Ddogのプログレッシブな日々@ライブドアブログ

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2008年2月10日にブログを開設以来、10年と4ヶ月
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2019年6/9 23時04分現在3032218の延べご訪問者8369コメントでした。
記事総数2784にこの記事を加え2785

これよりライブドアブログに移管いたします。
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今後とも何卒宜しくお願いします。

ブックマークの移管も是非宜しくお願いします。

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「現代貨幣理論」支持者が日本政府に説く、財政赤字懸念は不要
 【Bloomberg】2019年6月5日 23:14 JST 藤岡徹、Enda Curran

安倍政権は財政赤字削減の取り組みで10月に消費増税を予定
MMT理解すれば「日本の財政は危機ではないと分かる」ー自民議員


今最も話題の現代貨幣理論(MMT)は、自国通貨を持つ国の政府はデフォルト(債務不履行)リスク抜きに政府支出を拡大でき、それによって成長押し上げを追求できるという経済学説だ。物価急騰の恐れがあれば支出にブレーキがかかるが、日本ではデフレ阻止が最優先で2%の物価目標実現には程遠い。

MMTは世界中で賛否両論を集める理論だが、実践の最善例として日本が挙がることはよくある。そして今、日本国内で論争が繰り広げられている。

世界3位の経済大国である日本は財政赤字国であり、その国債を日本銀行はゼロ金利政策の下で購入している。財政政策と金融政策の境目は曖昧だが、MMT支持派は問題ないという。

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だが、日本の当局者は国内総生産(GDP)の2倍以上に上る政府債務への対応が急務だと考え、財政赤字削減を図っている。この計画の中心にあるのが、10月に予定する消費税率引き上げだ。安倍晋三政権や黒田東彦総裁率いる日本銀行にとって、増税が不要だという考えは受け入れられない。

麻生太郎財務相は3日の国会で、MMTを支持する自民党議員の質問に対し、「そういった説を知らないわけではないが、理論というべきかどうかも分からない、一つの理屈だ」と発言。消費増税は社会保障体制の維持に必要で、さらに延期すれば「国債の格付けが下がるぐらいのことは覚悟しておいてもらわなければならない」と語った。

緊縮か政府支出拡大かという議論は、日本以外にとっても重要だ。世界の中央銀行総裁や財務相らは今週、20カ国・地域(G20)の会議で日本に集まる。

世界の金融当局の多くは、超低金利にもかかわらず成長と賃金を押し上げることができない、あるいは不平等を解消できないなどの批判にさらされ、標準的な政策ツールがその有用性を失ったのではないかとの疑念を呼んでいる。これは、抜本的な変化を求めるポピュリストの台頭にもつながっている。

MMTの支持者らは、マネーとは何か、税とは何のためなのか、政府支出で何を達成できるのかなど、経済の根本的な前提について考え直すべき時だと論じる。

そしてMMT派のエコノミストは、債券市場に不安の兆候が出ない限り、財政赤字と負債規模にとらわれる必要はないと主張。10年物日本国債の利回りは13年以降、1%未満で推移している。

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支持者によれば、MMTはスイッチを入れたり切ったりするようなものではない。全ての選択肢を利用するかどうかにかかわらず、自国通貨をコントロールしている政府に当てはまる枠組みだという。そうした政府は財政均衡のために増税をする必要がないとし、経済が過熱した際の需要抑制策としての増税はあり得ると説く。

昨年まで6年間、安倍首相のアドバイザーである内閣官房参与を務めた藤井聡京都大学教授は「MMTの考え方におかしなところはない」と述べる。同教授は、消費増税を凍結した上で、15兆円の補正予算を3、4年続けて初めてデフレ脱却がかなう可能性がある、と主張する。

日本国債から資金が逃げ出さない理由として従来からある説明は、国債の90%前後が国内投資家に保有されているということだ。中国など外国の債権者が大量保有する米国債とは事情が違う。

主流派のエコノミストは総じて、成長促進のための財政支出に肯定的だが、MMTには財政をコントロールできなくさせるリスクがあると指摘する。マサチューセッツ工科大学(MIT)のオリビエ・ブランシャール氏は、MMTが有効なのは金利がゼロの場合のみだと論じる。

現時点で、日銀の弾薬は尽きつつあるように見える。これは、中銀が政府支出の助けなしに、何もないところからインフレを生み出すことはできないということを証明するものだ。

黒田総裁は麻生財務相と同様、MMTに否定的だ。過激で不適切なほか、日本の政策とは全く関連性がないと4月に発言した。

MMTの草分けで同理論についての教科書「マクロエコノミクス(原題)」の共同執筆者であるビル・ミッチェル氏は、「麻生財務相はMMTを好きなように否定できる」が、日本は事実上、「MMTの原理を確立し、異なる財政・金融政策姿勢の結果を検証する実験場だ」と話す。

日本国内では、安倍首相の自由民主党に所属する安藤裕衆院議員が、財政赤字を容認するMMTに関する勉強会を主催した。5月15日の会合には約10人の議員らが参加。安藤氏はMMTを理解すれば、「日本の財政は危機ではなく、ある程度のインフレになるまでは政府支出の拡大を恐れるべきではない」ことが分かるだろうと語った。

原題:Japan Worries About Its Deficit as MMT Argues There’s No Need(抜粋)

もしMMT現代貨幣理論が正しければ、今年10月の消費増税なんて論外であると、消費税増税否定が正しいことになる。


「MMTの理論の正しさを部分的に証明」と肯定派の藤井京大教授
「客観的に見れば違い今一つ分からない」と否定派の吉川立正大学長

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Photographer: Keith Bedford/Bloomberg

消費増税の延期論がくすぶる中、自国通貨建て政府債務はデフォルト(債務不履行)しないため、インフレにならない限り財政赤字を出し続けても問題ないとする「現代貨幣理論(MMT)」が国会などで話題になっている。日本銀行の黒田東彦総裁は極端な主張と切り捨てるが、肯定派、否定派いずれからも、異次元緩和とMMTは類似性が高いとの声が上がっている。

  昨年まで6年間、安倍晋三首相のアドバイザーである内閣官房参与として公共政策などを提言した藤井聡京都大学教授は肯定派。「国債発行額は増えているが、金利は下がっているという点で、日本はMMTの理論の正しさを部分的に証明している」と指摘する。日銀が2016年に導入した長短金利操作は「MMTの主張と重なるところが大きい。異次元緩和はこの時半ばMMTを織り込んだ政策に変わった」と語る。

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日銀本店Photographer: Akio Kon/Bloomberg

  財政制度等審議会の分科会臨時委員も務める吉川洋立正大学長は、「MMTは財政規律を緩めても構わないという呪文みたいなものだ」と懐疑的な見方を示す。深刻化する格差拡大に対処するため、米国では財政規律をうるさく言う必要はないという主張は、「お経のようにありがたい需要があるのだろう」と語る。異次元緩和も「実際には財政ファイナンスになりつつあり、客観的に見ればMMTとの違いも今一つ分からなくなっている」と類似性を認める。

MMTは2016年の米大統領選の民主党指名争いで善戦したバーニー・サンダース上院議員の顧問を務めたニューヨーク州立大ストーニーブルック校のステファニー・ケルトン教授が提唱。アレクサンドリア・オカシオコルテス下院議員ら同党議員が社会政策の原資として支持する一方、ポール・クルーグマン氏ら主流派経済学者は異端視する。

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日本銀行本店Photographer: Akio Kon/Bloomberg

日本が見本となっているとの見方もあり、国会でも再三取り上げられているが、黒田総裁は「極端な主張でなかなか受け入れられない」と強く否定してきた。しかし、ケルトン教授は「日本は財政政策についてのMMTの議論の大半が正しいことを証明した」と主張している。

「現代貨幣理論」支持者が日本政府に説く、財政赤字懸念は不要

リフレ派は反論

  類似性を指摘する声に対し、異次元緩和を主導してきたリフレ派から反論が出ている。原田泰審議委員は5月22日の会見で、MMTは「必ずインフレになってしまう」と指摘。そうなるとコントロールできるか「非常に怪しい」と述べ、異次元緩和とは「全然違うのではないか」と述べた。一方で、「景気は非常に微妙な段階」にあり、消費増税を行うことで「景気後退のリスクは当然ある」と懸念を示した。

  藤井教授は「消費増税が問題だというのがMMTの理論的帰結だ」と指摘。リフレ派からは当初、金融政策だけで物価目標が達成できるという見解もあったが、昨今の「増税は問題」との主張を見ると、リフレ派の主張はMMTからすると「非常に親和性が高いものに変質したように見える」と述べた。

「現代貨幣理論」に注目高まる-600ページに及ぶ初の教科書売り切れ

  ニッセイ基礎研究所の櫨浩一専務理事は5月31日のリポートで「MMTを間違いだと頭から決めつけるのも行き過ぎだ」と言う。ただ、日本より政府債務残高の名目国内総生産(GDP)比が低い国の人たちには、もっと政府の財務状況が悪くても問題が起きてない国があるというのは安心材料だろうが、「炭鉱のカナリア扱いされている日本の住民にとっては大した気休めにはならないのではないか」としている。
現在、経済学の世界を超えて世界中で賛否両論を集めている経済理論、MMT(現代貨幣理論)が話題となっている。政府が自国通貨建てで借金が出来る国は、財政赤字の拡大を心配する必要がなく、それどころか、それによって成長押し上げを追求できるという経済学説です。
通常、財政赤字を通貨の発行で埋めるとインフレになりますが、近年はその常識が通じなくなっているとも考えられており、MMT支持者の多くがその証拠に日本を挙げ、MMTの提唱者の一人であるミズーリ大学のレイ教授は、日本をMMTのモデルのような国だと指摘しています。

民主党のバーニー・サンダース氏のアドバイザーを務め、2020年の大統領選への出馬を表明しているニューヨーク州立大のケルトン教授は、「日本はMMTを実践している」と述べています。去年の米中間選挙で女性として史上最も若い29歳で下院議員となった、民主党のオカシオコルテス下院議員が、今年1月に MMT の議論をもっと盛り上げるべきだとこういう表明をしたことで、今年の始めごろからニュースで取り上げられるようになり、ブルンバーグ、ウォール・ストリート・ジャーナル、ニューヨーク・タイムズ、ロイター通信などが日本とMMTの関連性をこぞって取り上げている。

もともとこの MMT理論はロバート・バローの論文(1979年)90年代にオーストラリアのビルミッチェル教授とか投資銀行家ウォーレン・モズラー氏、源流はケインズ『一般理論』(1936年)だと言われている。

ここ数カ月間、MMTについては経済学者やジャーナリストは「熱い激論」があった。ビルロワドガローECB総裁は「ハイパーインフレのリスク」ブラックロックのラリー・フィンクCEOは支持せず-「くず」と一蹴ポール・クルーグマンは、「MMTの背後にある学説は巧妙でしたが、完全には正しくなかったサマーズ教授の場合、MMTを「大災害のレシピ」 、「政府はどこまでも財政赤字を無限に続けられる」というMMTは極めて悪質だと批判し、パウエルFRB議長は、「赤字は問題にならないという考えは全く誤っている」とMMTを批判しています。

われらが天才高橋洋一教授もかなり批判的です。
「MMT(現代貨幣理論)」という言葉が、新聞やテレビでも取り上げられるようになっている。報道によれば、政府が膨大な借金を抱えても問題はないというものだ。米国では将来の民主党大統領候補と目される29歳のオカシオコルテス下院議員が支持を表明したことで、俄然(がぜん)脚光を浴びている。

もっとも、米国の主流経済学者は批判的だ。筆者も文献を読んだが、さっぱり分からない。通常の経済理論は誤解のないように数式モデルで構成されているが、MMTには雰囲気の記述ばかりで全く数式モデルがないからだ。米主流経済学者もおそらく筆者と同じ感想であり、論評する以前の問題だろう。

一般の人には数式の有無は関係ないかもしれないが、専門家の間では問題だ。例えば、相対性理論を数式なしで雰囲気で説明することはできるが、数式なしでは正確なGPS(全地球測位システム)は作れない。

一方、日本では、筆者を含む経済学者らは「リフレ派」と呼ばれている。筆者はこれまで「統合政府では財政再建の必要性はない」とか「インフレ目標までは財政問題を気にする必要はない」などと主張してきた。

リフレ派は今から二十数年前に萌芽(ほうが)があるが、筆者らは、世界の経済学者であれば誰でも理解可能なように数式モデルを用意してきた。興味があれば、岩田規久男編『まずデフレをとめよ』(2003年、日本経済新聞出版社)を読んでほしい。数式モデルは、(1)ワルラス式(2)統合政府(3)インフレ目標で構成されている。

これらのモデル式から、どの程度、金融政策と財政政策を発動するとインフレ率がどう変化するのかが、ある程度定量的に分かるようになっている。

リフレ派は数式モデルで説明するので、米国の主流経済学者からも批判されていないどころか、スティグリッツ、クルーグマン、バーナンキの各氏はおおむね賛同している。

しかし、日本では、リフレ派の主張は、しばしばMMTの主張と混同される。MMT論者の主張で「日本政府の借金が仮に5000兆円になっても全く問題ない」というものがある。リフレ派の数式モデルでは、そうなるとインフレ率1000%程度になり大問題だ。それを指摘すると、MMT論者は「インフレになるまで借金をするという意味だ」というが、それもおかしい。インフレ目標2%以内という条件なら、借金5000兆円になるまでは数十年を要する話だ。数字があまりに非現実的すぎるのだ。

もっとも、財務省にとって、日本でMMTとリフレ派が混同されるのは好都合だ。MMTは米国の主流経済学者が否定し、しかも定量的な議論に弱い。つまり、財務省にとっては突っ込みどころ満載なのだ。

これに対し、リフレ派の議論は、米主流経済学者も賛同するし、定量的な議論の上に「財政再建は終わっている」と主張するもので、財務省にとって目障りだ。財務省からみれば、MMTを潰せば、リフレ派も自動的に抹殺できると思っているフシすらうかがえる。(元内閣参事官・嘉悦大教授、高橋洋一)
一方昨年ノーベル経済学賞を取ったロバート・シラー教授は、「政府はどこまでも財政赤字を無限に続けられる」
というMMTは極めて悪質だと批判し、完全に独自な一連の概念ではなく、きちんと定義・統合されておらず、その示唆は誇張されている。」と批判はしているが、「それと同様に、大災害のレシピでもない。」と擁護もしている。

MMTを擁護する藤井聡京都大学大学院教授は、MMTを批判するクルーグマン氏を
以下に批判しています。

ポールクルーグマン氏の次のような批判です。

「債務については、経済の持続可能な成長率が利子率より高いか低いかに多くを左右されるだろう。もし、これまでや現在のように成長率が利子率より高いのであれば大きな問題にならないが、金利が成長率より高くなれば債務が雪だるま式に増える可能性がある。

債務は富全体を超えて無限に大きくなることはできず、残高が増えるほど、人々は高い利子を要求するだろう。つまり、ある時点において、債務の増加を食い止めるために十分大きなプライマリー黒字の達成を強いられるのである。」
(2019年2月12日、ニューヨークタイムス)


この指摘は要するに、国債発行額の上限は、MMTが主張するような「(マイルド)インフレになるまで」というだけでは、場合によっては、債務は無限に拡大してしまうこともある、だから、債務が無限に拡大してしまうことを避けるためにも、
「債務対GDP比が発散させない」ということも制約の一つとして考慮すべきである、というものです。

クルーグマン氏は、もともと、
デフレ状況では、デフレ脱却こそが優先されるべきであり、したがって、債務の拡大を気にせず、デフレ脱却まで徹底的に財政拡大をすべきだ、と何度も論じてきた経済学者です

したがって、このMMT批判は、

「アメリカの様に、デフレでない経済を想定した批判」
であり、「日本の様な、デフレ経済を想定した批判」
ではないと言えるでしょう。


この数ヶ月MMT理論の議論を傍観してきたが、そろそろ私(Ddog)もMMTに対する考え方(立ち位置)を表明しなくてはならない。

多くの経済学者がMMTはトンデモ理論だと批判しています。私もその批判の通り、「国はいくらでも借金したら良いじゃないか」という大胆な理論で、財政の規範がなくなってしまえば、ジンバブエのようなハイパーインフレになるのは必然ですから、経済理論とした場合MMTはトンデモ理論であるという批判は正しいと思う。

20年近く前私が阿修羅経済版で政府紙幣発行は劇薬でありすべきではないという側に立っていた。当ブログでも通貨とは中央銀行が信用を維持するべきで、通貨を市中に供給すれば良いだけだと、「経済は貨幣現象」というリフレ派側の主張を支持していた。

市中に出回るマネーストックが増えれば、インフレ方向に向かうというものでした。 

かし、安倍政権となり黒田日銀総裁による約5年間の異次元の量的金融緩和の効果は、マネーストックは増えませんでした。長期デフレスパイラルに陥った日本は、資金需要がなかったのに、マネタリーベースを増やしてインフレ目標を掲げたとしても、企業がお金を借りて投資をはじめるといった資金需要が増えるとは考えにくいというものです。

資金需要がないのに貨幣を供給し借りやすい状態にしたとしても借りては現れないい。好景気の時は設備投資が旺盛になり、自然とマネーストックは増える、量的金融緩和はクラウディングアウトが起きた時に有効であり、リフレ理論も万能ではないが、アベノミクスは、「財政出動」「金融緩和」「成長戦略」を行う理論的支柱がリフレ派の理論であるという。

しかし、安倍政権は消費税増税を行い、リフレ政策と真逆のことをしており、「財政出動」も「成長戦略」も不十分で、消費税を上げ量的緩和だけではやはり、デフレ脱却には非力だということだ。消費税を上げず、財政出動を行い原発を稼動していたら、デフレを完全脱却していたかもしれない。

そこに登場したのがMMTなのだが、MMTは、国はいくらでも借金して良いと言う理論ですが、国は借金をして、不足する国内需要を創造していた。国は、国債を発行して通貨を獲得して、財政政策を行なっています。財政政策とは、公共事業を行なったり、社会福祉を充実させたり、補助金などを出すことで、経済を刺激していた。それどころか、国の借金がなければ、国内経済を動かす、貴重なマネーが回らず、日本は今よりも大きく衰退した国家となっていたであろう。

MMTはアベノミクスで不足していた「財政出動」「成長戦略」に正当性を与える理論でもある。

ところが、安倍首相も麻生大臣も、MMTを否定する見解をだした。
[東京 4日 ロイター] - 安倍晋三首相は4日午前の参院決算委員会で、日本の財政政策の運営において、MMT(現代金融理論)の論理を実行しているわけではないとの見解を示した。西田昌司委員(自民)の質問に答えた。

安倍首相は、2012年12月の第2次安倍内閣の発足前から、アベノミクスの原型となる大規模な金融緩和と機動的な財政支出の必要性について主張したところ、国債価格と円の暴落を招くとの批判を各方面から受けたと述べた。

しかし、金利は低下し、円高は是正されたが暴落はしなかったと指摘した。一方で「債務残高がいくら増えても、問題ないのかということはある」と表明。日本では、国債の日本人による保有比率が高く、政府資産の規模が大きいとし、債務残高の対GDP(国内総生産)比率にも目標を設けていることなどに言及。「MMTの論理を実行しているわけでない」と語った。

ただ、「必要な財政支出は機動的に行う」と述べた。

麻生太郎財務相も同じ質問に答え、MMTに対しては、グリーンスパン元米連邦準備理事会(FRB)議長やサマーズ元米財務長官が否定的な見解を示していると指摘した。

また、財政規律を緩める危険性もあり「日本をMMTの実験場にする気はない」と述べた。


田巻一彦
いえいえ、MMTはバブル崩壊後日本がしてきた政策そのものなんですが・・・・

日本は「財政ファイナンス」という手法でMMTを実践してきた。

政府が国債を発行して、それを通貨を発行する中央銀行が買うのである。
中央銀行は通貨発行権を持っている訳だから、理論上は、それこそお札を刷りまくって無制限に国債を買うことが出来るし、政府も無制限に国債を発行しまくれるということになる。

事実、日本では政府が発行した国債を日銀が買いまくっている。
今や日本の国債の46%、466兆円もを日銀が持っている訳だから、政府は否定しているが、日本が事実上の「財政ファイナンス」を行っているのは紛れもない現実なのだ。
政府は日本が行っているのは、日銀が市中の国債を買う金融緩和政策としての「買いオペ」で、政府が発行する国債を日銀が直接買う「直接引き受け」ではないから「財政ファインナス」には該当しない、という理屈なのだが、現実は日銀が国債を買い過ぎて市中の国債がなくなってしまい、ETFを買っても追いつかない状態になっている。更に国債を出すか直接「財政ファイナンス」を行っているとすべきだろう。

事実上、「財政ファイナンス」を行っていが、日本の国内法である「財政法」で「財政ファイナンス」は禁止されている。

なぜ禁止かといえば、世界中の経済学者、グルーグマンやサマーズの言うようにそれをすると、財政規律が無くなり、第一次世界大戦後のドイツ、ジンバブエやベネゼエラのようなハイパーインフレに陥るのだ。

ゆえに「財政ファイナンス」は重大な副作用があって、世界中でやってはならない禁じ手とされている。

第一次世界大戦後のドイツや1980年代のブラジル、アルゼンチンなどでこの「財政ファイナンス」によるインフレが引き起こされ、大変な事態を招いている。

しかし、日本は「財政ファイナンス」を行ってもハイパーインフレの気配すらなく、むしろ消費税増税でデフレスパイラルに逆戻りしそうである。

政府が借金しても良い理由としては、自国通貨を発行できる、自国の中央銀行を持つ国は、万が一の場合は、新たな通貨を発行して、国債を買えば良いと考えているからです。MMT(現代貨幣理論)は、とんでもない理論だと言われていますが、経済学の大きな流れから見ればケインズ経済学を乱暴にしたもといえるかもしれません。

ただし大きく異なる点は、ハイパーインフレにならない限りにおいて、政府はいくらでも借金をして良いという部分です。

MMTの大きな欠陥としては、中央銀行は、新規通貨を発行して国債を購入することは禁止されているという点です。MMTを擁護する人が主張する、国債は中央銀行が印刷して購入するからデフォルトすることがないという理屈は、誤っているということです。

<結論>MMT現代貨幣理論はまだ、確立された理論ではなく、自国通貨を自国の中央銀行が発行できる日本やアメリカにしか適用できないが、景気回復の処方箋として、有効な経済政策である可能性が高い。

「MMT現代通過理論はとりあえず増税回避、財務省攻撃専用」ということにしましょう。
ハイパーインフレになった際、どうするか?きちんちした答えがない理論は危険である。

MMTよりリフレ政策のほうが正解だと思う。

参考サイト

MMT、もっと詳しく! (豪州投資家向けサイトから 2019年4月14日)


2019年5月1日




MMTは正しいと断言できないと思ったのは、左翼のバーニーサンダースや頭脳がメロリンQの山本太郎、TPP反対の中野某がMMTを己の政策として受け売りしているからだ。

いつもトンチンカンな彼らが支持する理論を支持するには気にはなれない。いつも間違い続ける人間が推す理論は、次も間違いである可能性が高いからだ。

株式市場には先人の知恵の格言が山ほどあるが、その中の名言曲がり屋に向えというものがある。
いつも、外す人の反対が正解だということなのだ。

MMTはまさに曲がり屋に向えかもしれません。




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内閣府は29日、自宅に半年以上閉じこもっている「ひきこもり」の40~64歳が、全国で推計61万3千人いるとの調査結果を発表した。7割以上が男性で、ひきこもりの期間は7年以上が半数を占めた。15~39歳の推計54万1千人を上回り、ひきこもりの高齢化、長期化が鮮明になった。中高年層を対象にしたひきこもりの調査は初めて。


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内閣府はひきこもりを、自室や家からほとんど出ない状態に加え、趣味の用事や近所のコンビニ以外に外出しない状態が6カ月以上続く場合と定義。専業主婦・主夫は過去の同種調査では含めなかったが、今回は家族以外との接触が少ない人はひきこもりに含めた。

調査は2018年12月、全国で無作為抽出した40~64歳の男女5千人に訪問で実施。3248人から回答を得た。人口データを掛け合わせて全体の人数を推計した。

ひきこもりに該当したのは回答者の1.45%。ひきこもりになった年齢は60~64歳が17%で最も多かったが、20~24歳も13%と大きな偏りはみられない。きっかけは「退職」が最多で「人間関係」「病気」が続いた。


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40~44歳の層では就職活動の時期にひきこもりが始まった人が目立つ。内閣府の担当者は、いわゆる就職氷河期だったことが影響した可能性もあるとの見方を示した。

ひきこもり期間は「3~5年」が21%で最多。7年以上となる人が合計で約5割を占め、「30年以上」も6%いた。

子供の頃からひきこもりの状態が続く人のほか、定年退職により社会との接点を失うケースがあることがうかがえる。

暮らし向きを上・中・下の3段階で聞いたところ、3人に1人が下を選択。家の生計を立てているのは父母が34%、自身が30%、配偶者が17%で、生活保護は9%だった。悩み事に関して「誰にも相談しない」という回答が4割を超えた。

調査時期の違いなどはあるものの、内閣府では15~39歳も合わせた引きこもりの総数は100万人を超えるとみている。

今回初めて中高年層を調査したことについて内閣府の担当者は「40歳以上のひきこもりの人もいると国が公認することで、支援が必要なのは若者だけでないという認識を広げたい」と説明。「若者とは違った支援策が必要だ」と話している。


「願はくは 花の下にて 春死なむ そのきさらぎの 望月のころ」
「嘆けとて 月やはものを 思はする かこち顔なる わが涙かな」
身を捨つる 人はまことに 捨つるかは 捨てぬ人こそ 捨つるなりけれ」
西行   

 

つれづれなるまゝに、日ぐらし硯に向かひて、心にうつりゆくよしなしごとをそこはかとなく書き付くれば、あやしうこそ物狂ほしけれ。

行く川のながれは絶えずして、しかも本の水にあらず。よどみに浮ぶうたかたは、かつ消えかつ結びて久しくとゞまることなし。世の中にある人とすみかと、またかくの如し。玉しきの都の中にむねをならべいらかをあらそへる、たかきいやしき人のすまひは、代々を經て盡きせぬものなれど、これをまことかと尋ぬれば、昔ありし家はまれなり。或はこぞ破れ(やけイ)てことしは造り、あるは大家ほろびて小家となる。住む人もこれにおなじ。所もかはらず、人も多かれど、いにしへ見し人は、二三十人が中に、わづかにひとりふたりなり。あしたに死し、ゆふべに生るゝならひ、たゞ水の泡にぞ似たりける。知らず、生れ死ぬる人、いづかたより來りて、いづかたへか去る。又知らず、かりのやどり、誰が爲に心を惱まし、何によりてか目をよろこばしむる。そのあるじとすみかと、無常をあらそひ去るさま、いはゞ朝顏の露にことならず。或は露おちて花のこれり。のこるといへども朝日に枯れぬ。或は花はしぼみて、露なほ消えず。消えずといへども、ゆふべを待つことなし。』
日本には平安・鎌倉の時代より、隠遁者と呼ばれる西行、鴨長明、吉田兼好といった有名な隠遁者が存在した。隠遁者は広義の引きこもりであったと思う。

隠遁者の多くは山里の草庵に住むが、市中にいた者もおり、身分や生活形態の点で俗世間との関係を保っている者で。彼らは仏教ことに浄土思想の影響を受けており、その作品には無常観(感)に根ざす現世否定の念や自己凝視の情が鋭い批評性を形成している。ひょっとしたら、ヒッキーは日本の伝統文化なのかもしれない。

だがそもそも、西行法師は、当時のエリートであった北面の武士で、俗名を佐藤 義清、当時既に歌人として有名人であった。徒然草の吉田兼好は、藤原氏の氏神である吉田神社の神職、官人であり、方丈記の鴨長明も下賀茂神社の神職の次男、どちらもボンボンの息子であり、隠遁していても、最低限の食事に何故か困ることは無かった。

彼らは現代のヒッキー達の元祖であるかもしれない。

現代の多くのヒッキー達は、比較的裕福な家に生まれ、個室が与えられた隠遁者であり、とりあえず衣食住に困らないで生きていくことができる貴族階級である。

親が元気で居る限りヒッキーは甘え続け、引きこもり生活は継続されてきた。
親達が引きこもりを「恥」と感じて周囲に打ち明けられず家族ごと孤立し、最悪の事態に陥るケースはこれまで起きていた。

登戸で起きた児童殺傷事件犯行後に自殺した岩崎隆一容疑者元農林水産事務次官の熊沢英昭容疑者(76)が44歳の長男を自宅で刺殺した事件、どちらも80代の親と50代の子の親子関係での問題であることから「8050問題」が引き起こした悲劇である。

当初私は、ヒッキーに対し、「甘えてるんじゃねー」と一喝しようと思っていたが、私と同じ50代の引きこもりのブログを読んだり、ネットで様々なケースを読むにつれ、
私は上から目線でヒッキー達を十把一絡げで批判することはできないなぁと思った。

特に元農林水産事務次官の熊沢英昭容疑者も気の毒だが、その長男英一郎氏も双方追い詰められて起きた悲劇に、引きこもった側、引きこもらせた側双方が悪いと今更言っても意味がなく、じゃあこれから何十万人という家庭で起きる悲劇をどうするんだ?ということが、本当に差し迫った問題となる。

「8050問題」と言われ中高年の引きこもりの人と高齢の親が生活に困窮するケースは、各地で顕在化している。内閣府が3月に公表した調査では、40~64歳の中高年で引きこもりの人は推計61万3000人で、若年層(15~39歳)の約54万人を上回る。
若年層も「8050問題」予備軍で、あわせて100万人のヒッキーは洒落にならない数字である。

日本は英雄織田信長の功績で、社会を蝕み停滞させる宗教結社は弱体化し、戦国以降日本人は他の世界の人々と違って、宗教的規範が無くとも、平和で安全な社会を形成することができた。

しかし、宗教や地縁血縁と言った共同体は崩壊し、社会から逸脱したり、取り残された人々を救う組織や団体は、国や行政に頼らざるをえないのが現実である。

我々はこのまま100万人以上のヒッキーやその家族を合わせると300万人以上となる。300万人とは総人口の3%100人に3人、我々日本国民は同胞300万人を見殺しにして良いのか?良い訳が無い。

ここで、オウム真理教や、イスラム原理主義者みたいな熱心な信者を抱える宗教が入り込んできたら、日本社会は戦国時代以前の混沌たる世界へ逆戻りしかねない。

ヒッキーの救済は、国主導で法制度や、引き受け施設団体の設立を行うべきであろう。


ヒッキーを抱える家族は、世間体から「隠しておきたい」と思ったのかもしれない。今まではそれでよかったのかもしれない。だが親達が老い先短い80代になれば、50代の本人も不安で、自暴自棄にならないほうがどうかしている。

一連の事件後、ヒッキーやヒッキーを抱える家族は、社会の目が一層冷たくなり、引きこもりの子どもがいることを更に打ち明けづらくなったっているだろう。

幸い日本は空前の人手不足、外国人を入れるより、少なくとも日本語を話すヒッキーを社会に適用させることの方が大切ではないだろうか?

