Ddogのプログレッシブな日々@ライブドアブログ

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タグ:気象学


英国ノーサンブリア大学のヴァレンティナ・ジャルコヴァ教授らは、太陽活動の新しいモデルを作り、2030年代に太陽活動が現在の60%まで低下し、「ミニ氷河期」になると予測した。英国ウェールズ州ランディドノーで開催された、王立天文学会の国立天文学会議で9日に発表された。
イメージ 1太陽の黒点の数を調べることで、太陽活動が10~12年ほどで周期的に変化することが発見されたのは1843年。ガリレオ・ガリレイが1745年に黒点を観測した後、次の太陽活動周期の始まりを告げる黒点が現れた1755年から始まった周期を第1太陽周期として、2008年12月から現在は第24太陽周期にあたる。すべての周期の長さが少しずつ異なっており、太陽活動の従来モデルではこの変動を説明できなかった。ジャルコヴァ教授は、「太陽の内部にある2つの異なる層に由来するペアで現れる磁気波成分を見つけました。これらの周波数はわずかに異なっていますが、どちらも約11年周期です。両方の波を組み合わせた新しいモデルを考え、現在の太陽活動周期の実際のデータと比較したところ、新しいモデルでの予測が97%の精度を示すとわかりました」と述べた。

このモデルでは、第25太陽周期に波のペアが次第に相殺するようになり、2030年代に当たる第26太陽周期には、太陽活動の有意な減少が引き起こされる。これは1645年から1715年に生じた「マウンダー極小期」と呼ばれるミニ氷河期と同様な状況になると予想している。

370年前のマウンダー極小期には、世界的に気候が寒冷化して農作物の不作が続き、大規模な飢饉が各地で発生した。また1665年にはロンドンでペストが大流行し、1669年にはイタリアのエトナ火山の噴火も起こった。日本では1703年に関東地方で元禄地震、1707年には南海トラフ連動型の宝永地震、その49日後に富士山が宝永大噴火を起こすなど、災害と飢饉が続いた。

15年後に向けて、私たちはいま何を備えるべきだろうか。限られた時間を有効に用いることができるよう、各自がよく考えなくてはなるまい。
マウンダー極小期には、世界的に気候が寒冷化して農作物の不作が続き、大規模な飢饉が各地で発生した。

欧州大陸、イギリスでは一般に「17世紀の危機」と呼ばれる時期だった。
「気温の低下」→「農作物の不作」→「飢きん」→「人口の移動」→「疫病の流行」→「社会不安」→「既存体制の崩壊」。だが、そこで石炭と蒸気機関による産業革命が起きたのだ!

太陽の活動周期に関する新しい数学モデルによると、17世紀に起きたマウンダー極小期と「小氷期(ミニ氷河期)」が、あと15年ほどで再び訪れる可能性があるという。

TEXT BY JAMES TEMPERTON
TRANSLATION BY MAYUMI HIRAI,HIROKO GOHARA/GALILEO

WIRED NEWS (UK)
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Photo: A group of people skating on a local rink from Shutterstock

地球は2030年代に 「小氷期」(ミニ氷河期、Little Ice Age, LIA)に入る可能性があるらしい。

この予測は、英国のノーザンブリア大学が開発した、太陽の活動周期の新しい数学モデルが示したものだ。この計算によると、2030年代には太陽活動が60パーセント低下し、地球の温度が急激に低下するという。

小氷期とは14世紀ころから19世紀半ばにかけて続いた寒冷な期間のことだ。火山噴火などの影響もあると考えられているが、最も厳しい寒さが続いた期間は、太陽の黒点の数が著しく減少した、1645〜1715年の「マウンダー極小期」と一致している。
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グラフは、太陽黒点数の400年間の歴史を示している。マウンダー極小期中の30年間に、観測された黒点数は約50。通常であれば4万~5万個程度が観測される。キャプションはWikipedia

マウンダー極小期は、太陽内部の深い場所にある流体の対流によって起きると考えられていたが、新しい研究では、第2の力がはたらいている可能性が示唆されている。太陽内部にある異なる層を伝わる2つの波が、太陽活動を支配するというのだ。この2つの波の同期がずれたときに、地球の気温が低下する。

これらの波はいずれも11年周期で動いており、太陽の北半球と南半球の間で変動する。2つの波が同期している間は、黒点のような太陽活動が活発になり、同期がずれると活動が低調になる。

研究のリーダーを務めたノーザンブリア大学のヴァレンティーナ・ジャルコヴァ教授(数学)によると、現在の太陽活動についての予測を実際のデータと比較したところ、精度は97パーセントに上ることがわかったという。この発見は、英国ウェールズ地方のランディドノで開催された「全英天文学会議2015」で発表された。

ジャルコヴァ教授のチームでは、1976年から2008年までの太陽活動のデータを使って自分たちの理論を試してみた。理論が一致することが明らかになると、次はそのモデルを使って、今後の太陽の活動周期中に2つの波の動きがそれぞれどのようになるかを予測した。
「370年に一度」の凍り付くような気温に?
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1991年8月から2001年9月までの太陽活動をとらえた合成写真。Photo: Yohkoh/ISAS/Lockheed-Martin/NAOJ/U. Tokyo/NASA
                                                 それによると、2022年にピークを迎える第25周期までは、2つの波がお互いを相殺する傾向が次第に強まるという。2030年から2040年にかけての第26周期に入ると、2つの波の同期が完全にずれ、太陽活動が「大幅に低下」するという。

「第26周期では、2つの波が完全に鏡のような動きになります。ピークの時期は同じですが、それぞれ太陽の反対側の半球内で発生します。この相互作用は阻害 的、つまりお互いをほとんど打ち消してしまいます。これによって、『マウンダー極小期』の特性が生じることになると予想しています」と、ジャルコヴァ教授は述べている。

さらに研究が必要なことはもちろんだが、仮にジャルコヴァ教授の予想が正しければ、370年間にわたって人類が経験することのなかったような、凍りつくような気温に戻ることになる。この期間中はテムズ川が凍結し、冬には「フロストフェア」(氷上縁日)が定期的に開催され、川の上で露店やアイススケートをする人々の姿が普通に見られた。

記録によると、1683年から1684年にかけての冬には、テムズ川が2カ月間、28cmの厚さの氷で凍結したという。氷は英国、フランス、ベルギー、オランダなどの沿岸沖数kmまで広がり、交易や漁業に打撃を与えたと伝えられている。                                                                                                 
※ 小氷期はほぼ14世紀半ばから19世紀半ばとされるが、影響のあった地域でみられた平均気温の低下は、おおむね摂氏1度未満だったと考えられている(日本語版記事)。以下は、過去2000年の温度変化(複数のデータを同時に表示したもの)。
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11年周期の太陽活動は、太陽深部の対流層によって生じるダイナモ効果で説明されるが、 ジャルコバ教授らの最近の研究によると、表層の対流で生じる第二のダイナモ効果も影響している。 

2030~2040年の第26太陽周期では、二つの対流による磁気の波が相殺しあうことによって、 太陽活動が極端に低下すると予測されている。この結果、地球はミニ氷河期に入る。 

この現象は過去にも起こったと考えられている。 
1645年から1715年にかけて、太陽活動が低下した「マウンダー極小期」と呼ばれる時期があり、 ロンドンではテムズ川の水が氷結したと記録されている。 


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太陽の黒点が2008年8月約100年ぶりにゼロになった時の写真。 

太陽の黒点のデータは1749年からずっと集められており、前回、同じように黒点が全くなくなったのは1913年の6月。黒点が多いというのは丁度お湯が沸騰しているように太陽が活発に活動している事であり、反対に黒点が一つもないと言う事は活動が低下している事を意味する。

2005年にアメリカ国立太陽天文台(National Solar Observatory)の二人の学者が太陽の磁気変化を観測した結果、「今後10年以内に黒点の数はゼロになる」と予測した論文を発表し大論争を巻き起こした。

当時、温暖化問題が深刻化しつつあった時期だけに容易に受け入れられなかったのだが、最近太陽活動低下の方が主流となってきた。

TSI(太陽の放射束密度の合計)に対する太陽黒点の影響は無視できるが、太陽の磁気圏の減少は地球の雲の編成に影響し、気候にも影響を与えると報告している。この理論は、もともと、物理学者であるHenrik Svensmark氏が提案したもので、2007年にSvensmark氏が行った「SKY」という実験によると、銀河宇宙線が雲成長を促進する分子クラスターの化成を増加させることを証明した、としています。

さらに、フィンランドのオウル大学の太陽物理学者Ilya Usoskin氏によると、宇宙線と地球上の雲量の間には相関性があり、「より多くの放射線はより多くの雲と等しい」そうです。

人類の活動におけるCO2増加による温暖化は 太陽自身の活動の低下はの前には吹っ飛んでしまう。

2030年から約10年間この状態が続く可能性がある。 このまま太陽の活動が低下してゆき 氷河期が来るのだろうか?過去の人類の歴史からすれば小氷期は来て当然かもしれません。



このブログを書き出した2008年頃から太陽活動が変調しはじめたことに気がつきだした。地球は今は温暖化しているが、太陽活動が弱くなれば寒冷化するのは必至、
私が生きているうちに小氷期に突入するとは・・・・

1970年大阪万博で薔薇色の未来で持ち上げられていた我々世代にとって、1973年暗く不安な未来に突き落とされた。私は小学5年生であったが、「日本列島沈没」が大ベストセラーとなり第四次中東戦争で、石油の値段が3倍になったオイルショックによるインフレ、狂乱物価といった社会不安が広がった。ユリゲラーによる超能力ブーム、ノストラダムスの大予言などの終末論が流行りだした。私の世代の方ならおそらく学級文庫か学校図書には「もしもの世界」と小学館のなぜなに学習図鑑「ロボットと未来のくらし」がかならずあったと思います。40代後半以上の方なら一度は見たことがあるのではないだろうか?「ロボットと未来のくらし」の後ろの方で「氷河期がくる」という暗い未来に我々世代は当初氷河期が来るかもしれないと恐れおののいた記憶があった。

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同時に温室効果による地球温暖化の話も載っていて小学生なりに矛盾したいいかげんで矛盾した2説は、結局ちょうどよくなるのかもと勝手に楽観視していました。



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映画「デイ・アフター・トモロウ」のような急速な寒冷化は来ないだろうが、マウンダー極小期(1645年~1715年ダルトン極小期(1790年〜1830年)が再来すると言うのだが・・・・もし2030年代にマウンダー極小期のような小氷期に突入厳冬、冷夏が続くと考えた場合に一番問題になるのは農業です。不作や飢饉が起これば農作物が高騰し、社会不安は増大します。それに伴い衛生状態が悪化すれば貧困層を中心に疫病の流行も考えられます。

そこで、江戸の4大飢饉は小氷期だったのかと思って調べた・・・・

ところが、面白いことに江戸の4大飢饉は小氷期ではなかった!

