Ddogのプログレッシブな日々@ライブドアブログ(仮)

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タグ:ヨーロッパ情勢


今年は4年に一度の米大統領選挙の年、そして大統領選挙1ヵ月前に選挙戦に大きな影響を与えるオクトーバーサプライズがなぜか発生する

遂に運命の10月になってしまいました。皆さま心の準備は出来ましたでしょうか?
私は、家内の病気の治療費と住宅ローンで、娘の学費に困り株などは自社株と優待株以外はありません。(貯金もありません

8年前には9月15日から始まったリーマンショック!今年は米大統領選挙、大統領選挙自体がオクトーバーサプライズになりかねない不穏な動きがあり、ネット上では
ヒラリー重病説がまことしやかに語られている。

【MONY VOICE】2016年9月27日

しかし、目下オクトーバーサプライズの一番の候補はドイツ銀行の破綻説ではないだろうか?! 

【ドイツ銀危機】米国が不正取引で巨額和解金を要求 経営不安が広がる中、信用維持に躍起だが… 【産経ニュース】2016.10.1 18:47

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フランクフルトにあるドイツ銀行本社ビル(ロイター)                                    【ベルリン=宮下日出男】ドイツ金融最大手のドイツ銀行が不正取引をめぐる巨額の和解金を米国から求められ、再び経営不安に揺れている。和解金が減額される可能性が報じられたことで金融市場では不安が後退したが、同行は信用の維持に躍起となっている。

 「過去20年間、ドイツ銀行は今ほど安全だったときはない」。クライアン共同頭取は9月30日、従業員宛の書簡でこう強調し、経営不安の払拭を図った。

 経営不安説の発端となった和解金は140億ドル(約1兆4千億円)。2008年の金融危機の原因となった米国の住宅ローン担保証券の不正販売などに絡み、米司法省が支払いを求めたことが9月中旬に判明した。米銀行との和解金を上回り、同行の時価総額に迫る規模だ。

 ドイツ銀は15年に過去最大の最終赤字を記録。2月にも債権支払い能力への不安が高まった。欧州大手行の中では財務状況が脆弱(ぜいじゃく)とされ、和解金の要求で増資を迫られるとの不安が広がり、株価は昨夏の3分の1程度までに落ち込んだ。

 市場は独政府の動きにもやきもきした。この間、クライアン氏がメルケル首相に支援を拒否されたと伝えられた。一方、政府が救済策を準備中との報道もあった。双方とも否定したが、メルケル氏としては来秋に総選挙を控え、国民の理解が得にくい公的資金投入は避けたいとの事情がある。

 交渉では和解金が54億ドルに減額される方向で、数日中に合意発表の可能性があるとも伝えられた。

 ただ、同行を含む欧州の金融機関は「マイナス金利」で収益が圧迫されるなど厳しい状況が続くだけに、独Ifo経済研究所のフュースト所長は「この状況が続けば危機のリスクは高まる」との見方も示している。
大きすぎて潰せない:TBTF(Too Big To Fail)
2008年に米国を代表する投資銀行リーマンブラザーズが約64兆円の負債を抱え、破綻・倒産してしまった結果、世界中の金融機関・企業が連鎖的に大変な損失を被り、パニック的な世界不況から

・ファニーメイ(連邦住宅抵当公庫) →破綻・国有化 
・フレディマック(連邦住宅抵当公庫) →破綻・国有化 
・ワシントンミューチュアル(貯蓄貸付組合) →破綻 
・ワコビア(銀行・証券等) →破綻・救済買収 
・GM →破綻・復活 
・クライスラー →破綻・救済買収

となった。

リーマン破綻は、日本でも、アリコジャパンなど生損保5社を運営し、世界130カ国で事業展開するガリバー保険会社AIGも深刻な状態まで陥れた。

もし、リーマン倒産後総資産が106兆円を超え、各国に多数の保険契約者を持つAIGが破綻した場合、リーマンショックではなく世界金融恐慌となっていましただろう。
AIG救済は、典型的な「too big to fall」(大き過ぎてつぶせない)ケースとなった。

大規模な金融機関を潰してしまうと世界規模の大不況を引き起こすことを痛感した先進国(G20)によって、「規模が大きすぎて潰したら大変なことになる銀行リストとして作ったのが「Global Systemically Important Banks」、略してG-SIBと呼ばれるリスト29行である。(2014年11月中国農業銀行が追加され現在30行)

リストには5段階に分かれ最上位の5は一行もないが、ドイツ銀行は実質2位のランク3に分類され、世界的にも潰せない銀行となっている。いやなっていたとした方が良いかもしれない。ちなみに、日本のメガバンクは三菱UFJがランク2、みずほ・三井住友がランク1である。

ところが、2015年あたりから米国と国際規制当局は金融機関の「大きすぎて潰せない:TBTF(Too Big To Fail)」問題を過去のものにする取り組みを始めたのだ。

大きすぎて潰せない:TBTFはモラルハザードを起こしかねず、国際決裁銀行基準バーゼルⅢやデリバティブ取引の制限など加えることで、健全化させる動きとなっている。

しかしながら、日本のバブル崩壊は国際決済銀行基準通称BIS規制(バーゼルⅠ)によって引き起こされたと言って過言ではなく、健全化という名のもとに、得体のしれない陰謀論的な動きもあるのは確実といっていいだろう。

今回のターゲットは天文学的なデリバティブ残高を有するドイツ銀行である。
ドイツ銀行の金融取引総額は67兆ユーロと、ドイツのGDPの20倍に匹敵。

そしてメルケルと言うどうしようもないリベラルババアが悪役となる匂いがプンプンしてならない。

メルケルは9月19日の記者会見で、中東などからの難民受け入れ対応に問題があったことを認め「時計の針戻したい」と述べ、弱気発言をした。これに対し当然ドイツ内外から罵声が浴びせられている。

これは、単に難民問題だけではなく、ドイツがとってきた経済政策すべてが行き詰りつつあるからこそ出た弱気発言ではないかと筆者(Ddog)は感じた。

メルケルは2017年の総選挙で4選を目指そうというす野心がある。ギリシャ危機の際、あれだけギリシャに厳しいことを言った手前、ドイツ銀を政府が救済するとの観測は、政治的に許されたものではない。

危機の際に「大き過ぎてつぶせない銀行」の救済費用の負担から納税者を守るため、欧州連合(EU)が導入した銀行破綻処理に関する「銀行再建・破綻処理指令(BRRD)」の下では、政府が銀行を支えることが一層難しくなる。

メルケルも支持したBRRDの想定では、「特別の公的金融支援」が必要な場合とは、金融機関が「破綻しつつあるか、破綻する可能性が高く」、事業整理の開始につながるケースを意味する。存続可能な銀行への国の支援は厳しく制限され、メルケル首相がドイツ銀のために介入することがあっても選択肢は限られる。
【Bloomberg】2016年9月26日 07:31 JST

ドイツ政府はすでに納税者による銀行救済を計画しているとの見方を強く否定している。メルケルは己の保身の為ドイツ銀行を見殺しにする可能性を感じてならない。

ちなみに、日銀はドイツ銀行に関する不穏な動きを察知してのか、実質的なテーパリングであるメガバンク救済のマイナス金利見直し政策を始めたのも無関係ではなかろう。 実質テーパリング?新日銀政策 2016/9/24(土) 午前 10:16 
米司法省がドイツ銀行に支払いを求めていた巨額の和解金が大幅減額されそうだと報じられたことで、9月30日の欧米金融市場ではドイツ銀の経営の先行きへの過度な警戒感はいったん和らいだ。ただ、予断を許さない状況は続きそうだ。

 最近のドイツ銀の株価は連日のように急落し、過去最安値圏で推移。昨年夏の約3分の1に沈んでいた。30日もドイツ銀の株価は一時10ユーロを初めて割り込んだが、和解金の額が当初の4割弱に減額される見通しだと報じられたことで大きく持ち直し、前日比6・4%高で終えた。ドイツ銀の経営不安がひとまず後退したとの見方からドイツや米国の株式市場は反発した。

 ただ、実際に大幅減額で決着したとしても、「ドイツ銀には固有のリスク要因が複数あり、本格的な収益回復に向けた道筋がはっきりしない」(銀行系証券)との見方がある。ドイツ銀をめぐっては2月にも債券の利払い能力への懸念から株価が急落したことがあり、市場の視線は厳しい。

 イタリア3位のモンテ・デイ・パスキ・ディ・シエナ銀行も経営難に陥っており、欧州の金融システムに漂う懸念は今後も市場心理の重しになる恐れがある。(森田晶宏)
今年は米大統領選挙、オクトーバーふぇすサプライズの月に突入してしまいました。
日本は台風が次々と接近して大変な状況ですが、欧州金融市場ははたしてどうなるか・・・・

コラム:ドイツ銀、危機回避に向けた「頼みの綱」
【ロイター】2016年 09月 28日 11:34 JST

[ロンドン 27日 ロイター BREAKINGVIEWS] - ドイツ銀行(DBKGn.DE)が深刻な危機には至らないと予想させる要因は幾つかある。しかし決定打はただ一つ。メルケル・ドイツ首相が同国最大行の破綻を許すほど大胆でも愚かでもないだろう、ということだ。

ドイツ銀行の株式時価総額は26日、145億ユーロを下回った。米当局との紛争を巡り、メルケル首相がドイツ銀に助け舟を出すのを拒んだ、とドイツ誌が伝えたためだ。時価総額は1兆4000億ユーロに上る同行のバランスシートとまったく釣り合わない規模になってしまった。住宅ローン担保証券の不適切な販売に絡み、米司法省から140億ドルの支払いを求められたことを同行が確認した15日以来、株価は2割下げている。

しかし同行には複数のクッションがある。ストレス期間が30日続いた場合でも、資金流出を補うのに十分な流動性資産を持っていることは、昨年12月時点で確認されている。以来、そうした蓄えはさらに増えた。また、仮にTier1普通株式資本の比率が基準を下回った場合、資本に転換できる劣後債やハイブリット債を100億ユーロ発行している。デリバティブ投資など約4000億ユーロに上る同行の不透明な資産を心配する向きにとって、これらはある程度の慰めになる。

市場は他の銀行への余波をあまり心配していない。マークイットiトラックス欧州シニア金融債指数のスプレッドは99ベーシスポイント(bp)と、2月のピークである136bpを下回っている。これはシニア銀行債のクレジット・デフォルト・スワップ(CDS)などを反映した指数だ。とはいえIFRの報道によると、ノルトLB(北ドイツ州立銀行)は26日、投資家が慎重になっていることを理由に社債発行計画を中止した。

悪いシナリオとして考えられるのは、ドイツ銀が多額の制裁金を科され、資本基準を満たすために2018年までに資本調達の必要が生じるが、応じてくれる株主が見つからないケースだ。そうなれば、同行は欧州の規則に則り、一部の債券投資家に株式への転換を強制することになる。問題はこの規則が、国内に焦点を絞った欧州企業にしか適用されてこなかったことだ。ドイツ銀はそうした枠から外れる。

それでも市場の反応が比較的おとなしいのは、(1)米当局が巨額の罰金を見送る(2)罰金を科されたとしても、ドイツ政府がドイツ銀を何らかの形で支える──のいずれかを想定しているからだろう。どちらの可能性もあり得る。
国際通貨基金(IMF)は最近ドイツ銀に、金融システムリスクが世界一大きい銀行というレッテルを貼った。ドイツ政府は、その意味するところを試してみる気にはならないはずだ。

●背景となるニュース

ドイツ銀と米当局との紛争を巡り、メルケル首相が同行を支援しない方針を示唆したとドイツのフォーカス誌が伝えたため、同行の株価は26日に7.5%下落した。

*ドイツ銀は26日、米国から最大140億ドルの支払いを求められている問題で、ドイツ政府の支援は必要ないと表明した。

*筆者は「Reuters Breakingviews」のコラムニストです。本コラムは筆者の個人的見解に基づいて書かれています。
リベラルな人間は無責任で自己保身をするバカな人間が多い。

日本のリベラル派もバカのオンパレード!鳩ポッポは言うに及ばず、反原発バカの菅直人、メロリンQ山本太郎の仲間達の小沢一郎、元安倍政権応援団長岡田克也、痴呆症鳥越俊太郎・・・・そしてブーメランクイーン蓮舫

爆笑動画 通称、「蓮舫対蓮舫」

まあ、メルケルが謝蓮舫と同じくらい愚かかどうかはわからないが、リベラル派という生き物は攻撃から防御に替わったら、脆くて弱い生物なのだ。

メルケルに命運を預けるドイツいやEUいやいや、世界中に8年前の悪夢を振り撒くか・・・恐ろしくて私は思考停止に陥る。
米司法省がドイツ銀行に対して14B$(1.4兆円)の和解金支払いを要求。これに対しドイツ銀行は絶対に飲めないと拒否していますが、いよいよ、本当に危険水域のようです。現在ドイツ銀行が抱える訴訟や調査は、数え切れないほどの件数に膨れあがっているのです。

集団訴訟、巨額デリバティブ…ドイツ銀行が抱える爆弾の中身

まずはUSA TODAYの報道から、ポイントを見てみましょう。

報道のポイント

消息筋によると、2008年の金融危機の際、ドイツ銀行がサブプライムローン市場で人為的に金融過熱を煽ったという理由で、米国司法省は14B$(1.4兆円)の罰金支払いを要求していることが分かった。

同行が、不透明で分かり難い金融商品であるMBS(不動産担保証券)を、投資家に売りまくったからである。

米司法省の要求する罰金が14B$にのぼると発表された時点で、NY市場のドイツ銀行の株価は8.4%急落し13.50ドルまで下落した。

ドイツ銀行側は、この巨額の和解金支払い要求に対して絶対拒否の姿勢を見せており、「我々にとって、この規模の和解金は巨額すぎる。この数字のレベルでは応じる意志は全くない。現在、調停は始まったばかりだ。もっと少ない金額で妥結した類似の銀行と同様の扱いを期待している」と回答した。

今回の米司法省の和解金支払い要求は、ドイツ銀行が2005~2007年にかけて販売したサブプライム層に対する不動産担保証券のあざといやり口に対するものである。

ドイツのMagazin誌は、米司法省が、ドイツ銀行の違法行為、それを行った従業員氏名、罰金支払い要求額等を記載した100ページにわたる文書を、同行宛に9月中旬に送付したと報道していた。

現在進行中の集団訴訟

2016年第2四半期決算書のデータから、ポイントだけ抜き書きします。114~124ページにかけて、現在進行している集団訴訟や金融監視当局との調停の詳細が記述されています。項目だけでも非常に多いことに驚きます。

数え切れない訴訟を抱えるドイツ銀行

合計でいったい何件の集団訴訟や調査が入っているのか分からないほど、非常に多い状況です。これは長期負債を抱えているのと同じです。

●Esch Funds Litigation

●FX Investigations(外貨不正取引訴訟。米国だけでなくカナダ等多数の集団訴訟)

●High Frequency Trading/Dark Pool Trading(超高速・高頻度取引での不正行為訴訟)

●Interbank Offered Rates Matter(インターバンクレート不正訴訟。米国、欧州各国だけでなくアジア等の金融監視当局による調査、この分野だけで47件の民間訴訟)

●米ドルLIBOR 不正操作に関する複数の訴訟

●日本円LIBOR ユーロ円TIBOR不正操作

●SIBOR及びSOR

●韓国株価KOSPI(指数操作疑惑で複数の訴訟)

●サブプライム住宅ローン、不動産担保証券の不正発行

●Trustee Civil Litigation(8件の集団訴訟)

●貴金属不正操作疑惑(金価格不正操作で早々に妥協、他行の手口を教えることで和解金額を下げた例の訴訟)

●Referral Hiring 不正疑惑

●ロシア・英国株式不正取引疑惑

●国債、機関債不正疑惑

●米国禁輸関連疑惑(スーダン、北朝鮮、キューバ、シリアの銀行との取引疑惑)

●米国債不正疑惑

長期負債なら金額が分かりますが、この訴訟や不正行為調査では、和解金額がどれほどになるのか分かりません。非常に恐ろしい事態です。

資金はまったく足りず

これらの集団訴訟や金融監視当局との争いに備えて、ドイツ銀行は予備の資金を準備していますが――

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イメージ 3(ア)黒枠が集団訴訟の和解準備金です。2016年6月30日時点で1.488Bユーロを準備しています。赤枠が金融監視当局の罰金準備金4.050Bユーロ。合計しても準備できたのは5.5Bユーロ(6.158B$)だけです。

今回、これに対して14B$の罰金を要求されているのです。思い出して下さい。先に示した訴訟や調査の長いリストを。

(イ)和解準備金の四半期の変化です。
これは「ドイツ銀行 対 米国金融当局」の問題から、「ドイツ政府 対 米国政府」の外交問題になるでしょう。もちろん、水面下での交渉となるでしょうが。

巨額デリバティブというアキレス腱

イタリアのマッテオ・レンツィ首相が、ドイツ連邦銀行(中央銀行)総裁に対し、ドイツの銀行問題を解決するべきだと発言。こちらは2016年9月19日のロイター電です。

報道のポイント

ドイツ連邦銀行のイェンス・ヴァイトマン総裁が、イタリアの巨額公的債務問題を取り上げ、債務を減らすべきだと述べたことに対し、イタリアのマッテオ・レンツィ首相は、「ドイツは自らの足元、ドイツの複数の銀行の問題を片付けるのに集中すべきだろう」と応酬した。

イタリアの首相はニューヨークでの記者会見で、ドイツの銀行は「100Bユーロの数万倍ものデリバティブを抱えているではないか。他国のことをとやかく言う前に、まず自分の身の回りを片付けるべきだ」と述べた。

イタリアはこの秋に国民投票を行うが、それに彼の政治生命は掛かっており、ここ数日間はEU首脳陣が経済問題や移民問題に不適切な対応をしていると批判している。

危険水域

イタリアのトップが、ドイツ銀行こそがドイツにとって一番痛いアキレス腱だと、すなわち破産の崖っぷちだと認識していることを吐露したのです。ドイツ銀行は、本当に危険水域のようです。誰も言いませんが。

昨年から言い続けていますが、EU圏は分裂せざるを得ません。経済統一ができても、それは利益を得ている間だけです。落ちこぼれ国家をどうするか?について、政治統一ができていなければ、総論賛成の各論反対で結局は分裂します。

EUの理想を語る政治家は、もういません。もしいても、その政治家は一般大衆多数派の支持を得られないでしょう。

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世界一死肉の臭いの嗅覚が鋭い連中が、資金をドイツ銀行から引き揚げ始めた。
[ベルリン 29日 ロイター] - モーゲージ担保証券(MBS)の不正販売問題で米司法省から巨額の制裁金支払いを求められたことに端を発するドイツ銀行(DBKGn.DE)をめぐる不安が広がる中、関係筋は30日、アジアの大手ヘッジファンドがドイツ銀から担保5000万ドルをここ2日間で引き揚げたと明らかにした。

また別のファンドも状況を注視しているという。

ただ別の関係筋は、ヘッジファンド顧客のバランスが変化することは珍しくないと指摘。引き揚げをめぐる動きは、ドイツ銀のヘッジファンド事業の800を超える顧客のうちの一部にすぎないと述べた。

ドイツ銀は30日に発表した声明で、トレーディング顧客の大部分は協力的だと指摘。顧客の大半は、同行の安定的な財務状況、現在のマクロ経済状況、米司法省との交渉、事業戦略の進展を理解していると確信しているとした。

別のアジアのファンド関係筋は、「洗練された投資家」は既にドイツ銀から過剰なキャッシュとポジションを引き揚げているはずだとし、こうしたことから大量の資金引き揚げは見られないだろうと述べた。

ある日本の銀行トレーダーは、インターバンク市場でドイツ銀との取引を停止したとの話は聞いていないと述べ、取引をやめたのは一部ヘッジファンドのみだとの考えを示した。
http://www2.gyojya.jp:8000/Flash/Good/oharai.swf 合掌

余談でございますが、家内は派遣社員として外資系や国内金融法人など、丸の内界隈中心に渡り歩いています。

実は直近で某超有名破綻外資日本法人LBに雇われて破綻処理のお仕事を手伝っておりました。もめていた某大手N証券や、某第二地銀のN銀行との和解が予想より早期に成立してしまい、派遣終了となりこの夏に退職しましたが、まだ最後の数人は残っています。ようやく今年の12月に完全閉鎖となる予定です。

まだ、事務所が残っていること自体驚きでしたが、基本的に黒字で利益を叩きだしていた某有名破綻外資日本法人LBをまるごとどこかが買い取ることをしなかったことだ。某大手N証券は人員だけを引き抜いたが、結果的にはそのことが某大手N証券の業績の足を引っ張ることとなった。

結局大儲けしたのは、破綻処理に関わった日米の弁護士事務所と税理士事務所である。なんだか得体のしれない陰謀論的闇なんだか、そんなものは無く、単なる人間の欲得だけなのか釈然としないというのが、家内からのインサイダー情報でした。

因みに今は別の金融機関内部に潜り込んでいます。



オクトーバーサプライズのもう一人の主役ななる可能性は習近平率いる中共である。
中国問題は10月に習近平が暗殺されたら別だが、オクトーバーサプライズではなく、来年早々から、米国の新大統領が取り組むメインテーマになる可能性がある。

2017年の秋には中国共産党の指導部が入れ替わる5年に一度の党大会を控えている。習氏が李氏の周辺に打撃を与えることで、党内での影響力を低下させようとしているとの見方も出ている
中国は今文革とまではいかないが、激しい権力抗争と粛清の嵐が吹いているのだが、中国の歴史を紐解けば、多くの場合その反動が必ずやって来る。その時は間違いなく経済が破綻し、地方から造反するのではないかと思う。その時習近平一派はすべての責任を負わせられる可能性が高いと思う。日本は李克強の団派など反習近平派と密かに支援するチャンネルを作っておくこべきではないかと思う。遠くもないこの先、日中関係好転の布石となるような気がする。(理論的には・・・)
*17:49JST フィスコ世界経済シナリオ:中国の不良債権は一体どのぐらいなのか?
日本総合研究所では8月10日付のレポートで、中国の不良債権残高は12.5兆元(日本円で約190兆円)と試算、金融市場の一部で話題となった。中国の公式統計によると、2015年末の商業銀行の不良債権比率は1.7%、不良債権残高は1兆2744億元であるが、不良債権の認定基準の甘さやオフバランスの与信なども対象に加え、実際の不良債権は公式統計の約10倍の規模と考えているようだ。

先には、CLSA証券が5月6日付のレポートで、中国の不良債権は公式統計の少なくとも9倍あり、潜在的な損失は6兆9000億-9兆1000億元(約114兆-150兆円)と試算している。上場企業の債務返済能力について開示されているデータを基に試算し、不良債権が昨年の与信残高の15-19%だとの推計を示している。

そのほかにも、ゴールドマン・サックス証券では、中国当局が発表した2015年の社会融資総量は前年比19兆人民元(約300兆円)増なのに対して、24兆6000億元(約388兆円)が融資などの形で資金供給されていると分析している。みずほ総合研究所では、中国の過剰債務の規模は約50兆元(約900億円)程度とみているようだ。また、ロイターでは、海外メディアが大手機関投資家対象に実施した月次調査において、中国政府が2年以内に銀行の救済を実施、約5000億ドルの資金を投入するという予想結果を紹介している。加えて、中国の銀行業を救済するには最大10兆ドルが必要だとの見方も浮上と伝えている。

ここに来て中国の不良債権問題がクローズアップされてきているのは、IMFの推計で、中国の企業債務が2015年末にGDPの144%に達し、バブル期の日本に匹敵する状況になってきていることなどが背景だろう。不良債権の推定は実質的に困難を極めようが、日本のバブル崩壊時の不良債権処理額が約100兆円であったことからも、中国のバブルが仮に崩壊した場合、不良債権が日本の2倍程度でとどまるとは考えにくい。

一つの推計として、企業債務を基に考えた場合、企業債務対GDP比は日本のバブルが崩壊した水準にすでに達している。日本のピークは1994年の149.2%、このときの企業向け債務残高は670兆円の水準であり、このうちの15%が不良債権になった計算である。昨年9月末の中国の非金融企業向けの債務残高は17.4兆ドル(約1790兆円)であり、日本と同様に15%が不良債権と考えれば、270兆円程度と考えることも出来る。なお、今後も様々な角度から、こうした推計は試みてみたい。


《WA》
10月ではなくとも、もはや時限爆弾である。
*08:31JST 【中国の視点】中国の不動産バブル崩壊リスク、17年にも発生か
中国の不動産バブルが深刻な状況まで膨らんでいる。上海や北京など大都市の住宅価格がすでに一般市民の購買能力を大幅に超えているほか、銀行業の新規貸出のうち、半分近く不動産市場に流入していると報告されている。

発表によると、建設銀行や農業銀行など国内大手10行の貸出残高は今年6月末時点で約8兆元(約120兆円)となった。うち住宅ローン関連の新規貸出額は1兆1300億元となり、同期の新規貸出額の42%を占めたという。

また、上場銀行18行が公表した半期報告書では、16年6月末時点の個人住宅ローン残高は14兆1200億元となり、15年末時点を20%上回ったという結果が示された。

専門家は、不動産価格が下落傾向に転じた場合、不良債権が急速に増加する恐れがあると警告。また、住宅ローンの増加ペースが現在の25-30%を維持した場合、2017-18年の個人返済負担率が現在の米国や日本の水準まで上昇し、2020年には米サブプライム住宅ローン危機が発生した前のレベルまで上昇すると試算されている。
《ZN》
オクトーバーサプライズにならなくとも、EUドイツが躓けば、中国は奈落の底に転落するのは必至だ。
債務総額がGDPの2.5倍に

国際決済銀行(BIS)は9月18日、GDP(国内総生産)の2.5倍に膨れあがった中国の債務総額が、「今後3年間で深刻な問題を引き起こす兆候である」との警告を発した。

7月にもIMFが同様の警鐘を鳴らし、中国政府に企業債務に対処するよう要請しているものの、中国経済の崩壊への懸念はますます高まるばかりだ。

米サブプライム危機の3倍のリスク
中国社会科学院は歯止めがきかなくなった中国の負債総額が、2015年末にGDPの249%に値する25兆6000億ドル(約2602兆2400億円)に達したと発表。

BISの統計からも、発行債券額が2015年第4四半期から2016年第1四半期のわずか半年間で7兆8929億ドル(約802兆3132億円)と、1475億ドル(約14兆9933億円)増えていることが判明している。

またゴールドマン・サックスを含む欧米の金融機関も、シャドーバンキング(正規の融資システムを通さない影の融資)の実態などを根拠に、実際の数字がさらに巨大化している可能性を指摘している。

中国人民銀行による景気刺激策が、結果的には企業負債と個人負債を押しあげるきっかけとなったという見方が強いが、その根本には他国の経済危機の影響を最小限にとどめる意図で、中国政府が与信を拡大しすぎた背景があるようだ。

総与信とGDPの差を算出した場合、一般的な経済危機レベルが10%であるのに対し、中国が30.1%に達している点にBISは強い懸念を示している。

米国では総与信対GDP比率の差が10%を突破した後、サブプライム住宅ローン危機が訪れた。

しかし中国自体は、周囲の懸念もまったく他人ごとといった様子という印象を受ける。

今年8月の銀行による融資は7月の2倍。その多くが住宅ローンの借り入れだったという。中国の銀行は2008年の金融危機以来最高の気前のよさで住宅ローンの申請に応じており、不良債権問題の影は微塵も感じられない。

またUBSも今年上旬、中国経済の行く末に関して、国内貯蓄率の高さや資本市場の成長の可能性を理由に、比較的楽観的な見解を示すレポートを発表している。

ただし中国はあくまで「短期負債で長期負債資金を回転させている」との指摘もあり、経済市場自体が景気刺激策に依存しきっているリスクは打ち消せない。

銀行による不良債権比率が政府の発表している2%をはるかに上回っていた場合、中国には銀行システムの資本再編が必須と予想されているが、中国政府がどこまで現実を受けいれすみやかに対処するかにすべてがかかっているだろう。

「借金で国を豊かにする」という発想はけっして中国にかぎったことではない。経済成長が鈍化し、借金とともに国民の資産が増えるという悪循環は、多くの先進国が経験している。(ZUU online 編集部)
当ブログでは、チャイナリスクは紹介しすぎて食傷気味だがフィスコの記事

【中国の視点】中国の不動産バブル、米サブプライム住宅ローン危機前にそっくり Fisco | 2016年 09月 27日 08:40 JST

*08:40JST 【中国の視点】中国の不動産バブル、米サブプライム住宅ローン危機前にそっくり
中国の住宅価格の高騰が上海など主要都市から中小型都市まで蔓延している。一部中小型都市の当局が住宅購入制限など不動産引き締めを強化しているが、価格の上昇が止まらない。一部では、中国で起きている住宅バブルが米サブプライム住宅ローン危機の発生前にそっくりだと警告している。

専門家は、住宅価格の上昇を見込んで一部の人がクレジットカードローンなどを借り入れて頭金に充当している。また、返済能力を大幅に超える借り入れを抱えている人も増えているため、不動産価格が下落に転じた場合、不良債権が一気に膨らむと警告している。

中国の住宅価格について、北京や上海など主要都市の住宅価格が過去最高を更新しているほか、北京市の住宅価格は平均で400万元(約6000万円)となり、平均の年間可処分所得となる4万8000元の約50倍となる。さらに、上海や北京、深センなど主要都市の物件価格が月当たりの家賃に対する比率はすでに約500倍となり、世界的な安全基準値である200倍を大幅に超えており、割高感が強いと警告されている。

不動産市場がバブルの状態に置かれているにもかかわらず、各地で住宅価格を上回る地価の落札が相次いで報告されている。さらに、社会全体の負債率が非常に高く、ほとんどが不動産に関連していると指摘されている。

専門家は、銀行の理財商品(利回りの高い金融商品)、一部の地方債務や企業債務、銀行の住宅ローン、シャドーバンキング(影の銀行)が販売している金融商品などで構成されている劣後債が、2006-07年米サブライム住宅ローン危機が発生前の状況に非常に似ており、中国当局が慎重に対応する必要があると警告した。


《ZN》
中国経済崩壊説が流れても、中国の個人消費熱が強いので大丈夫という説があり、崩壊する崩壊するって、一向に崩壊しないではないかとの反論も多かった。
特に、市場関係者特に大手証券御用アナリストらの大人の都合で、チャイナリスクを見て見ないふりをし続けている。

だが、その根拠であった中国の消費が落ち込んでいると言う、石平氏の記事は怖い!