ヒッキーの多くは社会に自分の居場所を見つけることができなかった人達である。
逃げ場所として自宅の個室が有ったが故の引きこもりである。

その全員に新しい居場所を見つけてあげることは不可能かもしれない。全員に新しい未来を提供することもできないかもしれない。

東日本大震災や、熊本地震、古くは阪神淡路大震災において、ボランティア活動が自然発生で行われるようになった。

現行の日本憲法に少し逸脱する可能性があるが、病気によるヒッキー認定者以外は、国内外で起きる自然災害や戦災の復興支援活動を行う国際援助救助隊を国が組織し、登録者は、高齢の親に代わって、国が「国際援助救助隊」内で訓練し、実際に世間に役立つ人間に更正させる案はどうだろうか?

従来自衛隊が行ってきた、災害派遣やトンコレラの処理といった雑務を自衛隊と協力し行う人的集団組織を国が作るのである。組織の中枢管理は自衛隊を退官したOBの方々やJICA青年海外協力隊OBを受け入れる。日本国内、世界各地で災害が発生した場合、初動は従来の「緊急海外援助隊」が出動するが、人命救助の次の段階、被災者の援助や、災害復興を行う組織として、「国際援助救助隊」が担う。もちろんヒッキー以外も入隊できるが、一定数はヒッキーの受け入れ枠は確保する。統括官庁は内閣府あたりが適当か?

刑務所に服役し出所後行き場の無い元受刑者の厚生や、行き場の無いホームレスの人の受け入れも良いだろう。「国際援助救助隊」内でテント設営訓練から始まり、仮設足場の設営、重機の操作とか、土木技術全般、電気上下水道の復興技術、調理訓練、医療補助の訓練、ドローンの取り扱いなどさまざまな職業訓練を兼ねれば、人手不足で緊急に人材が欲しい会社とも契約し、短期間派遣するのも良いであろう。そのまま除隊し就職できれば、ヒッキーの厚生に役立つであろう。

場合によっては、20代30代のヒッキーは不足する自衛隊の隊員の補充人材にもなり得る可能性もある。ヒッキーでもハッキング等に詳しければ、自衛隊のサイバー部隊員の候補だ。

不法移民は即強制送還だが、国際救助隊には、一定数の外国人の受け入れも有りではないか?その中には政治亡命外国人も受け入れてみてはどうだろうか?

もちろん軍隊ではないが、武器を持たない政府の実働部隊としての国際救助隊は、現地の人々の感謝を受け、引きこもりから抜け出す良い切っ掛けになるのではないだろうか?社会への参加貢献、生きる意味、全員ではないが、多くの引きこもり者が救われる可能性もある。

予算は、128兆円も有る外国為替資金特別会計を取り崩したり、ODA予算から回せば、なんとかなるだろう・・・・



言い方が悪いが、死に場所を求めるヒッキーならば、海外のスラムでの救済活動や、海外傭兵部隊への斡旋もして良いだろう。そうすれば、街中で無差別殺人など起こして犯罪者になるよりは、よっぽどましであろう。



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Japan Doesn’t Know What to Do With Its New F-35 Armed Aircraft Carriers  F-35空母の任務を日本が理解できていないことが問題だ

That's a problem.
by Michael Peck
May 24, 2019  Topic: Security  Region: Asia  Blog Brand: The Skeptics  Tags: MilitaryTechnologyWeaponsWarJapan
https://nationalinterest.org/blog/skeptics/japan-doesn%E2%80%99t-know-what-do-its-new-f-35-armed-aircraft-carriers-59397


新空母で日本に迷いがあるようだ。日本は空母で何がしたいのか。

日本政府関係者にもいずも級二隻の取扱に自信がないようだ。建前で「ヘリコプター駆逐艦」と呼称される両艦は20千トン超の小型空母そのものだ。日本に根強い平和主義が問題で第二次大戦後の新憲法で空母は「攻撃的」装備の一つとして保有を禁じている。安倍晋三首相率いる現政権は二隻をF-35B約10機運用可能に改装する命令を下した。

空母保有と空母ミッションの定義は意味が違う。「いずも改装で日本が堅持してきた『専守防衛』政策に反しないのか、また中国への対抗以外に改装空母で何をするのか、意見の総意ができていない」とJapan Timesは報じている。

一部防衛関係者が同紙に公然たる秘密を明かしている。日本が空母を必要とするのは中国の軍事力増強が原因だ。「公には国名を名指ししないが中国海軍が宮古海峡を通過し太平洋に進出しているのは事実だ。この5年で太平洋での中国海軍の活動が増加している」(関係者)

政界や元指揮官には空母で日本が強硬策に出るのではと憂慮する声がある。「いずもに戦闘機が搭載されれば日本は海上から自由に圧倒的攻撃をしかけるのではないか」と共産党議員が疑問をなげかけた。

小型空母二隻の20機程度の戦闘機で「圧倒的」と言えるのか、は別の議論だ。「防衛省・海上自衛隊幹部には運用目的を巡り混乱が見受けられる」とJapan Timesは指摘。「疑問の中心はいずも級改装で意味のある戦闘作戦が展開できるのか、あるいは日本の軍事プレゼンスを見せつけることだけが目的なのかという点である。空母部隊運用で効果をあげるのであれば三隻以上でローテーション投入が通常は必要となるからだ」
「3隻あれば1隻を作戦投入し、1隻を訓練に残りをドックで整備できる」と防衛省幹部が同紙に述べている。

米海軍では今年2月に空母USSハリー・S・トルーマンの退役案がリークされ大論争が起こった。実施すれば現役空母が11隻から10隻に減る。11隻でもあるいはペンタゴンが企画する12隻でも米海軍は世界各地への空母配備に苦労しており、各艦に必要な整備と乗員の休息の時間をひねり出すのも大変だ。

伊藤俊幸元海将は空母は四隻必要と試算している。「2隻だと離着艦訓練にしか使えない」「率直に言って現行案には海自関係者も疑問を持っている」

もうひとつはいずも級ではF-35Bを10機程度しか運用できない点だ。平和維持任務なら充分だろうし、商船護衛任務が政治的に日本で受け入れられればこれにも充分だろう。だが海自艦船部隊の防御や島しょ部防衛では中国の海空軍力増強を見れば不足すると言わざるを得ない。■

Michael Peck is a contributing writer for the National Interest. He can be found on Twitter and Facebook.
Image: Reuters

この記事を読んで思うのは 1- 憲法改正は待ったなし。このまま自衛隊を中途半端な立場に置くといざというときに実力が発揮できない。自衛隊員が公務員という扱いもなんとかしたいものです。 2- その上で日本の国防戦略を明確に示すこと、そこでは聞こえの良い表現ではなくそもそも国家として国民の生命財産を守る責務と言う至上命題から目的、手段を展開し国民に率直に説明すべき。 3- 議論は結構だが決まったことは着実に実行すべく国内も心構えを変えるべき 4- いずも級は空母運用の「習作」ではないか。次世代大型艦を最初から空母として整備すればいつものことで同型艦を2隻建造すれば、改いずも級とあわせ4隻体制になる。という点です。皆さんの意見はいかがですか。
BSフジプライムニュース
ゲスト:長島昭久 元防衛副大臣、香田洋二 元自衛艦隊司令官、織田邦男 元航空支援集団司令官

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いずも型とは
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5月28日日米首脳護衛艦「かが」での訓示
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防衛大綱・中期防いずも「空母化」改修について

香田洋二 元自衛艦隊司令官曰く、
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「海自最優先の任務は、海上交通の維持、対潜水艦作戦である。」「海自のいずも型DDHを中心とした4個護衛艦隊は、敵潜水艦隊の40%を殲滅するのに必要な最低戦力である」「防衛予算が潤沢にあれば空母は欲しいが、予算の都合で対空戦闘はイージス艦が担い、いずも型対潜ヘリ搭載護衛艦は、対潜水艦作戦に専念する為の艦であり、艦隊防空用空母導入は将来構想でしかなかった」
いずも空母化はシーレーン防衛の日本の対潜水艦作戦において、いずもが空母化すれば、自ら隙を作ってしまっている。いまのままでは、日本の防衛戦略上大きな穴があいてしまっていて、やるべきではない。」


織田邦男 元航空支援集団司令官曰く
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「いずもは、空母ではない。空母の持つ目的(存在意義)は、:Power Projection(戦力投射)地上海上に対し攻撃が出来る艦隊防空 ③国家の威信(国威発揚:砲艦外交) ①の戦力投射はF-35Bの10機や20機程度では軍事的合理性に欠け、(中国や半島相手に)敵基地攻撃等をしても意味を成さない(軍事的目的を遂行することができない)いずも空母化では考えていない②太平洋上を防空するのであれば、やはりF-35Bの10機や20機程度では屁のツッパリにもならない。もし太平洋上の防空であれば、硫黄島を要塞化し、空中給油機、AWACSとF-35Aを置いたほうが合理的。戦闘機の運用は地上において分散化し、上空において集約化することが原則。いずもに集めても役に立たない。」

長島昭久 元防衛副大臣曰く
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野党として、いずも空母化の決定プロセスが不明瞭で合理的に欠けるので徹底的に追求する!

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■香田洋二 元自衛艦隊司令官曰く、
「いずも空母化は、2年間の検討といわれているが、本質的議論を防衛省内で行われたか疑問。定量的な議論ではなく、定性的な数値・数量で表せない議論、いずもにF-35Bを組み合わせたら良いのではないかと言う(空気で)導入が決まったのではないか?※定量的と定性的とは何か?その違いは何なのか 」
「いずもを空母化するのであれば、沖縄諸島(第一列島線)をどう守るか?太平洋側の主要都市をどう守るか?海上交通をどう守るか?この目的の為、三自衛隊を統合的にどう振り分けるか、議論された形跡がない。」
「いずもを洋上基地化しても①F-35B用の搭載するミサイルなどの弾薬庫がない。②ヘリに比べ圧倒的な燃料を消費するF-35Bに給油する燃料を確保するタンクが無い、弾薬庫・燃料タンクを確保するには、船体を延長するなどの改造が必要となる」「◎定量的にいずも空母化を分析したならば、いずも空母化は合理的ではない。新しい船を作った方が合理的である。限られた国家資源を最適に使うとするならば、いずも空母化は合理的ではない。何よりも対潜戦闘能力が落ちるということを考慮されていない。いずも空母化は、軍事戦略的にその必要性優先順位について説得力に欠ける。」「いずも空母化は一旦リセットすべし!」

織田邦男 元航空支援集団司令官曰く
「艦載ヘリと戦闘機では燃料消費が桁違いである。1日100ソーティー(延べ出撃回数)だとすると米原子力空母ニミッツ(満載排水量95000トン)ですら、航空機燃料はたった4日しか持たない。常に補給しなければ燃料タンクは空になってしまう。」
いずも空母化は、よほど大掛かりな改装をしないかぎり、臨時の着艦以外米軍も利用できないし、戦力として期待できない。」「F-35B用に改装したとするならば対潜能力は激減してしまう恐れがある。いずも空母化は米側からするとまったくニーズが無い。」「せめてもの効用として、いずもの空母化を使って、米海軍を太平洋東アジアに存在させる為の道具とすべき」

長島昭久 元防衛副大臣曰く
いずも空母化が決まってしまったのなら、アジア太平洋地域の平和と安定に貢献する戦略的コミュニケーションのプレゼンスの道具として使う。

私も、いずも空母化F-35B導入に強い疑問を持ちます。
①いずも空母化で何をしたいのか、明確な戦略が無い。
②いずも空母化で対潜水艦作戦に穴が開く。
③離島に基地を置き、いずもは臨時の洋上基地としたとしても、いずものは十分な弾庫や燃料の補給余地が無い。
④F-35の稼働率が悪いうえに、運用費用が高額
⑤F-35Bでは航続距離が短く、日本の防空網に穴が開く、太平洋の防空を目的とするならば、硫黄島を要塞化して、F-35Aの基地を置き、空中給油機、AWACSを配備いたほうが合理的。空中給油機、AWACSの無い「いずも空母化+F-35B」では戦力にならない。
太平洋防空であれば、F-35A/Bよりも、F-15Xを新規に導入したほうがいいのではないか?

いずもに離発着するF-35Bは日本の空自のものとはかぎりません。ゆえにいずもを強固な日米同盟の象徴にするという意見もありますが、10機程度のF-35Bは単なる飾りでしかありません。単なる飾りならいずもを本格的な空母化する必要は無い。どうしても本格的にF-35Bを運用したいのであれば、おおすみ型の後継として、多機能艦艇(強襲揚陸艦)もしくは、より大型の5~6万トンクラスの航空機搭載護衛艦を導入を待つべきと思う。

今回の2018防衛大綱、中期防での唐突ないずも型を空母化は、米国の主力輸出兵器のF-35B戦闘機を購入する目的であり、トランプ大統領へのサービス目的が先に存在したのではないか?確かに運用実験を兼ねヘリコプター空母を戦闘機の発着が可能な軽空母に改装実験したとも言えなくは無いが、我々のよな軍ヲタは喜ぶが、実用性に乏しい空母化に思えてならない。

また、安倍首相はトランプ大統領が押し込もうとした日米貿易交渉をかわすびも一つの目的かもしれないが、国防上の議論もなく105機のF-35A/Bを追加購入した可能性を否定できない。対潜水艦戦用プラットフォームとして建造されたいずも型のヘリコプター搭載護衛艦を、無理矢理巨額の血税を投入して空母化するのは愚策以外の何物でもない

いずも空母化と大騒ぎする出来事ではなくF-35Bが離着陸することが可能になったと言う程度で、V/STOL機も運用可能な護衛艦になる程度で割り切るべきと私は思います。

※C-CAT名義でT-2に投稿

空母を手にする日本は、どのように作戦を展開するか
【 チャイナネット】2019-06-01 09:00:00

 共同通信によると、米国のトランプ大統領は横須賀基地で28日、日本の安倍晋三首相と共に空母化改造が決まっている「いずも型」ヘリ空母の「かが」を視察した。現状を見る限り、「いずも」にせよ「ひゅうが」にせよ、単独の作戦能力は依然として限定的だ。日本の艦隊には艦載固定翼哨戒機がなく、空母艦隊の早期警戒範囲が限られている。ステルス機、ステルス巡航ミサイルの攻撃に対して脆弱だ。その一方で、艦載機の数が限定的で、2隻の空母にF-35Bを20機艦載したとしても、強敵を迎えれば自らの生存にも問題が生じる。

 そのため専門家は、未来の日本の空母が、次の3つの作戦モデルを採用すると判断した。まず、低強度作戦環境における制空権争奪と対地攻撃だ。日本の空母はその他の駆逐艦、護衛艦、潜水艦と艦隊を組む。改造後の空母が旗艦になり、イージス艦の「あたご型」「こんごう型」の大型フェイズドアレイレーダーが長距離高空早期警戒を担当し、哨戒ヘリコプターが低空早期警戒を担当し、F-35Bによる艦隊防空もしくは対地攻撃を誘導する。こうすることでステルス機を配備していない二流の相手国に対して大きなプレッシャーを形成できる。

 次に、航空自衛隊の協力を受けつつ、日本周辺の複雑な事態に対処する。例えばいわゆる「南西の有事」の際に、日本の空母艦隊は航空自衛隊の哨戒機などのサポートを受けながらけん制作戦を展開し、航空自衛隊に協力することができる。航空自衛隊の勢力と協力することで、強い相手国に対して一定強度の作戦を展開する。

 それから、本土から遠く離れた状況下、米海軍と協力し強い相手国に対応する。この状況であれば、海自は米海軍との共同作戦に期待するしかない。本土から遠く離れていれば、海自の後方支援及び情報保障能力が不十分であるからだ。相手国が長距離対艦能力が高く、ステルス機と原潜を持つ場合、海自の艦隊は単独で作戦を展開できない。

 海自は近年、米海軍と頻繁に合同演習を実施している。将来的に米日は、F-35Bの相互着艦訓練を実施できる。米海兵隊は現在、日本にF-35B中隊を配備している。「かが」の改造後、米海兵隊のF-35Bは日本の空母に着艦し、日本側の人員のサポート経験を蓄積できる。日本もF-35Bを導入後、米国の強襲揚陸艦に着艦し、操作技能を磨くことができる。

 「中国網日本語版(チャイナネット)」 2019年6月1日
中国は、いずも空母化+F35Bについて、単独の作戦能力に欠け、限定的能力しか無いということを、既に見抜かれている。この時点で、いずも空母化+F35Bの存在意義は半分以上無い。

ご丁寧に、いずも空母化+F35Bが使えるとしたら、対中国海軍以外のステルス機を配備していない二流の相手国(東南アジアなどの国)に対し制空権争奪と対地攻撃には使えると、悪意ある書き方をしている。

「沖縄の島嶼部の有事」の際に、航空自衛隊と協力し、中国相手に一定強度の作戦を展開は可能。

アジアより遠い海域においては、米海軍との共同作戦に期待するしかない。海自の艦隊は単独で作戦を展開できないと、空母化になる以前から見下されている。

F-35を搭載する「いずも」、日本の攻撃性を強める
【チャイナネット】2019-05-29 14:37:14 

 現地時間27日午後3時、トランプ大統領は安倍晋三首相と共同記者会見を開いた。トランプ氏は日本が「最新のF-35ステルス戦闘機を105機購入する意向を示した……これにより日本は米国の同盟国のうち、最大のF-35戦闘機群を持つことになる」と述べた。

 日本メディアはこれに先立ち、F-35を計147機配備する防衛省の計画を伝えていた。ところがトランプ氏が訪日中に、日本がF-35を100機以上購入すると正式に発表し、これにより日本が米国の同盟国のうち最大のF-35戦闘機群を持つことになると述べたことは、日本の顔を立てたと言える。

 F-35B、日本の空母保有を促す

 「かが」は「いずも型」ヘリ空母の2番艦だ。全長は248メートル、満載排水量は2万7000トン。直通甲板を持ち、複数のヘリコプターが同時に離着艦でき、「準空母」と呼ばれている。2018年末に発表された新たな防衛計画の大綱の中で、安倍政権はいずもを事実上の空母に改造することを明記した。同空母は将来的にF-35B固定翼艦載機を搭載し、準空母から真の空母にレベルアップする。

 F-35Bを搭載したいずもは真の空母になるが、実際の作戦能力を見ると成熟した空母大国の敵ではない。改造後のいずもはF-35Bを10機しか搭載できず、数の面で劣勢に立たされる。さらに日本の艦隊には艦載固定翼哨戒機がなく、空母艦隊の早期警戒範囲が限られる。ステルス機やステルス巡航ミサイルの攻撃に対して脆い。しかし日本は空母艦隊を作ることで、いずもの戦闘力をある程度は強化できる。例えばイージス艦の「あたご」もしくは「こんごう」の大型フェイズドアレイレーダーが遠距離高空早期警戒を担当し、哨戒ヘリコプターが低空早期警戒を担当し、F-35Bの艦隊防空及び対地攻撃を誘導する。

 いずも、日本の攻撃性を強める

 いずもが今後搭載するF-35Bは、性能面で空軍版のF-35Aと海軍版のF-35Cに及ばない。最大離陸重量、作戦半径、機動性が理想的ではない。しかし第5世代戦闘機であり、そのステルス性能が最大の特長となる。「完全体」になるいずもは、F-35Bにより目立たず攻撃を行うことができる。

 日本がF-35Bの作戦性能を十分に発揮しようとするならば、哨戒機や空中給油機を増やすなどして、F-35Bの作戦行動に戦略サポートを提供し、体系的な作戦能力を作ることができる。日本は現在このような作戦能力を持たないが、「ひゅうが型」からいずもへの発展を見ると、日本は実質的な空母保有の一歩目を踏み出している。日本の準空母は巨大化しており、日本が将来的により大型で高性能の空母を作る可能性を否定できない。

 2隻のいずもがF-35Bを20機搭載するとして計算するならば、日本の今回の42機という調達量は需要をはるかに上回る。日本にはやや小ぶりの、同じく直通甲板を搭載する2隻のひゅうが型ヘリ空母がある。ただしひゅうがはトン数も飛行看板も小さく、改造の潜在力が不足している。そのため需要を上回るF-35Bは、今後のより大規模な空母の備えであり、その後に空中給油機や哨戒機などを配備し、全面的に海空の戦力を強化する可能性が高い。これには警戒が必要だ。

 「中国網日本語版(チャイナネット)」 2019年5月29日

中国は、いずも空母化+F-35Bの導入であれば、20機でたりるが、42機配備するのであれば、いずもより小型のひゅうが型にF-35Bの配備は考えにくく、あくまでも、
いずも空母化は、より大型の4万トン~5万トンの多目的艦(強襲揚陸艦)もしくは、本格的中型空母導入の為の地ならしではないかと、分析している。

私も「いずも空母化」の目的は、本格的中型空母導入の為の地ならしであるというのが、真の目的のような気がします。

F-35Bをまともに洋上で運用するのであれば、下図イメージ写真にあるような6万トンクラスの中型空母の導入が望ましい。

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(写真は英空母クイーン・エリザベス+空母いぶき艦橋 合成写真 by Ddog)サイドエレベーター艦橋の後ろに2箇所のパターン
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(写真は英空母クイーン・エリザベス+空母いぶき艦橋 合成写真 by Ddog)サイドエレベーター艦橋を挟んで前後2箇所のパターン

改いずも型航空護衛艦
排水量 満載 65,000トン 
全長 284.0 m
最大幅 73 m
水線幅 39 m
吃水 9.9 m
載機 F-35B 約30機
各種ヘリコプター 約10機
乗員 合計約1,600人
操艦要員:679名 航空要員:610名
司令部要員:95名 陸自水陸機動団:250名搭乗可能


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防衛装備庁は、各種装備品等について、今後の取得の是非を予断せず様々な基礎的な情報を収集しています。

陸上自衛隊が将来的に取得に係る検討を行う可能性がある新近距離地対空誘導弾(以下「新近SAM」という。)及び航空自衛隊が将来的に取得に係る検討を行う可能性がある新基地防空用地対空誘導弾システム(仮称)(以下「新基地防SAM」という。)に関し、陸上自衛隊及び航空自衛隊の運用に必要な能力等を踏まえつつ、装備品のファミリー化、装備品の仕様の最適化・共通化を含め、費用対効果に優れた取得方法等について検討するため、各装備品について代替案分析を実施するにあたり、以下のとおり、情報提供する意思のある企業を募集しますので、ご協力をお願いします。

令和元年5月28日
防衛装備 庁

1 募集の目的

 本募集は、新近SAM及び新基地防SAMの実現可能性のある取得方法等に係る検討(以下「本検討」という。)について、誘導武器(ミサイル)、特に地対空誘導弾に関連する実績、知見、能力を有する民間企業のうち、本検討に対して情報を提供する意思のある企業を募集し、これと適切な意見交換をすることにより、本検討を効率的かつ円滑に進めることを目的としています。

2 情報提供企業の要件

 情報提供企業は、以下の要件のうち(1)及び(2)を満足する企業に限定します。

(1)防衛省が取扱い上の注意を要する文書等の開示について適当であると認める企業
(2)下表のア~ウのいずれかを満足する日本国法人である企業
ア 誘導武器(ミサイル)、特に地対空誘導弾に関連する研究、開発、製造等の実績を有する企業
イ 誘導武器(ミサイル)、特に地対空誘導弾の開発又は製造等に関連する知識及び技術を有することを疎明できる企業
ウ 日本国内において誘導武器(ミサイル)、特に地対空誘導弾の輸入・販売に関する権利を保有する企業又は権利を獲得できる企業

3 情報提供に係る意思の確認

(1)情報を提供する意思のある企業は、令和元年6月28日(金)17:00までに、参加を希望する旨を、下記6の担当窓口(以下「担当窓口」という。)に電子メールでご連絡ください。

(2)担当窓口から、上記(1)のメールを受理した旨の連絡があった後、令和元年6月28日(金)17:00までに、「情報提供意思表明書」(別添様式1)に上記2の要件を確認できる書類(様式任意)を添付の上、担当窓口に電子メール又は持参してご提出ください。

4 今後の進め方

(1)「情報提供意思表明書」(添付書類を含む。)の提出後、 上記2の要件を満たすと審査された場合は 、担当窓口からその旨連絡いたします。その後、「情報提供依頼書等の保全に関する誓約書」(別添様式2及び3)に記入押印し、担当窓口と日時を調整の上、令和元年7月5日(金)17:00までに担当窓口に持参してご提出ください。

(2)「情報提供依頼書等の保全に関する誓約書」をご提出頂いた場合に限り、「新近距離地対空誘導弾及び新基地防空用地対空誘導弾システム(仮称)に関する情報提供依頼(RFI)」を手交します。

5 その他

(1)本募集の実施が、将来における何らかの事業の実施を約束するものではありません。
(2)本募集への協力の有無や内容は、将来における何らかの取得事業に係る企業選定に影響を与えるものではありません。
(3)本募集に関して使用する言語は日本語とします。
(4)本募集に関して提出された文書等(電子メールを含む。)は、行政機関の保有する情報の公開に関する法律(平成11年法律第42号)による開示請求があった場合、防衛装備庁が開示することを制限した内容を除き、開示することを前提とします。ただし、開示制限を希望する情報がある場合、具体的内容及び理由を明記(様式任意)して、担当窓口にご提出ください。この場合、貴社の許可なく情報を開示することはありません。
(5)本募集に関して要する費用は、貴社の負担とします。

6 担当窓口

 防衛装備庁 プロジェクト管理部 装備技術官(陸上担当)付
 住所:〒162-8870 東京都新宿区市谷本村町5-1
 場所:防衛省D棟9階 装備技術官(陸上担当)室
 電話番号:03-3268-3111(内線)26224
 メールアドレス(次の2つのメールアドレスに連名としてご送付ください。):
sougikan.riku.kyouyu@ext.atla.mod.go.jp
 tmd_aerial_02@ext.atla.mod.go.jp
(メール送付の際、件名冒頭にSAMの3文字を半角大文字で記入してください。)

ATLAが新近距離地対空誘導弾及び新基地防空用地対空誘導弾システムについて情報提供をまた求めた。

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93式近距離地対空誘導弾
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11式短距離地対空誘導弾
現在陸自では93式近距離地対空誘導弾 と11式短距離地対空誘導弾を近距離防空システムとして使用しています。

新近距離地対空誘導弾及び新基地防空用地対空誘導弾システムは、93式と11式それぞれの後継ミサイルを統合し、ファミリー化しようとしているのだと思われます。

93式は正式化して25年が過ぎ、当然後継が考えられる時期ではありますが、11式短距離地対空誘導弾も併せて、新基地防空用地対空誘導弾として一本化しての後継ミサイルの開発となるようだ。

11式は正式化されまだ数年、何か不具合でもあるのか?疑いたくなるが、アクティブレーダーホーミングは、敵戦闘ヘリが放ったATMを撃破できる能力もあり、性能についての問題ではななさそうなのだが、発射装置-搭載車両 発射装置-付属の外部目視照準器 射撃統制装置-搭載車両 射撃統制装置-レーダーの1セットの値段がなんと50億円弱もする。あまりの高額すぎて数量を配備できないのが問題となっている。

そのため、陸・空自には2019年度までに11式は11+6.5セットしか配備されていない。一方93式近距離地対空誘導弾は91式携帯地対空誘導弾(SAM-2)の4連装発射装置2基で113セット配備されている。

そのため、93式近距離地対空誘導弾の後継と11式をまとめファミリー化しようと考えるのは、合理的な考えである。

で、結論から言うと多少しらけてしまうかもしれませんが、私はSeaRAMミサイルを陸自の高機動車もしくは、重装輪回収車に載せる案を提案したい。

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海自・陸自・空自の統合運用となり、補給コスト面で申し分ないのではないか?

もともとSeaRAMミサイルはアメリカ合衆国とドイツが共同開発した近接防空ミサイルRAM(英語: Rolling Airframe Missile(訳:回転弾体ミサイル))で、これをM61 バルカンのMk.72 マウントを11連装のRAM発射機に取り替えたのである。発射機自身が捕捉レーダーや赤外線センサー、電波探知装置を備える独立・完結したシステムである。

RAMミサイルは基本的に、弾体部はAIM-9「サイドワインダー」空対空ミサイルFIM-92「スティンガー」近距離防空ミサイルのシーカーを基として開発されたミサイルである。
RAMミサイルブロック2(RIM-116C)は、全長 2.82 m、直径14.61 cm、翼幅 32.17 cm、重量 88.2 kg、弾頭重量11.0 kg、射程400 m〜15 km、飛翔高度1.5 m〜8,100 m、誘導方式PRH+IIRである。

93式近距離地対空誘導弾は91式携帯地対空誘導弾(SAM-2)の流用で91式地対空誘導弾は、ミサイル直径 80mm、ミサイル全長 1,430mm、ミサイル全幅 90mm
ミサイル重量 9kg(本体)17kg(発射セット)、射程 5,000メートル (2.7 nmi)、誘導方式 -2:赤外線ホーミング(IRH)+可視光画像(TV)-2B:赤外線画像(IIR)飛翔速度マッハ1.9

一方11式は詳細が公表されていないので、その1代前の短SAM81式短距離地対空誘導弾を参考値とすると。SAM-1Cの要目で、全長:約2.71m(光波弾) 約2.85m(電波弾)、直径:約0.16m重量:約105kg、弾頭重量:約9kg、最大飛翔速度:マッハ2.4、最大有効射程:約10,000m、最大有効射高:約3,000mロケット・モーター燃焼時間:約5.5秒。

93式近距離地対空誘導弾よりは一回り大型化するが、個人携帯SAMとした場合大型だが、車載であれば、SeaRAMで問題が無い。航空基地防空用であれば尚更問題が無い。

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C-RAM 

ちょうど昨年の今頃新対空機関砲について公募していたが、結果が公表されていない。

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重装輪車+SeaRAM(合成写真byDdog)

SeaRAMとC-RAM2台で一組になれば、かなり強力な新近距離地対空誘導弾及び新基地防空用地対空誘導弾システムになると思うのだが・・・・いかがでしょうか?