寛永の大飢饉 寛永19年(1642年)~寛永20年(1643年)
被害の中心地:全国(特に東日本日本海側の被害が大)
原因:全国的な異常気象(大雨、洪水、旱魃、霜、虫害)

享保の大飢饉 享保17年(1732年)
被害の中心地:中国・四国・九州地方の西日本各地、特に瀬戸内海沿岸一帯
原因:冷夏と虫害

天明の大飢饉 天明2年(1782年)~天明7年(1787年) 被害の中心地:全国(特に東北地方) 原因:浅間山、アイスランドのラキ火山等の噴火とエルニーニョ現象による冷害

天保の大飢饉 天保4年(1833年)~天保10年(1839年) 被害の中心地:全国(特に東北、陸奥国・出羽国)原因:大雨、洪水と、それに伴う冷夏(稲刈りの時期に雪が降ったという記録がある

ただ、マウンダー極小期 期間中1707年12月16日(宝永4年)旧暦 11月23日 富士山で宝永大噴火が起きた。大量のスコリアと火山灰を噴出。この噴火は日本最大級の地震である宝永地震の49日後に始まり、江戸市中まで大量の火山灰を降下させる等特徴的な噴火であった。

一方世界では
1648年–1660年 - 大洪水時代のポーランドで、戦争、飢饉及びペストによって、人口の3分の1が失われた。
1670年代及び1680年代 - スペインでペストと飢饉。
1690年代 - スコットランド全域で飢饉。人口の15%が失われた。
1693年–1694年 - フランスで飢饉。2億人が死亡。
1696年–1697年 - フィンランドで飢饉。人口の3分の1が失われた
やはり小氷期は深刻な飢饉をもたらしていた。

飢饉と同時にペストが大流行した
・1648年-1660年 ポーランドで(上記より)
・1670年代および1680年代 スペインで(上記より)
1665年にはロンドンで流行し、およそ7万人が亡くなった。
フランスでは1720年にマルセイユで大流行

そして、ボヘミアにおけるプロテスタントの反乱をきっかけに30年戦争が勃発勃発し、神聖ローマ帝国を舞台として、1618年から1648年に戦われた。1641年から1649年にかけてイングランド・スコットランド・アイルランドでピューリタン革命起きた。
内戦・革命を含め17世紀中、小規模のものも含めて戦争のなかった時期はわずか4年しかなかったとされる。


70億を超える地球の人口では世界的飢餓が発生する可能性を否定できない。港湾の凍結などは漁業や流通など、高緯度地域を中心に地域経済に打撃を与えるだろうし、海水温の変化が海中の生態系にも影響を与える可能性があります。太陽光発電は使い物にならず、暖房のための石油やガスなどの燃料の高騰も起こるでしょう。降雪や凍結が増えることになればインフラの再整備などが必要となり、さらなる経済的な圧迫が起きる可能性が高い。
現代文明は17,8世紀よりはるかに進んでいますが、70億という膨大な人口を有する上に、貧富の格差や頻発する紛争などの社会不安の要素を抱え込んでいることも事実。寒冷化のもたらす小さな影響が大きな社会変動のきっかけとなる可能性も否定できない。
これから起こるのは地球温暖化なのか、それとも地球寒冷化なのか、まだまだ人類には見極められていません。
人為的な温暖化と太陽活動の衰微による寒冷化の関係は初めて人類が体験することになる。まだまだ分からない・・・一概に悲観すべきではない。


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パプアで火山噴火、日本便が航路変更
【msn産経】2014.8.29 19:09

オーストラリアの有力紙シドニー・モーニング・ヘラルド(電子版)などによると、パプアニューギニアのニューブリテン島ラバウル郊外にある活火山、タブルブル山が29日、噴火した。死傷者の情報はない。

噴出した火山灰は上空約18キロに達し、オーストラリアのカンタス航空は、シドニー-成田便の航路変更を決めた。地元当局は火山近くの住民を退避させ、周辺地域の住民にも屋内にとどまるよう呼び掛けているという。

タブルブル山は1994年にも大規模噴火を起こし、ラバウルの街は大きな被害を受けて政府機関が移転するなどした。

ラバウルには第2次世界大戦中に日本軍の航空基地があり、同山は「花吹山」と呼ばれていた。(共同)

アイスランドの火山、噴火始まる 周辺空域に飛行禁止措置 【AFP】

【8月29日 AFP】アイスランド気象庁(Icelandic Meteorological Office、IMO)は29日、噴火の兆候をみせていたバルダルブンガ(Bardarbunga)山で前夜から噴火活動が始まったと発表し、警戒レベルを最高の「赤」に引き上げた。

また噴火を受け、当局はバルダルブンガ山周辺空域の飛行を禁止した。飛行禁止措置は、24日にいったん解除されていた。(c)AFP


http://www.yomiuri.co.jp/photo/20140804/20140804-OYS1I50002-L.jpg
鹿児島地方気象台は3日、口永良部島(鹿児島県屋久島町)の新岳で午後0時24分に噴火があり、噴火警戒レベルを1(平常)から3(入山規制)に引き上げたと発表した。県警によると、けが人や家屋などへの被害はないという。 同気象台によると、新岳の噴火は1980年9月以来。同町は噴石などの影響も懸念されるとして、島の全77世帯、135人に                              避難準備情報を出した。〔共同〕

阿蘇山で小規模噴火 警戒レベル引き上げ                  【msn産経】2014.8.30 11:34

気象庁は30日、熊本県・阿蘇山の噴火警戒レベルを1(平常)から2(火口周辺規制)に引き上げた。中岳第1火口で2月19日以来の小規模な噴火が確認されたため。

福岡管区気象台は、火口から約1キロの範囲で今後、大きな噴石を飛ばす噴火が発生する可能性があると注意を呼び掛けている。阿蘇市は30日、火口周辺を立ち入り禁止にした。

阿蘇山の警戒レベルは昨年12月27日に1から2に引き上げられたが、火山活動が弱くなり、3月12日に1に引き下げられていた。

西之島に「溶岩マウンド」=爆発的噴火の恐れも-海保 【時事】

 海上保安庁は27日、噴火活動が続く小笠原諸島・西之島(東京都小笠原村)の火口に、湧き出した溶岩が積み上がった「溶岩マウンド」ができたと発表した。溶岩の通り道がふさがれて爆発的な噴火につながる可能性があり、海保は島から半径6キロには入らないよう引き続き呼び掛けている。(2014/08/27-20:52)
蔵王山が活発化 火山性微動・山体隆起 【朝日】 

東日本大震災以降、富士山が「危機的状況」にある――。先ごろ、フランスの地球科学研究所がそんな研究結果を発表した。
「日本のハイネットシステムというネットワークが収集したデータを基に、地球内部のエコー測定が行われました。以前はただのノイズとして除去されていたデータに焦点を当て、日本の地下にある断層などのマップを作成。すると、3・11で地殻が最もダメージを受けたのは東北ではなく、富士山の地下400キロであることが判明したのです」(サイエンス記者)

東日本大震災の4日後、静岡県東部を震源としたM6.4(震度6強)の地震が発生しているが、これは富士山の内圧が高まったことを示しているという。
この研究の筆頭著者であるブレングウェア氏は「今言えるのは、富士山の内圧は高く“臨界状態”にあり、潜在的に噴火の危険性が高いということだけだ」と語っており、秒読みとされる富士山噴火の可能性を裏付ける結果となったわけだが、“Xデー”が読みきれないだけに不気味だ。

防災ジャーナリストの渡辺実氏が言う。
「活火山の中で最も観測網が発達しているのが富士山ですが、想定の範囲内でしかシグナルは出せない。我々が避難する時間の余裕も与えず活動を開始するのか
――それは神のみぞ知るなのです」

1707年11月23日に富士山で始まった宝永大噴火では、東南の斜面が大爆発し、約12億トンもの溶岩や火山灰が噴き出て江戸の町にまで火山灰が降り積もったとされる。
「特筆すべきは、噴火発生の49日前の10月4日に、遠州灘沖と紀伊半島沖を震源とするM8クラスの南海トラフ巨大地震が発生している点。3・11を考えれば、今も同じような状況にあるということです」(前出・サイエンス記者)
週刊実話の記事ですからあまりあてにはならないし、真に受ける必要もありません。しかしながら、与那国海底遺跡を紹介した木村政昭教授の説によると、富士山爆発は2017年±5年と予想している。

