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タグ:軍事


電子攻撃機の導入検討 政府、電磁波で通信網無力化 
【日本経済新聞 電子版】2018/1/1 2:00

 政府は電磁波を使って敵の防空網や指揮通信システムを無力化する電子戦用の攻撃機を導入する検討に入った。米ボーイング社の「EA18G」などを候補とし、2018年末に改定する中期防衛力整備計画(中期防)に盛りこむ方向だ。地上の標的も狙えるため、敵基地攻撃能力の保有を巡る議論にも発展しそうだ。

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EA18Gなどの電子戦機は敵の通信網を攻撃する=米ボーイング提供

 電子攻撃機は大量の電磁波を送り込み、敵の通信網やレーダーを機能不全にする。日本周辺では中国軍が電子戦などを担当する「戦略支援部隊」を新設し、電子攻撃機の配備を進めている。日本も中国軍の航空機や艦船が日本周辺に展開するのを阻む「接近阻止・領域拒否(A2AD)」戦略の一環に活用し、防衛能力を高める。

 現在、防衛省は電波情報を集める測定機や訓練機をもつが、攻撃機は保有していない。EA18G(通称グラウラー)は大量の電波を発射する装置をもち敵のレーダーを壊すミサイルも備える。

 防衛装備庁によると電子攻撃機の射程は数百キロメートル。政府は敵基地攻撃能力は米国に依存しているとの立場だが、電子攻撃機を保有すれば核・ミサイル開発を加速させる北朝鮮のミサイル基地やレーダー施設を公海上から攻撃するのも可能になる。19~23年度の次期中期防に明記し、5年間で数機の調達をめざす。

 政府が目指す電子攻撃機の導入は2019年度からの次期中期防衛力整備計画(中期防)の焦点の一つになりそうだ。政府内ではこうした敵基地攻撃に使える防衛装備品を拡充させる構想が広がっている。日本が掲げてきた「専守防衛」をどこで線引きするかが問われる。

 政府は18年度、ノルウェー製の巡航ミサイル「JSM」を取得する。射程は約500キロメートルで公海上から北朝鮮のミサイル基地などを攻撃できる。防衛省は巡航ミサイルの国産化に向けた研究も始める。

 防衛省には海上自衛隊の護衛艦「いずも」を改修する構想も浮かぶ。戦闘機が離着陸できるよう甲板に傾斜をつけ、事実上の空母として運用する。空母搭載用に、短距離の滑走で離陸できる最新鋭ステルス戦闘機「F35B」の導入案もある。

 電子攻撃機、巡航ミサイル、空母……。射程や攻撃範囲だけみれば、いずれも敵基地攻撃に応用できる装備品だ。だが、防衛省幹部は「あくまでも日本防衛のためだ」と強調し、専守防衛の範囲内との立場を崩さない。

 専守防衛の下で認められない装備品について、小野寺五典防衛相は「相手国の壊滅的破壊のみに用いられる攻撃的兵器だ」と述べるにとどめる。政府が専守防衛と敵基地攻撃の境界線を明確にしなければ、高い攻撃能力をもつ装備品の導入がなし崩しに進みかねない。
小野寺五典防衛相は12月8日、最新鋭ステルス戦闘機F-35Aに搭載できる射程距離900キロメートル程度の長距離ミサイルの導入を推進すると公式発表した。

また最近では、日本の防衛省がヘリ搭載護衛艦“いずも”を軽航空母艦に改造し、艦載機としてF-35Bの導入推進を検討するという日本のマスコミ報道が相次いだ。

敵基地攻撃能力については米国に依存するというのが日本の基本方針だが、北朝鮮の核兵器保有という現実に対応する為、敵基地攻撃能力保有に向かっている。

EA-18Gグラウラー電子戦機導入に関しては、いずも空母化、F-35B導入同様に怪しい情報である。特に>EA18G(通称グラウラー)は大量の電波を発射する装置をもち・・・今回導入しようする電子戦機は、単なる電子戦機ではなく、敵国上空まで侵入し、EA-18Gグラウラーからしてエスコートジャマーであり、最終的にEMP(電磁パルス)攻撃を仕掛けようと言うのか?

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最近、自衛隊に関して怪しい情報が飛び交っている。


なんでもありになってきた、限られた5兆円の防衛予算から考えて、さすがに欲張り過ぎだろう。

H30年度予算において (9/64)
○ 早期警戒管制機(E-767)の能力向上(1機:84億円)
現有のE-767の警戒監視能力の向上のため、中央計算装置の
換装及び電子戦支援装置の搭載等に必要な機体改修を実施
E-767に電子戦支援装置の搭載する予算を要求している。

日本はEMP攻撃について研究を開始している。


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日本のEMP(電磁パルス)攻撃は核による電磁波を使用して相手の防空網と通信網を無力化するのではなく、主に、電力によって電磁パルスを発生させ策源地に照射し、無力化しようというものだ。

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ミサイルや爆弾にEMP弾を搭載する方が効率的であり、電子戦機に搭載する案はいかがなものかと思う。

だいいち、開発中のF-3高出力小型レーダーにはEMP攻撃能力を備えている。

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F-3に搭載する予定である、世界一の半導体技術ガリウム・ナイトライド(GaN)半導体(窒化ガリウムとも云う)素子を用いた次世代型ハイパワー・レーダーは、現在世界各国で主流となっているレーダーはガリウム・砒素(GaAs)半導体素子を使ったAESAレーダーより出力が3倍もある、従って探知距離が飛躍的に伸び、EMP攻撃も可能だ。
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日本の電子攻撃機導入には中国を牽制する目的もある。日本は電波情報を収集する測定機と訓練機は持っている。電子戦機は保有していないのだが、F15PreMSIP機を改装すればいいと思うので、わざわざ電子戦用攻撃機の導入を検討する必要があるようには思えない。

日本が電子攻撃機を保有すれば公海上から北朝鮮のミサイル基地を攻撃する能力を備えることになり、真剣に策源地攻撃を検討している証拠であろう。

巡航ミサイル導入、いずも型護衛艦の空母改造検討など、相次いで攻撃用兵器の導入の流れからすれば、筋道から外れてはいないが、F-18E系列の機体を導入するより、F-15JPreMSIP機を電子戦機に改造するか、専用ポッドを吊り下げれば済むのではないかと疑問に思う。

日本経済新聞の1月1日、日本政府が2019~2023年中期防衛力整備計画に電子攻撃機 EA-18G等を数機導入する法案を含める方針という記事は、ある程度裏をとった情報であり、リークされた可能性があると思う。トランプ大統領の米国の兵器を買えという意向にそったやむをえない政治的妥協かもしれない。

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EA-18Gグラウラーは、AGM-88 HARM対レーダーサイトミサイルでレーダーを直接攻撃する能力もあるが、電磁パルス(EMP)を大量照射できる能力があることは、今回初めて知った。

EA-18Gグラウラー搭載するAGM-88 HARM対レーダーミサイルの射程距離は 約148kmに達するが、電磁パルス照射距離は不明だが、「>防衛装備庁によると電子攻撃機の射程は数百キロメートル。」との記事を素直に読めば、電磁パルス有効照射距離が数百キロメートルあると読めるが・・・・はなはだ疑問である

日本経済新聞は、これらの武器が敵基地攻撃用として使われうるという指摘に対して、匿名の防衛省幹部が「あくまでも日本の防衛のため」として、専守防衛の範囲内だと主張したと伝えた。小野寺防衛相は「相手国の壊滅的破壊(攻撃憂慮)がある時にのみ使用できる攻撃兵器」という発言だけをしている。

憲法解釈で何でもありになる可能性があるのに、手足を縛る現状の国内法はいい加減どうにかしなくてはいけない。ゆえに、憲法九条の改正が焦眉の急だ。


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岐路に立つ防衛政策 ~“敵基地攻撃” “防衛費”は~
【NHK】クローズアップ現代 2017年6月22日(木)

核・ミサイル開発を加速させる北朝鮮や、海洋進出を強める中国など、安全保障環境が大きく変化する中、自民党の安全保障調査会は20日、敵の基地を攻撃する能力の保有や、防衛費の確保について踏み込んだ内容を記した提言の案をまとめた。今後、防衛力をどのように整備していくべきなのか。岐路に立つ防衛政策のあり方を考える。

出演者

岡本行夫さん (マサチューセッツ工科大学シニアフェロー)
添谷芳秀さん (慶應義塾大学教授)
中村大祐 (NHK記者)
武田真一・鎌倉千秋 (キャスター)


■ 敵基地攻撃?防衛費増額? 最前線の議論は

――敵の基地を攻撃する能力、そして防衛費の増額。今、こうした議論が進んでいることをご存じでしょうか?

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弾道ミサイルの発射を繰り返す北朝鮮。海洋進出を強める中国。そして、予測が困難なトランプ政権の動向。安全保障の環境が変化する中、今、自民党内で防衛政策の抜本的な見直しを目指す議論が進んでいます。敵のミサイル基地を攻撃する「敵基地反撃能力」。そして、防衛費の倍増を示唆する文言など、踏み込んだ表現が並んでいます。今、岐路に立つ日本の防衛政策。議論の最前線に密着しました。

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鎌倉:こちらが、自民党の安全保障調査会が、一昨日(20日)とりまとめた提言案です。今後のわが国の防衛力、および日米同盟のあり方に関する中間とりまとめ。これは国の防衛力の在り方を決める2019年度からの5か年計画に反映させようと、自民党内で検討を重ねて、今回、中間的にとりまとめたものです。まさに防衛政策の最前線の議論がここに盛り込まれています。中には“サイバー攻撃能力”、“早期警戒衛星”、さらには“敵基地を攻撃する能力”といった、現在、自衛隊が持たない、さまざまな能力の整備も提案されています。

――専守防衛の考え方のもと、防衛力は必要最小限にとどめるとしてきた戦後日本。その専守防衛の中で、どこまでが可能なのか、改めて議論になりました。


■ “敵基地攻撃論” 専守防衛どこまで


“わが国独自の敵基地反撃能力の保有について、実現に向けた検討を迅速に開始することを求める”。提言案の中でミサイル防衛に関する議論の中心となった小野寺元防衛大臣です。エスカレートする北朝鮮の挑発に対し踏み込んだ対応が必要だと考えていました。小野寺氏が敵基地攻撃能力を持つべきだと強く感じたのは3月。北朝鮮が弾道ミサイル4発をほぼ同時に日本の排他的経済水域などに落下させたことがきっかけでした。

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自由民主党 小野寺五典元防衛大臣

「北朝鮮は『日本にある在日米軍基地を攻撃する訓練だ』と言ったわけです。明確に日本に対する攻撃ですし、いつどこから撃たれるかわからない。今までのミサイル防衛システムだけでは不十分。その危機感を強く持ちました。」



小野寺氏の危機感の背景には、北朝鮮が複数の弾道ミサイルを同時に着弾させる能力を高めていることがありました。日本のミサイル防衛は、向かってくる弾道ミサイルを探知し海上のイージス艦や地上から発射するミサイルで撃ち落とす二段構えの迎撃体制を取っています。しかし、複数のミサイルが同時に発射された場合、迎撃できる数に限界があるという声が防衛関係者の間で強まっていたのです。

防衛省 防衛研究所 阿久津博康主任研究官

「もう格段に質的・量的に脅威のレベルは高まった。(アメリカの)国防総省が出している報告書では、移動式の発射台が50台程度ある。現有のミサイル防衛では対応は非常に難しいということになる。」


こうした中、小野寺氏は、現実の脅威に合わせて専守防衛の中で何ができるのか見直していく必要があると考えました。日本を狙うミサイルを発射前の段階で破壊するのは専守防衛の範囲内だと主張したのです。

自由民主党 小野寺五典元防衛大臣

「これは先制攻撃ではない。日本を攻撃する明々白々な事実があって、それに対して反撃するという意味で、一番ミサイルが撃ち落とせる確実な場所が発射する前の相手のミサイル基地。こういう能力を持てば、北朝鮮からすれば攻撃を先にすれば、自分が撃ったものは止められ、かえって多くのものが飛んでくるかもしれない。抑止力になると思っています。」


敵基地攻撃能力の保有は、これまでも北朝鮮が挑発を強めるたびに繰り返し唱えられてきました。これに対し、政府は“他に手段がないと認められるものに限り、敵の基地を攻撃することは憲法が認める自衛の範囲内”だと説明。一方で、実際に保有することには慎重論が根強く、“保有する計画はない”としてきました。しかし、今回の議論は、これまで持たなかった攻撃のための巡航ミサイルなど新たな装備にも及んでいたのです。

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自民党内で加速する議論に対して、野党からは、憲法の下で貫いてきた専守防衛の考え方を逸脱するのではないか、という声が相次ぎました。

日本共産党 笠井亮政策委員長

「歴代内閣は、性能上もっぱら他国の壊滅的破壊のために用いられる兵器は、いかなる場合においても保持が許されないと国会で言ってきた。巡航ミサイルの保有は、専守防衛を崩す暴論で明白な憲法違反。」


民進党の大串政務調査会長です。北朝鮮がさまざまな場所からミサイルを発射し兆候も捉えづらくなる中、敵基地攻撃能力がどこまで現実的な抑止力となるのか疑わしいと指摘します。

民進党 大串博志政務調査会長

「仮に敵基地攻撃能力を持ったとしても、それが100%万全なのか。武力による解決が本当に解決策になるのか、総合的な解決策になりえないのでは。ミサイルが飛んできた時に迎え撃つ専守防衛に沿った対応力を上げるのが本筋。」


鎌倉:今ありました、敵基地攻撃能力、改めて論点を整理したいと思います。まず、この能力を持つことが憲法や専守防衛の考え方と矛盾しないのか。それから、今の安全保障環境は、この能力を持たなければならない状況なのか。そして、持った場合に、本当に抑止力になるのか、費用や技術の面で、本当に持てるのかといった実現性の問題があります。

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■ 徹底討論 “敵基地攻撃能力”

ゲスト 岡本行夫さん(マサチューセッツ工科大学シニアフェロー)
ゲスト 添谷芳秀さん(慶應義塾大学教授)
中村大祐 (NHK記者)

――憲法や専守防衛の兼ね合いはどうなのかという声もあるが、どう考えるか?

岡本さん:これは1956年から、政府統一見解で、現行憲法は、日本が敵から攻撃を受けたときに“座して死を待て”と言っているわけではないと。だから敵基地を攻撃する能力を持つことは、憲法の許容する範囲内だという見方を出してますからね、法律的には決着のついている問題だと思います。じゃあ、実際にこれを持つかどうかって、これもそんなに大きな話じゃないと、私は思ってるんです。

だって、今ある護衛艦が、艦対艦ミサイルといって、敵の船を撃つミサイルを持ってます、大体射程150キロぐらいでしょ?北朝鮮が仮に日本を攻撃してきたら、北朝鮮の沿岸に近づいていって、150キロ離れた所から撃てばいいし、日本の戦闘機は170キロメートルぐらいのミサイルを、やっぱり船が対象ですけど、陸上施設に向かって撃つこともできる。だからそれは、やろうと思えば、やれるんです。

だから、もちろん巡航ミサイルとかなんとか、装備の種類の差をわれわれは議論しているにすぎないと思うんです。敵基地攻撃能力の一番大事なことは、向こうが1発目を東京に撃ってきた、ああ、やられちゃった、ああ、2発目は大阪に飛んできた、あっ、またやられちゃった。3発目は名古屋に、“その間何にもしないんですか?”ということなんです。

すぐに日本は報復する能力を持ちますよということが、敵の攻撃を抑止する能力になる。これが一番大事なところだと思います。

(添谷さんは今までの議論について、いかがですか?)

添谷さん:従来の日本の防衛政策からいうと、実際に、もし日本が例えば巡航ミサイル等を、持ったとしたらば、それはやはり、政策の重大な変更になるんだろうと思います。法律論的に言えば、岡本さんがおっしゃったように、すでに決着はついていて、例えば北朝鮮のミサイルの発射が目前で、それ以外に防ぐ方法がないときには、日本はそれは憲法の範囲内で、専守防衛の範囲内だという理屈を、これはもう確立しているわけです。

あとは、ですから実際にそういう兵力を持つことと、その法理論というのは、これまでは、いわば平行線で、別の領域の問題として動いてきてます。

今回の兵器を持つことが、もし実現をすれば、従来、平行線で動いていたものが合体するという話になるわけです。つまり敵基地攻撃を持つことが、法理論的には正しいんだから、それで、しかも北朝鮮の脅威を考えれば持つべきだという、そういう論理ですから。

ですから、そこに北朝鮮の脅威というものが絡むことによって、従来、別々であった、敵基地攻撃の問題と、法理論の問題が合体してしまったというようなことが、今回の自民党の提案の雰囲気なのかなというふうに思います。

――日本の安全保障環境は、こういった能力を持たなければならないような状況にあるのか?

岡本さん:北アジアというのは、世界で兵力の数からいって、第1位から第6位までの国のうち、4つの国が集中している。しかも、日本はすべての周辺諸国と国境紛争を抱えている。それは何が起こってもおかしくない状況にあると思います。だからそれに対して、備えをきちんとして、抑止するということは、これは大事だと思います。

(添谷さんは、いかがでしょうか?)

添谷さん:備え、抑止が大事だというのは、全くそのとおりだと思いますが、ここでの問題は、日本が敵基地攻撃の能力を持つことによって、それが抑止力に本当に寄与するのかどうか、そこはやはり専門的に詰めないといけないと思います。

――政府は敵基地攻撃能力について、どう考えているのか?


中村記者:敵基地攻撃能力について、政府は、現時点で保有する計画はないとしています。ただ、その上で、安全保障環境が一層厳しさを増す中、“常にさまざまな検討を行っていくべきだ”とも、表明してるんです。敵基地攻撃能力を巡っては、政府内にも、与党内にも、さまざまな意見があります。

例えば、迎撃ミサイルだけでは、対処に限界があると。なので、積極的に採用すべきだという意見がある一方で、アメリカに依存してきた、こうした能力を持つことは、日米同盟の中で、日本の役割を見直すことにもなるので、慎重に判断すべきだという指摘もあります。

さらに言えば、装備にかかる費用ですとか、運用までにかかる時間、近隣諸国との関係など、課題は多くありまして、野党や国民も巻き込んだ、十分な議論が必要になるのは間違いないと思います。

鎌倉:今回の議論でもう1つ、注目されているのが防衛費、お金の話です。こちらは防衛費の推移です。

今年度予算では5兆円余りです。全体としては増えてきているんですが、GNP、GDPの1%という水準は維持されてきました。その背景にあるのが、昭和51年に閣議決定された、いわゆる“GNP1%枠”。つまり、“防衛費をGNPの1%程度に抑える”という原則です。

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これは昭和61年に撤廃されたんですが、引き続き、その水準は維持され、専守防衛を掲げる日本の予算面での歯止めとして機能してきました。今回の提言案では、その防衛費について、GDPの2%という、大幅な増額を示唆する文言が入りました。どのような議論があったんでしょうか。

■ 防衛費増額? 議論の舞台裏

防衛費の在り方を巡っては、非公開の場でさまざまな考え方がぶつかり合っていました。当初、メンバーの間からは、これまで1%程度で推移してきた防衛費の大幅な増額を数値目標で示すべきだという声が上がっていました。

出席者

“トランプ大統領がNATO加盟国にGDPの2%の国防費を達成するよう要求。日本も検討すべきではないか”


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中心メンバーの1人、中谷前防衛大臣です。中谷氏は安全保障環境の変化に合わせて防衛費を増額していくべきだという意見でした。

自由民主党 中谷元前防衛大臣

「今の(防衛費の)レベルでは足りない。中国は年々二桁の伸びをしているのに、日本はずっと現状維持。中国とのパワーバランスが取り返しのつかない状況になりつつあるので、しっかりと検討して要求していきたい。」


中谷氏の考えには、アメリカがトランプ政権に変わったことも影響していました。中谷氏は、日米同盟の強化に長く関わってきたアーミテージ元国務副長官から“トランプ政権は、日本により積極的な防衛協力を求めるだろう”と指摘されたといいます。

自由民主党 中谷元前防衛大臣

「今の時点でどういう言葉が適切か聞いた時に“アライアンス・イズ・ワンハーフ・アンド・ワンハーフ”。これは同盟は半分半分だよということで、日本も役割をしっかり果たさなければいけない。同盟の半分は果たさなくてはいけないという言葉と私は受け止めました。」


これに対して、防衛費はあくまで抑制的であるべきだと主張する議員もいました。岩屋元外務副大臣です。

自由民主党 岩屋毅元外務副大臣

「防衛費は少なければ少ないにこしたことはない。党の中には違うことを言う人もいますが、私はいつもそう思っています。できれば(国と国の)いがみ合いをやめて、皆が少しずつ防衛費を減らせる環境を作って、国民がより幸せになるために、そのお金を使う。」


社会保障費が膨らみ、財政がひっ迫する中、防衛費を大幅に増やすことは国民の理解を得られないと岩屋氏は考えていました。

支援者の男性

「コメの単価が上がったらいいな。安全保障もあるけど、やっぱり自分たち農家はコメ(の単価)が1万円を超えたらいいな。」

自由民主党 岩屋毅元外務副大臣

「安全保障の問題も気にはなるけれど、もっと身の回りのことで解決して欲しいことは、たくさんあるということ。」


4か月余りに及んだ議論。今回の中間とりまとめでは、防衛費増額をにじませながらもGDP2%の目標は“参考に”という表現にとどめ、今後も検討を続けることになりました。

自由民主党 中谷元前防衛大臣

「やはり日本はできるところは独自でやっていかなければならない。そういう部分は増やしていきたい。1%ありきではなく、所要量を検討した上で整備をしていかなければならない。」

自由民主党 岩屋毅元外務副大臣

「必要最小限のものは国民の理解を得ていく必要があると思いますけれど、できるだけ大きく膨らまないように政権与党は努力をしていかなくてはいけない。」


■ 岐路に立つ防衛政策 専守防衛のあり方は

――費用の問題も含めて、日本の防衛力の整備のあり方をどう考えていけばいいのか?

添谷さん
:この敵基地攻撃能力というのは、軍事的、軍事戦略的にいったら、私はほとんど意味がないと思うんです。つまり、全面戦争を想定せざるをえない状況で、初めて使える能力ですから。そうしますと、自主防衛の気概、それから抑止というような観点から“持て”という議論は、それなりにあるかもしれませんが、防衛費との関係を考えて、日本にどこまで余裕があるのかということも、現実的には大変重要な論点で、日本にとってこれから、財政再建が焦眉の急であるということは論を待たないわけです。

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ですから、防衛費だけが聖域にはなりえないという大前提がある。その大前提で、これまでの日本の防衛政策のやってきたことは、限られた資源を再配分するということをやってきたわけです。

例えば、冷戦時代に北海道を中心に陸軍、陸上自衛隊が戦車を多数配備していた。それを最近では、南西方面に力点を移す。それを限られた資源の再配分というところで、知恵を使ってやってきたというのが、これまでの日本の防衛政策。その大前提にあったのが日米同盟です。ですから、日本の能力というのは、日米同盟を前提にして考えるという大前提は、これは当面、変えようがないわけですから。

そうしますと、今の自民党の雰囲気でちょっと気になるのは、2%的なものが、わりと空気として存在をしていて、それが冷静な軍事的な戦略論の障害になっている部分ではないかという懸念を、なんとなく感じます。

――備えの強化、そして専守防衛の両立、どう考えていけばいいのか?

岡本さん
:2%というのは、ちょっとむちゃだと思います。そこに達するためには、あと5兆円積まなきゃいけないわけですから。だけども、今の日本が、1976年からもう一方的に、日本は一定の防衛力だけ持てばいいんだと、周辺の脅威がどのくらいかかったって、それは関係ないんだという、この防衛力整備の思想を取るようになってから、日本だけが、ほかの国がどんどんどんどん伸びているのに、ほとんど伸びてないんです。

2000年を100としますと、今、中国は7倍、700以上伸びてるんです。日本は101ですから。こうやって、“じゃあ、あの国は防衛なんて、あまり関心がないのか”と思わせる。防衛費といったって、45%は自衛隊員の給料と、それから食料費なんです。

だから正面装備のところは、そういうふうにどんどんと切り込まれていって、20年前には、日本の護衛艦って60隻以上あったんです。今はわずかに47隻です。これは周辺の脅威が、どんどんと伸びてることと比べて、いかにもおかしいという感じがします。

じゃあ、どこまでも伸ばせればいいか、それはもう無理だと思います。やっぱり日本は、アメリカとの同盟の中に、自分たちの抑止力の強化と安全を確保していかなければいけない。ですから、この間、安保法制が通りましたけれども、アメリカ軍と、より有機的に、効率的に組み合わさって、防衛体制を作っていく、その方向への検討は、もっと必要だと思います。

――政府は今後の防衛政策、どう進めようとしているのか?