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93式近距離地対空誘導弾
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RAM新近距離地対空誘導弾+高機動車 合成写真byDdog

高機動車に車載するとこんなイメージですかね。高機動車に積むとSeaRAMではなく、発射機車両とレーダーは分離されるので、RAMミサイルシステムとなります。

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RAM新近距離地対空誘導弾+73式中型トラック 合成写真byDdog

やはり中型トラック以上の方が安定しそうです。

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輸送艇1号型  要目 基準排水量 420トン / 満載排水量 540トン

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みうら型輸送艦 基準排水量 2,000トン / 満載排水量 3,200トン

南西諸島への輸送強化
陸海自 
中・小型艦3隻導入 政府23年度 【読売新聞夕刊】2019.5.25(土)

 
政府は、南西諸島への輸送能力を強化するため、2023年度に中・小型の輸送艦を計3隻導入する方針を固めた。新設する陸上自衛隊と海上自衛隊による共同の「海上輸送部隊国」が運用する。人工知能(AI)も活用して弾薬などの物資を離島に速やかに輸送する態勢の構築を目指す。

離島に接岸しやすく

複数の政府関係者が明らかにした。政府が昨年12月に閣議決定した「防衛計画の大綱(防衛大綱)では、「迅速かつ大規模な輸送のため、島嶼部の特性に応じた端末輸送の能力を含む統合輸送能力を強化する」と明記していた。防衛省が輪送艦の隻数や運用方針などの具体的な検討に着手している。

19~23年度の中期防衛力整備計画(中期防)の期間中に、中型輸送艦l隻、小型輸送艦2隻を導入する。
中型は2000トン級、小型は300トン級とする方向で、中型艦導入は初めて。

南西諸島などの離島では、海自が保有する大型の輸送艦が接岸できる港が少ないことから、中・小型輸送艦の導入で、補給能力を高める狙いがある。中型は戦車約15両、小型は戦車約5両を搭載できる大きさを想定していて、将来的に中型2隻、小型6隻の計8隻態勢を整える見通しだ。

陸海共同の「海上輸送部隊」が運用し、広島県呉市の海自呉基地に置く案が浮上している。南西諸島で有事が発生した場合、大分市にある大分弾薬支処から弾薬を、離島奪還作戦を担う陸自相浦駐屯地(長崎県佐世保市)の「水陸機動団」から人員を運ぶなどの計画を検討している。

南西諸島の防衛強化のため、政府は16年3月、日本最西端の与那国島(沖縄県)に陸自の沿岸監視隊を新設した。宮古、石垣の両島(同)奄美大島(鹿児島県)にも、陸自のミサイル部隊などを置く計画を進めている。有事の際には、離島に展開しているこうした部隊が、どれだけの物資が必要か、司令部が即座に判断し、補給する必要がある。こため、防衛省は、AIを多用して不足する物資や人員を瞬時に把握するためのシステム構築を検討している。今後の日米共同訓練などで試行し、本格導入したい考えだ。

海上輸送部隊、自衛隊部隊の迅速な軌道・展開を行うことを任務とした陸海自衛隊の共同の部隊。離島防衛能力を強化するため、昨年12月決定の中期防衛力整備計画に創設が明記された。陸自は船の運用経験がないため、海自が教育訓練を行う。陸海の統合能力の強化につながるとされる。


かつて海自には、みうら型あつみ型といったLST自タイプの2000トンクラスの中型輸送艦を保有していた。吃水は浅く、2.6~3mビーチングが可能であったが、14ノットと低速で吃水が浅いので、揺れて乗り心地が最悪であったそうだ。

自衛隊が導入する新たなLSVの吃水は、基幹輸送用(規模の大きい港湾への輸送用)であるので、LSTタイプほど浅くなくても可能だという。主な港の水深は、先島諸島の平良港(宮古島)や石垣港(石垣島)は水深が7メートル以上あり、久部良港(与那国島)は水深が5メートルあるという。新たなLSVは、LSTタイプでなくても吃水が5m以下であれば可ということになる。

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世界の艦船4月号の特集では中型輸送艦(LSV)はGeneral Frank S. BessonJr.型SSGT 基準排水量4200トンクラスを想定していましたが、読売の報道では海自の前中型輸送艦と同じ2000トン台とのことです。

またLSTタイプでは、大綱が掲げる迅速な輸送が可能とはいいがたいため、新たな LSVでは高速性も重要 となる。この際、ナッチャンWorldは積載量1500トン、速力35ノット、吃水3.9メートル、また米海軍のスピアヘッドSpearhead級遠征高速輸送艦(ExpeditionaryFastTransport)は積載量630トン、速力36ノット、吃水3.8メートルと、双胴船ならではの高速性と浅い吃水を有しており、新たなLSVの候補となりえよう。

だが、ネットで検索すると例えば2000トンクラスのフェリーで、宇和島運輸フェリーの「あかつきまる」がヒットした。

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総トン数 2,694トン 
L.B.D 121.4×16.0×5.7m 
航海速力 約20.2ノット
旅客定員 546名
積載能力 乗用車換算160台
就航日 2017.12.18 

これで十分だと思いますが、あえて、中型輸送艦(LSV)として建造するなら、エンジンを少し馬力があるものとして、30ノットの高速が出れば尚良いと思う。

自衛隊が新たに導入するLCUの姿はその運用形態、すなわち①Ship to Shoreまたは/およびShore to Shore、②中・短距離輸送または長距離輸送、③海上輸送または/および水陸両用作戦、④ビーチングまたは/および岸壁への接岸に左右されよう。なお、先島諸島の港湾の大部分を占める漁港の水深が2.5メートル程度であることから、自衛隊にとっては輸送艇1号型  程度の吃水の浅い小型LCUの必要性は高い。

また、先島諸島では海浜への上陸機会が制限されることを考えると、新たに導入されるLCUには岸壁への接岸能力も強く求められる。輸送艇1号型  速力が12ノット程度と低速で、大綱が掲げる迅速な輸送を行なうためにはLCUの高速化が必要となる。



米海軍がLAW軽揚陸艦/小型揚陸艦を30隻導入を検討中です。主として海兵隊の揚陸支援用にあたるもので、艦内に車両甲板を有するものの、ビーチング能力、海上自衛隊の輸送艦ゆら型のような艦首に観音扉状の揚陸ランプを設置し敵前に上陸するようなものではなく、ランプを船体後部に配置した支援船のような設計の揚陸艦です。

約60mであれば推定排水量は1000トン弱シーステート5という4m程度の波浪で運用でき、機動力は巡航速度14ノットで3500海里の航続距離を有し自衛隊むきだと思う。

小型輸送艦は300トンとの予定だが1000トン級が望ましいかもしれない。




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海自新規導入の「哨戒艦」どんな船に? 定義あいまい各国様々、日本に必要なのは… 
【乗りものニュース】2019.01.25  竹内 修(軍事ジャーナリスト)

海自、新たに「哨戒艦」を導入

 防衛省は2018年12月18日に発表した、2019年度から適用される「次期防衛計画の大綱(防衛大綱)」と「中期防衛力整備計画(中期防)」において、海上自衛隊に「哨戒艦部隊」を新設し、同時に新型の「哨戒艦」を導入する方針を明らかにしました。これによると、2019年度からおおむね5年間に設定されている「中期防」期間中に4隻、これを含め2029年度までに12隻の哨戒艦を導入するとのことです。

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イギリス海軍のリバー級哨戒艦「クライド」。海自が導入予定の新型哨戒艦(1000トン前後)より、ひと回りほど大きい(画像:イギリス国防省)。

「哨戒艦」は、領海や領土の沿岸、港湾の防衛や警備、救難活動をおもな任務とする軍艦です。旧日本海軍は、旧式化した駆逐艦などを改造した、「哨戒艇」と呼ばれる艦艇を運用していましたが、海上自衛隊にとって「哨戒艦」の運用はこれが初となります。

 日本では沿岸、港湾の警備や救難活動は海上保安庁が担当していますが、日本の領海と排他的経済水域を航行する外国海軍艦艇の監視は、海上自衛隊が担当しています。同隊ではP-1、P-3Cの両哨戒機が上空から、はやぶさ型ミサイル艇と乙型護衛艦(DE)に分類されるあぶくま型が海上から、日本近海を航行する外国海軍艦艇の監視を担当しています。

 しかし近年では、中国、ロシア両海軍の活動が活発化したことにより、はやぶさ型ミサイル艇やあぶくま型護衛艦だけでは監視の手が足りず、機雷の処理にあたる「掃海艇」や、護衛艦などの訓練を主任務とする「訓練支援艦」なども投入されています。

 また、はやぶさ型は将来の廃止が決定しており、あぶくま型は新型護衛艦(フリゲート)「30FFM」で更新されますが、30FFMはソマリア・アデン湾での海賊対処などの海外派遣も予定されており、あぶくま型の任務をそのまま引き継ぐわけではありません。このため新たに建造される「哨戒艦」は、現在はやぶさ型ミサイル艇とあぶくま型護衛艦が行っている、日本近海を航行する外国海軍艦艇の監視を主任務とする艦になるものと思われます。

■いろいろありすぎる「哨戒艦」、各国の事例

 アメリカは、領海や領土の沿岸、港湾における防衛や警備、救難活動を、日本の海上保安庁に相当する「沿岸警備隊」の任務と位置づけています。このため、アメリカ海軍における哨戒艦艇というと、海軍の特殊部隊である「SEALs」の火力支援などを主任務とする、満載排水量334トン(船体延長型は387トン)のサイクロン級哨戒艇13隻など、比較的小型なものを運用しています。

 その一方でイギリス海軍は、満載排水量1700トンから2000トンに達するリバー級哨戒艦を4隻保有。イギリス近海と南米のフォークランド諸島に配備して、おもに自国の漁船の保護と救難を行なっているほか、イタリア海軍も満載排水量1520トンに達するコマンダンテ級哨戒艦を6隻保有し、自国の領海と排他的経済水域の監視に使用しています。

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海外領土の警備も行なっている、オランダ海軍のホラント級哨戒艦(画像:オランダ国防省)。

オランダは、現在も西インド諸島のアルバなどといった海外領土を保有しています。オランダ海軍が4隻を運用しているホラント級哨戒艦は、本国から遠く離れた海外領土の領海警備や救難も任務としているため、大洋を航行できるだけの航洋性や、長期の任務にあたる乗組員の居住性などを考慮した結果、大型化し、満載排水量はあぶくま型護衛艦(推定満載排水量2950トン)を上回る3750トンに達しています。

 また、ノルウェー沿岸警備隊が運用している哨戒艦「スヴァールバル」は、北極圏に含まれるノルウェー領スヴァールバル諸島の警備と救難を担当しているため、海上自衛隊が運用している砕氷艦「しらせ」などと同様の砕氷能力を備えており、満載排水量6375トンの大型艦となっています。

 イギリス、イタリア、オランダは、有事の際に哨戒艦を戦闘艦として使用する構想を持っていませんが、マレーシア海軍が6隻を運用しているクダ級哨戒艦や、ノルウェー沿岸警備隊のノールカップ級哨戒艦などは、有事の際には対艦ミサイルや対空ミサイルを搭載し戦闘艦へ改装できる設計になっています。またノルウェー海軍のクヌート・ラスムッセン級哨戒艦は、必要に応じてモジュール化された装備を交換できる構造を採用しており、ノルウェー海軍は有事の際、海上自衛隊の護衛艦にも搭載されている対空ミサイル「ESSM(発展型シー・スパロー)」の発射装置モジュールなどといった兵装モジュールを搭載して、戦闘艦として使用する構想を持っています。


まさかの「三胴船」も? どうなる海自の新型「哨戒艦」

 これまで述べてきたように、ひと口に「哨戒艦」と言っても、大きさや運用構想は国によって大きく異なります。海上自衛隊は防衛大綱と中期防の説明会で、導入予定の「哨戒艦」に関し、装備品などを搭載しない船体だけの基準排水量は1000トン級、乗員は30名程度になると説明しています。

 他方、防衛省はアメリカとのあいだで、複数の船体を甲板で並行に繋いだ「多胴船」の共同研究を行っており、防衛省の外局で防衛装備品の研究開発を任務のひとつとする防衛装備庁は、3つの胴体を甲板で並行に繋いだ「将来三胴船コンセプト」を発表しています。

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防衛装備庁が研究を進めている「将来三胴船」の模型(竹内 修撮影)。

防衛装備庁の発表した「将来三胴船」のスペックは全長92m、全幅21m、満載排水量1500トンで、防衛省が上述の説明会で発表した「哨戒艦」の基準排水量1000トンという数字とのあいだに大きな開きはありません。そして、三胴船は横揺れが少なく、また甲板面積を大きくできるため、大型のヘリコプターを搭載できるといったメリットがありますが、まだ実用例が少ないため信頼性の面で不安があり、価格も単胴船に比べて高くなるというデメリットもあります。このため、新たに建造される哨戒艦は三胴船ではなく、護衛艦などと同様の単胴船になる可能性もあると考えられます。

「将来三胴船」の武装は76mm単装速射砲1門で、ノルウェーのクヌート・ラスムッセン級哨戒艦のように、必要に応じて各種モジュールを搭載することが想定されています。76mm単装速射砲は、イタリアのコマンダンテ級など、外国で運用されている多くの哨戒艦に搭載されています。また、あぶくま型護衛艦やはやぶさ型ミサイル艇にも搭載されているため、退役したそれらのものを流用できることから、どのような船型になるにせよ、新たに建造される哨戒艦の主武装が、76mm単装速射砲となる可能性は高いと考えられます。さらに、必要に応じて各種モジュールを搭載するというコンセプトも、近年の哨戒艦ではトレンドとなっていることから、海上自衛隊の哨戒艦もこのコンセプトを取り入れるのではないかと、筆者(竹内修:軍事ジャーナリスト)は思います。

「哨戒艦」は護衛艦に比べて地味な存在ですが、四方を海に囲まれた日本の安全を守る上では重要な艦となることは間違いなく、今後の推移が注目されます。

【了】

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平成30年12月18日の平成31年度以降に係る防衛計画の大綱 中期防衛力整備計画(平成31年度~平成35年度) が発表されたが、唐突に防衛大綱と中期防の文章と別表に「哨戒艦」・「哨戒艦部隊」「艦載型無人機」という文字が載っていた。

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防衛計画の大綱では定数12隻
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中期防p-5 新水上艦艇部隊2個群の新編
1隻のヘリコプター搭載護衛艦(DDH)と2隻のイージス・システム搭載護衛艦(DDG)を中心として構成される4個群に加え、多様な任務への対応能力を向上させた新型護衛艦(FFM)や掃海艦艇から構成される2個群を保持し、こ れら護衛艦部隊及び掃海部隊から構成される水上艦艇部隊を新編する。

哨戒機部隊の体制強化・無人化
 能力向上・継続整備
 滞空型無人機※
 艦載型無人機の導入
※ 検討中の事項

中期防衛力整備計画(平成31年度~平成35年度)において哨戒艦4隻の建造が計画されている。


海上自衛隊は、1999年まで20トン級の機関砲を装備する小型艇を哨戒艇として港湾警備用として地方隊隷下の警備隊へ装備していましたが、哨戒艦はどのような艦艇になるか?興味が湧くところです。

哨戒艦とは、海外海軍では外洋における警戒監視任務や離島と国境線における法執行任務にあたる海軍艦艇を示します。日本においては現在海上保安庁が担っている。海上保安庁では哨戒艦や哨戒艇ではなく巡視船や巡視船としている。

今回導入される哨戒艦は海上保安庁が行っている警戒監視任務や離島と国境線における法執行任務とは異なる任務だと思います。

新防衛大綱には1000トン級とされております。最有力と見なされているのが、防衛装備庁が研究を進めている「将来三胴船」である。

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満水排水量1500トン   最大速力 35ノット以上
全長 92m         航続距離3500nm(6482km)/15ノット
全幅 21m         76mm砲1門 20mmCIWS1基
喫水 4m          MCH-101 ヘリ1機 


昨年2018年末に起きた韓国海軍艦艇による、海自P-1に対するレーダー照射事件は、南北朝鮮による瀬取り現場の証拠写真を撮られたくなかった韓国海軍による、P-1を近づけさせない為の行為であったことはもはや世界の常識となっている。

北朝鮮漁船、北朝鮮工作機関、北朝鮮政府、韓国政府、韓国国防省、韓国海軍、韓国海洋警察の連携がないと、北朝鮮j工作船、韓国海洋警察の哨戒艦、韓国海軍駆逐艦の3隻が海上の同一ポイントに集合することはできない。

南北朝鮮が連携している事実をを海自哨戒機に接近して見られたくなかったために、射撃レーダーを照射して、嫌がらせを行い、海自哨戒機を追い払ったというストリーが一番合理性がある話だ。 韓国がレーダー照射を否定し、海上自衛隊の哨戒機の行動を非難しているのは、これらの南北の動きを知られないために、韓国による問題のすり替えにほかならない。

文在寅が北朝鮮への制裁解除を求めるために、世界中を使い走りしているが、世界は南北がぐるになって国連制裁違反の瀬取りを行っていると考えている。

瀬取りは南北朝鮮国近海でばかりで行われていない。
中国沿岸から南シナ海~日本海と広範囲で行われており、圧倒的に隻数が不足している。

瀬取り現場を発見したのは補給艦であったり、掃海艇であったり、多用途支援艦といった補助艦艇である。

おそらく、補助艦艇が瀬取り監視に駆り出されているのが現状だと思う。

海外同盟国海軍も、「瀬取り」に対するる警戒監視活動に参加するために集結し、警戒監視活動に参加して頂いている。

 米国に加え関係国の海軍艦艇が、東シナ海を含む我が国周辺海域において、警戒監視活動を実施。
・英国海軍: フリゲート「サザーランド」(2018年5月上旬)
揚陸艦「アルビオン」(2018年5月下旬~6月上旬、6月中旬)
フリゲート「アーガイル」(2018年12月中旬、2019年1月上旬)
フリゲート「モントローズ」(2019年2月下旬~3月上旬)
・カナダ海軍: フリゲート「カルガリー」(2018年10月上旬及び下旬)
補給艦「アステリックス」(2018年10月上旬~下旬)
・オーストラリア海軍:フリゲート「メルボルン」(2018年10月上旬、2019年5月上旬)
・フランス海軍:フリゲート「ヴァンデミエール」(2019年春)

海自も、瀬取り監視用の艦艇としても哨戒艦の必要性が高まっている。

はやぶさ型6隻が将来的に退役し、掃海艦艇7隻が30FFMに置き換えられる。

どちらも哨戒任務についている貴重な戦力なので代艦が必要となり、はやぶさ型6隻と掃海艇7隻の後継を兼ね哨戒専門の哨戒艦12隻の配備となったのだと思う。

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中国海軍は最新の高速ミサイル艇(Fast Attack Craft-Missile “紅稗型ミサイル艇” (PGGF): 220ton full, Wave piercing catamaran hull, 36kt, SSM sea skimming 150km range, 30mm CIEWS)を60隻以上保有している。
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さらに、中国の056型コルベットがすでに52隻配備され、将来的に60隻規模になる。

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小型艦艇は中国が排他的権益を主張する東・南シナ海の沿岸海域の防衛・警備・侵攻の先兵に任ずる強力な戦力であり、尖閣諸島問題における武力行使へのエスカレートに際して、中国が小規模軍事紛争に留めつつ既成事実の確立を意図する場合、尖閣諸島や、沖縄の島嶼部に小型艦艇の大量襲来の可能性も危惧されている。

また、国際的不法暴力組織等が海上から偽装武装漁船等によって本土に破壊分子を潜入させ政経中枢及び原子力発電所等の重要施設に対するテロ・ゲリラ等による破壊行動を企図する場合、これを未然に阻止するために沿岸水際部における常続的警戒と不法行動の対処に即応する地域配備の哨戒艇部隊が不可欠である。

海自には「はやぶさ」クラスミサイル艇(PG)6隻の更新・強化を図るため機動性と攻撃能力を向上した高速哨戒艇が必要であるが、哨戒艦はミサイル艇(PG)の後継とは考えられていない。

哨戒艦は2隻1個隊で、各地方隊及び沖縄に配備し、担当警備水際部の常続的哨戒に任じつつ、万一、島嶼侵攻事態の恐れが生起した場合には地域配備部隊の一部又は全部を機動的に集中して接岸阻止任務部隊を編成して対応するべきである。

また、掃海・敷設作業にも投入できる多目的小型艦艇になると思う。

■船型

個人的にはトリマラン(三胴船)を推したいと思っているが、コスト増になる為、三胴船は我慢し、今までのモノハル型の船型になるのではないか?


はてるま型巡視船に近い船となると思う。
総トン数 1,300トン
全長 89.0メートル (292.0 ft)
最大幅 11.0メートル (36.1 ft)
深さ 5.0メートル (16.4 ft)
主機 ディーゼルエンジン×4基
推進器 ウォータージェット推進器×4軸
バウスラスター
速力 30ノット
乗員 30人
兵装 30mm単装機銃×1基
搭載艇 1番船建造当初7m型高速複合警備艇×2隻
4.8m型高速複合警備艇×2隻
更新後7m型高速複合警備艇×3隻
C4ISTAR 船テレ装置・ヘリテレ装置
FCS FCS射撃指揮装置(30mm機銃用)
光学機器 遠隔監視採証装置
赤外線捜索監視装置 (FCS兼用)

ヘリコプター甲板を有するステルス型 イタリアのコマンダンテ型も参考になる。


満載排水量 1,520トン全長 88.4 メートル (290 ft)
最大幅 12.2メートル (40 ft) 吃水 4.6メートル (15 ft)

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30FFMが多機能護衛艦 DEXと呼ばれていた頃の初期のCG

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DEXの図に私が加工した上図のようなイメージになるような気がします。

【追記】

2019MASTにおいて三井造船が哨戒艦のコンセプト案が提示された。

https://youtu.be/0IxkdXTwnJk

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      MAST Asia 2019 MITUI E&S OPV外洋型哨戒艦 コンセプト案

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MAST Asia 2019 MITUI E&S OPV外洋型哨戒艦 コンセプト案


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省力 高速 長距離耐久 型

全長100m 速度25ノット 排水量2000トン 乗員23名

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主任務・警戒と監視 ・沿岸警備 ・情報収集

■武装・装備

76mm砲1門 12.7mm水上艦用機関銃架(遠隔操作型) UAV×1 USV×2

2000tで乗員が23名であれば、上記の兵器に加え 以下の追加装備が可能であろう。

20mmCIWS1基または、RAM個艦防空ミサイル一式

3連装短魚雷発射機2基、VLS8基導弾垂直発射装置

 対ドローン用HPM:高出力マイクロ波発射装置

自律型水中航定式機雷探知機(OZZ-5)自走式機雷処分用弾薬(EMD) 

地対艦誘導弾発射装置は17式地対艦誘導弾でもお下がりのハプーンSSMでも可、
ただし、常時は搭載しない。

海自の最大の弱点が人員不足であるが、人員定数は、はやぶさ型21人と中型掃海艇45人から回す。6×21+45×7=441人となるが、新哨戒艦が23~30人であれば30×12の360人は対応可能である。


哨戒艦を考察するにいたって、参考とした資料なのだが、グレーゾーンや海上警備行動,第二艦隊構想などについて論じており、極めて有用な資料だと思いす。

【世界の艦船2019年4月号】

第2艦隊と哨戒艦部隊に関する一考察
グレーゾーン事態の視点から
THINKING ABOUT “2ndFLEET”&OPV FORCE OF JMSDF by Izuru Fukumoto   
福本 出(元海自幹部学校長・海将)

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新型護衛艦(FFM),輸送艦とともに,海上自衛隊の 「第2艦隊」を編成することが想定される掃海艇群。(海上自衛隊)

■はじめに

 昨年12月18日,「平成31年度以降に係る防衛計画の大綱(以下「30大綱」)が閣議決定された。

これは平成25年12月に決定された「25大綱」以来5年ぶりの改訂となった。具体的絵姿が見えやすい別表を比較すると,海上自衛隊の欄で注目されるのは,「護衛艦・掃海艦艇部隊:2個群(13個隊)」と,「哨戒艦:12隻」との項目が新たに追加されたことだ。このほか初めて陸海空自衛隊以外に「共同の部隊」という区分が創設され,「海上輸送部隊:1個輸送群」が示された。この「海上輸送部隊」については,本誌前号の記事「陸自の新編水陸機動団と海自掃海隊群」で読解されている。

本稿では,30大綱に登場した「グレーゾーン事態」と,別表に追加された新水上部隊について私見を述べてみたい。

■30大綱に見る「グレーゾーン事態」とその対応 

30大綱において,わが国自身で強化していく総合的防衛体制で果たすべき役割の筆頭に「平時からグレーゾーンの事態への対応」が挙げられている。

“多次元”が示すように,30大綱では宇宙およびサイバー・電磁領域に及ぶ防衛体制の強化が謳われる一方で,従来領域における能力強化についても強調されている。

30大綱が目指す真に実効的な防衛力としての「多次元緻合防衛力」は,新たな領域と従来領域との荘L合せによる戦闘様相に領域横断(クロス・ドメイン)作戦により対応すると同時に,南西諸島方面で日常的に起きている法執行機関公船や海上民兵などの準軍隊(パラ・ミリタリー)による,これまでは必ずしも防衛事態ととらえてこなかった次元の事態,いわゆる“グレー”な事態においても,自衛隊をもって対応できるようにすることが示された。これは,限られた国家資源の有効活用という視点からも重要だ。

 このような方針のもと,わが国の防衛力が「シームレスかつ複合的」に,「平素からさまざまな役割を果たしていくことがこれまで以上に重要」と指摘し,これが具体的に果たすべき役割として6項目が列挙された。そのうち,

 ア)平時からグレーゾーンの事態への対応
 イ)島惧部を含むわが国に対する攻撃への対応
 エ)大規模災害への対応

の3項目が別表に追加された新編・新造艦艇部隊に関連する。

 このうちイとエに関連する水陸両用戦部隊に関しては,これまで本誌でも折に触れて取り上げられているので,ここからはアの「グレーゾーン事態」について論述してみたい。

30大綱の上記ア項では,次のように書かれている。

           *       *       *

 1(3)ア 平時からグレーゾーンの事態への対応
積極的な共同訓練・演習や海外における寄港等を通じて平素からプレゼンスを高め,我が国の意思と能力を示すとともに,こうした自衛隊の部隊による活動を含む戦略的なコミュニケーションを外交と一体となって推進する。

また,全ての領域における能力を活用して,我が国周辺において広域にわたり常時継続的な情報収集・警戒監視・偵察(ISR)活動(以下「常統監視」という。)を行うとともに,柔軟に選択される抑止措置等により事態の発生・深刻化を未然に防止する。

これら各種活動による態勢も活用し,領空侵犯や領海侵入といった我が国の主権を侵害する行為に対し,警察機関等とも連携しつつ,即時に適切な措置を講じる。

           *      *      *

 新たに追加される新型護衛艦および哨戒艦によって編成される各部隊は,平素のプレゼンスを向上し,幅広い情報収集とネットワークをもって常統監視を行ない,かつその装備武器等により,対処すべき現場を相手の意のままにさせず,“ゲームメーカー”(主導権を握る側)となり,事態を未然に防止し得るものでなければならない。

かつ,共同で作戦行動する警察機関等(海保)との,ハード・ソフト両面におけるインターオペラビリティが必須である。

■「グレーゾーン事態」とは――事態の理解と問題の所在

「グレーゾーンの事態」とはどんな事態を指すのだろうか。

 第2次大戦後,とりわけ冷戦終結を迎えてから,極東を含む世界各地で武力紛争や武力による威嚇,力による現状変更,国家主体を持たない集団によるテロ,国家崩壊と貧困がもたらした海賊行為などがとどまるところを知らず生起し続けている。

わが国を巡っても,北方領土,竹島,尖閣諸島,EEZや大陸棚等の領土問題や境界線未確定領域の問題,冷戦構造の残揮としての朝鮮半島情勢や大陸と台湾との情勢等々,山積する問題に収束の兆しは見えない。

 ここで留意すべきは,先の大戦後,大国間のいわゆる「戦争」という事態は生起せず,戦争や紛争は人道や平和維持等のため,単独または国連や多国籍軍の枠組みで行なわれたことだ。いずれも“国権の発動たる戦争”という法的根拠では起きていない。

 いかに2国間の“戦争”が生起しがたいか。たとえば休戦状態にある南北朝鮮間において,「天安号」沈没事件や延坪島砲撃事件など,多くの犠牲者を伴う明らかな主権侵害が起きたときでさえ,開戦は避けられた。ましてやわが国が今後見通しうる将来において,高い緊張事態になり,国内世論が沸騰したとしても,防衛出動を下令することは相当厳しいだろう。

この前提に立てば,防衛出動事態未満で事態を収束し,勝利しうる防衛力を持つ必要がある。

 平和憲法は日本だけの“専売特許”ではないことは,いわずと知れたことだ。国連加盟国,不戦条約批准国はもとより,他国との間で生じた問題を武力に訴えて解決するような憲法を持つ国など存在しない。

それでもなお生起する武力侵害,あるいは力による現状変更が試みられたケースを見てみると,自国民の保護や不法占拠領土奪回,人道や平和維持という大義名分で,あえて軍隊を使用せず,準軍隊を巧みに用いた作戦が展開されている。

このような「戦争未満」の烈度で主権を侵害するような事態は増加するなか,世界情勢を見渡すと,軍警察,国家憲兵(ジャンダルマ),国境軍,沿岸警備隊等の準軍隊(パラ・ミリタリー)や,日本の警察,海上保安庁(以下,海保)のような純文民警察が国家主権や国民保護の前面に立ち,軍隊がそれを遠巻きに見守るという構図が見えてくる。

 尖閣列島周辺で生起している事態は,まさにそのとおりだ。

 防衛自書では,「いわゆるグレーゾーンの事態」について,「国家などの間において,領土,主権,海洋を含む経済権益などについて主張の対立」があり「武力攻撃に当たらない範囲で,実力組織などを用いて,問題に関わる地域において,頻繁にプレゼンスを示したり,何らかの現状の変更を試みたり,現状そのものを変更したりする」行為と説明している。

 わが国は,このような事態に対応するため,2015年9月に「平和安全法制」および,それに先立つ「無害航行に該当しない航行を行う外国軍艦への対処について」など3つの閣議決定により対処することとなった。

これらの法整備等により,いわゆる「グレーゾーンの事態」に対処しうることになったとされるが,筆者を含め,いまだ十分ではないと考えるオピニオン・リーダーが少なからずいる。グレーゾーン事態は,あからさまな武力攻撃に至らない烈度の主権侵害であるので,適時適切に対応しなければ,事態が知らぬ間に既成事実化されてしう危険性すらある。

 現状では日本政府が武力攻撃事態と認定しない限り日米安保条約は発動されず,米軍の来援は得られない。わが国は国際世論を味方につけ,グレーゾーンのレベルで行なわれる主権侵害に対抗し,単独で勝利できる法整備や態勢/体制の整備が急務である。

■海上における警備行動の問題点

 安倍首相と習主席との首脳会談以降,日中の防衛交流も再開されるなど,融和の傾向にあるが,そのような情勢においても中国公船等による尖閣諸島周辺での領海侵入はやむことなく,常態化の様相を示している。

このような主権侵害に対し,わが国は法執行機関たる海上保庁の巡視船艇をもって対応し,海自はその周辺において警戒監視を行なっている。

2016年8月には約200~300隻の中国漁船が中国公船とともに尖閣諸島周辺に現れ,約5日間にわたり多数の公船と漁船が領海侵入を繰り返すという事態も発生した。

 海保はこのような事態により的確に対応すべく,質量両面において急速にその能力向上を図っているが,一方の中国海警はそれを凌ぐ勢いで増強されており,その差は広がりこそすれ,将来において勢力の均衡は望むべくもない。