2011年の東日本大地震(Mw9.0)以降2013年現在までの、富士山下のマグニチュード0以上の地震活動から、地下構造をさぐってみました。    
 
http://kimuramasaaki.sakura.ne.jp/site2/wp-content/uploads/2014/03/9e77df7980244d3dd07b95d5b06d6d24-480x347.png

図1は、富士山頂を通る南北断面図です。現在、富士山下のマグマが地下数キロか、それより浅いところにまで上昇してきている可能性が推定できます。震源は、気象庁(JMA)公表のデータを用いました。

http://kimuramasaaki.sakura.ne.jp/site2/wp-content/uploads/2014/03/fuji14_3_19.003-001-480x313.png     
図2は、富士山の”噴火の目”の時系列から、主噴火時期を推測したものです。2017年プラスマイナス5年となりました。あくまでも目安ですが。  



世界各地で同時に火山が噴火しているニュースが続くが現在噴火中の火山は30以上ある。
・ヨーロッパ
▲ ストロンボリ火山(Stromboli / イタリア) 
・太平洋
▲ キラウエア火山(Kilauea /ハワイ)
▲ バガナ火山(Bagana /パプアニューギニア・ブーゲンビル島)
▲ マナム火山( Manam / パプアニューギニア) 
▲ ヤスール火山(Yasur /バヌアツ)
▲ アンブリム火山(Ambrym /バヌアツ)
・中米、南米
▲ コリマ山 (Colima / メキシコ中部)
▲ サンタマリア山 (Santa Maria / グアテマラ)
▲ フエゴ山 (Fuego / グアテマラ)
▲ ウビナス火山(Ubinas / ペルー)
▲ レベンタドール火山 (Reventador / エクアドル)
・アフリカ
▲ オルドイニョ・レンガイ(Ol Doinyo Lengai / タンザニア)
▲ エルタ・アレ(Erta Ale / エチオピア)
▲ バレンアイランド火山(Barren Island / インド洋)
▲ ニーラゴンゴ山(Nyiragongo/ コンゴ民主共和国)
・インドネシア
▲ シナブン山(Sinabung / インドネシア・スマトラ)
▲ ドゥコノ山(Dukono / インドネシア・ハルマヘラ島) 
▲ イブ山(Ibu / インドネシア・ハルマヘラ島) 
▲ ロコン山( Lokon-Empung / インドネシア・北スラウェシ) 
▲ サンゲアン・アピ火山(Sangeang Api / インドネシア)
▲ スメル山 (Semeru / インドネシア) 
▲ バトゥ・タラ火山(Batu Tara / インドネシア・スンダ島)
▲ スラムット火山(Slamet / インドネシア・中部ジャワ)
▲ ムラピ山(Merapi / インドネシア・西スマトラ)
・カムチャッカ
▲ シベルチ山(Shiveluch / カムチャッカ) 
▲ カリムスキー山(Karymsky / カムチャッカ)
▲ ジュパノフスキー山(Zhupanovsky / カムチャッカ) 
・日本
▲ 桜島(Sakurajima / 日本) 
▲ 諏訪之瀬島(Suwanose-jima / 日本) 
▲ 西之島(Nishino-shima / 日本) 
この噴火状態はネットがあるから普段は知らない外国の火山情報が入ってくるだけなのであろうか?答えは「否」である。

2000年代 12火山
1990年代 7火山
1980年代 9火山
1970年代 4火山
1960年代 7火山
1950年代 7火山
1940年代 4火山
1930年代 8火山
1920年代 4火山
1910年代 9火山
1900年代 8火山
1890年代 4火山
1880年代 9火山
1870年代 7火山
1860年代 2火山
1850年代 6火山
出典http://www.volcano.si.edu/world/largeeruptions.cfm
(世界のデータはアメリカ政府機関などが収集しています。)

<近年の世界の地震回数と火山噴火回数は増加の一途>
火山爆発&地震活動が地球規模で増加中です。
東日本大震災もはじまりにすぎません。
http://www.volcano.si.edu/world/find_eruptions.cfm
13年間の世界の地震を統計
世界 M5以上 M6.7以上 M7以上 M7.6以上
99年        22回  14回    2回
00年        28回  13回    4回
01年        24回  13回    4回
02年  29回   20回  13回    3回
03年  41回   30回  15回    4回
04年  40回   32回  17回    2回
05年  38回   26回  11回    4回
06年  27回    19回  10回    5回
07年  50回    38回  18回    7回
08年  52回    27回  11回    2回
09年  62回    31回  17回    8回
10年  60回    38回  23回    4回
11年  66回    39回  21回    2回
出典http://www.netlaputa.ne.jp/~gfg/jisinj.htmlhttp://earthquake.usgs.gov/earthquakes/eqarchives/significant/sig_2001.php
マグニチュード5以上の地震の数は10年で2倍に増えました。 
藤井敏嗣(東京大学名誉教授・火山噴火予知連絡会会長)の証言
”M9の巨大地震は火山噴火を誘発します。”
巨大地震 規模 火山噴火
1952年カムチャッカ地震  M9 カルビンスキ他2火山&ベイズアミ休火山の千年振りの噴火
1957年アリューシャン地震  M9 アンドレアノフ地震 ヴィゼヴェドフ火山噴火
1960年チリ地震  M9.5 コルドンカウジェ他3火山噴火
1964年アラスカ地震  M9.2 トライデント&リダウト火山噴火
2004年スマトラ地震  M9.2 タラン&メラビ&ケルート火山噴火
2010年チリ地震  M8.8 コルドンカウジェ火山噴火
出典動画http://www.youtube.com/watch?v=LTIXwAD9XPM&feature=related

これは太陽活動の低下による地球磁場の減少が火山噴火活動に影響しているようだ。

太陽活動、17世紀以来の休止期に突入か 米研究

2011年06月16日 10:08 発信地:ワシントンD.C./米国
【6月16日 AFP】太陽黒点の増減に周期があることは、よく知られているが、太陽活動が近く休止期に入る可能性があると、米ニューメキシコ(New Mexico)州ラスクルーセス(Las Cruces)で開かれた米国天文学会(American Astronomical Society、AAS)の太陽物理学部門の会合で、天文学者らが指摘した。

黒点が著しく減少する太陽活動の休止期は17世紀以来はじめてで、このような時期には、わずかだが地球の気温が低下する可能性がある。

数年前から天文学者たちは、太陽は2012年前後に激しいフレア活動や黒点増加がみられる活動極大期を迎えると予想してきた。しかし最近、太陽はその予測とは正反対に、異様な静けさを見せている。

そのしるしとしては、ジェット気流や黒点の消滅、極点付近での活動低下などがある。米国立太陽観測所(National Solar Observatory)のフランク・ヒル(Frank Hill)氏によると、極めて珍しい予測外の現象で、今後、黒点周期は休止期に入るとみられるという。

太陽活動は、ほぼ11年周期で変動を続けており、22年ごとの磁場極性反転の中間期に、それぞれ活動極大期と極小期が現れる。

天文学者らは現在、近く訪れるとみられる太陽活動の休止期がモーンダー(Maunder)と呼ばれる70年間続く活動極小期にあたるのかどうかを調べている。モーンダーの期間は黒点がほとんど観測されない。前回のモーンダー期だった1645年から1715年は「小氷期」とも呼ばれている。(c)AFP/Kerry Sheridan


Gigazine2014年08月09日 23時31分46秒

地球磁場が予想より早く弱まっていることが判明、地磁気反転の時期は?

http://i.gzn.jp/img/2014/08/09/earth-magnetic-field-weaken-faster/3632281849_bc7a57658a_b.jpg
By NASA Goddard Space Flight Center

地球が持つ地磁気の強さは長い年月を経る間に変動しており、さらにこれまでの地球の歴史では数百万年~一千万年のスパンでN極とS極が反転する「地磁気逆転」が起こってきたことも知られています。欧州宇宙機関(ESA)が人工衛星を用いて地磁気の状態を調査したところ、従来予想されていたよりも早い割合でその強さが減少していることが明らかになりました。

Earth's Magnetic Field Flip Could Happen Sooner Than Expected - Scientific American
http://www.scientificamerican.com/article/earth-s-magnetic-field-flip-could-happen-sooner-than-expected/

欧州宇宙機関は2013年11月に地磁気観測衛星SWARMの打ち上げに成功。3基の衛星が連携して観測を行うSWARMが高度460km~530kmの高度を周回して地磁気の観測を約6か月にわたって実施してきたところ、従来予想されていたものよりも10倍も速い「10年間で5%」というペースで地磁気の強さが減少していることが明らかになってきました。

現状ではその原因は不明とされていますが、いまから2000年後に起こると予想されている地磁気逆転の時期が早まることにもつながると考えられています。また、すでに地磁気の磁極が移動するポールシフトが以前から観測されていることも知られています。

SWARMによる観測結果を示した地図がこちら。赤く描かれたインド洋周辺が最も地磁気が強く、北米大陸周辺が最も弱いという事実が明らかになっています。
http://i.gzn.jp/img/2014/08/09/earth-magnetic-field-weaken-faster/magnetics_m.png

現代の科学でも地磁気が発生するメカニズムはよくわかっておらず、「地球そのものが永久磁石であるという説」と「流体ダイナモ説」など複数の説が唱えられています。地磁気は宇宙空間へと広がり、地表高度6万kmという高さにおよぶ磁気圏を形成し、太陽風などの生物に有害な宇宙放射線から地球をガードする働きが備わっています。
http://i.gzn.jp/img/2014/08/09/earth-magnetic-field-weaken-faster/Magnetosphere_schematic.jpg
By Wikipedia