中村記者
:ある防衛省幹部は、中国が海洋進出を強め、北朝鮮による核・ミサイル開発が進む中、現状を踏まえれば、将来的に防衛費は増えていくことになるだろうという見方を示しています。

今後5年間の防衛費の総額などを決める、新しい中期防衛力整備計画は、来年末にも決定される見通しで、今後、議論が本格化していくことになります。安全保障の変化をどう見極め、国民の安全を守る最善の策を、どう整えるべきなのか、議論の行方を注目したいと思います。

――これからの日本の防衛力、憲法や専守防衛の考え方のもと、何ができるのか。日本を取り巻く状況をどう捉え、どこまで費用をかけるのか。私たちも考えていかなくてはならない大切な論点です。

クロ現+








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EA-18Gは、アメリカ海軍の電子戦機で、EA-6B プラウラーの後継機として複座型のF/A-18Fスーパーホーネットをベースに開発された。愛称はグラウラー(Growler:「うなる者」の意、「グロウラー」と読む場合もある)。                    
開発経緯 
アメリカ海軍では、2010年から減勢が始まるEA-6Bの後継機としてF/A-18F Block2戦闘攻撃機をベースとした電子戦機を開発することとし、F/A-18F(F-1)を使用して初期の飛行デモンストレーションが実施され、2001年11月15日に完了した。2003年12月29日にはアメリカ海軍が、5年間のシステム設計および開発(SDD)契約をボーイング社に与え、海軍の正式プログラムとしてスタートした。

アメリカ海軍はボーイング社に試作機2機の開発契約を与え、2006年8月16日に試作初号機(EA-1)がボーイング社セントルイス工場に隣接するランバート国際空港で初飛行し、9月22日にアメリカ海軍に引き渡されてパタクセント・リバー海軍航空基地の海軍航空戦センターで試験が開始され、試作2号機(EA-2)も2006年11月13日にランバート国際空港で初飛行を行い、11月29日に海軍航空戦センターへ引き渡されている。

EA-18G量産機は2006会計年度に4機の初期生産型が発注され、2007年1月には試作機を使用してのAN/ALQ-99戦術妨害装置ポッドによる妨害飛行試験にも成功している。

2007年9月24日に量産初号機(G-1)がアメリカ海軍へ引き渡され、2008年6月4日には艦隊即応飛行隊(FRS)向けの量産機の引き渡しが開始され、まずホイッドビー・アイランド海軍基地の第129電子戦飛行隊(VAQ-129 Vikings)に配備されて乗員訓練が開始された。続いて最初の実戦部隊となる第132電子戦飛行隊(VAQ-132 Scorpions)への配備が開始され、2009年9月に初期作戦能力(IOC)を獲得した。

機体構成 
EA-18Gはスタンドオフ電子妨害、護衛電子妨害、自己防御電子妨害などのミッションをこなす機体となるもので、EA-6B(ICAPIII)を基本にした能力を備えている。

電子戦装備としては、AN/ALQ-99戦術妨害装置(TJS)ポッド、AN/ALQ-218(V)2無線周波受信システム、通信対抗手段セット(CCS)を搭載する。また、火器管制レーダーはAN/APG-79アクティブ電子走査アレイ(AESA)レーダーで、F/A-18E/F Block2と変わらない。本機では固定武装はオミットされており、F/A-18E/FではM61 20mmバルカン砲が搭載されることになる機首内スペースにも電子戦用機器を搭載している。また、F/A-18E/Fと共通する部分が多いため、高い対地攻撃能力と対空脅威に対する自己防御能力も有する。

ハードポイントはF/A-18E/Fの11箇所から両翼端のミサイルランチャーが電子戦用ポッドに変更されたため9箇所になり、うち胴体中心線下のステーションナンバー5と両主翼下中央のステーションナンバー2と8にはAN/ALQ-99戦術妨害装置ポッドが装備される。胴体下のものは低バンドの妨害装置ポッドで、両主翼下のものは高バンドのポッドである。残りのステーションにはミッションに応じた装備品が搭載され、うち2箇所は原則としてAGM-88 HARM対レーダーミサイルの搭載ステーションとされている。また、ステーション4と6にはAIM-120 AMRAAM空対空ミサイルを搭載できる。フェリー飛行の際には胴体下と翼下に480ガロン(約1,817リットル)タンクを計5個装着して1,800海里(約3,334km)飛行できる。

コックピットはF/A-18Fと基本的に変わらないが、後席には電子妨害士官(ECMO)が搭乗し、多機能表示装置にECM状況などの表示が行える。また、前席のパイロットも同じ情報を多機能表示装置に映し出すことが可能である。

採用国 
当初からEA-18Gとして発注・納入を受けているのは、現在のところアメリカ海軍のみである。

オーストラリア空軍は、F-111C戦闘機の後継機として導入を予定していたF-35の開発遅延により、更新計画を予定通り進めるため代替機(F-35の採用は既に決定しているため、同機が導入されるまでの「つなぎ」)としてF/A-18Fを24機導入しているが、これらF/A-18Fのうち12機には、将来F-35が導入された際にはEA-18Gへの改修・転換を図ることを考慮して、電子戦機への改修に必要な配線等が既になされている。

2012年8月にオーストラリア政府がこの改修案を正式決定したため、将来的にオーストラリア空軍がEA-18Gの運用国となることが決定した[1]。当初の計画通り12機がEA-18Gへの改修・転換を受け、運用能力獲得に必要な機体改修費や訓練システム導入費などの経費は15億ドルと予定されている。

しかし、その後オーストラリア政府は24機をそのまま戦闘攻撃機として使用し、新たにEA-18G 12機を導入する計画に変更したため改造は行われないことになった。オーストラリア空軍向けEA-18G初号機は2015年7月30日に初飛行し、米本土でオーストラリア空軍へ引き渡された後、アメリカ海軍第9試験評価飛行隊(VX-9 Vampires)で6ヶ月間の実用試験が行われた。オーストラリア本土へは2017年2月からフェリーフライトが開始されている。


性能諸元 
全幅:13.62m(主翼端ポッドを含む)/9.94m(主翼折り畳み時)
全長:18.38m
全高:4.88m
主翼面積:46.45m2
空虚重量:14,552kg
最大離陸重量:29,938kg
ゼネラル・エレクトリック製F414-GE-400 ターボファン×2基
エンジン推力:97.9kN(A/B使用時)
最大速度:マッハ1.8
戦闘上昇限度:15,240m
乗員:2名
武装
AIM-9 サイドワインダー
AIM-120 AMRAAM
AGM-88 HARM



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昨日の衝撃的なロイターの観測記事は少なからず、ATLAの方々に衝撃はあったようなのですが、会場では、当然F-3が開発される前提で全てが動いていました。

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もしF-3が開発されなければ、この会場にある膨大な開発案件の多くが無駄になりかねない。

田園都市線が途中で止まった影響で会場は10時ギリギリで受付を済ませました。
オーラスセッションの会場へ行くと多くの関係者や私のようなマニアが立ち見状態なので、2Fのサテライト会場に移動。ここもほぼ満員でしたが、座ることができました。

■「サイバー技術と防衛」 

サイバー技術と防衛は当初聞き流して途中で展示会場へ移るつもりでしたが、経済産業省 サイバーセキュリティ・情報化審議官伊東審議官の話は非常に有意義だった。聞けば聞くほど、サイバー空間こそ21世紀の戦場の主戦場であり、最前線である。いざ開戦となった場合、実際の戦闘が始まる前にサイバー空間で全てが決まってしまう。

軍隊にとって情報通信は、指揮中枢から末端部隊に至る指揮統制のための基盤でありICTの発展によって情報通信ネットワークへの軍隊の依存度が一層増大している。

軍隊は任務遂行上、電力をはじめとする様々な重要インフラに依存しており、これらの重要インフラに対するサイバー攻撃が、任務の大きな阻害要因/弱点になり得る。

防御より、攻撃側が有利だ。攻撃側がサイバーで奇襲を行い、成功すれば相手の目を奪う。

そのため、サイバー攻撃は敵の軍隊の弱点につけこんで、敵の強みを低減できる非対称的な戦略として位置づけられつつあり、多くの外国軍隊がサイバー空間における攻撃能力を開発しているとされている。

また、中国や北朝鮮などに悪意を持った害を加えようと、物理的な手法によって直接攻撃するよりもサイバー空間を通じた攻撃を選択する方がより容易である場合が多いと認識している。

さらに、情報収集目的のために他国の情報通信ネットワークへの侵入が行われているとの指摘があり、より多くの機微な情報がサイバー空間に保管されるようになるにつれ、こうしたサイバー攻撃による情報窃取の被害はより重大なものとなってきている。

また、GPSへのハッキングも日常的に行われ、知らぬ間にウィルスが仕組まれているケースなどもはや、サイバー空間・宇宙空間は新たな戦闘空間である。ちなみに北朝鮮上空では、GPSが微妙に位置がずれるという。微妙にずれれば正確なピンポイントでなければ意味がないバンカーバスターが当たらないことを意味する。地中奥深くに逃げ込んだ金正恩にとってはそれだけで十分である。

また、米国内でも微妙にGPSがずれる原因を探ったところ、電子時計がなんとC国製品を使っていたものがあった事が判明、意図的か単なる不良品かは不明だが、軍やインフラ関係のチップ等からC国製品は一切排除するとのことだ。

今やサイバーセキュリティは、各国にとっての安全保障上の重要な課題の一つとなっている。

なお、米軍は、情報通信ネットワークが無くなった場合の戦闘訓練を行っている。

■極超音速飛行技術に関する研究について

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JAXA-ATLA研究協力の取組は緊密化しており、研究によっては一体化しつつある。特に極超音速機/極超音速複合サイクルエンジンについてはかなり緊密だ。



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従来JAXAは水素燃料で極超音速を目指すとしていましたが、やはり容量が莫大となってしまい、炭化水素(ジェット燃料)を使う方向に舵を切ったとのこと。

JAXAは極長音速機を加速・加速で大気圏外飛行を目指すとのことでしたが、ATLAは加速・極超音速巡行を目指す方向だと言う。

これは、ATLAが滑空弾/ウェーブライダーの実用化を目指す方向であると思う。

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航空装備研究所パンフより



■特別講演2:XF-2技術・実用試験における教訓事項等について元航空自衛隊 XF-2初代チーフテストパイロット三輪 芳照

とても興味深い話だった。米国と共同でXF-2開発の苦労はなみ大抵の努力ではなかった。何でもAs Is 仕様書通りと受け流し、如何に日本側の意見を通す努力は傾聴に値した。

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なお、第1展示会場は装備開発官(統合装備担当).装備開発官(航空装備担当)
航空装備研究所 岐阜試験場なのだが、入り口すぐ左にX-2コックピットに360度画像画像が映されていた。映像を見ると、T-4のコックピットを流用しただけのことあって、十分に広く、試験測定機材のスペースあてられており、2人乗りに改造すればそのままT-4練習機の後継に転用可能と思った。
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将来戦闘機関連技術 概要

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将来戦闘機のオーラルセッションに関しては、パネル展示やパンフレット等従来入手可能な詳細以上の話はあまりありませんでした。

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当該事業は、平成27年度から29年度にかけて、先行研究の成果等に基づく複数の機体モデル案に対し、トレードオフスタディを実施するとともに、所要の情報量を適切に処理することができるシステム・アーキテクチャを備えた将来戦闘機システムについて、パイロット・イン・ザ・ループ・シミュレーションを実施し、これらをもって将来戦闘機の概念設計技術及びシステム成立性検証技術を検討するものである。
現在最新の将来戦闘機上図の形が26DMUからマイナーチェンジを重ね出来上がっている最新の形だと思えます。

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すでに将来戦闘機=F-3の基礎研究は着々と進み、
兵器開発に必要な「情報要求」(RFI)と呼ばれる手続きで、本来であれば日本が求める戦闘機のコンセプトが書類に書かれている。しかし、書類に目を通した企業関係者は「どんな戦闘機を作りたいのか、まったく分からなかった」と話す。
を読むと、F-3の戦闘機がどのようになるかまったくわからないのなら、参加しないのですねと、F-3計画から海外企業を合法的に締め出す深謀遠慮かと感じるシナリオのような気がしてしかたありません。
参加を打診したのに参加しないのは御社の御都合と違いますか?という、なにやら池井戸潤の小説の一節が思い浮かんでしまいます。

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ウエポン内装の研究だが昨年と同じ風洞模型が展示してあった。
そこで、あらためて、ウエポンベイ内を覗いてみると・・・
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よく見れば、ミサイルはダクテッドファンがありミーティアもしくは将来中距離空対空誘導弾(JNAAM)ではないか!昨年は気が付かなかったが、今年1月産経新聞報道されるまでミーティアベースでJNAAMが開発されるとは知らなかった。昨年のシンポジウムでは勝手にASM-3だと思っていた。
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説明のATLAの担当者に確認したところ「このミサイルはミーティアでもJNAAMでもなく、特定のミサイルを意識したものではありません」とのこと・・・・・
「そんなわけないだろう!」だったらダクテッドロケットのミサイルではなく一般的なロケットエンジンのミサイルで実験するだろう。

風洞実験はほぼ開発設計図が完成していないと作らないし、ましてや音速飛行時の空気の流れの数値データが無いわけであるから、ほぼ実機に近いはずである。
搭載ミサイルの細部まで気を使っているのだから、F-3延期はますますガセと確信して。
なお、風洞実験のミサイルは2種類製作したという。もう一種類はどのようなミサイルなのかごまかされたが、AAMだと言うので、AAM-4BかAIM-120 AMRAAMのような標準タイプだと思われる。

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「ウェポンベイにASM(空対艦ミサイル)やCM(巡航ミサイル)の搭載は可能か?」と、

質問したところ、サイズによりますと、私の遠回しな、島嶼防衛用新対艦誘導弾がのエアダクト入り口の変更が左図のようにF-3の搭載を意識したのではないかという仮説と、CM開発状況について探りをいれた質問をいきなり愚問に落とされてしまいました(笑)





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上の写真は昨年の展示模型 AAMの形状まで気が付かなかった・・・

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実際に、触ってみると軽い、20~30%アルミ構造より軽くなるそうだが、ファスナーがなく、その分の軽量化も大きい。

そこでATLAの方にまた意地悪な質問をしてしまいました。
一体化構造の場合、破損した場合の修理は航空基地での修理は不可能ではないか?・・・されては困る嫌な質問だったらしく・・・「素人の分際で・・・」と思われてしまった。曰く「現代の航空機は精密機器の塊なので、構造にまでダメージを受ければその時点で現場航空基地のメインテナンスでは無理でしょう」と、ちょっと嫌な顔をされて回答。そこで、将来的には「3Dプリンターの活用等で応急修理はできませんか?」とフォローの質問をしたところ、「場合によりますね」・・・まあ、常識的に考えれば100のうち私達素人に教えてくれるのは1~2なのだろう。

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XF-9の模型はファンが回転して子供並に心がときめいてしまった。
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パンフ
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展示
XF-9エンジンは世界最高のエンジンになると思う。
そう思って、二人のATLAの説明員の方に14/15に聞いた。

材料、加工技術、設計等世界最高のエンジンであることは間違いないと太鼓判をおされていましたが、一人の方はとはいえ、製品化や量産製造ノウハウとなるとまだまだ米国にはかなわないとの回答でした

確かに、試作基の設計政策は勝っていたとしても、いざ量産製品化となると、米国が培ってきたノウハウは一日の長がある。


執筆中



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防衛省、F3戦闘機の開発決定先送り検討=関係者
【ロイター】2017年11月13日 / 13:23 / 16分

[東京 13日 ロイター] - 国産を視野に入れた航空自衛隊の次期戦闘機「F3」について、防衛省が開発決定の先送りを検討していることがわかった。2018年夏までに国産・国際共同開発・輸入のいずれかから選ぶ方針だったが、中国が空軍力を増強する中、将来にわたって日本の航空戦力が優位を保つための戦闘機の姿を明確に描けていないためだ。                         
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複数の関係者によると、次期中期防衛力整備計画に具体的な事業として盛り込まない公算が大きいという。

F3は、2030年ごろから退役が始まる空自の支援戦闘機「F2」・約90機の後継機。開発から調達、維持管理、廃棄までを含めた総事業費は4兆円とも言われ、各国の防衛産業が大型の武器開発案件として参画に関心を示している。

防衛省は、19年4月から始まる5カ年の中期防で事業化することを目指し、日本で単独開発するのか、他国と共同開発するのか、外国から輸入するのかを18年夏までに決めることにしている。昨年から2度、検討に必要な技術情報を収集するため、情報提供に応じる企業の募集を行った。

兵器開発に必要な「情報要求」(RFI)と呼ばれる手続きで、本来であれば日本が求める戦闘機のコンセプトが書類に書かれている。しかし、書類に目を通した企業関係者は「どんな戦闘機を作りたいのか、まったく分からなかった」と話す。

東シナ海上空で活動を強め、陸海空の3軍を合わせて2700機の作戦用航空機を有する中国軍は、ステルス戦闘機「J20」と「J31」を開発中。

英国の国防戦略研究所が発行する「ミリタリーバランス」によると、20年前後に運用を開始するとみられるという。さらに弾道ミサイルや射程1500キロ以上の巡航ミサイルを保有、ミサイル搭載可能な無人機も開発しているとみられる。

一方、日本は最新鋭のステルス戦闘機「F35A」を42機導入するほか、現主力戦闘機「F15」200機のうち、半分の100機の近代化改修を予定している。

F15の残り100機の扱いが決まらず、F2が退役していく中で、「航空優勢を維持するには後継機をどんな戦闘機にすべきか、省内で意見集約ができていない」と、政府関係者は話す。

イージス艦や陸上配備型イージスなどを含め、「防空体制全体の中で考える必要がある」と同関係者は指摘する。

複数の関係者によると、共同開発を選択する場合の相手国選びの検討も順調に進んでいない。本命の米国はF22が現役、F35も配備が始まったばかりで、新たな戦闘機を共同開発するにはタイミングが合わない。今年春から実際に共同研究を進めている英国も有力候補だが、政府関係者は「さまざまな声がある」と話す。

さらに今年7月に戦闘機の共同開発で合意したドイツ・フランス連合も新たな候補として浮上。「もっと時間をかけて慎重に検討したいという声が省内にある」と政府関係者は言う。

日本の防衛費はここ5年、毎年0.8%のペースで伸びている。しかし、北朝鮮が核と弾道ミサイル開発を急ピッチで進める中、ミサイル防衛の強化を優先。F35や無人偵察機「グローバルホーク」、新型輸送機「オスプレイ」など、米国製の高額な武器調達も増えており、財政的な観点からF3の開発を懐疑的にみる向きもある。

政府関係者は「決定は先送りになりそうだ」と指摘。次の中期防では、F3については数行触れるだけになるかもしれない」と話す。

防衛装備庁はロイターの問い合わせに対し「現時点において判断を先送りするといったことも含め、どのような判断を行うか何ら具体的に決まっていない」としている。

久保信博、ティム・ケリー 編集:田巻一彦
F3戦闘機の開発決定先送り?ロイター以外報道をしていないし、関係者とはいったい誰だ?今のところ防衛省が何か発表したわけではないので、F3戦闘機の開発決定先送りは、単なる憶測記事であると思う。

「2018年夏までに国産・国際共同開発・輸入のいずれかから選ぶ」のを先送りなのだから冷静に考えればF-35輸入も先送りだ!

仮に関係者が流したとしたら、F-3国産戦闘機計画を守るためのフェイクニュースで、あくまでも、死んだふりの「検討か?」にすぎない・・・

純国産とまではいかなくとも、国産戦闘機F-3を飛ばすのは自衛隊の悲願である。
FSX痛い目に遭い、米国の目に隠れて高機動戦闘機の研究を立ち上げて、いったい何のためにわざわざ実験機X-2を製作し飛ばしたのか?

兵器開発に必要な「情報要求」(RFI)と呼ばれる手続きで、本来であれば日本が求める戦闘機のコンセプトが書類に書かれている。しかし、書類に目を通した企業関係者は「どんな戦闘機を作りたいのか、まったく分からなかった」と話す。

↓の書類はその「情報要求」(RFI)だが

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確かに・・・・

>書類に目を通した企業関係者は「どんな戦闘機を作りたいのか、まったく分からなかった」 私が読んでも・・・・もそりゃ何が書いてあるかまったくわからないが・・・・
他の各種新兵器の公募もまったく同じように書かれており、どう考えても上の記事が
おかしな話であることは明白だ。

>どんな戦闘機を作りたいかは、関係者やマニアにとって明白にわかりきっている。
今更、三菱重工や国内軍事航空産業各社が知らないわけはない。

将来の戦闘機(F-3)に求められるのは、敵を凌駕する高度な技術を駆使した新たな戦い方が必要である。すなわち「高度に情報(Informed)化/知能(Intelligent)化され、瞬時(Instantaneous)に敵を叩く「i3 Fighter」が必要である。具体的には、

①   射撃機会を増やすのと無駄弾を無くすために、誰かが撃てる、打てば当たるクラウド・シューテイング。
②   電波妨害に負けないフライ・バイ・ライト・システム
③   世界一の素材技術を使い、敵を凌駕するステルス性。
④   世界一の半導体技術で次世代ハイパワー・レーダー。
⑤   世界一の耐熱材料技術で次世代高出力スリム・エンジン、などの開発。

詳細については↓
26DMU 2015/12/17(木) 午前 1:11
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26DMU 2016年11月24追記2防衛装備庁技術シンポジウム2016パンフより


まあ、三菱重工が開発主体となって、そこにBAeやロッキードマーチン、ボーイングが加わるか否か程度だろう。

このF-35導入を増やすとのニュースが影を落としているのは間違いない。
だいたい国産戦闘機を飛ばそうとしている本丸の防衛装備庁の技術シンポジウム前日にこのニュースを当てること自体政治的で意図的でいやらしい。

日本がこれから国産開発する戦闘機は、現状のF-2後継戦闘機が、30年後も中国やロシアに優位を保たなくてはならないが、現状プランで発展できるのり代があれば十分だろう。

防衛省は要求するコンセプトを参加希望企業に提示して、情報を集める「情報要求」を行ったが、現状のコンセプトの何が不満か?防衛省が新型戦闘機に要求する能力やコンセプトが無いというのは、おかしな話だ。少なくともポンコツ戦闘機F-35を42機より増やすより、F-2後継機の方がより中露を凌駕する戦闘機になるだろう。

FSX開発の際、全力で潰しに掛った米国政府・議会・産軍複合体をかわす方便で、
「F3戦闘機の開発決定先送り」のニュースを流していると考えるべきだろう。
米国の日本航空産業潰し工作については『「甦る零戦」副題:国産戦闘機VS.F22の攻防 春原剛 著(新潮社)』やのの前著『FSXを撃て』に詳しく書いてある。






日本の国産戦闘機潰しに抗する為のX-2計画であり、防衛・日本航空機業界の悲願であり、十分に注意していたはずだ。F-XをF-35に決めたのもずいぶん時間がかかった。だが、国産主力戦闘機開発の軸だけはぶれていなかった。

このニュースは、日本単独での開発資金は難しいので英国に打診したが、共同開発に至らなかったのではないか?ロッキードもボーイングも自社第六世代戦闘機を優先したいところなのだろう。 

米国の産軍複合体は日本の戦闘機開発は協力するどころか、今度も潰す気満々と思われる。

結局FX同様、石橋を叩いてなお渡らず先送りで時期を逸するようなものであるが、北朝鮮・中国がこれだけ危険な状況であるのに、問題の先送りは日本の短所である。

ならば至急F15J-msip更にF-15pre-msip機のAdvanced F-15 2040J改修を最優先すべきだろう。

F-2の寿命もカウントダウンも始まっている。時間がない。

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問題が続々発覚

トランプ米大統領の就任後、初めてとなるアジア歴訪の旅は「親愛なるシンゾウ」が一強体制を誇る日本から始まった。安倍晋三首相が先に来日した娘のイバンカ大統領補佐官をもてなし、57億円のカネを寄付することでトランプ一家を懐柔して用意万端。

来日したトランプ大統領は「日本の玄関口」である羽田空港ではなく、「日本占領のシンボル」ともいわれる首都・東京に置かれた横田基地に大統領専用機で降り立った。安倍首相とともにご機嫌にゴルフをし、翌日には日米首脳会談に臨んだ。

会談後の共同記者会見で、トランプ氏が力を込めたのは、日本に武器購入を迫った場面。「非常に重要なのは、日本が膨大な武器を追加で買うことだ。我々は世界最強の武器をつくっている」とのセールス・トークから切り出し、「完全なステルス機能を持つF35戦闘機も、多様なミサイルもある」と具体的品目の購入を迫った。

一方の安倍首相は「日本は防衛力を質的に、量的に拡充しなければならない。米国からさらに購入していくことになる」とあうんの呼吸で応じ、トランプ氏が列挙したF35や新型迎撃ミサイルのSM3ブロック2Aなどを購入することを挙げた。

はい、出ましたF35。

F35は、来年3月には青森県の航空自衛隊三沢基地に配備されることが決まっているものの、米国で自衛隊に渡された機体はソフトウェアが未完成なため、機関砲も赤外線ミサイルも撃てず、領空侵犯に対処する緊急発進待機の任務につけないことが判明している(参照:現代ビジネス2017年10月5日寄稿「自衛隊の次期戦闘機・F35、実は『重要ソフト』が未完成だった」)。

今のところ、戦闘機というより「ただの飛行機」に近いF35をもっともっと買えというのだ。F35は来年度防衛費の概算要求では1機あたり147億円もする。すでに42機を米国から買うことになっているのだが…。

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実はF35をめぐっては、トランプ大統領の訪日直前にも、米国内で深刻な問題が浮上していた。訓練ができないほどの深刻な部品不足と、整備体制の遅延である。

米国会計検査院(GAO)は10月26日、部品不足により、機体の整備や修理に当初目標の約2倍に当たる約172日を要しているとの事実を指摘。この結果、今年1月から8月7日までの時点で、予定していた飛行訓練は計画の約22%が実行できなかったと影響の大きさを指摘した。

また、昨年のうちに完成予定となっていた関連部品の整備修理施設の建設は大幅に遅れ、完成は2022年までずれ込むとした。その結果、18年からの6年間で維持費が約15億㌦(約1700億円)不足する見込みとなり、整備体制はさらに悪化するとの悲観的な見通しを示している。

このように、開発を進めた本家の米国でも問題が噴出しているのである。

そもそもF35は空軍、海軍、海兵隊と三者の異なる要求を基本設計に取り入れた結果、機体構造が複雑になり、重量増という戦闘機としての致命傷を負った。燃料を満載すると、エンジンが1個の単発にもかかわらず機体重量は35㌧にもなり、エンジン2個のF15戦闘機の40㌧に迫る。

その鈍重ぶりは「曲がれず、上昇できず、動けない」と酷評され、2015年には40年も前に開発されたF16戦闘機との模擬空中戦で負けるという失態を演じている。

つまり、F35は「最先端」とは言っても、衛星や他の航空機が集めた情報を統合する攻撃システムの「先端」でしかなく、団体戦なら能力を発揮するものの、個人戦では驚くほど弱いことが証明されているのだ。

こんな戦闘機に日本の防空を担わせようという航空自衛隊もどうかしているが、「もっと買え」というトランプ氏も相当に面の皮が厚いといわなければならない。

■「日本製」なのにアメリカから買う?