中国海警は世界最大級の1万トン・クラスの警備艦の建造を進めるほか,その武装には海保巡視船のそれを凌ぐ76ミリ速射砲を搭載している。

 さらには,国土資源部国家海洋局の組織であった中国海警局は,昨年6月からは人民解放軍と同じく中央軍事委員会の指導を受ける人民武装警察に編入された。

組織変更後,中国海警の法的地位や権限がどのように変更されたのかについては,いまだ根拠法も公開されておらず明らかではなV)が,アメリカの第5軍である米コーストガードをモデルに,より軍事的側面を強化することが予想される。

 事態が海保の能力を超えると判断された場合,「海上における警備行動(以下「海上警備行動」)が発令され,現場には海自が派遣されることになる。

その場合,海自艦艇には警察官職務執行法と海上保安庁法の一部が準用される。

しかし司法警察権はないので,見かけは“いかつい”が,海保巡視船以下の権限しか持たないのだ。この点だけみても,海賊対処行動で海上保安官を乗艦させるような工夫が必要なことが分かる。

 このような情勢を前にして疑問なのは,「そもそもグレーゾーン事態は海上警備行動で対応できる事態なのか」だ。制定の経緯を紐解くと,海上警備行動で小規模主権侵害に対処するなど,想定外だったことが分かる。

 質,量のどちらか,あるいは両方で海保の能力を超えた事態となって,海自艦艇を出動させること自体は,国内法.国際法的にヰ)適法である(英米やオーストラリアなど,外国では軍艦が法執行を行なっている。

しかし,「海上警備行動」で自衛艦を増援する事態の推移を国際世論はどう見るだろうか。

白い船(巡視船)同士の事態に自衛艦(軍艦)を出動させた日本が,エスカレーション・ラダーを上げたとしか見えない。日本がいかに遵法性,正当性を主張したところで,分が悪い。しかも先方も“自国の領土”と主張する領域である。分が悪いどころか,中国海軍に招待状を送ることになり,事態を悪化させるだけだろう。

 グレーゾーン事態に自衛隊が出動する際の問題点は他にも指摘できる。

本稿でそれをすべて説明する余裕はないので,末尾に示す,筆者も委員の一人であった中曽根康弘世界平和研究所グレーゾーン研究委員会による資料を参照されたい。

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■第2艦隊の編成等

 水陸両用戦,機雷戦およびグレーゾーンにおける哨戒,海保と連携した法執行等に従事することとなる第2艦隊の編成や装備について考えてみたい。

 大綱別表に示された護衛艦・掃海艦艇から成る2個群(13個隊)の編成について,筆者の私案は次のとおりである。

 まず,この2個群を束ね統括する,護衛艦隊に次ぐ新たな水上艦隊の創設が必要だ。この新艦隊を本稿では便宜上「第2艦隊」と仮称する。護衛艦隊(第1艦隊)は,作戦指揮を行なわず練成訓練のみを担当する“フォース・プロバイダー”だが,第2艦隊が担う「水陸両用戦」と「機雷戦」の専門性,特殊性,独自性,統合運用時における陸自水陸機動団との相互運用性,海保との連携を考えると,現掃海隊群や潜水艦隊,航空集団と同じく「フォース・ユーザー兼プロバイダー」とするべきだ。

 第2艦隊を構成する2つの群は,水陸両用戦を担当する群と,機雷戦を担当する群とする。護衛艦隊所属の4つの群のように,どの群も同じ編成にして複数正面・代替的に運用することも考えられるが,水陸両用戦と機雷戦を複数正面で行なう蓋然性は極めて低い。

さらには水陸両用戦と機雷戦に必要な作戦指揮/練成訓練を担う指揮官・幕僚組織を2つ維持するには人的リソースが厳しいと考えられる。

なにより,専門部隊とする方が,作戦を効率よく割り当てられるだろう。

 第2艦隊の水陸両用戦群は,現有輸送艦3隻と陸自予算で共同部隊として建造する新輸送艦艇から成る1個輸送隊(別表の13個隊とは別枠),新型護衛艦(FFM)4隻から成る護衛艦5個隊(20隻)で編成する。

いまだそのような構想が示されたことはないが,水陸両用戦群の旗艦とLて強襲揚陸指揮艦タイプの“護衛艦”が必要と考える。

新型護衛艦22隻の内数として2隻の旗艦(強襲揚陸指揮艦タイプ)を建造し,群または艦隊直轄艦とし,横須賀および佐世保に配備するのが望ましい。

5つの護衛隊の母港は全国の各基地に配備することになろうが,係留施設の増設が課題となる。

予備クルーを何チームどこで待機させるかにもよるが,教育訓練は江田島地区が妥当だろう。将来的には各母基地で予備クルーのVR訓練が可能になるかも知れない。

 陸自水陸機動団(佐世保市)との協同連携を考えると,水陸両用戦群司令部は佐世保基地におくべきだ。

 第2艦隊のもう一つの群は機雷戦群である。この群は,現掃海隊群隷下3個隊に加え,現在は地方隊に配備されている6個掃海隊すべてを群議下に編成替えする。

このうち,横須賀に2個隊維持する必要はないので,第41掃海隊を第1掃海隊に編入し,計8個掃海隊をもって対機雷戦と,機雷敷設戦を担当する。

木造の中型掃海艇(MSC)は,順次掃海艦(MSO)に入れ替える。

なお同群の任務は掃海(Mine Sweeping)だけではないので,掃群の英語名称(Mine Warfare Force)どおり「機雷戦群」とした。

 新型護衛艦にも機雷敷設任務が付与されることになるが,専門性の高い機雷原計画を立案できる幕僚補助システムも必要になるだろう。

 USV(SAM)を運用する第101掃海隊の廃止はやむをえないが,これを財源として特別警備隊所属の水上部隊(小型高速ステルス艇部隊)とするのも一案である。

 第2艦隊司令部および機舌戦群司令部は横須賀在籍とし,艦隊司令部は護衛艦隊,潜水艦隊とともに船越の新自衛艦隊司令部庁舎に入ることになるだろう。

 第2艦隊司令官は,将補(一)指定職である現掃群司令ポストを格上げし海将を充て,各群司令は将補(二)配置となるだろう。ただし水陸両用戦の統合作戦指揮を考えれば,水陸両用戦群司令は陸自旅団長相当の将補(一)が適当かも知れない。

■哨戒艦部隊

 30大綱で新たに加えられた哨戒艦12隻は,沿岸の哨戒監視・防備任務に就くことになろう。

南西方面の常続監視を考えれば,西日本に重点配備という考えになるが,基地の係留設備や乗員の捻出,総監の手足となる艦艇の必要性に配慮すれば,各地方隊所属とせざるをえない。

2隻で1個隊を編成し,6個隊を総監部のある5つの基地および沖縄基地の6カ所に配備するのが妥当ではないかと考える。

■新型護衛艦(FFM)と哨戒艦の装備/武器使用関連法規の見直し

防衛出動事態未満で活動する自衛隊部隊には,このような事態に対応できる装備(たとえば殺傷力の小さいノンリーサル・ウエポンの装備)や法執行活動に関する教育の充実,さらには防衛出動未満の事態における武器使用等,自衛隊の権限に関する法律の見直しが不可欠である。

グレーゾーンの事態に的確な対処をするために欠かせない機能がある。

それは,海保と互換性ある指揮情報通信能力と,証拠記録機能だ。いまだ尾を引いている昨年末に生起した韓国軍艦による海自P-1哨戒機への射撃指揮レーダー照射事案は,その重要性を示す典型的事例となった。

名探偵コナンの決めぜりふは「真実はひとつ!」だが,現実の世界に“真実”はいくつも存在する。

自己の正当性を証明する確かな証拠資料を示せた方に,世論という行司の軍配があがる。このため,現場の映像,音声のみならず,航海機器,武器および機関等,必要なデータを自動収集するレコーダーを備えておくことは死活的に重要である。

■おわりに――人員および基地の問題

 自衛隊を巡る課題の第一は,外敵ではなく募集難だとの指摘もある。

第2艦隊および哨戒艦部隊を構成する艦艇は省人化するにしても,潜水艦や航空機も増加する中,輪番クルーまで,どうやり操りしても現在の定員で賄えるとは思えない。

定年延長や募集年齢上限の引き上げ,後方職域等で自衛官でなくともできる仕事をさらに民間委託する方針も打ち出されているが,少子化の影響は官民同じであり,人の確保がむずかしくなるのは外国人労働者に頼れない防衛産業とて同じである。

 たとえば,余市,新潟,由良,佐伯,奄美(瀬戸内町)の分遣隊等,さらには函館,阪神,下関の各基地も,地元とのしがらみ等を理由に聖域視せず,自衛官以外による管理運営または閉鎖も検討の狙上に上げるべきだ。

他方で室蘭,高知,志布志,馬毛島,奄美(奄美市),宮古等,艦艇の大型化と新しい事態対応に適した基地開発と,燃料・弾薬等の前進補給拠点も必須だ。

 第2艦隊構想を画餅としないためには,コペルニクス的な発想の転換を排除せず,多くの難関を乗り越えていかねばならない。

 ◆参考文献
「海と空のグレーゾーン事態への対処-その間題と対策」公益財団法人中曽根康弘世界平和研究所グレーゾーン事態研究委員会(2018年6月26日)=同研究所HPから閲覧可能



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F-15の能力向上

本年二月に公開された【防   】防衛計画の大綱 中期防衛力整備計画 に載っているF-15JにCFT(コンフォーマル・フューエル・タンク:Conformal fuel tanks, : 密着型増槽が装着された写真がUPされていたが、CGなのか実写なのかいまだに判別がつかない。

私は自称防衛装備庁ウォッチャーではあるが、CFTを調達したという情報をまったく知らなかった。もしかしたら見逃していたかもしれないと思って検索したり見返したが、防衛装備庁の調達品目や予算、研究開発にCFTについて調達した実績を見つけることはできませでした。おそらく公募調達されていない。

航空自衛隊のF-15J/DJは機体は胴体側面に、敵のレーダー波などをキャッチして電波妨害とチャフ・フレアの発射を自動的に行なう、統合電子戦装置「IEWS」のアンテナを追加装備しているため、そもそも増加燃料タンクの装着が不可能なはずである。故に、CGの可能性が高いのだが、拡大した画像見る限り私の印象ではCGではなく、空撮写真に見える。

そうなると、あくまでも可能性の話だが、ボーイング社がCFTをサンプルとして、提供し、空自が統合電子戦装置が設置されていない機体を改修して試験をおこなった可能性が考えられる。

中期防/防衛大綱ではF-15J-MSIP102機をもう一段能力向上化すると明記されている。

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Ddog案
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実際、ボーイングは2018年11月に東京ビッグサイトで開催された「国際航空宇宙展2018東京」にてCFTが装着されたF-15Jが改修案として展示されていた。

胴体左右に設けられた増加燃料タンクのステーションにAIM-120「AMRAAM」空対空ミサイルの2連装ランチャーを、左右両主翼下のステーションにAIM-120の4連装ランチャーをそれぞれ装着し、空対空ミサイルの搭載数を18発に増加させる計画である。

CFTが話題となったのは、F-15Eが初飛行した1980年代前半であった、当時はネットは無かったが、日本でも導入する議論はあったと思う。

米軍のアイスランド・ケプラヴィーク配備のF-15C/DとははCFTを標準装備してたが、空自の場合、F-15の導入目的は、ソ連長距離爆撃機要撃用に想定されたものだった。CFTは対戦闘機戦闘時の機動性を損なうとして優先度が低くされた。
 
空自の場合、空中警戒待機・長時間滞空時は、結構早い段階で空中給油想定していた。対戦闘機だとCFT付けるより、空中給油機から給油したり吊り下げタンクをドロップした方が有利である。

CFTは増槽をハードポイントに着けず、ハードポイントには爆弾をできるだけ満載し、かつ追加燃料を確保する為に考案されたものである。

空抵抗減らせる形状にしたところで増えた重量と悪化した翼面加重が改善するわけでもない、CFTは「切り離せない増槽」でしかない。増槽は空戦時落下させドックファイトとなることに備えることは出来るが、CFTは地上でしか着脱が出来ない為、空自の戦闘機の主任務であるスクランブル発進には、必要性が高くはない。

F-15Jは防空戦に特化した機体であった為、CFTを導入するメリットよりデメリットの方が大きく導入されることはなかった。その為CFTは導入されてこなかった。

イメージ 4※写真=JA2018に出展されたF-15の改修案の模型。AIM-120ミサイルを18発搭載している

ボーイング、日本の将来戦闘機に協力用意
【航空新聞社WING】2018.12.10

F-15近代化提案、KC-46Aの製造も進捗

 ボーイング社防衛・宇宙・セキュリティ部門海外営業バイスプレジデントのトミー・ダナヒュー氏がこのほど、航空新聞社などのインタビューに応じて、日本向けの活動現況を述べた。このなかで、日本の航空工業界とは60年以上の協力関係を持っており、日本の新戦闘機については、「具体的に言えないが、保有する新設計・技術能力を提供したいと考えている」と述べた。また、次期中期防衛力整備計画に向けて提案中の航空自衛隊F-15戦闘機近代化については三菱重工、日米両政府と協力して新技術を採り入れた約100機分の能力向上に向けて対応していく考えを示した。

 ダナヒュー氏は「F-15はF-35Aと相互補完関係にあり、航続距離、ペイロード、速度ではF-35Aに勝っている」と指摘し、米空軍も航空自衛隊も複数戦闘機が補完し合う形を続けて行くことが効率的だとの見方を示した。

 ボーイングの防衛航空機部門は最近、MQ-25無人艦載給油機、MH-139多用途ヘリコプター、T-X次期練習機を受注し、それらの開発に取り組んでいる。また、無人プラットフォームの開発も重視しており、スキャンイーグル無人偵察機、ウェーブライダー滑水偵察機、エコボイジャー無人潜水艦など様々なプラットフォームに取り組んでいると紹介した。

 さらに全社的な運用支援部門を統合したグローバル・サービス部門が発足し、多様な地域で様々なパートナーとともにPBL(包括維持整備契約)に取り組み、部隊の可動率を20~25%向上することを目指していることも明かした。

 ライフサイクルコストの観点では、ヘリコプターなどは取得コスト30%に対して維持コストが70%とも言われる。ボーイングでは、こうしたライフサイクルコストについて、如何に最適化することができるのか、取り組んでいるという。

 その具体例ではCH-47ライフサイクルで、30年間に約20%のコスト低減、30%の可動率向上を目標に、データ収集解析し、適格に計画に反映させつつあると語った。

 またF-15の近代化ではAIM-120空対空ミサイルを18発搭載するなどアップグレードを図っており、米空軍のF-15Cではミッション・コンピュータも強力なコンピュータへと換装したとしている。

 「日本の航空機メーカーとは3社それぞれ、現在から近い将来の協力プログラムが進行しており、さらに新しく導入される機種でも協力が拡大することを期待している」とダナヒュー氏は話した。
F-15Eのダッシュ4コンフォーマル・フューエル・タンク自体には、縦2列3段の6個の流線型に成型されたハードポイントを持つため、兵装搭載用のハードポイントはF-15Cの7箇所から19箇所に増えている。

F-15J MSIP機の更なる能力向上する為には、F-15XAdvanced F-15 2040C 同様、CFTを着けたミサイルキャリアー化が一番妥当であろう。

Advanced F-15 2040C  2016/7/18(月) 午後 2:24 

F-35と組んだ長距離ミサイルキャリアーとなった場合ドックファイトとなるケースは稀で、CFTのデメリットが減り、CFT装着が規定路線となる可能性がある。

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F-35のウェポンベイにも搭載可能な「AIM-120C-7」160発を日本は買ったのだが、最新式のAIM-120Dではない。AIM-120Dの最大射程は180km最高速度もマッハ4.0に対し、AIM-120Cは射程が105km

日本は「AIM-120D」ではなく「AIM-120C-7」を選んだのか?安価であったのかもしれないが、F-35Aに搭載する目的もあるが、今回の160発はAIM-120の搭載能力をもっている「改修前のF-15JMSIP機」向けの調達という意味合いが強い可能性が高い。

F-15J MSIP機のレーダーはAPG-63からAPG-63(V)1換装されたが、APG-63(V)1の最大探知距離は163kmに留まっているので、F-15J MSIP機にはAIM-120Dは若干オーバースペックになってしまう。

今回のAIM-120CはとりあえずF-35とF-15JMISIP機用で、本命は日英共同開発中の「新型空対空中距離ミサイルJNAAM」までの繋ぎと思います。


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軍事研究 2018-8 p82

2018年には新たに導入が決定した長距離巡航ミサイル「JASSM」(Joint-Air-to-Surface-Missile)と長距離対艦ミサイル「LRASM」(Long Range Anti-Ship-Missile)の採用が検討されている。 CFTを装着したF-15Jは空中発射型巡航ミサイル加えて、これらを搭載するための改修を加えたJ-MSIP機には、航空自衛隊がF-35用の対艦ミサイルとして導入する「JSM」(Joint-Strike-Missile)や、移動目標への攻撃能力を持つ誘導爆弾「ストームブレーカー」、地中貫通型巡航ミサイル「KEPD350」などの搭載も可能。

そして、平成31年度概算要求において、「戦闘機(F-15)の能力向上」の名称で新たな改修が行われることが明らかになった。
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主な改修点は以下の通り。

「搭載弾数の増加」、「電子戦能力の向上」、「スタンド・オフ・ミサイル搭載」3項目を上げています。

①敵防空システムの射程外からの攻撃能力を持たせる スタンド・オフ・ミサイル(JASSM-ER等)の搭載
②空対空ミサイルの搭載数を増やす 搭載弾数の増加
③敵の攻撃を回避して生存性を高める 電子戦能力の向上

○その他近代化改修を受けたJ-MSIP機が新たな改修の対象

同時多数目標対処のため、火器管制レーダーをF-15E近代化改修機と同じアクティブ・フェイズド・アレイAESAのAN/APG-82(V)1へ換装

セントラルコンピューターを、演算処理速度を向上しメモリー容量を増大した、ロッキード・マーチン製の物に換装。

増大するアビオニクスの電力需要に対応する為、搭載発電機(発電能力50KVA)を発電能力の高いタイプ(発電能力75KVA)へ換装し、それに伴い冷却システムも低圧除湿装置(LPWS)から高圧除湿装置(HPWS)に換装。

「電子戦能力の向上」については、従来から装備しているJ-TEWS(日本版戦術電子戦システム)を、F-2戦闘機が搭載するJ/ASQ-2 IEWS(統合電子戦システム)をベースにした改良型IEWSを搭載を軸に検討されることになるが、BAEシステムズが開発した最新型の統合電子戦システム「DEWS」が採用される可能性もあると思われます。

レーダーの換装も計画されており、一部のメディアは、F-15の戦闘攻撃機型であるF-15Eの近代化改修計画にも採用された、レイセオン製の「AN/APG-82(V)1」レーダーを採用すると報じています。APG-82(v)1 F 15 SEレーダーは日本のJ / APG-2をベースとして設計されたものです。

中期防衛力整備計画(平成31年度~平成35年度)では、期間内に20機の調達を計画しており、1機当たりの改修予算は35億円と見込まれている。

もし、F-15Xが1機100億円以下で更新できるなら・・・・35億円で改修するのではなく 一気に F-15Xを新造すべきではないか?

この能力向上改修によって、空対空戦闘能力の向上だけでなく新たに対地・対艦攻撃力が付与され、F-15J改は制空戦闘機空戦番長から多用途戦闘機マルチ・ロール・ファイターに生まれ変わり、2040年頃まで現役に留まると考えられる。 

あと20年間はF-15MJの活躍に期待せざるをえない日本はここまで性能を引き上げる           【航空宇宙ビジネス短信・T2】 2019.4.15月曜日

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Japan Plans to Sell Off 100 of its Homebrew F-15J Eagles to Pay for More Stealth Jets A good idea or big mistake?
F-15J100機余りの売却でステルス機導入の費用捻出とする日本の目論見の成否は?


by Sebastien Roblin
April 13, 2019  Topic: Security  Region: Asia  Blog Brand: The Buzz  Tags: MilitaryTechnologyWeaponsWarJapan
https://nationalinterest.org/blog/buzz/japan-plans-sell-100-its-homebrew-f-15j-eagles-pay-more-stealth-jets-52167

米国以外でF-15イーグル最大の運用国といえば日本だ。強力な双発エンジンを備えた同機は高速、高性能レーダーと大量の燃料兵装搭載能力を組み合わせ広く伸びる日本列島周辺空域の哨戒に不可欠の存在だ。日本のF-15Jと複座F-15DJ練習機は米国外で生産された唯一の事例だ。1970年代中頃に三菱重工によるF-15Cライセンス生産が決まった。

F-15JとF-15Cは似るが、米側が供与を渋り日本はデータリンク、レーダー受信警告装置J/APR-4、電子対抗装置J/ALQ-8の国内開発を迫られた。また非誘導式Mark 82爆弾の搭載も可能となった。

F-15J初号機の初飛行は1980年で1982年の稼働開始時点で東アジアで最強の機材となった。213機を生産したが半数を占める後期生産型は多段階改良パッケージ対応のF-15MJとなり、強力なコンピューターやデジタル画面、空調機能の向上、J/APQ-1レーダー警告装置の追加、日本製ミサイル運用能力が実現した。後者には短射程熱追尾式AAM-3、レーダー誘導式AAM-4(射程62マイルから75マイル)がある。日本は地表走査用合成開口レーダー搭載のRF-15偵察機開発を企画したが2010年に断念した。

現在の日本のF-15Jおよそ155機、F-15DJの45機は四個航空団の千歳、小松、新田原、那覇の各基地で運用中だ。さらに5機をアグレッサー部隊として訓練投入している。2018年には初の女性戦闘機パイロットも登場した。

ロシア、中国の機材が日本領空に接近してくるため日本のイーグルは多忙な活動を強いられている。2018年に航空自衛隊のスクランブル発進は各四機体制で900回を数え、連日3回近く発生している。特に中国機の動きが活発となっているためF-15Jは機体耐用時間を急速に減らしており、領空接近事例の全数対応を断念せざるを得なくなった。

通常の哨戒飛行や訓練でも危険はつきものだ。1983年から2011年にかけF-15Jの喪失は十数機を数え、うち1988年には2機が空中衝突した。1998年には模擬空戦で僚機が誤射したサイドワインダーミサイルで一機が墜落したがパイロットは無事射出脱出している。

ほぼ半数のF-15MJはばらばらに改修を受け、強力なAPG-63(V)1レーダーへの改装、Link-16で米軍との共同作戦能力が実現し、F100-PW-220ターボファンエンジンにデジタル制御をつけた。

一部機材だが赤外線捜索追尾(IRST) ポッドを機首につけヘルメット搭載視野表示と連結させAAM-5(AIM-9Xサイドワインダーとほぼ同等)を運用する。AAM-5は推力偏向式で急角度飛翔が可能で発射後のロックオンも必要に応じ可能だ。IRSTはレーダーより有効範囲が短いが高精度で中国の新型J-20のようなステルス機に有効だ。

残る半数の初期生産型F-15SJは改修を受けておらず、今でも高速かつ大量搭載能力があるとはいえ、センサーや兵装システム、防御用エイビオニクスを欠くため状況認識能力や有効攻撃射程で中国の最新鋭機材に見劣りがする。例としてF-15SJは旧式AIM-7Fスパローミサイルを発射し標的に命中するまでレーダー照射し続ける必要があるが、AAM-4なら撃ちっぱなしですむ。

航空自衛隊はイーグル機材のうち古い半分を処分してF-35百機超の購入資金捻出を狙うこととした。F-35が現在の任務には最適化された機材といえないとしても。

2018年12月に日本はF-15SJをF-35A、F-35Bの計105機に更新するとの報道が出た。先に発注した42機のF-35はF-4EJファントムの更新用機材の位置づけだった。ただF-35は高価なため旧式F-15SJを米国に買い取らせ、その後「東南アジアの某国」に再販売するとの内容だった。

F-35のステルス性の象徴たるレーダー断面積の小ささと強力なネットワーク型センサーで敵機を先に探知し交戦する能力が実現した。この点でF-15と大きく異なる。ただし、ライトニングは防空任務より攻撃機として敵防空網の突破をねらう機材であり、F-35の飛行半径はF-15の半分でステルスモードではペイロードも限定され、速力も三分の二程度のマッハ1.6にとどまる。このためF-35Aは高性能戦闘機や地対空ミサイルの脅威に生存性は高いもののF-15J後継機として理想的とは言えない。

迎撃任務の課題にさらに問題を投げかける形で日本国内で組み立てたF-35A一号機が4月9日に太平洋洋上で訓練中に墜落した。F-35の機体喪失として二例目だが事故原因は現時点で不明だ。

日本はF-22ラプターのようなステルス制空戦闘機導入を長く希望していたが、報道によればF-22/F-35ハイブリッド機材の検討はあったが中期防衛力整備計画で海外提案は棚上げし、F-3ステルス戦闘機開発を進めるとある。

F-3は予定通りに開発となれば2030年代中頃の供用開始となる。そこで2018年に日本は500百万ドルでF-15MJ改修を発表し、まず89百万ドルで試作型2機で改修を始める。計画ではAAM-5運用能力、Link-16データリンク、IRST以外にも新技術導入を全機に均一に搭載するとある。そのひとつにAPG-63(V)3アクティブ電子スキャンアレイ (AESA) レーダーの導入が考えられ、米空軍のF-15Cと同等になる。AESAレーダーは強力な性能がありながら妨害に強く従来のレーダーより優れる。

F-15は兵装運用能力も強化し、新型四本ミサイルラックで現行の8本が最大18本(四本ミサイルラック4個と短距離ミサイル2本を翼端につける)に増える。これで六対一といわれる中国の数的優位性を覆す。

またF-15MJではAGM-158JASSMステルス巡航ミサイル運用能力も実現すると発表されている。射程230マイルのスタンドオフ兵器で敵防空レーダーにホーミングし破壊する装備だ。JASSM調達で専守防衛から一転して対地攻撃能力が加わり、中国や北朝鮮の弾道ミサイルを狙う意図が見える。日本には有人機より弾道ミサイルの脅威が大きい。そこまで高価でないその他の空対地兵装やジャミングポッドが導入されればF-15Jは真の多用途機になる。.