ただし、この現象が人間などの生物に与える影響は限定的と考えられています。仮に地磁気逆転が発生したとしても宇宙から降り注ぐ宇宙線が大量に増加することはないと考えられています。これまでの地球の歴史からも地磁気逆転による生物の大量死を示す痕跡は残っていないとのことで、影響を受けるのは電子機器などに限られると考えられているのであまり心配する必要はなさそう。

なお、地磁気強度の変化は噴火活動の観測に使われることもあるとのこと。地中のマグマが上昇して地殻の温度が数千度にまで上昇するとその部分の岩石が熱によって消滅して、全磁力が消磁域の南側で減少、北側で増加することがあります。このデータをもとにマグマの動きを感知し、噴火に向けての動きを事前に察知するという仕組みが利用されています。

地磁気観測所|基礎知識|Q&A Q14. 地磁気は火山活動とどのような関係があるのですか?
http://www.kakioka-jma.go.jp/knowledge/qanda.html#14
以上Gigajineより

地球の中身は溶岩です。
磁力を帯びる鉄やニッケルを含み、対流しています。電磁力で磁力と地電流が発生しています。これをダイナモ理論と言います。
地球の北極と南極を結ぶ極軸と地球のN極とS極を結ぶ軸は現在ずれています。
特にこの数年、大きく磁極が移動してます。
太陽に逆らえるわけがなく、地球の歪んだ磁極には大きな力がかかっていると思われます。それゆえ火山噴火や巨大地震が発生している可能性があります。

地球は「真の極移動」の最中にある
それらの異変の原因が、地球の磁場の逆転のようなものだけではないこともまた明白で、たとえば、地球はかつて、現在起きているような「磁場のポールシフト」だけではなく、過去記事、

・地球は「角度 50度以上の傾き」の大陸移動(真の極移動)を過去6度経験している 2012年11月21日

にありますような、地球の表面が移動する「真の極移動」という状態を過去に何度も経験していた可能性があることを、2012年にハーバード大学の研究者たちが発表しています。

下の図のような状態のことです。
http://oka-jp.up.n.seesaa.net/oka-jp/image/True_polar_wander-2012.gif?d=a1

あるいは、こちらの記事では、現在、すでにそれが起きているとする論文のこともご紹介しています。

もちろん、それは何千万年もかけてゆっくりと起きていくものなのかもしれないですし、「あるいは、非常に早いものかもしれない」という考え方などもあり、しかし、過去何度もあったということは、今後もまた、地球の自転軸が大きくずれるということになる時が来ることがあるはずです。
日本近郊の海域で記録された「謎の赤い爆発」と環太平洋火山帯の活発化の関係。そして「火山噴火の連鎖」が起きる兆しのあるアイスランドでは伝説のラガーフロットの龍が「存在する」と認定され
http://oka-jp.up.n.seesaa.net/oka-jp/image/red-orange-top.jpg?d=a2
PBase 
http://oka-jp.up.n.seesaa.net/oka-jp/image/red-glow-light.gif?d=a1
・PBase


上の写真は、写真の投稿サイト PBase に、日本からアラスカに向かっていた飛行機の操縦士たちが目撃して記録・撮影したものです。

・Unknown orange/red glow over Pacific Ocean
(太平洋を覆う正体不明の赤やオレンジの光)に操縦士本人の記載があります。
航空機の操縦士たちはこういうものを見ると、当然、危険かどうかを判断しなければならないこともあり、雷雨の状況や、既知の爆発などの情報を収集しましたが、結局この光が何かわからないままだったようです。

しかし、操縦士は、説明し得る最も可能性の高い現象として、
巨大な海底火山の爆発が起きたのではないか
としていました。



執筆中
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広島市を襲った局地的豪雨により、北部の山沿いで住宅を巻き込む土砂災害が多数発生し、甚大な被害が出た。8月16日には私(Ddog)も3年半ほど仕事の関係で住んだことがある京都府福知山市でも市街地の大半が浸水する豪雨の被害を受けた。15日には昨年の花火事故の慰霊祭を行ったばかりの災難である。

過去観測が始まって以来の最大の雨量とか最高気温といったニュースが恒常化している。自然現象は複雑だから個々の猛暑や豪雨の直接の原因が地球温暖化だと断定はできないが、あきらかに地球温暖化が進めば、経験したことがない豪雨が日本列島を襲うだろう。日本で豪雨が降った分、おそらく別の地域は干ばつになるのであろう。

地球温暖化は人類全体にとって真の脅威だ。温暖化の原因は様々である、反原発を主張する人達は「温暖化の嘘」を信じ原発を止める為には二酸化炭素(CO2)を出してもいいのだと主張しています。
温暖化の原因が必ずしも二酸化炭素(CO2)とは限らないかもしれないが、百歩譲って二酸化炭素(CO2)は温暖化の主原因ではないとしても、化石燃料の消費は地球が数十億年かけて封印してきた二酸化炭素(CO2)を一度期に排出しているのだから、異常気象の原因の一つであることは間違いないだろう。今回のような集中豪雨は今後も多発する可能性は大きい。
化石燃料を大量に消費し続ける社会は持続可能ではない。温暖化の抑制に早く取り組まないと原発の遺跡程度では済まない後世に深刻なつけを回すことになる。
海面の上昇、水資源の枯渇、二酸化炭素(CO2)による酸性雨は海水を酸性化させ、水産資源が枯渇そして食料生産が打撃を受け人類の生存が危うくなるのだ。反原発の諸君はそんな自分達の主張に都合が悪いことを一切考えないで原発反対を馬鹿の一つ覚えで叫ぶのである。
日本では東日本大震災以降、原発が止まり温暖化対策の議論まで止まっている。それどころか原子力発電所が止まったぶん火力発電所がフル稼働しているため、CO2の排出は増加に転じている。原発は何万年も放射能は減らないと心配する前に、二酸化炭素(CO2)による異常気象で人類の文明は滅びてしまうかもしれないのだ。
原発はCO2の排出削減に有効だ。100万キロワット級が1基動けば年間約500万トンの削減効果があるとされる。日本の総排出量は約12億トン。安全対策を十分に講じた原発は再稼働が望ましい。
 ただ、かつてのように原発の新増設で温暖化に挑むのは、今は現実的ではない。無知で馬鹿な反原発派が増殖してしまい国民の議論も定まっていないからだ。
 再生可能エネルギーは確かに二酸化炭素(CO2)削減に役に立つ。太陽光や風力の電気を電力会社が買い取る「固定価格買い取り制度」がスタートしたのは2年前。それから今年4月末までに、再生エネの発電能力は977万キロワット増えた。これは原発約10基分に相当する。しかし発電量が日照や天候に左右され、頼れる安定電源とまでは言えない。
再生可能エネルギーは万能ではなくドイツでは原発ゼロ政策が大失敗している。高い買い取り費用が電気料金に上乗せされ、利用者の負担が重くなりつつある。
反原発派は今回の豪雨をどう考えているのか?二酸化炭素(CO2)を化石に封じ込めるにはまた何億年もかかる、放射能と二酸化炭素(CO2)ではどちらが厄介なのか?少しは考えてみた方がいいと思う。放射能より人類は異常気象により切迫した危機が山盛りあるのだ。
今回の豪雨でもう一つ、地域の連帯の必要性を痛切に感じた。
私ことながら今年は町内会の当番で町内会活動を行っているのだが、地域住民の連帯がいかに必要か感じることが多い。
広島の豪雨で行方不明者が七人から一挙に四十数人に増えた。同じようにもしわが町内会で大規模な災害が発生した時、被害が把握できなくなる。個人情報がどうのこうのという下らなくエゴのおかげで、町内会には住民一人ひとりの名簿すらない。町内会で議論しているのだが、個人情報が云々言う住民がいて話がなかなか進まない。
私が住む東急田園都市線沿線の一戸建て住宅地の住民は、近所に誰が住んでいるのかほとんど知らないのである。私も近所5.6件の住人の数程度は把握していても同じブロックの同じ班21世帯全世帯の家族構成は知らない。
緊急事態の時どのお宅に助けが必要なのか全く町内会も把握できていない。
今回の広島の集中豪雨は警察消防自衛隊を待っていては助からない場合があるという教訓を残した。今回のような場合は個々の判断が生死を左右したが、いざとなった場合は地域住民の連帯が必要であると思う。
我々の町内会が特殊ではないと思うのだが・・・過度な個人情報の制限という風潮が地域の連帯を拒み、首都圏で一旦大災害が起きれば助かる命も助からなくなってしまう恐れがある。
また、こうした災害が発生した際思うのだが自衛隊はなんと有難いのであろう。

自衛隊の災害対応能力を強化へ 【NHK】8月22日 6時14分

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防衛省は、来年度・平成27年度予算案の概算要求に、2つのロボットアームによってがれきの除去などを行う重機の購入費や、離島での突発的な台風被害などを想定した初めての統合訓練を行う経費を盛り込み、自衛隊の大規模災害への対応能力を強化する方針です。

防衛省は、各地で台風や豪雨の被害が相次いでいるうえ、首都直下地震などへの備えも万全にする必要があるとして、自衛隊の大規模災害への対応能力強化に重点を置く方針です。
具体的には、2つのロボットアームによって、物をつかみながら切断するなどの複雑な作業ができる新たな装備2両を購入するため、来年度予算案の概算要求に6000万円を盛り込むことにしています。
防衛省は、この重機を地震や土砂崩れなどの際に、人命救助やがれきの除去に活用できると期待しています。
また離島での突発的な台風被害などを想定した、陸・海・空の自衛隊の統合訓練「離島統合防災訓練」を初めて行う経費や、原子力災害などの際に人や装備品を除染する新たな車両8両の購入費を計上する方針です。
さらに、リハビリや介護の現場などで人の体への負担を減らす目的で開発されている装具を念頭に、自衛隊員が災害現場などでけがをした人を背負ったまま素早く動けるような装備の研究に9億円を要求することにしています。