トランプ氏がF35にこだわるのは成功体験があるからだろう。

大統領に当選した後の昨年12月、トランプ氏は自らのツイッターで「F35は高すぎる」とつぶやいた。

すると製造元のロッキード・マーティン社の株価が急落。今年1月、同社のマリリン・ヒューソン最高経営責任者(CEO)はトランプ氏と会談し、F35を大幅に値下げすることを約束した。最終的に90機分の調達費を約7億2800万㌦(約820億円)も値下げしたのである。

大統領に就任してから約10カ月、上下両院とも与党の共和党が多数を占めるにもかかわらず、重要法案は何一つ成立していない。大統領選で廃止を約束したオバマ・ケア(医療保険制度改革)は残り、税制の見直しもインフラ整備関連法も実現していない。

数少ない成功体験であるF35にすがりたいトランプ氏に対し、贋物をほめる骨董屋の主人よろしく、安倍首相が共感してみせたのが共同記者会見の「武器トーク」だったのではないだろうか。

「武器トーク」に出てきた、弾道ミサイルを迎撃するSM3ブロック2Aの購入表明も素直には受けとめられない。

イージス艦から発射するSM3ブロック1は米国製だが、改良版にあたるSM3ブロック2Aは日米で共同開発し、日米で部品を生産する日米合作のミサイルである。

弾頭部を熱から守るノーズコーン、第2弾・第3弾ロケットモーター、上段分離部、第2弾操舵部といった精密技術が必要なパーツの開発を日本政府に依頼してきたのは米政府である。とくに宇宙空間に飛び出した後、自然な形で割れるノーズコーンは、下町工場の加工技術がなければつくれない現代の工芸品といえる。

ところが、このSM3ブロック2Aも米国から購入するのだ。なぜ国内の防衛産業で製造しないのか。

防衛装備庁の堀江和宏統合装備計画官は「国内産業が組み立て施設を持っていないからです。国内で部品を製造して輸出し、米国のレイセオン社で組み立て、完成したミサイルを輸入するほかない」という。

■返品はできません

しかも調達方法は、「現代ビジネス」で何度も指摘している通り、悪名高い有償対外軍事援助(FMS)方式である。

FMSとは、米国の武器輸出管理法に基づき、(1)契約価格、納期は見積もりであり、米政府はこれらに拘束されない、(2)代金は前払い、(3)米政府は自国の国益により一方的に契約解除できる、という不公平な条件を提示し、受け入れる国にのみ武器を提供するというものだ。

買い手に不利な一方的な商売だが、米国製の武器が欲しい防衛省はFMS方式による導入を甘んじて受け入れる。ただでさえ、防衛省のFMSによる調達額は近年極端に増えており、2016年度の米政府への支払い額は過去最高の4881億円に達した。

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防衛省資料をもとに現代ビジネス編集部で作成                                    
当然ながら、問題も噴出している。日本の会計検査院は10月26日、防衛省がFMS取り引きを精査できず、米国の言いなりになってカネを支払っているのではないかと指摘した。

防衛省が2012年度から16年度までにFMSで購入した武器類の不具合は734件(91億9118万余円)ある。このうち12件(3194万円)は、防衛省の担当者と武器を受け取った部隊との間の確認作業などに時間がかかり、米政府が期限とした1年以内を越えて是正要求したところ、米政府から門前払いされた。日本側の大損である。

例えば、海上自衛隊の要求にもとづき、防衛省がFMSで購入した151億3000万円にのぼるC130R輸送機(6機)と整備器材一式は、最初から整備器材が損傷していた。米政府に問い合わせている間に時間が経過し、修理を求めたにもかかわらず、米政府から「1年が経過している」として却下された。

防衛装備庁によると、米側に問い合わせても回答すらない場合があり、何度もやり取りするのに時間がかかるという。最初から契約通りの武器類が米政府から送付されていれば、起こり得ない問題ではないだろうか。

どれほど米政府の理不尽ぶりに腹が立とうとも、国内の防衛産業で同種の武器を製造すれば、開発、生産に膨大な時間とコストがかかる。限られた防衛費をやり繰りする防衛省としては唯々諾々として米政府に従うほかない。とはいえ、必要以上に米国から武器を買う必要がないことは言うまでもない。

ところが、安倍首相は共同会見の「武器トーク」の中で「米国からさらに購入していくことになる」と述べた。これが事実上の対米公約となり、米政府からの売り込みが加速するおそれがある。

すでに防衛省はFMSで購入したイージス・システムを組み込んだイージス艦2隻を追加建造しているほか、12月には同システムを地上に置いた「イージス・アショア」もFMSでの購入を決める。米国にとって日本は「カネの成る木」に見えているに違いない。
ポンコツ戦闘機F-35に日本の空は任せられない。

F-35が駄作な理由 2014/6/26(木) 午後 11:57 
2015/7/12(日) 午後 5:12
 

F-3のコンセプトである26DMUを発展させたバーチャル・ビークル(将来戦闘機)27~29DMU平成30年度将来戦闘機システム開発の実現性に関する研究(24億円)を計上している。

F-35と無人戦闘機だけでは日本を守りきれないのは明白である。


世界に売れる戦闘機を作ればいいではないか!
時間がもうない くだらないF-35売り込みは断固断るべきだ。
そのことは小野寺五典防衛大臣が一番よく知っているはずだ。


中国の脅威が増している。日本を守るのに 国産F-3次期戦闘機はMISTアイテムでありAdvanced F-15 2040J と 川崎重工製 国産無人戦闘機(UCAV) 
それに日本が開発している、各種ミサイルをもって、はじめて圧倒的なシナ軍を迎い打てるのである。




中国第一線戦闘航空機の現況
【航空宇宙ビジネス短信・T2:】10/31/2017

今のところは質的に優れているとはいいがたい中国の空軍力ですが、数の力にものを言わせ消耗戦で勝てるとの指導原理なのでしょうか。パイロットなど人的資源に限界がないのも中国の強みですが、ご覧のように国産技術に頼らない=外国技術を導入するため手段を選ばないのも中国の技術発展の特徴で、その分西側はセキュリティを強めないと技術が流出してしまいます。ここが中国技術の弱点ともいえるのですが、今後どんな非常識な戦力が搭乗しないとも限りません。今後も注視の必要が大いにありますね。


China's Air Force: 1,700 Combat Aircraft Ready for War
中国空軍力の現況 1,700機が作戦投入可能

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http://nationalinterest.org/sites/all/themes/tnitwo/logo.png                                                The National Interest Sebastien Roblin October 28, 2017
http://nationalinterest.org/blog/the-buzz/chinas-air-force-1700-combat-aircraft-ready-war-22940?page=show

中国人民解放軍空軍(PLAAF)は姉妹部隊の海軍航空隊(PLANAF)とともに戦闘用機材約1,700機を運用する。ここでは戦闘機、爆撃機、攻撃機を戦闘機材と定義した。この規模を上回るのは3,400機を擁する米軍のみだ。さらに中国は西側が把握していない機種も多数運用している。中国機多数はロシアやアメリカの機種を真似たあるいはコピーしたものであり、実力は把握できない。

[J-6/Q-5] ソ連と中国は1950年代に最も親密だった。ソ連は技術多数を供与し、そのひとつにJ-6があり、超音速MiG-19のクローンだった。数千機が生産されたが大部分退役している。ただし空気取り入れ口を改装した南昌Q-5の150機はまだ現役で精密誘導爆弾搭載用に改装されている。

[J-7] だが中ソ友好関係は1960年代に醜い結末を迎える。1962年にソ連は新型MiG-21を和解の一部として供与した。中国は和解は斥けつつ機体は確保しリバースエンジニアリングで頑丈だが重量の増えた成都J-7にした。生産は文化大革命のため遅れたが、1978年から2013年にかけ各型合わせ数千機を生産し今も400機近くがPLAAFとPLANAFに残る。

J-7は1950年代の新鋭機で操縦性と速度を実現した。マッハ2とF-16と同等ながら燃料、武装ともに搭載量が少ないし、小さなノーズコーン内のレーダーは能力不足だ。それでも中国はJ-7の性能強化を続けた。J-7Gは2004年導入でイスラエル製ドップラーレーダー(探知距離37マイル)と改良型ミサイルを視界外距離で運用できる。またデジタル式の「グラスコックピット」も備える。

この機体では探知能力に優れた敵の第四世代機に苦戦するはずだが、理論的には数で敵を圧倒する可能性はある。J-7で中国は大量のパイロットを養成し新型機の登場までパイロットを維持できる。

[H-6] もう一つソ連のクローン機が西安H-6双発戦略爆撃機で原型は1950年代のTu-16バジャーだ。B-52と比較すれば低性能だが、空中給油対応のH-6Kが戦力となっており、大型長距離巡航ミサイルで艦船あるいは地上目標を中国本土から最高4千マイル地点で攻撃できる。H-6は核爆弾投下を想定していたがPLAAFはこの任務に関心はないようだ。西安は新型H-20戦略爆撃機を開発中といわれるが詳細は不明だ。

[J-8] 中国は1960年代中頃から国産戦闘ジェット機開発に乗り出し、瀋陽J-8が1979年に登場した。大型双発ターボジェット超音速迎撃機としてマッハ2.2を出すが近代的エイビオニクスと整備性が欠如している。ただしJ-8II(約150機供用中)はイスラエル製レーダー搭載で改良しF-4ファントムに匹敵する重装備になった。

[JH-7] 200機ほどが供用中の西安JH-7飛豹は1992年に供用開始した複座対艦戦闘攻撃機で20千ポンドの兵装を搭載し、最高速度はマッハ1.75だ。対空格闘戦には不向きだが長距離対艦ミサイル発射が主任務だ。

[J-10] 成都J-10猛龍は中国版のF-16ファイティングファルコンで高度の操縦性を誇る軽量多用途戦闘機でフライバイワイヤ方式エイビオニクスで空力学的に不安定な機体を制御する。ロシア製AL-31Fターボファンエンジンを搭載し、J-10B型が21世紀型エイビオニクスで赤外線捜索追跡装備やアクティブ電子スキャンアレイ(AESA)レーダーの搭載で大きく改良された。AESAはF-16でも全機装備されていない。ただし、250機あるJ-10で深刻な事故数件が発生しており、フライバイワイヤ系の問題が原因と思われる。

[J-11/J-15/J-16]ソ連崩壊後のロシアは現金に飢えイデオロギー対立の暇はなく当時最新鋭のスホイSu-27戦闘機を求めてきた中国に応じてしまった。双発でF-15と比較される同機は航続距離とペイロードが優れる。この決断が運命を左右した。今日の中国戦闘機部隊ではSu-27を元にした機体が幅を利かせている。

Su-27で中国は国内生産ライセンス権を購入し瀋陽J-11を製造したが、その後高性能のJ-11BおよびDの生産に発展しロシアを動揺させた。

モスクワはそれでも改良型の対地対艦攻撃用のフランカーSu-30MKK、Su-30MK2を合計76機売却した。F-15Eストライクイーグルに匹敵する機体だ。中国はSu-30から瀋陽J-16紅鷹を生んだ。瀋陽J-15飛蛇は空母運用型で原型はロシアSu-33をウクライナから取得した。空母遼寧で20機が運用中だ。J-16Dはジャミングポッドを搭載した電子戦機で米海軍EA-18グラウラーに相当する。

中国製スホイ機は理論上は第四世代戦闘機のF-15やF-16に相当するが、国産WS-10ターボファンエンジンが制約で保守点検性が劣り推力も不足気味だ。エンジンが中国製軍用機の足かせで、2016年にSu-35を24機購入したのもAL-41Fターボファンエンジンが目当てと見られる。

[J-20/J-31]極めて短期間で中国はステルス戦闘機二型式を開発した。成都J-20が20機2017年にPLAAFで供用開始した。F-22ラプターは究極の制空戦闘機を目指したが、J-20は大型双発機で速力、航続距離、重武装に特化し操縦性は二の次にした点が違う。

J-20の主目的は対地対艦の奇襲攻撃だろう。レーダー断面積が大きいのは問題なので敵戦闘機と交戦を避けつつ脆弱な支援機材やAWACSレーダー機を撃破するのかもしれない。任務を限定したステルス戦闘機なら技術難易度が高いステルス機運用経験が浅い同国にはぴったりだろう。

小型自社開発の瀋陽J-31鶻鷹(別名FC-31)はF-35ライトニングそっくりで、ロッキード社コンピュータをハッキングした可能性がある。中国は空力特性を追求し垂直離着陸性能を省略したが、ライトニングのセンサーとデータ融合機能はないようだ。
J-31は今後就航する002型空母での供用を目指すようで、輸出向けには破格価格のF-35代替策となる。試作機のエンジンはロシア製だが国産WS-13ターボファンエンジンの生産が安定しないと機体生産は始まらないだろう。

[今後の展望]

PLAAFおよびPLANAFの機材のうち三分の一は旧式機で戦闘能力は敵側より劣るので大量の機数で攻撃を図るのだろう。28パーセントに戦略爆撃機と第三世代機が含まれる。残る38パーセントが第四世代機で理論上はF-15やF-16に匹敵する。ステルス機は1パーセント相当だ

ただし、機体性能がすべてではない。重要なのは訓練、組織運用原理や支援機であり、衛星偵察能力や空中給油機材、地上レーダーや空中指揮機材も重要だ。
例えば中国には空母を捜索する情報機材として航空機があり、攻撃用のミサイルもある。ただし、各要素をつなぎ合わせてキルチェーンを構成するのは容易ではない。2016年のRAND報告書では中国は現実を想定した訓練の不足に取り組み、地上部隊や海軍部隊tの共同運用の経験づくりに取り組んでいるとする。

ともかく中国は旧式機を新型機に全部更改することを急いでいないようだ。第四世代機やステルス機の問題を解決してから大々的に新型機を導入する構えのようだ。■
Sébastien Roblin holds a Master’s Degree in Conflict Resolution from Georgetown University and served as a university instructor for the Peace Corps in China. He has also worked in education, editing, and refugee resettlement in France and the United States. He currently writes on security and military history for War Is Boring.
Image: A "Guying" stealth fighter participates in a test flight in Shenyang, Liaoning province, October 31, 2012. China's second stealth fighter jet that was unveiled this week is part of a programme to transform China into the top regional military power, an expert on Asian security said on Friday. The fighter, the J-31, made its maiden flight on Wednesday in the northeast province of Liaoning at a facility of the Shenyang Aircraft Corp which built it, according to Chinese media. Picture taken October 31, 2012. REUTERS/Stringer

2017年11月10日、中国第1陣となる第5世代のJ20ステルス戦闘機が最前線の部隊で全面的に使用されている、と中国メディアが報じた。J20の就役により、「中国空軍は日本・韓国・インド空軍を上回る実力を手にし、実力が世界2位になった」と誇示。「米軍にとって、これは悪夢だ」と強調している。 

J20はレーダーに映りにくい特性を備えた第5世代の双発ステルス戦闘機。2011年1月11日に初飛行に成功したと公表された。乗員は1人で中国は詳細を明らかにしていないが、最大速度マッハ2.2、実用上昇限度20000メートルなどと推定されている。 

昨年11月、中国・広東省珠海市で開かれた航空ショー「国際航空宇宙博覧会」で、J20は一般に初めて公開され、2機がデモンストレーション飛行を行った。日本メディアによると、1機はすぐに会場の上空を飛び去ったが、もう1機は旋回して再び現れて、会場の上空を低空で飛行し上昇して消え去った。およそ1分間の初公開だったという。 

中国網はJ20の就役について、豪州メディアを引用して「地域で性能が最も優れた戦闘機になった」と報道。「中国はこれにより、日本・韓国・インド空軍を上回る実力を手にした。これまで第5世代戦闘機を全面的に使用していたのは米国のみだった」と伝えた。 

米国機との比較では「米戦略国際問題研究所がJ20は米国のやや古いF22『ラプター』ステルス戦闘機の真のライバルになり、F35より優れた性能も持つと分析した」紹介。「J20はF22と同じ双発機だが、F35は単発機だ。そのためJ20の方がパワフルで、片方のエンジンが故障したとしても生き延びることができる」との見方を示した。 

さらに「J20の機体には三つの大型武器格納庫を収める十分なスペースがある。これはステルス戦闘機にとって極めて重要なことだ」と説明。「うち二つの格納庫はやや小さく、空対空ミサイルを搭載できる。大きめの三つ目の格納庫は、より重い対艦ミサイルもしくは空対地ミサイル・爆弾を搭載できる。対照的にF35とF22には小ぶりの格納庫しかない」と戦力差を指摘している。 

その上で「つまり数に限りのある武器を搭載し戦闘に参加するか、翼により大きな武器を搭載することで、ステルス性能を放棄するしかない」と論評。「米空軍と海軍にとって、これは悪夢だ」と述べている。 

中国網は別の記事で日本が開発中の先進技術実証機「X2」(心神)について、「米軍事専門紙『ディフェンス・ニュース』は、日本にとって当面の急務はF15Jの改良を米国に依頼し、米軍第5世代戦闘機のF35を積極的に調達することだと論じた」と言及。「米専門家はX2は航空自衛隊にとって『無駄な玩具』と称した」と酷評している。(編集/日向)
 
ミサイルの命中率が著しく高くなり、ステルス戦闘機でないと相手国の領空に侵入できなくなってきている。

巡航ミサイルや対艦ミサイルでも、超音速化し、航続距離数千キロでレーダーに映りにくく、航空機や艦艇や潜水艦から発射できる。

巡航ミサイルや弾道ミサイルは爆撃機の存在意義を失わせ、対爆撃機の戦闘機は無用の長物になりかねない状況になってきた。戦闘機が爆撃機を迎撃するのではなく、長距離極超音速対空ミサイルで十分となる。

ミサイルの進歩で従来型戦闘機/爆撃機の任務はなくなってしまい、敵の戦闘機が飛来しないので防空戦闘機も必要なくなってしまう。

ステルス機やステルスミサイルも新形レーダーの登場でステルスがステルスでなくなる。もしかしたら、極超音速巡行飛行が唯一生存手段となるかもしれない。

F35やJ20は既に時代遅れになり、その後に開発される国産F3も、完成した時点で時代遅れになりかねない。確かに戦闘機開発には非常に難しい時代だと言える。

だからと言って、ミサイル発射母機として、F-2後継機は絶対に必要であり、F3戦闘機の開発決定先送りは自爆行為だ!



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10月21日台風21号接近による雨によるあいにくの天気の中、今年も陸上装備研究所一般開放に出掛けて行きました。

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CBRN対応遠隔操作車両

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衛星通信を利用し遠隔操作が可能だと言う。
中継車を使い20km離れた作業実験も成功したという。

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先日の日米ロボット対決にこのCBRN対応遠隔操作車両を出したら圧勝に終わったかもしれません。



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軽量戦闘車両システム動作展示


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10式戦車

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LAV

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2017年 防衛装備庁 陸上装備研究所 一般開放2017

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インホイールモーター試験EV車両

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インホイールモーター試験EV車両が超真地旋回したのには驚いた!

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10式は74式と同じく油圧サスペンションを採用しているため、74式と同じ動きができる。

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最大車高

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最低車高
いいものを見させていただいた。

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超真地旋回

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 今回ひょっとしたら装輪式自走砲が見れるかもと期待したが、期待外れだった。来年こそ見れるかも。

帰り道、最寄りの淵野辺駅へ行くと横浜線が人身事故とのことで、電車が1時間近く止まっておりました。しかたなく駅前のすきやで牛丼を食べ、電車が止まって1時間に当る時間まで待ち、再度淵野辺駅へ行くと、上り線は動きだしており、程なくして下り線も動きだしましたが・・・踏切で自殺なんてしないでもらいたい。

青葉台の駅前で菅官房長官が自民党候補三谷英弘氏の応援演説をしておりました。神奈川8区は江田憲司氏が圧倒的に強く、元みんなの党ダービーは結局小選挙区では無所属の江田氏が制し、
三谷英弘氏は比例復活でした。

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■事業の概要等

○ 事業の概要

島しょ侵攻事態において、敵に占領された島しょに海上から水陸両用車等によって上陸するためには、敵が設置した水際部の地雷原等を処理する必要があるが、現在、当該機能が欠落している。そのため、着上陸部隊が、水陸両用作戦において、海上機動に引き続いて着上陸するのに先立ち、水際部の地雷原等を処理するために使用する水際障害処理装置(地雷原処理装置)を開発するものである。

○ 所要経費

約34億円(平成30年度概算要求額。後年度負担額を含む。試作総経費約34億円)

○ 事業実施の時期

平成30年度から平成33年度まで試作を実施し、平成33年度から平成34年度まで試験を実施する予定である。

■政策評価の結果 

○ 必要性

島しょ侵攻事態において、敵に占領された島しょに海上から水陸両用車等によって上陸するためには、敵が設置した水際部の地雷原等を処理する必要があるが、現在、当該機能が欠落している。なお、この際、海上からの上陸を容易にするため、海上で停泊した状態から水際部の地雷原等を処理することが必要であるが、諸外国類似装備品では要求性能等を満足しない。さらに、その用途が防衛用に限られることから、防衛省が実施する必要がある。

○ 効率性

本事業は、構成品、各装置の試作及び評価に必要なシステム設計を実施し、本装備を試作することとしているが、現有装備品である92式地雷原処理車等の試作成果及び試験評価手法並びに技術的知見を最大限活用するとともに、民生技術を適用することにより製造コストの抑制や開発期間の短縮等、効率化を図っている。

○ 有効性

本事業を実施することにより、水陸両用車が海上に浮航した状態から爆索等を投射する動揺抑制技術及び水際部に設置された地雷原等を爆破処理する処理技術に関する技術的知見を得ることで、島しょへの着上陸時における水際地雷による被害・損耗を抑制することが可能となり、水陸両用作戦能力の強化を図ることができる。

■総合的評価 

島しょ侵攻事態対処において、敵が設置した水際部の地雷原等を処理する機能が欠落していることから、水際部の地雷原等を処理し得る水際障害処理装置(地雷原処理装置)が必要な状況となっている。

かかる状況に適切に対応可能な水際障害処理装置について、諸外国から導入可能なものは存在しないことから開発によるほかない。このことを踏まえつつ、本事業を評価したところ、平成30年度に事業を着手すること
で、かかる状況に対応可能な水際障害処理装置を実現できる見通しがあり、また事業計画も効率的な計画となっているものと判断できることから、本開発事業は早急に取り組むべき事業である。

■政策等への反映の方向性 

総合的評価を踏まえ、平成30年度概算要求を実施する。

担当部局等名:防衛装備庁プロジェクト管理部事業監理官(情報・武器・車両担当)
評価実施時期:平成29年7月~平成29年8月
島嶼侵攻事態対処において、上陸作戦を実行する際、敵が設置した水際部の地雷原等を処理する機能を自衛隊は保有していない。

水際部の地雷原処理能力の欠落を補完すべく、水際部の地雷原等を処理し得る水際障害処理車輛が必要 な状況となっている。

 かかる状況に適切に対応可能な水際障害処理装置について、諸外国から導入可能なものは 存在しないことから開発によるほかないとのことで、開発することとなった。

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92式地雷原処理車
73式けん引車を改良した車体の上に2連装の92式地雷原処理用ロケット弾の箱型発射装置が装備されている。地雷原処理用ロケット弾内には、ワイヤーで数珠繋ぎにされた26個の爆薬(導爆索)が収納されている。                   
地雷原を処理する際には、まず発射装置に仰角をかけ、ロケット弾を発射し、空中で末端部のパラシュートが開き、ロケット弾本体の中から数珠繋ぎ状になった爆薬がパラシュートに引き出される。爆薬は縦一列に地雷原上に落下し、26個が同時に起爆して付近に埋設された地雷を爆破処理する。この作業により、地雷原内に車両が通行可能な通路を確保する事ができる。                  
ロケット弾で紐状の爆発物を引き伸ばし、地雷原を爆破する処理機材は従来から存在するが、専用車両として開発されたのは92式が初となる。車両による地雷原処理には、戦車などの前方に取り付けたローラー型機材で地雷を踏み潰して起爆させたり、ローラーから磁気を発して地雷を反応させる方式が第二次世界大戦中から確立されており、陸上自衛隊では92式地雷原処理ローラが存在するが、ローラー型処理機材は装備した車両の戦闘力を低下させる欠点があった。                                                    92式地雷原処理車は、地雷処理専用の車両を導入することで戦闘車両に地雷処理の負担をかけず、ローラー型よりもさらに広範囲にわたって迅速に通路を確保することができる。



(92式地雷原処理車+AAV-7)÷2=新水際障害処理車

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新水際障害処理車イメージ(作画合成byDdog)


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キャンプ・ハンセン=昨年10月、沖縄県金武町、朝日新聞社機から