今後日本運用のF-15機材数は急速に縮小するはずだが、残るF-15MJの改修で能力の幅が広がる。日本のイーグルは今後二十年間にわたり安全保障戦略上で重要な役割を果たすはずだ。■

Sébastien Roblin holds a master’s degree in conflict resolution from Georgetown University and served as a university instructor for the Peace Corps in China. He has also worked in education, editing, and refugee resettlement in France and the United States. He currently writes on security and military history for War Is Boring.
Image: Wikimedia Commons


★★航空自衛隊F-15新規改修の方向性が見えてきた 【航空宇宙ビジネス短信・T2】2018.12.4火曜日

US government, Boeing to help Japan upgrade missile, electronic warfare capabilities for F-15 jets 米政府、ボーイングが日本のF-15改修を助け、ミサイル搭載本数、電子戦能力の向上をめざす


By: Mike Yeo   
https://www.defensenews.com/digital-show-dailies/japan-aerospace/2018/11/30/us-government-boeing-to-help-japan-upgrade-missile-electronic-warfare-capabilities-for-f-15-jets/


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ボーイングが発表したF-152040Cミサイル搭載本数増加版の想像図 (Courtesy of Boeing)

日本がF-15イーグル戦闘機の改修を企画中で米国政府、ボーイングの支援を想定と防衛省関係者が語った。

宇野 茂行(防衛政策局防衛政策課主席次長)は米国・ボーイングは海外軍事販売制度を使う想定で日本国内の防衛産業も加わるとDefense Newsに語った。
防衛省はでF-15J/DJのうち2機の改修予算を概算要求89百万ドルとしているが、これが今後の改修作業の原型となるのだろう。さらに386.7百万ドルを経常外予算で要求している。

改修で「新型電子戦装備で周辺国の能力向上に対応する」とある。また搭載ミサイルの本数を増やすねらいもあり、AGM-158共用空対地スタンドオフミサイル等のスタンドオフ兵器搭載も可能となる。

ボーイングは日本国際宇宙展でF-15高性能版の模型を展示した。現行F-15は最大8発搭載仕様だが、大幅に増える。

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宇野によればF-15Jのレーダーも改修対象だが概算要求では特記していないという。

宇野は口にしなかったが新型レーダーが電子スキャンアレイになるのは確実で、米空軍のF-15C/D型、シンガポールのF-15SG、サウジアラビアのF-15SAがレイセオンAN/APG-63(V)3レーダーを搭載しており、米空軍F-15EストライクイーグルはやはりレイセオンのAN/APG-63(V)1を積んでいる。

宇野はもともと多段階改修を想定して製造されている日本の後期型F-15J/DJの88機にこれまでLink 16含む追加装備が搭載されているが今回の改修ではまずこの各機が対象となると述べた。

2018年末公表見込みの中期防衛ガイドラインが改修内容をより詳しく述べ対象機数も明らかになるだろう。

三菱重工はライセンス方式でF-15を213機1981年から1999年にかけ生産し、うち約200機が日本国内7ヶ所の飛行隊に配属されている。うち一個飛行隊はアグレッサー部隊だ。■

これは費用対効果が高い考え方ですね。F-15にはまだ活躍して貰う必要があります。人口の高齢化とともに運用機材の高齢化も必然なのでしょうか。従来より長く運用に耐える機材の設計、製造、運用維持が必要ですね。


F-15PreMSIPの後継はF-15XJapanとF-3のHigh-low mixにすべきだ
2019/2/9(土) 午後 7:06





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情報提供企業の募集

防衛装備庁は、各種装備品等について、今後の取得の是非を予断せず様々な基礎的な情報を収集しています。陸上自衛隊が将来的に取得に係る検討を行う可能性があるHPM※

発射装置(近距離用)(以下、「HPM発射装置(近距離用)」という。)について 、取得の是非や取得方法等について検討するに当たり、以下のとおり、情報提供する意思のある企業を募集しますので、ご協力をお願いします。
※HPM:高出力マイクロ波(high power microwave)

令和元年5月10日
防衛装備 庁

1 募集の目的

 本募集は、HPM発射装置(近距離用)の取得の是非や実現可能性ある取得方法等に係る検討(以下「本検討」という。)について、HPM発射装置(近距離用)に関連する実績、知見、能力を有する民間企業のうち、本検討に対して情報を提供する意思のある企業を募集し、これと適切な意見交換をすることにより、本検討を効率的かつ円滑に進めることを目的としています。

2 情報提供企業の要件

 情報提供企業は、以下の要件のうち(1)及び(2)を満足する企業に限定します。
(1)防衛省が取扱い上の注意を要する文書等の開示について適当であると認める企業
(2)下表のア~ウのいずれかを満足する日本国法人である企業

ア HPMに関する研究、開発、製造等の実績を有する企業
イ HPMの開発又は製造等に関する知識及び技術を有することを疎明できる企業
ウ 日本国内においてHPMの輸入・販売に関する権利を保有する企業又は権利を獲得できる企業

3 情報提供に係る意思の確認

(1)情報を提供する意思のある企業は、令和元年6月10日(月)17:00までに、参加を希望する旨を、下記6の担当窓口(以下「担当窓口」という。)に電子メールでご連絡ください。

(2)担当窓口から、上記(1)のメールを受理した旨の連絡があった後、令和元年6月14日(金)17:00までに、「情報提供意思表明書」(別添様式1)に上記2の要件を確認できる書類(様式任意)を添付の上、担当窓口に電子メール又は持参してご提出ください。


4 今後の進め方

(1)「情報提供意思表明書」(添付書類を含む。)の提出後、 上記2の要件を満たすと審査された場合は 、担当窓口から「情報提供依頼書等の保全に関する誓約書」の様式を送付しますので、記入押印し、担当窓口と日時を調整の上、令和元年6月14日(金)17:00までに担当窓口に持参してご提出ください。
(2)「情報提供依頼書等の保全に関する誓約書」(別添様式2)をご提出頂いた場合に限り、「HPM発射装置(近距離用)に関する情報提供依頼(RFI)」を手交します。

5 その他

(1)本募集の実施が、将来における何らかの事業の実施を約束するものではありません。
(2)本募集への協力の有無や内容は、将来における何らかの取得事業に係る企業選定に影響を与えるものではありません。
(3)本募集に関して使用する言語は日本語とします。
(4)本募集に関して提出された文書等(電子メールを含む。)は、行政機関の保有する情報の公開に関する法律(平成11年法律第42号)による開示請求があった場合、防衛装備庁が開示することを制限した内容を除き、開示することを前提とします。ただし、開示制限を希望する情報がある場合、具体的内容及び理由を明記(様式任意)して、担当窓口にご提出ください。この場合、貴社の許可なく情報を開示することはありません。
(5)本募集に関して要する費用は、貴社の負担とします。

6 担当窓口

 防衛装備庁 プロジェクト管理部 装備技術官(陸上担当)付
 住所:〒162-8870 東京都新宿区市谷本村町5-1
 場所:防衛省D棟9階 装備技術官(陸上担当)室
 電話番号:03-3268-3111(内線)26226
 メールアドレス:sougikan.riku.kyouyu@ext.atla.mod.go.jp
(メール送付の際、件名冒頭に HPM の3文字を半角大文字で記入してください。)
Raytheon’s High-Power Microwave Weapon Downs Drones

防衛装備庁は5月10日、新たにHPM発射装置(近距離用)の情報提供企業の募集を行うとHP上で公表した。

HPMとは高出力マイクロ波(high power microwave)のことで、HPM発射装置は、人体には非致死性だが敵の電子装置等を破壊することができるEMP(電磁パルス)攻撃を行うことができる兵器の一つ。

陸上自衛隊が将来的に取得の検討する可能性があるとして情報提供を募っているというが、近年急速に発達したドローンによるテロや対人兵器を撃墜する兵器であり、レイセオン社が対ドローン兵器として開発したが、本邦でも関東航空計器社が
東京オリンピック用に販売を行っている。

電磁パルスでドローン無力化 関東航空計器、製品販売へ市場調査
【日刊工業新聞】(2018/12/4 05:00)

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関東航空計器(神奈川県藤沢市、中上隆臣社長、0466・81・3307)は、電磁パルスを発生させ、飛行ロボット(ドローン)を無力化する装置の市場調査を始めた。国内でドローンは産業向けのイメージが強いが、海外では無人兵器としての開発も進んでおり、欧米メーカーが相次ぎドローンの防衛装置を投入している。関東航空計器は販売認可の取得を進め、認可が得られれば、防衛省のほか、2020年の東京五輪・パラリンピックの警備もにらみ、警備会社などへ売り込む考えだ。

電磁パルス発生装置は独ディール製。電磁パルスを受けると機器内部の電子回路が誤作動するため、無力化することができるという。質量28キログラム、縦50センチ×横41センチ×高さ20センチメートルと持ち運びが容易で、三脚に設置できる。

バッテリー作動時間は20分で、有効範囲は250メートル。電磁パルスの照射は広がり角を持っているため、ドローンが複数機、飛来するケースでも対応できる。価格は数千万円程度。警備会社や警察が使用する場合、自社のドローンには影響せずに、他のドローンだけ無力化する電磁波調節もできる。

南米ベネズエラでは今年8月、大統領選挙候補者がドローン攻撃を受ける事件が発生するなど、兵器としてのドローン開発が進んでいるとみられている。米国は在日米軍基地上空でドローンを飛行させないよう、防衛省に求めている。
さらに豪米に本拠地がある「DroneShield」社は、強力な電波によって不審ドローンの制御を奪うことができる『DroneGun Tactical』対ドローン・ジャミング銃を発表した。
バッテリー2個を含めても6.8kgという重量と、1kmまでのカバー範囲を持つ個人用装備である。

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防衛装備庁はCOTS(コッツ:Commercial Off-The-Shelf 民生品活用)を行うのであれば、民間既製品で十分な案件であると思う。


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30FFM(30DD)・3900トン型護衛艦 2018/2/17(土) 午前 7:21

3.900トン型護衛艦(30FFM)基本設計
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2018/12/9(日) 午後 5:29

30FFM基本設計は終了し、2022年3月の引渡しの予定で2019年度中に起工される

防衛装備庁技術シンポジウム2018が示したコンピューター・グラフィックスや、三菱重工HP、世界の艦船などネットで検索できる外観と大きな相違はないと思われます。
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世界でも有数のレーダー反射面積(RCS)が少ないアキテーヌ級駆逐艦(基準排水量5200トン)と類似した外観となり、最新DD護衛艦 あきづき型やあさひ型よりも、レーダー反射面積(RCS)の削減が図られている。

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マストの下は、舷梯のための開口部と考えられる。なお、両舷の通路には、コンテナや防舷物などさまざまな物品を置けるスぺ-スが確保される。

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煙突後方の左舷のRCSスクリーンを開いた後、複合型作業艇(RHIB)がダビットにより海面に降下されるものと考えられる。

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左右舷の小さな開口部は、短魚雷発射管(HOS303用のものである。



搭載魚雷は12式短魚雷である。性能については極秘で一切公表されていない。
先代の97式短魚雷は、米軍の短魚雷Mk50と同様に600mの深度を40ノット以上で移動するソ連のアルファ型潜水艦を攻撃可能な性能を目標にG-RX4として開発された。同様に開発された米軍のMk-50を上回る性能を有するとされている。
Mk-50は
配備年1992年/諸元/重量 363キログラム (800 lb)/全長 2.9メートル (9.5 ft)/直径 324ミリメートル (1.063 ft)/射程 20キロメートル (11 nmi)/弾頭速度 55ノット (102 km/h)-60ノット (110 km/h)/弾頭 高性能爆薬/炸薬量 44.5キログラム (98 lb)/信管 磁気信管/エンジン 閉サイクル蒸気タービン/(保管化学エネルギー推進システム:SCEPS)/深度 580メートル (1,900 ft)/誘導方式 音響ホーミング・アクティブ(探信音発射)・パッシブ(音響受信専用)/操舵方式 螺旋または蛇行パターンによって探索/発射プラットフォーム/対潜哨戒機、戦闘艦

Mk50を上回る97式短魚雷の性能に、特に大陸沿岸黄海などの浅海水域での性能をアップし、欺瞞に関して対応性能を増したのが12式魚雷G-RX5である。

97式の特徴として、欺瞞能力がある敵魚雷を迎撃する能力があるらしいのだが、12式はそれを上回るということだが・・・12式に狙われる仮想目標の中国潜水艦にとってはオーバースペックな能力らしい。

●マスト・複合通信空中線

マスト上部は低RCSの細いレドームとなる。複合通信空中線、多機能レーダー、戦術データリンクが一体化となったものとなる。

過去防衛装備庁が研究してきた対空、対水上、砲管制及び電子戦用の各アンテナを共用化したものとなる。
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マスト上部の細いレドームは複合通信空中線NORA50、各空中線を相互の電波干渉と運用面を考慮した上で最適な配置としたものである。タカン、UHF通信空中線、電波探知装置空中線、敵味方識別装置(IFF)応答器および洋上無線ルーターなどを一括してレドーム内に置いたことにより、全体として対環境性を持たせている。

このレドームとマストの中間にあるものが.IFF送受信用の空中線である。
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衛星通信として、マストの前後にⅩバンドの衛星通信装置NYRQ1用空中線 NORA1Dが装備され、Kuバンドは装備されていない。

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ヘリコプター格納庫上の左右に海事衛星通信装置NORC4E(インマルサット)装備されている。米艦艇との作戦を想定し、対米通信機器が装備される。

防衛装備庁は2018年10月に「光学複合センサOAX-3」を三菱電機と契約した。

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ミサイル艇 うみたか 赤外線暗視装置 OAX-2 


OAX-3は、固定型および回転型センサーにより艦の全周を監視することが可能である。センサーはNORA50の下に可視のみの固定型センサー6個が設置されるとともに、赤外、可視、レーザーによる回転型センサーが艦橋トップのNORA1Dの前方に装備される。カメラからの映像により戦闘指揮所(CIC)の中から全周監視が可能である。必要な場合、回転型センサーにより距離の測定、目標の識別および砲の管制等が可能である。

■武装

Mk45Mod4(127ミリ単装砲)
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備砲は、日本製鋼所がライセンス生産したMk45Mod4127ミリ単装砲)2口径5インチ砲1基を前甲板に装備する。


日本もレールガンを開発中で将来実用化が可能と思われますが、現状は、Mk45 5インチ砲からHVP極超音速砲弾を採用するほうが、低コストで賢い。日本がHVPを導入するか否か、30FFMに装備するかは別として、30FFMのMk45からもHVPは発射可能である。


このMk45 5インチ砲は70ポンド(約32kg)の通常弾を約マッハ2.2の速度で21km飛ばすことが可能であるが、28ポンド(約13kg)のHVP(超高速弾丸)を発射することが可能で、マッハ7.3で約80kmも飛ばすことが可能です。HVP極超音速砲弾は対地、対水上、対空のいずれにも有効な攻撃手段となり、もちろん対極超音速巡航ミサイル、大気圏内に突入したターミナル段階の弾道弾も迎撃可能。ちなみに1発9万ドル約1000万円で非常に高額ではあるが、1発20~25億円のSM-3BlockⅡよりは格安である。

艦載砲用長射程弾について  2017/6/14(水) 午後 11:58

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 防衛省が研究している艦載砲用長射程弾が、どの程度の射程を目指しているものなのかは不明だが、このOTOメララのブルカノ砲弾の射程を手掛かりに想像すると、現実的には50~60km、希望的観測で100km級の射程を目指すものになるのではないだろうか。

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M982 エクスカリバー精密誘導砲弾

GPS誘導を備え約40kmから57kmの射程を持ち、半数必中界(CEP)はおよそ5mから20m

 また誘導方式が今のところセミ・アクティブ・レーザー誘導と考えられるので、おそらくは対水上戦での移動目標への射撃には用いられず、島嶼奪還の際に遠距離から敵の陣地や施設など、固定された目標に対する砲撃に用いられるのだろう。射撃に当たっては、目標にレーザー照射を行なって、砲蝉を誘導することが必要になるが、それをどのように行なうのかは現時点では不明である。


LRLAPは、厳密にはGPSによる精密誘導+ロケット推進器を備えたミサイルといった性格のものとなっており、砲身から発射されると誘導用の翼を展開し、ロケットの補助推力で精密誘導飛行を行うことによって100キロの射程を数メートルの精度で着弾させる能力をもったものとなるが、コストを下げない限り日本でも導入は厳しい。

17式地対艦誘導弾SSM -2 4連装発射筒2基

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試験艦あすかに搭載された試験艦あすか艦上の12式地対艦誘導弾(改)=17式地対艦誘導弾

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17式地対艦誘導弾SSM-2は陸上自衛隊の12式地対艦誘導弾をベースとして開発された。ミサイルの誘導方式として、90式では中間航程に慣性誘導、終末航程にアクティブ・レーダー・ホーミング(ARH)誘導を採用しているのに対し、17式では中間誘導にGPSを加えており、航法精度の向上につながっている。発射後に目標に関する情報を更新する機能も付与された。また射程の延伸や同時弾着といった機能も実現される。

射程は300km超と推定されています。


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海自最新護衛艦「しらぬい」に設置された水上艦用機関銃架(遠隔操作型)

不審船対応等のため水上艦用機関銃架(遠隔操作型)がマストの前方左右に2基装備される。

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艦尾中央の大きな開口部が水上無人機(USV)を投入・揚収する区画となる。そして右舷中部には、自律型水中航定式機雷探知機(OZZ5)を投入・揚収する区画がある。

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自律型水中航定式機雷探知機(OZZ5
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対機雷戦においては、機雷を捜索・探知する能力を有するOZZ5により機雷の位置情報を入手し、USVより中深度型の自走式機雷処分用弾薬(EMDを遠隔で統合管制し機雷を排除することとなる。
これらが共用計算機と連接され無人機雷排除システムとなる。

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後部のヘリコプター発着甲板には、簡易型機雷敷設装置を設置することが可能である。

格納庫には哨戒ヘリコプター1機が格納される。なお、30FFMでは人員削減のため無人航空機(UAV)の運用は見送られている。

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●VLS

30FFMは、垂直発射装置(VLS)は搭載スぺ-スのみ確保され、世界の艦船情報では、33年度計画艦までVLSの実装備は後日装備とされている。

30FFMの設計思想は、
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・多様な任務、船体の小型化、自動化・省人化の三両立
・1隻に付き約500億円での建造
・拡張性・近代化容易性
・COTS品の採用、製造中止部品対策の継続的な検討等による装備品の更新

30FFMはここから数十年海上自衛隊の主力護衛艦となるので、拡張性・近代化容易性などともったいぶらず、VLSについては、最初から設置すべきだ。
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16セルと予想されているが、最終的には32セルとなる可能性が高い。

R4年艦からは当初からVLSを装備予定である。

可変深度ソナー・曳航式パッシブ・ソナー(VDSTASS)により遠距離における潜水艦探知が期待でき、アスロックによる攻撃も可能であること、および洋上無線ルーター(ORQ2B4)を装備し、僚艦とのマルチスタティック・オペレーションも可能な高い対潜能力を有していることから、早期のVLSの装備化が望まれる。イメージ 6
30FFMには発展型シー・スパロー・ミサイル(ESSMを発射・誘導管制する能力はないが、拡張性・近代化容易性を重視する設計思想上、現在開発中の新艦対空誘導弾は撃ちっぱなし型である為、将来装備のVLSには、新アスロックと共に必ず装備されると思われます。


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「我が国の防衛と予算-平成29年度概算要求の概要」
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新空対艦誘導弾(A-SAM)は2024年に試験終了を予定しています。陸上自衛隊が装備している03式地対空誘導弾(改)と共通のミサイルを使用して、動揺の大きな艦上からの発射や、長射程化のための中間誘導などが技術開発目標となっている。

周辺諸国で長射程の空対艦ミサイルの装備化が進展している情勢に対処するもので、航空機のほか、対艦ミサイルそのものの迎撃破壊も行う構想で開発を進めている。射程については推定の域ではあるが、ESSMの50kmを大幅に上回ること、母体のAAM-4Bが150kmと推定されている為、少なくとも新空対艦誘導弾の射程は150km超級と思われますが、最新の米軍のAMRAAM-Dの射程は180kmに伸長されているので、直巻マルチセグメントモーターなどの技術革新で、新空対艦誘導弾の射程は180km以上に到達すると思います。

しかしながら、中国のYJ-83J型のASM型が250kmYJ-62が400km、YJ-18は500km台の射程距離がある為、射程320km級の日英共同開発中のJNAAMの艦隊空ミサイル化を行い射程500km超級のJNSAMの登場が待たれます。

※一説には
新空対艦誘導弾(A-SAM)の射程はSM-6並みの400km~500km台後半との観測もある。

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多機能レーダー

Xバンド多機能レーダー(OPY2)は、OPY1を基にした多機能レーダーと潜望鏡探知用レーダーであるOPS48を合体統合したイメージである。

マスト上の各種アンテナはNORA-50 複合空中線として統合化されており、また情報処理装置としてOYQ-1、OYX-1-29を搭載

これまで対空、対水上および潜望鏡探知レーダーがそれぞれ別のシステムとして存在していたものを、アンテナ等の共用化を図ることにより、システム全体としての小型化・低コスト化が図られたものと考えられる。


電波探知妨害装置(NOLQ3E)は、電波探知は可能であってもオンボードの妨害機能は付与されていない。

SeaRAM
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SeaRAMBlockⅡ近接防御SAM

SeaRAM BlockⅡの射程は400m~15kmである。飛翔速度はマッハ2.5
ちなみに海自初のDDGあまつかぜの搭載したターター対空ミサイルの初期型の射程は16kmである。(後期型は30km)

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Mk 36 SRBOC

対艦ミサイルについては、主としてシーRAM近接防御SAMとオフボードの妨害機能であるMk36Mod18SRBOCから発射されるチャフ、赤外線ホーミング対応のフレアおよび使い捨ての電波妨害であるEJExpendableJammer)弾になる。

情報処理装置(OYQ1)は、ハードウェアとしての情報処理サブシステム(OYX-I-29と、この構成品である共用計算機上で作動する各プログラムからなる。OYX-I-29は、民生品COTS)化された共用計算機と3面のディスプレイを有する共用コンソールなどからなる。戦術データ・リンクはリンク 22 戦術データ・リンクを採用


これまで水上艦用ソナー・システム、対機雷戦用ソナー・システム艦船管制装置、無人機雷排除システムといったサブシステムごとに電子計算機とプログラムが装備されていたが、これが共用計算機に統合される。

なお、シーRAMについてはOYQ1と、5インチ砲についてはOPY2と、それぞれ11の接続となっている。これは、それぞれの武器のインターフェース要件が厳しいことから採られている措置なのだそうだが、統合して情報処理しなくて大丈夫なのか些か不安であるが、コストカットの一助と思われます。

●主機関

CODOGCOmbined DieselOr Gasturbine)の形式がとられ、12V2833DSTCディーゼル・エンジン2基と高速力に対応可能なロールス・ロイス社製のガスタービン主機MT301基が搭載される。減速機は川崎重工業が担当。

この機関により、速力についてはほかの護衛艦同様30ノット以上、可変ピッチ・プロペラ2軸が採用されている。これまで護衛艦が静粛化のためガスタービン・エンジンのみを採用してきたところ、ライフ・サイクル・コスト低減の一助として、コストカットと性能のバランスから検討した結果ディーゼル・エンジンを採用している。

艦首水線下にバウ・スラスターを装備しているため、支援船なしでも出入港が可能である。また、吃水がこれまでの護衛艦と比較して浅いため、わが国の多くの港に出入港することも可能であり、災害派遣での活躍も期待できる。また、ヘリコブターを運用するため、フィン・スタビライザーを装備してもいる。

■省人化への取組み

乗員数は省人化を図った結果、これまでの護衛艦と比較して大幅に削減された乗員数は約100名で運用される。また乗組員の複数クルー制による交代制の導入される。
また、乗員の約20パーセントが女性隊員となる。

センサーやカメラについては、多数装備され、少ない人員で必要な地点を効果的にモニター・確認できる態勢となっている。

船体構造は基本軍艦構造だが、コスト削減のため一部に商船構造が採用されている。艦橋についても商船仕様となっており、これまでの護衛艦に比べ省人化が図られている。また、操艦も艦橋に加えCICからも可能なようCICにも操艦装置が装備されている。通常の艦橋の配員は、当直士官、操舵・操縦員、レーダー員および見張り員の4名である。副直士官は、CICにおいて勤務することとなるであろう。

これまでCICとは別の区画であった応急指揮所、機関操縦室についてもCIC内部に統合される。30FFMにおいては運転指揮官の下、機関制御監視盤員と電源監視/応急監視制御盤員CICの共用コンソールにおいてそれぞれの業務を行なうこととなる。

艦内にはギガビット・イーサネット網を構築する艦内ネットワーク(NOYQ1D)が整備される。これは秘区分のある情報を流せるクローズ系と一般情報を流せるオープン系の2系統からなっている。

海上自衛隊指揮統制・共通基盤システム(MARSシステム)や他艦艇等と連接するために、洋上ターミナルOYQ721)が装備される。

居住区画は従来の護衛艦と同様の2段ベッド式であるが、乗員の約20パーセントが女性隊員であることを前提に、特に女性専用住居スペースとはしないが、女性が使用できるように設計された風呂とトイレを設け、その周囲に動線が他の居住区と重ならないように工夫した設計となるとのこと。

各部署において省人化が図られており、人員不足の海上自衛隊において今後の護衛艦のモデルケースにしたいと考えているようだ。

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豪海軍 Australian Future Frigate ProgramCG 

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The Combat Information Center In Japan's New Frigate Is Like A Starship's Bridge 日本の新型フリゲート艦の戦闘情報センターが宇宙船のブリッジみたいになる
The innovative round design that is wrapped in screens looks like it came right out of Starfleet's Utopia Planitia shipyard. 画期的な円形配置に画面を多数装備すると宇宙艦隊のユートピア・プラニティア建造所の作品のようだ。
BY TYLER ROGOWAYJUNE 15, 2019


THE WAR ZONE

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YOUTUBE SCREENCAP


日本の30FFM多機能フリゲート艦の建造がまもなく始まる。就航すれば日本の海軍部隊で働き馬の様になるはずだ。同艦には興味深い機構が採用される。ステルス艦体、高速性能、新型アクティブ電子スキャンアレイ(AESA)レーダー、艦尾からの小型艇運用、無人装備の運用能力、マーク41垂直発射装備だ。なかでも戦闘情報センター(CIC)が突出している。

CICは戦闘艦の頭脳だ。ブリッジは航法を司るがCICは戦闘に集中する。CICの限られた空間にセンサー、通信、兵装制御、さらに一般状況情報が詰め込まれ、一部は自動化されているが手動操作もあり、戦術判断を下す場所になっている。

宇宙艦隊所属艦のブリッジといってもおかしくないのが30FFMが搭載する先端統合CIC(AICIC)で艦体の深い場所に設置され生存性を最大限確保しながらリモートで各種タスクを実施する。室内の外周部には大型ディスプレイ多数を配置し、戦術状況把握以上の機能が実現する。AICICで乗員は艦の操舵、機関運転、航法、ダメージコントロール、消火活動、通信その他機能を多機能コンソールとオープンアーキテクチャのソフトウェアで実現する。

円形に配備した映像装置では分散開口画像の表示も可能で、乗員は艦の周囲を合成した姿を昼夜とわず見ることができる。拡張現実が採用されるだろう。標的の軌跡や危険要素など重要情報を表示するものと見える。同様の新技術は軍用車輌や水上艦で採用が広がっている。

Naval NewsによればAICICには14の多機能コンソールが外周部に配置され、中央に操舵機能、指揮官用に多機能コンソール4卓と大型テーブル状の画面がありミッション立案と航法に使うのだろう。
Naval Newsはこう伝えている。

新型360度ビデオの壁はMHII(三菱重工)が製造し柔軟性を最大限まで乗員に与え、フリゲート艦運用をより確実にする他、冗長性以外にバックアップ(ブリッジや機関室に損傷が発生した場合でもCICからの操艦は可能)にもなる。

戦闘情報センターは以前の暗く、混雑し、操作卓がいっぱいという過去のイメージを脱しつつあり、より広く協業できる空間に変わろうとしている。イージス戦闘システムの最新のベイスライン改修でもここまで大胆な変化になっていないが、新型ズムワルト級駆逐艦では地下指揮所や合同航空作戦センター(CAOC)に近いかたちになっている。また30FFMの柔軟度に近いものがあるが、洞窟に近い配置で戦術面より戦略を重視した機能になっている。


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PUBLIC DOMAIN
ズムワルト級の複合階構造の戦闘情報センターは単に「ミッションセンター」と呼ばれている。


2022年ごろに30FFM初号艦が就航しAICICが稼働を始めれば興味深い展開になるはずだ。ズムワルトの大型艦内指揮所の写真は公開されていないが、同艦のミッション装備の一部として設置されているのだろう。
それはともかく、SFの様な空間が現実になり、ハイテク指揮所が新鋭艦に設置される日が来たようだ。■

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2019-12-08 04:04:48 


2020年07月11日


2020年11月22日


2021年03月04日



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4月16日、外務大臣と駐日米国大使の間で、日本国とアメリカ合衆国との間の相互防衛援助協定に基づく水陸両用作戦技術に係る共同研究に関する書簡の交換が行われました。

それを受けて、5月2日、防衛省と米国国防省との間で、次世代水陸両用技術に係る共同研究に関する取決めの署名を行いました。

本共同研究は、防衛省と米国国防省が共同で、水陸両用車のデジタルモデルを基に、シミュレーションにより実現可能性の検討を実施するものです。本共同研究の成果は、将来の水陸両用車の性能向上につながるものと期待されます。
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車輛環境シュミレーターの研究より 
およそ2年前にリークされた、次世代水陸両用装甲車の日米共同開発の続報である。共同研究の署名であるから、正確には共同開発を行うかどうかは未定だ。

しかしながら中国による“海のシルクロード”海洋拡張戦略は、中国周辺の、東シナ海から南沙諸島~インド洋にかけての、日本を含む沿岸諸国では水陸両用作戦遂行能力の充実は非常に高まっている。そのため、現在主力のAAV-7に代わる水陸両用作戦に有用な「水陸両用車輌」の必要性は今後ますます高まってくる。

トランプ大統領戦略で追い詰められた習近平の中国は、国内の矛盾を逸らす為に、台湾、場合によっては、およびわが国島嶼部に上陸侵攻を研究もしくは計画している。にもかかわらず、日米が半世紀前の1971年から配備が開始されたAAV7をいつまでも依存しているわけにはいかなくなる。

米海兵隊は、喫緊の老朽化したAAV-7の代用として2018年BAEシステムズの開発したACV1.1」を採用した。 

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ACV1.1は全輪駆動の8輪装甲車で、全長7.92m(水上航行用波除版展開時8.8m)、全幅3.1m、全高2.8m。最低地上高0.45mで、不整地を走破するのに重要な前方アプローチアングルが49度、後方デパーチャーアングルが43.5度。空虚重量は26トン(全備重量30.617トン)で、貨物積載量は3.3トン、3名の乗員のほか13名の人員を輸送可能。装甲は超硬スチールモノコック。最高速度は地上(舗装路)で時速105kmと、非常に優秀な車輌ではあるが、残念ながら、水上航行時の速度がAAV7の7ノットより遅い6ノット(11.1kn/h)である。

水上6ノットでは長距離水上移動は時間がかかるうえに、6ノットで海上でぷかぷか浮いていたら、格好の的になってしまう。


「EFV」(遠征戦闘車)は、2015年から配備予定であった水上を25ノットで進むことができる海兵隊にとって夢の車輌であったが、かの無能オバマ政権の国防長官ゲーツによって2011年葬り去られた。

キャンセルされた原因は、オバマが防衛費を削りまくったせいもあるが、開発したゼネラルダイナミクスにも開発製造能力が無く、問題山積の車輌かつ高額であったのもキャンセルされた一因だったともといわれている。

当座の車輌として採用されたACV1.1は1300両を超えるAAV-7すべてを置き換えることはないだろう。海兵隊としてはどうしても水上を高速で移動する新型車輌が必要である。
 防衛省が離島奪還作戦などを念頭に、国産の水陸両用車の開発に着手する方針を固めたことが10日、分かった。平成29年度予算案概算要求に研究開発費40億~50億円を計上する。防衛省は25年度予算以降、米国製水陸両用車「AAV7」の調達を行っているが、速度面などでより高性能の車両が必要と判断した。将来的には日米共同研究を行い、防衛装備輸出につなげたい考えだ。

研究開発を行うのは、水陸両用車が洋上から上陸する際にサンゴ礁を乗り越える機能や、エンジンの小型化など。三菱重工業が開発を進める技術をベースとし、31年度末まで初期研究を行う予定だ。

一方、米国との共同研究に向けた交渉を早期に開始し、早ければ30年度予算案に共同研究に必要な経費を盛り込む。三菱重工が開発を進める水陸両用車はエンジン小型化技術に優位性があり、AAV7の水上速度(時速13キロ)を大幅に上回るとされる。

現行の中期防衛力整備計画(中期防)によると、防衛省は30年度までにAAV7を52両調達。同年度末までに新設される陸上自衛隊の「水陸機動団」の中核装備として配備される。25年度予算から購入費を計上し、28年度予算までに計47両分を確保している。

ただ、AAV7の試作機が米軍に配備されたのは1970年代と古く、十分な水上速度が確保されていない。国会審議では野党側から「ぷかぷか浮かんでいたら(敵の)的になってしまう」などと批判を浴びていた。

米国はAAV7の後継車両として、水上速度を格段に向上させた「EFV」を開発していたが、2011(平成23)年の米軍事予算削減方針に基づき開発が打ち切られた。このため、防衛省は国産技術を活用した水陸両用車の開発に踏み切ることにした。

米国との共同開発に成功すれば、米国だけでなく、第三国への売却の可能性も高まる。26年4月に閣議決定した防衛装備移転三原則に基づく装備輸出の実績となり、日本の防衛関連産業の国際的信用性の向上につながることが期待される。

水陸両用車は海上航行も陸上走行も可能な装甲戦闘車両。海上自衛隊の「おおすみ」型輸送艦などに搭載し、日本の離島が他国軍に占拠された場合などに敵の攻撃に耐えつつ洋上から離島を目指し、上陸後に橋頭堡(きょうとうほ)を築く役割などを担う。
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MAV
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MAV
三菱重工は自社資金で水陸両用装甲車MAV (Mitsubishi  Amphibious Vehicle)を開発中である。

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MAVの車体はアルミ合金ながら、エンジンはディーゼル機関車同じ3,000馬力が出る小型ディーゼルエンジン「12MB」である。

開発は既にほぼ完了しており、3000馬力が同程度の既存エンジンに比べて、7分の1程度になっているという。

MAV用に開発が進められているディーゼルエンジン「12MB」の模型 




現在三菱重工が自社開発中のMAVと、この日米
共同研究の新型水陸両用装甲車は異なり、車輛環境シュミレーターの研究よりに掲載されていたCGに近い車両が開発されるものと思う。





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先日中国は、無人水陸両用車両の開発をリークしている。

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水上を50ノットで移動するが、無人でミサイルを積むのであれば、無人高速ミサイル艇で十分だ。写真を見ればわかるように、オモチャのような小型キャタピラーは上陸作戦には全く不向き。砂地であれば完全に身動きが取れないであろう。岩場や珊瑚礁であれば完全に行動不能。珍兵器の部類に入ると思う。キャタピラーをなくし、有人化した場合、高速の上陸用舟艇としては使えそうだ。








