟知しており、人事によって官僚を巧みに管理している。

しばしば、内閣人事局についてマスコミでは批判的に取り上げられているが、民主党政権も協力して基本法が出来た経緯は言及されない。安倍政権の菅官房長官はそれをうまく使っただけだ。

内閣人事局で官僚が忖度するようになったというのを悪いことのように書くが、どんな企業でも幹部人事は各事業部ではなく本社中枢が行う。ようやく霞ヶ関でもそれと同じ仕組みになったのだ。マスコミは、従来の仕組みに安住していた官僚から漏れる不満を記事化している。

その延長線が、週刊朝日「菅官房長官に意見して“左遷”された元総務官僚が実名告発「役人を押さえつけることがリーダーシップと思っている」だ。9月12日の朝日新聞にも、同旨の記事があった。

これは、菅氏の政治業績である「ふるさと納税」について、この官僚は意見したが左遷させられたという。

筆者は、小泉政権での総務大臣補佐官と第一次安倍政権内閣参事官として、それぞれ総務副大臣、総務大臣での菅氏をサポートし、ふるさと納税などの仕事をしたので、この経緯を知る者として、上記記事にコメントしなければいけない。

ふるさと納税の経緯を整理しておこう。創設は2008年だが、総務大臣であった菅氏の発案だ。そのアイディアを制度に落とし込むときに筆者は官邸勤務だが手伝った。

「14年改正」を持ち出されても

ふるさと納税のアイディアは斬新だったが、類似制度がなく難渋。筆者は、納税者が地方自治体への寄付を行い、その寄付額を税額控除するものを菅氏に提示した。菅氏はこれをすぐに理解、法案化に取り掛かった。

なにしろ新しい制度なので、まずは有識者による検討会を設けて、議論に透明性を持たせた。検討会の人選は、基本的に総務官僚に任せた。税金を徴収して差配するのが官僚の仕事だという古い固定観念では、ふるさと納税は寄付者たる国民が税金差配するアイデアは論外で、官僚は反対し、検討会メンバーにも反対者を入れてきた。
菅氏はおおらかなもので正々堂々と議論せよとのことだった。そのうち、税金差配をすべて官僚が行うよりも、一部は国民が行うのがいいという「正論」が出てきた。
検討会の報告書や法案については総務省官僚が基本的に書いている。これは、総務省官僚は当初反対していたが、最終的には組織として納得したということだ。

 上記の実名告発の官僚も、創設時は課長であったが、特に異論を述べていない。反対しようと思えば、いくらでもできたはずだ。なお、財務省から、寄付と税額控除の対象から国税を除外せよとの強い反対があったので、制度創設時に国税を対象から除外した。

その後、2011年東日本大震災対応で国税も対象とした。被害を受けた地方自治体への支援としてふるさと納税がいいとの国民からの支持を得たからだ。

上の実名告発の記事は、件の官僚は総務省局長になっていたが、2014年改正の話だ。2008年創設と2011年改正に比べると、はっきりいえばマイナー改正で、制度の根幹ではない。記事を読んでも、2008年創設時に議論済みのものばかりだ。

それを2014年に持ちだされたら、2008年の制度創設から関わっていた菅氏はあきれただろう。「人事が左遷」かどうかは、本人の思い込みと人事権者の認識の違いとしかいいようがないが、そのときの人事権者である高市早苗総務大臣が判断したのだと推測される。

財務省の動きが加速

ちなみに、ふるさと納税には、菅氏ははっきりと記憶に残っているだろう。菅氏の自民党総裁選の特設サイトにも、「総務大臣時代には、官僚に大反対されながらも「ふるさと納税」を立ち上げて、いまでは年間約五千億円まで拡大しました。」と書かれている。ただ、上に書いたように、そのプロセスは妥当なモノで、当初官僚は反対したが、最終的には官僚を理詰めで説得したといってもいい。

この実名告発をした元官僚は、自分の意見が通らないと間違っているという古い官僚タイプだ。決まるまでは官僚はいくら議論してもいいし、むしろ政治家はそれを望むが、決まった後に四の五の言うのは政策の執行者としての官僚失格だ。

橋下徹氏は、「高橋さんの言われることが事実なら、経産省出身の古賀茂明氏タイプ。自分の思い通りの結果にならなければ辞めてから文句だけを言う。原発を即時0にする具体的プランも作らなければ、即時0にしたときの弊害対策も用意せず、ただただ即時0だけを叫ぶ。」とツイートしている。
菅政権誕生に向けて、もう一つ加速している動きは、財務省の影響力だ。

安倍政権は、経産官僚主導により財務省の影響力が比較的弱かった政権だ。もっとも、経産官僚も取り込みながら、民主党政権での公約したとはいえ消費増税を安倍政権で2回もやったのだから、財務省としてもガス抜きは十分だろう。