日本版海兵隊、2020年代前半に沖縄へ 米部隊移転後
【朝日新聞】土居貴輝2017年10月31日03時03分

イメージ 7 陸上自衛隊に離島防衛の専門部隊「水陸機動団」(日本版海兵隊)が来年3月、新設される。防衛省はこの部隊を当初、長崎県の相浦(あいのうら)駐屯地をはじめ九州に置くが、2020年代の前半には沖縄県の米海兵隊基地キャンプ・ハンセンにも配置する方針を固め、米側と調整に入った。在日米軍再編に伴って沖縄に駐留する米海兵隊の一部が米領グアムに移転した後を想定しているという。

                                複数の政府関係者が明らかにした。尖閣諸島に近い沖縄に置くことで、中国への抑止効果とともに、九州の南端以西の南西諸島で何か起きた際の展開を早める狙いがあるという。一方、沖縄にとっては、海兵隊の移転後に自衛隊が駐留することになり、「本当の基地負担の軽減につながらない」といった反発も予想される。

 陸自が来年3月末に発足させる水陸機動団は約2100人。相浦駐屯地には、司令部のほか普通科(歩兵)を中心とする2個の水陸機動連隊を置くことが決まっている。

 政府関係者によると、キャンプ・ハンセンへの駐留が検討されているのは、20年代前半までに発足させる予定の三つ目の水陸機動連隊。規模は約600人程度を想定しているという。

 日米両政府は8月の外務・防衛担当閣僚会合(2プラス2)の際の共同発表で、南西諸島を含めた自衛隊の態勢を強化し、米軍基地の共同使用を促進することを確認し合った。キャンプ・ハンセンの共同使用を念頭に置いていたという。

 共同発表を受けて日米両政府は、在沖縄の米海兵隊の一部がグアムに移転した後に陸自の水陸機動連隊の一つをキャンプ・ハンセンに配置する基本方針を確認。在沖縄米軍は日本側に、この部隊の規模や編成など具体的な検討を進めるチームの設置を申し入れたという。

 日米両政府は06年、沖縄の米軍基地負担の軽減と抑止力の維持を両立させる目的で、在日米軍再編の「ロードマップ」を策定した。12年には、在沖縄の海兵隊員のうち約9千人の国外(このうち約4千人をグアム)移転に合意。13年には、グアム移転を20年代前半に始めることも公表している。

 日本政府は来年末までに策定する予定の新たな防衛計画の大綱や中期防衛力整備計画に、キャンプ・ハンセンへの陸自部隊駐留を盛り込みたい意向だが、来秋には沖縄県知事選があり、沖縄側の反応も見ながら検討を進める方針だ。(土居貴輝)

 〈水陸機動団〉 離島が侵攻された際、戦闘機や護衛艦などの支援を受けながら、水陸両用車やボートなどを使って島に上陸し、奪還する「水陸両用作戦」の実施部隊。米海兵隊をモデルにしている。13年に閣議決定された防衛計画の大綱で部隊の創設が盛り込まれ、中期防衛力整備計画で水陸両用車など部隊が使う装備の導入が明記された。陸自が導入を進める輸送機オスプレイも水陸機動団の展開に使われる。


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■事業の概要等 

○ 事業の概要

防衛省・自衛隊の移動系システムを標的としたサイバー攻撃への対処手法の検討・評価に資する移動系サイバー演習環境構築に関する研究を実施するものである。

○ 所要経費

約46億円(平成30年度概算要求額。後年度負担額を含む。)

○ 事業実施の時期

平成30年から平成32年度まで研究試作を実施し、平成32年度から平成33年度まで試験を実施する予定である。

■政策評価の結果

○ 必要性

防衛省・自衛隊のシステムは、様々なサイバー攻撃により効果的な指揮統制及び情報共有が妨げられる危険にさらされている。クローズ系システムであるイランの核燃料施設のシステムにおいても可搬記憶媒体経由のサイバー攻撃が発生しており、防衛省・自衛隊のクローズ系システムもサイバー攻撃を受ける危険がある。

このため、クローズ系システムにおいてもサイバー攻撃対処の効果について事前に検証を行い、運用継続の観点から効果的な対処措置について明らかにするとともに、サイバー攻撃対処に関する隊員の練度向上を図り、被害拡大防止と部隊運用継続を両立させ、システムの安定的な利用を維持することが求められており、平成25年から固定系システムにおけるサイバー演習環境構築技術の研究を実施している。

防衛省・自衛隊の移動系システムにおいてもサイバー攻撃発生時に適切な対処を行うための効果検証・演習を行う必要があり、平成34年に予定されているサイバー演習環境の機能強化に成果を反映し、移動系サイバー演習環境を実現するためには研究を当該年度に実施しなければならない。

○ 効率性

本事業は、サイバー演習環境構築技術に関する先行研究の成果を活用することにより、設計期間を短縮し、経費を抑制することで、効率的な研究を実施する予定である。

○ 有効性

防衛省・自衛隊の移動系システムを標的としたサイバー攻撃への対処について効果検証を行う移動系サイバー演習環境構築に必要となる移動系システム環境復元技術、移動系サイバー攻撃模擬技術及び移動系サイバー演習統制技術に関する技術を確立することで、サイバー攻撃対処効果について検証可能となる。

■総合的評価 

○ 当該事業の技術的位置付け

サイバー攻撃への抗たん性を有し広域分散したシステム・オブ・システムズを実現する情報通信技術は「平成28年度 中長期技術見積り」における、特に重視する取組の一つとして位置づけられている「スマート化、ネットワーク化への取組」に該当し、我が国の装備品の研究開発の方向性に沿ったものである。

○ 研究開発を実施する必要性

防衛省・自衛隊の移動系システム環境におけるサイバー演習を実施しうるシステムは諸外国や民生に存在しないため、研究開発せざるを得ない。

○ 当該事業の技術的成果の評価

COTS品と有線ネットワークで構成される固定系システムへのサイバー攻撃への対処について効果検証を行う固定系サイバー演習環境構築に関する技術は平成25年から研究されてきている。一方、ソフトウェア無線等の専用品と無線ネットワークで構成されている移動系システムに対するサイバー攻撃への対処について効果検証を行う移動系サイバー演習環境を構築することは我が国の強みとなる。移動系サイバー演習環境は民間には存在しないものであり、防衛省・自衛隊の移動系システム演習環境を早急に取り組むべき事業である。
なお、事業の推進にあたり効率性の確保には十分留意する。


■政策等への反映の方向性
 総合的評価を踏まえ、平成30年度概算要求を実施する。

担当部局等名:防衛装備庁技術戦略部技術計画官
評価実施時期:平成29年7月~平成29年8月





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■事業の概要等 

○ 事業の概要

近隣諸国で開発が進む将来のNBC(核、生物、科学)弾頭を搭載した巡航ミサイルやステルス機といった脅威に対して、遠方でかつ確実に対処する能力を早急に獲得する必要性から、誘導弾の射程延伸や旋回性能の向上が求められている。

誘導弾の推進部に適用されるCFRPモータケース(直巻FWモータケース及び通常CFRPモータケース)は、一般的な金属モータケースと比較して約1/5の材料密度であるため推進装置部の軽量化が可能であり、誘導弾の飛しょう性能向上に大きく寄与すると考えられるが、CFRPモータケースは耐熱温度が金属モータケースと比べ約半分となることから、将来の誘導弾の要求における高速化・長射程化の結果として想定される厳しい空力加熱条件及び長秒時の飛しょう条件下では、熱保護のため内・外部インシュレータ(断熱材)を厚くする必要があり、軽量化の利点が薄れるという問題がある。

本事業ではこの問題点を解決するため、CFRPモータケースの耐熱性を金属モータケースと同等に引き上げるため高耐熱化技術を獲得するとともに、直巻FWモータケースの技術を適用することにより内・外部インシュレータの薄肉・軽量化が可能である直巻マルチセグメント・ロケットモータの飛しょう性能の向上を図るものである。

○ 所要経費

約38億円(平成30年度概算要求額。後年度負担額を含む。研究試作総経費約38億円)

○ 事業実施の時期

平成30年度から平成34年度まで研究試作を実施し、平成34年度から平成35年度まで試験を実施する予定である。

○ 必要性

近隣諸国で開発が進む将来のNBC(核、生物、化学)弾頭を搭載した巡航ミサイルやステルス機といった脅威に対して遠方でかつ確実に対処するため、誘導弾の射程延伸や旋回性能の向上が求められており、早急政策評価の結果 に実施する必要がある。

○ 効率性

本事業は、防衛装備庁が実施した研究試作「直巻マルチセグメント・ロケットモータの研究」(平成28年度に終了)で確立した、CFRPモータケースの1つである直巻FWモータケースによる、直巻マルチセグメント・ロケットモータの設計手法及び製造方法を活用することにより、効率的な研究を実施する予定である。

また、日米共同研究として米空軍研究所と共同で研究を進めることにより、米側の高耐熱性樹脂に関する知見を効果的に活用するとともに、高耐熱性樹脂の硬化に係るモデル化、検証といった一連の作業を日米で分担することにより研究経費及び期間の効率化を図る計画としている。

○ 有効性

本事業を実施することにより、推進薬充填率の向上等が可能な直巻マルチセグメント・ロケットモータの高耐熱化を図ることが可能であり、従来の金属モータケースを採用したロケットモータと比べ、誘導弾の飛しょう性能の大幅な向上が期待できるだけでなく、本研究の過程において、従来型CFRPモータケースの高耐熱化技術を併せて獲得することが可能となり、早期に現有の誘導弾等の飛しょう性能の向上を図ることが可能となる。

○ 当該事業の技術的位置付け

CFRPモータケースの耐熱性を金属モータケースと同等に引き上げるための高耐熱性樹脂技術及び高耐熱性樹脂硬化技術は「平成28年度中長期技術見積り」における特に重視する取組の一つとして位置付けられて総合的評価 いる「現有装備の機能・性能向上への取組」に該当し、我が国の装備品の研究開発の方向性に沿ったものである。

○ 研究開発を実施する必要性

類似した諸外国装備品や開発の詳細な情報はないため研究開発の必要性がある。

○ 当該事業の技術的成果の評価

CFRPモータケースの1つである直巻FWモータケースを設計・製造する技術は、我が国が確立した先進的な技術であり、これらは世界に例を見ないものである。本事業で得られる、CFRPモータケースの高耐熱化のための技術は、我が国の強みをさらに伸ばすものであるとともに、将来の誘導弾の飛しょう性能に大きな影響を及ぼす可能性を秘めたものであり、また、諸外国との共同研究・開発等の交渉材料としてのバーゲニングパワーとなり得るものである。
なお、事業の推進にあたり効率性の確保には十分留意する。

政策等への反映事業の概要等  総合的評価を踏まえ、平成30年度概算要求を実施する。


担当部局等名:防衛装備庁技術戦略部技術計画官
評価実施時期:平成29年7月~平成29年8月

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CFRPとは、「Carbon Fiber Reinforced Plastics」の略で、「炭素繊維強化プラスチック」を意味します。プラスチック、つまり樹脂を炭素繊維で強化することで、樹脂単体よりも高い強度や剛性を得ることが出来ます。
CFRPは何で出来ている?

CFRPに使われる炭素繊維には、PAN系とピッチ系の2種類があります。PAN系炭素繊維は、PAN(ポリアクリロニトリル)が原料で、ピッチ系炭素繊維は、石油や石炭から得られるピッチと呼ばれるものが原料の炭素繊維です。

詳しくは「ダウンロード」の「CFRPの基本の基本.pdf 10~12ページ」を参照


CFRPに使われる樹脂には、加熱すると硬化する熱硬化性樹脂と、加熱すると融解する熱可塑性樹脂があります。CFRPへ主に使われているのは熱硬化性のエポキシ樹脂ですが、そのほかにも不飽和ポリエステル、ビニルエステル、フェノール、シアネートエステル、ポリイミド、熱可塑性樹脂ではポリアミド(PA)、ポリカーボネイト(PC)、ポリフェニレンスルフィド(PPS)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)などが使われます。

これらの炭素繊維と樹脂を組み合わせることで、様々な特性を持ったCFRPを作ることが出来ます。

F-2開発において翼をCFRPによる一体構造とするなど、世界の最先端を走る日本の素材産業は、軍事テクノロジーに於いても、遺憾なくその実力を発揮している。

日本が現在開発中の誘導弾胴体ははすべて高耐熱化したCFRPとなると思われます。また、航空機等にも、エンジン付近など高温に曝される場所に応用されると思います。

現在自衛隊は窒化ガリウム[GaN=Gallium Nitride]半導体集積回路で出来たAESAレーダーをミサイルのシーカーとしたおかげで、打ちっ放し能力を手に入れたAAM-4Bのシーカーや、高耐熱化したCFRPと直巻マルチセグメント・ロケットモータを使い射程延長化したミサイルを使った高性能ミサイルを複数開発中である。

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03式中距離地対空誘導弾(改)をベースとした新 艦対空誘導弾の開発
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12式地対艦誘導弾(改)及び哨戒機用新空対艦 誘導弾の開発(116億円) 敵水上艦艇等への対処能力を向上させるため、現 有品に比べて射程延伸等の機能・性能を向上させた 12式地対艦誘導弾(改)及び哨戒機用新空対艦誘 導弾を開発 


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イラストの地対空ミサイルは、大雑把な射程距離の性能進捗状況を表しています。
左から「03式中距離誘導弾」、「03式中距離誘導弾改」「03式中距離誘導弾改後継のNSAM」もしくは、新艦対空誘導弾の射程距離を表すものとして解釈できる。

射程は非公開だが、wikiによれば原型の「03式中SAM」の推定は60 kmである。中SAM改の射程はTokyoExpressでは「原型の03式中SAMの推定60 kmを大幅に上回る」とされている03式中SAM改」70km超説が主流であるが、原型のAAM4の射程が100km+超非公式AAM4Bの射程が120超なので、「03式中SAM改」の射程は少なくとも100km超はあるのではないかとDdogは推測(妄想)しています。

03式中SAM改の正体は、03式対空誘導弾の改良型ではなく、本来、シースパローSAM後継として海上自衛隊向けに開発されたが、ESSMが採用されたため、不採用となっていた艦対空誘導弾「XRIM-4」の流用です。

現在海上自衛隊の艦船搭載用新艦対空ミサイルとして、03式中SAM改にブースターを追加装着した「新艦対空ミサイル」を開発中である。「XRIM-4」は再び海上自衛隊に採用されるというリベンジを果たしたことになります。

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日本列島の防空ミサイルは航空自衛隊が、第一世代の防空ミサイルナイキJは無人戦闘機の一種であるという解釈から、長距離ミサイルを航空自衛隊、陸上自衛隊は短距離防空ミサイルとしてホーク対空ミサイルを運用してきました。

ところが、航空機や亜音速の巡航ミサイルから日本列島を守る、空自の第二世代の防空ミサイルPAC-2の射程は70kmでした。

そのうえ、空自の防空ミサイルPAC-2は、逐次弾道弾迎撃用のBMDである射程20kmのPAC-3/30km+のPACmseに換装され、海自のSM-3で打ち漏らした弾道弾から日本を守ることが主任務となり、航空機・巡航ミサイルは陸自の03式中SAM/03式中SAM改が担ています。

空自の高射部隊は射程160kmだったナイキJにあわせて配備され、ほぼ日本列島をカバーしておりましたが、PAC-2/PAC-3/03式中SAM/03式中SAM改の現状の防空体制では現在日本の空は穴だらけになってしまっています。

現在、海自が開発中の「新艦対空ミサイル」の射程は、漏れ聞くところでは、長距離艦対空誘導弾「SM-2」やその後継の「SM-6」並みの長射程を目指している(ブロガーのJSF氏の情報)とのことだ。SM-2といっても、SM-2MRブロックIIIで射程166.7 km
SM-2ERブロックIVの射程が370.4 km、SM-6RIM-174 Standard ERAM)射程が241–496 km(150–308 mi)であるが、SM-2MRブロックIIIで射程166.7 km程度を目指すのが妥当であり、160km台だれば、ちょうどかつてのナイキJと同じ射程となる。

ということは、イラスト右端の高耐熱CFRPモータケースと、直巻マルチセグメント・ロケットモータを使い射程延長化したミサイルは、現在海自が開発中の「新艦対空ミサイル」を再度陸上バージョンとし直した、NetworkSAM(NSAMということになる。

NSAMの登場でようやく、念願のナイキJの射程であった160km以上をカバーすることができ、再び日本列島のほとんどは、NetworkSAM(NSAMによって、爆撃機や巡航ミサイルからも守られることとなる。

NSAMは更に、開発中の空自の長距離新型空対空ミサイルJNAAMを地対空ミサイル化すれば、駄作戦闘機F-35Aの有効活用に光が差しそうである。


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NetworkSAM(NSAMの眼は、F-35,E767,E-2Dに加え、次期レーダーとネットワークだ。日米両軍の陸海空のレーダーネットワーク、F-35,E767,E-2Dに加え、日本の次期レーダーと戦術ネットワークの構築することにより、日本上空ではステルス機/ステレスミサイルがステルスではなくなる。



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■事業の概要等

○ 事業の概要
将来の経空脅威及び弾道ミサイルに対応し得る探知追尾性能、抗たん性、経済性等に優れる警戒管制レーダ装置の開発を行うものである。
○ 所要経費
約196億円(平成30年度概算要求額。後年度負担額を含む。試作総経費約196億円)
○ 事業実施の時期
平成30年度から平成34年度まで開発試作を実施し、平成34年度から平成35年度まで試験を実施する予定である。

■政策評価の結果

○ 必要性
近年、戦闘機の低RCS(※1)化が進み、周辺国においても、その配備が進捗するものと予測され、弾道ミサイル能力についても更に向上することが予測されることを踏まえると、将来の経空脅威及び弾道ミサ イルに対応し得る警戒管制レーダ装置が必要となるものと判断する。
○ 効率性
研究試作の成果等の適切な活用により、開発計画の遅延リスク及び事業コスト等抑制を図ることで効率的な開発計画となっているものと判断する。
○ 有効性
警戒管制レーダ装置を開発することで、分散型MIMOレーダ(※2)技術及びレーダリソース(※3)再構築技術を活用することができ、将来の経空脅威及び弾道ミサイルに対応し得る警戒管制レーダ装置を実現できるものと判断する。
※1 RCS:Radar Cross Section(レーダ反射断面積)
※2 MIMOレーダ:Multi-Input Multi-Output 複数の送信アンテナから互いに異なる信号を送信し、分散配置された複数の受信アンテナで目標反射信号を受信し、復調分離して目標信
号を合成するレーダ
※3 レーダリソース:レーダの送信エネルギーの総量


■総合的評価

近年、戦闘機の低RCS化が進むことが予測され、弾道ミサイル能力についても更に向上することが予測されることから、これら将来の脅威に対 応し得る警戒管制レーダ装置が必要な状況となっている。
かかる状況に適切に対応可能な警戒管制レーダ装置について、国内、国外ともに直接調達可能な装置がないことから開発によるほかない。このことを踏まえつつ、本事業を評価したところ、平成30年度に事業を着手することで、かかる状況に対応可能な警戒管制レーダ装置を実現できる見通しがあり、また事業計画も効率的な計画となっているものと判断できることから、本開発事業は早急に取り組むべき事業である。

政策等への反映 総合的評価を踏まえ、平成30年度概算要求を実施する。


担当部局等名:防衛装備庁プロジェクト管理部統合装備計画官
評価実施時期:平成29年7月~平成29年8月

5 政策評価の結果

(1)必要性

ア 防衛省が当該事業を実施する理由警戒管制レーダ装置の開発用途が防衛用に限られることから、防衛省が実施する必要がある。

イ 当該年度から実施する必要性近年、戦闘機の低RCS(※)化が進み、周辺国においても、その配備が進捗するものと予測され、弾道ミサイル能力についても更に向上することが予測されることを踏まえると、将来の経空脅威及び弾道ミサイルに対応し得る警戒管制レーダ装置が必要となる。                 
(※)RCS:Radar Cross Section(レーダ反射断面積)

ウ 既存の組織、装備等によらない理由既存の警戒管制レーダ装置では対応できる能力に限界があり、かつ、改善や改修では、探知追尾性能の向上と、アンテナを分散配置することによる抗たん性、経済性等を両立させることは困難である。エ 代替手段との比較検討状況警戒管制レーダ装置は、防衛用途に限られることから、国内においては防衛省外に存在しない。加えて、国外より直接調達可能かつ要求性能を満たすレーダはない。したがって、国内外に代替手段は存在しない。

(2)効率性

関連研究である「将来のレーダ方式に関する研究」(平成23年~平成27年)において、アンテナを分散配置する方式のレーダの研究試作品を縮小スケールで設計・製造し、リスクの高い要素技術の課題を解決しており、これらの成果等を本事業で開発するフルスケールモデルの設計・製造へ適切に活用して、開発計画の遅延リスク及びコスト等の抑制を図ることで効率的な開発計画となっている。

(3)有効性

ア 得ようとする効果                                                                                        警戒管制レーダ装置の開発において、下記の技術を活用することで、将来の経空脅威及び弾道ミサイルに対応し得る警戒管制レーダ装置を実現できる。

(ア)分散型MIMOレーダ(※1)技術分散配置した空中線によるMIMO信号合成(符号化・復調化)技術をフルスケールモデル及び実環境において実現する技術
(イ)レーダリソース(※2)再構築技術フルスケールモデルでのサブアレイ数の増減(大・中・小)によるレーダリソースの再構築を実現する技術
(ウ)サイト間連携技術目標融合処理等の技術について処理のリアルタイム化、探知距離性能等をフルスケールモデル及び実環境において実現する技術    
(※1)MIMOレーダ:複数の送信アンテナから互いに異なる信号を送信し、分散配置された複数の受信アンテナで目標反射信号を受信し、復調分離して目標信号を合成するレーダ
(※2)レーダリソース:レーダの送信エネルギーの総量


イ 効果の把握の仕方

試作品の設計製造及び試験を実施し、具体的な機能・性能の確認及び技術の検証を行う。
なお、試作品の設計製造においては、適宜、設計の技術的妥当性について確認を行いながら事業を行う。
また、「国の研究開発評価に関する大綱的指針」(平成24年内閣総理大臣決定)に則り、事業の事前及び中間時点等に複数回の研究開発評価を実施して、適切な事業実施に努める計画である。

6 事後検証を行う時期

技術的な検証については、基本設計終了時点、試作終了時点等において中間評価を実施し、所内試験終了時点において事後評価を実施する予定である。
また、施策レベルの検証については、目標管理型政策評価を実施する予定である。

7 総合的評価

近年、戦闘機の低RCS化が進むことが予測され、弾道ミサイル能力についても更に向上することが予測されることから、これら将来の脅威に対応し得る警戒管制レーダ装置が必要な状況となっている。かかる状況に適切に対応可能な警戒管制レーダ装置について、諸外国から導入可能なものは存在しないことから開発によるほかない。このことを踏まえつつ、本事業を評価したところ、平成30年度に事業を着手することで、かかる状況に対応可能な警戒管制レーダ装置を実現できる見通しがあり、また事業計画も効率的な計画となっているものと判断できることから、本開発事業は早急に取り組むべき事業である。
 


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出典www.defenseindustrydaily.com
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出典obiekt.seesaa.net

在日米軍のXバンドレーダー「AN/TPY-2」は日本の青森県車力と京都府京丹後に配備されている。米軍の早期警戒衛星は、日本の自動警戒管制システム(JADGE:Japan Aerospace Defense Ground Environment)とデータリンクで繋がり、在日米軍のXバンドレーダーも含めお互いをカバーし合う事が出来ます。

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Xバンドレーダーは車載移動式で、左右には回転せず上下方向の角度調節機能があります。左右方向にはフェイズドアレイ方式で左右各60度、合計120度の捜査範囲があります。

探知距離に付いては少なくともTHAADの射程1000km以上の性能があるとされています。アメリカ軍は機密として公式発表していませんが韓国から中国東北部まで探知できるので、中国は騒ぐわけですから、2000km程度の探知が可能なのではないでしょうか?

