ミャンマー軍は選挙に不正があったことに対してクーデターを起こした。
バイデンは軍隊が選挙の結果に関与してはいけないとコメント・・・・そう言わざるを得ないだろうね(笑)

アウン・サン・スー・チーは善人か?と、高山正之氏は問う。

image023

アウンサン・スーチーは善人か

ミャンマーことビルマは、もともとは仏教を信ずるビルマ人の国だった。

十九世紀、この国を征服した英国はすぐに大量のインド人と華僑を入れて金融と商売をやらせた。

さらにモン、カチンなど周辺の山岳民族を山から下ろしてキリスト教に改宗させ、彼らに警察と軍隊を構成させた。

単一民族、単一宗教のビルマはこれによって多民族、多宗教国家に改造され、この国の主だったビルマ人は農奴に落とされてしまった。

第二次大戟後、ビルマの歴史はビルマ人が再び国を取り戻すための涙ぐましい努力で彩られている。

ネ・ウインは鎖国を命じ、ために経済は停滞してビルマは最貧国に落ちた。
彼はまたデノミと徳政令を何度もやった。

貿易をとめられたうえに徳政令では経済と金融を握っていた華僑やインド人には何のうまみもなくなって、ビルマから出て行った。

残るは警察と軍隊を握る山岳民族だが、ビルマ人は山に帰れとは言わず、共存を訴えた。

その証としてビルマ人の国を意味する「ビルマ」をミャンマーに変えた。
植民地支配の残した負の遺産をだれのせいにするでなし、国名も変え、貧しさに耐えつつ平和的に解決した例を他に知らない。

そういうビルマ人の努力をすべてぶち壊しているのが性悪のアウンサン・スーチーだ。彼女は植民地時代の支配階級だった山岳民族やビルア人不満分子を糾合し、政権奪取を狙う。

彼女の後ろで英国が舌なめずりしているのを彼女自身も知らない。
その「民主化運動で迫害されている少数民族出身の男」の亡命を東京地裁が認める判決を下した。

これを嬉しそうに報じた朝日新聞によると、この男は「国外に逃れ、バングラデシュからサウジアラビアにまで行って母国の民主化運動をやった」という。
一読、ヘンだと思わないのだろうか。

まず民主化に関わる少数民族と言えばカチンやモンであって、大体がキリスト教徒だ。

しかし彼はサウジまで行っている。イスラム教徒の行動になる。
一見、イスラム系インド人になるが、彼は、ミャンマーの国籍も持たない。彼の難民申請を拒否した法務省も「ミャンマー国籍を持っているか疑わしい」としている。

常識的にはバングラから越境してくる不法入国のイスラム系口ヒンジャに間違いない。彼らはスーチーの運動には関係ない。

こんないかがわしい男が「仲間はサウジでの活動を理由に拷問され死んだ」と言って、それを何の裏付けもなしに日本の裁判所が認めたのだ。

朝日は先日も「ビルマ軍が少数民族の13歳の少女を暴行し、生きたまま焼き殺した」というNGOからの投書を載せていた。

現政権を悪鬼のように措くが、山口洋一・元駐ミャンマー大使は「根拠もない悪質な中傷。

あの国の歴史を見ればいかに彼らが不器用に、正直に生きてきたか分かる。もちろん拷問の事実もない」という。

大体、朝日が言うような暗黒国家ならスーチーなど二十年ものさばらせはしない。どこかで巧みに殺してしまうだろう。

結局、東京地裁はスーチーの味方は正義みたいないい加減な判断で判決を書いた。

それもこれも日本のメディアが複雑な民族、宗教問題を面倒くさがって一切書かないできたためだ。

東ティモールもそう。島民がインドネシアに苛められて可哀想とかの触れこみだった。が、実態はこの島に石油が出るのを知った白人混血児と豪州が組んでインドネシアから騙し取った詐欺事件だった。

そうとも知らない日本の新聞は詐欺師の言うまま人権問題として報じ、日本政府に四億ドルも追い銭を出させたものだ。

それを防ぐ手はある。人権先進国の米国でもやっているようにアフリカ系とかイタリア系とかの形で出自を書けばいい。面白いものでぞれだけで事件の裏まで見えてくる。
 
京都府でキリスト教の牧師が日本人の女性信者を何人も強姦した疑いで捕まった。

朝日は犯人を永田保と日本名で書くが、実は大阪生まれの韓国人の金さんだった。

創氏改名であれだけ文句を言った国の人を日本名で呼ぶのは失礼だろうに。
親韓派の朝日がそれを承知で敢えて失礼な表記をして韓国籍を隠す。それほど民族は雄弁にすべてを物語るものだ。
                     (二〇〇五年四月二十一日号)