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[ワシントン/北京 10日 ロイター] - 米政府は10日、中国からの2000億ドル(約22兆円)相当の輸入品に対する関税を10%から25%に引き上げた。

これに対し中国商務省は、米国の関税引き上げは「非常に遺憾だ」とする声明を発表し、対抗措置を講じる考えを示した。対抗措置の詳細は明らかにしなかった。

中国の劉鶴副首相はこの日、ライトハイザー米通商代表部(USTR)代表、ムニューシン財務長官と約90分会談。10日に協議を継続する見通しだ。

中国商務省は、協議は継続しているとし、米中が互いに歩み寄り、協力と対話を通じて問題を解決することを期待すると表明した。

新たな関税は米東部時間10日午前0時1分(日本時間同午後1時1分)以降の輸出品に適用される。対象となるのは5700品目以上。

米税関・国境取締局(CBP)によると、米東部時間10日午前0時01分までに中国を出発した貨物は10%の関税を適用する。

こうした猶予期間は、昨年の過去3回の関税引き上げには適用されていなかった。ただ、これまでの制裁関税は少なくとも3週間前に実施が通知されていた。今回は表明から約5日間での発動となった。

ゴールドマン・サックスはリポートで「非公式の猶予ができた。期間は数週間に及ぶ可能性もあり、その間に『ソフト』な合意期限に向けて協議を継続することができる」と指摘。「『ハード』な期限で関税が引き上げられた場合と比べ、市場心理の悪化は若干和らげられる可能性がある」とし、課題は残っているものの、両国は今後数週間に合意する機会が残されているとの見方を示した。

関税引き上げを受け、貿易摩擦の長期化が世界経済の成長を阻害するとの懸念から、米株価指数先物は下落。アジア株は上げ幅を削った。

米S&P総合500種Eミニ先物ESc1は0.5%下落。中国株式市場は下落して後場の取引を開始したが、間もなく回復した。

格付け会社ムーディーズ・インベスター・サービスのアジア太平洋地域マネジング・ディレクター兼チーフ・クレジット・オフィサー、マイケル・テイラー氏は米国の措置について、世界貿易の不透明感を拡大し、米中間の緊張を高めたほか、世界のセンチメントに悪影響を及ぼしたと指摘。「関税引き上げは世界的な資産価格の見直しや融資状況の引き締まり、成長鈍化につながる可能性もある」とした。

関税引き上げの対象分野で最も規模が大きいのは、インターネットモデム、ルーターなどのデータ伝送機器で約200億ドル。次にプリント基板(PCB)の約120億ドルが続く。

家具、照明、自動車部品、掃除機、建築資材なども対象になる。

全米民生技術協会(CTA)のゲーリー・シャピロ最高経営責任者(CEO)は、関税を支払うのは、トランプ大統領が主張する中国ではなく米国の消費者と企業だと指摘。

「われわれの業界は米国で1800万人以上の雇用を支えているが、関税引き上げは壊滅的だ」とし、「米国のテクノロジー部門では、昨年10月以降、すでに発動されている関税で毎月約10億ドルのコストが発生している。これは追加のコストを吸収できない小規模事業者、スタートアップ企業には死活問題になり得る」と述べた。

エコノミストや業界コンサルタントによると、米国の消費者が関税引き上げの影響を感じるには3─4カ月かかる可能性がある。小売り業者は輸入コストの増加を受けて、値上げを迫られるとみられている。

わが社の証券営業マン達のテレコールをチェックしていると情けなくてどうしようもない。コンプライアンス上問題ないので、私から指導することができないし、私がこのような保守派のブログを書いていることを薄々知っている人間も居るが、政治的なことに口を挟むことはできない。

まあ、彼らは私からすれば勉強していないと言っても、一般の人々よりは経済マーケット情報を取っているいるはずだが、トランプ大統領の行動が理解出来ないらしい。

彼らは、主に日経新聞を読み、当社グループアナリストの経済レポート以外読む。せいぜい米国のリベラルメディアが書く、政治経済レポート程度しか読まない。

ゆえに、トランプ大統領の政治手法を理解できず、トランプ大統領が関税を上げたことが理解できていない。むしろ、トランプがわけのわからないことをするから迷惑だとしか思っていない。

ネットで、例えば奥山真司の地政学「アメリカ通信」見ている勉強になるね?と聞いても反応する者が皆無で、「虎ノ門ニュース」「上念司」「報道特注」「CGS]「ニュース女子」・・・・といった最近私が好んで視聴しているネット系の政治情報番組は観ていない。当社社員は残念なことに日経新聞フィルターを通して世界を観ている。ゆえに、米中貿易問題は、経済問題としか理解できていない。中にはトランプ大統領は自分の野望で動くエゴイストだと米国リベラル派のメディアの主張を丸呑みしている情弱な社員も居るので情けなくなる。

これは当社社員に限らない、日本のビジネスマンの主流派はその上司の上司の上司である経団連のメンバーと同じ日経新聞が作り出す世界観の中に住んでいる。

私が消費税増税10%は日本を再び奈落の底に突き落とす愚策だと説いても理解しようとはしない。当社グループアナリストの経済とマーケット世界観を信じてしまう。

日本人が目覚めないのは、主流派のビジネスマンが日経新聞の世界観に毒されているからに他ならない・・・

日経新聞の世界観では、トランプ大統領がどこかで矛を収めると思っている。
日経新聞情報ではトランプの対中制裁でむしろ対中貿易赤字が増え、トランプ大統領の対中政策は失敗したので、どこかで、妥協するだろう。25%の関税はやらないのではないかという甘い見通しでした

だがトランプ大統領はそんな甘い人間ではない。中国側は、過去の経験則から「脅せば最後はアメリカは謝罪してくる」と読んでいた。西側のリベラルメディアやウォールストリートもトランプが妥協するだろうと思っていた。

トランプの前オバマ大統領以前の米国は、軍事外交面で、南シナ海、台湾やチベットの問題で口先だけ中国を敵視する政策を建前上言うが、一方で中国市場でアメリカ企業に儲けさせ、中国にはアメリカの国債をアメリカ国債を買わせるアメリカの国債を買い支えさせるという形で中国と関係を維持してきた。

だが、トランプ大統領はバカでもなければ、場当たり的に政策を行っていない。最初から25%の制裁関税をするつもりまんまんで、タイミングを見計らい制裁に踏み切っただけである。

米中問題が関税の率や品目の経済問題ではないから、そう簡単にこの問題が終結するわけがない。この問題の本質は、中国の「国家資本主義」の是正および覇権をめぐる争いだ。

米国が求めているのは、主に「知的財産権の保護」「為替の自由化(人民元の切り下げ禁止)」「資本移動の自由」「外国企業への経営介入の禁止および差別的扱いの撤廃」などである。そして、世界経済から中国を切り外し、最終的に中国共産党の解体とすことである。

中国GDPの8割はいまだに国家や共産党が関与している企業で、少なく見つもっても5割超だという。中国最大のiT企業、最大の自動車メーカー、最大のエネルギー企業など有名企業は全て国営か、共産党が経営に関わっている。また中国の自動車販売は地方政府や公営企業が購入する割合が高く、特にバスやタクシーのほとんどは公的企業が購入している。

いくら、法律や条約により担保され、表面上自由貿易に見えても、中国では党や中央政府からの電話一本で容易に、特定の国からの購入を控えるよう指示することが出来る。

米国は中国共産党による開発独裁体制を瓦解させるつもりである。共産党は妥協すれば、将来的な経済発展も見込めない事態になるからだ。つまり、現在の共産党の利権をすべて失うことにつながるため、習近平も到底受け入れられるものではないから、米中は貿易問題で妥協するわけがない。

米リベラルメディアや、ウォールストリートの面々は、トランプ大統領をまったく理解できない。トランプ大統領は、頭が悪い男で、気分や思いつきで突拍子も無い行動をしているというレッテルを貼っているいるようだが、トランプ大統領は、公約を一つ一つ守る、民主主義に忠実な大統領だ。

米国は、中国に対して貿易問題だけで中国と妥結するわけがない。中国を友好国として見なさず、軍事的仮想敵国と見なしているからだ。やがて米中が軍事的に激突するというリスクを理解できない。

トランプ政権は、25%関税でこれ以上中国に好き勝手にさせない不退転の決意をしたと見てよい。米国や日本が中国の国家資本主義に対抗するためのタイムリミットは迫りつつあった。だからこそ、米国はここで一気に強硬策に打って出たわけだ。そこに、この問題の本質があり、つまりは目先の経済問題ではないのである。

中国経済の発展は、外国による資本投下と技術移転→技術コピーによる国内製造→外国企業の追い出し、といったモデルが繰り返されてきた。特に、機械や家電、スマートフォンなどの産業が代表例である。資本の移動が自由化されていないため、この30年中国はIT分野などで米国原産の技術を盗用し世界市場のシェアを奪ってきた。「中国製造2025」の名の下に半導体などすべて共産党の支配下にしようとしているのである。下手に妥協すれば、最終的に米国は覇権を失うことになる。

トランプ大統領は、米国の同盟国にも中国と貿易協定を結ばせないとか、同盟国に対し、ファーウェイなど中国の通信機器は使わないことを求めている。中国の通信機器を使っている場合は、米国から一切情報を提供しないというかなり強烈な内容となっている。

ありとあらゆる面でこの中国に対して敵視政策を行っているが、同盟国に中国と心中するか、アメリカの同盟国を維持するのか同盟国に選択を迫っている。

今後、米国はウイグル・チベットの人権問題などでも中国をターゲットにすると思われ、同時に南シナ海や一帯一路などの問題へも介入を強めると見られる。そして、どこかで中国側が妥協する姿勢を見せれば、米国はより攻勢を強めていくだろう。

仮に中国が折れたとしても、台湾の安全保障問題、中国による台湾侵略を断固許さないと台湾支持新法を成立させており、米中は新冷戦に突入したということを自覚せねばならないのです。


奥山真司の地政学「アメリカ通信」の中で、アメリカ海軍協会(United States Naval Institute, USNI)が発行する月刊誌Proceedings4月号にケビン・アイアン元海軍大佐の論文を取り上げていた。

もし中国と戦争になったとしたならば、大切になってくるのは、米国や同盟国が持つ世界観と、中国が持つ世界観は大きく異なることを理解すべきだと説く。

世界観というのは基本的に前提から成り立って世界観である。
そして今まで、米国の歴代ホワイトハウスや国務省が中国に対して持っていた世界観は、まるっきり間違っていたという指摘が成された。

アメリカの政策担当の間違ってきた前提
1 米中は西側主導の国際秩序で共存できる。(現在は変化)
2 中国側にコストを強要して抑止できる。
3 現地勢力がバランシングしてくれる。
4 戦争は二進法である。
5 経済相互依存ため、米中戦争は起こらない。
6 もし戦争が起こったとても、生存を争うようなものにはならない
7 さすがに核は利用されない
8 戦争前、中国はシグナルを送ってくる。
9 アメリカは戦争のエスカレーションをコントロールできる。
10 アメリカはインテリジェンスの面で有利でありサプライズは起らない
11 軍の優位性があるため通常戦では勝てる。
12 現地国家(日本・韓国・台湾)は戦時に助けてくれる
13 ことらが中国大陸を攻撃しなければ、中国も米本土は狙わない
14 中国はアメリカと経済 軍事面で対等にならなければ戦争しない、なので当分は大丈夫
15 インドとロシアは紛争に介入してこない


1 米中は西側主導の国際秩序で共存できる。(現在は変化)

戦後アメリカが作った国際秩序に中国が仲間入りすると思ったことも誤算だった。
これは、米国のリベラル親中派の金科玉条大前提であった。

米ソ冷戦のおり、ニクソン大統領キッシンジャー国務長官は突如中国と国交を結んだ。以来、「通商的、外交的、文化的つながりを深めることで、中国の内部における成長と外部へのふるまいを一変させることができる」というのが、アメリカの対中戦略の根底となってきた。

中国を西側が指揮するリベラルな国際システムに招き入れることで、最終的には自由民主主義に転換させ、責任あるステークホルダー(利害関係者)にすることを目論んできた。ソ連崩壊後、アメリカを中心とする西側陣営は中国を世界の貿易秩序に迎え入れようとし、世界貿易機関(WTO)などの国際機関に加盟させることで、市場経済への移行を促した。その理由を、経済が豊かになることで、国民が民主的自由、権利、法の支配を求めると脳天気に思っていた。

ところが豊かになっても中国が市場経済に移行するどころか、国家の力を利用し、自国の企業を優遇し、外国企業に厳しい条件を付け西側の国際ルールをことごとく破ってきた。市場規模が大きいため、外国の民間企業は文句も言えない。中国政府の意向に逆らうことはできず、知的所有権など守らずに、一方的に西側の富を搾取し続けた。

中国が豊かになれば国民はさらなる権利や改革を求めると西側は考えていたが、中国国民は4千年間、中国皇帝の奴隷であった国民で、民主主義という概念すら持っていないのだから、豊かになればなるほど民主主義との対極に向かってしまった。

中国政府は、テクノロジーを逆に利用し、検閲システムや監視ネットワークを構築し、国民を監視する能力を強化しジョージオーウェルの1984を現実化してしまった。

2 中国側にコストを強要して抑止できる。

米ソ冷戦は、スターウォーズ計画(SDI)や500隻軍艦計画などで、ソ連経済がコストを負担できないところまで軍拡強要させたことが、米ソ冷戦における米国の勝利の方程式であった。

だが、中国は未だに軍拡を続け、軍事力の「ハードパワー」は地域の超大国としてふるまい、アメリカを東アジアから追い出す勢いである。おそらく、中国経済がガタガタであるから、どこかで急停車するであろうが、まだ常軌を逸した軍拡を中国は続けている。まあ空母4隻体制にでもなれば、中国はだいぶ疲弊するはずである。

しかし、現段階ではもはや軍事バランスは圧倒的米国有利ではない。

3 現地勢力がバランシングしてくれる。

この現地勢力とは日台韓を指していると思うが、日本は日米関係がある種の国体となっているから日米関係は強固だが、台湾は共産党よりの国民党が存在する限り、同盟は万全ではなく、文在寅が統治している、韓国は、もはや仮想敵国である。

4 戦争は二進法である。

核兵器の登場は、戦争か平和かの二元論を覆した。また孫子を信奉する中国共産党政権は、超限戦を国家戦略として用いている。通常戦、外交戦、国家テロ戦、諜報戦、金融戦、ネットワーク戦、法律戦、心理戦、メディア戦などあらゆるものが戦争の手段となり、またあらゆる場所が戦場となりうる。

例えば、貿易戦争(国内貿易法の国際的な適用、重要技術の封鎖、経済制裁など)、金融戦争(ヘッジファンド、通貨切り下げ、金融制裁など)、新テロ戦争(テロリスト(個人集団)とハイテク技術(バイオ、サイバー技術)の遭遇)、生態戦争(技術を活用して地球の物理的環境を破壊)などは従来の軍事の範囲ではないが、多大な経済的、社会的損失を国家に与えることが可能である。

そして、このような戦争か平和かの二元論ではない戦争の原理として、総合方向性、共時性、制限目標、無制限手段、非対称、最小消費、多元的協調、そして全ての過程の調整と支配を挙げている。

「非軍事の戦争行動」は超限戦のコンセプトを形成する重要な要素の一つである。すなわち、「見たところ戦争となんの関係もない手段が、最後には『非軍事の戦争行動』になる」のである。

戦争は二進法ではないということに、米国もようやく気が付き、遅ればせながらトランプ大統領は、中国の超限戦戦略に対応し始めたところである。

5 経済相互依存ため、米中戦争は起こらない。

第二次世界大戦前、日本の最大輸出国は米国であり、同じく第二次世界大戦前英独もお互いに経済相互依存をしていた。経済相互依存ため、米中戦争は起こらないという考え方は、レベラル主義者のお花畑の脳内にしかない。

6 もし戦争が起こったとても、生存を争うようなものにはならない
7 さすがに核は利用されない

習近平は毛沢東に憧れる、毛沢東の劣化コピーだが、毛沢東と言う男は、人類にとって極めて危険な人物であった。

1957年11月に毛沢東がソ連で開かれた社会主義陣営の各国首脳会議に参加し、当時のソ連共産党フルシチョフ第一書記の提唱する「西側との平和的共存論」に猛烈に反発しとんでもない大演説を行った

「われわれは西側諸国と話し合いすることは何もない。武力をもって彼らを打ち破ればよいのだ。核戦争になっても別に構わない。世界に27億人がいる。半分が死んでも後の半分が残る。中国の人口は6億だが半分が消えてもなお3億がいる。われわれは一体何を恐れるのだろうか」と。

中国人の感覚は我々とは異なり、核を使用しかねない。

8 戦争前、中国はシグナルを送ってくる。

サイバー攻撃や、ハッキングは宣戦布告を必要としない。今でもサイバー空間では米中が戦っておりはっきりとしたシグナルなど送る可能性は無い。

9 アメリカは戦争のエスカレーションをコントロールできる。

できない!

10 アメリカはインテリジェンスの面で有利でありサプライズは起らない
11 軍の優位性があるため通常戦では勝てる。
12 現地国家(日本・韓国・台湾)は戦時に助けてくれる
13 ことらが中国大陸を攻撃しなければ、中国も米本土は狙わない
14 中国はアメリカと経済 軍事面で対等にならなければ戦争しない、なので当分は大丈夫
15 インドとロシアは紛争に介入してこない

これを

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本記事のF-3のCGはimaginary -wings さんのCGを使用しています。

第6世代ジェット戦闘機(英: sixth-generation jet fighter)の定義は必ずしも定まってはいないが、アメリカ合衆国で現在運用中で、他国で開発中の第5世代ジェット戦闘機F-22やF35よりもさらに先進的な設計とされる戦闘機である。

まだ第6世代戦闘機が単に第5世代戦闘機の能力を上回るだけでは抽象的すぎるが、具体的に現在構想されているのが、指向性兵器等を搭載、マッハ5を超える極超音速機、無人戦闘機をウイングマンとすることが出来る戦闘機。もしくは無人戦闘機そのものというコンセプトが出ている。

アメリカ空軍とアメリカ海軍では2025年から2030年に最初の第6世代戦闘機が登場すると想定する アメリカ空軍はF-22 ラプターを代替する目的で第6世代戦闘機のF-Xを開発し、アメリカ海軍は既存のF/A-18E/F をF/A-XXと呼ばれる計画で代替する計画である。


私が認める第5世代戦闘機は、F-22/F-35にロシアのSu57だけである。

中国のJ-20やJ-31は第5世代戦闘機ではない。よくて第4・5世代だが、まともなエンジンもない、レーダーに捉えられるとの報告もあり、ステルス戦闘機と言うのもおこがましい能力で、AWACSに支援された第4世代のF-15MISIP機にはもとより、F-15PreMSIP機にすら劣ると思われる。

日本がF-35を42+105機採用する予定だが、F-35は今年4月9日三沢沖で墜落し、一昨日フライトレコーダーの都部が回収された。

いずれその原因が究明されるであろうとは思うが、私は、飛行中にコンピューターがシャットダウンしたことによる墜落ではないだろうかと疑念を抱いている。普通に飛行するにもコンピューターに依存するF-35が、夜間の戦闘訓練中にコンピューターに付加が架かり過ぎて、シャットダウンしてしまえば、どんなに優秀なベテランパイロットでも、墜落してしまうのではないか?とんでもない欠陥戦闘機ではないかと疑っている。

もし、そうであれば、多額の費用と時間をかけて開発してきたF-35計画を今更見直すことは困難であり、米軍の調査報告書に真実は書かれることはないだろう。

F-35墜落事故について 2019/4/15(月) 午後 1:43 

自衛隊は、F-35を当初の2個飛行隊43機と、F-35Bの2個飛行隊にとどめるべきであろう。第五世代戦闘機は第六世代戦闘機の前では無力だ!

また、F-2後継機には依然第五世代のF-22の機体を再生産して、F-35の電子機器を載せるハイブリット案が依然ささやかれている。

航空宇宙ビジネス短信・T2:】2019.4.28

F-22は1ℓ当たり120万円もするステルス塗料(塗装後12時間で劣化が始まり、24時間で無効)を塗ることでステルス性能を維持しているのだから、塗料を塗らないF-22の機体はステルス性能が劣るのであるから、F-22の機体を使用する案なんて愚の骨頂である。

読売新聞の報道とし、「日米が世界最高水準の最先端ステルス機の共同開発に向けた本格的な協議に入ったものとみられる」と韓国の中央日報で報道されている。

米国はF-35用のエンジンやミサイル制御用ソフトウェアを米国以外に公開していないが、日本の次世代戦闘機開発計画に参与するために、機密情報開示に応じてもよいと、擦り寄ってきているが、防衛省がわが国主導でF-2の後継となる次期戦闘機を2030年代での就役を目標に開発することを次期中期防に盛り込んでおり、F-3は、日本主導の国際共同開発になることだけは間違いないであろう。

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【軍事ワールド】⾒えてきた次期国産戦闘機F-3「ここまで“出来て”いる」
【産経ニュース】岡田敏彦の軍事ワールド2019.1.8 06:30 

航空⾃衛隊の「次の主役」を担う新鋭戦闘機F-3の姿が⾒えてきた。⽶国や英国との共同開発案もささやかれる中、⽇本主導で開発できるだけの技術⼒があるのか疑問を呈する声もある。しかし最も重要な⼤出⼒エンジンと⾼性能レーダー、そしてステルス技術の核⼼でもあるウエポン・ベイなどがすでに完成の域に達している。だが、F-3誕⽣にはまだ難題が残されている。(岡⽥敏彦)

■国産エンジンの進化

 すでに完成の域に達しているのがエンジンだ。防衛装備庁ではIHI(旧⽯川島播磨重⼯業)とともに平成22年から戦闘機⽤の次世代エンジンの研究を⾏ってきたが、ハードルは⾼かった。⽬標が「ステルス戦闘機にも使えるエンジン」だったからだ。

 レーダーに映らないステルス性能を戦闘機に盛り込む場合、エンジンのスリム化は⽋かせない。相⼿レーダーが探索のよすがとする機体の正⾯⾯積(前⾯投影⾯積)を減らす、つまり⾒つかりにくくするためには、できる限りエンジンを細くする必要がある。だが、細くすれば空気を取り⼊れる部分の⾯積が少なくなり、⼤推⼒を発⽣させるのが難しくなる。バランスを保ちながら究極までスリム化するのが困難。

しかも⽇本が戦闘機⽤の、⼀線級のジェットエンジンを開発するのはこれが初めてで、これまで戦闘機⽤エンジンは⽶国など外国製のライセンス⽣産にとどまっていたからだ。

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 ⽇本は戦後の航空空⽩期を経て航空機開発に戻ったが、特に冶⾦(やきん)分野での先端技術で欧⽶との差が著しいとされてきた。なかでも戦闘機エンジンは⾼温⾼圧にさらされるため、難易度は⾼かった。

 研究開始から8年後の30年にプロトタイプ「XF9」が完成した。かつて試作した推⼒5トン級のエンジン「XF5」を基礎に、推⼒を15トン級(いずれも最⼤出⼒=アフターバーナー使⽤時)に上げた。

 XF-5はステルス研究のため製造された先進技術実証機「X-2」に搭載されたエンジンとしても知られる。技術上の主な違いはタービン翼にあり、XF-5では耐熱が1600度クラスだったが、XF-9では1800度級に性能がアップした。ニッケル超合⾦の採⽤で「世界最⾼の耐熱性」(同庁)という。

 現在、⽶軍や航空⾃衛隊が運⽤するF-15やF-16といった戦闘機のエンジン(約13トン)を上回る数値を出している。防衛装備庁では31年度末にかけて、さらに詳細な試験を実施する計画だ。

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⽬となるレーダー

 この新型エンジン開発にあたっては、スリム化と⼤出⼒化に加え、もう⼀つ必要な条件があった。それが「⼗分な電⼒供給」だ。⾼性能レーダーや⽕器管制装置など、最新の戦闘機は⼤電流を必要とする。敵より先に⽬標を⾒つける⾼性能レーダーは、エンジン同様に戦闘機のコア技術だが、F-3搭載を視野にいれた新レーダーも開発が進んでいる。

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 防衛装備庁では2018年11⽉に新AESAレーダー・アンテナを国際航空宇宙展(東京)で公開した。⾼出⼒のAESA(アクティブ電⼦⾛査アレイ式)レーダーで、半導体素⼦には⾼出⼒の窒化ガリウム(Ga N)素⼦を⽤いているとされる。この素⼦は航空⾃衛隊のF-2戦闘機や海上⾃衛隊のイージス艦をはじめ、現在⽇本が導⼊を検討しているイージス・アショアのレーダーであるLMSSR(⽶ロッキード・マーティン社製)にも⽤いられている最新レーダー技術のひとつだ。すでに戦闘機に搭載できるほど⼩型化されており、今後性能試験が進む⾒込みだ。

武装の内蔵

 もうひとつ、ステルス機開発に⽋かせない要素として開発が進んでいるのが、ミサイルなどを機内に格納する兵装庫(ウエポンベイ)に関する技術だ。

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 従来の⾮ステルスの航空機は⼤⼩のミサイルや誘導爆弾等を翼や胴体の下に吊していたが、こうした機外搭載物はレーダー波を盛⼤に反射し、位置を暴露してしまう危険性がある。そこでステルス機では胴体内に格納するのだが、このウエポンベイの開発も⾼度な技術が必要だ。

 ⾼速⾶⾏時や⾼機動時に畳よりも⼤きな扉を開け閉めするには、複雑な空気抵抗を把握しなければならない。簡単にいえば、開けている途中に扉が吹き⾶んでいったり、逆に⾵圧に抑えられて中途半端にしか開かない、というようなものでは失格だ。こうした強⼒な開閉装置が必要なのだ。


 さらに格納しているミサイル類を確実に機外へ押し出す発射装置(ランチャー)の技術も必要になる。これも⼀つ開発ミスがあれば、ミサイルを機外に射出したものの尾翼などにぶつかって機体は損傷、ミサイルも故障し不発といった事態を⽣起させかねない。同庁の航空装備研究所では、すでにこの部分の実物⼤試作を完了し、性能の確認試験を本格的に始める。

 ほかにもステルスインテークダクトや機体構造軽量化技術などの研究が進められており、こうした技術が空⾃の次世代戦闘機F-3に⽤いられることは確実だが、F-3誕⽣までにはまだ⾼い壁がある。

■未来の形は

 単純に⾔うなら「⾦」の問題も、その⼀つだ。1980年代に国産戦闘機開発を⽬指してプロジェクトが進⾏したF-2戦闘機では、主に⽇⽶貿易摩擦の影響から⽶国との共同開発とするよう圧⼒がかかり、⽶国製戦闘機(F-16)の改良版にとどまった。今回のF-3では、トランプ政権下で貿易問題がクローズアップされてはいるものの、⽇本が導⼊を予定している⽶国製ステルス戦闘機F-35について、予定していた国内⽣産を⼤幅縮⼩しほとんどを⽶国からの輸⼊とすることを決めたため、F-2の時のような圧⼒は相当減じられるとの⾒⽅がある。

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 ⼀⽅で、最新鋭戦闘機の1国独⾃開発には膨⼤な予算が必要で、いまや時代遅れとの考え⽅もある。実際、1990年代以降に戦闘機を単独開発しているのは⽶のほか仏(ラファール)、露(Su-57)、スウェーデン(サーブ・グリペン)くらい。英独などはタイフーン戦闘機を共同開発し、昨夏には英国が次世代ステルス戦闘機テンペストの開発を表明したが、別の計画を進めている独仏をはじめ、スウェーデンや⽇本、トルコとの共同開発も視野に⼊れているとされる。

 こうした「単独か、共同か」との政治的、財政的な問題に加え、純粋に軍事的な問題もある。「将来の戦闘機像」がどうあるべきかとの問題だ。

■いずれ⾒つかる?