日本海は日本配備のXバンドレーダーが大部分をカバーしているため、北朝鮮が日本海配備の潜水艦からSLBMをどの位置から発射しようと探知が可能です。ただ、その前に新浦型ミサイル潜水艦の位置はおそらく、張り巡らした水中ソナー網等で、常時把握しているので、いざ開戦となれば、水面に現れることなく海の藻屑になるであろうから、Xバンドレーダーでの潜水艦警戒は使うことが無いのだろ。

在日米軍のXバンドレーダーで韓国配備のTHAAD迎撃ミサイルを管制し誘導することも可能であり(リモート射撃)、北朝鮮の弾道弾の動きはほとんど把握すています。

ネットワーク化し、極超音速巡航ミサイルや弾道弾の迎撃も最適な手段を選んで対処する、まるで日本列島全体が不沈空母ではなくハリネズミのようなイージス艦化することを防衛省は目論んでいるようだ。



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将来潜水艦 ステルス潜水艦 
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■事業の概要等

○ 事業の概要

諸外国において、潜水艦を探知するソーナー技術の進展は著しく、従来は検出対象としていない雑音から探知できる可能性が高まっていることから、我が国の潜水艦においても雑音の静粛化対策は喫緊の課題となっている。そのため、本事業により、駆動装置から発生する雑音を低減する新たな方式の静粛型駆動システムに関する研究を行い、潜水艦の更なる静粛化に資する技術的知見を得るものである。

○ 所要経費

約57億円(平成30年度概算要求額。後年度負担額を含む。)

○ 事業実施の時期

平成30年度から平成33年度まで研究試作を実施し、平成33年度から平成34年度まで試験を実施する予定である。

■政策評価の結果

○ 必要性

潜水艦の駆動装置が発する雑音を低減させるため、新たな方式に変更することで、潜水艦の更なる静粛化を図り被探知防止能力を向上させる必要がある。

本事業では、新たな駆動装置の高性能化と潜水艦として必須の特性を両立させることが必要不可欠である。

○ 効率性

本事業では、先行研究において得られた成果等を反映させ、駆動機構の共通性があることを踏まえ、必要最小限の装置のみを試作することとし、試作しない駆動装置については、シミュレーション技術を活用して効率的に研究を実施することにより、経費抑制及び研究期間の短縮を図る。

○ 有効性

■総合的評価 

本事業を実施することにより、可動部から発生する雑音を低減する駆動方式及び制御技術を確立するための技術的知見を得ることが可能である。

諸外国において潜水艦を探知するソーナー技術の著しい進展に伴い、従来は検出対象としていない雑音から探知できる可能性が高まっていることから、我が国潜水艦においても雑音の静粛化対策は喫緊の課題となっている。

かかる状況に適切に対応可能な静粛化対策については、諸外国からの技術導入や民生用の駆動装置の適用は困難であることから、駆動装置から発生する雑音を低減する新たな方式の静粛型駆動システムについての研究を進める方向性は重要である。このことを踏まえつつ、本事業を評価したところ、平成30年度に事業を着手することで、かかる状況に対し我が国の潜水艦の被探知防止能力を向上に寄与することができ、また、先行研究の成果等を反映する等により事業計画も効率的な計画となっているものと判断できることから、本研究事業は早急に取り組むべき事業である。

政策等への反映の方向性 総合的評価を踏まえ、平成30年度概算要求を実施する。


担当部局等名:防衛装備庁プロジェクト管理部事業監理官(艦船担当)
評価実施時期:平成29年7月~平成29年8月
29SS(29年度型潜水艦)への採用を視野に入れ、潜水艦の更なる静粛化を目的として、駆動装置から発生する雑音を低減する新たな方式の静粛型駆動システムに関する研究を実施される。

新型潜水艦29SSについて 2016/8/25(木) 午後 11:13

(ア)タービン化及びそれによる低振動化技術 魚雷の航走性能を確保しつつ、動力装置を低振動のタービン方式に変更し、防振 及び制振等の適正化により魚雷航走雑音を低減する。

 (イ)排ガスの高効率消音技術 水中に放出される排気ガスに起因する雑音を低減する。 

(ウ)推進器周辺部の低雑音化技術 推進器周辺からのキャビテーション、翼振動等を低減する。 

そうりゅう型後継29SS(3000トン型)と次の世代の潜水艦は、
世界で最も清閑な そうりゅう型よりも更に大幅な清閑化が図られ、発見不可能なステルス潜水艦となりそうだ。ラバーを張った艦内の階段の昇り降りの僅かな音や、船内調理室の調理の音とか、トイレ、モーター駆動の音などの雑音を徹底的に静音化するのだと思う。


(1)必要性

ア 防衛省が当該事業を実施する理由

潜水艦の駆動装置が発する雑音を低減させるため、新たな方式に変更することで、潜水艦の更なる静粛化を図り被探知防止能力を向上させる必要がある。

本事業では、新たな方式の駆動装置の高性能化(小型、高出力、応答性、効率等)と潜水艦として必須の特性(静粛性、耐水圧性、耐衝撃性等)を両立させることが必要不可欠である。

イ 当該年度から実施する必要性

水中における情報収集・警戒監視を平素から我が国周辺海域で広域にわたり実施し得るよう潜水艦の被探知防止能力を向上させるため、当該駆動装置の雑音に係る低減対策について可及的速やかに着手する必要がある。本事業の着手が遅延した場合、我が国潜水艦の被探知防止能力を早期に向上させることが困難となり、潜水艦による警戒監視等の適切な実施に支障をきたす。

中期防衛力整備計画(平成26年度~平成30年度)(25.12.17閣議決定)
においては、戦略的に重要な分野において技術的優位性を確保し得るよう、最新の科学技術動向等を勘案して、研究開発を実施することとし、また、情報収集・警戒監視等の効果的な遂行により、我が国周辺海域を防衛し、海上交通の安全を確保することとしており、諸外国潜水艦の静粛化の動向を踏まえれば、早期に当該技術を獲得する必要があることから、当該年度に事業に着手するものである。

ウ 既存の組織、装備等によらない理由

本事業は潜水艦の静粛化に資する研究であり、その技術は機微性が高いため、省外機関等との協力の可能性はない。

駆動装置の静粛化には微細な駆動制御が必要であるが、現状の方式では不可能であるため、それが可能となる新たな駆動システムを装備化する必要がある。装備化にあたっては、改造規模が極めて大きいことから、既存の駆動システムの改良や改善では対応が困難である。

エ 代替手段との比較検討状況

諸外国において、静粛化を目的とした潜水艦用の各種駆動装置の更新が行われているとの情報はない。また、民生用の駆動装置は国内に多数存在するが、潜水艦に適用するためには、静粛性、小型、省電力等の条件を満足しつつ、水中での深度圧や被攻撃時の衝撃等の特殊環境下での使用条件を満足する必要があり、現状においてこれらを満足する駆動装置及び関連技術は存在しない。

(2)効率性

本事業では、先行研究において得られた成果等を反映させ、駆動機構の共通性があることを踏まえ、必要最小限の装置のみを試作することとし、試作しない駆動装置については、シミュレーション技術を活用して効率的に研究を実施することにより、経費抑制及び研究期間の短縮を図る。

(3)有効性

ア 得ようとする効果

駆動装置から発生する雑音を低減する駆動方式及び制御技術を確立するための技術的知見を得ることが可能である。

イ 効果の把握の仕方

試作品の設計製造及び試験を実施し、具体的な機能・性能の確認及び技術の検証を行う。

なお、試作品の設計製造においては、契約相手方に対し、適宜、技術審査を実施して、設計の技術的妥当性について確認を行いながら事業を行う。また、「国の研究開発評価に関する大綱的指針」(平成24年内閣総理大臣決定)にのっとり、事業の事前及び中間時点等に複数回の研究開発評価を実施して、適切な事業実施に努める計画である。

6 事後検証を行う時期

技術的な検証については、基本設計終了時点、試作終了時点等において中間評価を実施し、所内試験終了時点において事後評価を実施する予定である。また、施策レベルの検証については、目標管理型政策評価を実施する予定である。

7 総合的評価

諸外国において潜水艦を探知するソーナー技術の著しい進展に伴い、従来は検出対象としていない雑音から探知できる可能性が高まっていることから、我が国潜水艦においても雑音の静粛化対策は喫緊の課題となっている。

かかる状況に適切に対応可能な静粛化対策については、諸外国からの技術導入や民生用途駆動装置の適用は困難であることから、駆動装置から発生する雑音を低減する新たな方式の静粛型駆動システムについての研究を進める方向性は重要である。このことを踏まえつつ、本事業を評価したところ、平成30年度に事業を着手することで、かかる状況に対し我が国の潜水艦の被探知防止能力を向上に寄与することができ、また、先行研究の成果等を反映する等により事業計画も効率的な計画となっているものと判断できることから、本研究事業は早急に取り組むべき事業である。

そうりゅう型は、太平洋を駆け回る原子力空母と違い、日本近海のチョークポイント付近に潜み、その深深度潜航能力と深深度魚雷と清閑性で、他国の潜水艦を圧倒する。

その上に、艦自体の清閑性が増し、魚雷の音まで静音化でしてしまったら、日本の潜水艦と戦うことを諦めるかもしれない。

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           ステルス長魚雷G-RX6 


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■事業の概要等 

○ 事業の概要

近年、水上艦等のソーナー技術が著しく向上しているため、潜水艦が発射した魚雷から生じる雑音を遠距離から目標に探知される懸念が高まりつつある。魚雷攻撃を遠距離から察知された場合、目標は早期に魚雷回避措置を実行できるため、我の魚雷攻撃の有効性が低下し、さらに魚雷を発射した我の潜水艦の存在域を特定され、反撃される危険性が生じる。そのため、潜水艦が魚雷攻撃する際に被攻撃察知を遅らせ、反撃及び魚雷対処の機会を与えずに自艦残存性を向上しつつ、攻撃を加えることができる静粛性を向上させた動力装置を搭載する魚雷の開発を行うものである。

○ 所要経費

約15億円(平成30年度概算要求額。後年度負担額を含む。開発試作総経費約97億円)

○ 事業実施の時期

平成30年度から平成33年度まで研究試作を実施し、平成33年度から平成34年度まで試験を実施する予定である。

■政策評価の結果 

○ 必要性

近年、水上艦等のソーナー技術の向上により、遠距離で魚雷航走雑音がソーナーで探知される事例が生起している。戦術的優位性を確保するためには、航走雑音の低減が図られた静粛な魚雷が必要である。

○ 効率性

既存魚雷との部品共通化を図る設計により、共通部品の転活用等を通じ、静粛型魚雷のライフサイクルコストの抑制を図る計画である。

また、本事業に先駆けて実施している研究成果等を反映させ、効率的な開発を実施する予定である。

○ 有効性

タービン化及びそれによる低振動化技術、排ガスの高効率消音技術並びに推進器周辺部の低雑音化技術に関する技術的知見を得ることが可能である。

■総合的評価

水上艦等による魚雷探知能力の向上に対し、魚雷航走雑音の音源である動力装置を低振動のタービン方式に変更することにより静粛化を図ることは急務である。

 かかる状況に適切に対応可能な潜水艦用魚雷について、魚雷の動力装置に関する技術の用途は防衛用に限られており、また、諸外国の類似装備品にて代替可能なものは存在しないことから、開発によるほかない。このことを踏まえつつ、本事業を評価したところ、平成30年度に事業を着手することで、かかる状況に対応可能な静粛性を向上させた動力装置を搭載する魚雷を実現できる見通しがあり、また、既存魚雷との部品共通化を図る設計を採用する等効率的な計画をなっているものと判断できることから、本開発事業は早急に取り組むべき事業である。

■政策等への反映の方向性

総合的評価を踏まえ、平成30年度概算要求を実施する。

担当部局等名:防衛装備庁プロジェクト管理部事業監理官(艦船担当)
評価実施時期:平成29年7月~平成29年8月

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防衛装備庁 艦艇装備研究所パンフより
 
【1.必要性】
 潜水艦の能力向上に伴う大型化の抑制はTS(ターゲットストレングス)や船価の低減の面からも急務である。本研究事業を実施することで、耐圧殻構造の効率化による大型化抑制について、直近の新型潜水艦として計画されている28年度潜水艦に成果を反映することが可能となる。また、潜水艦耐圧殻に関する情報は秘匿性が高く、我が国独自で研究を実施する必要がある。また、本事業は防衛省独自のものであり、民間には類似の技術はなく、防衛省において実施する必要がある。
 【2.効率性】
 過去の技術的成果の利活用により、経費削減につなげるとの視点から本事業を点検したところ、過去の技術的成果を積極的に取り入れ、設計、製造を実施している。例としては、本事業における設計計算等において、過去の研究で妥当性を検証済みの市販プログラムを使用している。
 また、本研究試作は一般競争入札によって競争性を確保した形で契約相手方を選定し、研究目的の効率的な達成を図っている。
 【3.有効性】
 本研究事業により、将来の潜水艦の能力向上による大型化の抑制を図ることで、ターゲットストレングスの低減や船価の低減といった効果を得ることが期待できる。また、部内の専門知識者によるグループ会議を適宜に開催し、当該事業に係わる情報の交換、評価、問題点の解明並びに対策の検討により、当該事業の充実化を図っている。
 【4.総合評価】
 潜水艦の船価低減、大型化抑制のため、潜水艦耐圧殻の構造様式の最適化を図り、将来潜水艦耐圧殻設計のための技術資料を得られるものと評価でき、かつ、我が国の防衛技術基盤を強化し、もって防衛力の質的水準の向上に資するものと位置付けられる。


日本の潜水艦で残された課題は、推進方式であるが、プロペラキャピュテーションを失くす為、神戸大学が開発し、中国に技術流失した、ヘルカリ型電磁推進方式や、
が採用している、ポンプジェット方式の採用。

燃料電池AIPと、原子力炉の搭載など、課題は多く残っている。





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平成29年度 事前の事業評価 評価書一覧 
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■ 事業の概要

事業の概要等

本事業は、我が国の優れた電波シーカ(※1)技術を活用し、戦闘機の誘導武器内装化に対応可能な中距離空対空誘導弾をはじめとする各種誘導弾に適用可能な小型・高性能シーカ技術を確立するものである。

また、この小型・高性能シーカについては、将来中距離空対空誘導弾の推進装置として最も性能に優れた選択肢と考えられるダクテッドロケットエンジン(※2)との適合性を、欧州で実用化されたMeteor(※3)
の構成品を活用する日英共同研究として検証することとしている。

○ 所要経費

約73億円(平成30年度概算要求額。後年度負担額を含む。研究試作総経費約125億円。ただし今後の日英協議により変更される可能性あり。)

○ 事業実施の時期

平成30年度から平成34年度まで研究試作を実施し、平成33年度から平成35年度まで試験を実施する予定である。

※1 シーカ:目標を捜索・探知及び追尾するためのミサイルの構成装置
※2 ダクテッドロケットエンジン:英国が開発した高速・長射程の推進装置
※3 Meteor:欧州6か国(英国主導)が共同開発した中距離空対空誘導弾


■政策評価の結果

○ 必要性

我が国周辺において、ステルス性を重視した戦闘機や長射程化を図った誘導弾の開発が進んでおり、これらの脅威に有効に対処するため、戦闘機に内装可能な小型・高性能シーカをもつ中距離空対空誘導弾による 性能面での質的優位の確保が必要である。

○ 効率性

本事業は、防衛装備庁が実施している研究試作「中距離空対空誘導弾用小型シーカに関する研究」(平成29年度終了)の成果等を最大限活用した設計・製造を行うとともに、ダクテッドロケットエンジンについては欧州の既存品であるMeteor構成品を活用するとともに発射試験の母機に英国のMeteor搭載可能機種を使用することで研究経費及び期間の効率化を図る計画としている。

○ 有効性

本事業を実施することにより、戦闘機への内装可能かつ高速・長射程化を図った将来中距離空対空誘導弾に適用可能な小型・高性能電波シーカ技術を確立することができる。

また、日英共同研究とすることで将来の共同開発事業等を見据えた日英間の協力関係の強化に資するとともに、飛しょう性能等に優れた将来中距離空対空誘導弾を効率的に取得可能な選択肢の確保を図ることができる。

■総合的評価

○ 当該事業の技術的位置付け

小型・高性能電波シーカ技術は「平成28年度 中長期技術見積り」における、特に重視する取組の一つとして位置づけられている「現有装備の機能・性能向上への取組」に該当し、我が国の装備品の研究開発の方向性に沿ったものである。

○ 研究開発を実施する必要性

ステルス戦闘機や長射程化誘導弾の脅威に有効に対処するため、戦闘機に内装可能な小型・高性能シーカ技術の速やかな確立が必要である。

○ 当該事業の技術的成果の評価

小型・高性能電波シーカに関する技術は、我が国が保有しており、これを活用して現有のダクテッドロケットエンジンを持つMeteorに搭載することは我が国の強みとなる。本事業で得られる技術は、戦い方に大きな影響を及ぼすものであり、また諸外国においても鋭意研究が進められていることから技術的優越を確保する観点からも早急に取り組むべき事業である。

なお、事業の推進にあたり効率性の確保には十分留意する。


■政策等への反映の方向性 

総合的評価を踏まえ、平成30年度概算要求を実施する。

担当部局等名:防衛装備庁技術戦略部技術計画官
評価実施時期:平成29年7月~平成29年8月
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2011年の化学防護服の日英共同開発を皮切りに、2012年、安倍首相が就任すると直ぐに、当時のイギリスのキャメロン首相と安全保障についての協力強化で一致し、より緊密で、往年の日英同盟復活の動きに近い、日米豪印の軍事協力を行うようになった。 次期第六世代戦闘機のF-3も日米英の三カ国の国際共同開発となる可能性が高い。

私は先のFX選定に際し、F-35より①F-2改・②ユーロファイターを推奨していた。
残念ながらF-35に決まってしまったが、F-35は戦闘機というより、ミサイルも発射できる空飛ぶレーダーサイトと思えば、致し方が無い選択であったと思う。

F-2改やEF-2000ユーロファイターを推していた。いずれステルスではなくなるステルス性能より、高性能AAMであるミーティアやAAM-4Bを搭載すれば十分仮想敵国ステルス戦闘機と渡り合えると考えたからだ。ミーティアor AAM-4Bと考えていたら、
(ミーティア+AAM-4B)÷2=(ダクテッドファンロケットエンジン+小型・高性能電波シーカ)=世界最高性能AAMが登場するという。

JNAAMの基礎は、英国やドイツ、フランスなど欧州6カ国が共同開発した空対空ミサイル「ミーティア」。それに航空自衛隊のF15戦闘機に搭載される「AAM-4B」の技術を組み合わせる。

 ミーティア極超音速飛行を維持するダクトファンエンジンエンジンが特長で、射程の長さは同じ種類のミサイルの中で随一とされるが、目標への誘導能力は高くない。AAM4Bは艦艇など大型装備に搭載されるレーダーを備え、目標の探知・追尾能力に優れ、性能は世界最高水準に達すると想定される。

研究試作総経費は後年度負担額を含み約125億円。

平成30年度から平成34年度まで研究試作を実施し、平成33年度から平成35年度まで試験を実施する予定である。

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政策評価の結果

(1)必要性

ア 防衛省が当該事業を実施する理由

本事業は、我が国が保有する優れた電波シーカ技術を活用し、戦闘機の内装化に対応可能な中距離空対空誘導弾をはじめとする各種誘導弾に適用可能な小型・高性能シーカ技術を確立する研究である。

これらの用途は防衛用に限られ、民間では実施しない研究であるため、防衛省が事業を実施する必要がある。

イ 当該年度から実施する必要性

諸外国においては、ステルス性を重視した戦闘機や長射程化を図った誘導弾の開発が進んでおり、我が国周辺においてもこれらの脅威が増してきている。これらの脅威に有効に対処するためには、これまでの研究成果を踏まえた胴径が小型化されたシーカにおいても、現有装備品と同等以上の探知性能が確保された高性能シーカの実装及び信号処理技術の確立を図る必要がある。

戦闘機への内装化に対応可能な中距離空対空誘導弾Meteorとこの技術への適合の可否を平成26年度から平成27年度にかけて実施した日英共同研究の中で検討した結果、適合は技術的に可能であるとの成果を得たため、次のステップとして再度日英共同研究の中で技術を実証することが適当であるという結論に至った。

この状況等を踏まえ、英国との共同開発等も含めた将来中距離空対空誘導弾を効率的に取得可能な選択肢を確保するとともに、日英間の協力関係を維持・強化するため、所要の研究試作及び試験の期間を考慮すると、平成30年度から新規に研究に着手する必要がある。

ウ 既存の組織、装備等によらない理由

諸外国には、戦闘機への内装化に対応し、かつ、我が国の保有する電波シーカと同等の性能を持つ電波シーカは存在していないことから、諸外国の装備品の導入可能性はない。

エ 代替手段との比較検討状況

諸外国には、戦闘機への内装化に対応し、かつ、我が国の保有する電波シーカと同等の性能を持つ電波シーカは存在していないことから、諸外国の装備品の導入も含め現時点での代替手段は存在しない。

(2)効率性

本事業は、防衛防衛装備庁が実施した研究試作「中距離空対空誘導弾用小型化シーカ技術の研究試作」(平成29年度終了予定)の成果を活用すること、また、推進部については欧州の既存ダクテッドロケットエンジンであるMeteor構成品を活用することにより、短期間にて将来中距離空対空誘導弾の研究試作を遂行することが可能となる。加えて、発射試験の母機にMeteor搭載可能機種を使用することで、母機適合性試験を大幅に簡素化することができるため、研究経費及び期間の効率化を図る計画となっている。

(3)有効性

ア 得ようとする効果

以下の技術課題に関し、技術的知見を得る。

(ア)小型・高出力化技術

胴径が小型化されたシーカにおいても、現有装備品と同等以上のシーカ探知性能を確保するため、GaNモジュール(※4)を適用することにより小型・高出力化を実現する技術を確立する。

(イ)目標検出能力向上技術

低RCS(※5)対処ミサイル誘導制御技術の研究における予測型目標検出処理を用いることにより、現有装備品に比べて目標検出能力を向上するための技術を確立する。

(ウ)クラッタ対処能力向上技術

横行目標等対処時、目標をクラッタと弁別し捕捉するため、現有装備品に比べて距離分解能を向上させた信号処理によりクラッタ対処能力を向上する技術を確立する。

(エ)既存誘導弾構成品とのインテグレーション

小型・高性能電波シーカを高速・長射程のダクテッドロケットエンジンに適用する
にあたって、従来のロケットモータとは、ミサイル内部の振動条件、熱設計条件等が
異なる点に留意する必要がある。また、既存誘導弾(Meteor)の構成品と組み合わせてシステムインテグレーションを行うためには、各構成品間のインタフェース等が適合することに加え、既存の慣性装置と組み合わせた場合のシーカの空間安定化特性についても確認する必要がある。

※4 GaNモジュール:小型・高出力送受信部品
※5 RCS:Radar Cross Section(レーダ反射断面積)


イ 効果の把握の仕方

試作品の設計製造及び試験を実施し、具体的な機能・性能の確認及び技術の検証を行う。

なお、試作品の設計製造においては、適宜、設計の技術的妥当性について確認を行いながら事業を行う。また、「国の研究開発評価に関する大綱的指針」(平成28年度内閣総理大臣決定)にのっとり、事業の事前及び中間時点等に複数回の研究開発評価を実施して、適切な事業実施に努める計画である。

6 事後検証を行う時期

技術的な検証については、基本設計終了時点、試作終了時点等において中間評価を実施し、所内試験終了時点において事後評価を実施する予定である。また、施策レベルの検証については、目標管理型政策評価を実施する予定である。

7 総合的評価

○ 当該事業の技術的位置付け

小型・高性能電波シーカ技術は「平成28年度 中長期技術見積り」における、特に重視する取組の一つとして位置づけられている「現有装備の機能・性能向上への取組」に該当し、我が国の装備品の研究開発の方向性に沿ったものである。

○ 研究開発を実施する必要性

ステルス戦闘機や長射程化誘導弾の脅威に有効に対処するため、戦闘機に内装可能な小型・高性能シーカ技術の速やかな確立が必要である。

○ 当該事業の技術的成果の評価

小型・高性能電波シーカに関する技術は、我が国が保有しており、これを活用して現有のダクテッドロケットエンジンを持つMeteorに搭載することは我が国の強みとなる。本事業で得られる技術は、戦い方に大きな影響を及ぼすものであり、また諸外国においても鋭意研究が進められていることから技術的優越を確保する観点からも早急に取り組むべき事業である。

なお、事業の推進にあたり効率性の確保には十分留意する。


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JNAAMの想定スペック

 ・分類:有視界外空対空ミサイ 
 ・実戦配備:2024年(新元号6年)開発終了予定
 ・製造:MBDA/BAE+三菱電機 
 ・弾頭:HE破片効果爆発型
 ・誘導方式 中途航程:INS+COLOS( 慣性指令誘導 )                  終末航程: アクティブ・レーダー・ホーミング(Active Rader Homing, ARH
 ・ミサイル直径 17.8cm
 ・ミサイル全長 365cm
 ・ミサイル全幅 48cm(ミーティア推定全幅55cmの制御翼を20%短くした場合の推定
 ・ミサイル重量 185kg?
 ・推進方式ダクテッドロケット
 ・射程:公式100km+、非公式推定射程300km~400km
 ・速度:マッハ4~5

このJNAAMミサイルをミサイルキャリアー化したF-15JPre-MSIP機に搭載すれば、もっともコスパよく中共空軍に対抗できるかもしれない。

Advanced F-15 2040C 2016/7/18(月) 午後 2:24

2016/10/15(土) 午前 10:39

また、噂の極秘 川崎重工製 国産無人戦闘機(UCAV) に JNAAMを搭載し、F15J、F-35、F-3のウイングマンとして使えば最強となるかもしれない。


2030年F-3+無人ウイングマン構想  2016/10/6(木) 午後 11:21 

欧州製「ミーテイア」空対空ミサイルに日本製シーカーを搭載
【TOKYO EXPRESS】by 松尾 芳郎 • 2014年8月5日 

 
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図:(MBDA)「ミーテイア(Meteor)」長距離空対空ミサイル(BVRAAM=beyond visual range air-to-air missile)は、英国が主導し、欧州6ヶ国で共同開発した次世代型ミサイル。主契約は欧州のMBDA社、時速マッハ4以上、エンジンは「可変推力、空気吸入式、固体燃料ラムジェット」を搭載。射程は公表されていないが米国製AIM-120C-7の100kmをかなり(一説では3倍!)越える。

英国国防省(MOD=Ministry of Defense)がMBDA社と「ミーテイア」ミサイルの開発契約を結んだのは2002年12月。契約は他の共同開発参加国ドイツ、イタリア、スペイン、フランス、スエーデン、を代表して行われた。そして2006年までに、ユーロファイター・タイフーン(Eurofighter Typhoon)、グリペン(Gripen)、ラファエルRafale)、の各機に搭載、発射試験を実施。その後、開発、改良が行われたが2014年3月までに完了し、間もなく量産を開始、配備が始まろうとしている。

MBDA社は、英国BAEと仏マトラ合弁のマトラ・BAEダイナミックス社、独仏合弁のEADS社の誘導武器部門、それに、英GECと伊アレニア合弁のアレニア・マルコーニ社の誘導武器部門、の3社が合併し2001年に設立された欧州誘導武器企業である。

