第1フェーズでは、水上機の設計と能力を定義する
OUTREACH@DARPA.MIL
2/1/2023

image010


DARPAのリバティリフター水上飛行機(Wing-in-Ground Effect)実規模デモ機の設計を、General AtomicsとMaritime Applied Physics Corporation、Aurora Flight SciencesとGibbs & CoxおよびReconCraftの2チームが行います。リバティリフタープログラムは、長距離で低コストのX-Planeを設計、製造、浮遊、飛行させ、海上での戦略的・戦術的なヘビーリフトが可能な運用能力の飛躍的向上を実証することを目的としています。

リバティリフター実証機は、C-17グローブマスターIII輸送機と同様のサイズと容量を持つ大型飛行艇となる予定です。目標は、シーステイト4での離着陸、シーステイト5までの持続的な水上飛行、地上効果のある水上での長時間飛行、海抜1万フィートまでの高度で地上効果から飛行する能力です

DARPAリバティリフタープログラムマネージャーのクリストファー・ケント氏は、「我々はこのプログラムを開始することに興奮しており、フェーズ1を通じて出発点の設計コンセプトを成熟させるために、両実行チームと密接に協力することを楽しみにしています」と述べています。「両チームはそれぞれ異なる設計アプローチをとっており、フェーズ1では比較的大きな設計空間を探索することができる。"General Atomicsチームは、水上での安定性と耐航性を最適化するために、双胴の中翼の設計を選択しました。また、12基のターボシャフトエンジンによる分散推進を採用しています。

image008
General Atomics-Aeronautical Systems, Inc. Liberty Lifter concept

フェーズ1では、DARPAは実行者チームおよび国防総省の関係者と協力し、特に運用上のニーズと運用コンセプトに留意してリバティリフターの設計を改良する予定です。フェーズ1の契約は、6ヶ月の概念設計作業と9ヶ月の設計熟成、そして予備設計レビューからなる18ヶ月の履行期間である。さらに、製造計画や試験・実証計画の検討のために3ヶ月の期間が設けられる予定です
image011
Aurora Flight Sciences Liberty Lifter concept

予定通り、フェーズ1は2024年半ばにフェーズ2に移行し、本格的なリバティリフターXプレーンの詳細設計、製造、実証が継続される予定です。DARPAは、これらの活動やリバティリフターのコンセプトを運用可能な車両に発展させるために、1つ以上の国防総省の部局や海外のパートナーとチームを組むことを想定しています。
www.DeepL.com/Translator(無料版)で翻訳しました。

久しぶりにDARPAのHPを探索したところいくつもの興味深いプロジェクトがあったので紹介する。
ところでウクライナ侵攻戦争において我々は多くの教訓を得た。
開戦初日ロシア最精鋭部隊の一つロシア特殊部隊スペツナズがキーフ郊外のヴァスィリキーウ空軍基地占領作戦で、英国空挺特殊部隊とウクライナ軍の連合軍の待ち伏せ作戦により壊滅し、この戦いでウクライナ侵攻戦争で、ロシアの電撃的勝利がなくなった。今後空挺部隊の部隊運用はかなり制限がかかる。オスプレイも含めヘリコプターでの強襲攻撃も制空権を持ち、地上掃討した後でないと大きな犠牲を払うだろう。

イリューシンIL-76兵員輸送機が強行着陸を敢行し3機程度が撃墜や着陸に失敗し、また、兵員輸送ヘリも相当数が損害を受けたとします。
この緒戦の戦いでで500~800人のロシア軍精鋭部隊が開戦初日に戦死し、ロシア軍のウクライナ方面軍配下の空挺部隊は作戦能力を失ったとされています。

ヘリコプターや輸送機による空挺/強襲作戦は奇襲?といえどもリスクが高く。まして揚陸艦による上陸作戦は容易に実行できない可能性が高い。

表面効果翼船と言えば旧ソ連時代カスピ海の怪物と呼ばれたエクラノプランが有名であるが時速は500km程である。揚陸艦やヘリコプターよりは高速といえど、大型でミサイルの標的となりやすい。
しかし歩兵が携行するスティンガークラスの対空ミサイルやジャベリン級の対戦車ミサイルでの攻撃には辛うじて持ちこたえられそうである。


幸いにして中国は興味を持っているが現状保有しておらず台湾侵攻戦争には登場しないと思われるが、将来可能性はありえる。DARPAが海兵隊の上陸作戦や兵站補給に目を付け開発をはじめたようだ。気になるのは「海外のパートナーとチームを組む」とあるが、ひょっとすると先島諸島~南西諸島防衛兵站補給用に日本も潜在的に保有する可能性があるのではないかと妄想してしまいました。
沖縄/小笠原列島への定期便としても可能性を感じます
1機1000億円のB21よりは可能性はあるかもしれません。




荒れた海でも水面近くを飛行できる――米軍の新型水上機「Liberty Lifter」
fabcross2022-6-21
image013

アメリカ国防高等研究計画局(DARPA)は、軍の輸送能力を戦略的かつ戦術的に高めるための、新たな大型水上機「Liberty Lifter」計画を2022年5月18日に発表した。低コストで長距離飛行が可能な試験機の設計と製造を通じて、既存の海上輸送よりも高速のロジスティクス能力を実証するとしている。

Liberty Lifterは、水面や地面近くを飛ぶときに翼が受ける揚力が増大する「地面効果」を利用した飛行艇だ。地面効果翼機は水上を飛ぶため船舶より高速で、地面効果により通常の航空機よりも積載量を上げられるほか、長い滑走路も不要だ。その一方で、大きな地面効果を得るためには水面ギリギリを飛ぶ必要があり、従来の機体は、荒れた波に弱く、操作性にも問題があった。同タイプで有名なものには、ソ連で開発された「エクラノプラン」がある。

DARPAのプログラムでは、「長期間の海上活動」を課題の1つに挙げている。海面が荒れていても活動可能で、周辺が混みあっていても衝突することなく高速動作できるようにする。目標は、1回のミッションにつき何週間も海上で作戦行動できることだ。

さらに、船舶並みに「低コストで、製造しやすい」設計を最優先し、「複雑な飛行と海面を制御」するために先進のセンサーと制御方式を開発して、既存の海上輸送技術が抱える欠点に対処するとしている。

航続距離や積載量など仕様の決定はこれからだが、高さ100フィート(約30m)未満で地面効果を発揮し、飛行高度は最大1万フィート(約3000m)、積載量は100トン以上を想定している。公開された動画によると、胴体が2つの双胴機になりそうだ。



関連リンク