今月6日、北京商報というビジネス専門紙は「2016年、広がる百貨店の閉店ラッシュ」とする記事を掲載し、中国の百貨店を襲う「閉店ラッシュ」の実態を克明にリポートした。

 記事はまず、8月末に山東省青島市の大型百貨店、陽光百貨と全国展開の百貨大手である百盛集団の重慶市万象台店、さらには大連で有名な久光百貨が相次いで閉店したことを取り上げ、深刻な業績不振が閉店の原因であると分析している。

 大連久光百貨の場合、今年上半期の売り上げが前年同期比で48・8%も激減した。重慶市万象台店のオーナーである百盛集団全体の売上総額も前年同期比で12%減となったという。その結果、百盛集団は万象台店だけでなく、今年に入ってから西安市の東大街店と重慶市の大坪店も閉店させることとなった。

 記事によると、売り上げ急落・業績不振は今、全国の百貨店業が直面する共通の問題となっている。たとえば全国展開の新華百貨は今年上半期の純利益が69・2%も減り、杭州解百集団のそれは20・5%減となった。

 こうした状況を踏まえて、北京商報記事は今後、全国における百貨店の「閉店ラッシュ」はさらに広がっていくだろうと予測している。

 中商情報網というビジネス専門サイトの掲載記事も7月20日、今年上半期における中国小売業の「閉店ラッシュ」を取り上げたが、その中で、中国流のブラックジョークであろうか、「2016年上半期、“陣没(閉店)店舗”最新リスト」まで作成して掲載した。

 「陣没」に追い込まれた大型百貨店の中には、摩爾百貨の成都店、友誼商店の南寧店、南京八百半の南京店、世紀金花の銀川店などがあり、まさに「死屍(しし)累々」の惨状である。

 「閉店ラッシュ」に襲われたのは百貨店だけではない。スーパーマーケットも同じである。

 中国最大の検索サイトである「百度」は、「百度百科・閉店ラッシュ」の項目を設けているが、それによると、スーパー業の場合、華潤万家という全国チェーンが今年に入ってから727店舗を閉店させ、「閉店ラッシュ」の最高記録を更新したという。有名なカルフール・グループも中国全土で18店舗を閉店し、人人楽というスーパー大手は11店舗を閉めた。

 上述の「百度百科・閉店ラッシュ」によると、中国小売業の閉店ラッシュは昨年からすでに始まっている。2015年の1年間、全国の小売業界で約865店舗も閉店の憂き目にあったが、今年に入ってから、この勢いはさらに増しているという。

 「閉店ラッシュ」が来襲した理由について、一部のメディアや専門家は、近年盛んになったネット販売や通販との市場競争の激化を挙げているが、前述の北京商報や「百度百科」の分析では、それは一つの原因であっても、一番の原因ではない。最大の原因はやはり、特に昨年から顕著となった中国経済そのものの低迷である。

 経済の低迷は人々の消費意欲と購買力を低減させ、結果的に小売業の業績不振と閉店ラッシュを招いたが、閉店ラッシュの広がりは失業の拡大や収入の低減につながる。悪循環はすでに始まっているのである。

 今月5日、中国社会科学院財経戦略研究院は「流通青書・中国商業発展報告(2016~17)」を発表したが、その中で、今後5年以内に、中国全国の「商品交易市場」、つまり百貨店やスーパーやショッピングセンターなどは、約3分の1が淘汰(とうた)されていくと予測している。

 小売業の暗澹(あんたん)たる未来ひとつを取ってみても、中国経済は今後ますます、大不況のどん底に陥っていくことが分かるであろう。
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英国の欧州連合(EU)離脱を問う国民投票が10日後に迫った13日、EU残留派に衝撃が走った。ほとんどの世論調査で、離脱派が支持を広げている実態が明らかになったのだ。

調査会社「ユーガブ」は13日、離脱支持が残留支持を7ポイント上回る46%となったとする最新の結果を公表した。2日前に公表された結果で離脱派のリードはわずか1ポイントだけだった。

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「主権と民主主義をEUから取り戻そう!」

英東部サフォーク州イプスウィッチ。7日午後、EU離脱派の人気者、ジョンソン前ロンドン市長が演説すると、大きな拍手がわき起こった。同じ頃、ロンドンでキャメロン首相が「離脱派の主張は事実でない」と訴えていたが、前市長は「正しいのはわれわれだ」とすかさず反論した。

「EUへの拠出金をNHS(無料の国民保健サービス)に」「EUは(ナチス・ドイツの)ヒトラーと同じ」「労働技能や英語力を点数化するオーストラリア方式で移民制限を」…。終盤に来て前市長の発言はエスカレート、離脱派は勢いを増している。

残留派はオバマ米大統領らの「支援」を得て離脱の経済リスクを訴え、支持率で優位に立っていた。潮目が変わったのは5月末。昨年の移民純総数が30万人を超え、政権が目標とした10万人を大幅に上回ったと発表されてからだ。

離脱派は「移民問題」に争点を絞り、「EUにとどまれば、移民は抑制できない」と攻勢をかけて一気に形勢を逆転した。

英国では、東欧から移民が増え続けることで職を奪われ、住宅が不足し、NHSなど社会保障が圧迫されているとの不満が根強い。とりわけ大英帝国時代に郷愁を抱く高齢の白人や労働者にその傾向が強い。本音は「移民や難民を受け入れたくない」のだ。大学を卒業したものの就職できず、職についても生活水準が落ちた中間層に離脱支持が急速に広がった。

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英財務省や世界貿易機関(WTO)などは、離脱による経済的な損失に警鐘を鳴らしている。

「それでも離脱派の勢いが衰えないのは現状に不満を抱く中間層が増えたからだ」。ロンドン・スクール・オブ・エコノミクスのサイモン・ヒックス教授(政治学)はこう分析し、「ユーロ危機でEUの構造的な問題を知った彼らは離脱派に転じ、怒りの矛先を移民とEUに向けている。たとえコストを払っても打開すべきだと考えている」と指摘した。

欧州大陸と一線を画す英国の欧州懐疑主義もある。英国は欧州共同体(EUの前身)加盟から2年後の1975年、離脱の是非を問う国民投票を実施。「英国病」不況のどん底だったため、堅調な欧州経済への魅力から残留が67・2%と離脱を上回った。

英国はそれでも共通通貨ユーロには加わらず、「統合」には距離を置いた。離脱へ2度目の“挑戦”となる今回、難民問題や債務危機を抱えるEUに幻想はない。あるのは失望だ。

「無責任な離脱を選択すれば、歴史上の汚点になる」。与党・保守党のメージャー元首相と、最大野党・労働党のブレア元首相が9日、北アイルランドでそろって唇を震わせた。

「EUに毎週3億5千万ポンド(約545億円)拠出させられている」「トルコがEUに加盟し移民が押し寄せる」と、国民の不満や危機感に訴えるジョンソン氏を、メージャー氏は「宮廷の道化師」と指弾した。拠出金は大半が補助金などで還元され、トルコがEUに加盟する見通しはない。

「内向きの大衆迎合的ナショナリズムに訴えるジョンソン氏ら離脱派は(米大統領選で共和党候補の指名が確定した)トランプ氏と共通性がある。それは世界の政治トレンドだ」。労働党のブラウン前首相は、こう警告した。



英国のEU離脱は世界に何をもたらすのか探った。



【用語解説】英国の国民投票

英国が欧州連合(EU)に残留すべきか離脱すべきかを問う。23日実施。投票資格があるのは、英国またはアイルランド、英連邦諸国の国籍を持ち英国内に居住する18歳以上の男女。海外在住の英国人で過去15年間に選挙人登録を行った人も投票できる。4500万人を超える見込み。インターネット上で投票者登録手続きが9日締め切られた。EUへの不満の高まりを背景に、キャメロン首相率いる保守党が昨年5月の総選挙で実施を公約に掲げた。キャメロン氏ら残留派は経済面や安全保障上の利点を訴える。一方、前ロンドン市長、ジョンソン下院議員ら離脱派は、EUからの主権回復や移民抑制などを主張する。


来年のG7はトランプ、ルペン、ジョンソンとともに? 恐怖のシナリオだ」       
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 5月下旬、伊勢志摩サミットの会場から発信された短文投稿サイト、ツイッターの一言が欧州で物議を醸した。日本や米国など先進7カ国(G7)の首脳が英国の欧州連合(EU)離脱を懸念し、協議している最中の出来事だ。

投稿者はユンケル欧州委員長の側近だった。名前が挙がったのは、米大統領選で共和党の候補指名を確実にした不動産王、反EUのフランス極右政党の党首、EUをヒトラーになぞらえた英離脱派のロンドン前市長。「大衆迎合主義」(側近)の台頭に強い危機感を示した内容だった。結局、「米英の内政への干渉ではない」と、欧州委報道官が沈静化に追われた。

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英国の国民投票が23日に迫り、欧州は戦々恐々だ。EUや加盟国からは残留を望む声が相次ぐが、“介入”との反発を招けば逆効果となりかねない。英国が離脱すればEUの国際的影響力は低下し、各地で反EU勢力が勢いづく。EUとの関係を同様に問い直そうと「ドミノ現象」が起きる事態は悪夢といえる。

米調査機関ピュー・リサーチ・センターが最近公表した調査結果では、対象10加盟国中、英仏スペイン、ギリシャの4カ国で「EU不支持」の回答が「支持」を上回った。昨年調査した6カ国でも仏を筆頭に5カ国で、EU支持の比率が減少した。

昨年の難民・移民の大量流入を受けたEUへの不満が大きく影響したものとみられているが、同センターは「単にブレグジット(英離脱)にとどまらないEU懐疑論が欧州に広がっている」と警告した。

だが、G7とは裏腹に、ロシアや中国の首脳は迫りくるEUの危機に、不気味な沈黙を守っている。

ロシアは、ウクライナ問題をめぐるEUの対露制裁に懐疑的な国々との協調を深め、EUの結束を揺さぶる動きを見せてきた。それだけに、「EU弱体化はロシアには好都合だ」との見方は根強い。

中露の国営メディアは、EUの「危機」を積極的に伝えてはいるが、「よそも状況は悪いのだ」と報じることで、自国経済の低迷を覆い隠す意図も見え隠れする。英国離脱による各国の「損得」勘定はすでに始まっている。

英国は離脱の場合、EUと新たな関係を交渉することになる。だがユンケル氏は「われわれが(英国の)機嫌をとることはない」と厳しい姿勢を示している。英離脱が“成功例”となれば、各地の反EU勢力に追い風となるからだ。

EUは英国が望む単一市場へのアクセス維持の交渉でも優遇せず、「“離婚”が高くつくことを示し、EU防衛を最優先させるだろう」(外交筋)との声が漏れ伝わる。「EUの終焉(しゅうえん)を招きかねない」との危機感がその背景にはある。

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一方で、EUは「後戻りはしない」と欧州統合の前進に向けたメッセージを出すべきだとの意見も強い。具体例として浮上するのは、加盟国の防衛分野での協力強化だ。

ロシアの脅威が増す中で最も合意しやすいテーマだとみられており、国民投票後の28、29の両日行われるEU首脳会議の議題に上る予定だ。

ただ、EU懐疑論が広がる中、「安易に、一段の統合は求められない」(ショイブレ独財務相)との慎重論もある。「絶えず緊密化する連合」の旗印の下、欧州統合は戦後、進められた。その立て直しは急務だが、無理をすれば、その存亡にかかわるというわけだ。

トゥスクEU大統領はEUの深まる懸念をこう表現した。

「夢想とは決別し、現実的に取り組まねばならない。解体の亡霊がEUにつきまとっている」

ロンドンの金融街、シティー中心部のファリンドン通り。延べ床面積約7万8千平方メートルの広大なオフィスビルの建設が進む。世界最大級の投資銀行、ゴールドマン・サックス・グループが5億ドル(約540億円)を投じ、2019年に完成予定の新欧州本部だ。しかし、23日の国民投票で英国の欧州連合(EU)離脱が決まれば「新社屋が廃虚になる恐れがある」(同社幹部)とささやかれている。

ロンドン中心部の約1マイル四方(約3平方キロメートル)に250以上の外国銀行が拠点を置くシティーは、米ウォール街と並ぶ世界の金融センターだ。欧州の株取引の3分の1、世界の外国為替取引の4割余りを握り、外為取引額は1日2.5兆ポンド(約390兆円)に上る。
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 だがEU離脱が現実味を帯びるとともに、英国の国内総生産(GDP)約280兆円の1割強を占める金融サービスが“崩壊”するシナリオも深刻さを増している。最大の懸案は、域内の金融機関を対象とする「EUパスポート」(単一免許制度)の失効問題だ。

同制度は、金融機関がEU域内のひとつの国で認可を得れば、28カ国全域で金融サービスを提供できる仕組み。同制度に基づき欧州の金融機関をはじめ、米国やスイス、日本の投資銀行もロンドンに拠点を置き、EUの金融市場に参入した。

しかし、英国がEUから離脱すれば、英国で認可を受けた金融機関は同制度の対象外となる。EU加盟国での支店設置や取引に支障が出るほか、ロンドンを経由して行われるユーロ通貨や証券取引の大部分も制約を受ける恐れがある。シティーの役割はアイルランドの首都ダブリンや独フランクフルト、仏パリなど複数の都市に分散する可能性が高い。

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シティーの地盤沈下を見越した動きはすでに出ている。大和総研ロンドンリサーチセンター(ロンドン駐在)の菅野泰夫シニアエコノミストは「欧米の大手銀行はロンドンの拠点を、ダブリンに移す検討に入った。邦銀は完全に出遅れている」と警告する。ダブリンではオフィスビルの賃貸料が上昇するなど先物買いが始まったという。

また欧州最大の銀行HSBCは、英国のEU離脱が決まると、1千件の投資銀行業務をパリに移管するという。ドイツ銀行も約9千の役職を英国外に移すと発表した。ゴールドマン・サックスの幹部は同社などシティーの金融機関が拠点の移動を迫られ、95万人が失業すると分析した。

こうした悪影響は世界経済にも打撃を与える。対英直接投資の減少や信用低下により、英国経済が弱体化するとの懸念から、英国の通貨ポンドは他の主要通貨に対して急落する見通しだ。ロンドン株式市場も大幅安となり、英国は景気後退に陥る公算が大きい。

また、欧州の通貨ユーロが売られ、ドイツやフランスなど欧州大陸の株価も軒並み下落するとみられる。一方、比較的安全とされる円が買われ、過度な円高が進む恐れもある。英国以外の金融市場に動揺が飛び火すれば、世界的な景気減速と金融市場の混乱につながるとの指摘もある。

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「世界最大の貿易圏の影響力を無駄にしたいのか」 日立製作所の中西宏明会長は5月11日付の英紙フィナンシャル・タイムズに寄稿し、残留を強く訴えた。また今月7日の大衆紙デーリー・ミラーへの寄稿では「対英投資や雇用計画を再考せざるを得なくなる」と英国の不利益を強調した。

英国には日本企業約1100社が進出し、日立のほかトヨタ自動車、日産自動車、サントリーホールディングスなども工場を構える。トヨタ、日産、ホンダの3社で、英国の年間自動車生産台数(約160万台)の約半数を占める。


世界経済と日本企業の両面で、EU離脱の悪影響は甚大だ。日本の金融当局幹部は懸念をもらした。

「国民投票で離脱が決まった瞬間に、リーマン・ショック級の恐慌を招く可能性もゼロではない」
経済的には離脱に短期的なメリットはなく短期的には大きな経済的リスクを負うことは真に見えている、おそらく少し教養がある英国人であればだれでも目先は離脱すべきではないとう思うに違いない。しかし、国家百年の計で考えると、泥船であるEUからいち早く離脱することは国益に適うことであり、英国民の民意が二分しているのである。

 欧州連合(EU)からの離脱か残留かを問う英国民投票を23日に控え、世論調査会社「ユーガブ」の調査では、離脱支持が46%で残留は39%。他社の調査でも離脱が1~5ポイント上回っていが、英中部リーズ近郊で16日午後、残留を訴える労働党の女性下院議員、ジョー・コックス氏(41)が銃で撃たれ死亡、事態は更に混迷を極めている。
世論調査通りに離脱派が勝利した場合、世界経済はリーマン・ショックを超えるリスクに直面する可能性もある。EUからの離脱が決まると英国の通貨ポンドが売られる。英国はサービス業の国なので輸出へのメリットは限定的で、日本など諸外国からの投資が集まらず、金融業がうまくいかなくなる。景気の悪化も避けられないだろう。 EU離脱が決まれば、ロンドンの金融街「シティー」からパリやフランクフルトに金融の中心地が移る可能性もある。
欧州発の世界株安や、ポンドやユーロ暴落への懸念も強く、日本でも、日経平均株価1万2000円台の株価暴落や1ドル=90円台の超円高、輸出企業の業績悪化など深刻な危機に見舞われかねない。
いまのところ、18歳から20代前半は残留支持が離脱を大きく上回り、高齢層では離脱支持が強まる傾向にある。大企業など経済界は残留派が多数で、デーヴィッド・キャメロン首相はEU離脱の経済損失を強調して危機感をあおるが、既にマーケットでは織り込んでいる可能性も否定できない。
http://img.cinemacafe.net/imgs/thumb_l1/153969.jpg 英国の著名人も賛否が分かれている。「(離脱は)短期的に見れば損害だが、長期的に見れば有益だろう」と発言したのはロックバンド、ローリング・ストーンズのミック・ジャガー、掃除機など家電メーカー創業者のジェームズ・ダイソン氏(69)が離脱派だ。

一方、映画「ハリー・ポッター」の占いの先生役女優、エマ・トンプソンやスティーブン・ホーキング博士は残留を支持する。

英国民の間には、伝統的に大陸とは一線を画す考え方があり、ドイツ主導のEUへの不満・懐疑が存在しており、残留・離脱に関する不透明性が非常に強い。

一方で、企業や市場参加者の多くは、英国の賭け屋のオッズを根拠に、最終的には残留が支持されるだろうと考えている。下の記事参照。
[ロンドン 17日 ロイター] - 米金融大手、シティグループ(C.N)は17日、英国の欧州連合(EU)離脱(ブレグジット)派の勢いが増したものの、引き続き残留派が優勢という分析結果を公表した。

シティによると、過去10件の世論調査を単純平均すれば、離脱派が2.7%ポイントリード。複数の調査会社が採る異なった手法などを調整すると0.2%ポイントに縮小する。

シティは「英国でこのほど起きた出来事で、(国民投票に向けた)運動中止につながったほか、不透明感が強まった面もある。総体として、ブレグジットリスクは30━40%レンジの上限と引き続きみている」とした。               
        
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賭け屋のオッズの方が、世論調査より残留する可能性が高いと言う理由で、EU離脱(BREXIT)がないと考えるのは危険である。逆にBREXITのリスクに対する十分な備えができていないことになる。
吉田健一郎 みずほ総合研究所 上席主任エコノミスト

[東京 14日] - 6月23日の英国民投票で、仮に欧州連合(EU)からの離脱が選択された場合、どのような展開が想定されるのか。みずほ総合研究所・欧米調査部の上席主任エコノミスト、吉田健一郎氏に、日本経済への影響と併せて、予想されるシナリオを聞いた。

同氏の見解は以下の通り。

Q1)英国民投票でEU離脱が選択される確率は。

離脱と残留の確率は、純粋に五分五分だと考えている。日本では「大騒ぎの後、結局は残留」との見通しも聞かれるが、そこは甘く見積もらないほうが良い。英国では、知識人たちが普通に離脱の可能性を口にしている。

各種世論調査を見ると、5月初旬から中旬にかけては、その前月にオバマ米大統領が訪英して、EU離脱の悪影響について警告したことなどが影響したのか、残留派が優勢だった。だが、その後、離脱派が再び盛り返している。背景には、離脱派が国民感情に訴えやすい移民問題に焦点をより明確に絞ってきたことがある。

残留派はこれまで、EU離脱に伴う不確実性の高まりが英国の景気や雇用に悪影響を与えると強調し、話を有利に進めてきたが、最近は、移民急増が雇用や安全への脅威になると主張する離脱派に押され気味だ。6月14日には、英国で最大の発行部数を誇る大衆紙ザ・サンが、読者にEU離脱に投票するよう訴えた。態度保留者のシェアも大きく、最後の最後まで結果はどちらに転ぶか分からないと考えて、備えたほうが良い。

Q2)仮に離脱が選択された場合、その後のプロセスはどうなるのか。       
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次の注目ポイントは、キャメロン英首相がEU理事会に対して、いつ脱退を通告するかだ。EU脱退を定めたEU条約第50条では、すべての手続きは通告を受けて始まることになっている。キャメロン首相からEUのトゥスク大統領にレター形式で行われるのではないかと考えているが、その通告を引き金として、英国のEU脱退協定と新しい関係性を決める新協定の交渉が開始される。

脱退協定の項目は、脱退日はもとより、EU内で働く英国人(また英国内で働くEU加盟国民)の地位・権利問題から、既存の国際協定(EUが他国・他地域と結んでいる自由貿易協定など)での英国の取り扱いなど、多岐に渡る。さらに、EU条約は、隣国との関係の規定を義務づけているため、並行して新協定の交渉が行われる必要がある。また、そもそも脱退協定は新協定を念頭に置いたものなので、切り離して議論することは難しい。

ただし問題は、EU条約では、協定の合意がなければ、脱退通告から2年後にEU法の適用が停止されると定められていることだ。交渉期限を迎えれば、英国は現在享受しているEU単一市場へのアクセスを失うことになる。

例えば、自動車の関税率は、EUが世界貿易機関(WTO)の枠組みで約束している最恵国関税が適用されるとすれば、10%に跳ね上がることになる。EU内の貿易取引で無関税を享受してきた英国内の自動車産業にとって大きな打撃だ。

また、単一パスポート制度のもと、金融機関はEU内のある1カ国で免許を得れば、全EU加盟国に対して金融サービスが提供できるが、英国で免許を取った金融機関は、新たに大陸欧州で申請し直さなければならないかもしれない。英銀の中には、ブレグジット(英国のEU離脱)となればロンドンの金融街シティからフランスのパリに従業員を移動させる可能性を示しているところもある。

こうしたことから、EU離脱派の中には、英国に対する不利益が減るよう水面下で非公式交渉を進め、道筋がついたところで正式に通告すれば良いという意見もある。英国の次回総選挙は2020年5月であり、そこをゴールに、通告は2018年まで待つという政治的選択もないとは言い切れない。

ただし、キャメロン首相は、国民投票で離脱が決まったら、即座にEUに通告すると言っている。投票前に不安をあおることで離脱派をけん制した面もあるだろうが、いつまでも通告しなければ、先行きへの不透明感が増大してしまうリスクもある。

私の予想では、離脱が決まったら、やはり公約通り、キャメロン首相は速やかにEU側に通告し、脱退・新協定交渉に入るのではないかと見ている。ちなみに、EU加盟全28カ国の合意があれば、交渉の延期は可能だ。協定がないままでの英国離脱は、EUにとっても経済的な打撃が大きいため、2年で話がまとまらずとも、何らかの妥協点が見出されるのではないかと考えている。

Q3)英国とEUの新協定はどのようなものになりそうか。

想定されるシナリオは3つだ。1つはノルウェー型で、欧州経済領域(EEA)に加盟することによって、従来同様に単一市場への自由なアクセスを確保する選択肢だ。ただし、EEAは基本的にEU法と同じであり、主権回復を求める離脱派の要望には沿わない。何より、EUの政策決定に関与できないにもかかわらず、EU予算への拠出を求められる。そのため、ノルウェー型は英国には選択しにくいだろう。

第2はスイス型で、これは欧州自由貿易協定(EFTA)に加盟したうえで、EUと各種個別協定を結ぶというものだ。端的に言えば、EU法のチェリーピック(つまみ食い)である。メリットはオーダーメイドな協定を目指せる点だが、デメリットは交渉の長期化だ。スイスとEUの場合、合意までに約10年かかった。また、スイス型には金融サービスが含まれていないことから、英国がこの路線を目指そうとすると、さらに長い年月が必要となる可能性もある。

第3の道はカナダ型で、私はこれが英国にとって一番現実的な選択肢ではないかと見ている。カナダ型は、EUとの包括経済協定(CETA)を目指すもので、社会保障や移民といった政治的にデリケートな問題は含まれておらず、EU予算拠出も不要で、主権侵害の度合いが低い。英国側からすれば、一番ハードルが低い選択肢だろう。

いずれにせよ、ポイントは、EU単一市場へのアクセスというメリットと引き換えに、英国がEU法をどこまで受容するかということだ。メリットとデメリットは、いわずもがな、トレードオフの関係にある。ただし、同じことは、EU側にも言える。英国との関係維持によって得られる政治経済的メリットと引き換えに、どこまでEU法に関する英国のわがままを許容するかと言うことだ。

Q4)英国離脱の場合、EUはどのように変質していくか。

間違いなく言えることは、EU懐疑派の勢いに拍車がかかることだ。ただし、残留が選択された場合でも、程度の差こそあれ、懐疑派の勢いは増すだろう。例えば、フランスの極右政党である国民戦線(FN)が今、何を強調しているかと言えば、6月23日の結果にかかわらず、英国民の半分近くは離脱に賛成しているという点である。

また、EU自体、すでに昔のローマ条約(1958年発効)で謳われた「絶えず緊密化する連合」を目指す姿勢からは軌道修正しているきらいがある。実際、欧州統合の取り組みは、ユーロ圏のような強固な通貨同盟から、前述したEEAのようなEU非加盟国を含む経済連携まで、多様化・多層化している。

ただ、逆に言えば、出来る国で一歩ずつ統合を進める「マルチスピード」化が進んでいるということだ。ブレグジットがたとえ現実化しても、EU崩壊が始まったとまで捉えるのは行き過ぎだろう。

Q5)ブレグジットの日本経済への影響をどう見るか。                 
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日本経済への影響は、3つに大別できる。まず、英国・大陸欧州の需要減少を通じた輸出など貿易への影響。次に、不確実性の高まりに伴う企業投資などへの影響。そして、リスク回避の円高・株安など金融市場を通じた影響だ。このうち、3番目の経路が、景気下押し圧力として最も懸念される。

貿易を通じた直接的影響は、世界経済のセンチメントがブレグジットを機によほど悪化しないかぎり、限定的だろう。そもそも日本の輸出に占める英国のシェアは低い。ただし、金融市場を通じた影響は、即座に日本に波及する可能性がある。リスク回避で円高・株安が進めば、企業収益がダメージを受けるほか、消費や物価を下押しし、デフレ圧力を強める公算が大きいからだ。

当社の分析では、ブレグジットの場合、ドル円相場で約2円から約6円の円高が進む恐れがある。単一のショックにとどまらず、多層的にショックが続けて起きれば、振幅はさらに大きくなるだろう。また、予測値は月末値なので、日々の値動きがもっと激しくなる可能性には警戒が必要だ。

もちろん、経済的に一番大きな打撃を受けるのは震源地の英国であり、次に欧州だ。だが、足腰が弱まっている日本経済が、ブレグジット発の市場混乱から受けるダメージは、米国や中国よりも大きくなる可能性はある。

http://static.reuters.com/resources/media/editorial/20160602/britain-japan.gif

(編集:麻生祐司)

ボリス・ジョンソン前ロンドン市長らが率いる離脱派は、ポーランドなどEU域内からの移民が雇用を奪っているとの不満やテロへの危機感を背景に支持を伸ばしているが、英国にとって本当にEUは必要なのか否かの方が重要だろう。 

離脱派が勝利した場合、実際のEU離脱までには2年程度かかるとみられるが、短期的にな激震はあっても、中長期的な影響もあるが、EUとの交渉次第では、影響が最小限で抑えられる可能性もある。

英国が離脱したら世界恐慌になるという説はもしかしたら、残留派のプロパガンダかもしれないこともある。

リーマンショック以降EUの経済成長率はアメリカの半分に過ぎず、この数年は日本と変わらないレベルです。市場を統合してもEUは参加国の経済を押し上げているのか、それとも足を引っ張っているのかおおいに疑問だ。

EUはドイツがユーロの枠組みを利用して、非課税で無制限に、為替リスクなしで輸出する為に存在しているとドイツ以外の国々が思い始めている。

ドイツが儲けた分がイタリアやギリシャの損失になり、ギリシャが経済破綻ても、ドイツは救済しようとせず「ギリシャ人は怠け者だから破産した」とメルケル首相はじめドイツ国民がエゴイスティックな動きをした。

短期的に英国単体でマイナス成長になっても、世界経済全体への影響は限定的だ。ただ、EUから離脱する前例ができることは域内のほかの国にも大きな意味を持つ。債務問題を抱えるギリシャのほか、英国と同様に緊縮財政で苦しんでいるスペインやポルトガル、イタリアなどからも離脱の動きが強まる可能性もある。

これでは遠からずEUが瓦解する可能性が高い。



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[ブリュッセル/イドメニ(ギリシャ) 25日 ロイター] - 欧州委員会のユンケル委員長は25日、欧州26カ国が締結する国境検査なしで自由に往来できる「シェンゲン協定」について、一部締結国が押し寄せる難民対策の一環として国境審査を再導入すれば、単一通貨ユーロを含む欧州連合(EU)の構造に政治的な影響が及ぶとの認識を示した。

同委員長は欧州議会で「シェンゲン協定は欧州の構造の土台の1つである」とし、「同協定が崩壊すれば単一通貨ユーロは意味を持たなくなる」と警告。

そのうえで「シェンゲン協定は『こん睡状態』にある」とし、「欧州の価値、原則、自由を信頼するなら、同協定の精神の蘇生に向け努力しなければならない」と述べた。

シェンゲン協定はEU加盟国のうち22カ国が締結。残りの4カ国はEU非加盟国となっており、19カ国で形成されるユーロ圏とは法的枠組みが異なる。

このためユンケル委員長の発言は政治的な意味しか持たないが、移民・難民問題でEU加盟国間の緊張が高まれば欧州の結束が揺らぐとの懸念を反映したものとみられている。

難民流入に圧倒された西バルカン諸国は、シリアやアフガニスタン、イラクからの難民受け入れを制限し始めており、約1500人の難民がギリシャ北部で足止めされ、マケドニアに入国できないでいる。こうした状況のなか、ユンケル委員長の発言は警鐘にも受け取れる。

国連の潘基文(バン・キムン)事務総長は、こうした新たな制限について「亡命希望者を国籍に基づいて判断することは、亡命を希望するすべての人の人権を侵害するものだ。国籍を問わず、個々人の状況が検討されるべきだ」として非難した。

シェンゲン協定の一部締結国がフェンスを建設して国境を封鎖したことで、さらに何万人もの難民がマケドニア、セルビア、クロアチアで立ち往生している。

トルコからギリシャのエーゲ海諸島に新たに到着した難民の数は今週、良い天候にも関わらずペースが落ちている。これは、トルコ政府による密航業者の取り締まり強化が功を奏した結果かもしれない。

トルコのダウトオール首相は、29日にベルギーの首都ブリュッセルでEU首脳陣と難民問題について協議する予定。この会合では、EUがトルコによる難民支援をサポートするため、2年間にわたり30億ユーロ(約3900億円)の基金を設立するなど、共同の行動計画の正式合意を目指すとみられる。

だが同協議を数日後に控え、複数のEU高官は合意に至る段階ではないと明かした。EUとトルコの当局者によれば、資金提供や、長期間停滞しているトルコのEU加盟問題、トルコ国民がEU渡航の際に査証(ビザ)が免除される措置の早期導入といったことはすべて解決していないという。

<メルケルさん、助けて>

今年、中東やアフリカから何十万人もの難民を受け入れるドイツのメルケル首相はシェンゲン協定について、EU加盟国が永久的かつ強制的な難民受け入れ分担システムを認めない限り、崩壊しかねないと懸念を示した。

メルケル首相は24日、ドイツが受け入れる難民の数を制限するよう求める、自身が率いる保守勢力からの高まる圧力を一蹴。欧州が国境を制御できないのならば、難民流入を抑制しようとするドイツの試みは無意味だと主張した。

ギリシャ北部イドメニでは、イラン人の難民グループがハンガーストライキを実施。その多くが倒れる寸前だった。彼らは雨の中、上半身裸で線路上に座り込んだ。

その近くでは、マケドニアの国境警備隊と対峙(たいじ)する200─300人ほどのアルジェリア人やモロッコ人が「メルケルさん、私たちを助けてください」と繰り返し叫んでいた。

ギリシャ・マケドニア国境の通過を阻止されたソマリア人のモハメド・メルカさんは、ロイターに対し「私たちは人間だ。戦争を逃れてきた。私たちが戦場に戻ることが彼らの望みならば、戦場まで運んでいけばいい」と語った。

「だが、戻る方法などない。死ぬだけだ。私たちがここで死ぬことを彼らが望むなら、私たちはそうするだろう。生まれてからずっと、難民だった。平和な世の中を見たことなどない」
戦争の無い世界は理想であった。戦場で命の危険に曝されすべてを失った人たちにとっては欧州はエデンの園に見えるのは当然だ。
中東・北アフリカ地域の独裁政権下で国内外移動の自由も持っていなかった人が多かった。ところがアラブの春などで、独裁政権が倒れ、その後も自国の政情が安定せず、シリアやスーダンに限らずサハラ以南の人達も国外へ逃げることができるようになった。そしてISISの登場で避難するしかない人々も多くなってしまった。
人間がエゴを持つ限り悲しいかな国境とは必要な装置だと私は思う。

ドイツ国民はホロコーストの贖罪意識から逃れるために、国民全体が過剰なまでの空想的理想主義者となっている。空想的理想主義は現実問題を正しく処理することができない。ドイツ人が難民を歓迎し手厚く保護したいというならば、
持てるドイツがが、難民に己の富を全て喜捨し難民たちと同じレベルまで生活水準を落としてもよいと覚悟をしているのであれば、全ての難民を受け入れ養うべきであろう。
だが、ドイツ国民は理想主義を装う唾棄すべきエゴイストにしか私には見えない。
EUは日本人の母を持つ東京生まれのオーストリア貴族のリヒャルト・クーデンホーフ=カレルギー(日本名青山栄次郎)の汎・ヨーロッパ主義の理想からの出発だった。戦争の無いヨーロッパ全体の成長を目指して発足したのがEU(欧州連合)であった。
EUの発足でにヨーロッパ内での国家間の武力衝突が起きる可能性はかなり低くなったが、経済による戦争が起きた。
国境が無くなり、人・モノ・金の行き来が”自由”になったヨーロッパということは、ヨーロッパの内側では弱肉強食の世界になったのである。経済の弱い者の盾であった国境を失くしたわけであるからが、強いものが勝ちますます強くなっていくのは必然である。
最大の人口8000万と高い技術力を持つドイツは、経済成長を続け、統一通貨の元で為替の影響を受けず、競争力のある製品を輸出し続け、ドイツが一人勝ちになるのはある程度予見できる結果である。
ところが、難民問題は、ギリシャ、イタリアなど難民の入り口の南ヨーロッパの国々に高い負担を強い、東ヨーロッパの国々にも公平の負担を求めるドイツの姿勢は間違っている。現状のままのEUでは、ユーロ加盟国の間の格差はより大きく広がり、ドイツはより強くなるだけだ。
ドイツとは対照的に、失業率は25%を超え緊縮財政が続くギリシャなどは経済低迷が一層深刻化して何一つ明るい希望が見えない。
ギリシャ危機でEUの根本的欠陥が露呈して、その通貨ユーロはとても複雑な仕組みでできていて、機能しないとわかっても離脱することはとても難しいことがわかった。
戦後70年が過ぎ、戦争犯罪の贖罪意識が薄れ始めたドイツがより強く傲慢になっりはじめた。
第二次世界大戦中のドイツの戦争犯罪に対して戦時賠償を請求しようとしましたが、常に退けられました。 また、最近大きな話題になっているのは、ドイツがギリシャを占領していたとき、ギリシャから強制的に引き出した融資の問題です。当時のナチス・ドイツは「借金は戦後に返す」と約束したにもかかわらず、国が東西に分裂してしまったため返済していません。ギリシャの換算では、その金額は少なくとも110億ユーロになるそうです。でもドイツは、「金融問題で困ったからといって、いまごろ昔の話を持ち出すとは……」と、ちょっとばかにしています。
ギリシャや南欧諸国は、ドイツからの資金還流がないままインフレ政策も許されない状況では、いずれ破綻せざるを得ない。
かつて欧州はドイツ以外も移民を歓迎していた。主に自国民がやりたがらない低賃金3K職場(きつい、危険、きたない)を移民が担っていた。低賃金だけでく言葉や宗教の違いによる問題もある。移民は、同じ境遇の者だけで固まり、移民先の国には同化しにくい。このような環境では、世代が代わり子供の代になっても移民先の国に溶込めず、移民受け入れ政策は誤りだと欧州各国は認識しはじめたところで起きた難民大量流入問題だ。全ての難民をドイツが受け入れるのであれば、南欧東欧諸国も文句も無いだろうが、儲けは独り占め負担は頭割りじゃ他のEU加盟の国々は納得できない。

冷戦後日本は円高で苦しんだ。工場が海外に移転し貿易黒字が大幅に減ってしまった。冷戦中マルク高に苦しんだドイツがユーロと言う魔法によって、EUとEU域外への輸出競争力の維持が可能となったのだ。
だが、ギリシャ危機や難民問題、更にはフォルクスワーゲン(V.W.)社の会社ぐるみの不正問題でドイツ経済、ヨーロッパ経済は低迷し危機的状態になりつつある。
内向きになりTPPに傾斜する米国より中国をパートナーとしてドイツは成長しようともがいてる。地理的な影響かそれとも意図的かは知らないが、欧州の人達にはどうしたわけだか中国の真実が見えていないとしか言いようがない。例えば、2015年5月ドイツの鉄道は中国の高速鉄道の車両買い入れを発表したが、驚くべきことに川口マーン惠美さんによればドイツ国民の多くは中国高速鉄道の事故直後で隠蔽の為車両を埋める行為をしたことを知らないのだと言う。意図的かどうかは解らないが大手メディアではそのニュースでは報じられなかったというのだから驚きだ。
金融・経済関係者は中国が先行き不透明になっていることは周知の事実だが、一般国民は未だに金満中国のイメージを持ち、政治家や官僚は知って知らんふりをしている。おそらくドイツは藁をも掴む思いで中国に縋っているのだろう。
例えは悪いが、宇都宮で重度の糖尿病の息子にインシュリン注射の投与を止めいかがわしい祈祷師に頼って子供を死なせてしまった両親と同じ心境なのだろう。
日本以上に急速な高齢化が進んでいる中国は輸出主導経済から内需主導の経済に転換を試みているが、成功する可能性はかなり低い。
人口動態から考えて中国は裕福になる前に老齢化するのである。
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中国には十分な社会保障制度もなく、一人っ子政策の歪みから3000万人から5000万人の男性がすべての女性が結婚しても余剰になる歪んだ社会だ。
中国は賃金が増えても、お金を使わずに貯蓄に回すようになるので、日本の失われた20年に突入した1990年代初頭に重なる。民主主義国家ではない中国は強権で乗り切ってきたが、もはや矛盾は地下深くマグマとなって溜っていたものが抑えきれなくなってきているのである。とても今後の調整を強権で乗り切ることができるとは思えない。大きな破局がくるであろうことは、誰しも思っていることである。日本人や韓国を除くアジア人最近は米国人であればだれでも予想していることである。
EUは 1973年1月当時(フラン ス、(西)ドイツ、イタリア、オランダ、ベ ルギー、ルクセンブルクの6か国に加えて、イギリス、アイルランド、デンマー ク)の地域であれば存続する可能性があるが、ギリシャや南欧・東欧諸国を加えた連合体での存続は難民問題がなかったとしても、不可能ではないかと思います。

執筆中













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ひたすら隣国に許しを乞うたドイツのサバイバル作戦

戦後ドイツが復興をしようとしたとき、ドイツの貿易相手はフランスであり隣国のベルギー・オランダなどヨーロッパ各国であった。その為近隣諸国にひたすら頭を下げた。
一方日本の近隣諸国と言えば、内戦中のシナ(国民党・共産党)内戦が勃発した朝鮮半島など近隣諸国には購買力がなかった。日本が国力を回復するにはアメリカのマーケットしか頼るべきマーケットは無かった。日本は戦前いかに米国が理不尽であったか、戦後も日本の足を裏で引っ張っていたかということを恨むより、戦後米国が自国のマーケットを日本に開いてくれた恩を感謝しなくてはならない。
日本は文化的にも経済的にも米国に追随した。その為、ドイツと比べ頭を下げる比率は必然性が無かった為少なかったのは事実だ。