中長距離用空対空ミサイルでは、長距離の目標を攻撃する際に解決すべき問題が二つある;—

1)      目標を追尾するミサイルが終末誘導段階で燃料切れのため制御不能となり攻撃に失敗、回避されてしまう。

2)      ミサイルは母機(あるいは友軍)の誘導で目標に向かい、ミサイル搭載のシーカーの有効距離まで誘導を続ける。このシーカーの有効距離を“スタンドオフ・レンジ(stand off range)”と云う。有効距離に入ると母機誘導から切り離され、ミサイル自身のレーダーで終末誘導に入りロックオンし攻撃する。母機の誘導期間が長いと危険に曝されるので、”スタンドオフ・レンジ“は大きい方が望ましい。

これに対しMBDAが「ミーテイア」で採った解決策は;—

1)      推進に固体燃料を使うのは一般の空対空ミサイルと同じ。だがドイツのバイエルン–チェミー(Bayern Chemie)社が開発した「可変推力、空気吸入式、固体燃料ラムジェット(Throttleable, air breathing, solid fuel ramjet)」を使う。ラムジェットは飛行中ずっと作動が可能で、目標に接近する最後の数秒まで高速度を維持し、離脱を試みる目標を逃さない。一般的な空対空ミサイルの固体燃料ロケットは、発射後一旦作動、加速してから停止、“スタンドオフ・レンジ”に入ってから再点火、加速して目標を追跡すると云う方式が多い。

2)      誘導には母機からのデータリンクが使われる。ミサイルの飛行中に母機から目標の最新位置、あるいは新しい目標への変更、さらにシーカーに目標取得の情報などを伝える。「ミーテイア」では、終末誘導用シーカーにタレス社製AESAレーダーを使うが、米国製のAIM-120 AMRAAMミサイルの水準に達しておらず、改良が必要とされている。ここで登場したのが高性能を誇る日本製のAESAシーカーだ。

消息筋によると、「ミーテイア」の更なる性能向上を検討中だった英国防省は、我国の“武器輸出新原則”つまり”事実上の緩和”の閣議決定(2014-04-01)」を受け、すぐに日本側に接触、技術供与の可能性を打診してきたと云う。

協議の結果、日本の国家安全保障会議(National Security Council)は、英国と共同でラムジェット推進「ミーテイア」空対空ミサイルの改良研究を行なうことを承認した(2014-07-17)。正式調印は今年9月に行われる予定となっている。英国防省によると、”日本はシーカー技術を供与”する、計画の詳細は公表されていないが、両国は(多分日本側の意向に沿って)「この共同開発は、特定の脅威に対抗するものではない」と強調している。

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図:(防衛技研)三菱電機製「AAM-4B」空対空ミサイル。前身の「AAM-4」は10年以上を掛けて開発され、1999年に「99式空対空誘導弾」として正式化された。送受信装置、シーカー、近接信管などに特殊な変調方式を採用、敵の受動探知システムに探知されずに攻撃できる。固体燃料ロケットは射程延伸のため2段階燃焼パターンを採用している。これに新レーダーと新信号処理装置を搭載し性能を向上させたのが「AAM-4B」、すでに改修済みのF-15JおよびF-2戦闘機への搭載が始まっている。

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                                                                                                             図:(防衛技研)「AAM-4B」開発に際し、提示された運用構想図。諸外国の空対空ミサイルは対航空機戦闘を主目的にして作られている。しかし「AAM-4B」は周辺の厳しい環境に対応するため、対航空機戦闘のみならず、大型地対空ミサイル、超低空を飛来する巡航ミサイルも迎撃可能で、かつ、対電子戦能力/ECCM能力を向上させ、ミサイルの飛行方向を横切る形で飛ぶ目標の追尾能力をも向上させることを目標としていた。

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図:(防衛技研)AAM-4から「AAM-4B」への改良点。①アクテイブ・フェーズドアレイ・レーダーには窒化ガリウム(GaN)半導体製の送受信素子(TR unit)を使用する。

供与する技術は、日本がすでにF-15J、F-2に搭載、配備中の(2010年以降)の三菱電機製「AAM-4B」空対空ミサイルに使っている終末誘導シーカー技術である。このシーカーはAESA (active electronically scanned array)レーダーで、他の中長距離用空対空ミサイルの多くが使っている機械式あるいはAESAレーダーに比べ、高性能なのが特徴。

「ミーテイア」の胴体直径は17.8cm、これに対しAAM-4Bの胴体直径は20.3cm、従ってAAM-4Bのシーカーをそのまま転用はできないので、小型化する必要がある。つまり面積が2割ほど減るので、その分組込む送受信素子が少なくなるが、それでも現状より相当改善される見込みである。

2001年(平成13年)防衛省は、運用中の99式空対空誘導弾(AAM-4)の改良型「AAM-4B」の開発を決定した。目標に掲げたのは、母機の残存性を向上するため“自律誘導距離”(autonomous guidance range)を、2004年配備開始のレイセオン製AMRAAM「AIM-120C-7」、およびロシアの「R-77(AA-12 Adder)」(2009年配備開始)より40%延伸する点、であった。この中核となる技術がシーカーに使われる新しいAESAレーダーである。防衛技研と三菱電機は、13年掛けて“窒化ガリウム(GaN)”半導体を使う送受信素子(T-R units)の実用化に漕ぎ着けることができた。

GaN半導体素子を使ったAESAレーダーは、従来の“ガリウム砒素(GaAs)”半導体製AESAレーダーに比べ大幅に出力を向上でき、従って探知距離は少なくとも20%ほど延伸できる。

(注)詳しくは、本サイト2014-02-27掲載の「航空自衛隊、装備近代化へ大きく前進」を参照のこと。

ベースとなったAESAレーダーは、6-18 GHzの周波数帯を使う多機能型レーダー・システム(AMARS=advanced multi function airborne radar system)で、発信探索、受信探索、ミサイル誘導通信、電子妨害排除,の諸機能を備えている。他のAESAレーダーと同様、電子的に機能を素早く切替えるので、これらの機能は事実上同時に使える。本来は戦闘機用に開発されたが、水上艦の火器管制レーダーとしても使われ、また、AAM-4空対空ミサイルにも採用されている。これ等には送受信素子として“ガリウム砒素”半導体が使われていたが、その後性能を向上した“窒化ガリウム(GaN)” 素子が開発され、今日に至っている。

「ミーテイア」改良型の課題は、これから英国空海軍に導入が始まるF-35 JSFへの装備である。すでにミサイル本体は、フィンの寸法の修正とエンジン空気取入れ口の修正をすれば、F-35の兵倉庫内に装着できることが確認されている。しかしミサイル発射、誘導に関わるソフトの改修が必要であり、これ等が解決するのは2015年以降と見られている。

一方我国は、F-35を当面42機導入することが決まっており、将来F-15Jの退役にあわせての追加購入を考えると、最終的なF-35の機数は100機を越えると見られている。F-35にはAIM-120C系列ミサイル搭載が決っているが、我国としては将来の増機を考慮すれば「AAM-4B」使用を求めたいところだ。「AAM-4B」の直径はAIM-120より1㌅大きいが長さは殆ど変わらないため、F-35の兵倉庫への収納には問題はないとされている(Lockheed Martin 社VP談)。しかし、兵装システム用ソフトの改訂に期間と費用が掛かり、見通しは立っていない。

そこで浮上していのが、新シーカーを搭載する「ミーテイア」改良型を日英(日欧)共同開発とし、F-35搭載問題をクリアして我国でも生産し、空自のF-35に搭載する、と云う案である。消息筋によると、すでに国会の関係議員の間で検討されていると云う。

最後に、各国が配備中または予定の中長距離空対空ミサイルの一覧表を付けておく。

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–以上-



 


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■事業の概要等

○ 事業の概要

電気駆動型のレーザを採用し、将来のミサイル対処用レーザシステム実現へ向けた拡張性を確認するとともに、小型無人機等対処が可能な技術を確立するものである。

○ 所要経費

約88億円(平成30年度概算要求額。後年度負担額を含む。)

○ 事業実施の時期
平成30年から平成34年度まで研究試作を実施し、平成34年度から平成35年度まで試験を実施する予定である。

■政策評価の結果

○ 必要性

近年、諸外国におけるステルス航空機の開発、巡航ミサイルの配備拡大といった低探知性を有する脅威が拡大している。また、小型無人機や迫撃砲弾といった単価あたりのコストが低い脅威が大量に投入されることが予想され、我の防空システムにおいても単価あたりの低コスト性が求められている。

高出力レーザ技術は、瞬間対処性を有し、費用対効果も高く、これらの脅威にも対処可能である。また、電力のみで稼働することが可能なため、弾薬の制限を受けないという、従来の防空システムにはない特徴を有していることから、将来の戦闘様相を一変させるゲームチェンジャーになりうるとして、諸外国においても研究開発が活発化している。我が国においても、増大する脅威への対処能力を速やかに構築する必要があるため、当該年度から着手する必要がある。

○ 効率性

「防空用高出力レーザ兵器に関する研究」における設計手法・シミュレーション手法等を活用することで、設計期間の短縮及び係る経費の抑制を図る。加えて電源部、冷却部等において、COTS品を採用することで、係る設計期間を短縮する。

○ 有効性

(ア)瞬間対処性を有した防空システムを確立することで、低探知性の脅威に対する対処技術を確立することができる。
(イ)安価な兵器による飽和攻撃等にも有効な、費用対効果の高い対処技術を確立することができる。
(ウ)弾薬の補給に大幅な制約が生じる、我が島嶼部等兵站上不利な地域への展開において、電力のみで稼働することが可能であることから、補給上の制約が少ない新たな防空システムを構築することが可能となる。

■総合的評価

○ 当該事業の技術的位置付け

敵の量的優越性を克服するとともに、弾薬補給等の兵站が困難な環境下における継戦能力を向上させる高出力レーザ技術は「平成28年度中長期技術見積り」における、特に重視する取組の一つとして位置づけ られている「高出力エネルギー技術への取組」に該当し、我が国の装備品の研究開発の方向性に沿ったものである。

○ 研究開発を実施する必要性

諸外国においても研究開発段階であり、実用化には至っていないため装備品導入の可能性はなく、ビーム結合について最適な方式の選定段階であるため、研究開発を実施せざるを得ない。

○ 当該事業の技術的成果の評価

高出力レーザを発生して照射するための要素技術のうち、我が国が有している大容量電源技術や高耐光強度化技術を活用しつつ、高出力化技術等の技術を取得することは我が国の強みとなる。本事業で得られる技術は、瞬間対処性など戦い方に大きな影響を及ぼす可能性を秘めたものであり、また諸外国においても鋭意研究が進められていることから技術的優越を確保する観点からも早急に取り組むべき事業である。なお、事業の推進にあたり効率性の確保には十分留意する。

■政策等への反映の方向性 

総合的評価を踏まえ、平成30年度概算要求を実施する。

担当部局等名:防衛装備庁技術戦略部技術計画官
評価実施時期:平成29年7月~平成29年8月

北朝鮮のミサイルや、巡航ミサイルといった低探知性を有する脅威が拡大しており、脅威の発見後瞬時に対処を開始する能力が求められている。また、小型低価格ドローンの配備・迫撃砲弾といった単価あたりのコストが低い脅威が大量に投入されることが予想され、我の防空システムにおいても単価あたりの低コスト性が求められている。
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 米陸軍訓練教義コマンドのパーキンス司令官は18日までに、米国の同盟国が地対空ミサイル「パトリオット」を使って市販の小型ドローン(無人機)を撃墜したことを明らかにした。ドローンが約200ドル(約2万2000円)なのに対し、パトリオットは約340万ドル(約3億8000万円)だ。

米軍の研究会合で行った講演の中で明かした。同盟国の名前や撃墜の場所については明らかにしなかった。

パーキンス氏は「米ネット通販大手アマゾンのサイトで200ドルのドローンがパトリオットに対抗できる可能性はなかった」と指摘。ドローン破壊には成功したものの、経済的に妥当な方法ではなかったとジョークを飛ばした。パトリオットの製造コストは340万ドル。スポーツ用多目的車(SUV)並みの大きさで、音速の5倍の速度で飛行できる。

そのうえで「もし自分が敵であれば、米ネット競売大手イーベイでこうした300ドルのドローンを買えるだけ買う。配備されているパトリオット・ミサイルをすべて使い果たさせることができるからだ」とも付け加えた。

研究のミソは、電気駆動型のレーザである。電力のみで稼働することが可能なため、弾薬の制限を受けない為、ドローンや迫撃砲、ロケット弾など安価な兵器による飽和攻撃に対して、弾薬の制限を受けないという長所がある。

従来の防空システムにはない特徴を有していることから、将来の戦闘様相を一変させるゲームチェンジャーになり得る

高出力レーザ技術は、瞬間対処性を有し、費用対効果も高く、これらの脅威にも対処可能である。また、として、諸外国においても研究開発が活発化しており、我が国においても、増大する脅威への対処能力を速やかに構築する必要がある。

現状の技術では、弾道弾迎撃には遠く及ばないが、将来のミサイル対処用レーザシステム実現へ向けた拡張性を確認するとともに、小型無人機等対処が可能な技術を確立するものである。

所要経費 : 約87億円

事業実施の時期
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平成30年から平成34年度まで研究試作を実施し、平成34年度から平成35年度まで試験を実施する予定である。


(1)必要性

ア 防衛省が当該事業を実施する理由

当該技術は、諸外国においても研究開発段階であり、実用化には至っていないため、外国の装備品導入の可能性はない。また、各国ともファイバーレーザを採用しているという共通点はあるものの、ビーム結合方式について最適な方式の選定を行っている状態であり、現時点でその技術を導入することはリスクが高い。

また、外国製のファイバーレーザは、近年、輸出規制の対象となり、入手できるものは性能に制限がかかることから、外国製品を導入の可能性はない。

さらに、民生分野におけるレーザの高出力化は、レーザ加工の分野において行われていたが、既に民生で必要なレベルとしては十分な出力に達しており、これ以上の進展は見込めない。さらに、追尾技術においても、民生分野では必要ないレベルに高精度な性能が必要になることから、当該研究は、防衛省が独自に実施する必要がある。

イ 当該年度から実施する必要性

低探知性を有する脅威や低コストの脅威の拡大傾向、諸外国において高出力レーザ技術の研究開発が活発化している現状に鑑みて、我が国においても、増大する脅威への対処能力を速やかに構築する必要があるため、当該年度から着手する必要がある。

ウ 既存の組織、装備等によらない理由

当該技術は、諸外国においても将来の戦闘様相を一変させるゲームチェンジャーと位置づけられ、他国に先んじるべく研究開発が行われている状況であり、各国とも情報を開示しないため、技術交流は成立しない。しかしながら、各種意見交換の場で、情報収集を行うことは可能と考える。また、国内においても、本研究レベルの高出力レーザの開発は実施していないため、現時点で他機関等との協力は成立しない。

エ 代替手段との比較検討状況

当該技術は、従来のミサイル、弾薬等といった手段を用いる現有装備品とは全く異なり、レーザを用いた対処技術を確立するものである。よって、対処原理が異なるために、瞬間対処性、弾薬の制限がないといった従来技術にはない優位性を実現できるものであり、現有装備品の改良・改善では実現不可能な技術である。

(2)効率性

「防空用高出力レーザ兵器に関する研究」における設計手法・シミュレーション手法等を活用することで、設計期間の短縮及び係る経費の抑制を図る。加えて電源部、冷却部等においてCOTS品を採用することで、係る設計期間を短縮する。

(3)有効性

ア 得ようとする効果
(ア)瞬間対処性を有した防空システムを確立することで、低探知性の脅威に対する対処技術を確立することができる。
(イ)安価な兵器による飽和攻撃等にも有効な、費用対効果の高い対処技術を確立することができる。
(ウ)弾薬の補給に大幅な制約が生じる、我が島しょ部等兵たん上不利な地域への展開において、電力のみで稼働することが可能であることから、補給上の制約が少ない新たな防空システムを構築することが可能となる。

イ 効果の把握の仕方
試作品の設計製造及び試験を実施し、具体的な機能・性能の確認及び技術の検証を行う。
なお、試作品の設計製造においては、契約相手方に対し、適宜、技術審査を実施して、設計の技術的妥当性について確認を行いながら事業を行う。また、「国の研究開発評価に関する大綱的指針」(平成28年内閣総理大臣決定)にのっとり、事業の事前及び中間時点等に複数回の研究開発評価を実施して、適切な事業実施に努める計画である。

6 事後検証を行う時期
技術的な検証については、基本設計終了時点、試作終了時点等において中間評価を実施し、所内試験終了時点において事後評価を実施する予定である。また、施策レベルの検証については、目標管理型政策評価を実施する予定である。

7 総合的評価

○ 当該事業の技術的位置付け

敵の量的優越性を克服するとともに、弾薬補給等の兵たんが困難な環境下における継戦能力を向上させる高出力レーザ技術は「平成28年度 中長期技術見積り」における、特に重視する取組の一つとして位置づけられている「高出力エネルギー技術への取組」に該当し、我が国の装備品の研究開発の方向性に沿ったものである。

○ 研究開発を実施する必要性

諸外国においても研究開発段階であり、実用化には至っていないため装備品導入の可能性はなく、ビーム結合について最適な方式の選定段階であるため、研究開発を実施せざるを得ない。

○ 当該事業の技術的成果の評価

高出力レーザを発生して照射するための要素技術のうち、我が国が有している大容量電源技術や高耐光強度化技術を活用しつつ、高出力化技術等の技術を取得することは我が国の強みとなる。本事業で得られる技術は、瞬間対処性など戦い方に大きな影響を及ぼす可能性を秘めたものであり、また諸外国においても鋭意研究が進められていることから技術的優越を確保する観点からも早急に取り組むべき事業である。
自衛隊のレーザーが他国より遅れているかの如く思っているライターの方もいるのですが、日本が他国に兵器をセールスすることがなかった為、秘密主義的になっているだけだと思います。日本のレーザー兵器研究は、米国とそう変わらないと思います。

現在実験的に揚陸艦に設置されたLaWSは10~30kw級で数キロ先のドローンやUAVを撃墜する能力を有する。
これに対し平成28年度で研究が終わった高出力レーザーの研究は50kw級だ。
そして今回の指向性エネルギーシステムは100kw以上を目指す。
ロッキードマーチンが開発中のGround based Laser Weapon Systemは60kw~100kw級と思われます。
Ground based Laser Weapon Systemはロケット弾や亜音速の巡行ミサイルや航空機を撃墜する能力を持つと思われます。


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 北朝鮮による核・ミサイル開発の進展を受け、政府が弾道ミサイル迎撃のための新システムの開発を検討していることがわかった。高出力レーザーを発射直後の弾道ミサイルに照射し、無力化・破壊する。北朝鮮が現在の装備では迎撃が難しい「ロフテッド軌道」での発射を繰り返しているため、新技術で対応する方針だ。

「ロフテッド軌道」にも対応 政府検討


開発を目指すのは、弾道ミサイルが発射された直後の「ブースト段階」と呼ばれる時点で、航空機や艦船などから高出力レーザーを照射し、熱によってミサイルを変形させる技術。迎撃ミサイルに比べて安価で、実現すればロフテッド軌道だけでなく、多数の弾道ミサイル発射にも対処が可能になる。

防衛省は2018年度概算要求に、迫撃砲弾や小型無人機などを迎撃対象とする、高出力レーザーシステムの研究費として、87億円を計上した。高出力レーザーの基礎研究は、すでに10年度から実施するなどしており、18年度からの5年間で装備化に向けた研究に人る。迎撃ミサイルに比べて安価という利点もあり、同省では最終的にミサイル防衛態勢に組み込みたい考えだ。

弾道ミサイルは、発射直一後にロケットエンジンの燃焼で加速する「ブースト段階」、燃焼後に慣性で大気圏外を飛行する「ミッドコース段階」、弾頭が大気圏に再突入してから地上に向かう「ターミナル段階」を経て着弾する。現在のミサイル防衛態勢は、イージス艦搭載の迎撃ミサイル「SM3」がミッドコース段階、地対空誘導弾「PAC3」がターミナル段階での迎撃を想定している。

だが、北朝鮮は最近、通常より高角度の「ロフテッド軌道」での発射を繰り返している。ロフテッド軌道では「ミッドコース」の高度が高く、「ターミナル」は落下速度が速い。迎撃は容易ではないことから、ブースト段階で弾道ミサイルにレーザーを照射し、ミサイルが空気の摩擦抵抗を受ける大気圏内への再突入などの際に、無力化・破壊する方法を検討することになった。

高出力レーザーは距離が遠くなるほど熱量が減るため、射程が短く、発射地点に航空機や艦船が近接する必要があるとの欠点がある。高速飛行する弾道ミサイルにレーザーを照射し続ける正確性の確保も技術面での課題だ。

レーザー兵器は米国や中国などでも開発が進められ、米軍は実戦配備を始めている。米国はミサイル防衛への活用も検討しており、防衛省は米国の研究成果について情報提供を受けている。







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■事業の概要等

○ 事業の概要

近年の装備品に多く組み込まれている電子機器に対して、直接的な破壊によらず、電子機器の機能を一時的または恒久的に無力化する手段として、強力な電磁波パルスを発生させるEMP弾構成システムに関する研究を行い、放射電力指向技術及びEMP弾用小型電源技術を確立する。
※EMP:Electro Magnetic Pulse(電磁パルス)

○ 所要経費

約14億円(平成30年度予算要求額。後年度負担額を含む。研究試作総経費約14億円)

○ 事業実施の時期

平成30年度から平成33年度まで研究試作を実施し、平成33年度に試験を実施する予定である。

■政策評価の結果

○ 必要性

近年、あらゆる兵器システムに情報・通信機器が採用され、IT化が今後ますます顕著になることから、彼のセンサ・情報システムの機能を一時的または恒久的に無力化することで、我の作戦を極めて優位に進め
ることが可能であるが、現在これらの能力を有していない。また、EMP弾については諸外国でも研究開発が進められており、我が国においてもこれまでの研究成果を踏まえ早期にEMP弾を実現できるよう要素技術を確立しておく必要がある。

○ 効率性

本事業は、これまでの電磁パルス発生基礎技術の研究等の成果の反映、官側保有センサ等の転活用することで研究経費抑制を図る。また、基礎研究での試験装置を活用することにより研究経費抑制を図る。EMP弾構成技術のうち、高出力マイクロ波発生及び計測技術については、民間等から幅広い技術を活用することとしている。また、試験評価についても民間等の知見を活用できる。

○ 有効性                                                 
本事業を実施することにより、装備品の直接的な破壊が困難な場合でもアンテナ、ケーブル等や開口部を経由し、レーダ、センサ等の内部の精密電子機器の機能をEMPにより喪失または一時的に阻害できれば、弾体や破片の直撃によらず、敵部隊の装備品の能力を低減することで我の作戦を極めて優位に進めることが可能となる。

■総合的評価 

○ 当該事業の技術的位置付け

電磁パルスを発生・照射し、敵部隊の情報・指揮・通信機能等の電子機器の機能を無力化する弾薬の技術は「平成28年度 中長期技術見積り」における、特に重視する取組の一つとして位置づけられている「高出力エネルギー技術への取組」に該当し、我が国の装備品の研究開発の方向性に沿ったものである。

○ 研究開発を実施する必要性

諸外国のEMP弾は、研究段階のものや設置型のものしかなく、導入の可能性はない。

○ 当該事業の技術的成果の評価

電磁パルスを発生して照射するための要素技術のうち、パルス電源技術や仮想陰極発振管技術を我が国は有しており、EMP弾のシステム化技術を取得することは我が国の強みとなる。本事業で得られる技術によって、弾体や破片の直撃によらず、彼装備品の能力を低減することが可能となり、戦い方に大きな影響を及ぼす可能性を秘めたものであり、また諸外国においても鋭意研究が進められていることから技術的優越を確保する観点からも早急に取り組むべき事業である。
なお、事業の推進にあたり効率性の確保には十分留意する。

■政策等への反映の方向性 

総合的評価を踏まえ、平成30年度予算要求を実施する。

担当部局等名:防衛装備庁技術戦略部技術計画官
評価実施時期:平成29年7月~平成29年8月

 
2017/10/25(水) 午後 11:52

その1でとりあげた島嶼防衛用新対艦誘導弾(巡航ミサイル)も、その2高速滑空弾も、憲法改正を見越した、日本の根本的国家戦略、防衛戦略の転換を担う従来兵器体系と異なる、攻撃兵器である。

今までの兵器体系は防衛的「楯」であったが明らかに、策源地攻撃用の「矛」である。そういった視点で、EMP弾構成システムの研究を読むと、イラストではあくまでも戦術兵器のように描かれている。確かに、射程が300-500km程度の短距離弾道弾弾頭もしくは、航空機搭載爆弾であれば、戦術兵器であるが、日本にはイプシロンロケットや、H-2ロケットを保有するわけであるので、EMP弾をイプシロンロケットか、それに準ずるロケットに搭載すれば、中国は朝鮮半島に対抗する核抑止力としての、戦略兵器になりえる存在である。

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確かに本文を読む限り、小型戦術用ではある。しかしながら、容易に大型化することも可能であるから、将来戦略兵器として、非核弾道ミサイルCSMの弾道となりえる研究開発である。

北朝鮮が核爆弾をEMP兵器として使用するかもしれないが、我が国の場合は、強力な電磁波パルスを発生させ敵交戦国軍のセンサ・情報システムの機能を一時的または恒久的に無力化する。

一時的または恒久的に無力化することで、我の作戦を極めて優位に進めることが可能であるが、現在これらの能力を有していない。また、EMP弾については北朝鮮でも研究開発が進められており、我が国においてもこれまでの研究成果を踏まえ早期にEMP弾を実現できるよう、要素技術を確立しておく必要がある。