この記事が書かれて15年。当時はスー・チー女史は民主主義を求めている偉大な闘士だと西側の皆から持ち上げられ、批判意見など誰一人言わない、いや言えない時代であった。

スー・チー女史は偉大な政治家なのか、それとも自分の権力の奪取と維持が目的のよくある新興国の酋長であるのか見極められない時期に、元産経新聞記者
高山正之氏はその自分の自身の週刊新潮の人気コラム「変見自在」でスー・チー女史を公然と批判したのであった。
当時さすがの私も驚いたものだったが、その後のスー・チー女史とミャンマーの動きを見ると、高山氏はまさに慧眼、その嗅覚は犬並みである。

アウンサンスー・チー女史の本質は民主化の闘志ではなく、単なる良いとこのお嬢様で、大英帝国のスパイの夫と英国にいいように担がれただけだったのだ。

軍も偉大な建国の父アウンサン将軍の娘スー・チー女史を殺害せず広大な豪邸に軟禁していたが、軍とスー・チー女史は意外に友好的関係にある。

スー・チー女史は指導者として軍が行ったイスラム系少数民族のロヒンギャを虐待を黙認、70万人もの難民が隣国のバングラディシュに逃げる事態になった。そんな彼女に対して、英オックスフォード市は名誉市民権を剥奪し、アムネスティは「心の大使賞」を取り消し、パリ議会はパリ名誉市民称号を取り消した。ノーベル平和賞の取り消しを求める運動も広がった。

昨年11月8日に実施された総選挙で、NLDは下院で改選された315議席中258議席、上院で改選された161議席中138議席と圧勝した。それによって、現在75歳のスー・チー女史は、憲法を改正して、絶対権力を手にしようとしていた。


今回、そこに「待った」をかけたのが国軍で、スー・チー女史を再び拘束。ミン・アウン・フライン総司令官が、国の三権を掌握した。軍は、昨年11月の総選挙の不正を主張している。

アウンサンスー・チーを批判していた西側各国は、クーデターを批判。アウンサンスー・チー釈放を声明。中国と国軍の動きは、複雑だ。中共は、自分の言うことを聞くのならなんだってOKの立場である。中国をまともな国としてではなく、中共というマフィアか暴力団が支配する国と考えるとその動きは理解できる。

ミャンマーの軍部は、その独裁政権の間、長年中国と友好関係にあった、ミャンマー軍の武器・戦車・戦闘機は中国製である。ところがビルマには北部少数民族が、反政府活動をしている。中国は武器や資金をビルマ北部の反政府組織にも提供している。そのことでビルマ軍は中国を批判し、中国側からの離脱し西側と友好関係を持とうといくことで、スー・チー女史を開放し民主化したのであった。

ミャンマー北部国境は中国雲南省に接し、その少数民族は、中国国内にも存在しており、中国としても少数民族に関しては微妙な関係にある

2015年3月ミャンマー軍は反政府軍殲滅の為中国国境を越え、中国国内の少数民族の村を爆撃し、死者を出す事件まで勃発していた。


2015年4/2

ミャンマーとしては中共に対して、反政府軍を支援しやがってふざけるなという意思表示であったが、公式には「誤爆」で両国政府は和解。

この事件をきっかけにミャンマー軍内部では、再び中共に接近する動きがはじまった。

かつて大東亜戦争時、ビルマは帝国陸軍に仇をなし、欧米が支援する中国国民党蒋介石を支援する為に陸路補給する援蒋ルートがあった。帝国陸軍は真珠湾攻撃後、ビルマ解放の旗印の元 援蒋ルートを潰すべくビルマを開放した。21世紀中共は中東の石油ルートをマラッカ海峡を経由せず手に入れる為かつての援蒋ルートミャンマーを押さえることは地政学的に重要なのである。

トランプ大統領がホワイトハウスから出るとすかさず、世界中で悪さを始めた中共はミャンマー軍部と結託してクーデターを黙認、もしくは支援した可能性が高い。

私は、以上のような経緯から、「スー・チー女史=民主化を進める正義の味方」、「軍=独裁に固執する悪の存在」という単純な図式には与しない。もちろん、今回軍が起こしたクーデター劇を正当化するものではないが、アウン・サン・スー・チーという政治家の力不足が、根本的な原因としてあったのではないか?

今回のクーデターについても、複雑なミャンマー情勢を理解しなければ、単純にクーデターを起こした軍部を批判をすればいいというものではない。

バイデンが米国民主主義を破壊し政府を乗っ取って以降、世界は複雑化し再び混乱していく、そんなことを示唆する誠に不吉な事件であるとわたしは思う。