しかし、ドイツは明らかに侵略戦争を自ら企てたのに比べ日本の場合は、米国の経済封鎖に対する防衛戦争であり、植民地解放とという大義名分があった。

欧米各国は自らユダヤ人を差別を行っており、ドイツのホロコーストを非難することが出来ないが、日本はドイツのような戦争犯罪行為は連合軍を含め間違い少ない方であった。

日本は戦後近隣諸国に何度も謝罪たが、ドイツは戦争一切謝罪していない。
P46-51
 ここでもう一つ大事なポイントは――以上とは次元の違うテーマとなりますが
――侵略戦争とはまったく別個のユダヤ人大虐殺に関しては、フランスもドイツと同罪であるという一面があります。なぜなら、フランスにもユダヤ大迫害の歴史がめったからです。ファシズムもありました。げんに、ドイツに占領されたフランスは対独協力のダイシー政権をつくっています。そのビシー政権が連合軍に打ち倒されたわけですから、フランスは実質的には”敗戦国”だったのです。

それにもかかわらず、戦争が終わると戦勝国の側にすべり込めたのは、イギリスに亡命していたド・ゴール将軍が巧妙に立ち回ったおかげですでが、スネに傷をもつという点ではフランスもドイツと似たようなものでした。また、 ユダヤ人に対する犯罪という点では、スイスもバチカンの教皇庁も、東ヨーロッパ諸国もソ連も同罪です。東ヨーロッパの諸国をちょっと歩けば、そうしたことはすぐわかります。

  したがって、ユダヤ人のホロコーストという問題に関して、ドイツはじつは腹の底では高を括っているのではないでしょうか。お前たちも同罪だからどうせ俺を責められないだろう、と。こちら(ドイツ)がひたすら頭を下げて謝ってさえいれば、フランス以下の国々はそれ以上もうなにもいえないということをよく知っていたということです。近隣諸国だって、ユダヤ人迫害についてはすねに傷をもつ身なのですから、どうせなにもいえまい。 そういうことのうえに成り立っているのが「独仏和解」でした。

ところが近隣諸国に謝り続けたドイツですが、戦争それ自体については謝罪をしていません。これを日本人は気がついていない。ドイツの第二次世界大戦はもう弁解の余地のない侵略戦争でした。日本のように追い込まれてやった出撃ではなく、意図的であり攻撃的な侵略でした。しかし、その侵略戦争については、ドイツはいっさい謝罪していません。

 ヨーロッパの歴史はお互いに侵略の歴史でしたから謝罪する必要はないと考えています。「侵略」などといい始めたら、フランスだって他の国だって、なにもいえなくなってしまいます。

繰り返しになりますが、それでもホロコーストに関しては謝罪せざるをえませんでした。 あれは何百万人の虐殺であり、一つの民族を絶滅しようとした恐るべき蛮行でしたから、弁解の余地はないoひたすら謝罪せざるをえなかった。

  本来であれば、侵略戦争に関しても謝罪をしなければいけないのに、それはしていません。戦争は互いにあくまでも謝罪はしないというのがヨーロッパの流儀でした。

 川口 一例を挙げますと、財政破綻の瀬戸際にあるギリシャ、それからじつはイタリアも、過去にこれまで何度か、
第二次世界大戦中のドイツの戦争犯罪に対して戦時賠償を請求しようとしましたが、常に退けられました。 また、最近大きな話題になっているのは、ドイツがギリシャを占領していたとき、ギリシャから強制的に引き出した融資の問題です。当時のナチス・ドイツは「借金は戦後に返す」と約束したにもかかわらず、国が東西に分裂してしまったため返済していません。ギリシャの換算では、その金額は少なくとも110億ユーロになるそうです。でもドイツは、「金融問題で困ったからといって、いまごろ昔の話を持ち出すとは……」と、ちょっとばかにしています。

韓国の日本攻撃は病的だ
このことは、私のブログの読者の方々に説明する必要はありませんね。
日本も関係改善を懸命にやっていた時期がありました。言いたいことも言わず、いくら努力しても、全然評価されなかったのは先ほど先生からご指摘がめったとおりです。すべてに関して、ただひたすら文句をつけてくるだけです。

 よく知られているように、日本と韓国の補償問題は一九六五年に締結された「日韓基本条約」によって終わっています。日本は無償三億ドル、有償二億ドルの賠償金を韓国に支払って「過去のわだかまりは本に流す」という合意に達しています。当時の日本の外貨準備高はわずかに十八億ドルでしたから、「無償・有償五億ドル」というのが日本にとってどれはどの負担であったか。逆にいえば、日本はどれだけ誠意をみせたかが知れると思います。
 そのときの韓国大統領が朴正煕。現在の韓国大統領のお父さんです。日本の首相は佐藤栄作で、現在の首相の大叔父に当たります。 この 「無償・有償五億ドル」の賠償金によって、韓国経済は飛躍的に伸び、当時は「漢江の奇跡」と呼ばれるほどの発展を果たしました。たしかに個人補償はなされませんでしたが、「個人補償はこちらでやるので国家賠償をしろ」というのが韓国政府の決定でしたから、個人補償がないことはあくまでも韓国の内政問題というべきです。

 日本は当時、それだけの誠意を見せたわけですが、韓国の人だちから評価されることはありませんでした。いまだに「慰安婦だ、強制連行だ」と攻められているわけですから、日韓は完全に失敗した関係だと思います。

 日韓条約で一度合意に達しだのに、また過去を蒸し返すのはありえない話です。また、こっちがいくら謝罪や賠償をしても相手がそれを受け入れなかったら、国家間の関係なんて成り立ちません。

西尾 韓国は日本の謝罪を受け入れないどころか、どんどん要求をせり上げています。強請りたかり同然です。
川口 日韓の関係が膠着状態にあるのは日本一国のせいではありません。先ほど、「ドイツとポーランドの関係はうまくいっています」と申し上げたのは、両国がうまくやろうと努力しているからです。ところが、日韓関係のように一方があくまでも頑なであれば、関係改善など、うまくいくはずかおりません。

日本にとっての中国・韓国は、ドイツにとってのロシア・ポーランド、だ

日米が和解できたのは、日本が米国の原爆投下に対して文句を言わないからだ。
ポーランドもドイツに対してあからさまに「自分達は犠牲者だと賠償せよ」と言わない。

「加害者・被害者」を棚上げした独仏関係の知恵

第二次世界大戦においてはドイツが侵略を行ったが、歴史を遡れば、ナポレオンがドイツを侵攻した歴史もある。どっちもどっちで加害者・被害者だと言わない。
韓国は1000年被害者で未来永劫被害者だと言っているうちは日韓の和解はありえない。

独露のような”大人の関係”は”駄々つ子”中韓には望めない

シナは1980年を境に反日教育を始めた。私の認識では江沢民であったが、西尾氏によると鄧小平とのこと。毛沢東思想に染まったポルポト政権はカンボジア国内でベトナム系カンボジア人を中心にインテリ・公務員を100万人とも200万人虐殺しまくった。裏に中国の影が見え隠れしだした頃、突如東京裁判で広島長崎の原爆投下の免罪符として捏造した南京大虐殺を持ち出し、反日を持ち出し始めたのである。

ロシアも常にドイツを開放したロシアのスタンスを貫き常に倫理上自分達を上に置こうとしているが、現ロシア領の重用港湾都市カリーニングラードは13世紀からずっとドイツ領ケーニスヒスベルグと呼ばれるカントが生まれた街として有名であった。ドイツとロシアは王家や貴族間の婚姻関係が深く、歴史的にも関係は深い。軍事政治では敵対しながらも、経済的心情的に大人の関係である。

イスラムと中韓に通底するのは”分家”に追い抜かれた”本家”の怨み

中韓が古代秩序である華夷秩序をから脱し、経済的文明的軍事的に優位に立った日本を許せないという心情から反日感情を抱くことは理解していた。

しかし、ISISやアルカイダが欧米でテロ行為を重ねる心理と同じであると西尾氏は喝破した。

イスラムは中世から17世紀まで欧州文明より遥かに経済的文明的軍事的に優位に立っていたが、1453年オスマントルコ帝国が東ローマ帝国を破って1571年レパント沖の開戦に敗れるまで、欧州からアジアにまたがる覇権国であった。17世紀産業革命以降徐々に欧州文明にに後れを取り、欧州文明に敗れる結果となった。
特に欧州諸国の底辺で生きているイスラム系の移民の子弟にとって、己のプライドを取り戻すイスラムの復興は、日本文明に劣位となり劣等感を抱くシナ・朝鮮人の反日感情と同じものである。なかなかの慧眼であると私は感心した。

「イスラム国」の行動は十字軍への仕返しだ

現代を生きる我々にとってISISやアルカイダの連中のテロ行為は残忍な外道であると感じるが、かつての十字軍は、ISIS,アルカイダが足元に及ばない悪逆非道を行く先々で働いてきた。エルサレム奪回だけではなく、北の十字軍と呼ばれるドイツ騎士団は住民のほとんどをジェノサイトしていった。ヨーロッパ人は北米インディアン、
南米インカ帝国、オーストラリアのアボリジニに対して絶滅に近いジェノサイトを行っている。英国人が行ったタスマニア人絶滅行為に至ってはナチスドイツも出来なかった民族絶滅を達成してしまっている。絶滅してしまった民族は欧米人に仕返しをすることはできないが、アルカイダやISISがその仕返しを行っている。

欧米人達は過去の歴史を書き換え善人づらをしていることに、彼らは許せないのだと思う。

因みに現代のドイツ人の人口約8100万人のうち670万人が外国人とされているが、
帰化した外国人とその子弟は約1600万人と推定される。およそ5人に1人が異民族となっている。

テロ対策が厳重なヨーロッパと無防備な日本

日本はイスラムとの確執が無い世界でも稀な国であるが、2020年の東京オリンピック・パラリンピックはテロに無防備な日本で行われので西尾氏はとても不安だという。

「時間の侵略」が始まった戦後と「日本の孤独」
p93-96
戦後は「空間の侵略」がしにくくなりましたので、現在は「時間の侵略」が始められています。いまどき空間の侵略をしているのは中国とロシアぐらいのもので、主流は「歴史戦」です。自分たちに都合のいいように歴史を書き換え、それを「正史」として主張していく動きです。

イスラムには、「ジハード」(聖戦)といって剣を振りかぎして戦うイメージがありますけれども、それを最初にやったのはキリスト教徒なのです。それなのに、あたかもイスラム教徒がやったかのごとく宣伝し、ジハードをイスラム教徒の残虐性を象徴する言葉にしたために、ジハードはプロパガンダの一種として成功したといわなければなりません。

そういう手法を使うキリスト教徒というのは、どこか中国人に似ています。自分たちがやったことを、あたかも相手国がやったかのように言い募って”罪”をなすりつける。そのあたりはとてもよく似ているわけですから、悪の宣伝戦では中国人と気が合うのかもしれません。

さて、そういうふうに時間の侵略をされつつある日本ですが、私がおもしろいと思って見ているのは日米の関係です。川口さんが先ほどいわれたように、G7のなかで日本はあまりしっくりいっていないのかもしれません。日本の他はみな白人文明国ですから、たしかに安倍首相が少し浮き上かって見えることもあります。でも、アメリカもちょっと異質に映ろところがあるのではないでしょうか。

大統領が黒人であることからもわかるように、アメリカの国内においてはアングロ・サクソンの力がどんどん落ちているように思います。アメリカもまた自国の「孤独」ということを感じ始めているのではないか。アメリカはヨーロッパではありません。日米の置かれた位置はその意味でも似ていて、日米接近の一つの根拠になっているようにも思います。

一方、G7の残りのG5のうち、カナダを除くG4は「EU統合」を果たして、一種の優越意識をもっていました。ところが近年、経済的にも技術的にも外交的にもEUの力は落ちてきているように見えます。少なくとも、ドイツ以外のG3はそうでしょう。これまでの”ヨーロッパ優越意識”も稀薄になってきているのではないでしょうか。

十九世紀ドイツの哲学者ニーチェは「ヨーロッパの没落は二百年後」と予見しました。彼の死は一九00年でした。「二百年後」といえば、二一〇〇年ですが、死後百十五年を経過したいま、すでにヨーロッパの終焉が見えてきつつあるといっても過言ではありません。

ここで「没落」というのはあのユーラシアの西端が乱れ果てた毘手のような土地、貧しく荒れた世界、移民が入ってくるのではなく自分たちが移民になって出稼ぎに外国へでていかねばならないような土地になることを意味します。信仰心も道義も地に落ち、EUとしてのまとまりも国家単位のまとまりもなくなることです。

実際、ドイツを除くヨーロッパがこれ以上よくなることはないでしょう。経済的にも技術的にも進歩はあまり期待できません。そのため、彼らは中国に救いを求めるようになりました。中国が主導するなんとも危なっかしい「AIIB」(アジアインフラ投資銀行)への参加という動きが象徴的です。EU諸国がAIIBに参加すると聞いたとき、私は腐肉に群がるハイエナを想像しました。中国の人民元にすがって、なんとか生き延びたいという、そんなあさましい姿を思い浮かべたからです。

 それに対して、安倍外交は中韓以外の国々を上手に回りました。オーストラリア、インドに始まって東南アジア諸国、改めてサウジアラビア。さらに、ロシアとも接近しようとしています。いろいろいわれながらも、安倍さんは健闘していると思います。

 さてここでヨーロッパの運命について追加しておかねばならないのは、ヨーロッパはいまではドイツの力と意志に決定づけられている観があります。EUを衣装に身にまとった「ドイツ帝国」が出現している事実はフランス人エマニュエル・トッドの言うとおりだと思います。私はそのようなドイツの力と意志を観取しますが、そこに「文化の力」は秘められているでしょうか。

 イスラム教徒が二〇%も入りこんで、ナチス後遺症のためみずからの歴史を偽らざるをえないドイツ、ドイツ音楽もドイツ哲学も地に落ちて、ドイツ医学論文は英語で書かれるようになり、ドイツの教育もレベルが下がっていまや他国が見習うべきモデルは完全になくなりました。残っているのはベンツが示す産業の力だけで、それも中国人に売ることで息を吹き返したのです。いまドイツ人は軍事的にもためらいを脱ぎ棄てるようになり、東方へ伸びていくというヒトラーの夢は中国大陸にまで手を伸ばしつつあります。私か恐れているのは中国の軍事力の増強にドイツがテコ入れすることです。「ドイツ帝国」の出現は日本にとって脅威です。

ドイツの戦争と日本の戦争はこれほど異なる

①ナチスドイツは選挙で成立した20世紀テロ国家であったが、日本は天皇を祭祀とする神権国家であったので、日本をファシズムとして括るのは不適当である。
ファシズムは新しい敵を作り倒したら次の敵を求める止まることのない運動体であった。これは共産主義と同じである。

②ドイツの戦争目的は生物学的人種思想に基づいたゲルマン人の理想社会を建設することであった。ドイツのイデオロギーは日本には無関係です。ドイツ人が戦争犯罪については謝罪する気がないのはそのためです。生物学的人種思想に立脚した行為については謝罪せざるをえなかった……。
ナチスは結婚の管理までしていた。身障者や病人を抹殺した。避妊手術や断種手術も行った。ナチスがやったことはすべて通例の戦争犯罪ではない。
ホロコースト以外でも東ヨーロッパから二十万人ぐらいの金髪の美少年・美少女を拉致し、その親を殺して、子供達をドイツ人にした。日本の戦争とはまるで較べものにならない。

③ドイツの戦争はヨーロッパを舞台にした宗教的内戦という側面があった。日本とはまったく関係がない。

日本の戦争は白人に対するアジア人の人種間闘争という意味合いがあった。西洋と東洋とのあいだに人種の相違があり、アジア人を搾取する白人に立ち向かっていったのが当時の日本であった。日本は、自存自衛の戦いだった。白人に追い込まれた日本人が「窮鼠猫を噛む」戦争であった。

ドイツの戦争と日本の戦争はまったく性格が異なる。戦後処理の仕方が違うのも当然の話である。

かくも「戦後」が異なったドイツと日本

終戦直後ドイツ政府は消滅し国民を保護する政府が無くなった一種の無政府状態だった。「ゼロ時(Stunde Null)」と呼ぶが、ベルリンが陥落する前も、ベルリンではソ連兵のレイプを恐れ6000人の女性が自殺した。

 1945年4月26日、ベルリンは完全包囲され、5月2日ついに陥落。 その後のベルリンは、まさに地獄。ソ連兵の蛮行は目を覆わんばかりのものがあった。家宅侵入、
略奪、そして婦女暴行……その犠牲者はベルリン市だけで9万5000人~13万人にのぼった ドイツ全体では、ソ連兵による婦女暴行が50万件、米兵によるものが19万件もあった。1944年の終わりごろから東方のドイツ領からの必死の脱出逃避行が行われ、難民の数は1200万人~1400万人、着の身着のまま、西へ西へと向かう行軍は飢えや寒さ、疲労、そして虐殺によって、300万人が犠牲となった

終戦直後のドイツ国民は日本に比べようもない悲惨で暴力的な環境に置かれ1949年東西ドイツが建国されるまで心細い状況は続いた。ドイツ国民は、アウシュビッツや目を覆うばかりの戦争犯罪を知らされ、個人と国家を切り離す自己欺瞞の心理状態になった。逆に言えば自己欺瞞を冒さなかったら行けていけない厳しい状況であった。

戦後七十周年を機にドイツの謝罪は減っていく?

ドイツ人はもう十分に謝罪したと思っている、多くの人は自分は関係ないと思っている。終戦70年で一区切りつけて「もう終わった」という感じが強まっている。

ドイツの謝罪が縮小するであろう、これだけの理由

2015年ガウク・ドイツ大統領とドイツ連邦会議議長が1915~1917年第一次世界大戦末に起きたアルメニア人強制移住による混乱・アルメニア人虐殺事件を「20世紀最初のジェノサイト」だと発言し、トルコ政府を激怒させた。

オスマントルコの後継国家現トルコ共和国も30万~50万人のアルメニア人が死亡した事実を認めているが、意図的に150万~200万人も殺害したジェノサイトを行ってないとしている。

ドイツがトルコがアルメニア人に対しジェノサイトを行ったと騒ぐ心理の裏には、ユダヤ人を虐殺した自分達の罪を少しでも相対的に軽減させる心理が働いているのだ。

世界中がユダヤ人の虐殺を行った「ナチス・ドイツ」は悪者だと責め立てるものだから、「だってトルコだってやっているじゃん!」「日本軍が南京で中国人を大虐殺した!」「アメリカも広島長崎に原爆を落とした!」と他国の蛮行を関係ないのに大騒ぎをする理由である。

ドイツが他国の行った蛮行をやたらと「ジェノサイト・民族殲滅行為」と騒ぐものだから、巨大なブーメランが戻ってきた。1904~1907年にドイツがナミビアの地で行った先住民族のヘレロ族皆殺しという蛮行が実は20世紀最初のジェノサイトであったのだ!(不謹慎にも笑)
P123
 一九〇四年から○七年にかけてのことですが、ドイツのナミビア侵攻によって土地を追われた先住民族のヘレロ族が反攻を開始しました。すると、ドイツは彼らを強制収容所へ入れたり、強制労働に従事させたりして、結局は皆殺ししています。ヘレロ族は全人口の八〇%が消滅したといわれていますから、これは「皆殺し」と呼んでもいいでしょう。これが「二十世紀最初のジェノサイド」です。
 ローマ教皇は第一次大戦中のオスマン帝国の「アルメニア人虐殺」を「二十世紀最初のジェノサイド」といっていましたが、ドイツによるこの「ヘレロ族皆殺し」のほうが先です。
韓国のありもしない、慰安婦強制徴用問題もあやうくドイツ議会も同調し非難決議をする動きがあったが、早めにドイツにブーメランが返ってきてしまい、日本非難の決議は行われなかった。日本は民間が管理していたが、ドイツの場合は軍が直接500万の売春宿を運営していたのだ。(笑)

「アウシュヴィッツ・リューゲ」という欺瞞

アウシュヴィッツ・リューゲという法律がある。アウシュビッツに関して嘘をいってはいけないと言う法律。
p126
これは「アウシュヴィッツーリューゲ」ではありませんが、二年ぐらい前、強制収容所の元看守が殺大幇助の容疑で捕まっています。もう九十三歳になっていましたが、アウシュヴィッツ強制収容所に看守兼調理師として勤務して、その間、囚人の殺害に加担したという罪状でした。その逮捕について、アウシュヴィッツ収容所記念館の館長は「人間性に対する罪に時効はない」と述べていました。
西尾 そういうのが欺瞞なんだな。
 いいですか? ドイツの場合は国民のほとんど全員がナチスに加担していたわけですから、裁きようがないのです。戦後、西ドイツは一二〇〇万人のナチ党員を自由にして社会に出しました。アメリカは彼らをなんとか罰しようとしたんですが、なにしろ人数が多すぎて手に負えない。ドイツ人の大半が手を染めたような犯罪だったのに、いまごろになって特定の人間をピンセットでつまみ出し、自分たちの良心の証しとしてスケープゴートにする。これほどすさまじい自己欺瞞はありません。

ヴィンクラーの「戦後七十周年」スピーチをめぐって

ドイツで一番マスコミに登場する歴史学者ヴィンクラー終戦70周年に議会で演説をした。
ガウク大統領ではなく歴史学者が演説を行ったのは、戦後を歴史にする意図があってのこととの説がある。
p129
また、興味深かったのは、ヴァイツゼッカー氏は三十年前のあの有名な演説ではっきり、「5月8日は解放(Befreiung)の日だった」と言っていますが、ヴィンクラー氏は「ドイツ国民の多数は、敗戦を解放と感じなかった」と、ちょっと曖昧にしています。

西尾 ドイツ人はいつも「ナチスからの解放」という言葉を使います。「戦後ドイツはナチス体制からの解放だった」と、あたかも自分かちの過去を他人事のように語る。そういう言い方はずうずうしいと思うのです。 それはドイツ人の"嘘"に通じています。つまり、彼らは一二〇〇万人のナチス党員をなんの処罰もせずに戦後社会に送り出したわけです。東ドイツも似たようなものでした。そして、「過去は終わった」とか「過去を克服した」とか、あるいは「ナチス体制から解放された」とかいってきたわけです。「解放」(Befreiung)という語を使う、そうしたドイツの偽善というのは戦後ずっと続いてきました。

過去を忘れたら「歴史」は蛮行を繰り返す

ドイツはイスラエルに気を使い謝り続けている。イスラエルは日本に対する韓国のようにドイツに対し図々しい態度を取り続けている。

ところが、イスラエルの敵であるイラン、サウジアラビアとも良好な関係を結んでいる。最近ドイツはイスラエルに逆らいだした、イラン核問題解決の為にイランに核を認める方向で話をまとめている。

やがて、ドイツは終戦70周年を機に謝罪をしない方向に向かっている。

”スキ”を見せたドイツを襲う「難民問題」という危機

今欧州を襲う最大の問題は難民問題である。ドイツが難民に隙を見せた為、本当の難民ではない、多くの中東・アフリカ難民がドイツに働かず養ってもらうために殺到している。

かつて東西ドイツが分断され不足する労働者を移民に頼った結果、南欧やトルコから労働者が移住し、定住した。ホロコーストの贖罪意識からドイツは難民を追い返せなかった。

 p148
”スキ”を見せると、つけ込まれてしまうのが移民問題であり、難民問題です。移民や難民の問題は人権問題でもなんでもないのです。人がより豊かなところに流れ込もうとするのは自然の当たり荷な動きです。それをどう防ぐか? 移民・難民問題というのはじつは先進国側の防衛問題というべきです。

EUは明らかに「難民の悲劇」に責任がある!
p149
EUというのは、一言でいいますと利己主義の塊です。自分たちだけが豊かになるためにつくられたものです。その豊かさを守るために、EUという塀をつくって囲ったわけです。それをEU以外の人が見たら、どう思うでしょう? 「あそこの塀さえ乗り越えれば豊かになれる。塀の向こうは花が咲き乱れ、木にはお金が生っている」と見えるのではないでしょうか。だから、一所懸命、EU域内に入って来ようとするわけです。

 ドイツと日本を行ったり来たりしていて、EUに入るときパスポート検査かおりますが、私などはちょっと見せれば通れます。なんの問題もなく、「ハイ、どうぞ」です。でも、その”壁”をどうしても越えられない人たちが世界中には大勢いるわけです。日本人は意識しませんが、それが現実です。 そこで、EUに入りたいけれど入れないという人たちは、それこそ命を懸けてゴムボートに乗り込んで……結局、地中海に沈むという事態が相次いでいるわけです。


ますます強まる「ヨーロッパの閉鎖性」

p154
西尾 エゴイズムは必ず復活するのです。人類の宿痾です。いちばんいけないのはEUの枠を広げたことです。当初、EUの前身であるEC(欧州諸共同体)はドイツ、フランス、イタリア、ベルギー、オランダ、ルクセンブルクの六か国でスタートしたのです。それをそのまま続けていればうまくいったに違いありません。ところが、その後、加盟国をどんどん拡大したからいけないんです。マルタ島まで入れちゃったわけですから。

川口 メルケル政権になる前のシュレーダー時代には、もっと拡大しようとして、当時はトルコも入れるといっていたんですよ。
西尾 トルコは結局、宗教が違うから入れなかった。
川口 トルコもトルコで、EUに入るための条件をクリアしようとして、当時は一所懸命やっていたのですが……。
西尾 おもしろいのは、そのトルコがいま、「EUは魅力がないから、もう入りたくない」と言い出したことです。
川口 トルコはアラブの盟主になろうとしているのだと思います。イラクのサダム・フセイン大統領もいないし、リビアのカダフィ大佐もいませんから。
「ロシアに代わって東ヨーロッパを支配する国」ドイツ

ドイツが統一して米国はEUがドイツの暴走を抑制することを望み、ドイツも国益をEUの名において実行しようと考え、米独はともにEUを利用しようと考えていた。

 トッドという学者は、「ドイツ帝国」はいま東へ東へと拡大していると指摘しています。
ロシア嫌いのポーランド、バルト三国、スウェーデンはすでにドイツ圏に入り、ウクライナもそこへ入りたがっている。他方、スペインやイタリア、ギリシヤといった国々はドイツのいうとおりにせざるをえなくなっている。イギリスとハンガリーはドイツ圏を離脱する方向に向かっている、と。 そんなおもしろい現状分析がなされています。

 考えてみれば、東へ延びていく政策はドイツが昔から採ってきた基本方針です。ヴィルヘルムニ世もそうだったし、ヒトラーもそうでした。ドイツから東へ東へと、版図を広げようとするのはドイツ人の本能みたいなものです。
 本文から一、二か所、引用してみます。

最近のドイツのパワーは、かつて共産主義だった国々の住民を資本土義の中の労働力とすることによって形成された。(中略)
つまり、ドイツ経済のダイナミズムは単にドイツのものではないということだ。ライン川の向うの我らが隣人たち(フランス人のトッドから見てドイツ人・西尾注)の成功は、部分的に、かつての共産圏諸国がたいへん教育熱心だったという事実に由来している(ドイツ企業が依存したポーランドやチェコやリトアニアなどの旧共産主義国語圏の労働者は教育水準が高く、賃金が安い・西尾注)。

いずれにせよ、ドイツはロシアに代わって東ヨーロッパを支配する国となったのであり、そのことから力を得るのに成功した。
ロシアはかつて、人民民主主義諸国を支配することによって却って弱体化したのでめった。軍事的なコストを経済的な利益によって埋め合わせることができなかったからだ。アメリカのおかげて、ドイツにとって、軍事的支配のコストはゼロに近い。(「ドイツがヨーロッパ大陸を牛耳る」)


フランスとフランスの経済システムの自主的隷属。そしてフランスのエリートたちがおそらく彼らにとって(中略)ユーロという金ピカの監獄をそけにぺれたししいう事実。フランスの銀行は、この金ピカの監獄の中でなんとか生き延びている。 フランスは六五〇〇万人の住民をドイツ圏に付け加える。ドイツ圏に、大陸スケールの中でひとつの限界を越える人口の塊を提供しているわけだ(ほとんど二億人の規模・西尾注)。ということは、われわれはすでにロシアや日本の規模を越えているわけだ。(同上)


(略)
 フランス人のエマニュエルートッドは、自国がドイツ圏に組み込まれていることを《自分の属するネイションの自律性の消滅に直面している》同上)と表現しています。では、そうした「ドイツ帝国」はいかなる考えをもっているのか。

ドイツ経済界のトップたちは、ユーロの死が彼らを危険に陥れることをよく理解しています。ユーロがなくなれば、フランスやイタリアが平価切下げに踏み切る可能性をふたたび手に入れますからね。そうすると、それらの国の企業がドイツ企業に対しても競争力で上回るかもしれない。ですから、ドイツ経済界のトップたちの振る舞いは合理的かつ実際的です。彼らの意向はユーロの救出であり、アングラ・メルケルはそれに従う。     (「ドイツとは何か?」)

戦前のドイツは日独伊三国同盟以前に中国国民党と手を組んで帝国陸軍と敵対していた。日独防共協定後も裏で糸で手を結んでいた。

ヒトラーは中国と手を組むことでユーラシア大陸の再統一を夢見ていたが、結局日本と手を結んだ。メルケルも中国と手を組んで同じ事をしようとしている。中国もアメリカと敵対してもドイツやロシアと手を組めば対抗できると考えている。

日本が国益を考えるのであれば中露離間政策を画策してロシアの取り込みなのだ。中国と欧州が組むのであれば、中国EUvs日米TPP諸国の構図が見えてくる。ロシアを日米に取り込むべきなのだが・・・

中国の高速鉄道の車両買い入れを発表したドイツの”怪”

あまりにも遠くて無関心なのか?川口氏も西尾氏も不可解と考えていて結論は出ていないが、VWなどドイツの中核産業が中国市場で大儲けしていることが原因かもしれない。

軍拡に乗り出したドイツ・これだけの徴候

20年使用してきた小銃G36が欠陥商品だと言い出した。G36をお払い箱ににして新しい武器や装備を開発装備しようというのは、軍拡の兆しではないかと分析。

最新式大型潜水艦「そうりゅう型」売り込みに見る逡巡

日本はドイツに比べ官民ともに武器輸出に及び腰である。

戦後を終わらせたドイツ、終わらせていない日本
p185
先はどの話に戻せば、ドイツは戦後を終わらせているけど、日本が終わらせていないということになります。

 ナチスの”犯罪”を抱えたドイツはきわめて困難な戦後を踏み出し、フランスを代表とする周辺ヨーロッパ諸国の要求に屈してきましたが、エマニュエルートッドもいっているように、もうフランスなどを振り切って自分の力でどんどんやるようになりました。

 一方、日本の場合は「アジア諸国を解放した」と称しながらも、実際にいちばん解放されていないのは日本自身であるという状況に置かれています。いちばん気兼ねしなければならないのはアメリカだったと申し上げましたが、しかしそのアメリカとも最近はうまく協調できているように思います。そこにいまの日本の安定かおるわけですが、しかし、それでも日本の戦後は終かっていないなと感じます。

 私は、戦後は終わらせなければならないと思っているのです。そのためには、同盟国アメリカに日本の戦争の意義を説かなければいけない。いいかえれば、日本の戦争とドイツの戦争は違うんだということをアメリカにしっかり納得してもらわないとどうにもならない。いままでは中国、韓国を相手にしてきましたが、中韓両国とは議論になりませんから、これ以上相手にしても仕方がない。その代わり、日本の戦争の歴史とドイツの戦争の歴史は本質的に違うんだということをアメリカに認識させていく。いや、世界に認識させていく。これをやらなかったら絶対に日本は甦らないと思います。
p188-189
 もっとも、じつはヨーロッパ諸国もしたたかですから、AIIBに参加したのは、じつはふたたびアジアに戻って植民地経営をやり直そうとしているんだという見方もあります。
 オランダなど、日本のせいでインドネシアの植民地経営に失敗したし、イギリス、フランスも、ともに日本との戦争に敗れてアジアから撤退せざるをえなかったわけです。するとその後、日本が総合商社という名においてアジア各地で貿易の手を広げていった。「してやられた」という思いは強いはずです。「AIIBの実力はよくわからないけれど、じゃあ、この機会に中国のパワーを利用して捲土重来を期そうじゃないか」と、そう考える国が出て来ても不思議はありません。ヨーロッパ諸国は老獪てすから、それくらいのことは考えている可能性はあります。ヨーロッパの日本への冷淡さのほんとうの原因は、日本のおかげでアジアの植民地を失ったことにあると思っています。

ドイツはEUをどこへ引っ張っていくのか

EU/通貨ユーロから最大の利益を得ているのはドイツであり、ドイツはこのシステムを維持したい。
これに対し、イギリスもフランスもイタリア、スペインもものすごく不満に思っている。
フランスもロシアに輸出しようとしたミストラル揚陸艦を売却をEUに制約され快く思っていない。
イギリスはスコットランド分離の問題もあり、EUの改革を望んでいる。
イギリスはイタリアに流れ着いた難民を引き取るのは真っ平御免の立場だ。
自分の国のことは自分で決めたいと考えている。

金融緩和をしたい南欧諸国と緊縮財政をしたいドイツの対立、フランスも通貨を切り下げたいと考えている。

p195
もう一つ、シティの問題もあります。
 国際金融の世界では「タックスヘイブン」とか「オフショア」とか、いわゆる”裏金”の世界かおりますが、イギリスのシティはそうした世界と密接にかかわっています。二〇○八年のリーマンーショック以降、アメリカは世界の金融界の歪みを正し、不公正の闇をなくそうとしていますが、イギリスはそうではありません。国家ぐるみでアングラ・マネー隠しを死守しようとしています。というのも、金融立国イギリス の中心地シティこそ、アングラ・マネーの”倉庫”であり、そのハブ的役割を果たしてきたからです。
 二〇〇八年のデータを引けば――シティは国際的な株式取引の五〇%、ユーロ債取引の七〇%、国際的な新規株式公開の五五%を占めています。数字には表われませんが、タックスヘイブンにも相当の割合でかかわっているはずです。

 リーマン・ショック以来、アメリカがタックスヘイブン退治をやっているため、イギリスは非常に困っていると伝えられます。しかし、イギリスとしてはシティを失うわけにはいきません。いや、シティを甦らせなければいけない。AIIBへの参加などで、イギリスが中国に擦り寄っているのは人民元によってシティを復活させようという意図もあるからだと思います。 ですから、苦しくなれば、イギリスはEUを抜けるかもしれない。
本文にはないが、イギリスがAIIBに加盟した理由が、シティのアングラマネーを中国に移して隠そうとしている可能性があるという情報もある。

エネルギー政策を転換し、さらに反転させたメルケル首相

メルケル政権は選挙対策とエネルギー政策の狭間で二転三転し、3.11後2022年までにすべて原発を停止させると決定した。

矛盾だらけのドイツの再エネ発電政策
P205-206
需要があってもなくても買い取ってくれるとはいっても、国が買い取るわけではなく、送電会社が買い取る。ドイツでは、発電、送電、販売が分かれていますので、送電会社が買い取り、それを電気の卸売市場に出す。ただ、太陽が照って、風のあるときなど、電気は供給過剰になり、値段が下がるので、大赤字で採算は取れない。
また、送電線にたくさん電気が入りすぎると、いろいろな故障が起こるため、とにかくどこかに流して、送電線に掛かる負担を軽減しなければならない。だから、ときにはお金を払って近隣諸国に引き取ってもらっているときさえあります。