ガンダムやパトレイバーに一歩近づいたショベルカー。日立建機の双腕機

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おまけ


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 東アジアの混乱
 後漢の滅亡と倭国大乱
p147-148
 ローマ帝国が異民族の侵入と自然災害に悩まされはじめる二世紀後半以降、東アジア諸国でも洪水や干ばつの頻度が増し、冷涼な気候に襲われて政治的な混乱が生じた。中国での洪水や干ばつの発生件数をみると、一〇〇年から一五〇年の間と、二五〇年から三四〇年にかけての、二度の期間に頻発している。後漢は、一四四年から冲帝と質帝と幼少の皇帝が続けて即位する中、内蒙古を拠点とする
北方民族の鮮卑の略奪によって大きな被害を受け、その国家体制が揺らいでいった。太平道が農民の支持を集め、教祖の張角が一八四年に起こした黄巾の乱をきっかけに、後漢は二二〇年に滅亡し、魏、呉、蜀による三国分立から長い国家分裂の時代に人る。

三世紀に入っても寒冷な気候が続き、二二五年に淮河が凍結したと歴史書にあり、二八〇年から二八九年の一〇年間の平均気温は現在よりも一度から二度低かったと推定される。農作物も不作で、二八〇年から二八九年に「連年穀麦不収」との記録がある。

中国だけでなく、朝鮮においても気候の悪化が明らかで、『三国史記』によれば、一五〇年から二〇〇年にかけて寒冷化と多雪化の記述が増え、韓、高句麗でも抗争が激化していった。 

倭国大乱とは中国の歴史書で日本の内乱を指す言葉だが、年代的には二度に分かれる。最初が『後 漢書』東夷伝に書かれたもので、「(後漢皇帝の)桓・霊の間、其の国、本亦男子を以って王と為す。住あるところ七、八十年にして倭国乱れ、相攻伐して年を歴。乃ち共に一女子を立てて王と為し名づけて卑弥呼と日う」とある。桓・霊の即位年代は一四七年から一八九年にあたる。

二度目が『魏書』倭人条に書かれた記述で、最初の戦乱は卑弥呼の登場により収束するが、その死後に「更に男王を立てしも国中服さず。復た卑弥呼の宗女の台与、年十三なるを立てて王と為し、国中遂に定まる」と記されている。卑弥呼の後継者をめぐる抗争であり、二四〇年代と考えられる。

http://www.uniqlo.jp/uniqlock/swf/blog_small.swf?user_id=Bo4uxIuSX6BfwXZC
二世紀半ば倭国大乱と日本でも戦乱が激化したことは、吉野ヶ里遺跡を含め弥生時代中期以降の遺跡から発掘される人骨の中に、石鏃の刺さったものや首が欠落したものが多数ある。また弓の先の鏃にする石は、シカやイノシシを獲るためには2gより軽いものだったが倭国大乱のころは大きいものでは5gと対人殺傷用のものが現れ、金属性の鏃も増えている。

稲作農業を行うなら、低地に拠点を置くのが理にかなっているのだが、西日本に高地性集落が形成された。一世紀半ばから気候の悪化が到来し、土地や水利をめぐって集落の間の抗争が激化したためと考えられる。

 一般的には、倭国大乱は日本が国家統一をしていく過程での、部族間抗争であると考えられている。しかし、東アジア全域での政治混乱と時期を同じくしている。
東アジアでも二四六年以降に寒冷化傾向を示しており、十四世紀以後の中世の寒冷な時期よりも大きかった可能性がある。


 古墳の時代の大量移民

4世紀末応神天皇の頃に秦公が祖弓月、百二十県の民を率いて帰化せりとある。
4世紀末~5世紀の古墳寒冷期百済からの大量難民が渡来した記述がある。

「謎の雲」がもたらした古代の終焉
世界中の文献に記された大飢饉

 『日本書紀』第一八巻に不思議な記述がある。
「宣化天皇一年五月詔
食者天下之本也。黄金万貫、不可療飢。白玉千箱、何能救冷。
三国屯倉、散在懸隔。・・・・・・聚建那津之口、以備非常、永為民命、令知朕心。」

五三六年五月のものとされるこの詔の中で、宣化天皇は「食は天下の本である。黄金が万貫あっても、飢えを癒すことはできない。白玉が千箱あっても、凍えから救われることはできない。食糧倉庫は遠く離れている。那津の港に集めて、非常の場合に備え、人民の命の糧となるよう、早急に郡県に命令せよ」と伝えている。深刻な食糧不足を示す内容であり、緊迫した状況であったことがうかがえる。五三六年に始まる異変は、『日本書紀』だけでなく、世界中で三〇以上の古文書にみることができる。

東ローマ帝国将軍ベリサリウスの秘書官プロコピウスは、著書『ヴァンダル戦記』の中で、五三六年冬からの天候について「冬の間カルタゴに滞在したが、恐ろしい出来事の前触れのようなことが起きた。その後一年の間、太陽は輝きを失い月のように弱々しかった。そして太陽ははっきりと見えず、日蝕のようだった。それ以来、誰もが戦争、疫病により死んでいった」と記している。

イタリアにいたカッシオドールズは、五三六年の晩夏から太陽はいつもの陽光ではなく青く光り、正午になっても自分の影ができず、月も同じくたとえ満月でもいつもの輝きがなかった、と書き残している。また、エフェソスのヨーアンネースによる『教会史』第二巻には、「太陽が暗くなり、その暗さは一年半も続いた。太陽は毎日、四時間くらいしか照らなかった。人々は太陽が以前のように輝くことは二度とないのではないかと恐れた」とある。さらに、東ローマ帝国の首都コンスタンティノープルでは、ザカリーヌースコラティコスが、昼の太陽は暗くなり、そして夜の月も暗くなったと歴史書に記述した。

天候異変にともなう飢饉の到来も、日本だけではなかった。ゲール語によるアイルランドの年代記によると、五三六年と五三八年は農作物不作と記述されている。アイルランドでは農耕地が放棄され、人々はクランノッグという湖上住居に移り住み、狩猟や漁猟による生活に戻った可能性がある。

地中海周辺でも同じ状況で、プロコピウスの書には、次のような大飢饉も記録されている。「五三八年は、以前のように豊作ではなく、生えてくる数は少なく、実る数に至ってはもっと少なかった。……自分たちで食する小麦さえも収穫できなくなった農民は、農地を捨て家も捨てた」

南北朝時代の中国では、『北史』に、五三六年九月各地で電が降り大飢饉になったとあり、『南史』には、五三七年七月に厳寒、八月でも雪が降ったとの記録がなされている。その後も天候異変は続き、『北史』では五四八年に干ばつ、『南史』には飢饉が五四九年、五五〇年に発生し、長江南岸で住民が人肉を食べたとある。

古文書の記録だけではなく、天候異変の痕跡は世界各地の年輪に刻まれている。年輪の示す気温の低下は、一八一五年のタンボラ火山の噴火よりも大きい。スカンジナビア半島のカシとカリフォルニア州ホワイトマウンテンのブリストルコーンパインの年輪幅から、〇・五度近い気温の低ドが推測される。シベリアのハタンガのマツから、五三〇年代から五四〇年代のニ○年問は、過去一九〇〇年間の中で極端に樹木の生長が遅れた時代と区分される。屋久杉の年輪でも、急激な気温低下を確認できる。

南半球でも、同様の気候の激変が発見されている。タスマニア高の針柴樹は五四六年から五五二年にかけてあまり生長せず、この時期の気温は六世紀の中で最低であったと推定される。チリのフィッツロイというスギの年輪分析から、五三五年から五三七年に気温が急低下し、五四〇年は過去一六〇〇年間で最も寒い夏であったと推定される。その他にも、ペルーのケルッカヤ氷河の氷床コアから、五四〇年から五七〇年頃に干ばつがきっかけとなる猛烈な砂嵐が発生したことがわかる。
538年とは仏教伝来(仏教公伝)の年である。
蘇我稲目に仏像を授けて私的な礼拝や寺の建立を許可した。しかし、直後に疫病が流行したことをもって、物部・中臣氏らは「仏神」のせいで国神が怒っているためであると奏上。欽明天皇もやむなく彼らによる仏像の廃棄、寺の焼却を黙認したという。536年からの天変地異と仏教公伝は密接な繋がりがありそうです。

この536年からの急激な気温低下の原因は何か、ことローマから中国まで「謎の雲」に覆われ、太陽が霞んでしまった原因は何か。中国の歴史書『南史』には、五三五年11月中旬からご1月下旬にかけて「黄色い塵が雪のように降ってきた」とあり、火山灰が降り注いだことを思わせる記述がある。
五三五年から五三六年にかけて起きたであろう巨大火山の噴火は特定されていない。候補地としては、以下の四つが挙げられている。
   ・パプアーニューギニア・ラバウルの海底火山
   ・ジャワ島・スマトラ島のスンダ海峡・クラカタウ火山
   ・メキシコーチアパス州・エルチチョン火山
   ・カナダーユーコン準州・ホワイト・リバー周辺
しかしながらいずれも地球規模の気温の低下をもたらす規模の噴火に該当しなかった。
著者はツングースに落下したような巨大彗星が大気中で爆発した可能性を示唆している。
私(Ddog)は今年(2013年)ロシアチェリャビンスク州の隕石落下の凄まじさからすると、火山の噴火痕が確認できないのなら隕石の空中爆発+地表にもある程度接触した可能性を支持したい。