 レーダーに映らないステルス機こそ⽬指すべき姿だとの回答は妥当だが、ステルス機は完全無⽋ではない。同庁電⼦装備研究所では、ステルス機を探知する「MIMOレーダ」の研究を進めており、欧州でも類似の発想によるバイスタティック(あるいはマルチスタティック)レーダーの開発が進んでいる。また⽶軍事研究団体「⽶国海軍学会」では、UHF波によるステルス機探知の有効性を指摘。⽶航空宇宙専⾨誌アビエーション・ウィーク(電⼦版)ではステルス機探知に有効とされるVHF波レーダーをロシアが実⽤化していると報じている。

 こうした「別のタイプのレーダー」に加え、⾚外線探知もステルス機の強敵だ。


 ⾳速で⾶ぶ戦闘機は、空気との摩擦により機体の表⾯温度が上がり、マッハ1・5で40度とされる。

だが、⾼度1万メートルの気温はマイナス50度。この90度の差は、⾚外線探知装置にとっては暗闇の中で灯台の光のように⽬⽴つ。

探知距離はレーダーより短いものの、こうした原理を利⽤した⾚外線捜索追尾システム(IRST)がロシアをはじめ各国の戦闘機に搭載されており、演習でもドイツのIRST装備機(ユーロファイター)が⽶ステルス機を探知したとの現地報道もあった。

欧⽶の専⾨家の間では、こうしたステルス対抗技術が進歩しているのに対し、より“⾒えなくしよう”とするステルス技術の進歩は遅れているとの指摘がある。

 このほか、無⼈機を多数従えて⾶ぶ有⼈機が主流となるとの考えや、⾼性能ミサイルが戦闘機の性能を上回る「戦闘機不要論」まで、将来のあるべき戦闘機像はさまざまだ。F-3がどのような戦闘機を⽬指すべきか、まだ定まったとはいえない。
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第5世代戦闘機は、圧倒的にステルスは万能であるということが設計思想の中心となっている。第5世代戦闘機と、第4世代/第4.5世代戦闘機の間には越えられない大きな崖がある。

世界の空を支配していたのは第4世代/第4.5世代戦闘機のF-15C/Eは2018年サウジ空軍機が地対空ミサイルで撃墜されたが、戦闘機としては空自F-15Jが僚機のF-15Jに撃墜された以外1度も空中戦で撃墜されたことがない「無敵」を誇る高性能戦闘機機である。その改良型であるF-15E「ストライクイーグル」4.5世代戦闘機として、従来のF-15を上回る高性能な「AN/APG-82(v)1 AESAレーダー」を搭載し、赤外線センサーとしてAN/AAQ スナイパーXR目標指示ポッド」も装備している。

4-4.5世代の空の王者F-15を圧倒する能力を持ったのがF-22に代表される第5世代戦闘機である。高いステルス性とファーストルック・ファーストショット・ファーストキルを前提とした運用・戦闘スタイルは、2006年にアラスカで行われた「ノーザン・エッジ演習」においては、延べ144機を「仮想撃墜」し、F-22は1機の損害も出さなかった伝説を作った。

しかしながら、1機あたり1億5000万ドルであるうえに、1回出撃すると、一週間は整備にかかり、1ℓ当たり120万円もするステルス塗装は塗ってから12時間で劣化が始まり、24時間でダメになり、その度に剥がして塗り直す天文学的維持費で、当初750機程度の配備を予定していたが187機で打ち切りとなった。

そして、廉価版F-22として登場したのがF-35ではある。塗装に頼るステルス能力を機体の設計を格段と洗練させ、ステルス能力を持たせる為に、歪ん機体を飛ばせる為に、過度にコンピューター頼った飛行機なのである。ステルス能力を維持する為にコンピューターに頼ったが、コンピューターが固まれば、戦う前に墜落してしまうのだ。

技術革新はカウンターステルス技術も日進月歩となっている。我が国が開発した次世代レーダーMIMO(Multi-Input Multui-Output)レーダ欧州もマルチスタティックレーダーの開発が進み、米国はUHF波レーダー、ロシアではVHF波レーダー中国は量子レーダー/テラヘルツレーダーによって、ステルス機は丸裸になりつつある。もはやステルス能力は無敵の戦闘機の代名詞とならなくなった。

それゆえに、第五世代戦闘機の代名詞のステルス能力は万能でなくなり、無理してステルス能力を手に入れた代償として、エンジンパワーに余力が無く、ドッグファイトに弱い、地上を爆撃する攻撃機であるF-35は、戦闘攻撃もできる空中警戒機に成り下がるのである。

F-35が駄作な理由 2014/6/26(木) 午後 11:57

空自いずも用にF-35Bを2個飛行隊分導入するのは良いとしても、F-35Aは毎日スクランブル出撃する空自の迎撃戦闘機として向いていない。F-35AはAWACS補完機としてせいぜい1~2個飛行隊分で十分であり、追加発注はF-35B 2個飛行隊分で十分で105機も追加発注すべきではない。

F-3開発の見通しが立った段階で、F-35A追加発注は取り消される可能性もあるのではないか?その為に、F-35Aの国内生産を打ち切ったのだ。トランプ大統領の任期は長くてあと6年である。

F-3は日本が万全を期して導入する令和の零戦なのだ。ナショナルインタレスト記事を読むと、産経記事で書かれていた能力を上回る、自己修復や、指向性エナジー兵器としてレーザーや高周波兵器を搭載すると予測している。また、無人機を引き連れる能力や、自ら無人機になる可能性にも言及している。

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Forget F-22 and F-35s: Japan Is Going Big Time (As in a 6th Generation Fighter) F-22やF-35なんか目じゃない 日本が考える第六世代戦闘機の壮大な構想

by Sebastien Roblin

May 5, 2019  Topic: Security  Blog Brand: The Buzz  Tags: JapanF-22F-3F-35MilitaryTechnologyStealth

https://nationalinterest.org/blog/buzz/forget-f-22-and-f-35s-japan-going-big-time-6th-generation-fighter-55947
 

日本の中期防衛体制検討に第六世代戦闘機の三菱F-3を国産設計で開発すると静かに記述がある。

2019年2月時点で防衛省はその意向を明白にJane’sに述べていた。F-3の性能要求は2020年度予算に盛り込まれ、開発は2021年正式開始、初飛行を2030年となるという。

その後、日本のテレビ放送で高推力エンジンXF-9-1ターボファンと開発中のアクティブ電子スキャンアレイレーダーの映像が流れた。開発費用を5兆円つまり450億ドル程度との試算が紹介され、一機あたり価格は200億円超とあった。

■ステルス戦闘機を求める日本の紆余曲折

2016年に日本は技術上の大きな成果を上げた。先進技術実証機 (ATD) X-2心神の初飛行だ。2007年の開発開始から350百万ドルを投じ、セラミック・シリコンカーバイド複合材や推力偏向ターボファン等の技術を盛り込み優秀な機体制御性能とスーパークルーズの実現を目指した。心神のレーダー断面積は「カブトムシ」程度といわれる。

だがATDは技術実証機であり、戦闘機の試作機ではなかった。日本政府は400億ドル近くを投じたが開発を止めて海外機体メーカーに情報提示を求めた。

F-22機体にF-35の高性能エイビオニクスを搭載するハイブリッド案に訴求力があったが機体単価が215百万ドルと高くなる。日本はXF-23「ブラックウィドウ」ステルス戦闘機開発の実績のあるノースロップ・グラマンやテンペスト・ステルス戦闘機を開発中の英国のBAeにも同様に情報提供を期待した。だがいずれの選択肢も第5世代戦闘機に近い機体となり、第六世代機にならない見込みが出てきた。

高性能軍用航空産業では熟練技術者の退職や工場閉鎖更で技術が旧式化し一旦中断すると再開が極度に困難になる。今ステルス戦闘機開発を開始しないと将来の実施は不可能となり、長く米国の防衛企業に依存してきた装備品国産化の夢は消える。

F-35 と F-3の比較

日本がF-35AとF-35Bあわせて105機の追加調達方針を発表した時点でF-3実現の目はなくなったと見た専門家が多かった。さらに調達を迅速かつ安価に実現すべく日本は国内生産でなく米国内組立機の導入に切り替えた。

F-35は空対空戦も可能だがそもそもF-22ラプターの本領たる航空優勢戦闘機の設計ではないし、F-22も生産終了している。

航空自衛隊は対地攻撃能力を強化しようとしているが、領空侵犯に対応する航空哨戒が主任務であることにかわりない。2018年に航空自衛隊のスクランブル発進回数は一日三回近くになり、ロシアや中国機の接近に対応した。PLA空軍は機数で日本に6対1で優位で、最新鋭戦闘機のJ-11DやJ-20は日本の質的優位性も脅かす存在だ。

防空戦闘機に望ましい性能は長距離長時間飛行、高速性能で敵より先に武器を運用すること、優れた操縦性能で視界内戦闘のドッグファイトに勝つことだ。機齢40年になるF-15JはF-35を上回る性能を発揮できる。

とはいうもののF-35のステルス性の象徴たるレーダー断面積の小ささや強力なネットワーク型センサーはF-15より生存性を高くしてくれる。だが日本はステルスであり空対空戦で負けない機材を求めている。

Jane’sが日本関係者にF-3で優勢事項の上位5つを尋ねると、まず口を開いたのは「将来の航空優勢性能」だった。

その他の事項にはアップグレードの余地があること、国産技術の搭載、そして価格がある。日本は輸出による経済効果を期待し、2014年の武器輸出緩和の効果を活かしたいとする。だが日本製軍用ハードウェアは極めて高価で輸出は成功していない。ステルス戦闘機は需要こそ高いが入手は困難な状態が続き、輸出で成約したのはF-35だけだ。

F-3はどんな機体になるのか

確かなのはF-3が双発戦闘機で機内に6発搭載することだ。構想図数点が異なることから最終案の選定はまだのようだ。だがF-3では搭載をねらう技術が他にもある。

2019年にIHIでXF-9-1低バイパス比ターボファンのテストが始まった。このエンジンは11-12トンのドライ推力、15-16.5トンガウェット推力(アフターバーナー使用時)で摂氏1,800度までの耐熱性があるといわれる。F-22もF119ターボファン双発だがドライ推力が13トン、ウェット推力17.5トンで、XF-9はF119より50センチ短く直径も30センチ小さい分だけ機内兵装搭載量を増やせそうだ。

防衛省は三次元偏向推力ノズルを求めており、エンジン推力方向を最大20度まで全方向に変える。これでレーダー断面積を犠牲にせずにF-22やSu-35に並ぶ操縦性能を有する戦闘機を実現でき、ミサイル回避や視界内空戦で優位に立てる。

XF-9は180キロワットもの大容量発電が可能で指向性エナジー兵器としてレーザーや高周波兵器の電源に活用でき、弾道ミサイルが日本に向かう際にミサイルの電子回路を使用不能にできる。

またF-3の機体表面を「一体型」レーダーアンテナに変え、複合材のスマートスキン・センサーとして使う研究をしており、電磁ESMセンサーのテストを実施しており、敵機探知とともに自機の出す無線周波数を最小限にする技術を試した。

コックピットではF-35式のヘルメット搭載ディスプレイを採用し、大型液晶ディスプレイを組み合わせる。人工知能のマンマシンインターフェイスを使う技術も開発中でデータフローを状況に応じ最適化しパイロットの負担軽減を図る。

高速データリンク研究もあり、ネットワーク型センサーで標的データの共有を目指す。数の上で優勢な敵特にJ-20ステルス戦闘機や今後登場するH-20ステルス爆撃機への対応を重視する。

X-2が搭載した技術も採用する。F-3ではEMPに耐える光ファイバーのフライバイワイヤ・エイビオニクスを搭載し、「自己修復型」飛行システムとし機体表面が損傷した場合は自動的に探知補整する。

防衛省は技術移転や支援をロッキード、ボーイング、BAeに求め、事業の早期実現を期するが主導権は国内企業に握らせる。

以上述べた性能は多分に第六世代機の想定(有人操縦を自動操縦に切り替える機能のみ言及がない)で実に興味深い。しかしながら各技術を統合して飛行機材に盛り込むのは相当難しい課題で、生産量の確保が経済原則上理にかなう。米F-35で数度に及ぶ遅延と経費超過が生まれた理由は新技術多数の統合が原因だった。今後15年を費やし目標達成をめざす日本側技術陣には挑戦しがいが生まれそうだ。■


これだけの内容が5兆円で実現するのであれば安いとも言えます。ただし戦闘機だけあれば防空体制ができるというものでもなく、センサー、ネットワーク、さらに機体維持のシステムを構築するといくらになるのでしょう。これだけの機体が15年程度で実現するのは結構なことですが、第六世代機を買える、使える国はそんなにあるわけでもなく、生産数を確保すべく輸出するとしても輸出先はそんなにありませんし、逆に輸出先に米国も対象になれば面白いことになりますね。さて、ここまでの内容だとどうやって米国がプロジェクトを潰しにかかるか、国内で財務省がどこまでいちゃもんをつけるか、「平和勢力」がどこまで妨害してくる見ものですね。

敵を凌駕する高度な技術を持つ驚愕の新戦闘機 F-3 の正体

将来の戦闘機(F-3)に求められるのは、敵を凌駕する高度な技術を駆使した新たな戦い方が必要である。すなわち「高度に情報(Informed)化/知能(Intelligent)化され、瞬時(Instantaneous)に敵を叩く「i3 Fighter」が必要である。具体的には、

①   射撃機会を増やすのと無駄弾を無くすために、誰かが撃てる、打てば当たるクラウド・シューテイング。
②   電波妨害に負けないフライ・バイ・ライト・システム
③   世界一の素材技術を使い、敵を凌駕するステルス性。
④   世界一の半導体技術で次世代ハイパワー・レーダー。
⑤   世界一の耐熱材料技術で次世代高出力スリム・エンジン、などの開発。

■①クラウド・シューテイング。
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射撃機会を増やすのと無駄弾を無くすために、誰かが撃てる、打てば当たるクラウド・シューテイング能力F-3はを持つ。
ネットワークで繋がった有人機、無人機の群れの中から、どれかが敵を探知すれば直ぐに誰かが撃てる“新データリンク”「統合火器管制」システムを搭載する。
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② 電波妨害に負けないフライ・バイ・ライト・システム
操縦系統などには電子戦に強い光ファイバーを使った「フライ-バイ-ライト」(FBL)システムを採用する。「FBL」はすでに海自の新型哨戒機「P-1」に搭載、世界で初めて実用化に成功している。

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■③世界一の素材技術を使い、敵を凌駕するステルス性
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機体構造には高い電波吸収機能のある「シリコン・カーバイド繊維」を採用する。
日本発の新素材で、戦闘機に限らず、航空業界の将来をも左右しそうだ。炭素とケイ素の化合物を繊維化したものだが、軽量かつ高強度で、耐熱性にも優れている。
SiC繊維を作るには炭素とケイ素を結合させた繊維状の物質を焼き固めなくてはならないが、焼き固める前の段階では飴細工のようにもろく、ほんの少しの刺激で粉状に砕けてしまう。しかも、温度条件に過敏に反応するので同じ品質のものを作ることが難しい。世界で製造できるのは日本カーボンと宇部興産の2社だけで、米国化学大手ダウケミカルや米国ガラス大手コーニングなどは途中で開発を断念した。
コクピットキャノピ–には高い電磁遮蔽性能を持つ「プラズマテレビ用電磁シールド」を採用する。優れた電磁波シールド性に加え柔軟で薄く軽量な電磁波シールドフィルムで、F-22のようにリッター120万円のバカ高い塗料が不要となる。

さらに機首レーダー収納部には電波反射波の方向を曲げる機能を持つ「メタマテリアル」を使う。これは光学迷彩の基礎技術でもあり、機首以外も用いることができれば、光学的にステルス=透明の戦闘機すら可能だ。


●凌駕の アクティブレーダーステルス


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アクティブ電波反射制御技術は、パッチアレイとアクティブ素子を用いて、到来波の反射位相を時間的に 180°変化させて反射周波数を変更する技術である。

航空機の外形形状に沿ってレーダー送受信素子を配列する次世代型センサー・システム、スマートッスキンにより、敵レーダーを解析し同じ電波を180度返すことで、忍者が術を使って隠れるように、レーダー的に不可視化にす。

アクティブレーダーステルス技術があれば、F-35のように、むりやりのステルス形状でコンピューターで飛行制御しながら、機体を飛ばしレーダー電波をかわす必要がなくなる。


■④世界一の半導体技術で次世代型ハイパワー・レーダ

現在日本は、完全自動運転自動車レベル5を実現するキー技術、ガリウム砒素レーダーを使った3D-LiDAR装置を1万円程度の超廉価装置を富士通やパイオニアなど日本企業が製品化した。次世代イージスシステム用レーダーや、次世代戦闘機のレーダーの基幹技術として、ガリウム砒素(GaAs )技術は日本が世界を圧倒的している。

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*現在世界各国で主流となっているレーダーはガリウム・砒素(GaAs)半導体素子を使ったAESAレーダーである。

「F-3」に搭載するレーダーは、(GaAs)素子に代わり、出力が3倍もある、従って探知距離が飛躍的に伸びるガリウム・ナイトライド(GaN)半導体(窒化ガリウムとも云う)素子を使用する。

「GaN」送受信素子は、2012年就役した新護衛艦「あきずき」クラスに搭載された
「FCS-3A」射撃管制レーダー(三菱電機製)に使われたのが世界最初である。

また「F-2」戦闘機近代化計画の一つとして「F/APG-2」レーダーの搭載が始まっているが、これも「GaN」素子で作られている。

さらに従来の99式空対空誘導弾「AAM-4」を改良した「AAM-4B」誘導弾にも「GaN」素子製のAESAレーダーが新たに装備された。「GaN」素子製のレーダーを実用化したのは我国が最初で、米国を含む他国では未だ開発途上にある。

「F-3」には、高出力の(GaN)レーダーと赤外線センサー(IRST)および電子支援装置(ESM)から得られるデータを融合して、ステルス機の探知、対処を可能にする「戦闘機搭載用センサー/スマートRFセンサー」を開発し、前述の「統合火器管制システム」の主装備として搭載する。

機体全体をスマートスキン・センサー

F-3の機体表面を「一体型」レーダーアンテナに変え、複合材のスマートスキン・センサーとして使う研究をしており、電磁ESMセンサーのテストを実施しており、敵機探知とともに自機の出す無線周波数を最小限にする
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主翼前縁、胴体表面などにESM/ECMアンテナを組込み一体化して、機体全球方位を監視、カバーする。平成25年度から試作研究を開始、平成30年度(2018)で技術試験を完了する。




⑤ 世界一の耐熱材料技術で次世代高出力スリム・エンジン、などの開発。
●XF9-1エンジン

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エンジン2基合わせて30,000㎏の推進力で、F-3の想定機体重量:約20,000kg
最大離陸重量:約35,000kgを支える。スーパークルーズも可能で、推力偏向ノズルを持つ、F-3が有人機としては究極の格闘戦闘能力と、マルチロール能力を持つことになる。

三次元偏向推力ノズル
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航空装備研究所では、F-3戦闘機の高運動性を確保するため、全周20度の推力偏向を可能とする3次元推力偏向ノズルに関する技術の研究を行っている。

エンジン推力方向を最大20度まで全方向に変える。これでレーダー断面積を犠牲にせずにF-22やSu-35に並ぶ操縦性能を有する戦闘機を実現でき、ミサイル回避や視界内空戦で優位に立てる。

ステルス戦闘機同士の空中戦になった場合、互いをレーダーで捕捉できないまま近づき、出合い頭に至近距離での撃ち合いになる可能性がある。その為、高運動性を備えていれば、すれ違いざまに攻撃が可能となる。

ドックファイト能力に劣る第五世代戦闘機(F-35やJ-20)は生き残ることは出来なくなるであろう。

○結論

日本主導の国際共同開発(国産戦闘機)のF-3は世界初の第六世代戦闘機となる


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記者会見で気勢を上げる元徴用工らの遺族と、訴訟を支援する弁護団=4月29日、韓国・光州(共同)

 韓国の元徴用工や元朝鮮女子勤労挺身隊員らが日本企業に損害賠償を求めた訴訟で、原告側の代理人弁護士は1日、既に差し押さえた日本製鉄(旧新日鉄住金)と不二越の韓国内の資産売却命令を出すよう裁判所に申請したと明らかにした。一連の訴訟で資産売却命令申請は初めて。日本政府は「企業に実害が出れば対抗措置に踏み切らざるを得ない」と警告しており、日韓間の緊張が高まりそうだ。

 原告側は両社に賠償のための協議に応じるよう求めてきたが、両社が応じず、日韓政府間協議でも打開のめどが立たないことや、原告が高齢であることも考慮し、メーデーに合わせ売却申請に踏み切った。(共同)
いよいよというか、やっと韓国が差し押さえた日本企業資産売却の動きが出てきた。韓国はいずれ日本が謝罪すると思い、偽徴用工事件で有罪を出したはいいが、拳の下ろしどころを無くしてしまった。彼らの予想が外れ、日本が本気で対韓制裁をする動きを見せたため、へたれの韓国側は、資産売却を躊躇していたようだった。元号が令和になった5月1日やっと売却に動き出した。

もはや、反日で凝り固まる韓国国民の突き上げと、本気で日韓断交を望む日本国民から、「早く売れ!なにやってんだ!」の大合唱にこれ以上躊躇しきれなくなったのでわろう。
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2日、ソウル市内で韓国メディアと記者会見する康京和外相(聯合=共同)

【ソウル=名村隆寛】韓国の康京和(カン・ギョンファ)外相は2日、いわゆる徴用工訴訟の原告側が、差し押さえた日本企業の資産売却命令を裁判所に申請したことに対し、「韓国民の権利行使の手続きという観点から、政府が介入することではないと思う」と述べ、韓国政府が司法判断に介入できないとの見解を改めて示した。

韓国メディアを対象とした記者会見で語ったもので、康氏は「被害者(元徴用工ら)が納得できる方策が重要だ」とし、李洛淵(イ・ナギョン)首相を中心に韓国政府が進めている対応策については「状況を引き続き分析、検討している。対外的に政府が発表できる時期ではない」と述べた。

康氏は会見の冒頭で、「天皇の即位で新たな時代を迎えた日本とは歴史を直視する中で、未来志向の関係発展を持続的に推進していく」とも語った。
韓国政府は介入できず止められないというのだから、売却に動くのは確実だろう。
ただ、三菱の韓国内での特許権や商標など買う人などいないと思うのだが、例えタダ同然で資産を売却したことを確認したら、日本は堂々と韓国に対し制裁を発動できるようになる。

かねてより、日本政府は、制裁開始のレッドラインを提示していたのだから、韓国がレッドラインを超えれば、日本政府も今度ばかりは制裁を実行するはずである。
むしろ、しなかった場合、私はこのブログで例え安倍政権であろうとも批判するであろう。

虎ノ門ニュースの情報では、自民党の萩生田 官房副長官の話として、どうでもいい韓国産海苔やキムチの輸入制限はもちろんのこと、半導体の洗浄液であるフッ化水素など、個別品目の禁輸、関税、ビザ無し渡航の廃止など政府は制裁の準備しているとのことである。日本政府が、経済制裁を行い、日本頼みの韓国の金融保障がなくなれば、韓国は通貨危機の再来となるであろう。

早くも、ボックス圏で動いていた米ドル/韓国ウォン相場が、GDPマイナス成長を発表して以降ウォン安に下放れた。5/3現在1米ドル=1169ウォン本日(5/3)一時1171を超えていた。

ウォン安が進む。理由は明快だ。2019年に入り貿易黒字が急減、GDPもマイナス成長を記録するなど「韓国経済の縮み」が明らかになった。そのうえ、日本・米国との関係が極度に悪化し、通貨危機に陥っても誰からも助けてもらえないと見なされたからだ。(文/鈴置高史)

■4月の下落率1位

ウォンは2018年6月中旬から2019年4月下旬まで、1ドル=1110〜1140ウォン台でほぼ動く、ボックス相場を形成していた。しかし4月25日に1年9カ月ぶりの安値を付けた後は、1150〜1160ウォン台を推移するようになった。

4月30日には前日比9・7ウォン安の1168・2ウォンまで下がり、1170ウォン台をうかがった。2017年1月20日(1169・2ウォン)以降、2年3カ月ぶりのウォン安水準である。

聯合ニュースは「ウォン、1か月で2・8%急落…重要16カ国の通貨中、下落率1位」(5月1日、韓国語版)との見出しで“異変”を伝えた。

■予想外のマイナス成長

4月25日に前日比9・1ウォン安の1150・9ウォンと大きく下げたのは、同日発表の2019年第1四半期のGDP(速報値)が前期比で0・3%減と落ち込んだからだ。

世界が金融危機に陥った2008年の第4四半期(3・3%減)に続くマイナス成長だ。市場予想はプラスの0・3〜0・4だったから「マイナス」には驚きが広がった。ウォンが売られたのも当然だった。

ことに内容が悪かった。将来の成長を担保する投資が前期比10・8%減、前年同期比では16・1%減だった。半導体市況の低迷を受け、同製造装置への投資急減が響いた。輸出も米中経済戦争のあおりを受け前期比2・6%減。これも韓国経済の縮みを実感させた。

■10カ月連続で景気指数が下落

4月30日のウォン急落も、同日発表の統計「2019年3月の産業活動動向」に足を引っ張られた側面が強い。

3月の景気の動向指数(循環変動値)と先行指数(同)は、それぞれ前月比0・1ポイント下落した。2つの指数が共に10か月連続で下げるのは、1970年1月にこの統計をとり始めて初めて。

2019年の第1四半期の製造業の平均稼働率は71・9で、世界金融危機直後の2009年第1四半期以来の低い水準となった。生産、投資はそれぞれ前期比3・0%減、5・4%減だった。

5月1日にも「韓国の縮み」を示す統計が発表された。4月の通関統計(暫定値)だ。

4月の輸出額は前年同月比2・0%減の488億5700万ドル。輸出が前年割れするのは2018年12月以降、5か月連続だ。一方、輸入は同2・4%増の447億3700万ドルだった。

4月の貿易収支は41億2000万ドルの黒字となったが、前年同月比33・0%減。1〜4月の貿易黒字も134億3900万ドルと、前年同期比28・5%減で、黒字減少が一時的な現象ではないことが浮き彫りになった。

■1150ウォンが分水嶺

韓国の貿易収支が注目されるのは過去に赤字化するか、あるいは黒字でもその幅が急減した時に通貨危機に陥ったからだ。アジア通貨危機の1997年、世界金融危機の2008年、欧州金融危機の2011年である(デイリー新潮「韓国、輸出急減で通貨危機の足音 日米に見放されたらジ・エンド?」19年2月1日掲載・参照)。

症状はウォン安と株安の連鎖だ。ウォンが一定水準以下に下がると、ドル資産を基に運用する外国人投資家が保有する韓国株を売って損の拡大を防ぐ。株価が下がると外国人投資家はさらに保有株を売ってドルに替えるのでウォン安が進む――という悪循環である。

毎日経済新聞の「ウォン安に縮こまる外国人…6月がターニングポイント」(4月25日、韓国語版)は、1ドル=1150ウォンが分水嶺で、それ以上のウォン安になると外国人は株を売る傾向にあるとの分析を紹介した。

2015年からの売買実績を調べた結果で、これからすると韓国の金融市場は4月25日以降、危険水域に突入したことになる。そして同日以降も、景気指数や貿易収支などの統計――さらなる「危険」を告げる警報音が鳴り続けているのだ。

■ピンボケが治らない文在寅

韓国の過去の通貨危機は途上国からドルが引き上げられる環境下で起きた。それに対し今回はドルの利上げが遠のくなど、韓国にとっては安心材料もある。

半面、過去には罹っていなかった重い病気に韓国経済は陥った。少子高齢化である(デイリー新潮「文在寅の“ピンボケ政策”で苦しむ韓国経済、米韓関係も破綻で着々と近づく破滅の日」19年4月5日掲載・参照)。

経済の活力を示す、生産年齢人口(15〜64歳)の全人口に占める比率は2017年の73%をピークに下り坂を転げ落ちている。人口そのものが2019年の5165万人を頂点に減る見通しだ。

GDPや貿易・生産統計に見られる「韓国の縮み」の背景には、半導体不況や対中輸出の不振といった短期的な要因に留まらず「人口減」という構造的な原因が横たわっているのだ。

というのに文在寅(ムン・ジェイン)政権は、2年間で最低賃金を30%近く引き上げ、零細企業を破綻に追い込むといったオウン・ゴールを繰り返す。

4月29日にも文在寅大統領は首席・補佐官会議で「韓国経済の基礎体力は堅調であり、GDPも第2四半期から改善する」と根拠もあげずに楽観してみせた。この「ピンボケぶり」には韓国人もあきれ果てた。

朝鮮日報は社説「繰り返される経済の誤魔化し、成長率がOECD2位と言うが18位」(4月30日、韓国語版)で、「大統領は現実から目をそらすのか」と厳しく批判した。

■北の核武装を幇助する韓国

もちろん通貨危機に陥るたびに、韓国が破局に至ったわけではない。2008年、2011年の2回は、米国や日本、中国に通貨スワップを結んでもらい乗り切った。

半面、1997年の危機当時は、米国との関係が極度に悪化していた。米国は日本に対してもスワップを締結しないよう指示して韓国をIMF(国際通貨基金)の救済申請に追い込んだ(拙著『米韓同盟消滅』[新潮新書]第2章第4節「『韓国の裏切り』に警告し続けた米国」参照)。

今回のウォン安局面では、それが「危機」につながっても日本や米国が韓国を助けるとは市場を含め、誰も考えないだろう。

文在寅政権はことあるごとに国民の反日・反米感情を煽っている(デイリー新潮「『平和のために日本は謝れ』 反日・反米を煽る文在寅『3・1演説』の正しい読み方」19年3月8日掲載・参照)。もちろん、米国も日本もそれを苦々しく見ている。

さらに文在寅政権は、北の核武装を露骨に幇助し始めた。中ロまでが北朝鮮への経済制裁に参加する中、韓国だけが対北援助を画策する(デイリー新潮「米国にケンカ売る文在寅、北朝鮮とは運命共同体で韓国が突き進む“地獄の一丁目”」19年3月20日掲載・参照)。

これでは米国や日本も韓国に「お仕置き」するしかなくなる。そして5月1日、「元・徴用工」訴訟団は差し押さえ済みの日本製鉄と不二越の韓国内の資産に売却命令を出すよう、裁判所に要求した。

日本政府は「日本企業に不利益が出れば対抗措置をとる」と警告してきた。ついに、そのレッドゾーンに韓国は足を踏み込んだのだ。
1997年のIMF危機の再現となる韓国通貨危機は始まっている。

日米に対し反日・反米政策をやり続ければ、韓国経済は奈落の底に落ちるであろう。鈴置高史氏は韓国がベネゼエラ化していくだろうと予想している。

文在寅大統領は1月10日の新年の記者会見で、具体的なデータを一切示さずに「いつのまにか我が国は、負の二極化と経済的な不平等が世界で最も激しい国になりました」と演説。

続いて「『1対99』社会や強者1人勝ちの経済と呼ばれる経済的不平等を解決しなければ、持続可能な成長は望めません」と語って「経営への介入」を正当化していた。
韓国がベネゼエラ化する理由は、ベネゼエラの石油のごとく韓国経済を辛うじて引っ張ってきた財閥に対し、文在寅は、その息の根を止める政策を始めてしまった。
石油が暴落し、キューバや中国に大盤振る舞いし、稼げなくなったベネゼエラと、半導体が暴落し、北朝鮮に貢ごうとする韓国、どちらも親社会主義、反米政権であることは重なるのである。
韓国は100年前と同じく、世界情勢を理解せず、世界情勢に反するトンチンカンなことを現在も繰り返しているのである。

左れば今日の謀を為すに我国は隣国の開明を待て共に亜細亜を興すの猶予あるべからず、寧ろその伍を脱して西洋の文明国と進退を共にし、その支那、朝鮮に接するの法も隣国なるが故にとて特別の会釈に及ばず、正に西洋人が之に接するの風に従て処分すべきのみ。悪友を親しむ者は共に悪名を免かるべからず。我れは心に於て亜細亜東方の悪友を謝絶するものなり

明治時代彼の福沢諭吉先生は脱亜論の中で、亜細亜東方の悪友を謝絶するものなりと、日韓断交を提唱し警告したにもかかわらず、日本は朝鮮半島に深入りしすぎてしまった。

日本国内では、かつてないほどに、日韓断交の声や気運は高まってきている。
共同通信は4月13日、「首相、日韓首脳会談の見送り検討 6月の大阪G20会合で」と報じた。YAHOO!ニュースは同日の午後9時に配信し、翌14日は産経新聞や全国のブロック紙・地方紙、一部のスポーツ紙なども掲載した。記事の一部を引用させていただく。

***

“鎖国”の重要性

《安倍晋三首相は6月に大阪で開く20カ国・地域(G20)首脳会合の際、韓国の文在寅大統領との個別の首脳会談を見送る方向で検討に入った。複数の政府関係者が13日、明らかにした。韓国人元徴用工の対日賠償請求問題などを踏まえ「文氏に冷え込んだ日韓関係を改善する意思が感じられず、建設的な対話が見込めない」(官邸筋)との判断に傾いた》

この報道を受け、日刊スポーツは15日、「政界地獄耳」に「度量不足? 日韓会談見送り検討」の匿名コラムを掲載した。

《今こそ話し合うべき時に「建設的な対話が見込めない」とするのは外務省の努力不足か、官邸の度量不足と勘繰られても仕方がない。日韓関係は歴史上に片付けなくてはならないこと、片付いたはずだと思っていたことが混在し、また両国の共通認識になっていないものや、ずれがある。胸襟を開いて話し合うことまで拒む必要はあるだろうか》(編集部註:改行を省略した)

一方、共同通信の報道前になるが、DIAMOND onlineは3月26日、真壁昭夫・法政大学大学院教授の論文「韓国・文大統領が目指す『日韓首脳会談』に日本は応じるべきではない」を掲載した。