そして、その買収経費や赤字分は、すべて電気代に乗せられて、消費者が払っています。だから、ドイツの電気代は、ここ数年、どんどん高くなっているのです。投資家か儲けているお金は、投資するお金のない人が電気代に含まれている賦課金として払っているものです。多くの大企業は、国際競争力を落とさないためという理由で、この賦課金を免除、あるいは、軽減されています。

二つ目の問題は、再生可能子不ルギーというのは、これだけ発電施設が増えても、電力の安定供給という観点から見れば、あまりうまく機能しないことです。そもそも、太陽光や風力はお天気任せですので、雲がかかったり、風がやんだりと、常に増減している。しかし、電気というのは、現在の需要に合わせて、それと同量を瞬時に発電しなければいけない。蓄めておくことも、揚水以外にはできない。だから、常に、需要と供給が合うよう、やはり他の電源の発電所が調整しているわけです。

また、出来すぎて送電線に負担をかけるときもあれば、突然、発電がゼロ近くに落ち込むこともある。つまり、そのためにも、他の電源をいざというときのために常時待機させ ておかなければならない。それをやらされている電力会社は、もちろん採算が取れません。

 ただ、停電になると困るから、閉鎖もできない。そこでなにが起こっているかというと、ドイツでは現在、火力発電が増えています。その火力発電所では、液化天然ガス(LNG)の値段が高いため、石炭や褐炭を使っています。

 石炭は外国からも買っていますけれども、褐炭はドイツでは露天掘りで安く採れます。それはそれでいいのですが、褐炭は水分が多いため熱効率が悪く、石炭よりもずっと大気を汚します。当然、C02の排出量も増えています。

  今年の十二月、パリで世界気候変動会議(COP21)がありますが、ドイツは困っています。いままで環境大国として名を馳せてきたのですから。五月にベルリンで四十か国もの首脳が集まって、パリ会議を成功に導くための気炎をあげましたが、メルケル首相はそこでのスピーチで、「わが国は二〇二〇年まで、一四年比で二倍の資金を堤供する」と言って、満場の喝采を浴びました。これにより、C02増加に対する非難を少しでもかわそ うとしているのではないでしょうか。

  三つ目の問題は、高圧送電線の問題です。脱原発が決まったとき、これが成功するか否かは、いかじして、北ドイツで比較的安定的に供給されている風力電気を、南の士業地政に運よかにかかっていると言われました。そのため、脱原発計画には、初めから大送電線の建設計画が盛り込まれていたのです。しかし、その肝心かなめの送電線の敷設も遅れている。なぜ遅れているかといえば、自分たちの暮らす近くに巨大な鉄塔が立ったり、高圧送電線が通ったりするのを嫌う市民が、抵抗運動を始めたからです。かつて「反原発デモ」をした人たちが、いまは「反送電線デモ」をしているというのが現実です。


日本がドイツの「脱原発」をマネしてはいけない三つの理由
①脱原発をめざすドイツは、電力が足りなくなったら多くの近隣国から電気を融通してもらうことができます。逆に、電気が余ったときはIこはいま実際に行われていることですが――やはり近隣国に流しています。相手国が「要らない」といったら、お金を出してでも引き取ってもらっています。そうしないと、送電施設が壊れてしまうからです。ドイツの周りには九か国あって、みな、送電線がつながっています。
  日本の場合はそうはいきません。電気が足りなくなったとき、あるいは余ったとき、融通し合える隣国かおりません。ドイツと較べて、これは決定的なデメリットです。
②日本の火力発電は二〇一三年、全電力量の八八∴二%にも達していますが、先はども触れましたように、火力の燃料の石油や液化天然ガスはほとんどすべて外国に依存しています。ドイツの場合は、たしかに熱効率も悪く大気を汚染するといっても、褐炭は捨てるほど採れます。そうした褐炭も入れると、昔もいまもドイツの発電資源はほぼ半分が自前です。発電所で使うほぼ全資源を輸入に頼らなければいけない日本とはまるで条件が違います。この点も、日本が了不したくてもマネができないところです。

③日本は技術立国として、ここまでやってきました。一九七三年と七九年のオイルーショックで原油価格が高騰したあとも、すばらしい省エネ技術を開発して発展につなげた。自動車だって低燃費の車をつくって世界のトップに躍り出ました。原子力工学の技術も世界有数です。そんな日本がいままで蓄積した技術を放棄するのは、あまりにももったいない。これは原発だけでなく、医学をはじめ、あらゆる放射線技術の放棄につながってしまう。

 政治力も軍事力も資源もなく、食糧の自給もできない日杢が技術を失ったら、あっという問に職もなく、福祉もなく、年金もなく、主権も満足に行使できない。貧しい国になってしまうことは問違いありません。主権のない国はもちろん自国民の安令も人権も守れません。

私(西尾)はなぜ「脱原発」を主張しているのか―――210
原発のお寒い警備状況―――215
「脱原発」をめぐる甲論乙駁―――217
日本の原発をめぐる数々の課題―――220


執筆中




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決定版!日本と反日ドイツの関係。敗戦を克服したドイツ、呪縛される日本。異なる二つの敗戦国を世界情勢から徹底比較。軍事力を拡大し、EUを操り、反イスラエルを画策し、アメリカにさえ牙をむくドイツは中国と蜜月関係を結び東方へ拡大する。『「ドイツ帝国」が世界を破滅させる』の著者エマニュエル・トッド氏は現在のドイツを、第四の「ドイツ帝国」を名づけた。ヒトラーの「第三帝国」を示唆しているのだが、今のドイツはEUの頚木があるのでどちらかというと神聖ローマ帝国の復活だと思っている。かつてのように張り子の虎で終わるのか、あるいは実行力を伴ったものになるのかは、これからの歴史の流れ次第だ(まえがき抜粋)

まえがき―――3

第1章 ドイツ人はなぜ「日本嫌い」なのか

ドイツのメディアはなぜ日本を悪く書くのか―――12
「フランクフルターアルゲマイネ」特派げに見るドイツの「反日―――17
メルケルの発言を平気で曲解―――23
日本嫌いのインテリたち―――26
相互に薄れる日本人とドイツ人の関心―――29
”自虐史観”の具として利用される謝罪問題―――35
変質するドイツ文化―――37
「閉ざされた幸福」を「置き去りにされた不幸」に変えたドイツの教育改革――41

第2章 戦後は日米が隣国であって日中は隣国ではない

ひたすら隣国に許しを乞うたドイツのサバイバル作戦―――47
韓国の日本攻撃は病的だ―――53
日本にとっての中国・韓国は、ドイツにとってのロシア・ポーランド、だ―――58
「加害者・被害者」を棚上げした独仏関係の知恵―――64
独露のような”大人の関係”は”駄々つ子”中韓には望めない―――67

第3章 地球上に広がる「文明の衝突」

イスラムと中韓に通底するのは”分家”に追い抜かれた”本家”の怨み―――73
「イスラム国」の行動は十字軍への仕返しだ―――79
テロ対策が厳重なヨーロッパと無防備な日本―――87
「時間の侵略」が始まった戦後と「日本の孤独」―――90

第4章 戦争が異なれば戦後も違う

ドイツの戦争と日本の戦争はこれほど異なる―――97
かくも「戦後」が異なったドイツと日本―――103
戦後七十周年を機にドイツの謝罪は減っていく?―――112
ドイツの謝罪が縮小するであろう、これだけの理由―――116
「アウシュヴィッツ・リューゲ」という欺瞞―――124
ヴィンクラーの「戦後七十周年」スピーチをめぐって―――127
過去を忘れたら「歴史」は蛮行を繰り返す―――135

第5章 難民・移民問題で苦悩するヨーロッパ

”スキ”を見せたドイツを襲う「難民問題」という危機―――141
EUは明らかに「難民の悲劇」に責任がある!―――147
ますます強まる「ヨーロッパの閉鎖性」―――151

第6章 東へ拡大する「ドイツ帝国」の狙い

「ロシアに代わって東ヨーロッパを支配する国」ドイツ―――160
中国の高速鉄道の車両買い入れを発表したドイツの”怪”―――167
軍拡に乗り出したドイツ・これだけの徴候―――175
最新式大型潜水艦「そうりゅう型」売り込みに見る逡巡―――180
戦後を終わらせたドイツ、終わらせていない日本―――184
ドイツはEUをどこへ引っ張っていくのか―――189

第7章 原発再稼働か脱原発か

エネルギー政策を転換し、さらに反転させたメルケル首相―――200
矛盾だらけのドイツの再エネ発電政策―――203
日本がドイツの「脱原発」をマネしてはいけない三つの理由―――206
私(西尾)はなぜ「脱原発」を主張しているのか―――210
原発のお寒い警備状況―――215
「脱原発」をめぐる甲論乙駁―――217
日本の原発をめぐる数々の課題―――220

あとがき―――224


この本は久々の目から鱗が取れる本であった。2015年の今を理解し2016年以降の世界を予想する為には読むべき本であると思う。

いま起きていることは・・・米国Vs欧州、欧州は強力な統一国家へ向かうか瓦解するかの二者選択に来ている。ドイツ帝国によってギリシャを含め欧州を救済するのなら強力な統一国家へ向かうが、ドイツは欧州の他の弱い国々を救う意思がない。ドイツがギリシャを救うどころか邪険にしている。おそらく欧州は瓦解するであろう。
『膨張するドイツの衝撃 日本は「ドイツ帝国」と中国で対決する』

 ■とるべき進路を多角的に

 ギリシャ危機への対応や殺到する難民問題など、今注目のドイツだが、総合的に論じられる識者は日本ではそう多くないだろう。ドイツに30年以上暮らし、最新のヨーロッパ情勢を届ける川口マーン惠美氏とドイツ文学者の西尾幹二氏による対談は「決定版日本とドイツ」と言っていい内容となった。

 「ドイツ人はなぜ『日本嫌い』なのか」という意外な事実から対談は始まるのであるが、その一方でドイツは中国とは経済を中心に蜜月関係を築いている。ドイツメディアは尖閣問題などでも中国側の言い分どおり報道し、驚くことに大惨事だった高速鉄道の死亡事故や上海株の暴落など中国に不都合なことはほとんど報じられないと川口氏はいう。

 また、西尾氏による、ドイツにとって真の隣国はフランスであり、日本は中韓ではなく米国こそ「隣国」であるとの対比は、安倍談話の実質第一の相手がアメリカであったことを鑑(かんが)みても正鵠(せいこく)を射た鋭い分析だといえる。

 あくまでアメリカに日本の戦争の意義を説くべきだと強調する西尾氏に対し、国際関係のリアリズムから欧米は決してそれを認めないだろうという川口氏の激論の場面はスリリングである。

 実はタイトルはずいぶん迷った。「日本・アメリカVSドイツ・中国」という案もあったように本書は世界情勢論が中心であるが、「教育」「難民移民」「脱原発」などこれからの日本がとるべき進路も多角的に論じている。(ビジネス社・1400円+税)

 ビジネス社編集部 佐藤春生

ドイツのメディアはなぜ日本を悪く書くのか
P15-17
西尾 日本に”犯罪の同伴者”でいてほしいという心理かあるからではないでしょうか。
これがいちばん大きい。ここで”犯罪”というのは、もちろんヒトラーのユダヤ人絶滅計画(ホロコースト)に代表されるナチス・ドイツの戦争犯罪です。日本をそうした”犯罪の同行者”に仕立てたいという彼らドイツ人のうしろ暗い心理が働いているからだと思います。

 ナチス・ドイツの計画表では――ユダヤ人とジプシー(最取近は「ロマ」と呼称している)を絶滅させたら、次はポーランド人、ウクライナ人……という順序で次々に民族を消し去ることになっていました。じつにおぞましいプランです。しかも、当時の成年男子の二人に一入はナチスの協力者だったといいますから、そうした”歴史の大罪”はとてもドイツ人だけでは背負いきれない。そこで、とんでもない言いがかり誤認ですが、なんとしてでも日本も”犯罪の同伴者゜につなぎ止めておきたいのだと思います。

 二番目の理由としては、イギリス、フランス以下の他の欧米諸国はアジアに向かって植民地を拡大してきた歴史をもっているのに対し、ドイツはそうした植民地獲得競争に立ち遅れていた。そのため、アジアのことをあまりよく知らない。その状態がいまだに続いているという側面もあるのではないでしょうか。

 イギリスやフランスのほうがまだ日本のことをよく知っています。さらによく知っているのはアメリカです。アメリカは太平洋をはさんで直接、日本とかかわりをもち、お互いに戦い、加害者であると同時に被害者でもあったからです。そして占領を通じて日本のことにいっそう通暁するようになった。それに較べれば、ドイツは日本に関して無知に近いといっていいでしょう。

 もう一つ言えるのは、八〇年代に経済大国の看板を追い抜かれたことです。兄貴だと思っていたのに弟分にやられた。口惜しい。これが案外にも根源かもしれない。 この三点から、ドイツのメディアは日本ときくとなんでもネガティブになる。

  おまけに――これは後の章で詳しくお詰しいたしますが――「同じように悪いことをしたけれど、謝罪したわが国ドイツに較べ、近隣諸国にきちんとした対応をしていない日本はもっと悪い」と中国や韓国と同じように考えている節もあります。

  ドイツ人がよくいわれるそうした動機をもっているのかどうかよくわからないのですが、そうした動機に似たものが一貫してあるのも事実ではないでしょうか。だから、深く考えもしないし、反省もしないで日本のことを悪くいう。それがドイツのマスメディアではないか。違いますか?
  (略)

 「フランクフルター・アルゲマイネ」特派員に見るドイツの「反日」

 川口 先生がドイツに留学していらっしやった一丸六〇年代はどうだったか知りませんけ れど、八〇年代、私がドイツヘ行ったころは、経済面で日杢がドイツを追い上げ、そして 完璧にドイツを抜き去った時期でした。日本のクルマがたくさん売れて、カメラも音響製品も、すごくいい製品がたくさん登場していました。そのせいで、ドイツ人たちは腹を立て、当時はそれが。日本叩き”の原因になっていたように思います。

p35-37

"自虐史観"の具として利用される謝罪問題

西尾 ではなぜ、戦争や謝罪という問題になると、すぐさま「ドイツと日本」という比較文化論的なテーマが浮上するのかといえば、それは、日本の左翼メディアが自国を叩くために必ずといっていいほどドイツを引き合いに出すと便利だからです。"自虐史観"を展開するためにはドイツを利用するのが、都合がいい。「ドイツの謝罪はみごとに成功している」「ドイツは戦後補償を完成させた」「それに引き換え日本は……」「日本はドイツを見習わなくてはいけない」と、そういう単純なもの言いがわかり易くて役に立つからで、日本を叩くのが目的で、ドイツを誉めるのが目的ではない。

川口 ドイツはいま、中国、韓国と、そして日本の左翼が謝罪問題を利用して日本政府を責め立てようとしていることに感づいています。ですから、ドイツ政府はどこにも利用されることのないよう、十分に警戒しています。

 先ほども申し上げましたが、メルケル首相は先日だって、「日本は謝罪していないじゃないか」なんていうことは一言もいっていません。謝罪問題に関しては 「ドイツが隣国とうまくいっているのは隣国の気持ちのおかけです」といった。正確にいえば――《私たちドイツ人は、ヨーロッパヘ、世界へ苦しみを広げたのが私たちの国であったにもかかわらず、私たちに対して和解の手が差しのべられたことをけっして忘れません。まだ若いドイツ連邦共和国に対して多くの信頼が寄せられたことは私たちの幸運でした。それがあったからこそ、ドイツは国際社会への道のりを開くことができたのです》と。いい隣国に恵まれたから助かったのだ、と謙虚に述べるだけでした。

西尾 その点、日本は隣国に恵まれない(笑)。

川口 それなのに、日本のメディアはそうした発言をまったく報じません。
逆に、「メルケル首相は日本にお灸をすえにやって来た」みたいなことを書く。
メルケル首相はメディアのそうしたやり方に気がついていますから、去年の三月、ドイツを訪れた習近平(中国主席)が「ユダヤ人大量虐殺(ホロコース土の記念施設をいっしょに視察したい」と打診してきたとき断っています。もし習近平主席といっしょに行けば―――「ドイツのメルケル首相は自国のユダヤ人大量虐殺を直視しているのに、日本の安倍は南京大虐殺から目を逸らすどころか、それを否定しようとしている」と、中国側は世界に向かって大声で叫んだことでしょう。それがわかっているから、メルケル首相はその申し出を断ったのです。中国側の。日本叩き”に利用されたくないという意思の表われだと思います。

西尾 民主党代表の岡田克也がメルケル首相と会談したとき(三月十日)、「メルケル首相から『日韓関係は和解が重要だ』という発言がめった」と、コメントしました。するとその後、ドイツ政府は「そんな事実はない」と否定しました。それを受けて、(菅義偉)官房長官も十三日の記者会見で、ドイツ政府から「メルケル首相が岡田氏との会談で過去の問題について日本政府がどうこうすべきだというような発言をした事実はない」との指摘を受けたことを明らかにしています。

 川口さんが指摘されたメルケル首相の用心深さからすれば、彼女が日本の野党の代表に会って「日韓関係は和解が重要だ」なんていうはずかおりません。そんな不用意な外国干渉をするはずがない。あの一件は明らかに岡田代表の作為の表われだと見るべきでしょう。

「閉ざされた幸福」を「置き去りにされた不幸」に変えたドイツの教育改革
P41-45
西尾 もっといわせていただけば、ドイツの民衆のレベルの低さ――これは日本人が知らなさすぎますね。はんとうに彼らはものを知らない。

川口 それは、習わないからです。ドイツの教育は、知識としていろんなことを詰め込まないほうがいいと考えていますから、教えないんです。だから、知識の量は日本の学生のほうがよほど多いと思います。

 日独では教育の目的が違っていて、日本の教育というのは新しい問題が出たとき、「こんな問題は知らない。どうやって解くのか、わからない」ということがないようにと、いろんな問題を教えて「あれにも対応できます、これにも対応できます」というふうにやっています。それが日本の教育だと思います。ところが、ドイツの教育というのは、わからない問題が出てくることを前提にしています。「さて、それをどこからどうやって解くのか」と、ゼロから解決法を考え出させる。それが教育の目的になっています。

 そうした差かおりますから、知識の量それ自体は日本の学生のほうが多いのは確かです。でも、それは先生のおっしゃるような「ドイツ民衆の程度の低さ」というのとは別の話ではないでしょうか。

西尾 簡単にいうと、ドイツの教育制度はエリートにとっては有益です。しかし、エリートとそうでない大衆との落差があまりにも大きすぎる。エリートに対しては、川口さんが説明されたように、考えることを求める。考え方を引き出すようにする。そういう教育法が生きていますから、秀れた人が人勢います。

私の体験談をお話ししますと、日本でいえば科学技術庁のようなところに関係しているドイツ人が日本にやって来て、私と話をしたいというので討論したことかおりますが、いやあ、彼らのもっている文学や哲学に関する知識はじつに該博でした。そこで彼らに大学時代の専攻を訊いてみたら、みな、「工学部出身だ」という。それでもギリシャの古典や歴史の話がポンポン飛び出してくる。そんな会話は日本の財務省の官僚や技術系の友人なんかとはできません。

川口 そういう点では、ドイツのエリートはすごいですよ。

西尾 それに対して、一般大衆のレベルの低さにはすさまじいものがあります。

川口 そうそう、小数点以下の計算はできませんからね、普通の人は。日本の場合は、義務教育というか、国民全体の学力の底辺のところは揃っているんです。私かいつもいっていることですが、「最低これくらいは……」という”読みみ書きソロバン”は日本人全員ができる。じつはそのことを、『なぜ日本人は、一瞬でおつりの計算ができるのか』(二〇一五年、PHP研究所)という本で、詳しく書きました。ところがドイツの場合は、その最低線のところに達していない人がけっこういるわけです。そこが問題なのです。

 なぜかというと、昔の教育制度をそのまま残しているせいです。先ほどお話の出た教育の制度改革がうまくいかなかったのです。いまの世の中に合っていません。時代に合わない教育の犠牲になった子供たちがたくさんいて、それこそ義務教育もちゃんとなされないまま世の中に放り出される。そんなことがいまだに起こっていますから、レベルが低いということになってしまうわけです。

 昔は職人になる人とか、お百姓さんになる人は別に高等教育は要りませんでした。でも、その人たちのための学校があり、職人になりたい子供はそこへ行き、立派な職人になったわけです。そうした人たちの学校がいまも残っていて、言葉があまりできない外国人の子弟とか、家庭からのフォローがないような、落ちこぼれた子供たちのブ受け入れ場”になっています。

西尾 私かかつてドイツの教育を一つの理想としていたのは、ドイツ国民は職人には職人の道を歩ませよう、知識人には知識人の道を歩ませればいいと、相互に無関係であることに誇りをもち、自分たちの位置をしっかり固めていたと考えられてたからです。自虐や劣等感に歪められずに、いねば「閉ざされた幸福」をつくり出していた。そうしたドイツの教育システムはすばらしいと感じながら、私はあの国の教育を論じていました。
 ところが、時代の大きな変化があって、そんなことではもうやっていけなくなってしまった。世界が悄報化社会に移行し、変革のスピードは激しい。とりわけ、アメリカと日本が急激な勢いで走り出した。そういうなかでドイツは焦り始め、六〇年代に教育改革に手を染めたわけですが、結局、うまくいかなかったことはすでに指摘したとおりです。

 そのうえ、いっそう悪いのは、ピラミッドの下の部分を切り捨ててしまったことです。「閉ざされた幸せ」ではなく「置き去りにされた不幸」が生まれてしまった。”落ちこぼれ学校”ができ、「レストシューレ」(残りの学校)というのですが、そこには外国人の子供たちが集まって行くため、教育レベルはますます沈下する。政策的に完全な失敗でした。

川口 いまは職人になろうという子供もいませんし、親がマイスターであっても、子供を昔どおりのやり方で跡継ぎにしようとは考えません。まず、せめて大学へ、と考える。西尾 どの親も「大学へ行かせよう」と考えるようで、ひと昔前の日本と同じになっています。私がドイツの教育を論じたとき、いつの日にかドイツも必ずそうなるだろうと予言した記憶があります。

 日本は戦後、アメリカの教育システムを全面的に受け入れ、ドイツよりも一足先にアメリカ型の教育の大衆化に踏み切りました。大衆化は日本の高度経済成長の前提として国際競争を有利に展開するのに役立ちました。その代わり、受験競争という災厄を招いてしまったわけですが。

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 今年7~9月期の国内総生産(GDP)成長率が6・9%だったとする中国当局の発表に、世界のメディアやエコノミストが一斉に疑いの目を向けている。折しも習近平国家主席は19日夜(日本時間20日未明)にロンドン入りし、5日間の英国公式訪問を開始したばかりだが、その英国からも「中国の統計は幻想」「実際の成長率は3%」と批判する声があがっている。

中国統計局の盛来運報道官はGDPを発表した19日の記者会見で「成長率が(15年の政府目標の)7・0%を下回ったといってもわずか0・1ポイントだ」と強気の姿勢を示した。

確かに6・9%というのは“絶妙”な数字だった。6月以降、株価が暴落し輸出入が大幅減となるなか、4~6月期までの7・0%を維持するというのは不自然すぎる。一方で市場の事前予想の中心値である6・8%を上回るという着地となった。

このGDP統計について「率直に言うと信じていない」と明言したのは、英独立系調査会社ファゾム・コンサルティングのダニー・ギャベイ氏。中国のGDP発表を受けて英BBCラジオの番組に出演したギャベイ氏は、「疑わしいほど目標(7%)に近いということだけでなく、(GDP統計が)著しく早く作られ、ほとんど改定されない」と信じるに値しない理由を挙げた。

人口13億人を超える中国で、9月末までの全国の統計が20日足らずで算出されるというのも、統計の信憑性が疑われる一因となってきた。同期間のGDP速報値発表は米国では今月29日、日本は11月16日だ。

前出のギャベイ氏が重視するのが、いわゆる「李克強指数」だ。李克強首相が遼寧省の党書記時代の2007年、米国の駐中国大使に「GDPは人為的操作が加えられるが、鉄道貨物輸送量は運賃収入を元にしているので、ごまかしがきかない」などとして、鉄道貨物輸送量や電力使用量、銀行融資を参考にしていると明かしたことが内部告発サイト「ウィキリークス」で暴露され、これらのデータを反映させた同指数は有名になった。

李克強指数を参考にすると「実際の成長率は3%だ」と言い切ったギャベイ氏。さらに、米国や日本などで不動産バブルが崩壊したのと同様の事態が中国でも発生するとしたうえで、「ハードランディング(墜落)の途中でまだ底ではない。中国の銀行にとって審判の日が訪れるだろう」と予言した。

こうした発言は英メディアで広く報じられ、習主席を手荒く歓迎することになった。

英インディペンデント紙(電子版)は「エコノミストが中国のGDP統計がフェイク(偽物)かもしれないと思う理由」とした記事の中で、ギャベイ氏の発言を紹介するとともに、英調査会社の中国担当エコノミストの「公式のGDPが、中国経済の適切な測定器とは思えない。割り引いて考える必要がある」としたコメントを報じた。

米ウォールストリート・ジャーナル紙(電子版)も「中国のGDPの数値が疑いの種に」と題した記事で、「7~9月期の6・9%という数字で、1~3月と4~6月期の7・0%の信憑(しんぴょう)性も問題になる。楽観的になるのは難しい」「減速がさらに1、2年続くだろう」「インフラ支出で経済をサポートする中国政府の努力は目算が外れている」とした複数のエコノミストの見解を報じている。

習主席の英国訪問で、両国の最大関心事は経済関係の強化だ。中国マネーを景気浮揚に生かしたい英国のキャメロン首相は近年、人権問題への批判を封じ、中国主導のアジアインフラ投資銀行(AIIB)にもいち早く参加を表明。こうした態度に国内で批判が強いほか、米国も懸念を抱いている。

ただ、本当に中国経済を頼みにできるのか。19日にGDPとともに公表された9月の主要製品などの生産をみても、自動車が前年比4・7減、発電量が同3・1%減、携帯電話も前年割れに転じた。

英エコノミストの重鎮でオックスフォード大中国センターアソシエイトのジョージ・マグナス氏はツイッターで警鐘を鳴らした。

「金融セクターの悪化で(GDPは)0・5%押し下げられており、6・5%以上になるというのはファンタジー(幻想)だ」


英国の経済関係者が訪英した習近平に向かって、中国の統計はファンタジーで嘘だと暴露し、世界中に知れ渡りました。
その嘘つきは歴史についても晩さん会の席で女王陛下に向かって平気で嘘を喋っておりました。
【中国総局】中国メディアが伝えた習近平国家主席の訪英公式晩餐会(20日)でのスピーチ全文は以下の通り。

エリザベス2世女王陛下のお招きで英国を公式訪問でき大変うれしく存じ、この機会を借りて英国の君主として最長の在位期間となられたことをお喜び致します。また、私の妻と中国代表団を代表し、女王陛下、フィリップ殿下、英国の友人の皆様のおもてなしに心より感謝申し上げます。

中国と英国は東西文明の傑出した代表であり、両国は遠く隔たっていながら互いに影響を与えてきました。中国の儒家、道家の思想と4大発明は英国の文化と科学技術発展の歴史に影響を与え、「富国論」「進化と倫理」など英国の名著は近代中国の思想界に新たな視野を開きました。

中国のシルクと陶磁器はイングランド全域で珍重されるところとなり、英国に始まった工業革命は世界のシルク産業と製陶業を一変させました。中国の茶は英国人の生活に雅趣を添え、英国人が丹精を凝らして英国式の紅茶としたのです。中英の文明交流は互いの文化を豊かにしたのみならず、社会の進歩を促し、人類社会の発展にも貢献しました。

「志の合う者は山海をも遠しとせず」と言います。今年は中国人民抗日戦争・反ファシズム戦争勝利70年であり、第二次世界大戦の盟友として、中英両国は正義を持し、肩をならべて戦い、世界の反ファシズム戦争勝利と連合国を中心とする戦後国際秩序の構築に重要な貢献をしました。

第二次世界大戦の盟友として、中英両国人民は互いに支え、苦楽をともにすることで、中英友好の歴史をつむいできました。われわれは、英国が中国に提供した貴重な経済、道議の援助を忘れません。中国名で何克(ホーク)といった英国人記者は、中国人民の抗日戦争に積極的に身を投じ、日本侵略者の暴行を暴く記事を発表したのみか、陝西省双石鋪で培黎学校の校長となり、学生を安全地帯に移して若い命を救いました。

第二次世界大戦中、中国の浙江省舟山の漁民は生命の危険を顧みず、日本の「りすぼん丸」にいた数百人の英軍捕虜を助け出しました。中英両国人民が戦火の下で結んだ友情は、永遠に色あせることのない両国関係の貴重な財宝となりました。

新中国の成立以来、中英関係は新たな一章を開きました。英国は西側の大国で率先して中華人民共和国を承認しました。1986年10月、女王陛下とフィリップ殿下が成功裏に中国を公式訪問されたことは、両国関係のよきエピソードとなっています。

1997年、中英両国が創造的に香港返還問題を解決したことも両国関係に新たなページを開いきました。2004年には、中英両国が全面的戦略パートナー関係を構築しています。世界に影響力を有する国家として、中英両国は多くの国際、地域問題で良好な意思疎通と協力を進めています。中英関係が絶えず発展することは、両国に利をもたらし、世界に恵みを及ぼすものであります。

今日の世界で、人類はすでに前世紀の戦争と衝突のかげりを脱し、21世紀の平和、発展、協力、ウィンウィンの新時代に向かいつつあります。各国の相互依存と利益の交わりはさらに深まり、日増しに苦楽をともにする共同体となりつつあります。

今年は国連創設70年であります。国連の創設メンバーであり、かつ安保理常任理事国として、中英両国は世界の平和と発展に神聖な責務を負っています。先進国と発展途上国の重要な代表として中英両国はそれぞれの発展にとり重要な段階にあり、改革を促し、発展を図り、民生を豊かにする責務には重大なものがあります。

中国では古くから「訪れる好機を失ってはならない」と申します。英国にても「聡明な人は機会をとらえ、さらに美しい未来に変える」という言葉があるそうです。今年は中英の全面的戦略パートナー関係にとり、新たな10年の始まりでもあります。双方は機会をしっかりととらえ、手を携えて前進し、ともに両国関係のさらによき未来を開くべきでありましょう。
>今日の世界で、人類はすでに前世紀の戦争と衝突のかげりを脱し、21世紀の平和、発展、協力、ウィンウィンの新時代に向かいつつあります。と、最後に言っているのに、日本に対して未だに前世紀の戦争と衝突のことをこのスピーチの中で言っている。頭が悪すぎる。
そもそも、中国共産党は第二次世界大戦中英国との同盟国ではなく、同盟国は中華民国(台湾)であった。国共合作があったが、同盟と言うより一時停戦に近く、中国共産党は英国と同盟国ではなかった。連合国は国民党に物資を送っていたが中国共産党に援助していた話など聞いたことが無い。。第二次世界中は、ただただ山間部を逃げ回っていただけだ。戦勝国の資格は中華民国(台湾)であり、本来中国共産党に国連の常任理事国の資格などない。
反ファシズムて自分の国の方が戦前の日本より遥かにファシズムだろう。反ファシズムの戦いは今の日本が行っていることだろう。
習近平の演説は嘘八百だ。そして女王陛下に失礼だ。
だいたい儒家道家が英国の思想に影響を与え紙・印刷・火薬・羅針盤を英国に教えてやった、お前のところの伝統文化のお茶はシナが起源だと言う演説は私の感覚ではとても失礼な言い方だと思う。
まあ~最低な晩餐会の演説であることは間違いない。中国の人権問題に批判的とされるチャールズ皇太子は、公式晩餐会を欠席した。賢明な選択だ。
情けないのは、未だに中国は金を持っていると思い込んでいるイギリスのキャメロン首相だ、絶対何か貰っている。サッチャーが草葉の影でため息をついている。なんと情けない
【ロンドン=内藤泰朗】英国を公式訪問している中国の習近平国家主席は21日、キャメロン英首相と総額7兆円超もの巨額契約を結び、中英両国の蜜月ぶりを見せつけた。だが、言論の自由を掲げる英国メディアでは、人権や民主主義の価値を共有していない中国との関係深化を懸念する声が高まっている。巨額契約締結後に行われた両首脳の短時間の共同記者会見で、その不満が爆発した。

「習主席、英国民は、民主主義がなく、不透明で人権に大きな問題を抱えた国とのビジネスが拡大することを、なぜ喜ばなければならないのでしょうか」

キャメロン氏に指名された英BBC放送の女性記者が21日、いきなりこんな質問をぶつけた。

キャメロン氏はこれに苦い表情で、「人権か、ビジネスかという質問の前提にはまったく賛成できない。5年、首相を務めて思うのは、両方が重要だということだ。経済関係が強固になれば、双方の関係も深まり、それ以外の問題でも率直な議論ができるようになる」と反論。隣の習氏の方を見ながら、同じ内容の発言を繰り返した。

中英関係は、キャメロン氏が2012年、中国政府が敵視するチベット仏教の最高指導者ダライ・ラマ14世と会ったことで悪化。痛い思いをしたキャメロン氏は近年、中国の人権問題に関する批判を封じて実利外交に転換している。

習氏はこの後、「われわれは現実に即した人権発展の道を見つけた。人権は大切であるが、世界を見渡せば、すべての国で改善が必要な状況にある」と述べ、はぐらかした。

次いで、中国人記者が経済に関して質問。約20分弱の会見は、この2問の質問で終わった。

不満が残る英国人記者は「時間が限られているとはいえ、あまりにひどい内容だ。英国民の不安だけが高まった会見だと思う。おカネが欲しいあまりに、われわれは早くも中国化してしまったのか」と皮肉たっぷりに語った。

習氏が宿泊したエリザベス女王の居城、バッキンガム宮殿の前では、巨大な赤い中国国旗を掲げた習氏の訪英を歓迎する人たちと、チベットなどでの人権弾圧に抗議する人たちがそれぞれ集まり、歓迎と抗議のラリーを展開した。

英BBC放送は「中国政府に雇われたとみられる親中派の人たちが、反中派を赤旗でブロックし、習氏の目に入らないようにしている」と伝えた。
そしてなによりも驚いたのは、英国の原発に中国が出資して中国製の原発を英国に建設するというものだ!自殺行為だろう・・・・
女王陛下、嘘つきが約束を守ると思いますか?おたくの大臣は大丈夫ですか?


まったく失礼きわまりない習近平のスピーチなど聞く価値がないと・・・英国王室の皆さまは人が悪い(笑)。


・・・・・・・中国の儒家、道家の思想と4大発明は英国の文化と科学技術発展の歴史に影響を与え、「富国論」「進化と倫理」など英国の名著は近代中国の思想界に新たな視野を開きました。
中国のシルクと陶磁器はイングランド全域で珍重されるところとなり、英国に始まった工業革命は世界のシルク産業と製陶業を一変させました。中国の茶は英国人の生活に雅趣を添え、英国人が丹精を凝らして英国式の紅茶としたのです。中英の文明交流は互いの文化を豊かにしたのみならず、社会の進歩を促し、人類社会の発展にも貢献しました。・・・・・・・・・・
凄く失礼に思えるのは私だけ?