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http://www.uniqlo.jp/uniqlock/swf/blog_small.swf?user_id=Bo4uxIuSX6BfwXZC
2010年7月『「気候文明史」副題:世界を変えた8万年の攻防 田家 康 著(日本経済新聞社)』を読むをその1~5まで書いた。本書でいえば132/320ページ。
2010年の猛暑も酷かったが今年(2013年)の梅雨明けの猛暑も酷く、「気候文明史」の5の先をまとめたくなり3年ぶりに その6 から書き出します。


異常気象は果たして異常気象なのであろうか?人類が誕生して以来地球の気候変動は激しく動き、「気候文明史」副題:世界を変えた8万年の攻防を読むとむしろ現代は気候的に平穏な時期なのである。


4 日本列島の場合‥気候変動と縄文・弥生時代
p133
三内丸山遺跡の温暖な気候

6000年前、メソポタミア南部に人目が集まりウバイド文化が花開いた頃、日本では青森県の三内丸山遺跡が繁栄し、縄文前期から中期と区分される時代にかけて1500年の間、大集落を形成した。縄文海進により海面水位が上昇し、陸奥湾は三内丸山遺跡のすぐ北まで入りこみ、遺跡のあった集落は陸奥湾での漁掃と背後にある森林での狩猟採集に非常に適した立地条件になっていた。

三内丸山遺跡に住んでいた人々は、堅果類の中でアク抜きの必要のないクリを主食とした。
5700年前頃の土壌の中には、クリの花粉の出現率が90%を超える層がある。クリは虫を介して花粉が運ばれる虫媒花であり、大量の花粉を空気中に撒き散らす必要がないため、自然状態の土壌では花粉の出現率が10%以下しかない。このことから、遺跡の土壌に残る多量のクリの花粉は人為的に集められたものであり、三内丸山遺跡に住んでいた人々がクリを大量に集め、調理していたことがわかる。

三内丸山遺跡には最盛期におよそ500人が居住しており、一人あたり年間146キログラムのクリを消費していたと考えられる。この人数を維持する食糧の確保のため、遺跡川辺の原乍林を伐採して50ヘクタールのクリ林を造成し、6000本から一万本のクリを植林していた。クリ林では、よい実のなるクリを選んで植林さ胆ていたようで、また遺跡からはクリ以外に、ヒョウタンミゴボウエゴマ、マメ類もみつかっている。
イメージ 3
p134-135まとめ
しかし縄文中期5500年前に寒冷化⇒小海退⇒三内丸山遺跡は沿岸から内陸となってしまう。この時期対馬暖流の勢いが弱まり気温の低下、降水量の低下⇒クリ・どんぐりの不作⇒集落の放棄

縄文中期、東日本関東の沿岸集落も同様に食料危機となる。⇒ナラ・クリを求め関東西部~八ヶ岳山麓など内陸型集落を形成

4200年前以降、極東地域で南西モンスーンが弱る。⇒日本列島の気候が冷涼で湿
潤となる。4500年前に針葉樹の花粉が増加、4600~4200年前の180年間に気温が約一度低下したと推定される。⇒中部山岳地帯で繁栄していた集落4000年前に縄文中期文化は崩壊。

国立民族学博物館の小山修三教授による縄文時代の日本列島の推定人口
10000年前 日本列島が大陸から離れて島国となった。気温2度ほど低い。
8000年前 2万人 海水面も30メートルほど低かったが、海水面の高さが戻る。
5000年前 8万人  最適温暖期 縄文海進 海水面4~5メートル高くなる
4200年前 26万人  寒冷化直前 縄文中期
4000年前-3000年前 縄文後期 16万人 気温2度前後低下。
3000年前-2300年前 縄文晩期 76000人海面も低下し漁労が壊滅的打撃受ける。

縄文中期文化の崩壊は、ちょうどメソポタミアのシュメール文明が滅び、円シフトが第一中間期として混乱に陥った時代と時期を同じくする。また、この時代に、中国でも良渚遺跡、石家河文化、宝撤文化といった長江文明は、4000年前頃に急速に衰退。仰詔文化を代表とする北方の黄河文明にとって代わられている。
長江文明の衰退は大洪水によって起きたとする説もあるが、日本や西アジアを襲った気候変化と無縁ではない。

ローマの盛衰とその時代



【センター世界史】共和政ローマ(2)グラックス兄弟の改革





ロ-マ帝国が繁栄したのは紀元前2世紀から紀元4世紀の500~600年間の温暖期にパックスロマーナと称される大帝国を築きやがて寒冷期の到来とともに混乱していった。

ローマ人はワインを飲み小麦で作ったパンを食べていた。ワインはヨーロッパ全般に栽培されているがぶどうの栽培地はローマ人によって持ち込まれた。群の遠征と密接にかかわっている。

ぶどうの栽培地が北部ヨーロッパまで広がったのはローマ人の嗜好や栽培技術が伝わったこともあるが気候が温暖化した要因が大きい。

2800年前から前進していたアルプス氷河は2300年前ごろから後退し、BC218年カルタゴのハンニバル将軍は開通したばかりのアルプスの峠を象軍を引き連れ北イタリアに現れた。BC1世紀今度はカエサルが峠を南から越えガリア全域の支配に乗り出した。


気候の温暖化とローマの繁栄は一致していた。中国との交易もシルクロード中継地点である中央アジアの降水量が増えオアシス都市が発展した要因が大きい。シルクロード交易は紀元前290年頃から紀元300年頃までの400年以上の間活況を呈したが、寒冷化によって内陸部で干ばつが発生し、やがて衰退していった。

p144-147
 悪天候が阻んだゲルマンの地

寒冷化や干ばつは、食糧不足を生じ、為政者への反乱や民族移動による衝突を起こす。歴史を変えるに至った気候の変動とは、これまでみてきたような五〇年、一〇〇年、あるいは数百年単位で続くものであった。しかし、ときに数年の異常気象、さらにはある一目の極端な気象現象により、歴史が塗り変えられることがある。特に戦争のように、短く凝縮した時間の中でその後の社会のあり方を問う場合、極端な気象現象が闘いの帰趨を決めるケースがある。ウェザーファクターとよばれるもので、紀元九年、ローマ帝国がゲルマン人に完敗したトイトブルク森の戦いで大きな要素となった。

初代皇帝アウグストゥスの時代、ゲルマニア総督であったウアルスは三個師団二万人を率いてライン川を越え、ゲルマン大の住む地域の制圧に乗り出した。ローマ帝国の国境を、ライン川より東方のエルベ川まで広げようという構想があったからだ。

しかし、ドイツ北西部ニーダーザクセン州のオスナブリュック近郊に侵入したローマ軍は、対するケルスキー族の王子アルミニウスの巧妙な仕掛けにより、森の中へと誘いこまれた。同年九月、進軍するローマ軍の縦列は一五キロメートルにも伸び、声が届かないほど長くなっていた。森にはアルミニウスの率いる一万人あまりの兵が隠れていたのだった。

カシウスーディオの『ローマ史』第五六巻によれば、このとき、激しい雷とともに暴風雨が到来し、アルミニウスはこの悪天候を利用して戦闘を開始したのである。雷を恐れるローマ兵は混乱し、加えて森の中の戦闘となったために、ローマ軍の武器である弓矢や投石器は無力となった。ウアルスは戦死、ほとんどの兵士も殺戮された。

トイトブルク森の戦いは、歴史の分岐点であった。その後もローマ軍は数年にわたってライッ川を渡河したものの、ティベリウスはローマ帝国の勢力をライン川西岸にとどめるための城壁を築いた。こうして偶然襲った雷雨がラテン文化圏を定め、ドイツとフランスを分けることになったのである。

トイトブルク森の戦いは、十九世紀以降、ドイツで民族主義の象徴として扱われるようになる。一八七五年、領邦国家のドイツを統一した首相ビスマルクは、戦地に近いグローテッベルクにアルミニウスの像を建設した。


気候悪化の中での内憂外患

二世紀に入ると、ヨーロッパの気候は次第に寒冷化の傾向を示すようになる。
上空の気団の配置が変わり、地中海性気候と北部の大陸性気候の境界は南下した。それまでデンマークからフランスにかけてのヨーロッパ大陸北縁に位置していた前線は、イタリア半島上空に横たわるようになったと推測される。

もともと首都ローマは洪水災害を受けやすい地形ではあったが、五賢帝以後の皇帝マルクス・アウレリウスーアントニヌスの時代から、自然災害がたびたび起きるようになった。

一六一年には、地中海周辺で例年になく夏に雨が多く降り、天候不順から小麦を中心とした農作物が不作となり、秋になるとティベル川が氾濫して多くの公共施設が冠水した。皇帝マクリスヌ統治時の二一七年八月下旬には、突然の激しい雷雨に見舞われ、落雷でコロセウムに火災が起き、フォロ・ロマーノは広い範囲で浸水したと記録されている。

ヨーロッパ内陸部の気候が寒冷化すると、カスピ海を含む中央アジア内陸部で気候が乾燥化し、降水量が減少するという関係がある。二〇五年から二九五年にかけて、ノルウェー西部で氷河が前進する頃、カスピ海の水位が低下し、アジア内陸部の気候が乾燥化した。この干ばつは貿易路を衰退させただけでなく、草原の砂漠化によって遊牧民の生活基盤を崩していった。

そして内陸部の気候の変化が、ゲルマン人の大移動のきっかけともなった。二世紀後半以降、ライン川沿いに築かれた城壁を破りローマ領土内への侵入を企てたゲルマン人は、ローマ帝国に隣接していた部族ではなかった。ゴート族、ブルグント族、サルマディア族といった北海にほど近いドイツ北東部の奥地に住んでいた部族が、家族を連れて南西方向に移動してきたのである。