《これまで韓国政府は、日韓の2国間協議への対応を求めるわが国からの督促に返答していない。韓国が“最終的かつ不可逆的”な政府間合意を守る確たる意思を表明していない以上、日本は、首脳会談開催の求めに応じる必要は特に認められない》

日韓関係が未曾有の冷え込みを見せている。慰安婦問題、レーダー照射問題、徴用工裁判、天皇謝罪要求――対立点は無数にある。解決を目指して話しあうべきか、それとも一度は距離を置いた方がいいのか、日本の論壇でも意見は分かれている。

ジャーナリストの髙山正之氏は、産経新聞記者としてテヘラン支局長やロサンゼルス支局長を歴任し、現在は週刊新潮で「変見自在」を連載中だ。

その髙山氏に日韓問題の解決策を訊くと、「まずは国交を断交し、両国が距離を置くことが最も重要だと考えます」との答えが返ってきた。

「これまで日本は、『韓国をいたずらに刺激しては、北朝鮮、中国、ロシアと日本の関係も悪化してしまう』と懸念し、日韓関係の構築に努めてきました。地図を見れば、朝鮮半島は大陸が日本に突きつける“匕首であることが簡単に理解できます。しかし、それでも日本は韓国と距離を置くべきだと、他ならぬ歴史が教えているのです」

日本という国家は常に「朝鮮半島にユーラシア大陸との緩衝地帯を作る」ことを最優先にしてきた。戦争の歴史が最も雄弁に物語る。白村江の戦い(663年)、日清戦争(1894〜95年)、日露戦争(1904〜05年)が起きた理由だ。

「『対馬海峡を日本の防衛戦にしてはいけない』という理屈ですが、それの何が問題なのでしょうか。確かに現在、中国の軍事力増強は脅威かもしれません。しかし今の日本は、韓国に仲介を依頼しなくとも、北朝鮮、中国、ロシアと外交を結ぶことが可能です。逆に3国が韓国を先兵として日本への侵略を企てるというシナリオは、日米安保が機能している以上、机上の空論に過ぎません。日本が韓国と国交を断絶すれば、多くのメリットが得られますが、デメリットは1つもないのです」

■島国のメリット

それでも、「さすがに南北が統一すれば、状況は変わる」と主張する人々も少なくない。特に左派の文在寅(66)と金正恩(35)が手を結んだなら、史上最強の“反日国家”が誕生してしまう――この懸念も髙山氏は一蹴する。

「朝鮮半島が南北に分裂しているメリットも無視できないことを忘れてはいけません。例えば国連において、大国のアメリカでもロシアでも、総会の議決権は1票です。しかし朝鮮半島は、韓国と北朝鮮で2票です。サッカーW杯も、普通の国は1チームしか出場させられません。しかし韓国と北朝鮮は、ある意味で2チームを予選に出場させているわけです」

分裂しているからこそ、アメリカも中国もロシアも朝鮮半島情勢に注視するという側面も大きい。半島が統一してしまうと、実は国際社会におけるプレゼンスは低下するかもしれないのだ。

髙山氏は李氏朝鮮時代の儒者、林悌(林白湖)に着目する。林は「チベット系民族でさえ中華世界を一度は征服するか、都を占領し脅威を与えているのに、朝鮮だけは中華の脅威になったことすらない」と嘆きながら死んだことで知られる。

「最新の歴史研究は、中国にとって朝鮮半島は戦略的価値を持たなかったことを明らかにしています。日中の交流も、実は半島ルートは意外に機能していない。もし中国が半島を完全に支配すれば交易路は安定したでしょうが、実際は逆でした。放置された半島の国内情勢は不安定で、遣唐使ですら後期は中国大陸の南部、蘇州を目指すルートを採用していました」

日中の交易は、中国南方や東南アジアルートのほうが大動脈だったという。そして中国が最も権益を死守したのが、現在のベトナムだった。これも交通の要衝だったという事実を示す証拠だ。

「更に重要なのは、日本が鎖国を選択すると、国内の文化や経済力が発展してきたという事実です。大陸と距離を置き、島国のメリットを最大限に発揮することは、日本の国益に叶うと歴史が教えてくれているのです」

イメージ 3 髙山氏は3月、『韓国への絶縁状』(新潮社)を上梓した。週刊新潮の「変見自在」で、日韓関係を論じたコラムから厳選、1冊の本にまとめた。「南北が統一できない本当の理由」から「大統領が平気でウソをつく韓国の国民性」まで30本が収録されている。

「最初のコラムは2004年8月に『週刊新潮』に掲載されたものです。今回、単行本用のゲラで読み返しましたが、自分でも『今と状況が全く変わっていない』と驚きました。当時の大統領は盧武鉉(1946〜2009)です。それから李明博(77)、朴槿恵(67)、文在寅と大統領が替わりましたが、日韓関係は何の進展もありません」

本書の「はじめに」に、髙山氏は以下のように記した。

《あの国にどう対応するか、というか、いつ国交を絶つかを考える材料になれば幸甚(こうじん)だし、苦しんで書いた意味もあったというものだ》

週刊新潮WEB取材班
高山氏によれば、日韓断交を考えたのは、なにも福沢諭吉だけでなく、当時の日本人の多くが同じ思いのようだったようだ。

大統領が平気でウソをつく韓国の国民性を検証する
【変見自在】高山正之/著 「トランプ、ウソつかない」新潮社P125-128

韓国の人は「日本は大陸制覇の足掛かりに半島を植民地にした」と言う。

でも誓って言う。日本は昔からこの半島が鬱陶しく、できれば緑を切りたいと思ってきた。

そのわけを筑波大の古田博司先生は「百年前、そこは古代だったから」と端的に説明する。

そこの国は昔から日本にやたらまとわりついた。

室町時代。あちらで言う世宗の時代に三度、使いがやってきた。本当はその何倍もが試みたが、たいした船もないからほとんどが対馬海流の藻屑になった。

やっとたどり着いた最初の使いは鍍金(めっき)や紙漉きのやり方、それに潅漑用の水車の作り方を知りたがった。

日本人は親切に教えてやった。

暫くしてまた苦労して彼らがやってきた。今度は何を学びたいのか聞くと頭を掻きながら前に教えてもらった水車の作り方などをもう一度教えてほしいという。

すぐ忘れる国民性だつた。で、また教える。それを江戸時代まで繰り返した。

明治になって行ってみたら水車もなければ木の桶もない。土器で煮炊きする「古代が広がっていた」という次第だ。

進歩どころか退行していく民。それが日本人的にはとても嫌だったが、ただ彼らの棲む半島は日本の脇腹に突き付けたヒ首(あいくち)に似る。

その地政学的存在ゆえに日本は中国、ロシアと戦争する羽目になった。

鬱陶しい上に剣呑な古代人とはもう縁切りしかないと日本人は心に決めた。

しかしそれを阻んだのがセオドア・ルーズベルトだった。彼は日露戦争のあと、在朝鮮の米公館をすべて閉め、外交官をみな引き上げてしまった。大便の一時帰国どころの騒ぎではなかった。

朝鮮側は驚いた。翻意してと頼んだが、セオドアは「お前たちには自治の力もない。日本に面倒を見てもらえ」と言った。

彼はさらに「日本がそうすることは白人の重荷ならぬ黄色の重荷を担う日本の明白な使命だ」 (J・ブラッドレー『テディが日米戦争を起こしたのか』)と言った。

「白人の重荷」とはラドヤード・キプリングの詩にある言葉だ。白人は野蛮で幼稚な未開人の地に行って、彼らを啓蒙しろ。それが文明の民、白人の担った崇高な使命だと。

で、どう啓蒙するのか。この大統領発言と同じ時期、米下院議員G・フォスがマニラで演説している。

「我々は神に課せられた義務として無能なフィリピン人に自由と独立の素晴らしさを教えねばならない。偉大な建国の父がニューイングランドで原住民に行った啓蒙の作業をここでもうー度やるのだ」 (渡辺惣樹『日米衝突の萌芽』)

ニューイングランドでの建国の父とは例の「丘の上の町」を語ったジョン・ウインスロップを指す。

彼がそこでやったのはインディアンを殺して丘を奪い、その死骸で丘の下を埋め尽くすことだった。

マニラでも山不国人は同じように植民地化に抗う原住民を殺しまくつた。白人の「啓蒙」とは目障りな者たちをぶち殺すことだった。

しかしセオドアは日本人が白人式の啓蒙をするとは信じていなかった。

日本人は「無能で野蛮で、集まれば争い、分裂する朝鮮の民」でも本気で教え導こうとするだろう。それは文字通りの「重荷」になる。日本の国力を十分に消耗させると読んだ。

その読みは当たった。日本は国家予算の2割を注ぎ、彼らに戸籍と教育と文明を与えた。

世宗が仮名に倣って創った諺文(ハングル)も掘り出して教えた。 ケンチャナヨ (いい加減)も睦も悪いことだからやめなさいと諭した。

しかし日帝支配が終わると彼らはセオドアの言う通りにすぐ争い、分裂した。ケンチャナヨもすぐ復活し、彼らが漠江に架けた橋は人と車ごと落ち、彼らの建てたデパートはたくさんの客ごと崩壊した。

先日は韓国工芸界の泰斗とかいう李七竜が「螺細は日帝支配時代に韓国の職人が日本人に教えた」と言いだした。

螺細(らでん)はそっちが鍍金の技術を学びに来たときに見せてやった。嘘はだめと教えたのも無駄だった。

日本は大便一時帰国を機に今度こそ果たせなかった絶縁を考えたい。

(二〇一七年二月二日号)
心配なのは拉致被害者の皆さんであり、韓国と謝絶した隙になんとか奪還したいものである。

日本国も朝鮮半島の民も日韓国交謝絶は大歓迎のはずである。日韓国交謝絶することで、まあ無理だとは思うが、韓国人が霊的に生まれ変わることが出来れば、未来志向の日韓関係ができるかもしれないが、基本的に日韓断交がもっとも望ましい。

福沢諭吉は現在の日韓関係の本質を言い当てている。

「朝鮮人を相手の約束ならば最初より無効と覚悟せよ」 福沢諭吉
左れば斯る国人に対して如何なる約束を結ぶも、背信違約は彼等の持前にして毫も意に介することなし。既に従来の国交際上にも屡ば実験したる所なれば、 朝鮮人を相手の約束ならば最初より無効のものと覚悟して、事実上に自ら実を収むるの外なきのみ(『時事新報』明治三十年十月七日)

100年前から日韓関係はなんら変わっていない。

韓国に関していえば日韓基本条約(一九六五年)で国交正常化をなし、日本から韓国への膨大な資金提供もあり「漢江の奇跡」と呼ばれた経済復興を成し遂げたにもかかわらず、日本のおかげというその現実を認めたくないがために慰安婦問題や戦時徴用工などの「歴史問題」を繰り出し続けてやまない。

だが、日本のような法治国家が韓国ごときに、「国交断絶」で報いるというのは国際社会に対し、恥ずかしい。韓国は1965年の日韓基本条約の国交正常化交渉が間違った不当な交渉だったと主張している。そうであるならば、韓国は正式に「日韓基本条約を破棄する」と言えばよい。国交正常化は白紙撤回となり、晴れて国交断絶となる。

仮に、「国交断絶」となっても日台間のように個人ベースでの交流は閉ざすことはできない。人の往来は止めることができるかもしれないが、金融や通信のやり取りはどのように止めるのだろうか。違反者をどのように罰するのか。具体的に考えるとなかなか難しい。

通商規制、交通規制、為替規制、入国規制、在日韓国人の在留資格停止など、経済制裁を含め、どのような規制が効果的かを考えねばならない。

特に通商規制などの経済制裁は日本にも損失が及び、痛みが伴うため、国民や経済界も腹を括らなくてはならない。ここで国交断絶を行わなければ、韓国の思うつぼである。なぜならば、韓国は「我々の正義に日本が屈し、黙った」と喧伝するからである。

韓国が主張する「請求権は消滅していない」という論理に従うならば、 日本人が戦前、半島に残した財産への補償も行われるべきである。この補償額は膨大な金額になる。

日本は毅然とした「処分」を今まで示さないのも原因である。

慰安婦合意の違反、偽徴用工問題の判決韓国の国家的「背信違約」の狼藉三昧の態度は室町以降500年の悲願である日韓国交謝絶を実行する良い機会だ。

通商規制、交通規制、為替規制、入国規制、在日韓国人の在留資格停止など、どのような規制・制裁が効果的かをよく考え、それらを戦略的に組み合わせ、実行していくことが肝要である。従来のように、「抗議するだけ」ではお話にならないのは言うまでもない。

令和新時代を迎え、日韓関係を是非断ち切るべきだと私は思う。

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ひらがなにも意味がある! 実は極めて高度な「日本語」【CGS 縄文のコトダマ 第3回】

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動画 書き起こし抜粋
そうですねこの48音通常は50音ございますけれども重なるところがあるんで48ということになってます。
よくあの小学校の教室の後ろに貼ってあったので非常に馴染み深いはずですが
しかしこの一音一音に意味があると表情とかイメージがあるということまでは案外知らないですね。

漢字に意味があるのはもちろん知ってますけど、まさか、ひらがなに意味があるって言うのは全然(知らなかった)そのことをイメージしながら言葉を考えると情緒深い情緒感じるというか感性が豊かになる気がする。

あなたとか君とかいいでね。君って人のことだと思うけれど、実は「キ」と「ミ」に意味があるって言うのを聞くと「はぁー」って僕は思いました。

あのこの一音一音に意味があるというのは明らかな日本語の特徴なんです。
世界の言語との大きな違いなんです。一音一音というのは一音節でして、日本語の場合は仮名一文字が一音節なんです。

音節というのはちょっと難しいことを言えば、母音を中心にまとまった子音などしてまとまった言葉の最小単位なのです。

しかし、世界の言語においてはこの一音節の段階ではまだ意味はない。音節が組み合わせるなどしてワードになって初めて意味が出るのです。

そうですねアルファベットの「 a 」に意味が無い。

そういうことです、しかし日本語の場合「あ」というのは広くの意味があるのです。

口を大きく開けるから「あ」は開く、明るい開けるの「あ」ですね。

閉じるのは「う」なんです。「俯く:うつむく」「呻く;うめく」という「う」なのです。

「う」は母音の中で一番口を閉じているんです。

ちょっと私の口みてくださいね。「あ」「え」「い」「お」「う」 と閉じていくわけですよ。

「う」は閉じるですから閉じる音でてくるんです。

気持ちいいことなんて言いますか?
気持ちいいこと?
「あーなんて今日は、何とかな日だろう」
「爽やか」?「さわやか」の「SA・WA・YA・KA」って全部あの段
だから「さわやか」の「SA・WA・YA・KA」って広く開く入るイメージアで表せるわけです。

これ「さわやか」「SA・WA・YA・KA」やかを「ウ/U」段に変えたら何になるかわかりますか?まあ考えれば分かりますが「すうゆく:SU・WU・YU・KU」ですよ。
「SU・WU・YU・KU」と「SA・WA・YA・KA」どとらが爽やか?と聞かれれば、さわやかと意味を我々は解っていますからそれは「SA・WA・YA・KA」に決まってるだろうということになりますが、私たちはこのイメージにおいても爽やかなイメージ、「SU・WU・YU・KU」って言うとなんかこうちょっと閉じている感じだなっていうことがわかるわけです。

今日三回目は日本語の特徴ということを話したかったわけですけれども・・・

まず日本語は孤立語なんです。孤立語っていうのは親戚の言語がありません。

今申し上げたようなかな一文字が一音節ということそれ自体が世界の言語に比べたら極めて特殊です。孤立語ということを表す一つになっているわけです。

そして音読みと訓読みということが日本語の特徴です。

私の苗字「林」「RIN」名前の英臣(ひでおみ)「エイシン」と読める。
実はたまに「リンエイシン:RIN・EISIN」って呼ばれてですね中国の人と思われて・・・。かつて神戸で講演会やりました時に、私は前座で、私の後の先生が「林道春」って書いて「リンドウシュン」という神戸華僑総会の課長さんだったんですね。「林英臣;リンエイシン」「林道春:リン ドウシン」ってどう見ても誰が見てもですね中国の講師が2人だと思われて、だから休憩時間 休憩中にですね「リン」先生日本語お上手ねって言ってくる参加者がいまして、これ関西の、何かこう(突っ込み)を突っ込んで来てるのかなと私も思いまして、「これでも苦労してアルヨ」と・・・ですね、お笑いですがあったことがあります。

「リンエイシン:RIN・EISIN」と読まれれば音読みですよ。
「はやしひでおみ」と読だら訓読みです。
この音訓交える、なんで音訓交えることができたかっていうと、
漢字すべてを訓読みしたわけですよ。

「神谷:かみや」さんだってね「シンヤ」て読んだら音読みだけど、いやいや「シンコク」と読んだら音読みでしょう。「神谷:かみや」と読んだら、大和言葉になるわけですよ。

我々は漢字じすべてを大和言葉で読めるようにしたんです。これはものすごい文化事業だった。

(例えば)英語英単をすべて大和言葉で読めるようにする、これは意味を訳すのとはちょっと違うのです。そのように発音できるようにしてしまったということは、凄い文化事業なんです。

直輸入じゃないですね、ちゃんと転換/変換し、使いこなしている。

まあ、その結果日本語は複雑で面倒くさいと言われたんです。
タイプライターなども英語でやれば、英文であればね大文字小文字と後は記号程度でいい、和文タイプっていうのはほとんど使いにくかった。

しかし、ワープロができパソコンが普及してですね、今はかえってこの日本語の能力が優れているので、それをすべて我々はパソコン等で使いこなすことができるという、世界で最も情報力のある言語を用いて、世界に送るあらゆる情報文化を自分のものにすることができる。

そういう能力を持っているのが日本語ということになってきています。

最初は漢字を発音記号のように使ったわけです。やがて漢字の意味というのを我々受け止めながら、大和言葉を駆使したということです。

「ハナ」という言葉があります。「ハ」は出るもの「葉っぱ」とか「刃物」の「ハ」、「払う」「晴れる」の「ハ」

「ナ」は調和、「和やか」「滑らか」「仲間」「並ぶ」「舐めす」の調和です。

「ハナ」というのは出ていてまとまっているものを表したのです。

この(顔の)真ん中の「ノーズ:nose」これはあの顔の真ん中にまとまって出ていて、一つのまとまりだから「はな:鼻」

それから野に咲く「フラワー:flower」も「ハナ:花」
それから、「端っこ」のことも「ハナ」、「ハナカラ(端から)」って言いますよね。
これは、先端が一つのまとまりを持っているから「ハナ(端)から」、最初からしっかりしていることを「ハナカラ(端から)」って言います。

それからまた見えないまとまったもの、はこれは中華の華と書いて「ハナ」というわけです。

いろんな「ハナ」があったんですいろんな「ハナ」があるなかで漢字にあてはめていうことによって、「ハナ」が分類できたのです。

漢字が入ることによって日本語は格段に進歩した。

それを受け入れるだけのキャパシティが本来 大和言葉の側にあったということを我々もっと誇りに思うべきではないかなと考えております。

一音一音が明瞭ということに触れたわけでありますが、この48音すべてに意味があるんです。

でそれはですね母音で言いますと、母音は「あ・い・う・え・お」ですね。
「あ:A」は開く、そして「い:i」は、この発音のポイントが前にある。
調音点というんですが、「い:i」って言りますよね「い:i」って、ですから前に出ていく積極性が起こるわけですよ。「命」「行往く」「生き生き」という「い:i」

それから「う:U]は閉じるでしたね。

「え:e」」は、ニュートラルな位置にあるんです。次の言葉に移りやすい・・・
何かモノを考えるときに我々は大抵 「エー」 を言います。「エ~っそれから」「エ~そうですね」・・・。「え:e」~ からは次の言葉に移りやすいということです。

そして「お:o」、これは「重い」「主に」という偉大なものを表す。

この「あ:a」「い:i」「う:u」「え:e」「お:o」という母音語この母音がベースになってそこに何らかの発生の工夫を加えていくと子音になるわけです。

例えば「サ」行の「さ・し・す・せ・そ」であれば舌の先を歯茎の歯の裏側ぐらいにつけて、「さSa・しSi・すSu・せSe・そSo」という摩擦を起こしているわけですね。

あるいは、「ま・み・む・め・も」「な・に・ぬ・ね・の」という「ま」行「な」行いうのは鼻から息を抜くんですよ。

鼻を押さえると言い難いんですよ。

鼻を押さえて、「あ・い・う・え・お」「か・き・く・け・こ」と言うと、結構大丈夫です。

鼻を押さえて、「ま・み・む・め・も」「な・に・ぬ・ね・の」ちょっと言い難い。
鼻詰まった時に言いにくいのは、「ま・み・む・め・も」「な・に・ぬ・ね・の」なんですよ 。
鼻音 と言いますから、言いにくいわけですが、この鼻音は柔らかなイメージが出るんですね。
和やかな、柔らかいイメージが鼻音からは出るんです。
反対に破裂音と言いまして、息を破裂させるように出す破裂音は「カ」行「タ」行がベースです。

「か・き・く・け・こ」だから、掛け声というのは「カ」行、あるいは「タ」行は、かけやすいです。

「ターッ」っとか「ドーッ」とか「カーッ」ってやりますよね。それがさっきの鼻音で「マーッ」では力が入らない。「ナーぁ」じゃ力入らない。剣道をやっている人に(試しに)やってもらいたい、「ナーッ」とかですね。まあ入らない。

で、「め」は「ま」行です「まにむめ・・」ですから、ところが「め」ではなく「めん~:面~」と「メン~:MEN~」と「~ん:~N]と打ってくる。

これが「メ」だけだとダメですね「メ」「メッ」

赤ちゃんを怒るかんじですね、「メッ」優しい感じがします。

赤ちゃんに「ゴーンッ」なんて言ったら泣いちゃいます。
「メッ」だったら諭すことができます。

まあ、こういう一音一音が明瞭で、その子音「か行」「さ行」「た行」「な行」「は行」「ま行」これ全てに意味があります。
そして、「あ・い・う・え・お」という五母音が、縦横マトリックスになっているわけです。
縦横の組み合わせると一音一音の意味がはっきりするというのがこれが日本語の
特徴になっている。

これね位は皆さんどうですかねこれをご存知でした私は先生か聞くまで知らなくて
(略)そう考えると「きみ:君」ですとか「あなた」とか開いて調和を求めて
「た」ってどういう意味なんでしたっけ?

「た」は「高い」「保つ」「立つ」「平ら」で表に堂々と現れる様子が「た」です。「田んぼ」の「た」、「民」の「た」です。

「あなた」ということはやっぱり敬意を持っているんですね。「お前」じゃなくて「あなた」

特に相手を「な」で呼びかけるのは今も東北・青森地方等に残っています。自分は「あ」一番最初に来る音が「あ」だから自分は「あ」。相手は「な」、「な」は調和の音ですから「仲良くしましょう」。私とあなたは仲いいんですと言って呼びかけるのが「な」です。

ここにいない人がは。はっきりしないんです。はっきりしないものは「か」、神谷さんの「か」なんです。

「影・風・隠れる・霞む・殻」、はっきりしないということを(「か」)奥深いです。
奥深いものを「カミ:神」といったんですよ。奥深くて尊いもの、尊いものは上にあるでしょ、ですから上下(かみしも)の「かみ:上」、「かなた:彼方」。

ここにいないから「かれ:彼」「かのじょ:彼女」「かなた:彼方」の「ほう:方」

私は「あ」、目の前の人は「な」、ここにいない人は「か」で表している。

(略)
今日はですね日本語一音一音には意味があるということを皆さん認識していたと思います。
(略)

以上日本語の一音一音すべてに意味があるという、音義説である。

最近、眼から鱗が落ちる知的好奇心が大きく刺激を受けることが少なくなってきたと思っていたが、久々に、私の知的好奇心を大きく刺激する音義説を知った。

音義説を端的に書けば、五十音図の各音、もしくは各行の音にはそれぞれ固有の意義があるとみて、大和言葉の単語の意味や語源の説明をしようとする考えである。

主に江戸時代の国学者日本語の語源研究の一定の成果である。平田篤胤鈴木重胤らが、各行に意義ありとする一行一義説賀茂真淵の『語意考』や橘守部堀秀成らが、各音に意義ありとする一音一義説を唱えた。

日本古来の言霊 (ことだま) 思想に通じるものである。例えば、擬声語や音象徴という、音と意味との間にある程度の必然性のある現象が確かに存在し、アは明るく大きなもの、イは鋭くとがったものなどという印象があるという考え方である。

これは、インド古来の仏典の梵字五十字門や四十二字門の字義説では、たとえば、アは無常の義であるという一種の語源学、文法学成立の基礎となった、悉曇(しつたん)学が基となった考え方である。梵字と同じく、日本古来のやまと言葉にはどのような意味があるのか研究した、一種の言語学である。

しかしながら、日本語学界においては、音義説は科学的価値に乏しいとされ、多くの言語学者はこの学説に対し否定的である。

確かに、戦前に橋本進吉博士によつて再発見された上代特殊仮名遣によって、ひらがな・カタカナ成立以前の日本語では、母音はa i u e o の5音ではなく、多くの母音の別があったとする説が主流で、さらに、上代特殊仮名遣で区別されている音は、あとから成立したもので、それ以前の古代日本語の母音は四つであり、南方語の系統の言語する大野晋他説など、現代の日本語は、南方や北方の諸言語が流入し、混交した結果、日本語が成立した可能性が高く、単純に一つの原則に基いて語が形成されているとは考へ難いとして、一音一義説が否定されている。

日本語学会で否定されているのか、勉強が足らないのか、私は知らなかった音義説であるが、アカデミズムのように全否定するのはいかがなものか?
私は、冒頭のCGSの動画には信憑性を感じてならない。

近年、アメリカ、ドイツ、アルゼンチン、スイス、オランダなどの科学者たちからなる言語学者、物理学者たちの国際研究グループが広範な研究を行った結果、「世界の言語は《音》と意味の面で著しく共通していることが見出された」という説も存在しているらしい。

日本語の中に従来の学説では説明不可能な古語、例えば、古代天皇陛下のことを「スメラミコト」とも、「スメラギ」、「ミカド」、「明津神」と呼んだが、シュメール語で解釈すると、解釈できるという説がある。
「スメ(皇)、スメラ(天皇)とは古代バビロニア語のスメル(Sumer)と同語で、ル、ラは助辞の変化、シュメールとも発音された。このスメとは神の意で、ラテン語のスメ(Summae)も至上至高の意で同系語である。スメ(皇)をすべ(統)の意に解して“統制”の意にするのは、はなはだしい間違いで、天皇=神であり、スメル国は皇(スメ)国と一致して神国ということなのだ。また、スメラギとはスメル、アグ(AK)の複称であり、ミコト(尊、命)、ミカド(天皇)の言語はミグト(Migut)の転訛で“天降る開拓者”すなわち神ということ。明津神とは、シュメール語の日神ウツ(Ut)の御子たる火神アグの権化として、この国土に降りたまわったのだ」
シュメール語のほかにも、日本語には古代ヘブライ語が混ざっているとも言われている。日ユ同祖論や、シュメール起源説など、「トンデモ」とレッテルを貼り、学術的ではないと否定するアカデミズムの学者の方が科学的ではないと思う。

ヤマトとは、古代ヘブライ語の「ヤ・ウマト」すなわち「神の民」という意味になるし、「ハッケーヨイ、ノコッタ」はヘブライ語では「撃て、やっつけろ、打ち破れ」の意味。「じゃん、けん、ぽん」も、ヘブライ語では「隠して、準備して、来い」となる。

重たいものを持ち上げたり、引っこ抜いたりするときに使う「よいしょ」「どっこいしょ」であるが、ヘブライ語の「イェシュ」(神よ救けたまえ)、「ドケイシュ」(退かすので、神よ助けたまえ)が語源なのではないかと、研究家の間で言われている。

偶然にしては多すぎると私は思う。


日本語のルーツの中には古代ヘブライ語(へブル語)や、シュメール語の存在の可能性は、もはや否定できないのではないか?

バベルの塔崩壊以前はかつて世界は一つの言語であったという聖書にも書かれた神話が存在するが、もし、仮に神話通り、古代文明が栄えた頃に人類は一つの言語であったとするならば、日本の古語、一音一義説の中に真理が隠されている可能性もあるような気がしてならない。

イギリスの王立協会の研究にれば、猿が異種間同士でも言語が通じているということがわかり、人類が話している言語は共通の起源があり本当にかつて人類の言語は一つだった可能性は否定できないと思います。

最近ヒストリーチャンネルで放映している古代の宇宙飛行士説ancient astronauts theoryに、私ははまっていが、最近発見されたギョベクリ・テペ遺跡などこれまで信じられてきた人類史は大きく覆されてきている。

古代の宇宙人説を単純に疑似科学であると否定することは容易いが、100年後誰もが知る一般常識になっている可能性はゼロではない。疑似科学批判を行う者が十分な論証や検討を示さず、頭ごなしに非科学的・非論理的な「批判」を行うことがある。これは疑似科学批判として逆に非科学的すぎる。

疑似科学批判を行う者が十分な論証や検討を示さず、非科学的・非論理的な「批判」を行うことがある。最たるものは、西洋科学が針灸を今でも疑似科学であると断定していることなどである。

鍼灸を疑似科学とする根拠は、東洋医学の主張する経絡は、人体のどこにも目に見える経絡など存在しないからである。針灸を疑似科学や非科学的だと否定する方が間違っている。

同じく現代の主流学派で音義説も同じく否定されているが、最近妻の取り説がベストセラーとなっている黒川伊保子氏のベストセラー怪獣の名はなぜガギグゲゴなのか (新潮新書)2004年は、21世紀の音義説であると思います。

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ゴジラ、ガンダム、ジャンプ、マガジン「怪獣の名はなぜガギグゲゴなのか」は、男たちを興奮させる濁音四音(B,G,D,Z)が膨張+放出+振動という発音構造からきているからとしています。確かにこの4音は、ブレイクスルー系清音(T,P,K)に振動を加えたもので、これが男性の生殖行動と同じ象を持っているから、男性は男性的なものとして喜びを覚えるとしています。

プーチンよりもゴルバチョフのほうが何となく強そうのは同じ理由のようだ。 ロシアを牛耳るプーチンはどこか優しく感じる。実際は別にして、名前だけはそれまでのゴルバチョフ、ブレジネフに比べると印象は柔らかでした。

黒川氏は濁音に迫力を感じ、清音に爽やかさを感じるか?音が脳に潜在的に語りかける「音の力」だと分析しています。脳生理学、物理学、言語学を縦横無尽に駆使して「ことばの音」のサブリミナル効果について話していましたが、先ほど本棚から出して読み返しましたが、音義説については言及していませんでした。

とはいえ、時に黒川伊保子氏の本も時にトンデモ本扱いを受けています。

音義説=平仮名には意味があるという説、私は信じたいと思います。



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