26分50秒、習近平のスピーチがあまりにもひどいので、英国のアンドリュー王子のが習近平をにらみつけている。28分10秒、習近平の話が終わったあと、拍手が無くシーンと静まって終りです。


イギリスは屏風(びようぶ)を置く習慣はないのだが、トイレの前に屏風を置き、トイレを隠し、英中の国旗で、トイレマークをはさみ、トイレの前で習近平は接待された(笑)。.イギリスでは、すぐに帰って欲しい客は、レストランに限らずトイレ近くの席に案内される習慣がある。


エリザベス女王陛下は、帽子を脱がす、手袋を取らすに握手して、習近平を平民扱いにしています。
今後、注意して見ておくとよいと思います。階級社会の英国では、英国の王室の方々は、平民と握手する時には、絶対に手袋をはずしません。天皇陛下皇后陛下と接する際には脱帽し手袋をはずしています。


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トルコ南部ボルドム海岸でうつぶせに横たわる幼いアイラン(Aylan Kurdi)君

コラム:難民危機が変える欧州の「政治力学」
 【ロイター】2015年 09月 9日 13:41 JST  

Swaha Pattanaik

[ロンドン 8日 ロイターBreakingviews] - 戦火のシリアからの大量の難民流入は、欧州内で大きな政治的亀裂を生んでいる。その結果もたらされるのは、反移民感情の高まりや欧州連合(EU)への反発かもしれない。欧州が直面する難民危機の状況をまとめた。

<数字だけで全体像は見えず>

欧州に流入する難民や移民の数は、絶対的数値で見れば必ずしも多くない。欧州対外国境管理協力機関(フロンテックス)の統計によれば、今年1─7月は約34万人であり、仮にその15倍だったとしてもEU人口の約1%にしかすぎない。

しかし、難民受け入れの負担は各国で偏りがある。シリアやアフガニスタンからの難民にとって欧州の玄関口となっているギリシャは、人口が1100万人と相対的に少なく、自国経済は苦境に陥っている。一方で、ドイツは今年80万人の難民を受け入れる可能性があるが、それは人口の1%程度だ。

難民の数が増えれば増えるほど、欧州の負担も増大する。フロンテックスの最新の統計では、難民の数は昨年の同じ時期に比べて約3倍に増えている。さらに、潜在的な難民の数はもっと多い。シリア周辺では400万人を超える人が避難生活を余儀なくされており、その一部は状況の悪化とともに移動を続けている。

<よみがえる過去の政治的不安>

EUは過去10年、移民問題とそれがもたらす経済的影響に対応してきた。2004年にEUが東方に拡大すると、中東欧諸国の労働者は各国に自由に行き来できるようになった。これが西欧諸国の一部では、雇用確保と賃金上昇への新たな脅威として映った。金融危機とユーロ圏債務危機で経済活動が停滞し、失業率が上昇して各種予算が削減されている昨今、新たな移民に対する意識は一段と過敏になっている。

<問い直されるEUの理念>

難民受け入れの大部分を引き受けている国は、受け入れを割り当てる「クオータ制」の導入に反対する国を非難している。これがEUの結束を揺るがし、EU創設の理念も問われている。例えば、EU加盟国の大半で移動の自由を認める「シェンゲン協定」に疑問が投げかけられている。また、移民第2世代や第3世代の一部が急進化しているのを受け、EU域内の多元主義に関する議論も難しさを増している。

<見えにくい経済的メリット>

EUは社会の高齢化が間違いなく進んでいる。欧州委員会によれば、65歳以上が人口に占める割合は、2013年は18%だったが、2060年までには28%に拡大する。80歳以上と14歳以下はほぼ同じ数になる見通しだ。

経済協力開発機構(OECD)は、移民受け入れによる財政的影響は、特に労働市場に移民をうまく溶け込ませることができれば、多くの国で小さい傾向にあると指摘する。

しかしながら、この手の費用対効果分析は、移民の年齢が非常に低かったり、教育を受けていない場合は話が変わってくる。そうした移民を生産性の高い労働力に変えるためには、受け入れ国には先行投資が必要になる。多くの欧州各国は現在、そうした投資ができる理想的状況にはない。

<今そこにある政治的リスク>

難民問題は、フランスの国民戦線(FN)や英独立党(UKIP)など反移民を掲げる政党には追い風となるかもしれない。また、国境開放や責任分担といったEUの理念に対する反発を招く可能性もある。

特にリスクが高いのは、EU残留の是非を問う国民投票を実施する予定の英国だ。移民問題は英国の有権者にとって最大の懸案事項だ。反移民感情が高まれば、脱EUへの世論の支持がさらに高まる恐れがある。

<他の問題もこじれる恐れ>

難民や移民にどう対応するかについての議論は、投資家が注視するギリシャ債務問題など他の問題にすぐに直接影響することはない。しかし、予断は許さない。難民問題をめぐる不和は他の問題にも波及するリスクがある。そうなれば、将来の危機を回避するために必要なEUの経済的・財政的な結束強化は難しくなるだろう。
溺死した3歳のシリア難民の子供の写真は、難しい難民問題を考えさせられる。難民は受け入れたくはないと思っても、目の前でこのような悲劇が起これば、人道上難民について考えなくてはならない。はたして日本は難民を受け入れられるのか?

国境を失くした欧州は移民問題で大きな自己矛盾を抱えてしまった。
EU加盟国の大半で移動の自由を認める「シェンゲン協定」に疑問が投げかけられている。また、移民第2世代や第3世代の一部が急進化しているのを受け、EU域内の多元主義に関する議論も難しさを増している。

果てしない殺戮を繰り返したのちに国境を失くそうとした欧州の理念は崇高ではあるが、国境を失くすことによって、エントロピーの法則に従って富める国と貧しい国は均質となる運命にある。それに納得できない人々(欧州の極右政党を支持する人達)は再び国境を築こうとしている。

移民に反対する欧州の保守派に極右政党とレッテルを貼るのは出来たら避けたいが、マスコミでは移民を排斥する考え方をかつてのホロコーストに繋がるとして極右政党とレッテルを貼る。欧州の保守派の人々に対し私はある意味で同情できる。
自分達の美しい伝統を破壊する移民達の存在に耐えられないのだ!

ドイツやフランス、ベネルック3国や北欧の高福祉国家の人々が難民やギリシャ人と等しく貧しくなる決意が無い限り、欧州の美しい理念は残念ながらその通貨ユーロと共にやがて崩壊するだろう。移民問題は将来EUを瓦解させる時限爆弾のようなものだ!ギリシャが離脱してもEUは崩壊しないが、将来EUが崩壊するとしたらドイツかフランスの移民排斥を掲げる保守政党が政権を取ったった暁にはEUは瓦解する、英国は独仏より先に離脱する可能性が極めて高い。


シリアの気の毒な難民やアフリカから難民が大挙して豊かな欧州に地中海を渡りに押し寄せてきている。もし、私が難民であったのなったのなら、北欧の高福祉国家に渡りたい。

ハンガリーでは押し寄せる難民に対し駅を封鎖したり、難民の少女を女性カメラマンが蹴り飛ばすショッキングな映像が流れた。ハンガリーは自国民ですらドイツやフランスに移民を出す国だ、とても難民を受けいることは難しいだろう。

難民問題は古くて新しい問題ですが、世界全体の軋みを象徴するように、悪化の一途をたどっています。

人類の祖先は長くアフリカ大陸の大地溝帯に暮らしていた。地球は何度も寒冷化と温暖化を繰り返していました、寒冷化して海面の水位が低下し、紅海とアラビア半島が陸続きになるたびに、人類は出アフリカを繰り返し、150万年前には、出アフリカに成功したグループが北京原人やジャワ原人となり世界に広まった。だが、定期的に地球が寒冷化するたびに、原人たちはアフリカ以外では絶滅を繰り返し、人類はアフリカ大地溝帯付近でのみ生存していた。
 
温暖なエーミアン間氷期12万年前出アフリカを果たした一群はレバント(南西アジア)に到達していたが、9万年前に急激に襲った寒冷化と乾燥化により絶滅。そして現在アフリカ以外に住むわれわれの人類の祖先は8万5000年前に急激な寒冷化で紅海が一時的に80mも水位が低下し、人類は出アフリカを成功させたのであった。この小さな一団は西アジア、マレー半島、インドネシアへと1万年の間に広がった。そしてバイカル湖畔から南下し華北に暮らしていたプレ縄文人だが、南下し日本列島にやってきて、黒潮にのってやってきたマレー系の人々と混血して1万数千年前に縄文人の中核を形成した。そして2千数百年前、漢民族に圧迫されてて長江流域で水稲栽培をしていた難民と、やはり、漢民族に圧迫された、朝鮮半島の人びとが二千数百年前に縄文人と混血して誕生したのが我々日本人である。

ある意味では我々日本人の祖先は8万年前にアフリカを出発したアフリカ難民の末裔である。世界全体の難民数は、シリアだけでなく、ソマリア、スーダン、南スーダンなど1990年代半ば頃から1,500万人前後で推移している。

多くの難民の場合、その多くは紛争発生国の近隣諸国で受け入れられています。
特に最近では、シリア近辺で政情が比較的安定しているトルコ、レバノン、ヨルダンなどに、多くの難民が流入しています。近隣諸国が受け入れる原則・・・・支那や半島で起きえるであろう動乱に対して日本は備えがあるだろうか?


半世紀以上前に発効した難民条約は、現代でも難民問題の法的基盤でありながら、実態に合わない部分が大きくなってきた。難民条約の規定に従うと、その批准国は、たとえ紛争から命からがら逃れてきた人々であっても、それを保護しなければならない法的義務を負わず、その人たちを国境で門前払いしたとしても、条約違反にはなりません。ただし、それでは人道的観点からあまりに無情だという声があっても不思議ではありません。ハンガリーでの難民に対する取り扱いは無常でも条約違反ではないのです。

そこで、難民条約の難民の定義に合わないケースでもUNHCR国連難民高等弁務官事務所は人道的見地から「難民条約では必ずしも保護の対象にならない事実上の難民を保護する」ために、は「一時的保護」と呼ばれる取り組みに力を入れるようになりました。「一時的保護」とは、その名の通り、「紛争などから逃れ、パスポートやビザを持たずに集団でやってきた人々」を、彼らが逃れた先の国の政府に、「一時的に保護してもらう」ことです。つまり、難民条約の規定には合わないものの、人道的な配慮で、暫定的に受け入れてほしいとUNHCRが各国に協力を求めるようになったのです。

1951年の「難民の地位に関する条約」では、人種、宗教、国籍、政治的意見やまたは特定の社会集団に属するなどの理由で、自国にいると迫害を受けるかあるいは迫害を受ける恐れがあるために他国に逃れた」人々と定義されている。今日、難民とは、政治的な迫害のほか、武力紛争や人権侵害などを逃れるために国境を越えて他国に庇護を求めた人々を指すようになっている。 また、紛争などによって住み慣れた家を追われたが、国内にとどまっているかあるいは国境を越えずに避難生活を送っている「国内避難民」も近年増加している。このような人々も、難民と同様に外部からの援助なしには生活できない。適切な援助が実施できなかった場合、これらの人々は国境を越えて難民となり、結局、受け入れ国の政府や国際社会は、より重い負担を強いられることになってしまう。
一時的保護は難民条約に基づくものではないので、各国には周旋難民を保護しなければならない法的義務はありません。また、「自発的帰還」の原則はあっても、紛争を逃れてきた人々の帰国は滞りがちです。そのため、「一時的」であるはずの保護が「半恒久的」になることも珍しくありません。

ナチス時代への反省から、戦後は「地球市民主義」に基づく国際協力を進めてきたドイツをはじめ、難民保護に積極的なヨーロッパ各国でも、1990年代半ば頃から、難民受け入れに消極的な動きがみられるようになりました。これは、EUで移民の受け入れが制限されるようになるのとほぼ同時に、難民申請が急増したことが一つの要因でした。つまり、単純労働力をもはや受け入れないという姿勢をEUが示すなか、
「偽装難民」も急増した。

シリア難民問題が勃発する前から、欧州の移民は子供や孫が誕生している。二代目三代目たちは移住先の欧州で生まれ育ったが、欧州の中で最下層の社会を構成していることに反発して暴動事件を起こし、社会を混乱を起こしている。今回の難民問題は、受入国で将来もっと深刻な問題となるでしょう。

日本の難民 
歴史的に、日本も難民とは無縁ではない。百済が滅んだ時には、数多くの百済人が、事実上の難民として、友好国であった日本に身を寄せた記録がある。いくつかの例外を除いて、外国との通商を行っていなかった江戸時代の鎖国体制でも、出島のオランダ商館にいたヘンドリック・ドゥーフなどが、祖国のネーデルラント連邦共和国(オランダ)がフランスに滅ぼされたために、一種の難民の状態となって日本に取り残された。明治の時代でも、ロシア革命によって、祖国ロシアを追われた白系ロシア人やタタール人などの一部が、日本に逃れてきた事例もある。
ドイツにナチス政権が誕生し、大量のユダヤ人の難民が発生すると、日本の外務省は、日本本土や、中国大陸の日本支配地域を経由してアメリカなどに亡命するユダヤ人の取り扱いを定めた規則や、猶太人対策要綱などを制定した。
現在の日本は、国際連合の難民高等弁務官事務所などに毎年、多額の資金を提供しており、2014年の拠出額は世界2位である。しかし難民の国内への受け入れには慎重な姿勢をとっており、難民認定の数は諸外国と比べても著しく低い。
インドシナ難民に対する国際貢献の必要性が契機となり、日本は1981年10月3日に難民条約(対象地域を欧州に限定しない旨宣言)へ、1982年1月1日には難民議定書へそれぞれ加盟し、同1982年1月1日両の条約と議定書を発行した。そして、それまでの「出入国管理令」を大幅に改正・改定した「出入国管理及び難民認定法」(以下、入管難民法)によって難民の認定手続制度を定めている。入国管理当局の認定作業は当初より非公開かつ厳格であったが、1980年代後半にベトナムからの偽装難民が大量に流入するようになると、スクリーニング制度が導入され、さらに認定基準が引き上げられた。
日本の場合、難民審査は極めて厳格で、例えば2013年には3,260人が難民申請をしたのに対して、受け入れられたのは6人だけでした。先進国のなかで日本の難民審査が突出して厳しいことは、米国以外のメディアでも折々伝えられています。
 翻って日本の対応を見てみると、難民に対して日本は寛容とはいいがたい。

法務省入国管理局によると、14年に難民認定を申請した外国人は、前年比1740人増の5千人と過去最多だが、認定は11人だった。

難民認定求め2度目の提訴 スリランカ男性、勝訴でも不認定(8月28日)

コンゴ(旧ザイール)国籍のマサンバ・マンガラさん(39)が難民認定などを国に求めた訴訟の判決で、東京地裁(谷口豊裁判長)は(8月)29日までに強制退去処分を取り消し、法相に難民認定するよう命じた。

2008年に当局から出頭命令を受け、身の危険を感じて出国、来日して難民申請した。しかし10年に不認定処分となり、異議申し立ても棄却されたため提訴した。


コンゴ人の難民認定命令 東京地裁「迫害の恐れ」(8月29日)

法務省でまとめた2020年までの出入国管理基本計画では外国人の受け入れを拡大する方針を示している。だが、難民に関しては現時点では対象外だ。

移民受け入れに関しては「国民の声を積極的に聴取し、政府全体で検討していく」にとどめる。欧米に比べて厳格すぎると指摘される難民認定制度は運用の改善にとどめ、抜本見直しは見送る。

外国人在留資格を拡大 専門人材受け入れ、法務省検討(9月2日)
2014年度のUNHCRへの拠出金のうち、日本のそれは全体の6パーセントにのぼり、これは国単位でいえば米(39パーセント)についで、英国とともに第2位です(EUが8パーセント、民間からの寄付の合計がやはり6パーセント)。国際機関といえども、資金がなくては活動もままなりません。その意味で、日本が難民問題に貢献していないとも言えません。
少なくとも受け入れ人数から見れば、どうひいき目にみても、日本が率先して難民問題に関わっていないことも確かです。UNHCRに資金協力をしながらも、自国でほとんど難民を引き受けていない状況は、湾岸戦争の時に金は出したが、クウェート政府からの感謝が来なかったのと同じです。

だが、在日朝鮮人達は事実上偽装難民であり、第二次世界大戦後日本に居残ったり朝鮮戦争とその後にやってきた偽装難民である。在日、その子弟50万人以上その後日本に帰化した者まで含めると100万人近い偽装難民を日本社会に受け入れている。
この在日達の品行があまりにも悪い為日本は難民達に門を閉ざしている理由でもある。在日達が日本社会に溶け込むのであれば日本は彼らを受け入れても良いのだが、華夷秩序に染まった彼らは日本人になろうとしなかった。自分達が特権階級のように在日特権を持つため、日本社会に溶け込もうとしていない。異質な異教徒に日本人は辟易してしまったのだ。
日本人の感性からすると平気で嘘をつき、約束を破る不誠実な人達は受け入れたく無いのである。
北京で行われた戦勝70周年軍事パレードで象徴されたように、南北朝鮮と中国の関係が劇的に変化した。数年以内に半島で北朝鮮が動くだろう。最悪の場合何百万人という多数の難民が発生し、その一部は日本にやってくる。
事態が収拾して、難民が帰国すればいいが、そのまま居座る可能性が高い、はたして日本は受け入れられるのでしょうか?まもなく支那と朝鮮半島は混乱と動乱の時代になるだろう。最悪何百万人という難民が日本に押し寄せる可能性が強い。日本はその受け入れ準備はしているだろうか?おそらく、受け入れ計画は無いだろう。千人規模であれば現状でもなんとかなるであろうが、万十万人単位となった時の想定を考えているだろうか?現実となってからでは遅い。
日本政府は
>欧米に比べて厳格すぎると指摘される難民認定制度は運用の改善にとどめ、抜本見直しは見送る。
まったく想定していない!
国際社会の手前、船で押し寄せる避難民を戦乱の半島に追い返すことは難しい、
ある程度は受け入れざるをえない。 重要なのは戦後直ちにどうやって帰国させるか?日本は、朝鮮半島からの邦人救出だけでなく、桁違いの難民の受け入れと帰国作業について、考えておく必要があるだろう。

偽装難民の中にはにはゲリラが混ざっている可能性が高いことを考えれば、具体的には離島に一時的な収容施設を設営して日本国内に偽装難民として潜り込ませることを不可能にすべきじゃないかと思う。都市部に流れ込みスラム街を作ったり不法占拠の挙げ句権利を要求するのは目に見えている。
離島といえでも、水食料インフラを考えると限度があるので、今のうちに準備をしておくべきかもしれない。
具体的には八丈島、佐渡に収容所を建設してはどうか?対馬とか五島列島や壱岐では昔から韓国だとか言いそうだから避けておいた方がよい。
[ドルトムント/ベルリン 10日 ロイター] - 欧州諸国の多くが難民・移民の大規模な受け入れは自国経済に損失をもたらし得ると考える一方で、ドイツは記録的な難民流入に頼ることで自国を救おうとしている。

死亡数が出生数を上回るなか、ドイツの労働人口は2030年までに600万人減少する見通しで、持続的な経済成長を危うくしている。

「われわれのところにやって来る人々を早急に訓練し、仕事に就かせることができれば、熟練労働者の不足という、わが国経済の未来にとって最大の課題の1つが解決するだろう」とガブリエル副首相兼経済・エネルギー相は10日、議会で語った。

ドイツは年内に約80万人の移民を受け入れる予定だ。移民で不足を埋めつつ、人口を維持するのはドイツ政府にとって簡単なことではないだろう。だが、多くの企業はすでに彼らに期待のまなざしを向けている。

ドイツ西部の都市ドルトムントで小さな床張り事業を営むダニエル・コックさんは、研修生を探して1年がたったころ、地元の手工業会議所(HWK)から難民を引き受ける気はないかと聞かれた。

その後、コックさんのところには31歳のエリトリア出身の男性が派遣された。男性には床張りの経験は全くなかったが、2週間に及ぶ試用期間を経て、2018年まで見習いとして働くことになったという。

「期待していたわけではなかったが、能力があったし仕事熱心だった」と、コックさんは話す。コックさんは、これまで数え切れないほど満足のいかない研修生を受け入れてきたという。

ドイツ経済研究所(DIW)のマルセル・フラッシャー所長は、同国で過去5年間に新たに創出された雇用約150万人の3分の2以上が移民で占められたとし、「ドイツの経済力を維持したいなら、労働者が必要だ」と指摘した。

<恩恵か負担か>

難民の約5分の1を受け入れるドイツ最大州ノルトライン・ウェストファーレン州にあるドルトムントは4000人程度を引き受けるが、年末までにその数は倍増する見通しだ。

工業都市であるドルトムントは炭鉱業が衰退し、失業率は12%超に上る。これは全国平均の2倍だ。

欧州の指導者らは難民受け入れを拒否する理由として高い失業率を挙げるが、ドルトムントのHWKは異なる見方をしている。同市では企業の4分の1程度に空きがあるとしたうえで、HWKの広報担当者はドイツ人の多くが徒弟制度には興味を持たず、大学への進学を希望すると語った。

そこでHWKは今年、難民85人に言語と数学のテストを実施し、シリアやコンゴ、エリトリア出身の15人を選んで眼鏡技師や電気技師としての訓練を行った。コックさんの会社で働く男性はそのうちの1人だ。

徒弟制度では、時給8.50ユーロ(約1150円)という最低賃金が義務付けられていない。労働組合は、難民が安い労働力として搾取されないよう対策の必要性を訴えている。

難民流入が賃金引下げを招く恐れについて、HWKの広報担当者は、徒弟制度の報酬は団体協約によって固定されていると回答した。

ドルトムントHWKの責任者は、小規模な企業は時に難民にとって家族の代わりとなり、新たな生活を送る助けとなっていると話した。

その一方で、難民流入の「負の側面」も浮上し始めた。デメジエール内相は国家の負担が増加する可能性を指摘。ナーレス労働社会相も手当受給者の数が最大で46万人増加する可能性があるとしている。

ドイツ政府は、手続きの簡素化など難民が労働市場に参入するまでの時間短縮化を実施している。

労働の未来研究所(IZA)の副所長は、単に空きがいっぱいあるからといって、難民で熟練労働者の不足を解決できると考えるのは誤りだと指摘する。「中長期的に見れば、ドイツが抱える人口動態の問題は緩和できる可能性がある。とりわけ、われわれが社会として難民を労働市場にうまく溶け込ませることができるのであれば。ただし言うまでもなく、これはチャレンジであり、約束された成功などない」と話した。

(Tina Bellon記者、Caroline Copley記者、翻訳:伊藤典子、編集:下郡美紀)
高齢化が進む日本にでも、おおいに参考にすべきかもしれな、若い難民はドイツに残り、内戦が落ち着けば中高齢者の難民は国へ帰る・・・欧州の産業界は安い賃金で働く移民を歓迎しているようだが、一般国民はたまったものではない!賃金が下がり失業してしまう。当然移民反対の政党が今後伸びるであろう、そしてEUから脱退を考えるに違いない。

日本の場合、ドイツほど馬鹿ではない、間違っても支那人と朝鮮人を新日本人として取り込みたくないということは声を出さなくともコンセンサスがある。難民を引き受けるのであれば特亜諸国以外の国民を受け入れたい、仮に台湾が攻撃を受け発生した難民は受け入れても良い、だが支那本土と朝鮮半島人はお断りだ!数年内に起こるであろうシナ内戦で、何百万人と押し寄せてくるであろうが、海上に浮かぶシナ難民については折角埋め立てた南沙諸島にお連れしてあげよう!

何百万人と出るであろう特亜難民を日本は受け入れる意思が無い。歴史を捏造し恩を仇で返してきた報いを受けることになるであろう。





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    蟻とキリギリシャ


国民投票したところで・・・結果は同じ・・・働け!きりギリシャ人!

左翼チプラス首相の無能力ぶりは、管直人とダブります。ギリシャ急伸左派連合(Syriza)やチプラス首相は選挙で国民に出来もしない理想を語り政権を取った。
政権を取ったはいいが、何もできず、EUとは関係を悪化させ、最終判断を投げ出し国民投票にかけた。

予想は拮抗しているらしいが、私の予想は開けてびっくり玉手箱、国民投票で財政再建策受け入れを「ネ(ギリシャ語でイエス)」とする国民が予想より多数で、チプラスギリシャ急伸左派連合敗北するだろう。(日本時間7/521:40書込み)

ギリシャ国民は気概がないし、すこしでも楽な道を選ぶことについて天才なら国際債権団の財政健全化案を受け入れを表明するだろう。

ギリシャ国民に気概があって本気で経済復興をめざしドラクマへの回帰したならば、頑張ってはほしいが、本気で気概をもっていないだろう。過去のギリシャ政治家の性向を踏まえれば紙幣を刷りまくることが予想されるため、ドラクマの通貨価値は下がり貯金をはじめ年金、賃金が目減りするというとんでもないシナリオが待っている。

これはギリシャの悲劇ではなく、イソップ童話の「アリとキリギリス」にすぎない。
ギリシャ人はイソップ童話の「アリとキリギリス」を読み直すところから国家を立て直すべきであろう。

Hugo Dixon

[アテネ 2日 ロイター] - ギリシャ国民は5日の国民投票で「最悪」と「悲惨」のどちらを選ぶかを迫られる。私はギリシャ語が話せ、ギリシャ人の曾祖母を持つが、ギリシャ人ではない。しかしもしギリシャ人だったとしたら、えいやで「最悪」の方、つまり「イエス」の票を投じるしかないだろう。

公式には、賛成票は債権者団が6月25日に示した提案を支持するとの意思表示になる。提案には、ギリシャが融資と引き換えにさらなる改革と緊縮策を受け入れることが含まれていた。しかし債権者側は既に提案を撤回している。それなら賛成票を投じた場合、何が起こるのだろうか。

最も可能性の高いシナリオは、反対票を呼びかけているチプラス首相の辞任だ。そして再び総選挙が実施されるだろう。恐らく野党は結束して選挙に勝ち、債権者と新たな合意を結びそうだ。

一つ重要な点は、新政権がチプラス首相よりも有利な条件を引き出せる立場に身を置きそうなことだ。野党側はこれまで債権者との合意を訴えてきたし、国民投票と選挙の両方で国民の負託をしっかり確保したのだから、ユーロ圏諸国と国際通貨基金(IMF)から現政権よりも大きな信頼を寄せられるだろう。

新政権は、ギリシャの根深い問題に切り込む改革に重点を置きながら、緊縮策の方は軽めにする合意を結べるかもしれない。合意をしっかり実行に移すなら債務の返済期限を延長する、との約束を得られる可能性さえある。

問題は、ギリシャはチプラス首相が選出された時点に比べ、ずっと悪化した地点からスタートを切ることだ。経済への信頼感は過去5カ月間でずたずたになり、今週から始まった銀行閉鎖で転落に拍車が掛かった。

資本統制の解除は段階的にしか進まないであろうことを踏まえれば、最善のシナリオでも、2013年に銀行閉鎖を実施したキプロスの二の舞は避けられないかもしれない。キプロス経済は同年、5.4%のマイナス成長に陥り、翌14年も2.3%のマイナス成長だった。ようやくプラス成長に転じたところだ。

次に、国民投票で「ノー」が過半数を占めるという悲惨なシナリオに目を向けよう。チプラス首相は、そうなれば国民の負託が得られ、債権者との交渉を有利に進められると述べている。なぜそうなるのか理解に苦しむ。もはや信頼感などかけらも残っていない。債権者団は「ノーはノー」であり、交渉する価値なしと結論付けそうだ。

その結果、銀行は閉鎖されたままになる。現時点で預金者は1日に60ユーロの引き出しを許されているが、あと1週間もすれば現金は完全に底を突くだろう。

欧州中央銀行(ECB)が保有するギリシャ国債はデフォルト(債務不履行)に陥り、ECBはギリシャの銀行が支払い能力を失ったと判断するだろう。そうなると、銀行再開の道は2つしかない。旧通貨ドラクマの復活か、預金者の資金を一部没収して銀行資本に転換することだ。現実的には、政府は恐らくドラクマ路線を選ぶだろう。状況は混迷し、何年にも及ぶ法廷手続きを要するだろう。

多くの国民は税金の支払いを止めそうだ。従って、政府は給与と年金を支給するために「借用証書(IOU)」を刷らざるを得ず、これが新通貨の前身となる。このIOUはユーロに対して大幅なディスカウントが付き、おそらく半分程度の価値で取引されるのではないか。

輸入代金に回す資金も枯渇し、石油や医薬品といった必需品さえ買えなくなるだろう。ギリシャは外貨準備がゼロに等しく、IMF融資でデフォルトを起こしたばかりとあって、支援を仰ぐのも難しい。

経済は崩壊する。店頭では資金不足が露わになるだろう。だれもが現金での支払いを要求し、手に入れた現金は蓄えこむ。消費は急減する。企業は納入業者への支払いに行き詰まり、破綻する。ギリシャの最も重要な産業である観光業は、外国人のキャンセルが相次ぎ打撃を被る。

これらはどれも、既にある程度起こっていることだ。しかし国民投票で「ノー」の結果が出れば、現在の悲惨な状況でさえ、あのころは平和だったと思い起こされるようになるだろう。欧州連合(EU)は人道援助に踏み切るかもしれない。

理論上は、ギリシャはこうした混迷期を経て、どん底から再び成長に転じられるかもしれない。早い話が、ギリシャは一瞬にして競争力を獲得するのだ。観光客は安いバカンスに飛びつき、消費者は高い輸入品より安い国内品に目を向けるだろう。

しかしリスクがもう一つある。チプラス首相は税収不足を補うためにドラクマを刷り始めたが最後、その習慣を断つのは至難の業になる。これはハイパーインフレをもたらし得る。

つまり、国民投票に賛成票を投じれば、せいぜい2年間の景気後退で済む可能性がある。一方、反対票を投じれば、目先は経済崩壊、その先にはインフレとさらなる混乱が待っているだろう。ギリシャ国民にとってこれは究極の選択だが、正しい答えは「イエス」だ。

7/6AM7:00記
ギリシャ人はどこまでアホなんだ!
やっぱり人ではなくキリギリシャなんだなぁ~

少しは知性があると思ったが・・・根っからのオーストリッチな場当たり主義だね。
チプラス曰く 「ギリシャは明日 (6日)から交渉のテーブルに戻る」EUや国際通貨基金(IMF)は、交渉の余地が無いことを示せば良いだけだろう。

この労働を卑しいと考える点、近隣の経済大国に甘える行動はアジアの某半島人と同じである。
そのうち誰も関わりたくなくなるだろう。





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【モスクワ=黒川信雄】ロシアの首都モスクワで9日、対ドイツ戦勝70周年式典が行われた。ソ連崩壊後では最大規模とされる軍事パレードが実施され、「大国」復活を目指すプーチン政権の意向が色濃く反映される内容となった。

プーチン大統領は演説で、「われわれは世界を一極化させる試みを目の当たりにしている。世界の安定的な成長を害するものだ」などと米国を念頭に批判。出席した各国首脳に「ナチズムと日本の軍国主義に苦しめられ、戦った国々に感謝する」と述べるなど、日米同盟への牽制(けんせい)ともとれる発言を行った。

この日のパレードでは将兵1万6000人以上が「赤の広場」を行進し、海外からも中国人民解放軍の儀仗(ぎじょう)兵が初参加した。約200種類の戦車やミサイルなどの兵器が公開され、最新鋭戦車T14アルマータや新型大陸間弾道ミサイル(ICBM)ヤルスなどが初登場した。

2005年の60周年式典では日本を含む53カ国の首脳が出席したが、今回はウクライナ問題を背景に欧米の首脳らが軒並み欠席。ロシアは60カ国以上の首脳を招待したとされるが、中国の習近平国家主席ら約20カ国の出席にとどまった。
ロシア対独戦勝70周年記念式典が行われた。
最大の注目点であったロシア新戦車T-14はじめ最新鋭の装甲車両はリハーサルの5月5日にお披露目され、すでに当ブログでも記事として紹介した。


今回は政治的な面からロシア対独戦勝70周年記念式典について書きたいと思います。

10年前G8が巧く機能していた頃のロシア対独戦勝60周年記念式典にはプーチンロシア大統領、ブッシュ米大統領、トニーブレア・イギリス首相、シラク・フランス大統領、ドイツ・シュレーダー首相、イタリア・ベルルスコーニ首相、中国・胡錦濤主席、そして日本の小泉純一郎が一堂に会した。そして、ロシア対独戦勝60周年記念式典の1枚の写真だ。

【湯浅博の世界読解】「現代を鑑」に歴史を裁くのか 【産経 2005/05/21】 

 「追悼と和解」を掲げながら、「優劣と誤解」を振りまくバカげた席順であったと思う。モスクワで開かれた今月九日の対独戦勝60周年の記念式典の風景である。

 第二次大戦の勝ち組であるブッシュ、プーチン米露両大統領を中心に、英仏中が脇を固める形で「追悼」が演出された。これら5カ国は、国連安保理常任理事国(P5)の戦勝国クラブとしていまにつながる。

 日本は戦勝P5の横にドイツ、イタリアの首脳とともに、旧敵国として中央から外れた席次が与えられた。戦勝国と敗戦国の区分けがあまりに露骨で、はて、どこが「和解」だったのか。

 ところが、この区分けを崩した政治家がいた。首脳たちが横一線で歩き出したとたんに、隅っこからスーッと真ん中に寄ってきて、ブッシュ大統領と仲良さそうに肩を抱き合った。むかし敵国、いま同盟国の小泉純一郎首相である。

 小泉首相にすれば、現在の盟友、ブッシュ氏と親交を示す最高の見せ場だったに違いない。しかし、目の前を素通りされた中国の胡錦濤主席からみると、戦勝国クラブの晴れの舞台を崩された思いが強かろう。

 先ごろは「反日デモ」の利用で、日本の常任理事国入り阻止という腹黒い意図を見抜かれたばかりだ。胡氏には、再度「歴史カード」が使えるこの式典にかける期待が大きかったと推察する。

 ところが、小泉-ブッシュの抱擁シーンが、インターナショナル・ヘラルド・トリビューン紙などいくつかの米欧紙の一面を飾った。この一枚の写真によって、戦勝国・中国の敗戦国・日本に対する優越が覆されてしまったのだ。(以下略)
今回の対ドイツ戦勝70周年記念式典には、招待されたにも関わらず米国への兼ね合い上、安倍首相は参加しなかったが、記念式典に安倍首相は参加すべきであったと思う。そうすれば、中露による日本軍国主義の声明は出しにくかっただろうし、ロシアに恩をうることができた。日本が憲法を改正して対等な日米同盟であったのなら出席できていたろう。今回はしかたがないと思う。

対ドイツ戦勝70年記念式典、プーチン大統領の脇にいたのは中国の習近平国家主席である。約100人の人民解放軍兵士が赤の広場を初めて行進した。

中露がともに第二次世界大戦で日本軍国主義と戦った同盟国であることをアピールするとともに、今年9月に開催される対日戦勝70周年式典にプーチン大統領の出席を改めて確認した。

だが、ロシアは第二次世界大戦時はソ連であり中国は中華民国(台湾)であり厳密に言えば別な政府である。
私から見れば歴史問題で正統性を振り回す中露の姿は滑稽に見える。

これまでロシアは日中の歴史問題に深入りすることは極力避けてきたものの、欧米との関係悪化に伴って中国への依存度が高まる中、歴史問題で中国と歩調を合わせる方向へ舵を切りつつある。

日本から言わせれば条約違反で攻めこんできた歴史的経緯をロシアに突きつけることだって出来る。

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10年前の60周年式典に参加した米国やフランス、ドイツの首脳は姿を見せず、代わりに対独戦にまったく参加していない中国の習近平がいた。中国は場違いだけではなく、中国共産党は日本帝国陸軍とすら戦っていない。ロシアとの間でミストラル級強襲揚陸艦の売却問題を抱えるフランスはファビウス外相を式典に派遣したほか、ドイツのメルケル首相も「ウクライナ問題に対するロシアの姿勢は受け入れがたいが、何百万ものソ連兵士の死にドイツは責任を負っている」として、式典の翌日に無名戦士の墓への献花を行った。