四世紀後半になると、ヨーロッパ東部に騎馬民族のフン族が現れ、領地を奪われたゲルマン人のゴート族、ヴァンダル族などは、押し出されるようにライン川やドナウ川を越えてローマ帝国に流れこんだ。フン族が混乱の根源であることは、当時の歴史家マルケリヌスーアミナヌスも喝破していた。              (略)

ローマ帝国の衰亡について、一般的な歴史の教科書では、皇帝の乱立や市民の階層化、さらには小作制の拡大というような内的理由を重視し、その上で蛮族の侵入という外的要因が論じられている。

ゲルマン人の圧力は常にあったもので、内政さえしっかりしていればゲルマン人の部族に帝国内を蹂躙されることはなかったと考える。しかし、気候変動という要因を加えることにより、はるかにわかりやすい構図が描けるのではないだろうか。

ともあれ四世紀以降、周辺地域での民族の大移動が活発の度を増すと、ローマ帝国はゲルマン人の侵入に国力を挙げて対処しなければならなくなり、同時に首都ローマを中心とした自然災害による損害や、地中海一帯での農業の不作による経済活動の衰退に悩まされることになった。アルプス山麓のツェルマットにある年輪をみると、三〇〇年代後半まではまだしも安定した気候であったが、四〇〇年から四一五年にかけては変動が大きくなり、寒冷期の様相が顕著になっている。

ローマにとって内憂外患という状況は、かつてこの国を育んできた温暖な気候が変わり、寒冷化に転じる気候変動の中で起きているのである。







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太陽活動、17世紀以来の休止期に突入か 米研究

【6月16日 AFP】太陽黒点の増減に周期があることは、よく知られているが、太陽活動が近く休止期に入る可能性があると、米ニューメキシコ(New Mexico)州ラスクルーセス(Las Cruces)で開かれた米国天文学会(American Astronomical Society、AAS)の太陽物理学部門の会合で、天文学者らが指摘した。
 
 黒点が著しく減少する太陽活動の休止期は17世紀以来はじめてで、このような時期には、わずかだが地球の気温が低下する可能性がある。

 数年前から天文学者たちは、太陽は2012年前後に激しいフレア活動や黒点増加がみられる活動極大期を迎えると予想してきた。しかし最近、太陽はその予測とは正反対に、異様な静けさを見せている。

 そのしるしとしては、ジェット気流や黒点の消滅、極点付近での活動低下などがある。米国立太陽観測所(National Solar Observatory)のフランク・ヒル(Frank Hill)氏によると、極めて珍しい予測外の現象で、今後、黒点周期は休止期に入るとみられるという。

 太陽活動は、ほぼ11年周期で変動を続けており、22年ごとの磁場極性反転の中間期に、それぞれ活動極大期と極小期が現れる。

 天文学者らは現在、近く訪れるとみられる太陽活動の休止期がモーンダー(Maunder)と呼ばれる70年間続く活動極小期にあたるのかどうかを調べている。モーンダーの期間は黒点がほとんど観測されない。前回のモーンダー期だった1645年から1715年は「小氷期」とも呼ばれている。(c)
 
 
太陽活動が低下すると、太陽の磁力が弱まり太陽系により多くの宇宙線が到達し、地球上には放射線がより多く降り注ぐそうです。
 
そうなると、福島原発の放射能で集団ヒステリーを起されている方々の上にも宇宙線が降り注ぐわけですから、原発の放射能漏れで地球が終るなどと騒いでいるのが滑稽に見える。 太陽活動が低下して小氷期に向かうほうが人類の生存にとってどれほどインパクトがあるだろうか!
 
また、宇宙からの放射線と細菌やウイルスの関係も詳しい事はわかってはいないが、太陽活動の停滞期にパンデミックは発生した歴史的事実を考えると、福島原発事故のニュースもさることながら、太陽活動停滞期突入のニュースはより深刻なニュースとして理解しておいたほうがいいだろう。
 
ただ、太陽活動と地球の温暖化・寒冷化の研究はまだ途上の状態で、人類が滅亡するなどと云った極端に悲観的になる必要もない。
 
なぜなら、人類は小氷期も乗り越え、氷河期すら乗り越えこうやって生存している。
今では原子力など科学技術を備えた人類が小氷期を乗り切ることは間違いないであろう。
 
 
 
 16世紀ヨーロッパはペストが流行しヨーロッパの人口は1/3となった。テムズ川が凍り高緯度地方は氷河が再び発達する・・・東北地方は冷害の被害を受けやすくなります。つい2.3年まであれだけ温暖化などと騒いでいたが、今度は寒冷化を心配する必要が出そうです。

太陽活動衰退期にも可視光放射増加、改めて問われる温暖化の原因

2010年10月08日
【10月8日 AFP】太陽活動の衰退期は、予想されてきたほど地球の冷却化に貢献していないとする研究結果が7日の英科学誌ネイチャー(Nature)に発表された。

 太陽活動は11年周期で活発期と衰退期を繰り返すことが知られている。理論的には、衰退期に、地球に到達する放射線量は減少する。
 
 ところが、英インペリアル・カレッジ・ロンドン(Imperial College London)のジョアナ・ヘーグ(Joanna Haigh)教授主導の研究チームが2004~07年の衰退期に衛星データなどを分析したところ、紫外線放射は減少していたものの、可視光放射は予想に反して増加していた。

 このことは、地球温暖化が人為的なものなのかをめぐる議論においては極めて重要だ。温暖化懐疑派は、地球は太陽活動の影響で冷却化と温暖化を周期的に繰り返していると指摘してきたが、衰退期に温暖化効果を持つ可視光放射が増えるということは、太陽が気候に与える影響について認識を改める必要があることを意味する。

 ただしヘーグ教授は、衰退期に温暖化効果が現れるのであれば、活発期には冷却効果が現れているかもしれないと指摘する。

 その場合、過去100年間の平均気温の上昇は、これまで考えられてきた以上に温室効果ガスに起因していると言うことができる。

 同教授は、対象期間が3年間と比較的短かったために結論を出すのは時期尚早だとして、長期にわたる詳細な研究が必要だと強調している。(c)AFP
 
 

太陽活動低下で大気圏上層の「熱圏」が縮小、米研究

【8月27日 AFP】米国立大気研究センター(National Center for Atmospheric Research、NCAR)は26日、太陽からの紫外線が減少したため、地球の大気圏の層の1つである「熱圏(thermosphere)」が大きく縮小し、温度も下がっているとの論文を発表した。

 熱圏は高度約90~500キロメートルに位置し、大気圏の上層を構成する。

 米地球物理学連合(American Geophysical Union)が発行する学会誌「地球物理学研究レター(Geophysical Research Letters)」に掲載された論文によると、2007年~09年にかけて太陽黒点や太陽風がほとんどない状態が長期間続き、太陽から受けるエネルギーは異常に低い水準にとどまった。

 この影響で熱圏が縮小し、その気温は08年に1996年比約30%減となる41℃も低下したという。43年間にわたる宇宙探査史上、これほど急速に気温が下がった前例はないという。

 熱圏の厚さと密度が薄くなると、軌道上を回る物体が受ける摩擦が少なくなる。国際宇宙ステーション(International Space Station、ISS)や人工衛星にとっては、運用期間が延びるため朗報となるが、一方で宇宙デブリもこれまでより長く軌道上にとどまることになり、ISSや人工衛星との衝突の危険が高まると、論文の共著者であるコロラド大学(University of Colorado)のトーマス・ウッズ(Thomas Woods)シニア研究員は指摘する。

 ウッズ氏は19世紀と20世紀の初頭にも太陽活動の極小期があったと指摘し、「過去のパターンが当てはまるならば、太陽活動の極小期は今後10~30年は続くだろう」と話している。(
どうりで、夏風邪がなかなか治らないわけだ・・・関係ないか。
 
日本にとって夏の電力不足を補う天佑として喜ぶべきなのだろうか?
 
だが、今後世界的な冷害や食料不足の発生が懸念されます。
 
太陽磁場の減退による宇宙線の増加は、ヨーロッパで猛威を振るうO-104。日本の焼肉屋えびすで見つかったO-111、菅直人がカイワレ大根を食う羽目になったO-157。普通の大腸菌が突如毒素を吐く病原菌に転移するリスクが高まることも十分に懸念されます。
 
また、最近のミツバチの集団死にも宇宙線がかかわっている可能性も指摘されています。
 
原発事故のような集団ヒステリーは醜い。さあ、正しい知識で冷静に、小氷期突入を怖がりましょう。
 
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MEGADISASTERS
The Science of predicting
the Next Catastrophe
FLORIN DIACU
カナダ、ブリティッシューコロンピア州にあるピクトリア大学教授。
数学者。高度な微分方程式によって、惑星、彗星の運行を予測することを専門としている。
天体の問題は、現在では数百万年先まで予測できるようになっているがその知見は災書の予測にも応用できるのか?
カオス理論では、どんなに精徹に条件を設定したモテルをつくろうと、モデル自身に内在するちょっとした軸きか、そのパラダイムを崩してしまうため、予測は不可能とする。
このカオス理論の専門家でもある著者が、
各分野の科学の進歩とカオス理論のせめぎ
合いの量前線を、具体的事例をもとにときあ
昨年12月にデンマークのコペンハーゲンで開催された国運気侯変動枠組み条約第15回締約国会護(COP15)は中国とアメリカのエゴにより世界的合意に失敗したが、その原因のひとつは、クライメ-ト(気侯)ゲート事件により、気象科学の予測の信頼性を皆疑うようになってきたからだ。
 
アメリカでは、気象科学は既に大衆の支持を失いつつある。米世論調査会社ラスムッセンによる08年4月の調査では、気候変動は人為的な原因によるものだと答えたアメリカ人は47%、自然変動が原因と答えた人は34%だった。だが今年2月に発表された最新調査では数字が逆転、人為的な原因によると答えた人は35%、自然変動と回答したのは47%だった。
 