実は10年以上前から旭化成がEMP弾を研究している。
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EMP弾に係る技術は、防衛用途に限られることから、国内では防衛省外に存在しない。加えて、国外では、テキサス工科大および米陸軍が手掛けているDirecred
Energy Test Bed Ground-Based HPM Phaser などがあるが、研究段階のものや大きなサイズの設置型のものしかない。したがって、国内外に代替手段は存在しない。


技術的課題及び解明方法は以下のとおり
(ア)放射電力指向技術
模擬運用環境下での所内試験において電力放射試験を実施し、試作品の放射特性及び対象物への被害特性を確認する。

(イ)EMP弾用パルス小型電源技術
試作品の小型パルス電源を用いてVircator※2を駆動することで、サブシステ
ムとしてのパルス電源の特性を確認する。
※2 Vircator:Virtual Cathode Oscillator(仮想陰極発振器)の略




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■ 事業の概要等

○ 事業の概要

我が国の島しょ防衛に万全を期するため、高高度を超音速で滑空し、GPS/INS等により目標に正確に到達した後に搭載する弾頭機能により島しょ部に侵攻した敵を攻撃する高速滑空弾に関する要素技術に関事業の概要等 する技術を確立する。

○ 所要経費

約100億円(平成30年度概算要求額。後年度負担額を含む。)

○ 事業実施の時期

平成30年から平成34年度まで研究試作を実施し、平成32年度から平成36年度まで試験を実施する予定である。

■ 政策評価の結果

○ 必要性

平素からの常時継続的な情報収集及び警戒監視網を潜り抜けた敵の艦艇や輸送機から奇襲的に我が国の島しょ部へ上陸した敵機動部隊による侵攻対処には、迅速な島しょ間射撃が有効であるが、亜音速で飛しょうする巡航ミサイルでは命中精度は良い一方、迅速な対処や残存性においては一定の限界がある。このため、超音速で高高度を滑空し目標地点に精度良く到達して、攻撃を可能とする高速滑空弾の要素技術の確立が急務である。

 ○ 効率性

誘導武器関連の研究開発で実績のあるGPS/INS誘導技術、ロケットモータ技術、超音速飛しょうに伴う空力加熱に耐えうる耐熱技術及びシミュレーション技術の成果を可能な限り利用するとともに、既存の施設を活用して風洞試験を実施することにより、研究事業の効率化及び研究期間の短縮を図る。

○ 有効性

本事業を実施することにより、我が国の島しょ部へ上陸した敵機動部隊に対して、島しょ間射撃が可能とする高速滑空弾の要素技術の獲得ができる。これにより、敵SAMなどで迎撃困難な高高度を超音速で滑空することで、残存性が高く、誘導弾よりも迅速な対処が可能となる。

■総合的評価

○ 本事業の技術的位置付け

高速滑空弾は、従来の装備品とは一線を画す新しい概念の装備品であり、本事業を実施することで確立する高高度滑空機体形状技術、滑空制御技術及び高機能ロケットモータ技術については、「平成28年度中長期技術見積り」において重視事項の一つとして位置付けられている「島しょ部に対する攻撃への対応」のうち、「精密攻撃技術」に該当し、我が国の装備品の研究開発の方向性に沿ったものである。

○ 研究開発を実施する必要性

類似した諸外国装備品や開発の詳細な情報はなく、導入の可能性はないことから、研究開発を実施する必要がある。

○ 当該事業の技術的成果の評価

高速滑空弾の要素技術のうち、空力加熱に耐えうる耐熱技術や高機能ロケットモータ技術は、これまでの研究開発によって得られた知見を最大限利活用しつつ、高高度滑空機体形状技術及び滑空制御技術を確立することは、我が国の強みとなる。本事業で得られる技術は、我が国の島しょ防衛に大きな影響を及ぼす可能性を秘めたものであり、早急に取り組むべき事業である。

なお、事業の推進にあたり効率性の確保には十分留意する。


■政策等への反映の方向性

総合的評価を踏まえ、平成30年度概算要求を実施する。


担当部局等名:防衛装備庁技術戦略部技術計画官                                  評価実施時期:平成29年7月~平成29年8月

2018年度(平成30年度)防衛予算 その2 策源地攻撃(島嶼防衛)兵器を要求  
2017/9/1(金) 午前 0:06
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まあ、誰がどう見ても、DARPAが開発していた滑空弾Falcon HTV2
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Artist´s Impression of DARPA’s Hypersonic Technology Vehicle (HTV-2) in flight. Credit: DARPA
当ブログにおいて非核弾道ミサイルCSMをたびたび取り上げていましたが、その弾頭が、超高速滑空体(HGV)である。

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弾道弾でも核弾頭ではなく、タングステン鋼などの硬い金属の塊で、長距離ミサイルで打ち上げられ、大気圏外で分離された「HGV」は弾頭だけで455kg程も有り、時速7000km、マッハ6以上のスピードで目標に向かって落下する。その軌道は人工衛星で誘導され、ピンポイントで目標に突入する。隕石の突入のように、スピードと重さが作り出す運動エネルギーだけで、地上の建物はもちろん地下施設の破壊も可能だという。

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島嶼防衛用誘導弾滑空弾が、射程500kmであれば、前島諸島から300km沖縄本島から500kmの尖閣諸島を防衛するのであれば十分であるが、高空を極超音速で飛行する場合、射程500kmであるならば、ASM-3を地上発射型とすれば十分で、高速滑空弾とする必然性が無く、敵SAMなどで迎撃困難な高高度を超音速で滑空するのであれば、
射程はどう考えても1000kmや3000kmを越え、島嶼防衛用としては、完全にオーバースペックである。
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高速滑空弾は、左のイラストにあるような子爆弾をばら撒くような使い方など絶対にしない。右イラストのように、新対艦誘導弾が、対艦ミサイルではなく、対地攻撃用巡航ミサイルとして使われるように、イラストはどう考えても、野党や左翼マスコミ封じのフェイクである。もし、そうしはなければ、特亜三国が政治問題化させ、開発に横槍を入れてくる。

高速滑空弾は、誘導は、GPS/INS誘導(慣性誘導)であり、どう考えても、北朝鮮の地下に建設された堅固な核施設破壊用である。または、中国本土を意識した核抑止用の兵器であると思いますが、島嶼防衛用の高速滑空弾は、戦略非核弾道ミサイル開発の前段階と考える方が妥当かもしれません。

高速滑空弾がイラストの超高速滑空体(HGV)風の弾頭ではなく、「島しょ防衛用高速滑空弾」が極超音速グライダーではない場合は、単なるGround-Launched Small Diameter Bomb (GLSDB)、滑空爆弾かもしれません。
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GLSDBとは、自衛隊も保有する航空機から投下される推進力を持たない折り畳み式の有翼を持つ爆弾。例外的に地上から発射するロケット弾の弾頭部分に小型の航空機用滑空爆弾を搭載した合体兵器「」も存在する。無誘導の自由落下爆弾を全天候型の精密誘導爆弾(スマート爆弾)に変身させるJDAMに滑空翼を取り付けたもので、もしかしたら、高速滑空弾は、高性能のGLSDBを目指しているだけかもしれません。

しかしながら、超音速で高高度滑空と事前の事業評価本文に書いてあるので、従来型のGLSDBではなく、各国が開発中の弾道ミサイルなどをブースターに用いて極超音速グライダー弾頭を発射するブーストグライド兵器に近い兵器、いやブーストグライド兵器そのものかもしれません。

(3)有効性

ア 得ようとする効果
以下の3つの要素技術を確立することにより、高高度における超音速滑空が可能となることから、極めて短時間で島しょ部へ上陸する敵機動部隊へ対処が可能となるとともに、敵SAMなどで迎撃困難であることから、残存性が向上するといったメリットを得ることができる。

(ア)高高度滑空機体形状技術

敵SAMなどで迎撃困難な高高度を超音速で滑空し、至短時間で目標を攻撃するためには、空気が希薄な空域を滑空しなければならない。この空域は、地表付近や航空機が飛行する空域とは異なり、大気を連続流として扱うことができずに、自由分子流運動も含めた希薄流としての計算が必要となる。この計算は「はやぶさ」などが宇宙から地上へ帰還した際と同じ状態であり、計算と風洞による検証を行い、滑空するための機体形状技術を確立する。
さらに超音速で滑空することから、空力加熱に耐えうる高い耐熱技術や、敵の防
空網に対する残存性の向上のためのRCS※3低減技術を確立する。
※3 RCS:Radar Cross Section(レーダ反射断面積)

(イ)滑空制御技術

希薄流域では空気が希薄なため操舵翼のみによる制御は困難であり、ガス等を噴射するACS※4などが必要である。遷移流域から連続流域まで広いエンベロープにおいて滑空制御するためには、希薄流域及び遷移流域での操舵翼とACS等の複合した滑空制御技術を確立する必要がある。
※4 ACS:Attitude Control System (姿勢制御システム)

(ウ)高機能ロケットモータ技術

高速滑空弾を滑空距離に応じて効率的に滑空させるためには、ロケットモータの
推力を最適するために多段パルスロケットや推力中断技術等が必要である。最近の耐熱材料や構造計算を元に金属ケースとFRP※5隔壁によるパルスロケット技術や当該技術を応用した小型軽量の推力中断技術を確立する。
※5 FRP:Fiber Reinforced Plastics(繊維強化プラスチック)

  効果の把握の仕方                                   試作品の設計製造及び試験を実施し、具体的な機能・性能の確認及び技術の検証を行う。なお、試作品の設計製造においては、適宜、設計の技術的妥当性について確認を行いながら事業を行う。

また、「国の研究開発評価に関する大綱的指針」(平成28年度内閣総理大臣決定)にのっとり、事業の事前及び中間時点等に複数回の研究開発評価を実施して、適切な事業実施に努める計画である。
高速滑空弾は、超音速で高高度滑空機体と高機能ロケットモータ技術等を組み合わせた高速滑空弾で、奇襲的に島しょ部に上陸する敵機動部隊を速やかに無力化するために有効な兵器として、従来の装備品とは一線を画す新しい概念の装備品として開発されるのは、十分理解できる。

ただ、超音速で高高度を滑空し、目標地点に短時間で到達し、島嶼へ上陸する敵機動部隊に対して攻撃するのであれば憲法上の制約はないが、高速滑空弾が、各国が開発中の弾道ミサイルなどをブースターに用いて極超音速グライダー弾頭を発射するブーストグライド兵器と同じく、大気圏の上を跳ねるように飛行したならば、大陸間弾道ミサイル並みの射程を持つ兵器であり、尖閣どころか、全球的な射程となる。その為、いかに憲法改が近づいたとはいえ、現憲法下では、さすがに問題がある。

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所要経費約100億円(平成30年度概算要求額。後年度負担額を含む。)で、事業実施の時期平成30年から平成34年度まで研究試作を実施し、平成32年度から平成36年度まで試験を実施する予定である。から、平成32年(新元号2年:2020年)には安倍首相は憲法改正をすると言っているのだから、研究終了時には憲法の制約が解除されているかもしれません。

2012年に開発中止されたアメリカのアークライト計画ではSM-3 BLOKⅡ迎撃ミサイルのブースターを利用して射程3700kmの極超音速グライダー弾頭でした。高速滑空弾は、SM-3 BLOKⅡ迎撃ミサイルのブースターを利用す可能性が高いかもしれません。

また、DARPAも開発に手間取っている高速滑空弾を日本が開発できるかと?技術的問題も、疑念が残る。

心配ございません、こんなこともあろうかと、JAXSAが基礎研究を長年にわたって基礎研究を続けてきました。

日本では、1980年代に「ヤマト」というスペースシャトルの構想があり、また「HIMES」と名付けられた、再使用型宇宙往還機の研究や開発、実験機による試験が進められた。
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そして80年代の半ばからは、「HOPE」と名付けられた無人のスペースシャトルの研究、開発がはじまった。当時、米国はすでにスペースシャトルを運行しており、ソ連も無人ながら打ち上げに成功、そして欧州でも小型ながら有人のシャトルの開発が進められており、HOPEもその流れに乗ったものだった。


1996年には「HYFLEX」と名付けられたリフティング・ボディ機が打ち上げらた。HYFLEXはHOPEで使う耐熱材の試験を目的とし、打ち上げ後、高度110kmから秒速3.9kmで再突入を行い、データを送信した後、太平洋上に着水した。

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同じく1996年には、オーストラリアのウーメラ(あの「はやぶさ」が帰還した場所である)において、「ALFLEX」と呼ばれる大気圏内の自律飛行技術を確立するための実験機の飛行実験が繰り返し行われた。
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フェーズIIは、実験機を高層気球で、高度20kmから30km程度まで上昇させた後に、気球と実験機を分離します。分離後の機体は、自由落下滑空によって遷音速領域まで加速後、データ取得フェーズで一定マッハ数を保持しつつ種々の空力特性データを取得します。データ収集後は、機体を引起すことにより減速を行い、分離後数分で回収目標地点上空約1.5kmまで滑空し、複数のパラシュートを開いて最終減速を行い、機体姿勢を水平にした後、機体下面のエアバッグを膨らませて着地します。
特徴的なところは、実験機が気球から分離されてから着地するまでの間は、地上からの支援指令なしで自律飛行をしているところです。
この実験は、大型気球の運用に豊富な実績を持つフランス国立宇宙研究センター(CNES)との共同研究として実施し、CNESは気球系の開発・運用、実証機着地後の回収と、気象観測を担当しました。

実証機「その2」搭載図
フェーズIIにおいて用いる機体(実証機「その2」)はHOPE-Xの25%相似形状であり、機体表面上のアンテナ等は機体の空力特性に影響を与えない形状のものを用いています。本機体の搭載機器は基本的に実証機「その1」と同じものを用いていますが、ジェットエンジンの搭載位置に機体の減速を行うためのパラシュートを、脚の位置に着地時の衝撃を緩和するためのエアバッグを、それぞれ換装しています。また、遷音速で飛行中の空力データを取得するために、機体の表面および後端面に約30点の圧力センサーを配しています。


また、気球で超高空高度30kmに持ち上げ、超高空から、エンジン無しの無人超音速滑空機試験機(S3CM:Silent SuperSonic Concept Model)が、実験データを取得している。D-SEND#2ミッション概要 

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以上、日本ではJAXSAが、基礎研究データを蓄積しており、高速滑空弾の基礎データは十分に持っているので、実現可能であり。将来的には、中国や朝鮮半島の核ミサイルに対する抑止力となりうる。

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それでも極超音速機については2023年までには、開発したいとのことだ。




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事業の概要等

 ○ 事業の概要

 防衛省の施策である島しょ部に対する攻撃への対応等において、近年 の我が国周辺国の水上艦艇の量的増強や防空能力向上に対して有効に対 処するため、将来の対艦誘導弾に必要である。

統合運用下において遠方 事業の概要等 からの射撃機会増加のための射程延伸や、対艦誘導弾のステルス化及び 高機動化による残存性向上に関する要素技術の研究を行うものである。 

この際、各種発射母体(車両、艦船、航空機等)で運用できるようにフ ァミリー化を考慮する。 

なお、このような長射程かつ残存性を有する対艦誘導弾については、 過去に類似の研究を実施していない。

 ○ 所要経費 

約77億円(平成30年度概算要求額。後年度負担額を含む。研究試 作総経費約122億円)

 ○ 事業実施の時期 

平成30年度から平成34年度まで研究試作を実施し、平成34年度 に試験を実施する予定である。

政策評価の結果

 ○ 必要性 

将来の敵の脅威動向として、各国は高い防空能力等を持つ新鋭艦を継 続的に配備している。これら脅威に有効に対処するため、努めて早期に 対艦誘導弾の長距離飛しょう技術、ステルス化技術及び高機動化技術等 政策評価の結果 の要素技術を取得する必要がある。 

一方、これら技術は先進的であるため技術リスクが高く、研究期間に 5年を要するとともに、将来の対艦誘導弾の装備化に向け平成34年度 までに研究を完了させる必要があることから、要素技術を確立しておく 必要がある。

 ○ 効率性 

官が保有するステルス性に関する技術的な蓄積の活用による研究開発 期間の短縮や、射撃試験で評価する性能を地上エンジン運転試験等で評 価すること及びファミリー化を考慮した研究開発を推進することにより 研究経費を抑制して、効率的な事業の推進を図る。 

○ 有効性 

本事業を実施することにより、射程を延伸する長距離飛しょう技 術並びに残存性を向上させるためのステルス化技術及び高機動化技 術が得られ、戦闘における優位性を確保することができる。 

○ 当該事業の技術的位置付け

 射程を延伸する長距離飛しょう技術並びに残存性を向上させるための ステルス化技術及び高機動化技術は「平成28年度 中長期技術見積り」 における、特に重視する取組の一つとして位置づけられている「現有装 総合的評価 備の機能・性能向上への取組」に該当し、我が国の装備品の研究開発の 方向性に沿ったものである。 

総合的評価

○ 研究開発を実施する必要性

 各国の高い防空能力等を持つ新鋭艦に有効に対処するため、努めて早 期に対艦誘導弾の長距離飛しょう技術、ステルス化技術及び高機動化技 術等の要素技術を取得する必要がある。

 ○ 当該事業の技術的成果の評価

 航空機におけるステルス化技術については、我が国が保有しており、 これを活用して誘導弾におけるステルス化技術とすることは我が国の強 みとなる。
本事業で得られる技術は、戦い方に大きな影響を及ぼすもの であり、また諸外国においても鋭意研究が進められていることから技術 的優越を確保する観点からも早急に取り組むべき事業である。 

なお、事業の推進にあたり効率性の確保には十分留意する。 

■ 政策等への反映 の方向性                                     
総合的評価を踏まえ、平成30年度概算要求を実施する。 


担当部局等名:防衛装備庁技術戦略部技術計画官
 評価実施時期:平成29年7月~平成29年8月 
2017/9/1(金) 午前 0:06



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防衛省平成29年度 事前の事業評価に登場した、島嶼防衛用新対艦誘導弾とは長距離亜音速巡行ミサイルが正体だと思います。

来年度は77億円かけて基礎技術の研究をするようですが、イラストを見る限り、従来の対艦ミサイル系列と違って大型化かつステルス化しています。平成30年度概算要求に登場した島嶼防衛用新対艦誘導弾と同一であるが、最大の相違点はエアインテークの位置と形状である。

平成30年度概算要求に登場した島嶼防衛用新対艦誘導弾のイラストからやっつけ仕事でエアインテークを削除修正したのはみえみえだが、小型ターボファンエンジンを使用しているから、エアインテークはなくてはならない。ところがイラストでは確認できない。

となると、LRASMと同じく胴体下部に開いた、切り込み部分がエアインテークになる可能性が高い。おそらく、ステルス性が高いのだと思う。

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LRASM 
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赤丸はLRASMのエアインテークと思われる部分

従来の自衛隊保有対艦ミサイルよりも射程が大幅に伸び、ステルス効果によって被撃墜率も下がります(残存率の向上)。射程についは公表されてはいませんが、対艦ミサイルであるならば、ロキードマーチンが開発中の LRASMでは射程800kmである。

対艦ミサイルだと説明しているが、対地ミサイルの可能性が高い。

島嶼防衛用新対艦誘導弾にそっくりな巡航ミサイルが数百m四方の範囲にある目標を破壊する高密度EFP弾頭(Explosively Formed Projectile:爆発成形弾)を搭載しているイラストが平成26年度 事前の事業評価 評価書一覧 先進対艦・対地弾頭技術の研究描かれている。
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【1.必要性】
 島嶼部への攻撃に対して実効的に対応するには、特に、島嶼部沿岸に展開する敵小型艦艇には、上空から広範囲に打撃を与える誘導弾が有効である。また、島嶼部周辺海域に展開する敵大型艦艇には、上面から貫徹・艦内起爆して打撃を与える誘導弾が有効である。しかしながら、現有の誘導弾は、これらの方法で打撃を与えることは適さない。
このため、島嶼及びその周辺海域に展開する敵部隊に有効に対処できる誘導弾用弾頭に関する研究を行うことが必要である。
 【2.効率性】
 過去の技術的成果の利活用により、経費削減につなげるとの視点から本事業を点検したところ、過去の技術的成果の利活用が可能な部分については活用が図られている。例としては、これまでの弾頭・信管技術の成果を反映することにより、システム設計及び各試作品に関する設計項目数を削減する等、コスト削減に努めている。
 また、研究試作(その1)は一般競争入札によって競争性を確保した形で契約相手方を選定することにより研究目的の効率的な達成を図っている。
 【3.有効性】
 本事業により、高密度EFP弾頭(EFPの貫徹力と数量の最適化)、シーバスター弾頭(比較的低速(亜音速))及びコンビネーション弾頭において敵部隊に打撃を与える貫徹力・爆発力の最大化)に関する技術的課題が解明されることにより、、島嶼及びその周辺海域に展開する敵部隊・艦艇に有効に対処できる。また、我が国の防衛技術基盤を強化することができる。
 また部内の専門技術者・研究者による検討会議を適宜に開催し、当該事業に係わる情報の交換、評価、問題点の解明並びに対策の検討により、当該事業の充実化を図っている。
 【4.総合評価】
 本事業は、島嶼及びその周辺海域に展開する敵部隊に有効に対処できる誘導弾用弾頭に関する技術資料を得られるものと評価でき、かつ、我が国の防衛技術基盤を強化し、もって防衛力の質的水準の向上に資するものと位置付けられる。


LRASMはB-1爆撃機、F-35戦闘機、そしてイージス艦などからも発射可能。
島嶼防衛用新対艦誘導弾がLRASMと同様なコンセプトであれば、自衛隊の策源地攻撃能力は一挙に向上します。

厳しい財政事情の下、自衛隊の運用に係るニーズに合致した研究開発は費用対効果を考えれば、国際共同研究開発の可能性等もありえる選択で、LRASMの改良型となることもありえるが、
本事業は、長距離飛しょう技術、ステルス化技術及び高機動化技術等の要素技術を取得しようとするものであるが、諸外国の類似装備品において、要求を満足する装備品は存在しないため独自に研究を行う必要がある。
とあるので、LRASMと同じ800kmより長距離の射程を検討しているとも読み取れる。


そうなると、トマホーク級の1000kmか、空中発射巡航ミサイルAGM-129 ACMの射程は3000km級であるので、現時点では、島嶼防衛用新対艦誘導弾がの射程が30000km級の巡航ミサイルるにな可能性もある。また、米国と共同でAGM-129 ACM後継ミサイルの共同開発もありえる。

北朝鮮沿岸から北朝鮮の核施設に向かって打てば800kmあれば十分だが、北朝鮮ではなく、中国の策源地を想定したならば3000kmの射程が必要となる。

射程が800kmであれば、南西諸島に配備するだけで、中国沿岸部までもが一気に射程圏内に入り、東シナ海の中国海軍艦艇はほとんどが射程に入る。

対艦打撃能力が向上するだけで、我が物顔で尖閣諸島にに出没する中国海軍に常時大きなプレッシャーをかけることができます。

島嶼防衛用新対艦誘導弾は、平成30年度(2018年)から平成34年度(2022年)まで研究試作を実施し、平成34年度に試験を実施する予定である。 

イメージ 8

航空機におけるステルス化技術については、我が国が保有しており、これを活用して誘導弾におけるステルス化技術とすることは我が国の強みとなる。本事業で得られる技術は、戦い方に大きな影響を及ぼすものであり、また諸外国においても鋭意研究が進められていることから技術的優越を確保する観点からも早急に取り組むべき開発事業である。

北朝鮮の核施設の大半は堅固な地下に建設されており、そちらは自衛隊ウェーブライダーが担当するだろう。

また、本島嶼防衛用新対艦誘導弾が対艦誘導弾として使用する場合と、現在開発中の哨戒機用新空対艦誘導弾、新艦対空誘導弾、12式地対艦誘導弾改の
イメージ 10

シーカーには 低コントラスト目標用画像誘導技術が使用されると思われます。


■事業の概要等

○ 事業の概要

誘導弾の誘導技術に関して従来の赤外線画像誘導方式では、沿岸部に
停泊した艦船や地上物、また、近年各国で研究が活発化している赤外線
ステルス技術が適用された目標といった赤外線放射量が少なく背景との
 温度差が少ない低コントラスト目標への対処が困難という問題がある。
本事業では、低コントラスト目標を複雑な背景の中からでも検出可能
とする新たな信号処理による目標捜索技術、その精度を向上させるため
に目標データベースとの照合を行う目標識別技術及び目標データベース
として持つ脆弱部位情報を検出した目標画像に重畳する目標追尾技術を
確立するものである。また併せて、誘導弾の飛しょう中に取得した画像
と地図情報等のデータベースを突き合わせることで自己位置を標定する
ことによって、GPS妨害が想定される環境下においても、自ら電波を放
射すること無く自己位置標定が可能となる技術を確立するものである。

○ 所要経費

約44億円(平成30年度概算要求額。後年度負担額を含む。研究試
作総経費約44億円)

○ 事業実施の時期

平成30年度から平成33年度まで研究試作を実施し、平成32年度
から平成34年度まで試験を実施する予定である。

■政策評価の結果

○ 必要性

低赤外線放射塗料が適用された目標に代表される目標/背景温度差が
減少している低コントラスト目標への対処は従来の赤外線画像誘導方式
では困難となっていること、また、GPS妨害に対処する技術は未だ確立
 しているとは言えないことを考慮すると、平成30年度から新規に研究
に着手する必要がある。