ロシアと「連合国家」を構成している同盟国ベラルーシのルカシェンコ大統領も、今回の記念式典参加を早々に見送っている。カザフスタンのナザルバーエフ大統領、アルメニア、アゼルバイジャンといった旧ソ連の友好国首脳はそれぞれにロシアとの間で問題を抱えながらも式典には出席した。旧ソビエト諸国の首脳ら10年前の半数以下のおよそ20人の首脳らが顔をそろえたにすぎない。ウクライナ情勢などロシアと米欧の溝が深まり、「新冷戦」とも称される国際社会の現実を象徴している。

ロシアでは「大祖国戦争」と呼ばれる対独戦(1941~45年)で、旧ソ連は2700万人ともされる犠牲者を出した。ロシア人の多くが親族に犠牲者を持ち、戦勝記念日は日本の8.15終戦記念日と同じく鎮魂の日でもある日だ。だが、プーチン大統領が「戦勝国」の立場を露骨に強調した、「ソ連はナチス・ドイツを打倒した戦勝大国だ」「ソ連は欧州をファシズムから解放した」。プーチン政権はこう声高に叫ぶことで、国連安全保障理事会の常任理事国に象徴される「戦勝国の利権」のよりどころを死守しようと躍起になっている。

しかし、第二次大戦の勃発の切っ掛けは、独ソが39年、欧州での勢力圏分割を密約し、ドイツがポーランドに侵攻して大戦に道を開いた歴史的事実に、ロシアが目を閉ざしているからだ。

ロシアは、東西冷戦構造の端緒となったヤルタ協定(45年)を「長期の平和がもたらされた」などと評価する。だが、独ソの双方に蹂躙(じゅうりん)された東欧やバルト諸国にとっては、戦後のソ連支配は「新たな占領」にほかならなかった。

プーチン政権が「戦勝」や「欧州の解放者」といった歴史認識を強調する背景には、冷戦に「敗北」し、旧東側諸国が続々とEUや北大西洋条約機構(NATO)へと寝返っていたリベンジもあり、鉄のカーテンを何とか押し戻したいのである。

ロシアは、ソ連を否定的にとらえる東欧・バルト諸国を「歴史の書き換えを図っている」と罵倒する。昨年、親欧米政権が発足した隣国のウクライナには「ファシスト」のレッテルを貼って軍事介入した。

犠牲者の追悼や和解を重んじる欧州に対し、大規模な軍事パレードを行うロシアは異彩を放つ。米欧とロシアの対立は中国を巻き込み、新冷戦の始まりを意味する対ドイツ戦勝70年記念式典であった。





パレードは兵士約1万6000人、装甲車200台、軍用機やヘリコプター150機が参加して盛大に行われた。ナチス・ドイツに対する戦勝70年を記念する軍事パレードに続いて、戦争で戦った兵士をたたえる行進が行われ、ロシア内務省の発表で50万人以上が集まった。

ドイツが降伏文書に調印したのは、西ヨーロッパ夏時間では5月8日午後11時15分、モスクワ夏時間では5月9日午前2時15分であった。この為ロシアをはじめカザフスタンベラルーシなど多くの旧ソ連諸国では5月9日が対独戦勝記念日となっている。

ちなみに、米国では米首都ワシントン中心部のナショナル・モール(国立公園)の第2次世界大戦記念碑で8日、対ドイツ戦勝70年記念式典が行われた。ライス大統領補佐官(国家安全保障担当)や欧州同盟国の大使らが出席。

 戦時中に日本本土を無差別爆撃したことで知られるB29爆撃機、B17爆撃機、戦闘機P51マスタング、 同P38ライトニングなどが編隊飛行を披露した。 当時の米軍の主力機56機が、首都上空を初めて儀礼飛行した。



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[フランクフルト 15日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)には緊急流動性支援(ELA)という「切り札」が存在し、これまでにもELAの承認権限をちらつかせることで、重債務国に対して財政緊縮とセットになった金融支援を飲ませてきた。

既存の支援策延長の是非をめぐって大詰めの交渉が行われているギリシャに対しても、ECBはこの「切り札」を行使するかもしれない。

ECBとしても、ギリシャの銀行にとって命綱とも言えるELAを取り上げることは本望ではない。ELAがなくなれば、ギリシャがユーロ圏離脱に追い込まれることはほぼ確実だからだ。しかしギリシャが既存の支援策の延長を拒否し、新たな支援の枠組みも受け入れない、という事態になれば、ECBにはELAを拒否する以外に選択肢はない。

ECBは先週12日、ギリシャの銀行に対するELAをおよそ50億ユーロ(57億ドル)上積みし総額650億ユーロとした。これは18日までの時限措置であり、同日のECB理事会で再度見直す。

ECBはもはや、資金供給の担保としてギリシャ国債を受け入れていない。代わりにギリシャ中銀がELAを活用して、国内の銀行に資金供給を行う。ELAとは、ユーロ圏の中央銀行が自国の銀行に対して行う支援だが、実施には厳しい条件がつき、かつECBの承認も必要だ。

独政府の経済諮問委員会のフォルカー・ウィーラント委員は「ギリシャ政府が『債務を返済しない』となれば、ギリシャ国債を大量に保有しているギリシャの銀行は事実上、支払い不能状態となる」と指摘。

ELAのルールによれば、各国の中銀は「支払い能力がある」と見なす銀行に対してのみ、ELAを「一時的に」実行するとなっている。

ECBがこのルールを盾に、ギリシャの銀行へのELAを拒否すれば「ギリシャ政府を合意に追い込める」(ウィーラント委員)という。

<Uターンか、ゲームオーバーか>

ギリシャの銀行の資金繰りをめぐっては、18日に開催されるECB理事会が目先の山場となる。ECB理事会で3分の2以上の賛成があれば、ギリシャ向けELAに何らかの制限を設けることが可能になる。

ECB理事会メンバーの一部はギリシャへの苛立ちを隠さない。

プラート専務理事は先週、ELAは「ごく短期的なニーズ」に応えるための制度だと強調。支払い能力のある銀行のみが対象になるというルールは、厳格に適用すべきだと強調した。また、ワイトマン独連銀総裁も、ELAについて「厳格な基準」を適用すべきとの認識を示した。

ギリシャの現行の支援の枠組みは月末で終了する。支援延長は事実上、16日に開催するユーロ圏財務相会合がラストチャンスとなる。

ベレンバーグ銀行のエコノミスト、クリスチャン・シュルツ氏は、ギリシャは結局Uターンし、支援策を受け入れるのではないかと話す。そうでなければ「ECBがELAを制限する可能性は大きい。ELAが制限されれば、ギリシャの銀行は『ゲームオーバー』だ」と強調した。

(Paul Carrel記者、John O'Donnell記者 翻訳:吉川彩 編集:加藤京子)

ギリシャの抵抗は崖っぷち…譲れない「支援拒否」も、支援の最終決断迫るEU各国 【産経】2015.2.17 22:18

【ベルリン=宮下日出男】欧州連合(EU)のユーロ圏財務相会合はギリシャ金融支援の延長申請の期限を今週中とし、ギリシャに最終決断を迫った。かたくなに抵抗を続けるギリシャは崖っぷちに立たされた格好だ。

ギリシャのバルファキス財務相は会合後、現行の支援を「問題の一部であり、解決の一部ではない」と改めて批判した。鋭い舌鋒(ぜっぽう)で、チプラス首相と並ぶ発足1カ月足らずの新政権の顔となった財務相も、この日は険しい表情をみせた。

交渉の山場だった会合は日付をまたぐともみられたが、他の議題を含め4時間もかからずに終了した。遅れて会場に入ったバルファキス氏に「現行支援の技術的延長」を求める声明案が示されたが同氏が拒否し、早々に決裂したためだ。

EU側は危機再燃を避けるためギリシャ問題の軟着陸を図る一方、他の加盟国の反財政緊縮派やユーロの信頼への影響を考え、安易に妥協できない事情があった。だが、支援延長を求めた理由はそれだけでない。

「表現は違うが、同じ解決策だ」-。財務相会合のデイセルブルム議長はギリシャの要望を検討した結果、実質的に支援延長と大きく変わらないと強調する。バルファキス氏も「緊縮撤回」などの公約実行を見合わせる譲歩策を示していると認めた。であればいったん支援を延長し、その間に交渉すればよいというのがEU側の考えだ。

ただ、反財政緊縮を掲げる政権としては「支援拒否」の要求を形だけでも通し、国内に成果を誇示する必要がある。失敗すれば、強気の交渉を支持する国民を失望させ、政権基盤も揺らぎかねない。EUの交渉担当のモスコビシ欧州委員は「私たちが求めるのはイデオロギーでなく合理性だ」と“理性的判断”を促した。
ギリシャに対するEUなどの支援交渉が土壇場を迎えている。
ギリシャ危機は回避できるのか?結論から言えば回避するであろう。ただ、ギリシャ人がとことん馬鹿だったら世界にとっては迷惑な話である。
 1月のギリシャの議会選挙で「急進左派連合」が勝利し、右派政党である「独立ギリシャ人」と連立政権を樹立した。2010年の財政危機以後、他のEU諸国IMFから資金援助を受ける代わりに、厳しい財政緊縮策を続けてきた。そのため若年失業率が50%に達するなど、極めて深刻な不況に陥り、国民が中道政党であった旧与党から左派・右派の野党支持に大きくシフトしたのだ。
 新政権は選挙戦で「緊縮政策の停止と対外債務の返済条件緩和」を公約に掲げ、資金援助してきた他のEU諸国とりわけドイツやオランダと強く対立する結果となった。
ドイツは、ギリシャが徹底した財政再建努力を行うことを条件に2450億ユーロ(約33兆円)もの巨額支援を行ってきた。ここでギリシャを特別扱いすれば、自国の納税者の不満が噴出するばかりか、スペインなど周辺国に反緊縮の動きが広がりかねない。
ドイツなどの議会手続きに間に合わせるには週内の支援要請が不可欠で、ユーロ圏19カ国が16日開いた財務相会合は、厳しい緊縮策を伴う現行支援策の全面見直しを訴えるギリシャと、継続を求めるEU側の溝が埋まらず、11日に続いて物別れに終わった。EU側はギリシャが20日までに支援延長を受け入れない限り、2月末で資金供給などを打ち切る構えだ。財政破綻が現実味を帯びる中で、ギリシャのチプラス政権は発足3週間にして崖っ縁に追い込まれたことになる。ショイブレ独財務相は、「問題は、ギリシャが信頼を取り戻す道を選ぶのかどうかだ。(現行支援以外の)選択肢はない」と切り捨てた。EUとギリシャは日本と韓国におけるスワップ協定みたいなもので、力の弱いギリシャや韓国にはなんら決定権などない!
EU諸国や欧州中央銀行(ECB)などからの資金援助がなければ、ギリシヤ政府の手元資金は数週間で枯渇するとみられている。ECBはギリシャ政府の信用が悪化する中でも、政府の資金援助に付された緊縮財政措置を継続する限りは、ギリシャの金融機関に対して短期資金をほぼ無制限に供給し続けてきた。
ギリシヤ政府は国内の金融機関から資金を得ることもできた。しかし新政権が緊縮財政を停止すれば、ECBによるギリシヤの金融機関に対する資金供給も停止さ国内銀行からの調達も出来なくなる。
EU側は、ギリシャが現行支援の延長を受け入れ、緊縮策を履行しない限り、支援融資や欧州中央銀行(ECB)の資金供給を実施できないとの立場だ。「次の段階に進めるかはギリシャにかかっている。彼らは現行支援を延長するかどうか決心する必要がある」。記者会見したユーロ圏財務相会合のデイセルブルム議長(オランダ財務相)は、強い口調で事実上の「最後通告」を突きつけた。
ECBの資金援助が止まれば、ギリシャは自力で金融市場からお金を集めるほど信用力が回復しておらず、EUなどの支援が無ければ数カ月以内に資金不足に陥り、ギリシヤの銀行部門が実質破綻に陥るとともに、ギリシヤ政府も債務不履行となり財政破綻に追い込まれる可能性が高い。
ギリシヤの政権与党である急進左派連合は銀行部門の崩壊やEU・ユーロからの離脱を望んでいない。援助する側の他のEU諸国の政府も、反EUを掲げる右翼政党や反緊縮財政を掲げる左翼政党が勢力を増しているなかで、ギリシヤ経済の崩壊を見過ごすことで反EU政党への支持が拡大することは避けたいと考えている。このため、ギリシヤのユーロ離脱を回避する妥協が成立する余地はあるだろう。



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週刊新聞「シャルリー・エブド」の襲撃は報道の自由と言う名の暴力の結果受けた暴力であり、一方的にテロリストを非難すべきではない。

http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/8/82/Cabu_20080318_Salon_du_livre_3.jpg/220px-Cabu_20080318_Salon_du_livre_3.jpg勿論、テロリストがしたことは許されるべきではなく、私もテロリストの愚行を非難するが、今回のテロで犠牲になった漫画家の中には、以前別の風刺新聞「カナール・アンシェネ」で日本と日本文化を侮辱する風刺画を描いていた漫画家Cabu(ジャン・カビュ:今回の銃撃事件で死亡)が含まれている。

これは原発事故でやせ細り手が3本生えた力士がオリンピック競技に出場しているとしたもの。リポーターはマイクを持って「福島のおかげで相撲がオリンピック競技になりました」と伝えている。この風刺画は菅官房長官が遺憾の意を示すほどの話題となった風刺画だ。皆さんどう思われますが?わたしはできたらこの漫画家を実際は行動にはおこさないが、福島第一原発一号炉のプールに突き落としたいと思いました。自分は超然として、周りを徹底的にこきおろすフランス式の笑いは正直ついていけないし不愉快だ。ある意味では因果応報であったのかもしれない。
風刺漫画で知られるフランスの政治週刊紙「シャルリー・エブド」の本社が1月7日(現地時間)、銃撃を受けた事件で、死亡した12人のうち4人は風刺漫画家だったとフランスでは報じられている。                        
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 「カーボ」という愛称で知られ、風刺画も描いていた編集長のステファン・シャルボニエ氏も銃弾に倒れた。また、著名な風刺漫画家のカブ氏、ウォリンスキ氏、ティグノス(本名はベルナール・ベルラック)氏も犠牲となった。このテロ事件では、他に少なくとも8人が死亡している。

イメージ 4シャルリー・エブド紙の風刺漫画家シャルボニエ氏が2011年11月3日、パリのロン・ポアン劇場での記者会見に出席した時の様子。

シャルボニエ氏は、因習を打破する姿勢で広く知られており、反体制的な同紙の看板的存在だった。

シャルリー・エブド紙はこれまでも、政治や宗教などさまざまなジャンルの有名人を攻撃する風刺画を数多く掲載してきている。中でも一番注目を集めたのは、イスラム教ならびに預言者ムハンマドに関する表現だった。

2011年には、ムハンマドを同紙の新しい編集長に指名したという風刺画を掲載。その翌日には、同紙事務所に火炎瓶が投げ込まれ、全焼する事件が起きた。
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2011年に発表された風刺画には、「笑いすぎて死ななかったら、むち打ち100回の刑だ」というセリフがついている。この号の発売後、同紙事務所には火炎瓶が投げ込まれた。

同紙は2011年にさらに、預言者ムハンマドを同性愛者として描いた風刺画を掲載した。その結果、同紙ウェブサイトはハッカーの被害を受けている。        (以下の画像)

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2012年には、フランス当局から警告を受けていたにも関わらず、ヌード姿のムハンマドの絵を複数掲載した。シャルボニエ氏はAP通信に、預言者ムハンマドを風刺する漫画の掲載決定について次のように主張した。「ムハンマドは私にとって聖なる存在ではない。イスラム教徒がこの漫画を見て笑わないのは仕方がない。しかし、私はフランスの法の下に生活しているのであって、コーランに従って生きているわけではない」

シャルボニエ氏が最後に描いた漫画から、シャルリー・エブド紙が絶えずさらされていた脅威を軽く見ていたことがわかる(シャルボニエ氏は複数の殺害脅迫を受けており、警察当局の保護下にあった)。
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「フランスにはまだ攻撃が行ってないな。1月末までには季節の挨拶ができるぞ」 

カブ氏(76歳)は同紙の常連漫画家で、かつてはフランスの有名な映画監督ジャン=リュック・ゴダール氏に「フランス一のジャーナリスト」と評された人物である、と英紙「テレグラフ」は伝えている。また、シャルリー・エブド紙の前身である月刊誌「アラキリ(Harakiri:日本語の切腹の意 フランスでは「アラキリ」と発音する)」の共同創刊者でもあった。アラキリ誌は、1970年代に発禁処分を受けたため、「シャルリー・エブド」に改名したという背景がある。

カブ氏は2006年、同紙の表紙に、「バカに愛されるのもラクじゃない」というキャプション付きで、預言者ムハンマドが頭を抱える風刺画を描いた。2つのイスラム教系団体がこの風刺画をめぐって訴訟を起こしたが、敗訴したとニューヨーク・タイムズ紙は伝えている。
イメージ 7イメージ 8シャルリー・エブド紙の風刺漫画家カブ氏が、2011年11月3日にパリのロン・ポアン劇場での記者会見に出席した時の様子。

ジョルジュ・ウォリンスキ氏(81歳)はチュニジア生まれのユダヤ人で、1940年に家族とともにフランスに移り住んだ。カブ氏と同様、1960年代には「アラキリ」誌に漫画を掲載していた。

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シャルリー・エブド紙の風刺漫画家ジョルジュ・ウォリンスキ氏が、2011年11月3日にパリのロン・ポアン劇場での記者会見に出席した時の様子。

シャルリー・エブド紙は2006年、「原理主義者に悩まされて困り果てたムハンマド」という見出し付きで、すすり泣くムハンマドの漫画を掲載し、物議をかもした。同号にはさらに、預言者ムハンマドの風刺画が12枚掲載され、イスラム世界からかつてないほどの批判が寄せられた(これは、もともとはデンマークのユランズ・ポステン紙が2005年に発表して問題になった預言者ムハンマドの風刺漫画を掲載したものだった)。

最終的には、フランス国内に住む500万人のイスラム教徒を代表する組織「フランス・イスラム評議会」が、同週刊紙を訴える事態となった。この号がきっかけとなって、シャルリー・エブド紙はテロリストの攻撃対象としてみなされるようになったと考えられている。

さらに最近の号では、イスラム国が預言者ムハンマドの首を切るマンガを掲載していた(以下のTwitter画像)。
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この記事はハフポストUS版に掲載されたものを翻訳しました。

[日本語版:遠藤康子/ガリレオ]
ペンは剣に屈しないと偉そうにメディアは言うが、私は少し違和感がある。
メディアは好き放題に書いていいとは思わない。

さっきの殺害された漫画家カブの三本腕の力士も酷かったが、この風刺画も日本人としては極めて不愉快である。

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ドイツのBerliner Kurierに掲載された東京オリンピックが決まった時の漫画

報道の自由の名のもとにメディアは好き勝手していいとは思わない。表現の自由は、弱者の異議申し立ての自由として考えられたが、表現力の強いものが自説を普及させる場合、自由でいいのだろうか?笑う方は、自分が笑うことに制限を加えられることに不愉快と感じる。そして報道の自由を持ち出す。

パリ新聞社襲撃事件ビートたけしフライデー襲撃事件と本質的に同じかもしれない。報道の自由と言う錦の御旗はどこまで許されるべきかという問題である。

圧倒的な力を持つメディアとそれを不愉快に思うマイノリティ・・・
当時はマイノリティであったビートたけしはリベンジする方法が間違っていた。たけしはメディアをうまく使ってフライデーの酷さを告発すればよかったのだ。

価値観の対立にしてはいけない。表現の自由は世俗国家でも無制限ではない。現代にはソーシャルメディアとしてFBやツイッター・ブログなど個人も意見を発信することができる。テロリストは暴力を使うべきではなかったし、風刺漫画会社も宗教問題に関してはもう少し慎重にすべきだ。宗教の尊厳VS.表現の自由 「譲れない価値観」の対立、激化の恐れもある。

宗教の尊厳を守れなかった不寛容なフランス人気質に問題がある。マホメッドを侮辱しては、ならないと思う。移民社会ヨーロッパを不幸にしている責任はこういったフランス人の気質にも問題があるのだ。

ヨーロッパでは、新たな排外主義的ナショナリスト政党が選挙で党勢を拡大している。15年のイギリス総選挙でイギリス独立党が躍進すれば、イギリスのEU離脱が現実味を帯びるかもしれない。フランスでは、反移民を掲げる国民戦線のマリーヌ・ルペン党首に注目が集まる。

イスラム教徒が不愉快に思うことに何も感じていないのなら、今回の襲撃は仏教的に考えれば因果応報であり、韓国人が企画した従軍慰安婦漫画展を開いたフランス漫画界に韓国の法則(朝鮮半島の全てと関わるとロクなことがない。が発動したにすぎない。

最近アメリカで共和党が好調なのも、排外主義的性格の強い草の根保守派連合ティーパーティーのおかげという面が大きい。 欧米のナショナリズムに共通するのは、おおむね孤立主義的傾向が強いことだ。ナショナリスト勢力はほかの国に首を突っ込みたいと考えておらず、むしろ自国の周囲に高い壁を巡らせ、外の世界と自国を切り離したいと考える。日本も中国韓国といった特亜諸国と断交したいとネット世論では真剣に思っている。

私は寛容で できた人間ではないので偉そうなことは言えない。例えばこのブログで自分の意見と対立した投稿者に無慈悲な言葉を浴びせる。しかしブログであるので私の意見に対し反対の意見表明ができる。

私は妻を殴ったことは一度もないが、男が女を殴る理由の一つが口が立つ女に言いたてられ反論が出来ない男が暴力を行使して女を殴る。本質的には同じではないだろうか。男を怒らせた女は男の触れてはいけない不愉快なことを言った。不愉快が怒りのスイッチを押した。スイッチを押す理由は人によって違う。では相手が不愉快に思うことを言わないようにすればいいのか?線引きは極めて難しい。

歴史的遺恨とナショナリズムが過去のものになったという希望は、世界中で崩れた。15年は第二次大戦の終結70周年だが、民主主義国家でも独裁国家でも、ナショナ
リズムは危うい火薬であり続けているのだ。

例えば韓国人達が日章旗を一方的に不愉快だという問題だ。韓国人達が不愉快と思うので日章旗を我々日本人が使ってはならないのであろうか?
全くの言い掛かりであり、これを報道の自由とか、不愉快なことをしてはいけないとして自粛するべきではない。この件については別なところで意見を述べたい。

フランス国内にイスラム教徒が500万住んでいる。

フランスでイスラム教徒標的の攻撃相次ぐ、パリ新聞社襲撃後
【AFP】2015年01月08日 20:56 発信地:パリ/フランス

【1月8日 AFP】フランスの複数の都市で7日夜から8日未明にかけて、イスラム教の礼拝所などが攻撃される事件が相次いで起きた。検察当局者が8日、述べた。

パリ(Paris)西部のル・マン(Le Mans)では8日午前0時過ぎ、モスク(イスラム教礼拝所)に手りゅう弾3発が投げ込まれた。手りゅう弾は爆発しなかった。

また、仏南部ナルボンヌ(Narbonne)近郊のポールラヌーベル(Port-la-Nouvelle)ではイスラム教の夜の礼拝の直後に、礼拝に使われていた建物に向けて発砲があった。

さらに8日、仏東部ビルフランシュシュルソーヌ(Villefranche-sur-Saone)では、モスクそばのケバブ店で爆発があった。けが人はいなかったが、当局者は、爆発は「犯罪行為」によるものと述べ、警察当局が捜査に着手したと語った。(c)AFP
フランス人は高尚なことを言っている民主主義の元祖のように振る舞っているが、酷いもんだ。中国人や韓国人の反日デモとも若干違うが本質的には同じかもしれない。
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武器を取れ 市民らよ
隊列を組め
進もう 進もう!
汚れた血が
我らの畑の畝を満たすまで!

これがリベラルと呼ばれる国民の本質だ。自由は血で勝ち取るもの、民主主義も幾多の血が流されて出来上がったルールにすぎない。自由・平等・博愛の民は平和主義者ではないのだ。フランスはパレスチナ人を迫害するイスラエルのことを悪く言えない、結局一神教の不寛容な民同士は永遠に殺しあってこの世で地獄を味わい続けることになるのだ。今回の事件はイスラム教徒Vsキリスト教徒となった最悪の場合は内戦状態となりかねない。

どんなものでも、自然という造物主の手から出るときは善であり、人間の手に渡ってからは悪となる。
ルソー 「エミール」

今回の事件はフランスだけに留まらない。今中東で「アラブの春」の希望が打ち砕かれ、戦争と原理主義者がはびこる混迷状態に陥ってしまっている。 いま世界で最も新しい「国家」は、「イスラム国」を自称する ISISだ。ISISは、イスラム教の正統とは異なる教えを実践し、過去の血に飢えた支配者たちと大して変わらないかもしれないが、戦いで相次いで勝利を収め、カリフ制国家の再興という目標を――少なくとも一時的には、ほぼ実現している。
 アメリカ主導の空爆によりISISの勢力拡大のペースは落ちたが、アルカイダの場合と違って、アメリカはISISを地の果てまで追い詰めるつもりはないだろう。イラクとアフガニスタンで2つの長い戦争を経験し、アメリカ国民は戦争に後ろ向きになりオバマと言う愚か者を大統領にしてしまった。米国世論もアメリカ兵の血を流し、アメリカの予算を費やすことを国民は望んでいない。 オバマはそんな世論のなか当選したが、多くのアメリカ国民はオバマを選んだことは間違えだったと考えるようになってきた。強い米国は米国の利益であると考えるようになってきた。
中東の多くの国、特にトルコ、エジプト、サウジアラビア、イランはもっぱら国内のコントロールに腐心して、近隣の国々と手を携えて、ISISやその他のイスラム過激派勢力の脅威を食い止めるために積極的に取り組もうとはしない。
今回のパリ新聞社襲撃事件は欧米VsISISをキリストVsイスラムに変質させかねない。今日の世界を病ませている不安の原因は、目の前の脅威に立ち向かうためにどの国がリーダーシップを発揮するのかが見えてこないことだ。
確かにアメリカの影響力はオバマのおかげで弱まっており、しかも、アメリカ主導の国際秩序に代わる新しい秩序についての国際的な合意も形成されていない。次のリーダーを中国だと考えているのは中国人と韓国人とその親派にすぎない。世界自体が昔より危険な場所になったことではない。ISIS、エボラ出血熱、ウクライナ危機などは確かに悪い材料だが、過去にはもっと悪い時代もあった。
 アメリカは一時的に休憩しているだけで、オバマが辞めれば世界が救われる可能性もある。危機がよほど深刻化するか、新しい指導者が選ばれるまで世界は歯を食いしばって、「不安の時代」が過ぎ去るのを待つしかない。



執筆中

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グレートブリテン及び北アイルランド連合王国 国旗

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スコットランド(聖アンドリュー)旗を抜いたイギリス国旗 間抜けである

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ウェールズ旗を加えたものをDdogが合成しました。

国旗はスコットランドが抜けても英国国旗はユニオンジャックそのままの方がいいような気がします。
John Lloyd

[11日 ロイター] - スコットランドで18日に実施される英国からの独立の是非を問う住民投票。スコットランド人やその子孫の多くは、賛成票を投じることが「格好良い」と思っているかもしれない。筆者がそれを間違いだと考える理由を以下に述べたい。

1)独立はナショナリズムの勝利を意味する。スコットランドの国家主義者たちは、欧州に広く存在する極右集団とは全くの別物であり、独立運動を引っ張るスコットランド国民党(SNP)の政策は、むしろ社会民主主義的でリベラルだ。しかし、解き放たれたナショナリズムは政策など飲み込んでしまうだろう。

2)欧州で分離主義の動きが広がる可能性がある。スペインには、独立機運がくすぶるカタルーニャ自治州とバスク自治州がある。ベルギーは、フランス語圏のワロン地域とオランダ語圏のフラマン地域に割れている。イタリアでも、ドイツ系住民の多いアルト・アディジェ州では古くから分離主義運動があり、近年は北部でも独立派がパダニアと称する地域で自治拡大を主張している。フランスのコルシカ島でも時折、暴力的な運動が起きている。スコットランド独立に大きく後押しされる形で、他の場所でも分離独立の機運は高まるだろう。そうなれば、欧州は何十年にもわたって消耗を余儀なくされる。

3)英国はかつて、アフリカ大陸やインドなど広大な地域を支配する一大帝国だった。オバマ米大統領の祖父であるケニア人のフセイン・オニャンゴ・オバマ氏は、英植民地支配に反乱した「マウマウ団」のメンバーだったとの疑いを持たれ、英国によって刑務所に入れられ、拷問も受けた。しかし、20世紀後半から21世紀になると、英国は地球上のあらゆる問題の解決に努力する側となった。紛争や環境問題、貧困、干ばつ、テロリズムなど真の世界的問題に取り組むようになった。スコットランドを失えば英国の国際的な存在感や影響力は弱まり、そうした取り組みも縮小するだろう。

4)英国は北大西洋条約機構(NATO)の主要創設メンバーであり、核保有国だ。英国の核戦力は核弾頭搭載潜水艦のみであり、それら潜水艦はすべてグラスゴー郊外にある基地を母港としている。スコットランド独立で非核化を掲げる政府が誕生し、これら核戦力を移動することになれば、多大な時間と費用がかかる。ロシアからの脅威拡大に直面するNATOは現在、加盟国に一段の負担を求めている状況でもある。

5)イスラム過激派やロシア、中国などに対する弱腰批判を国内外から受けているオバマ米政権は、欧州がより大きな責任を引き受けることを求めている。スコットランドの独立は、責任回避の例となりかねない。独立国家の地位を求める地域が国際的な厳しい責任からは逃れつつ、世界には各種脅威からの保護を求めるという悪い例を示すことになるだろう。

6)英国は「西側」の大きな部分を占めている。西側とは、市民社会や法の支配を掲げる民主主義国家グループであり、日本や韓国、オーストラリアやニュージーランドなども含む。中国の台頭やロシアからの脅威が西側の優位性を脅かすなか、英国がスコットランドを失うことは、民主主義の失敗を示唆することにさえなる。

7)1970年代にスコットランド沖で大規模油田が発見され、英国の石油のほとんどはそこから来ている。埋蔵量は依然豊富とされ、独立したスコットランドはこれら油田の完全な所有を求めるだろう。これもまた、天然資源に恵まれた地域が石油収入などを享受するために国家を離脱するという悪しき前例となる。オックスフォード大学のポール・コリアー教授はこれを「資源横取り」と呼ぶが、他の場所でも間違いなく模倣されるだろう。

8)スコットランドには大きな金融セクターがある。経営再建中のロイヤル・バンク・オブ・スコットランド(RBS)でさえ、依然として世界的な大銀行だ。スコットランド独立に伴う混乱で、いくつかの大手金融機関はイングランドに拠点を移すだろう。外資系企業も対応策を講じるとみられる。英国は現在、欧州域内で最も力強く成長しているが、依然としてリセッションからの回復途上にあり、金融機関の混乱で致命的な打撃は受けないまでも、経済へのマイナス影響は免れない。

9)英国はテロの標的となっている。イスラム過激派は英国を「カリフ国家」樹立などに対する脅威だとみている。英国の治安当局者が警告するように、独立後のスコットランドが持つ小規模な治安維持組織は、過激派との戦いでは弱点とみなされるだろう。

10)最後に、礼節や共通の文化に対する言い知れぬダメージがある。国家主義運動は、スコットランド内部やスコットランドと残りの英国、特にイングランドとの間に緊張を高めた。スコットランドのナショナリストたちは、イングランドを帝国の遺物であり、自分たちが支持しなかった「上流気取りの」保守党によって動かされている国だとみなしている。独立はこうした対立構造に拍車をかける。イングランド人の多くは、スコットランド人の不平は聞き飽きたと語っている。対立が下火になるには時間がかかり、調和の中で違いを認めるという貴重な何かは失われてしまうだろう。

スコットランドの独立は、現在も、そして将来も、世界にとってプラスにはならない。しかし、われわれには投票の行方を見守ることしかできない。

国民党は、2014年にスコットランドが英国に留まるべきか、独立するかについての住民投票を行うことを公約にした。それを受けて、9月18日にスコットランドで連合王国(英国)からの独立の是非に関する住民投票が行われる。

9月14日現在のところ13日に発表された2つの新しい世論調査結果で、独立反対が賛成をわずかに上回った。しかし、もう1つの世論調査では独立賛成が、衝撃をもって受け止められたリードを維持している。

イギリス政府とスコットランド自治政府は、「エジンバラ合意」で、住民投票の結果が「明確な法的根拠を持つ」ことで合意しているため、住民投票で独立賛成が過半数を超えた場合、スコットランドは英国から独立し、欧州に「スコットランド」という新たな国が誕生することになる。

ただし、この住民投票に掲げる質問は「スコットランドは英国から独立すべきか否か」という質問に限定されることも合意されている。そのため、国の運営等の具体的な施策はその後、スコットランド議会によって定められていく予定であり、正式にスコットランドが独立国としての機能しはじめるのは、2016年3月となっている。

私はスコットランド人達が、スコッチを飲み過ぎていない限り僅差で独立反対の結果となると信じている。

まず心配される英国経済だが、実は経済の足を引っ張るスコットランドが分離すると実はポンドが強くなり、意外に良くなるかもしれないとの見通しだ。
山本雅文 プレビデンティア・ストラテジー マーケットストラテジスト

[東京 12日] - 英国からの独立の是非を問うスコットランド住民投票については、つい1カ月前までは独立反対派の勝利に終わり現状維持が続くとみられていた。そのためリスクイベントとしての認知度は低く、英ポンドをめぐる市場の関心は、むしろ英金融政策に集まっていた。

具体的には、年内利上げ開始に関するカーニー総裁を中心とするイングランド銀行(英中央銀行、BOE)の一貫性のないコミュニケーションによる翻弄から、いかにして生き残るかがテーマだった。

それがここへ来て、一部の世論調査で独立賛成派が多数となる可能性が示され、市場を動かすイベントとして、住民投票の重要性が一気に高まった。投票で何が起こるか分からないため、不確実性の回避を目的としたポンド建て資産保有削減の動きと、スコットランドが独立する場合の残存する英国経済への悪影響を囃(はや)したポンド売りの動きが強まり、ポンドは対主要通貨で急落。18日実施の住民投票後も下がり続けるという見方がコンセンサスとなりつつある。

とはいえ、住民投票結果はまだ決まったわけではない。事実、10日に発表されたサーベイションによる世論調査では、独立反対派が53%、独立賛成派が47%と、独立反対派が比較的大きな差をつけて優勢となったほか、11日発表のユーガヴによる世論調査でも前回とは逆に独立反対派が52%対48%で上回った。

18日の投開票に向けて、世論調査結果に右往左往する展開が続くことが想定されるが、住民投票後にポンドが大きく反発するリスクも意識しておく必要があろう。独立賛成の場合のポンド売りのロジックについては、世界のメディアが連日この問題を報道する中で浸透しつつあることから、むしろ住民投票後にポンドが反発するシナリオについても思考実験を行っておくのは有用だろう。