ただし、民主党時代の野田佳彦政権は、選挙前は増税しないと言いながら選挙後に増税すると変節させた。この時と同じように、財務省は菅政権を増税色にすぐ染めたいと思っているだろう。

今回の総裁選でも、財務省がいろいろな仕掛けをしていると筆者は邪推している。

破綻している財務省論法

手始めは、経団連の中西宏明会長が9月7日に開いた記者会見で「財政健全化へのステップをもう一回しっかりしてもらいたい」と述べたことだ。

これは、新型コロナウイルス対策の必要から、政府の歳出は膨張し、債務残高が増大したことを理由とするものだ。この発言について、日経新聞などは肯定的に取り上げている。

本コラムの読者なら、この財務省論法が破綻していることをご存じだろう。政府のバランスシートの中で、右側の債務残高だけを取り上げるのは適切ではない。政府と会計的に子会社である日本銀行を連結した「統合政府」のバランスシートで左側の資産を除いたネット債務残高で見なければいけない。

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そうみれば、統合政府のネット債務残高はほぼゼロであり、財政再建の問題はないことが理解できる。ちなみに、日銀が保有している国債には、利払い負担と償還負担がないのは、本コラムで何度も書いてきた。

その意味で、財務省の説明と、それを鵜呑みにした経団連会長の記者会見やそれを鵜呑みに報じる日経新聞は間違いを広げている。 

経団連会長やマスコミ報道に対する当てつけかどうかは知らないが、9日に行われた岸田氏と石破氏を交えた討論会で、菅氏は「経済成長なくして財政再建なし」といった。これは、経済主義と言われており、財務省の「財政再建なくして経済成長なし」という財政再建至上主義とは対極の考え方である。ちなみに安倍政権では経済主義を取り入れ、財務省は忌み嫌っていた。

そうしたら、菅氏は、10日放送のテレビ番組で、消費税率の10%からの引き上げについて「将来的なことを考えたら行政改革を徹底した上で、国民の皆さんにお願いして消費税は引き上げざるを得ない」と述べた。

増税話が出てくるのはいつか

この発言は、行革という条件が付いているが、おそらく財務省筋から菅氏への振り付けが多少なりともあるのではないだろうか。
財務省が、経済主義を否定するときには、人口減少と消費税を結びつけるレトリックを用いるが、菅氏の発言はそれとそっくりだ。ということは、菅氏が経済主義に言及したので、財務省が慌てて巻き返した可能性があると筆者は邪推している。

ただし、財務省が人口減少と消費税を結びつけて消費増税をいうロジックも間違いだ。そもそも消費税を社会保障目的税としている国はない。医療保険などの社会保障では給付とリンクしている社会保険料は徴収しやすい。

マイナンバーとのリンクや歳入庁をしないまま、消費税にたよる日本の社会保障制度は先進国で唯一であり、極めていびつな形になっている。人口減少で行うべきは、消費増税ではなく、マイナンバーと歳入庁である。 菅氏は、10日の発言について、翌日の11日の記者会見で、「安倍晋三首相はかつて、今後10年くらいは上げる必要はないと発言した。私の考えも同じだ」と軌道修正した。さすがに、菅氏の危機管理能力は高い。

筆者は、マスコミのように、こうした発言について一喜一憂、右往左往するのは馬鹿馬鹿しいと思っている。特に、マスコミは財務省から新聞の軽減税率という毒まんじゅうを食らっているので、消費増税で煽るに決まっているからだ。

いずれにしても、総選挙まで、消費税話は出てこない。冒頭で述べたように、衆院解散総選挙が「自己実現的」になれば、早いうちに消費税話が出てくるかもしれない。

その場合、コロナ不況への対処と自民党が勝つためには、時限的な消費減税しか手がないと思う。そのための将来世代に負担のない財源捻出も簡単な話だ。

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2012年12月24日

第二次安倍政権が発足した2012年12月24日クリスマスの記事である。
私の予想通り大化けしてくれたが・・・国政特に経済復興、行政改革に若干不満が残る。だが、外交は予想以上、歴代首相の中で1位である。

神はプレゼントとして日本と世界に安倍晋三を使わせてくれたのかもしれない。
その記事中、田崎史郎氏の記事の引用を用いた。


戦後、首相に復帰したのは吉田茂だけだが、吉田は1度目は368日で退陣、復帰後に2251日間、6年余も在職している。政界以外ではプロ野球監督の長嶋茂雄、アップル社を創業した故スティーブン・ジョブズも2度目に大きな成功を収めている。

田崎氏の予想は当った、2度目の安倍長期政権は、読売巨人軍第二次長嶋監督、第二次吉田茂政権、アップルCEOステーブジョブ二度目の社長と同じく二度目は大成功だった。

では、菅義偉政権は・・・巨人軍で言うと第二次長嶋監督の次は(第一次)原監督時代です。ですが、菅義偉政権のイメージはどうも原監督というよりは第一次長嶋監督時代の次の監督の渋い仕事人であった藤田元司監督に近い。




 執筆中