最近の天気予報は当たるようになってきた、ハリケーンや台風の進路予測もほぼ正確になってきたと実感するようになってきた。科学の発達により、スーパーコンピューターを駆使してシュミレーションを行えば、台風の進路と同じように気候変動を予測できると私(Ddog)も含め信じ込んでしまったが、これはまったく正しくない。
 
MITの気象学者エドワード・ローレンツが1972年「”ブラジルで蝶が羽ばたくと、テキサス竜巻が起きるか”だから予測は不可能であることを再発見した。初期条件のわずかな差が時間とともに拡大して、結果に大きな違いをもたらす、微少な違いによって結果が大きく異なるカオスという現象によって長い期間の予測が難しい事が数学的に明らかにされている、これをカオス理論という。これは、ポアンカレ予想で有名な数学者アンリ・ポアンカレが19世紀末にすでに指摘していたのであった。
p44~47
現在では、天気予報はせいぜい二週間先までが限界とされている。たとえコソピューターの性能が大幅に向上したとしても、この限界が将来大幅に延ばされることはありそうにない。
実は同じことが、地震やそれにともなう津波、そして火山の噴火といったものにもあてはまる。
地震も予知はむずかしい。
現在、地震の時期.位置.規模が果たして予測可能なのかどうかにっいて専門家の意見は割れており、中には、そんなことにかかずらうべきではないという学者もいる。彼らに言わせれぼ、地震予知はミツショソ・イソポッシブルなのだ。
(略)
一九世紀の物理学者が「人間が月に行けると考えるべき理由は何もない」と言っているようなものではたいか。しかもゲラーは別の機会には一段と過激な姿勢を示し、地震予知の試みを錬金術になぞらえてみせた。「アイザック・ニュートソほど錬金術に没頭した科学者はいない。失敗に次ぐ失敗で彼は絶望し、ついに科学を捨てて造幣局長官という閑職に就いてしまった。だがニュートソの挫折にもかかわらず、その後百年ほども才能ある科学者が次々に錬金術に魅了され無駄た努力を続けたものである。地震予知の試みは、現代の錬金術と言えるかもしれない」
曖昧さを避けるため、地震学者は「予知」と「予測」を明確に区別して使う。予測は長期にわたるもので信頼度は低いのに対して、予知とは短期的たもので、信頼度が高いとみたされている。だが、地震の尺度として初めてマグニチュードを定義し、リヒター・スケールにその名を残す地震学老チャールズ・リヒター(一九〇〇~八五)は、あやしげな地震予言者が次々に世間を騒がせる状況を憂慮して、かつてこう言った。「地震学に携わるようにたって以来、私はずっと予言や予言者の類を嫌悪してきた。マスコミや大衆は地震予知とおおぼしきものに熱狂する。いまや地震予知は、素人や変人や売名行為に走るペテン師が跳梁跋扈(ちょうりょうばっこ)する場に成り下がってしまった」もっともゲラーは、地震予知の研究たどやめてしまえとまで言ったわけではない。
(略)
アメリカ地質調査所のスーザン・ハフは、次のように話している。「地震学者としては、地震を予知したいのはやまやまである。予知や予測に批判的た学者も一部にいるが、彼らにしても予知が失敗すれぼいいと思っているわけではない。より厳密に注意深くやるべきだと言いたいのだ」。たしかにその通り。規律ある姿勢で臨まないと、似非科学的な予知が横行して地震学の信用を傷つける結果になりかねない。
今日では十分なデータと高性能のコソピユーターがあるのだから、ごく短期的ではあっても信頼性の高い予測ができると主張する学老もいる。地震の場合、数時間前に警報が出されれぱ建物の外に避難することは十分に可能だから、直前予知にも意味はある。
ゲラーも、直前予知であれぽカオスに打ち勝てるかもしれたいと認めている。ただしそれは、特定の地震現象を記述しうる十分に近似した数理モデルとデータによって、理論が裏付けられている場合に限られるという。残念たがら現時点では地震を記述する方程式が見っかっていたい”ため、あらゆるケースに適用できる汎用的なモデルは開発できていない。
 地震や火山の噴火が予知できないのだから、HAARPによって地震や気象をコントロールできるといったことを主張する人間の脳ミソこそカオスであろう(笑)。

p67~68
キリング曲線
大気中の二醸化炭素の測定を最初に行ったのは、アメリカの科学者チャールズ・デービッド・キーリソグらのチームである。一九五〇年代後半からハワイ島マウナロア山の頂上で観測を開始し、二酸化炭素濃度の上昇をはっきりと確認することができた。この成果のおかげでキーリソグ・チームの研究にはさらに予算が付き、その後の綿密な調査の結果、「キーリソグ曲線」が導き出されている。
マウナ回ア山の観測結果を見た研究老たちは、二酸化炭素濃度の上昇が大気の平均気温に何らかの影響をおよぽしていることはまちがいたいと確信する。一九六八年にはロシアの気侯学者ミハイル・ブディコが単純なモデルを使って試算を行い、現在のべースで排出を続けていたら、21世紀半ほまでに北極の氷は全部溶けてしまうと警告した。同時期に行われた他の研究者の計算でも、同じような結論が出ている。
この警告は、気候学の分野で新たた研究が行われるきっかけとたった。高性能のコソピューターで数値モデルを構築すれぱより精度の高い予想を出せることは明らかであり、続く数年間、この方面の研究はめざましい進歩を遂げる。そして導き出された結論は、ひどく暗いものだった。今後数十年にわたって地球の平均気温は上昇するという。観測データもこの予想を裏付けていた。地球が急激な気侯変動に見舞われていることが、いよいよはっきりしたのである。
p86~89
未来の気候
気侯のメカニズムを解明し正確な予測をするために、三〇年にわたって熱心に努力が続けられてきた。そして大き次進歩がみられる一方で、本章にも書いたように、わかっていないこともまだまだ多い。なにしろ気侯というものは、実験してみるわけにはいかないのだ。それでも多くの気候学者は、地球が温暖化していること、その原因が人間にあることを確信している。
IPCCの第四次リポート(二〇〇七年)によれぼ、最も可能性が高いシナリオは、平均気温が二一〇〇年までに摂氏一・八-四度、海面水位が約五〇セソチ上昇するというものである。しかもこの予測は、ごく妥当た温室効果ガスの段階的削減を前提にした数字である。経済学老ニコラス・スターソ卿の報告「気候変動の経済学」によれぽ、いますぐ強力た対策を講じれぱ便益は大きいという。そのコストは玩実的な額にとどまり、少なくとも賭博や広告やイラク戦費ほどにはかからたいと指摘されている。
しかし何もせずこのまま温室効果ガスを出し続ける場合には、今世紀半ぱにも気侯に顕著に影響が現れ、経済的損失も嵩むことになる。現在は巨大なプールがあふれかかっている状態だ。すぐに蛇口を止めて栓を抜いても、適正水位にたるまでには時間がかかる。
もっとも、この点について同僚のアソドリュー・ウィーバーとジェフリー.フォスが対立しているのはすでに述べたとおりである。とは言え、二人が共に環境を真剣に懸念している点に変わりはない。そもそも科学や哲学の専門家でなくとも、永久に自然を汚し続けるわけにはいかないことは理解できる。だから、この問題に取り組んだ方がよいことは火を見るより明らかだ。問題は、どのぐらい急いで取り組またけれぽたらないのか、ということである。恐らく最も賢明たやり方は、すぐできる小さなことからとりあえず始め、だんだんとべースアップしていくことだろう。不安を煽っても、いいことは何もない。
実際、多くの科学者が、現在の地球温暖化フィーバーを憂慮している。その結果として政府が重い腰を上げるのは結構たことではあるが、「この世の終わりが来る」というような見方は行き過ぎであり、科学が信頼を失うことにたりかねたい。問題を誇張するのは、存在を否定するのに劣らず始末に悪い。だが一部の科学者は、この罠にはまってしまったようだ。最近テレピで見たのだが、ある研究者は、海面水位が今世紀末までに少なくとも六メートル上昇すると主張していた。
(略)
ウイーバーは地球が温暖化しているのはまちがいないと考えているが、一部の環境団体の過激な主張に乗るようなことはしない。自分の研究でわかったことだけを口にし、妥当た解決策を提案する。環境問題が政治的に利用されたり政争の具に使われたりするようなことがあっても、どの党派からの圧力にもめげず、自分の立場を貫く。こうしたウィーバーの姿勢は、大方の気候学者を代表するものだと言ってよい。そしてこうした姿勢こそが、科学に対する信頼を勝ち得るのである。
私(Ddog)は、著者とは違い、温暖化二酸化炭素主犯説には懐疑的立場である。
人為的な影響がなかった太古の昔より地球は温暖化と寒冷化を繰り返してきたの
である。

しかしながら、クライメート'ゲート事件により、温暖化二酸化炭素主犯説が捏造であ
ったとしても環境保護政策は止めるぺきではないし、周囲の自然環境を守る事は大切な事であると思う。

二酸化炭素排出量取引など政治的利権になってしまった意味のないことは見直すか止めるぺきだと思う。だからといって新興国が二酸化炭素問題は先進国の問題だと言って、環境破壊をすることを看過してはならない。

中国や米国新興国のエゴイスティクな横暴は許さらざるものである。日本は、グリンピースやシーシェパードの様な環境原理主義者とは一線を引きながらも、科学に基づいた常識的職保護を国策として食糧問題資源枯渇問題として人類全体の問題として環境問題を国策として国の目標に据えれば、閉塞感漂う国内の空気に風穴が開く事を期待している。
 
続く
 
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