<独立反対派の勝利でポンド買い>

第一に、独立反対派が勝利する場合だ。足元は独立賛成派勝利のリスクを織り込むかたちで、ポンドロングの巻き戻しだけでなく、ポンドショートの造成も行われてきたため、こうした結果はショート巻き戻しにつながる。

そもそもこれまで独立反対派が多かった理由として、独立による経済不安定化への懸念がある。確かにスコットランドは地理的比率に従った分割となれば9割の北海油田収益を得られ、独立後の貿易収支、財政収支は黒字となる可能性が高い。しかし、北海油田の石油・ガス生産量はピークを過ぎており、現在は収益源として大きいものの将来は枯渇に向かう可能性が高い。そのため、将来的な増税を懸念する向きも多い。

また、貿易取引の大宗を占める英国および欧州連合(EU)との間で、現在と同様の自由貿易協定を結べるのか分からない。独立後自動的にEUに加盟できるわけではなく、全加盟国との個別交渉と合意が必要だ。同じく国内にカタルーニャ独立問題を抱えるスペインなどは、スコットランドのEU加盟を認めない方針を明確にしているため、事実上、加盟は不可能だろう。現在と比べ、貿易取引のコストは非常に大きくなるだろう。

経済構造面でも、独立後の人口・経済規模は英国の9分の1程度と小さいうえ、残存する英国と比べて平均年齢も高く、産業面では石油・ガスや飲料、資産運用業に偏っている。その経済成長率は英国全体よりも一貫して低い。例えば2012年の実績では英国全体がプラス1.6%であるのに対し、スコットランドはプラス0.5%だ。独立すれば経済が不安定化する可能性は高い。

世論調査の結果を受けて独立の可能性が高まれば、一部の独立支持派がこうした独立の経済的帰結を想起して「我に返る」可能性は高いだろう。

<独立賛成多数でもポンド上昇の可能性>

第二に、独立賛成となった場合でも、英国への資金の流れがポンドを支える可能性はないだろうか。独立予定日の2016年3月23日までにはまだかなり時間がある。英国との債務分割などに関する交渉に長期間かかるとの見方もあり、それまで不確実な期間が続く。その間に、以下のような独立後を先取りした動きも出てくる可能性がある。

まず、すでに複数の企業が方針を表明している通り、独立の場合に多くの企業がスコットランドから残存する英国へ拠点を移す可能性がある。例えば、英国政府から支援を受けているロイヤル・バンク・オブ・スコットランド(RBS)(RBS.L: 株価, 企業情報, レポート)やロイズ・バンキング・グループ(LLOY.L: 株価, 企業情報, レポート)といった大手金融機関が支援を継続して受けるために移転する可能性が指摘されている。また、残存する英国との取引が多い企業にとっては、英国に拠点を移したほうが貿易コストが小さくて済むこともあろう。

こうしたことが実現すると、法人税収入や雇用が英国に流れ、残存する英国を利することになる。英国への企業移転は、英不動産市場のさらなる過熱をもたらすかもしれない。

また、スコットランド独立後の残存する英国は、現在よりも経済パフォーマンスが向上する可能性が高い。上述の通りスコットランドは英国全体よりも成長率が非常に低いことから、低成長地域が離脱すれば、残存する英国の成長率は高まり、現在の局面では利上げ開始に向けたスピード感はむしろ高まる可能性すらある。

さらに、スコットランドは独立後に潤沢な外貨準備を保有する必要があり、その大半がポンドとなる可能性は高い。独立後にどの通貨を使用するのかは未決定で、独立運動を先導するスコットランド国民党は英国との双務的な通貨同盟を想定していたが英国政府は否定。このため、当初は通貨同盟ではなく一方的な英ポンド使用の可能性が高い。

とはいえ、そもそも国家として独立するのであれば、独立した金融・財政政策を行うべきで、そのためには独自の通貨、中央銀行そして外貨準備が必要だ。特にスコットランドのような資源依存の小国の通貨を安定的に管理するには、信頼性の高い経済・財政政策運営のみならず、必要以上の潤沢な外貨準備が要となる。

これは、独自通貨をポンドに一方的にペッグする場合でも、自由変動相場制にする場合でもそうだ。このため、やや先の話ではあるが、独自通貨創出の議論が高まる場合、外貨準備積み上げのためのポンドおよびポンド建て資産の大量購入が市場で話題になるだろう。

<ポンド反発に向けた取引戦略>

こうしたシナリオを想定してポンド買いの取引戦略を構築する場合、どの通貨に対してロングにするのかは重要だ。現時点では、対ユーロでのポンド買いが最も妙味があるだろう。

住民投票後にポンドが買われるとして、対価として売るのは最も弱い通貨がいい。現在のところ、追加金融緩和の可能性が最も高いのは欧州中央銀行(ECB)で、ユーロ安トレンドも明確だ。スコットランド問題があるにせよ、英国経済自体の成長率が高く、利上げ方向に向かっている状況は大きく変化していない。このため、ユーロ圏と英国の間での金融政策の方向性は正反対で、コントラストが明確だ。

他方で、ポンド/ドルは英米両国の金融政策がいずれも来年初の利上げ開始に向かっており、コントラストよりもむしろ類似点が多く、強い方向性が出にくいだろう。
だが、スコットランド独立はパンドラの箱だと私は思う。先進国における地域独立というパンドラの箱を開けてしまうことになってしまう。
ヨーロッパは複雑に民族が交差していることや、地続きで言語や文化など民族意識を形成する要素の境界線が不明瞭であったり、歴史的にも西ヨーロッパはローマ帝国崩壊以降、無数の私領や小国家群に分裂していた期間が長く、近代に入ってから成立したに過ぎない既存国家・既存民族の枠に収まれない人々が盛んに分離独立運動を行ってきた。独立運動が進展しなかったのは安全保障の問題があったからであるが、独立してEUに加盟すれば安全保障が確保できると考えれば、独立に拍車が掛かるであろう。
まずUK連合王国とよりイギリスは民族ではなく国家の統合としての産物でありイングランド地方でもイングランド人としての帰属意識が根強く残っている。イングランドからウェ-ルズや北部アイルランドが更に分離独立し、連合王国は解体となってしまうかもしれない。更に、イングランド内でもコンウォール地方、ウェセックス地方までに及ぶ、スコットランド分離独立の影響はイギリス国内当然にとどまらない。
http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/e/e8/Separatismos_na_Espanha.svg/300px-Separatismos_na_Espanha.svg.png特にスペインで民族独立運動が根強く続いているカタルーニャ州やバスク地方などの分離独立運動に火をつけてしまうかもしれない
ドイツは神聖ローマ帝国からドイツ統一に至るまでの長期間に亘って、数個の国家と無数の貴族領・教会領に分かれていた。これを領邦国家といい、ナポレオン戦争が起きる1800年代後半以前はドイツ人としての意識も全く存在していないに等しかった。
バイエルン(バイエルン民族)、ザクセンや旧東ドイツ地域の分離独立の動きがある。
欧州各国で分離独立運動が無い国の方が少ない。
http://www7b.biglobe.ne.jp/~meisakukinenkan/I_flan/bel_map_1.gifベルギーは深刻だ、北部オランダ語圏のフラマン地域と南部フランス語圏のワロニアの対立が強まり、国家解体の危機になる。
イタリアは北部同盟(Lega Nord、通称「LN」)
肥沃な北部イタリアを中部イタリア・南部イタリアから分離することによる北部の経済活性化を主張する北部同盟が定義する「北イタリア」で、ポー川以北から旧ヴェネツィア共和国領とチロル地方を除いた場所(ピエモンテ州、ロンバルディア州、リグーリア州、エミリア=ロマーニャ州)を指す。上述のバイエルンとは違って「民族的問題」ではなく「経済的問題」を第一の問題として分離を目指す珍しい動きと評されており、どちらかと言えば旧東ドイツと旧西ドイツの対立構図に近い部分がある。従って分離そのものよりも、「分離」を脅し文句に南部優遇政策の撤廃を望んでいる支持者が多く、1996年に独立を宣言した際には北部同盟内でも批判が相次いだために取り下げられた。また各州の地域運動の連合体であるため、「パダーニャ人」といった民族意識などは存在していない。
ンマークもグリーンランドなども独立の機運が高まっている。そのため、スコットランドの独立は、これらの地域の独立運動を活発化させ、ヨーロッパの政治経済情勢を不安定化させるかもしれない。
もし、スコットランドが独立を果たした場合、独立運動を抑えているスペインやイタリア、ベルギーはスコットランドのEU加盟を阻止して独立しても良いことがないという見せしめにするであろう。現在、EUに新たに加盟するためには、参加国全員の賛成票が必要であるため、スコットランドはEUに加盟できないだろう。すなわち、スコットランドはヨーロッパで孤立するがある。
影響はカナダにも飛び火する、現在沈静化しているケベック分離運動に再び火がつくかもしれない。
日本も沖縄の独立運動に発展しかねない・・・
そう、スコットランド独立は世界中の分離独立運動に火をつける。世界中に不幸と混乱をばら撒くパンドラの箱である。

スコットランドは1997年の住民投票で独自の行政府を持つことを選択し、2014年末には分離独立を問う住民投票が実施される。スコットランド議会の多数派であるスコットランド民族党(SNP)は、イギリスからの分離独立を明確に政治目標に掲げている。現代のスコットランドのナショナリストたちは、「スコットランド人の政治的・社会的価値観はイングランド、ウェールズ、北アイルランドのそれとは異なる」という理由で独立を模索している。世論調査によれば、実際に住民投票が行われても分離・独立派が勝利する可能性は低い。より「高度な地方分権」を認められるのなら、それで人々は満足なのかもしれない。しかし、地方の特質、統合された統治、そして民主的プラクティスは共存できるし、相互に補強しあうという理念を具現する存在だったスコットランドが、今後、力強い地域主義を分離独立主義に変貌させるモデルになっていくとすれば、非常に残念な事態だ。


小見出し
イギリスのスコットランド問題 部分公開

独立への道

もしスコットランドが独立すれば

それぞれの政治的思惑

スコットランドが残した教訓

古き良きスコットランドモデルの崩壊

<イギリスのスコットランド問題>

スコットランドの中心都市エディンバラに近い城下町、スターリングの丘にナショナル・ウォレス・モニュメントはある。強風に雲が流されて太陽が顔をのぞかせると、砂岩でできたその塔は黄金色に輝く。その荘厳な姿は、ビクトリア朝時代の建築家の狙い通りに、自由を愛するスコットランドの精神を人々に思い起こさせる。

ウィリアム・ウォレスは13世紀末、イングランドのエドワード1世に対する反乱を率い、最終的に捕らわれて処刑されたスコットランドの英雄だ。1995年の映画『ブレイブハート』でメル・ギブソンが演じたウォレスと、実際のウォレスのイメージはかなり違っているが、映画をきっかけにこの地に観光客が押し寄せるようになり、イメージが一人歩きするようになった。数年前までは、モニュメントの観光客向け駐車場からギフトショップにいく途中にはメル・ギブソンそっくりのウォレスのレリーフさえ置かれていた。

スコットランドは他にもナショナリズムをかきたてる「発明品」を数多く持っている。スコットランドといえばキルト(タータンチェックの巻きスカート)とバグパイプというイメージでとらえられるが、詩人ウォルター・スコットやビクトリア女王同様にイメージが一人歩きしている部分もある。タータンチェックの模様は先祖伝来のもので家族ごとに異なるといわれるのも、スコットランド産ウールを売り込むために作られた創作だ。バグパイプのバンドが組織されたのは、イギリスの歩兵の足並みを揃えさせるためだった。赤毛でワイルドな姿をしている毛長牛ハイランドカウも、19世紀の牛飼いたちがおもしろがって交配させた結果にすぎない。

しかしスコットランドのナショナリズムは今も健在だ。ウォレスの時代以降、いまやナショナリズムはもっとも大きな高まりをみせ、イギリスにおけるスコットランドの地位の行方に大きな関心が集まっている。スコットランドの分離独立はいまやイギリス政治におけるもっとも重大な懸案とみなされ、ヨーロッパでも大きな注目を集めている。

スコットランドは1997年の住民投票で独自の行政府を持つことを選択し、2014年末までに独立を問う住民投票実施に向けた計画が進められてきた(すでに住民投票の実施について、スコットランドはイギリス政府の合意を取り付けている)。

スコットランド議会の多数派であるスコットランド民族党(SNP)は、イギリスからの分離独立を明確に政治目標に掲げている。

ただし現代のスコットランドのナショナリストたちは、歴史的な遺産やマイノリティーの権利に基づいて独立を主張しているのではなく、「スコットランド人の政治的・社会的価値観はイングランド、ウェールズ、北アイルランドのそれとは異なる」という理由で独立を模索している。

アレックス・サモンド行政府首相も「独立自体が目的ではなく、スコットランド経済がより力強く持続的に成長し、国際社会の責任ある一員として正当な地位を獲得し、市民がそのポテンシャルを最大限に発揮する手段として独立を訴えていく」と発言している。住民投票の法的位置付けもまだ固まっていない。だが、イギリス議会(ウェストミンスター議会)の保守党、自由民主党、労働党は、投票実施を断念するようスコットランドを説得するのはほぼ不可能だとみている。

もっとも、世論調査によれば、実際に住民投票が実施されても分離・独立派が勝利する可能性は低い。既にこの15年間でスコットランドが独自の権限で意思決定できる領域は大幅に拡大しており、それを一層拡大させる「高度な地方分権」を得られるなら、人々はそれで満足なのかもしれない。

それでもサモンド率いるSNPの台頭は、イギリス政界に予想外の衝撃を与えている。住民投票の結果は、統治と主権という根本的な問題を取り扱った先例として、ヨーロッパ全体にも影響を与えることになるかもしれない。

民族自決という概念にフィットするのはどのような民族集団なのか。特に、マイノリティーの権利としてではなく、「自分たちのやりたいようにしたい」という単純な欲求だけで独立できるのか。また分離独立を回避したいイギリスの民主的体制にとって、軍事介入が選択肢にならない以上、どのような方策をとれるのか。

スコットランドの未来はイギリスという国家枠組みを維持できるかどうかを左右するだけではない。巧妙な地方政党が、老害が目立つ中央政府と野党の無能さにつけ込んで、いつの間にか正常に機能している国を解体に追い込みかねない事例になる恐れもある。

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【オピニオン】日本はロシアの代わりに仏揚陸艦を購入せよ
【THE WALLSTREET JOURNAL】2014 年 8 月 1 日 17:33 JST

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ロシアに売却される予定の仏ミストラル級強襲揚陸艦 Agence France-Presse/Getty Images
By MICHAEL AUSLIN                                                                                                       欧米諸国はロシアの対ウクライナ軍事行動をめぐり対応を誤ったが、プーチン大統領を懲らしめると同時に自国の防衛力を強化するために介入できる国がある。それは日本だ。日本政府はフランスがロシアへの売却に合意したミストラル級強襲揚陸艦を代わりに購入する方法を模索すべきである。そうすることで、フランス政府は恥ずかしい契約から解放され、日本の海上自衛隊の艦船をアップグレードするという安倍首相の計画の実現にも役立つだろう。

ウクライナ情勢が緊迫する前のこと。ロシアがグルジアに侵攻した翌年の2009年、フランス政府は最大4隻のヘリコプター揚陸艦を15億ドル以上で売却するという契約をロシア政府と結んだ。今年、欧米諸国はロシアのクリミアとウクライナ東部への軍事侵攻を非難し、経済制裁を科してきたが、契約を維持しようとするフランス政府は苦しい立場に置かれてきた。フランスの状況は、プーチン大統領の侵略行為への対応をめぐる欧米諸国の混乱をおおむね象徴している。ようやく先週になって、欧米諸国はマレーシア航空機MH17便の撃墜事件への報復措置を発動、制裁を強化してプーチン大統領への不満を表明した。

ウクライナ上空での残虐行為以来、ロシアの軍事侵攻の危険性は世界中が知るところとなった。それでも、欧州諸国の指導者たちは、自国の軍事力の弱さから身動きが取れないでいた。一方で米国のオバマ大統領も、プーチン大統領との衝突を避けるために可能なことはほぼすべて行ってきた。欧米諸国が行動しないこともあって、ロシアはその戦略目標を着実に達成していった。

プーチン大統領を懲らしめる1つの手段は、世界の武器市場へのアクセスを絶つことだ。ロシアは米国に次ぐ世界第2位の武器輸出国であり、今年になって56億ドル相当の軍装備品を売却している。欧米資本はロシア海軍の増強を阻止するためにも売り手に最大限の圧力をかけるべきだろう。

過去数年間の無数の報道によれば、ロシア政府がミストラルを極東に配備する可能性があるとされている。こうした海軍増強の表向きの狙いは、架空の日本の脅威からロシアの施政下にある千島列島を守ること。だが本当の目的は中国が海軍・空軍の近代化を継続していることを踏まえて、北東アジア航路におけるロシアの海軍力を維持することにある。

プーチン大統領へのメッセージ

ここで創造的外交を展開すれば、欧州とアジアの情勢は大きく変わり得る。現在、ロシアに納入が予定されている2隻のミストラルを日本が購入することで日仏政府が合意できれば、プーチン大統領に対して「行動には結果が伴う」というメッセージを送ることになる。ロシアで進行中の軍事力増強を制限し、最近発表された欧州連合(EU)の武器禁輸措置に効力を与えることにもなろう。フランスにとっては軍事侵攻に反対するというモラル上の立場を明確にすることにもなる。

日本がミストラルの購入に動けば、欧州の平和維持に対するフランスの真剣さが試されることになる。その売却の目的が雇用維持だけだとすれば、支払いが日本の円であろうとロシアのルーブルであろうと違いはないはずだ。弱腰になっている欧米が自らの利益に最もかなうと分かっていることをするためには、いくつかの選択肢が必要なだけなのかもしれない。

日本がミストラル2隻を購入すれば、島々が脅威にさらされたときに援護の兵員やヘリコプターを輸送できるようになる。昨年一番艦が進水した2隻のいずも型ヘリコプター搭載護衛艦を補完することにもなるだろう。ミストラルを追加配備することで、東シナ海で領有権が争われている尖閣諸島を守り、北方海域での強い存在感を維持する能力を得られる。ロシアと中国が軍事力を増強しているなか、日本の軍事的信頼性を維持する能力が強化されることだろう。

外交的見地からすると、安倍首相がミストラルをめぐるフランスの難題を一挙に解決することを申し出れば、自身がリベラルな国際秩序の維持に注力している世界的指導者であることを十分に証明できる。国際秩序は世界中で攻撃にさらされている。世界秩序の弱体化を阻止するのに、道徳的な憤りだけでは不十分だ。世界の国々はそれを守る責任を積極的に負わなければならない。

 中国に対する懸念を共有

安倍首相はミストラルの問題でロシアとの関係が悪化することを気にしているかもしれない。それでも、北方領土問題でより踏み込んだ協議を行うことを提案すれば、その悪影響は緩和されるだろう。アジアの海域で中国の存在感が高まっていることについてはロシアと日本は懸念を共有している。安倍首相とプーチン大統領は極めて重要なシーレーンを将来の中国の陰謀から守る方法を議論することもできる。そうした観点からすると、ミストラルは掲げる国旗こそ違っても、プーチン大統領が考えていた目的で使われることになるかもしれない。

安倍首相が欧州の小競り合いに直接かかわることにはリスクもあるが、大きな成果を上げる可能性もある。言葉遣いは別にして、プーチン大統領は中国からの支援に依存し過ぎることに慎重であり、日本はロシアの利益にとって現実の脅威ではないということを理解している。完全な現実主義者であるプーチン大統領は、見て見ぬふりをするという決断をしながら、日ロ関係の懸案事項をも取り除いてしまうかもしれない。そうなれば、欧州とアジアの双方にとって利益となるはずだ。

(筆者のマイケル・オースリン氏は米ワシントンにあるアメリカン・エンタープライズ政策研究所の研究員で、ウォール・ストリート・ジャーナルのコラムニスト)
日本は平成27年度予算で強襲揚陸艦導入調査費を計上する予定なので、ロシアへの引き渡しに苦慮するEU・フランスにとって日本に購入してもらえればフランスやEUにとっては非常に有り難い話だ。日本も離島防衛の要になる強襲揚陸艦を今すぐに入手出来る良い案ではある。ちなみにミストラル級の値段は12~15億ドルに対し24DDH の予算は1115億円であった。
しかしながら現実問題としては、兵器体系が異なるフランス軍艦を海上自衛隊が運用するには効率が悪いうえに、様々な改装が必要となるであろう。個人的な美観の問題だが、自動車運搬船に飛行甲板とエレベータをつけたトップヘビーぎみなミストラル級はちょっと美しくない。個人的希望では日本独自に建造した方が望ましい。
それに、防衛省/海上自衛隊の本音は強襲揚陸艦という名前のF-35Bを搭載する4万トン級の航空母艦を狙っている可能性が高いので、ミストラル級強襲揚陸艦を海上自衛隊が導入する可能性は低いだろう。アメリカの現行強襲揚陸艦であるワスプ級強襲揚陸艦、あるいは建造中のアメリカ級強襲揚陸艦のような艦艇になる可能性が高いと思われます。
しかしだ・・・
中国も新型強襲揚陸艦の建造を開始しており、ミストラル級強襲揚陸艦をロシアに代わって導入する可能性は捨てきれない。フランスは中国に躊躇なく最新兵器をいままで売り付けてきた。中国海軍が使用する兵器にはフランスのパクり兵器も多い。ミストラル級強襲揚陸艦はむしろ中国がロシアに代わって取得に名乗りをあげる可能性がある。そのことを考えると、日本が購入に動くべきかもしれない。
そもそもロシアがミストラル級強襲揚陸艦を極東に配備すれば日本への潜在的脅威が増大するとなりかねないので、これを取り除くことができる。
緊迫するウクライナにとってミストラル級強襲揚陸艦は黒海からロシア軍部隊が上陸作戦を行う大きな脅威となる。日本が欧米の穴をふいてやる必要はないが、世界は依然欧米諸国が中心であり、ウクライナを支援する欧米諸国は日本に感謝することは疑う余地がない。日本の世界外交は格段に円滑化する。
米英に加え、日本がフランスとも関係を強化することは、アフリカにおける中共との確執で、フランスが日本側に立って応援してくれることを意味する。アフリカ外交では、フランスの助力こそ大いに役に立つであろう。
とりあえず、EUとフランスの足元を見て格安で購入できないか交渉すべきではなかろうか?

こういう案はどうだろうか?
ロシアと密約を結ぶのだが・・・
日本がフランスからミストラル級を一度買い取る。日本はワスプ級の4万トンクラスの強襲揚陸艦を建造する。完成した頃、ウクライナ情勢が落ち着いていれば格安でロシアにミストラル級を中古艦として輸出する。

米国も巻き込み、ウクライナ問題をどこで巻く引きにするか合わせて協議できればこのウルトラCもなくはないか・・・


執筆中
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一国の外交、特に大国の外交はその国の持つ威厳を体現すべきである。安倍晋三首相は就任以来約15カ月で多くの首脳会談に臨み、積極発言で日本の国際的な存在感を高めた。てこずっている対韓、対中関係そして対米関係でも、担当者は日本外交への自信を深めて乗り切ってもらいたい。

≪日本外交に自信と威厳を≫

自信をもってする外交とは、相手国に対する敬意ある発言と同時に国際道理や国際法などに基づく主張をして、国際社会から尊敬されることである。日本外交は相手国への反論や批判においては常に控えめであり、往々にして自信や威厳が感じられない。

それでも安倍内閣は過去の内閣に比べ自信や威厳を感じさせる。慰安婦問題をめぐるソン・キム駐韓米大使の対日批判(「日本は元慰安婦に何も補償していない」)、ニューヨーク・タイムズ紙の無責任な記事(「安倍内閣は河野談話を破棄しようとしている」)に対する菅義偉官房長官の反論は見事であった。同紙は訂正記事を載せざるを得なかった。

今、クリミア半島を武力で併合したロシアに対し、米欧諸国は制裁を強めつつある。日本を含む先進7カ国(G7)緊急首脳会議が主要国(G8)からの当面のロシア除外などを決定したが、日本にとってはまさに、ロシア、韓国、中国との領土問題の本質を世界に知らせる絶好機である。

ロシア(ソ連)は1945年8月15日以降、日本軍武装解除後、北方領土に軍事侵攻し、日本人島民を追い出して自国領土と主張している。クリミア併合はそのやり口において、北方領土の奪取と酷似している。力による現状変更はそれを禁じた国連憲章第2条第4項に明らかに違反する。

≪クリミア-四島-竹島-尖閣≫

韓国が52年1月に一方的に李承晩ラインを引いて、竹島を自国領にした(その後、同海域に入った日本漁船を武力で追放し、日本漁民に死者も出している)のも、中国が現在、力を背景に尖閣諸島を奪取する動きを見せているのも、同じ違法の構図である。

日本はこの機会に北方四島、竹島、尖閣に対するロシア、韓国、中国の行動の違法性を効果的にアピールできるのである。

安倍首相はクリミア併合を非難し、対露制裁の一歩を踏み出して日本外交の威厳を保った。首相が5回もプーチン大統領と会って信頼関係を築いたとはいえ、批判を控え併合容認とみられれば、北方領土の不法占拠を糾弾し返還を求める資格を損なう。日本政府は「アジアにも同じやり方で領土を拡大した国、拡大しようとしている国がある」と言えばよい。

東シナ海や南シナ海で力による現状変更を進める中国は、クリミア武力併合を非難できる立場にはない。日本はロシアを非難することで、対中非難のメッセージを北京に送ることもできる。

フィリピンが自国領の島嶼(とうしょ)の領有権の決着を、国際海洋法裁判所に持ち込んだように、日本も尖閣の帰属に関して同裁判所に判断を委ねる方法も検討すべきだ。これは、「日本は釣魚島(尖閣諸島の中国名)の盗人である」といった中国の品のない対日批判よりは、よほど良質の外交である。

日本政府は竹島の帰属については国際司法裁判所への提訴を用意してきたが、韓国はこれに応じることを拒否している。ここでも、日本は力による現状変更をしない国であることをアピールし日本外交の威厳を高めている。

 ≪米国には公正な批判求めよ≫

慰安婦や元徴用工などへの賠償は65年の日韓基本条約で解決済みであること、日本はアジア女性基金で慰安婦への補償を試み韓国側が断ってきたことを国際司法裁判所で訴えるべきである。それにより日本の国際法による解決姿勢をさらに強く打ち出せる。

安倍首相は、朴槿恵大統領には「前提条件なしで首脳会談をしたい」と言ってきた。条件を付ける韓国側よりも優位に立てる姿勢かもしれないが、最低限の条件は付すべきではないか。例えば、ソウルの日本大使館前に建てられた慰安婦像は、外交関係を定めたウィーン条約第22条第2項(「接受国は…公館の威厳の侵害を防止するため適当なすべての措置を取る特別の責務を有する」)に違反する点を強調し、撤去を首脳会談の開催条件とすべきである。日本大使館前を品性を欠く状態にしておくことは、いずれ韓国のイメージダウンになるが、日本人の尊厳にかかわることでもある。

最後に、米国が日韓、日中関係の悪化を懸念し、安倍首相の言動をしきりに牽制(けんせい)している。最近では、安倍政権が河野談話を再吟味する姿勢を見せたことに対し、自制を促したようだ。米国の仲介的役割は多とすべきであるが、韓国が65年基本条約やウィーン条約に違反した行動をしていることに問題がある点を、米国が理解していないのは公正さを欠く。

米国が日韓に公正に対処すれば日韓関係の改善に役立つし、結果として法の支配に基づく日本外交に自信と威厳を与える。(にしはら まさし)
ウクライナ/クリミアでの問題は確かに日本の領土問題の立場をアピールする好機ではあるが、米国様に公正な判断をしてくれというアピール自体が嘆かわしい。
日本はG7の顔を立てつつ落としどころを考え21世紀の国家戦略を練る好機だと思う覚悟が必要だ。現在日本の国体は日米安保体制ではある。米国はけっして衰退していないが、対テロ戦争で厭戦気分が高まっていることと、チキンで無能なオバマが国防費を削減している。日本は米国に、パックスアメリカーナを放棄させないようにすることが第一である。
安倍外交のキャッチフレーズは「地球儀を俯瞰する外交」である。安倍外交の出発点は確かに「日米同盟強化」であったが、オバマを見限った現在は安倍外交は対米一辺倒ではない。
むしろ安倍首相は、積極的に米国以外の国を訪れている。  外務省資料によれば、3 月 25 日までの安倍首相の外遊数は 18 回。訪問国数は 31 か国。訪日首脳数は 70 か国以上と地域におよぶ。日本の首相が「月 1 ペース以上」で外遊は、初めてである。 東南アジア 10 か国すべてを回り、なおかつ日 ASEAN サミットを開催。東南アジアで中国に対抗する足場を作った。
横浜でのアフリカ開発会議 TICAD開催後に、2 度に分けて中東・アフリカ 8 か国を訪問、インドのシン首相、トルコのエルドアン首相と 3 回ずつ会談。日本が遠く離れた新興国と深い二国間関係を持つことはめずらしい。 そして、 ロシアのプーチン大統領と 5 回も会談。「2+2」閣僚会合の実施など、オバマより格段に関係を深めている。
これだけ外交をしているにもかかわらず、ようやく朴槿恵とは同じテーブルで挨拶したが中国と韓国への訪問予定はゼロである。 端的に言えば「遠交近攻策」である。これは古典的な中国の外交戦略であるが、安倍総理は中国よりお株を奪った形である。 
 今回のウクライナ/クリミア問題については、実は日本や安倍外交にとってマイナスではなく、信じがたいほどの幸運ではないかと、双日総合研究所 吉崎達彦が分析しております。
●かんべえの不規則発言<3月26日>(水)※+2/2 +3/3 +3/24+ 3/25
1)国際情勢に非常事態が発生したので、70年くらい前の歴史認識がどうのこうのという議論は一気に霞んでしまった。

(2)靖国参拝以来の日米関係のゴタゴタも、とりあえず不問に付されている感じである。来月の日米首脳会談も、「ネタがない!」なんて心配はなくなった。
○とりあえずこのお蔭で、日本の歴史問題は吹っ飛んでしまった。安倍首相の歴史認識がちょっとくらい戦勝国と違うからと言って、まさかロシアほど世界観が違っているわけではない。かくして日米関係も修正され、どさくさに紛れて日韓関係も改善され、なんだか上手に安倍外交が軌道修正されているように見える。後はTPPの逆転ホームランがあればいいんですけど。     ※3/25

(3)日本外交はとりあえずG7の一員として行動している。ごく自然な形で、西側先進国の一角という与党の位置に戻ることができた。
○3月3日の当欄で書いていた通り、いよいよロシアをG8から叩きだして、「アイツが心を入れ替えない限り、来年からはわれわれ西側先進国だけでG7をやりましょう!」てな展開になっております。こんなに順調に物事が運んで、個人的には「大いに結構」だと思うものでありますが、いやあ、本当にこれでいいのかなあ。※3/25

 (4)その割に、対ロ制裁として打ち出したのはビザの発給制限と投資協定の交渉延期くらいである。ロシアから見ればほとんど実害なし。

(5)ついでにどさくさに紛れて、日米韓首脳会談が行われたので、日韓関係も一歩前進した。

――なおかつハーグにおいて、韓国はG7会合を横目で見ていなければならなかった。まあね、君たちにはまだちょっと早いよ。                    
○ちなみに、「G8をG7に戻せるものなら戻した方がいい」というのは、筆者が以前から考えていたことであるけれども、まさか本当にそんなチャンスが巡ってくるとは思わなかった。さらに言うと、ロシアが抜けた分は豪州あたりを入れるとちょうどいいのではないか。さらに昔は、「韓国を入れてやってもいい」と思っていたのですが、今となってはそれは撤回します。とても彼らと価値観は共有できませんわなあ。

○ここで重要なのは、G8は来年の議長国がドイツで、その次が日本であるということです。微妙なことに、おそらくG7の中で現在、もっとも親ロ的な2か国でありますからね。逆に米、仏、カナダ辺りは相当に反ロ的です。日独がその気になれば、G8からのロシア追放はあっさり実現してしまうかもしれません。 ※3/3

○今回のハーグ宣言では、「今年は7か国でソチをボイコットして、代わりにブリュッセルでやりましょう」と言っている。面白いですねえ。ロシアの恨みを買ってまで、議長国を引き受ける国はなかった模様です。その点、サミットにはEUが必ずオブザーバー参加していて、でもこれまで一度も議長国になったことはなかった。そこで、「あそこを安全地帯として使おう」という知恵が働いた模様です。で、つまるところ誰が議長をやるんだ?               ※3/25

(6)いつも安倍さんの味方である北朝鮮は、ミサイルを発射してこの状況を祝ってくれた。

(7)経済問題の比重が下がった。日経平均は年初から1割も下げているけれども、とりあえずそんなことはどうでもいいよね

○なんだかんだ言って、アベノミクスは「もってる」ねえ。そういえば先日のイエレン新議長の「失言」も、一時的なドル高・円安を招くという形で日本を後押ししている。後は軌道修正がうまく行くかどうか。こればっかりは、安倍官邸の腹積もり次第です。                                ※3/25


(8)逆に安全保障問題の比重が上がった。集団的自衛権の解釈変更問題にも、わずかながら追い風である。

(9)どういう風の吹き回しか、中国もおとなしくなっている。 
              
○ロシアは冷戦時代にはアメリカと対等な立場にあった。今更その当時には戻れないけれども、少なくとも今のステータスが自分たちにふさわしいものだとは思っていない。そういう意味では、現状維持勢力であるとともに、現状を変えたい勢力でもある。すなわち、中国が中央アジアに手を出してくることを苦々しく思っているけれども、中東では自分がちょっかいを出したいと思っている。昨年のシリア問題では、まんまとアメリカを出し抜いてやったので、思い出すたびに笑いがこみあげてくる、てなところがある。

○こういう姿を見て、ついつい見苦しいなあ、大人げないよなあ、などと思ってしまう。だが、ロシアのその手のジタバタは、経済大国の地位を滑り落ちつつある昨今のわが国と、少々重なっているかもしれない。日本は堂々たる現状維持勢力であるが、中国による追い上げや領土問題に関するハラスメントには、かなり頭にきている。最近では、「第2次世界大戦の結果を受け入れていない」などと言われるたびに、何年前のことを言ってるんだよと腹が立つこともしばしばである。                               ※2/2

○貿易の制限も行われるでしょうが、これは西側企業にとってもマイナスなので、痛しかゆしという面があります。現在、『レーガンとサッチャー』(ニコラス・ワプショット/新潮選書)を読んでおりまして、これが米ソ冷戦期の話が出てきて面白い。レーガンとサッチャーはツーカーの仲なんですが、意外にもフォークランド紛争やグレナダ侵攻では意見が合わず、そのたびにサッチャーが怒り狂ったんだそうです。対ソ経済制裁についても、「英国企業の利益が損なわれる!」とサッチャーが噛みついていたりする。サッチャーでさえそうなんだから、今の欧州首脳各位に「対ロ制裁で足並みを揃えろ」と言っても、詮無い話ではありませぬか。

○目の前の話で言いますと、プーチンはクリミア半島とロシアを結ぶケルチ海峡に橋をかけよ、と言っている。3000億円くらいの商談になるそうだが、これ、きっと最後は海外企業が落札すると思う。今の感じだと、やっぱり日本勢には手が出ないでしょうなあ。最後は中国企業になるんですかねえ。ちなみにプロジェクトの責任者となったアレクサンドル・アファナシエフ氏は、2012年APECでウラジオストックとルースキー島を結ぶ橋の建設を担当して、見事に会議開催に間に合わなかった人である。ひょっとすると「ソチもワルよのう」てな手合いが多過ぎたのかもしれませんが・・・。                    ※3/24

(10)ロシアいじめの新たな方策として、アメリカが石油戦略備蓄の放出やシェールガスの輸出を促進するかもしれない。燃料価格が低下すればまたまたラッキーである。
○いっそのことロシアを困らせるために、石油の国際価格を人為的に下げちゃう、という手もあります。今月、米エネルギー省は石油の戦略備蓄を500万バレル放出しています。「試験的な売却」という触れ込みですが、軽いジャブといった感じでしょうか。これが昔だったら、ロシアいじめをサウジが手伝ってくれたわけですが、今はイラン問題等で怒らせちゃっていますからねえ。もっともアメリカには、「シェールオイルをガンガン欧州に輸出する」という選択肢もありますね。まあ、ほっておいても資源価格は今年は下げると思いますけれども。

○ちなみにロシアの財政は昨年から赤字に転じています。今じゃエネルギー輸出が全輸出の75%を占め、それが103ドル以上でないと財政が黒字にならない。10年前には、20ドルで良かったんですが、人気取りのために公務員給与や年金を上げ過ぎた結果です。結果として、クリミアの人たちはロシアに編入されたことで、公務員給与は4倍に、年金は2倍になるらしい。そりゃ住民投票で賛成が多くなるわけですわ。こんなことしていると、ますますロシアの財政は立ち行かなくなるわけでして・・・。

○結論として、ロシアは放置プレイでいいんじゃないでしょうか。一連の強硬策のお蔭で、プーチンは国内で人気が出てしまった。ということは、途中で降りにくくなった。プーチン外交が冴えわたるほどに、ロシア経済は落ち込んでいく。西側諸国としては、拱手傍観しているのが最善ということになるのかもしれません。                                     ※3/24


(11)安倍首相がプーチンと5回も会ったという事実は、いちおう無傷で残っている。今後、しかるべきタイミングでカードとして使えるかもしれない。          
○安倍首相はなにせプーチンさんと5回も会ってるので、ここでロシアと対決姿勢を取りたくはないでしょう。とはいえ、日本としては「西側先進国の一員」という立場も重いので、ここは悩ましいところです。日本にとってロシアとの関係は、確かに面白いカードではあるのだけれども、対米関係や対中関係ほど重いものではない。つまりは戦術的なパートナーということになります。ついでに言うと、北方領土問題でロシアが本気で譲歩するとも考えにくい。     ※3/3

○3月18日のプーチン演説を読む限り、クリミア併合はロシアにとってかなり切羽詰っての行動であったようだ。彼らのロジックには、それなりに筋が通っている。が、「お前もそう思うだろ?」と聞かれたら、「冗談じゃない。アンタにはついていけませ~ん!」と返事するしかありません。ということで、ロシアとしては今さらおめおめと「やっぱりクリミアは手放しますから、皆さんソチのG8に来てください」とは口が裂けても言えないでしょう。考えてみれば、ロシアはもともと G20重視だったし、そうなるとG7との棲み分けが分かりやすくなっていいという気もする。ちなみに日本は、もともとロシアのサミット入りに反対していた立場である。                                    ※3/25

○まあ、メシが旨いというほどじゃないですが、とりあえずここで書いたような悩ましい感じはかなり消えました。よかった、よかった。

○ところで、ロシアのクリミア併合を支持しているのは、シリアとベネズエラなんだそうだ。うーん、それって悪の枢軸2014年版であろうか・・・・。
○そもそも今のサミットというものは、1980年代には「旧ソ連に対抗して西側先進7か国が結束を示す場」であった。それが1991年にソ連が崩壊してしまい、「核兵器をいっぱい持っているアイツをほっとくわけにはいかない」とばかりに、無理やり仲間に引きずり込んだというのが1990年代の経験でありました。そして1998年のバーミンガムサミットから、ロシアは正式メンバーとなった。ここにおいて、G7はG8に変貌したのである。ロシアは2006年には初の議長国を務める。そして今年は、2度目の議長国を務める予定であった・・・・。

○ところがこのタイミングで、再び「G7vs.ロシア」という対立の構図が復活することになった。でも、これは「新冷戦」と言うほどではない。ちょっとだけ世界観が違うだけである。ついでもって言うと、国力の差も圧倒的である。悪いけどロシアに勝ち目はない。世界第9位の経済国が、G7を相手に喧嘩を吹っかけても、ロシアから資金が逃げ出していくだけである。特に経済制裁なんてしなくても、ロシア経済はもう詰んでいる。                    ※3/25

まもなくこの騒動は収束すると思う。 経済制裁と一言でいっても、米国はロシア政府高官らに対して米国への渡航禁止、米国内の資産凍結を行った。EU(欧州連合)は、ビザなし渡航の交渉を停止、日本でも、ビザ緩和協議の停止、新投資協定や宇宙協定など3つの新たな日露協定の締結交渉開始を凍結にしにすぎず、実質制裁など無いに等しい。

日本は、G7各国と歩調を合わせるようにはみせているが、北方領土や尖閣・竹島の領土問題を抱える中、欧米より 慎重な経済制裁になっている。

 欧米は、さらにロシアが強硬に出てくれば、ロシア産原油や天然ガスの輸入制限、さらに個別取引の交易禁止などへエスカレートさせる可能性もあるが、パイプラインによる天然ガス供給については欧州にとって容易に輸入制限などできるわけもない。

ウクライナがNATO(北大西洋条約機構)に所属していない以上、欧州としても軍事的な侵出はありえない。クリミアの住民投票から編入という形式的には民主的な手法では米国はじめNATO諸国は軍事力による圧力は難しい。

ソビエト連邦崩壊後の約20年でみると、東欧諸国が相次いでNATOに加盟するなど、ロシアの緩衝地帯は東側に後退していった。クリミア編入で土俵際で何とか踏みとどまったという感じだ。これで、かりにウクライナが欧米にすり寄っても、ロシアとしては目くじらを立てないですむ。 この状態は、欧米とロシアにとって、けして悪くはない。今後は紆余(うよ)曲折があるにしても、長い目で見れば、一定期間、経済制裁が行われた後に、徐々に関係正常化に向かうような気がする。

 米国の立場からするとオバマを擁護して、実はプーチンは弱いという論理にすり替えている。そして民主党側のメディアはなぜか最後に共和党攻撃で終わっている(笑)

ウクライナ クリミア編入までは思惑どおりだが
これ以上のロシアの領土拡大は許すべきでない
フレッド・カプラン(米外交問題評議会研究員)

 ウクライナの危機はこれで収束に向かうのかそれとも始まったばかりなのか。答えはロシア大統領ウラジーミル・プーチンの真意がどこにあるか、欧米諸国が次にどう出るかによって異なる。

 プーチンはクリミア半島を手に入れ、ロシアによる「事実上の」支配を「合法的」支配に変えるだけで満足するのか。それともロシア系住民への「同胞的支援」を掲げてウクライナ東部や南部まで入り込み、揚げ句には併合したいのか。

 いずれの場合でも、前提として次の2点を確認しておく必要がある。第1は、プーチンを突き動かしているのは「欧米は弱い」という確信よりも「ロシアは弱い」という自覚たといラ点。

第2は、彼が大ロシア帝国の復活を夢見ていることだ。3月18日にクレムリンでプーチンがクリミア編入の正当性を主張した演説も、その内実はソ連崩壊後にロシアを侮辱した欧米諸国に対する「恨み言」だった。壮大な夢で頭がいっぱいの専制君主は周りにとっては危険極まりない存在となり得る。

 今回の危機の発端を振り返ってみよう。プーチンはまず、自国の「裏庭」であるはずのウクライナがEUに接近する動きに気付いた。当然、プーチンは焦った。放置すれば、自らがロシア帝国復活の第一段階として提唱する「ユーラシア連合」構想が頓挫しかねないからだ。

 そこでプーチンは、当時のウクライナ大統領でロシア寄りのビクトル・ヤヌコビッチに、150億ドルの財政支援を持ち掛け、EUから手を引かせようとした。

ヤヌコビッチはこの誘いに乗った。これにウクライナ国民が激怒し、ヤヌコビッチを追い落とし……。ここから先は周知のとおりだ。

守るべき利益とは何か

戦略理論家のローレンス・フリードマンはウェブマガジン「ウォー・オン・ザ・ロックス」への寄稿で、「危機管理における基本的課題は、大規模な戦争を回避しつつ核心的な利益を守ることだ」と指摘し、その課題には「自制し限界を知るべき時を見極める感覚」と「相手を事態の沈静化に向かわせ、少なくとも一段の危機拡大を思いとどまらせるには何か必要かの理解」が含まれると説いている。

 そうであれば、私たちが真っ先に行うべきこと―――多くの有識者や政治家が行わずにきたこと―――は「核心的な利益」の明確な定義だろう。

 言うまでもなく、クリミアは欧米にとっての核心的利益ではないが、ロシアにとっては問違いなく核心的利益だ。従って、クリミアはもう戻ってこない。

取り戻すために私たちにできることは何もないし、そもそもクリミアが私たちのものだったことは一度もない。

 力ずくの併合は明確な国際法違反だ。具体的には、ソ連時代に配備されていた核兵器を放棄させる代わりにウクライナの領土保全を保障した94年のブダペスト覚書(ウクライナ、ロシア、アメリカ、イギリスが調印)に反する行為だ。

 ロシアによる一方的なクリミア併合に「腹を立てる」のは正しい。欧米がロシアに一定の制裁を科し、G8(主要8力国)首脳会議からロシアを排除し、ポーランドとバルト3国の防衛を強化したのも(今後、追加的な制裁を科すのも)正しい。

だが、こうした制裁でクリミアにいるロシア軍が撤退し、あるいはプーチンがクリミアを返還するだろうなどという幻想を抱いてはならない。そんな幻想はプーチンを利することになる。アメリカの制裁に耐えてクリミアを守り抜いた強い男、というイメージを増幅させるだけだ。

プーチンがウクライナ東部や南部にまで軍を展開し始めたら話は別だ。もちろん、すぐに欧米とロシアの全面戦争が始まることはないだろう。そもそもウクライナはNATO(北大西洋条約機構)の一員ではないから、欧米諸国に防衛義務はない。ジョージ・w・ブッシュ前米政権時代に、ウクライナをNATO陣営に引き込もうという動きがあったのは事実だ。

しかしウクライナ側にNATO加盟を望む声がほとんどなく、NATO側にも戦争をしてまでウクライナを守ろうという国はほとんどなかった。

許してはならない理由

 プーチンがクリミア併合で満足せず、さらにウクライナ領内へ兵を進めるとすれば、彼が「ロシア帝国復活」の夢に突き動かされ、その実現を本気で考えている証拠だ。 そうであれば、国際社会は抵抗しなければならない。ウクライナのためではなく、ヨーロッパの安定と世界全体の秩序を守るためだ。

 ロシアが力ずくでウクライナを分断し、何の罰も受けずに済んでしまえば、同じように近隣諸国の領土を手に入れたいと思っている独裁者たちが勢いづく恐れもある。いずれにせよ、もはや誰もアメリカ大統領の警告に耳を貸さなくなる。最悪の場合は、米軍の抑止力も効かなくなるかもしれない。

 アメリカとEU、そしてNATOは何としても、プーチンがクリミア以遠のウクライナヘ兵を進めることを阻心Lしなければならない。それには2つの手段がある。制裁の段階的強化と、交渉による解決の余地を残すことだ。困難だが、うまくやれば相乗効果がある。

 制裁としては、まず旧ソ連圏のNATO同盟国、とりわけポーランドとバルト3国の防衛を強化する。ロシアによるウクライナ侵攻を封じて、反撃する計画を策定し、それを同盟国間でもウクライナの新政権とも、堂々と一般の電話回線を使って協議する。

 プーチンはロシア軍の限界を知っている。ウクライナヘの侵攻は可能だが、占領を継続できるほどの兵力も補給線もない。こうしたロシア軍の弱点を私たちが知っていることを、プーチンに教えてやる必要がある。

 電話協議では、ロシアを本当に世界から孤立させる手段についても取り上げるべきだ。ロシアをすべての国際協議の場から外し、一部の政権幹部だけでなくロシアの銀行や有力企業の資産も凍結するといった制裁だ。くどいようだが、これらの制裁はロシアがさらなる侵攻を始めた場合の対抗策であって、クリミア半島の編入に対する報復ではない。もはやクリミア半島の運命は変えられない。

冷戦時代とは状況が違う

 最後に、ウクライナに対して大量の資金を提供する計画を作るべきだ。 旧ワルシャワ条約機構加盟国のうち、ソ連崩壊後にEUに加盟した国は非加盟国よりもずっと豊になっている。このことはプーチンも承知だ。ソ連崩壊直前の90年の時点で、ポーランドのGDPは645億ドル、ウクライナはそれを上回る902億ドルだった。12年にポーランドのGDPは4899億ドルに達したが、ウクライナははるかに低い1763億ドルにとどまった。

 ロシアについた国々の選択が間違いだったことを思い知らせるために、ウクライナを欧米の資金で豊にする。そのための計画を立てるべきだ。

 一方で、交渉による解決の道を断ってはならない。冷戦時代のキューバーミサイル危機では、ソ連のニキータ・フルシチョフ第一書記・首相がキューバに核ミサイルを配備した後も、アメリカのジョン・F・ケネデイ大統領は相手が面目を保ちつつ撤退できる道筋を探し続けた、あの時に比べたら、今回の危機は単なる小競り合いにすぎない。

プーチンの原動力は                            欧米諸国は弱いという確信よりもむしろ                ロシアは弱いという自覚だ

ロシアのリーダーが誰であれ、ウクライナとロシアの絆が完全に切れることはあり得ない。アメリカとしては、プーチンがウクライナ侵攻を拡大すれば制裁を強化すると警告する。方、現状で思いとどまればロシアがウクライナを失うことはないと保証してやるべきだ。

 プーチンは陰謀の渦巻ぐ社会で育った。ソ連時代のKGB(国家保安委員会)だけでなく、ロシア全体が陰謀社会だ。ウクライナの西部キエフの最近のデモは欧米が組織し、04~05年に民主化をもたらしたオレンジ革命もアメリカが計画した――CIA(米中央情報局)は常にロシアの弱体化を画策していると、たぶんプーチンは本気で信じている。

 今、起きているのは第2の冷戦ではない。冷戦は世界を2つの陣営に分断した。当時の内戦や地域紛争、民族解放闘争は米ソの代理戦争だった。当時の米ソ両国は互いを牽制するために中国に接近し、中国は巧みに二股を掛けて漁夫の利を得た。

 今は状況が違う。今のロシアに国際的な影響力はない。ウクライナにおけるロシアの行動は誰も支持しない。中国も関心を示していない。今のところウクライナ危機は地域紛争にすぎず、世界的な対立ではない。オバマ政権にとってベストな選択は、アメとムチを使い分けて危機の拡大を防ぐことだ。

 この点で、オバマを「弱腰」とか「役に立たないリーダー」と罵倒する上院共和党の有力者たち(例えばジョン・マケイン)の態度はいただけない。そもそもウクライナ危機に閔しては、オバマの打ち出した政策と共和党の主張に大差はない。

 プーチンをつけ上がらせてはいけないと本気で思うなら、今こそ共和党もオバマ大統領と足並みをそろえなければならない。アメリカ国内にはプーチンが付け入る隙などないということを、思い知らせるべきだ。

【変見自在】マッカーサーは慰安婦がお好き 高山正之/著(新潮社)
p87-90 ロシアは何度も日本に潰されている 

 たとえば夜霧の第二京浜を走ると、行き交う車はベンツありチェロキーあり騒音だけは一人前ながら走りの悪いミニクーパあり。二割は外車といった感じがする。
その目でウラジオストクに立つと実に奇異に感じる。右側通行を往く車はすべて日本車、パトカーまで右ハンドルのトヨタだった。                    
一家に一台日本車のこの地に○九年、仰天のロシア首相命令が出た。一つが「日本の中古車に限って関税をニ十六パーセントかさ上げする」だった。
日本の中古車は一万五千ドル。ロシア車ワズの新車と同じだったのがこれで二万ドルになった。                                        
しかし極寒の地で故障ばかりのロシア車を選ぶ勇気ある人はそう多くない。
首相のプーチンはそれで追い打ち命令を出した。                    
「安全上の要請で近い将来、右ハンドル車の通行を禁止する」と。日本車を買ってももう乗れませんというわけだ。 でも日本車をただ取り上げはしません。代わりにワズの製造工場をここに新設しましょう。                                           
国産車愛用と雇用創出の一石二鳥案を引っ提げてプーチンはその年の春、極東に乗り込んだが、ハバロフスクの手前で引き返した。                 
なぜなら彼の日本車潰し政策に反発するデモが各地で起きたからだ。       
ウラジオストクでは市民が日の丸を掲げてデモ行進し、「そっちがその気なら我々は日本帰属を望む」のプラカードも見えた。                       
プーチンがもう少し突っ走ったら日本は北方四島ところが沿海州一帯も手に入るところだった。                                          
結局、彼の政策は腰砕けに終わり、日本車はいまだ健在。ロシア自動車工業界は冷え込み、最大手のアフトバズ社は日産に身売りが決まった。          
プーチンは大統領になる前にこの自動車工業の再建ともう一つ航空工業の再建にも取り組んでいた。ロシアはあれで飛行機作りには自信があった。ミグとかツポレフとか、それなりに知られていた。物真似ながら超音速旅客機コンコルドスキー(Tu144)も飛ばしている。                             
ただこの国には日本ほどの冶金技術がなく、コンコルドスキーもできてすぐのパリ航空ショーで墜落して消えてしまった。                          
プーチンはその栄光の再建を図った。手始めが百人乗りのジェット旅客機スホイ・スーパージェット(SSJ)で、初飛行も公事に済み、彼の大統領就任時には二百四十機の発注を受けていた。競合する三菱MRJをしのいでいた。 この五月には旧ソ連圏を中心に実機によるデモフライトも始めた。 ところが四番目に出向いたインドネシアで悲劇が起きた。                             
地元の有力者など五十人を乗せたSSJがボゴールの飛行場を離陸後、間もなくして消えてしまったのだ。最後の交信は標高二千百メートルのサラク山付近で「三千メートルまで降下する」だった。                            
捜索の結果、機体の残骸が山腹に散らばり、生存者はゼロー現場は濃い霧に覆われていたというが、それは言い訳にもならない。
同機はロシア初のコンピュータ制御方式で、最新の対地接近警報装置(GPWS)をもつというが、これでは飛べば落ちるソ連時代の飛行機と変わらない。
車に次いで飛行機もダメ。彼は大統領就任後初のG8を欠席したが、休みたくなる気分もよく分かる。                                     
結局、今のロシアで売れるのは昔と同じ、石油に天然ガスだけ。
  ただ悪夢がある。むかしアフガン出兵で躓いた折、ソ連は財政再建を日本への石油輸出で賄おうとした。日本はいつも石油がほしいとぴーぴー泣いていた。   
しかしその日本はとっくに原発に移行していた。 石油は売れず、ためにソ連は崩壊した。日露戦争に次いで二度、ロシアは日本に滅ぼされた。          
落ち込むプーチンに朝日新聞主筆の若宮啓文がにじり寄る。「我が新聞は一面で『日本は原発やめろ』とやり、次のページで『日本に続くロシア石油の道』と打っています」 プーチンは媚だけでなく国も売る幇間を奇異に思いながらも少し慰められた。
(二〇一二年六月二十一日号)
それは惜しかった!クリミアに倣い、北方領土と沿海州は住民投票をするのも悪くはない!たぶん日本領になってしまうかも(笑)

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【モスクワ共同】ウクライナ南部クリミア自治共和国の重要拠点を掌握したロシアのプーチン大統領は4日の記者会見で「(自治共和国に)ロシア軍を投入する可能性は消えた」と述べ、軍事介入を回避する考えを表明した。ウクライナの政変を批判する一方、ロシア系住民が多数を占める自治共和国を併合する可能性について「今のところ、その必要はない」と否定した。
ペスコフ大統領報道官によると、プーチン氏はロシア西部のウクライナとの国境付近で実施していた軍事演習に参加した15万人の部隊に撤収を命じた。ロシア外務省高官も危機打開に向け、欧米諸国と話し合う用意があると述べた。

焦点:「切り札」握るプーチン氏、ウクライナ介入で欧米はジレンマ
【ロイター】2014年 03月 4日 13:54

[3日 ロイター] -オバマ米政権のある高官は、ロシアのプーチン大統領のウクライナに対する動きを「常軌を逸している」と非難。別の高官は「違法行為」だとし、もう1人の高官も同大統領による軍事力行使は時代を逆行させたと糾弾した。

「われわれが目の当たりにしているのは、プーチン大統領による19・20世紀型の決断だ」。米高官は匿名を条件に記者団にこう話し、「理解すべきことは、ロシア経済を考えれば、彼(プーチン大統領)は21世紀の世界、つまり相互に依存する世界に住んでいるということだ」と強調した。

ジェームズ・ジェフリー元米大統領次席補佐官は、プーチン大統領の考え方に対するこのような見方は、米国の同大統領に対する対応を委縮させると指摘。問題はプーチン大統領が欧米式の民主的な資本主義の将来性を理解していないことではなく、同大統領や他の反米勢力が断固としてその将来性を拒否していることだ。

ジェフリー氏は、欧米のシステムが有益であることをプーチン大統領に説得できると考えられていたことに触れ、「(米国の)過去4政権はむやみにそれを信じていた」と発言。

「しかし、プーチン大統領はそれが有益だとは捉えていない。中国もそうだし、イランも同様だと思う」

ジェフリー氏や他の専門家は、ウクライナ情勢への対応に短期的な注意を呼び掛けている。軍事行動をちらつかせ、「プーチン叩き」を行うことでプーチン大統領を刺激し、力によるウクライナ支配強化が進む可能性があるからだ。

ただ専門家らは、ロシアによるクリミア半島の掌握は、冷戦終結後の国際関係システムに最大の試練を与えたと分析。ロシアは数々の条約や国連のシステム、長年にわたって築き上げられた国際法を無視し、軍事介入の基準を危険なほど低いレベルに下げた。

<陰謀説>

プーチン大統領の目には、米国がモラル的に優位に立っていることを主張しづらい状況にあると映るのかもしれない。

ロシアや欧州のコメンテーターは、国連の承認を得ないまま、米国が1999年にコソボ紛争に介入し、2003年にはイラクに侵攻したことに言及。その上で、これらの介入はロシアの影響力を弱めるために行われた欧米の策略だとの見方を示している。

一方、米国当局者らはこうした解釈を断固否定。ロシアや他の独裁国家の指導者らは、事実を歪曲し虚偽の陰謀説を流すことで、軍事力行使を正当化しようとしていると主張する。

専門家らによると、ロシアの軍事介入が意味するものが何であろうとも、ロシアに対する米国の経済的な影響力は限定されるという。米政府にとって最も強力な武器となるのは、ロシアの銀行や企業などへの制裁。これは対イラン制裁に似たもので、同国経済に大きな打撃を与えたことでその効果は実証されている。

オバマ政権の高官らは2日、記者団から対ロシア制裁に関する質問を受けたが詳細なコメントを拒否。「ロシアの銀行が脆弱(ぜいじゃく)なのは確かだが、全てのオプションを検討している」と答えるにとどめた。

<天然ガス>

効果的な制裁を科すのが難しい事情もある。それは、西ヨーロッパの多くの国がロシアの安価な天然ガスに頼っているからだ。ドイツがその筆頭で、同国の天然ガスは約4割をロシアから輸入している。

ロシアの国家情報会議(NIC)の元委員、フィオナ・ヒル氏は、プーチン氏が2000年に初めて大統領に就任して以降、ロシアの経済力は強化されたと評価。欧州がロシアの天然ガスに依存していることで、1990年代の旧ソ連崩壊後の混乱時にはなかった「切り札」をプーチン氏が手にしたと話す。

さらにプーチン大統領は、ロシア軍の能力を向上させるとともに反対勢力を弾圧し、ロシアメディアを強力に支配してきた。

ロシアメディアは、親ロ派のヤヌコビッチ大統領を失脚させたウクライナの反政府デモが米国の支援を受けたクーデターだと批判。ヒル氏は、最近の世論調査で、プーチン大統領の対ウクライナ政策をロシア国民の6割が支持したことを例にあげ、ロシア国内の支持の大きさを説明した。

国内での高い支持を受け、プーチン大統領は外国からの反発をほとんど恐れていないようだ。同大統領は、米国や欧州はロシアを公然と批判するものの、欧州がロシアの天然ガスに依存していることを理由に、経済制裁はほとんど科さないと考えている。

ヒル氏は、プーチン大統領の思惑について「最大の打撃は、ドイツの大企業が操業できなくなることだろう。プーチン氏はそこを見込んでいる。ロシアは巨大で重要すぎる」と語った。

米スタンフォード大学のキャスリン・ストーナー教授は、プーチン大統領は欧米の裏をかいたと指摘。「北大西洋条約機構(NATO)や米国、ドイツを含め、われわれは(プーチン大統領が)このような行動を取るとは予想できなかった。想像を超えていた」と述べた。

元米外交官でもあるジェフリー氏は、プーチン大統領に対する欧米の影響力を高める努力を再び始めるべきだと主張。具体的な策として、長期的には環大西洋貿易投資パートナーシップ交渉を加速させ、米国の天然ガスの欧州連合(EU)への供給を増加させること。短期的には、ウクライナ政府に大規模な経済支援を行うことが挙げられるという。

「われわれは、彼(プーチン大統領)よりもはるかに強い」。こう言い切るジェフリー氏は「われわれこそ、ウクライナを経済的に救うことができ、欧州のロシアへのエネルギー依存を弱めることができるはずだ」と訴えた。

これから数カ月以内が重要だというジェフリー氏。プーチン大統領がクリミア掌握による長期的な影響を受けなければ、19世紀型の権力拡大を狙う中国などにとっての前例になるとし、「中国は同じ立場にいる」と付け加えた。

(David Rohde記者、翻訳:野村宏之、編集:橋本俊樹)

焦点:ウクライナ危機、ロシア経済の「アキレス腱」も浮き彫りに
【ロイター】2014年 03月 4日 18:22

[モスクワ 3日 ロイター] -クリミア半島への軍事介入に踏み切ったロシアのプーチン大統領の決断は、最終的には自国経済への長期にわたるダメージとなる可能性がある。当初は、ロシアがウクライナ国内に持つ直接的な経済的利益に焦点が当たっていたが、事態の進展に伴い、ウクライナ危機がロシア経済に波及する広範な影響が懸念されつつある。

ロシアと西側の経済関係が分断されれば、すでに停滞しているロシア経済にはどの程度影響が及ぶだろうか。

プーチン大統領は1日、ロシア系住民などの保護を理由に、ウクライナへの軍事介入について上院の承認を得た。ロシア金融市場は週末のウクライナ情勢の展開に即座に反応した。週明け3日のロシア株式市場は10%超急落。ロシア中央銀行は政策金利を引き上げ、史上最安値に下落したルーブルの防衛に推定1O0億ドルを投じたとみられている。

アナリストらは、ルーブル防衛のために取られた措置は、ロシア経済を景気後退(リセッション)に追い込みかねないと指摘する。東西間の緊張が続けば、海外からロシアへの直接投資は一段と冷え込み、ロシア経済の低迷は長引き、最終的にはロシア自身の政治的安定も弱まる可能性がある。

投資助言会社マクロ・アドバイザリーのパートナー、クリス・ウィーファー氏は「大きな問題は、ロシアは明らかに国内投資を増やす必要があり、資金を国内経済にとどめおく必要があることだ」としたうえで、「今回の危機が続き、ロシアが投資不可能な国になり、国際社会から相手にされなくなったりすれば、単純にここに資金は回って来なくなる」と述べた。

<悪夢のシナリオ>

ロシア経済への影響は、ウクライナ情勢がどう進展するかにかかっているが、現在想定されるシナリオは、迅速な外交的解決から武力衝突まで幅広い。

ただ、金利上昇などすでに出ている影響でさえ、2013年の国内総生産(GDP)伸び率が1.3%にとどまったロシア経済の成長を完全に止めてしまう恐れがある。

ロシアのアルファ銀行のエコノミスト、ナタリア・オルロバ氏は「過去の成長率は非現実的に見えつつある。今見える現実的な成長率はゼロに近い」と指摘。「それさえも、事態がこれ以上エスカレートしないというベストシナリオを前提としている」と述べた。

他のエコノミストらは現状を踏まえ、向こう数カ月でロシア経済は縮小すると予想。VTBキャピタルのチーフエコノミスト、ウラジミール・コリチェフ氏は「リセッションのリスクは利上げ決定前から可能性があった。そのリスクは今や確実に増している」と語った。

ロシア経済の弱みは激動する資本の流れに対する脆弱性にあるが、国内外の投資家は、ウクライナ問題という外交的危機にルーブル売りで反応している。

アルファ銀行のオルロバ氏によると、市場は今回の問題を、2008年当時の情勢と比較しているという。2008年には、ロシアとグルジアの軍事衝突が、ロシアから大量に資本が流出する最初のきっかけとなり、その後の世界的な金融危機で資本流出は加速し、ルーブルは30%下落した。

<制裁の脅し>

さらに不透明な要因は、西側諸国による制裁がロシア経済に与える影響だが、対ロシア経済制裁は「見かけほど怖くない」と見る向きも多い。

在モスクワ米国商工会議所のアレクシス・ロジアンコ会長は「制裁は両サイドに打撃を与える。恐らく、制裁を受ける側より、科す側への影響の方が大きいだろう」と述べた。

ただ、制裁があろうとなかろうと、ロシアと西側の敵対関係は、ロシア金融市場で大きな役割を演じ、ロシア経済の長期的成長にも必要な外国資本の流入を阻害している。

一方、キャピタル・エコノミクスの新興国市場エコノミスト、ニール・シアリング氏は、約5000億ドルに上る外貨準備高を保有するロシアは、ルーブルへの短期的圧力なら十分にかわせると指摘。「利上げがロシア経済をリセッションに傾けるとの観測は多いが、率直に言って的外れだ」と語った。

同氏は、東西の緊張状態が長引いた場合に、外国からの長期的投資が細る可能性があることの方が深刻だとし、「ロシア経済の回復は投資の増加を通じて判断できる。1つの重要な源泉は外国直接投資だが、ウクライナ危機はロシアの海外でのイメージを傷つけている」と述べた。

ロシア国内の企業による投資は昨年低迷し、1月は7%減少した。ロシアは外国直接投資が特に弱く、キャピタル・エコノミクスによると、過去数四半期は他の主要新興国が純流入だったのに対し、ロシアは純流出だった。

楽観論を唱える人は、外交交渉や武力衝突が長期化する懸念があればこそ、プーチン大統領がウクライナ危機の平和的早期解決を望む根拠になると主張する。

しかし、もしプーチン大統領がこうした考えを一蹴し、事態がエスカレートの一途をたどれば、何年も続く景気低迷により、今は盤石に見えるプーチン大統領の絶対的権力も揺らぐ可能性がある。

投資助言会社マクロ・アドバイザリーのウィーファー氏は「もしロシアが資本を誘致できず、大手世界企業との合弁会社も組めなければ、経済は今のパターンにとどまり、リセッションに陥るリスクがある」と指摘。「もちろんそこに政治的意味合いがある」と語った。
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本日15:00の引け直前突如円安となり、日経平均先物がいきなり280円高! いったい何が起きたか全く理解できなかった。15:11にクイックにてプーチン撤退のニュースが流れる・・・
プーチンはウクライナの東半分を武力で併合しクリミア半島はロシア領となるだろうと思っていたのに、突如の撤退・・・
これじゃ・・・レイテ湾に突入寸前で謎の反転をした栗田艦隊ではないか!ディスカバリーチャンネル レイテ沖海戦 栗田艦隊の反転、神風特攻隊 
まだ私は情勢を判断しかねる。
プーチンはソチ冬季五輪の裏側でウクライナやクリミア半島に兵を送る準備をしていたはずだ。そうでなければこれほど速やかにクリミア半島に派兵できない。
ケリー米国務長官は2日、ウクライナに軍事介入の構えを見せるロシアを「信じ難い侵略行為」と強く非難し、G8メンバーから除外し経済制裁を科す用意を表明した。
更に資産凍結や貿易面での制裁、ビザの発給停止などを検討していると言明。
この米国の反応はある程度読んでいたはずであり、意志薄弱で一時撤退するのではないと思う。クリミア半島突入寸前の反転もプーチンの予定の行動ではないだろうか?
欧米諸国とロシアのプーチンの対立は長期化するだろう。G7のうち米英仏独加伊の6か国はNATO加盟国であり、日本だけがNATO加盟国ではなく、ロシアとNATO諸国の対立の仲介役になる事が出来る。幸い、安倍総理は何度もプーチンと会談をしている、が何処まで動けるか分らない。
それにしても、ソチで開かれる次のG8不参加を明言しているのが米英仏加の旧連合国、態度を表明していないのが日独伊の旧枢軸国というのも面白い。 

今後ウクライナは東西分裂に向かうのか?第2のクリミア戦争となるのか?それとも親ロシア政権が成立するのか?

ウクライナは、ヨーロッパの大国間の争いの場だった。だが、ウクライナ抜きでプーチンが再興をしようとしているロシア帝国の復活はあり得ない。先日閉幕したソチ冬季五輪に510億ドルを投じた事実が示すように、ロシアは「帝国」の復活に本気で臨んでおり、ウクライナをみすみす手放す気はない。

ロシアは08年の南オセチア紛争で、民族的にロシア系ですらない2つの自治政府を守るためにグルジアに侵攻することもいとわなかった。人口の60%以上がロシア語を話すクリミア半島で、ロシアはセバストポリにある大きな軍港を租借し、黒海艦隊を駐留させている。

ロシアがウクライナに介入すれば、南オセチア紛争よりはるかに危険な事態になる。1853年に英仏と戦ったクリミア戦争以来のロシアと西欧の大規模な戦闘が起こるかもしれない。強大なロシアの復活を夢見る指導者なら、その賭けに出かねない。

米国やEUも腰は引けている。オバマは言うに及ばないが、EUはウクライナの加盟を必ずしも歓迎しているわけではない。EU圏は経済成長ゼロ、失業率急増、反EUや反移民政策を掲げる政党の躍進など多くの問題がある。そのため、貧困に苦しむ広大なウクライナのEU加盟に積極的ではない。ウクライナには協力の口約束にとどめ、プーチンの同国への野心と経済支援を黙認してきた。

EUがウクライナに、ロシアを上回る関心を抱き経済支援を約束し、それを遂行できるのであればウクライナ国民はEU側になびくであろう。だが、私にはEUはロシアを上回るウクライナに対する思いは感じられない。ロシアの未来、EUの信頼性、プーチンの正体も見えてくる。

プーチンは親欧米派のデモに屈することはできない。屈すれば自らの権威が傷つき、ロシア国内でもデモが発生しかねないからだ。グルジアやウクライナなど旧ソ連で03~04年に多発した民主化運動の再発も恐れている。 ウクライナの明日が読めないのは確かだが、ロシアはただ手をこまねいて、ウクライナ人に自国の将来を決めさせるつもりはないと思う。

プーチンは一旦兵を引き、いつでも武力行使の準備は出来ていると脅したうえで、クリミア半島とウクライナ東半分を民主的選挙を行って合法的に支配することを考えていると思う。その為にクリミア半島突入直前の謎の反転をしたのだろうと思う。


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