○ 効率性

誘導弾全体を対象とするのではなく、技術課題のある誘導部のみに絞
って研究を行うとともに、これまでに取得した対艦誘導弾の基盤技術や
研究成果及び画像信号処理による航法技術の成果を活かすことにより、
研究経費及び期間の効率化を図る計画としている。

○ 有効性

本事業を実施することにより、低赤外線放射塗料が適用された目標に
代表される目標/背景温度差が減少している低コントラスト目標への対
処が可能となるとともに、GPS妨害下においても自己位置標定が可能と
なり、長射程化が進む対艦誘導弾等の飛しょうシーケンスにおいて新た
な構成品を追加することなく目標撃破率を維持することが可能となる。

■総合的評価

○ 当該事業の技術的位置付け

低コントラスト目標を複雑な背景の中からでも検出可能とする新たな
信号処理による目標捜索技術、その精度を向上させるために目標データ
ベースとの照合を行う目標識別技術、目標データベースにある脆弱部位
 情報を検出した目標画像に重畳する目標追尾技術、さらに、GPS妨害が
想定される環境下においても自ら電波を放射すること無く自己位置標定
が可能となる技術については、「平成28年度中長期技術見積り」にお
ける、特に重視する取組の一つとして位置付けられている「現有装備の
機能・性能向上への取組」に該当し、我が国の装備品の研究開発の方向
性に沿ったものである。

○ 研究開発を実施する必要性

類似した諸外国装備品や開発の詳細な情報はないため研究開発の必要
性がある。

○ 当該事業の技術的成果の評価

一般的な目標捜索技術や、目標識別技術に適用可能な局所特徴量を用
いた画像信号処理等については学術的な研究が盛んである一方、それを
誘導装置に活用した例は諸外国の研究開発事例にもほとんどなく、本事
業における各技術を取得することは我が国の強みとなる。これら技術は、
将来装備品の能力向上のための技術実証という位置付けであり、早急に
取り組むべき事業である。
なお、事業の推進にあたり効率性の確保には十分留意する。

■政策等への反映の方向性 総合的評価を踏まえ、平成30年度概算要求を実施する。


担当部局等名:防衛装備庁技術戦略部技術計画官
評価実施時期:平成29年7月~平成29年8月
弾頭に接近作動の92式信管の改良型も用いられる可能性もある。

□事業名 92式信管のフォローアップ
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■事業の概要等 

○ 事業の概要

現有92式信管(電波式)について、構成部品の枯渇に対応しつつ、現有装備品装備化以降の技術進展を踏まえた性能向上を図るため、フォローアップ(部品枯渇へのフォロー)を実施するものである。

○ 所要経費

約24億円(平成30年度概算要求額。後年度負担額を含む。試作総経費約24億円)

○ 事業実施の時期

平成30年度から平成33年度まで試作を実施し、平成32年度から平成34年度まで試験を実施する予定である。


■政策評価の結果

○ 必要性

現有92式信管の部品枯渇に対応するとともに、将来の電波環境の変化に対応するため、既存技術の適用により性能を向上させるフォローアップを図る事業であり、諸外国類似装備品では要求性能等を満足しない ことから開発するものである。本装備は、その用途が防衛用に限られることから、防衛省が実施する必要がある。

○ 効率性

本事業は、構成品、各器材等の試作及び評価に必要なシステム設計等を実施し、信管構成品、試験器材等を試作することとしているが、その実施にあたっては、これまで国内開発している類似信管等の試作成果及び技術的知見を最大限活用するよう計画している。また、既存装備と部品の共通化を図ることで、新規設計・製造コストを低減しつつ、技術的課題の解明を計画しており、経費面、技術面の両面において効率化が図られている。

○ 有効性

本事業を実施することにより、耐発射衝撃設計技術及び低コスト化設計技術に関する技術的知見を得ることが可能であり、現有信管の性能向上を図りつつ、製造コストの抑制を図ることができる。

■総合的評価

現有信管の一部構成品の部品が製造中止になることにより枯渇が見込まれること及び将来の電波環境の変化に対応するために、本事業が必要な状況となっている。

かかる状況に適切に対応可能な信管について、諸外国から導入可能なものは存在しないことから開発によるほかない。このことを踏まえつつ、本事業を評価したところ、平成30年度に事業を着手することで、かかる状況に対応可能な信管を実現できる見通しがあり、また事業計画も効率的な計画となっているものと判断できることから、本開発事業は早急に取り組むべき事業である。


■政策等への反映の方向性 

総合的評価を踏まえ、平成30年度概算要求を実施する。

担当部局等名:防衛装備庁プロジェクト管理部事業監理官(情報・武器・車両担当)
評価実施時期:平成29年7月~平成29年8月





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真偽は?日本もUCAVを開発していた
【航空宇宙ビジネス短信・T2:】2017/10/11

日本にもブラック事業がある(あった)のでしょうか。映像公開したのは機密解除になったのか、事業がもっと先に進んでいるからでしょうか。各務原での目撃がないことから別の場所で秘密裏に開発されたのでしょうか。川崎重工関係者は口がさけても語れないと思いますが、事実なら日本もUAV-UCAVを開発していることがわかりますね。判断は読者の皆さんにおまかせします。

This is the combat drone Japan has been building in secret

これが秘密裏に開発していた日本の戦闘無人機だ  

イメージ 2
川崎重工ブースのビデオでUCAV試作機の飛行状況を写していた (Photo by Harold Hutchison)   
イメージ 21By Harold HutchisonOct. 06, 05:10 AM      
http://www.wearethemighty.com/news/this-is-the-combat-drone-japan-has-been-building-in-secret

無人戦闘航空機、つまりUCAVはこれからの軍事航空のカギを握ると言われる。米国、ロシア、フランスが開発中と判明している。

だが本誌We Are The Mighty (以下WATM)はこのたび日本も秘密裏にUCAV開発を進めていたことを知った。                   
ワシントンで先ごろ開催された空軍関係のイベントでWATMは川崎重工業のブースでビデオ画像を見た。それは同社によるUCAV研究開発の様子で、画像内のUCAVはボーイングX-45やノースロップ・グラマンX-47に似ているようだった。

会場で詳しく聞こうとしたが、同社係員が日本政府の意向だとしてやんわりと断ってきた。翌日も別の係員はこの件は存じていないと答えてきた。

結局三番目に会った川崎重工の小林タクミ氏が「試験機で10年近く前のもの」とし、「防衛省予算による実験事業だった」と説明してくれた。同氏はさらにメールで「2008年ごろのプロジェクト」と述べている。

WATMが当時空軍の筆頭参謀次長として情報監視偵察分野を担当し現在は航空宇宙研究にあたるミッチェル研究所の所長をしているデイブ・デプチュラ退役空軍中将に日本がUCAV開発をしていた事実を知っているか聞いたところ、即座に「知らない」との答えが返ってきた。

このことから日本のUCAVは秘密のベールに隠されていたことがわかり、F-117ナイトホークなど米国のブラックプロジェクト並だったようだ。

イメージ 3
川崎UCAVの別の画像。メリーランド州ナショナルハーバーで開催された2017 AirSpaceCyber expo会場にて。(Photo by Harold Hutchison)

秘密扱いの理由や川崎重工(原文は重厚)がUCAVについて語りたくない理由が日本国憲法第九条なのは明らかで、「日本国民は国家主権としての戦争を永久放棄し、国際紛争の解決方法として戦力の利用や脅威は行わない」とし、さらに「陸海空戦力その他戦闘手段は保有しない」と述べている。

この条項により日本はひゅうが級・いずも級軽空母を「ヘリコプター駆逐艦」と呼称している。イタリアのジュセッペ・ガリバルディは10,500トンとひゅうがの19千トンより小規模だが、空母としてAV-8B+ハリヤーを2011年のNATOによるリビア介入時に運用していた。

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X-47B無人戦闘航空システム実証機(UCAS-D、旧称MQ-25a)が空母USSセオドア・ローズベルトから発艦している。2013年。川崎のUCAVはこのX-47に似ているようだった。(US Navy Photo) 

では川崎のUCAVはこの制約にひっかかるのか。X-45やX-47に驚くほど似ていることから今日のUCAV技術により防空任務より攻撃能力を充実させる方向に進んでいることが想起される。.

GlobalSecurity.orgによるデータベースによれば基本形X-47にはペイロード搭載能力がなかったがX-47Bには兵装庫ふたつで4,500ポンドの装備を搭載していた。計画だけに終わったX-47Cはさらに10,000ポンドまで拡大するはずだった。

WATMは防衛省にも本件を照会したが返答がない。ワシントンの日本大使館からは回答があった。自衛隊がUCAVを保有したことがあるのかとの問に「自衛隊はUCAVの取得、運用を今のところ想定していない」ととのことだった。■

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やっぱりやっていたか!ただ、川崎重工ではなく三菱重工かTACOM無人機研究をしているSUBARU(富士重工)が自社で無人戦闘機を開発しているのではないか?と、私は疑っていた。

なぜなら、 武器輸出三原則なる直接法律で規定されてもいない政令基準が改正され、2014年防衛装備移転三原則が閣議決定された。以降、三菱重工は、自社開発で、
 水陸両用軍事車両「MAV(Mitubishi Amphibious Vehicle)」
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装輪装甲車の「MAV(Mitsubishi Armored Vehicle)」
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この2種類のMAVに加え輸出用の3000tクラスの駆逐艦を自社開発しはじめた。

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陸上と海上の自社開発兵器を各社が独自に開発しているのだから、三菱重工や川重が航空兵器を自社開発をしないわけがないと予想していた。

川重はT-4後継機、富士重工は新型無人機RPH-Xとは別に、有人/無人戦闘ヘリ、三菱重工が無人戦闘機を密かに研究していると密かに妄想していたのですが・・・現実は、私の妄想を越えていました。もしかしたら、三菱重工やSUBARUも川重のUCAVとは別の無人機を既に研究しているかもしれません。

それにしても既に2008年に高度な無人戦闘機を川崎重工が極秘開発している(していた)というのは衝撃だ!無人戦闘航空機(UCAV)は、米国、ロシア、中国、英国、フランスなど多くの国が開発を進め、日本はかなり出遅れているのではないかと思われていたのだが、We Are The Mighty誌によっると、現 防衛装備庁(ATLA)の前身 技術研究本部(TRDI)が研究資金を出し川崎重工とUCAVを心神プロジェクトとは別に、極秘で開発していた。しかも2008年には既に飛行していたという・・・

ただし、実寸大で、実用性がある無人戦闘機であってほしいところですが、常識的な可能性として、現時点では、RC模型実験機である可能性も否定できません。ただ、「無人機とラジコン機の境目は?」と、考えると・・・・定義が難しい。

開発は、ホリエモンのロケットも打ち上げに使った、北海道広尾郡大樹町にある場外離着陸場、大樹町多目的航空公園で、実験が行われたのではないでしょうか?

航空公園は1995年に開園し、現在、JAXA、大学研究所、防衛省技術研究本部(現防衛装備庁)等が、協定により使用し、航空に関する各種実験を行っているので、国内でやるとしたらここしかありません。心神のRC模型実験機や既に公開されている自衛隊の無人機TACOMJAXAの再使用型宇宙往還機HOPEJAXAスペースプレーンリフティングボディー機 等々の最先端の飛行実験に使われており、ある意味で日本のエリア51とも言えるかもしれません。

We Are The Mighty誌によると、ワシントン近郊の最近の空軍会議で、川崎重工のブースで、川重の研究開発成果を自らビデオで公開したものでした。川重のUCAVは、確かにボーイングX-45やノースロップグラマンX-47Bに似ているようにも見えますが、画像の左上の部分に突起物があるようにも見え、X45/X47/ダッソー nEUROn/ BAEシステムズTaranisなどと異なり、双尾翼が付けられているかもしれません。

退役空軍中将デーブ・ミッチェル航空宇宙研究所長によると、日本がUCAVを開発は、F-117 Nighthawkのようなアメリカの極秘プロジェクトに匹敵する秘密のベールの下で実行されている日本のUCAVプログラムだとのことです。

あくまでもWe Are The Mighty誌のHarold Hutchison氏の見解としてだが、いずも型ひゅうが型大型ヘリコプター搭載護衛艦 (DDH) にこの無人機が搭載する可能性があるという!確かに可能性はゼロではないが、もし、本格的に配備するのであれば、電磁カタパルトもしくはスキージャンプ式飛行甲板+アングルド・デッキを備えるべきで、現実的には着艦など多くの課題があり、いささか飛躍しすぎかもしれません。

ちなみに、17年9月12日防衛装備庁は、「将来海上装備」(研究開発を行うことにより取得可能な海上自衛隊向け装備品等)という漠然とした案件を募集した。
防衛装備庁の将来海上装備とは?  2017/9/14(木) 午後 1:18 

漠然すぎて、艦載兵器なのかセンサーレーダーの類なのか、はたまた艦艇なのか?まったく不明だが、こんないい加減な公募は何か不自然であり、公募をすること自体問題がある何かを、公募という形で落札する為の面倒くっさい猿芝居であると想像しておりました。

将来海上装備の公募は、もしかしたら、電磁カタパルトもしくは、無人戦闘機の離発着装備の可能性がたかくなったような気がします。海上自衛隊の究極の目標は、元祖空母機動部隊の再編にあると、某勉強会で海自関係者のあくまでも個人的意見として聞いたことがあります。

極秘無人戦闘機の存在は、にわかに信じられないが、政府が公表していない極秘プロジェクトが無いという証明も難しいのではないか?かつて心神が公表されたのは、政府発表ではなく、民間放送特番でリークの形をとったのだった。

F-2(FSX)が米国の横槍で、純国産戦闘機からむりやり国際共同開発と決まった直後から、高機動飛行実験機として、現在のX-2(心神)のプロジェクトが始まったのである。漏れ伝わるニュースや個人的な伝手でそのプロジェクトが存在していたことは知っていたが、情報公開が解禁となり突如特番の放送がされるまで、あそこまで研究されていたとは知らなかった。

心神(X-2)が唐突に、民間放送番組で、情報公表されたように、無人戦闘機が突如公表されてもおかしくはない。もしかしたら、脅威の誤差6cmのみちびき(準天頂衛星システム:QZSS)4号機が打ち上げられたことにより、世界最高精度で安定した衛星測位サービスが開始され、日本の無人戦闘機が国産GPSを利用してかなり高度な運用が可能になった為、極秘プロジェクトの公開の前振りなのかもしれません。

日本は無人偵察機TACOMの後継の無人機プロジェクトをスタートさせていることは公表されております。


2030年F-3+無人ウイングマン構想  2016/10/6(木) 午後 11:21 



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ここに描かれたCGのUAVとリークされた川崎重工の無人戦闘機は若干類似している。将来戦闘機F-3は、無人戦闘機をウイングマン(僚機)として、運用する計画である。ところが、ウイングマンとなる無人戦闘機の具体的開発計画がまったくみえず、どうするのかと思っていました。もしかしたら、X-2そのものが将来無人機になるかもなどと妄想したりしていました。TRDI時代から発表資料の中に将来無人戦闘機としてX-47Bもどきの三角形の機体が描かれていました。20-30年先かと思っていましたが、実は既に極秘で開発され、飛行実験が済んでいたとは驚きである。

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2007年(平成19年)に公開されたTRDIの将来に向けての技術研究の取り組に今回リークされたUCAVに酷似した三角形のUCAVがイラストとして登場している。

防衛装備庁が昨年更新した
おいて、日本は将来無人戦闘機を実用するべく開発を行っている。

2016/9/11(日) 午後 4:22

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航空無人機
・戦闘型UAV
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第4分類無人技術実証

戦術を支援する高度な自律化

戦況から、各機が取るべき戦術を生成して人間に伝達し、 任務遂行能力の向上と人間のワークロードの低減を実現

無人機特有飛行

有人機には不可能な機動により、高脅威下において 任務遂行能力と生存能力を向上

技術実証の目標・留意事項: 先進的な無人機の開発能力獲得 

概ね15-20年後を目処に、第4分類の無人機群と有人機の 連携行動を実現するための高度な自律化技術を獲得する この時代における先進的な無人機の開発能力獲得のため、 高アジリティ飛行技術、メタマテリアルを用いたステルス技術、 モーフィング構造技術、バイスタティックレーダ技術等のリスクの 高い課題解決に計画的に取り組む 短期的取り組みで用いた実証機の機体プラットフォームとの 共用化を極力図る等、開発期間・経費の低減に努める

防衛省、20年後に無人戦闘機を開発 8月末に工程表          
【ロイター】2016年 08月 19日 16:00 JST

[東京 19日 ロイター] - 防衛省は20年後をめどに、無人戦闘機を開発する。8月末に工程表を公表して計画の透明性を高め、民間企業の設備投資などを促す。同省は無人装備が今後の戦い方を一変させうる技術の1つとみており、重点的に研究開発に取り組む。

公表する工程表は、まず10年以内に警戒監視用の無人機を開発することを明示。水平線の先まで見通せる偵察機とし、開発の過程で自律化や通信技術、機体を組み上げるノウハウを習得する。その後、約10年で、実際の運用にも耐える戦闘無人機の実証機を開発する。

中国の軍事力増強など日本を取り巻く安全保障環境が厳しさを増す一方で、日本の防衛予算は限られており、防衛省は民間の力を取り込んで、効率的に装備開発を進めたい考え。工程表を公表することで、予見性を高めて企業の計画的な設備投資を促せるとみている。

防衛省は無人機のほかに、装備同士を通信でつなげるネットワーク化や、レーザー技術の研究開発を重視していく方針。8月末に発表する文書に盛り込む。

防衛技術の強化は各国も取り組んでおり、米軍は相手の優位性を技術革新で相殺する「第3のオフセット戦略」を進めている。 (久保信博 編集:田巻一彦)


・大型UAV
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第3分類無人技術実証

自律・協調化による隙のない警戒監視 
広大な海域等で自律・協調行動を行い、隙なく陸海空の幅広い 監視情報を収集、事態に即応 

将来無人装備の情報優越を担うプラットフォーム 
 高脅威環境下において、ステルス性を考慮した機体間の 連携・協調により、頑強なネットワークの構築を速やかに支援 
将来における各種無人機の役割拡大における基盤 

技術実証の目標・留意事項: 安全性重視 

 概ね10年後を目処に、第3分類無人機を実用化レベル、特に、 我が国の運用環境(広大な海域等)を考慮し、安全性確保、 さらには運用持続性確保に関する技術の確立に努める 
ICAOによる国際基準改定やそれに伴う国内制度整備に向けた 検討がなされると見込まれる時期であり、関係機関と連携して 事業の効果的かつ効率的な実施に努める 
実証機のプラットフォームやセンサに掛ける経費を局限し、自律 化技術確立及び運用環境構築用のデータ取得等に重点を置く
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公表されている無人機研究システムを上回る性能の無人戦闘機を研究は開始となっている。今回リークされた無人戦闘機は、大型RC機であったとしても、あくまでも試作機であって、研究用だと思われます。

すくなくとも防衛装備庁は、第4分類(戦闘機型)UCAVと第3分類(大型攻撃機型)UCAVの開発を着手したと思われますが、大型攻撃機型UCAVは少なくとも4-5トンの搭載能力を持ち、対朝鮮半島、中国大陸の策源地攻撃用に開発されるものと思われます。



【日本の無人機のちょっとした歴史

戦後日本のUAV(Unmanned aerial vehicle)の研究は警察予備隊が1950(昭和25)年創設)直後から、すでに半世紀以上の研究開発の歴史を有する。

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UAVは、遠隔操縦機の「RPV(Remotaly Piloted Vehicle)」といった言葉さえなかった、昭和40年代ロボット偵察機を開発を行っていた。

1972年(昭和47年)に発売された
秋田書店「世界の秘密兵器」小山内宏/著の
96ページに

秘密のロボット兵器
無人偵察機

の項目がある。

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敵陣の上空に侵入して、敵状を偵察する無人偵察機こそ、日本が生んだ空飛ぶロボッ卜斥候兵だ。
 ヘリコプターで敵陣近くまで運ばれ、ヘリから離れてロケットエンジンが点火、高速力で敵の上空を飛びながら、テレビカメラで敵陣を写しつつ、味方の受信所に送信していく。
 任務が終わると飛び帰り、パラシュートを開いて無事着陸する。秘密のロボット偵察兵器だ。

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かなり不鮮明な写真しか検索できなかったが、もう少し鮮明な写真を見た記憶がある。


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試作 富士重工、RPV(無人偵察機)

追記 防衛装備庁のシンポジウムセミナーにて日本初のジェット無人偵察機の写真を上映ビデオにありましたので写してきました。

昭和54年(1979年)
12.7 富士重工、RPV(無人偵察機)試作研究契約締結
昭和55年(1980年)
12.25 富士重工、RPV研究試作一式を納入

と、あるが、世界の秘密兵器の無人機は富士重工のRPVと同一なのか違うのか不明だ。


追記
上記記事を書いた際には見落としていたが、川崎重工技報第158号 航空宇宙特集号無人機開発への取り組み(2005年5月)に無人機の風洞実験用モデルが掲載されており、無人戦闘機を極秘開発していたことが裏付けられる資料があった。

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9月12日に防衛装備庁のHPに漠然と「将来海上装備」募集の公募が載った。

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「本募集は、将来海上装備(研究開発を行うことにより取得可能な海上自衛隊向け装備品等)の技術的検討(以下「本検討」という。)を実施するにあたり、装備品等に関連する実績、知見、能力を有する民間企業者のうち、本検討に対して情報を提案する意思のある企業を募集することを目的としています」とのことだ・・・・

漠然すぎて現時点では、搭載兵器なのかセンサーレーダーの類なのか、はたまた艦艇なのか?これだけでは想像がつきません。

しかしながら、なにか画期的な兵器開発を目指しているのではないかと思われます。現時点ではまったく雲をつかむような話ですが、文章からすると、10年以内に実現可能な新兵器、レールガンや高出力レーザー、潜水艦より発射する兵器に関する装備ではなかろうかと想像できます。

そこで、ネット検索を駆使して将来的に日本が必要とする将来海上装備品について少々 考察 妄想したいと思います。

日本の国防において、何が最も必要かと言えば、中国、北朝鮮からの核ミサイルに対し鉄壁の防御体制だと思いますので、真っ先に思いつくのが、レールガンを搭載した弾道ミサイル迎撃艦である。


ターミナルフェーズの弾道弾を海上で大型揚陸艦に搭載したレールガンで迎撃する艦だ。実現可能な将来海上装備の筆頭ではないだろうか?

マッハ8のロシアのZircon極超音速対艦ミサイルや、実用性は怪しいが中国の対艦弾道ミサイル(ASBM)DF-21の飽和攻撃に対し、撃墜するのに現行のSAM体制、イージスシステム+SM-2/SM-3/SM-6だけではこころもとない。

射程が100~200kmのレールガンであれば、Pac-3やTHAADが受け持つ大気圏突入後の弾道弾を迎撃可能である。動力は原子力+ガスタービン(戦闘時必要な電力を供給)が望ましい。当面は大型発電機が搭載可能な大型艦にレールガンを搭載するので、かつての戦艦クラスや、空母大型揚陸艦クラスにのみ搭載が可能。

もし、効率的に電力を発電し、蓄電、瞬時に供給できるような画期的なシステムが開発できたのであれば、レールガンは1門ではなく複数門同時に発射できるようになると、今世紀末には次第に大艦巨砲主義化していくと思われます。

更に、高出力レーザーも個艦防御用として搭載されることになるであろう。

イメージ 48

レールガンや、高出力レーザー砲が、もし、1000km級の射程を得られたとするならば、北朝鮮内陸部の発射場を砲撃可能となり、ターミナル・フェーズだけではなく上昇段階のブースト・フェーズも迎撃可能となるのではないか?

参考になるようなコンセプト画像があったので、「防衛装備庁の将来海上装備」からは逸脱するかもしれませんが、参考までに。

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まずは、発展の過程として、レールガン1門と高出力レーザー照射機を搭載する艦が出現すると思われます。上の画像はアーレイバーグ級ミサイル駆逐艦Flight III
の代替案/後継案の一つのようです。

レールガンが実用化すれば、ズムウォルト級ミサイル駆逐艦にも、 155mmAGS(Advanced Gun System)にかわりレールガンが搭載されるかと思われます。
検索すると海外の好事家さん達はズムウォルトに倣って、砲を隠蔽するタイプの近未来のレールガン搭載艦を描いているようです。


ですが、先の長門プラモ改造レールガン航空戦艦にしても、下のアイオワ級プラモ改造航空戦艦にしても、もし建造するなら、砲身は隠蔽せず堂々と出してほしい。
戦艦の価値は、仮想敵国を威圧する砲艦外交の威圧手段にこそ最高の存在価値があるのだから、ステルス砲塔も悪くはありませんあが、第二次世界大戦型の砲塔の方が威圧感が高そうです。

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上の写真のモデルは1970年代にIOWA型の第二次世界大戦型の戦艦に航空設備を搭載した、強襲揚陸艦支援艦をモデル化したものです。上陸地点に砲撃し上陸支援を行うコンセプトだと思います。40cm砲塔をそのままレールガンに置き変えれば21世紀でも通用するコンセプトだと思います。

レールガン戦艦を新造するのであれば、ネット検索を好事家の方々が作られた画像が有ったので、防衛装備庁の将来海上装備のイメージ画像として参考に貼らせてもらいます。
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レールガンの行き着く先は・・・・大艦巨砲主義の復活!
・・・・・かもしれません。

話は防衛装備庁の将来海上装備とは少しはなれてしまいますが、2015年海上防衛の専門グループ「スタートポイント」と、提携する英国の電子企業によって公開されたコンセプト艦2050年の弩級戦艦 Dreadnought2050は近未来のwarshipとして多くのことを示唆してくれます。

2050年の弩級戦艦 Dreadnought 2050 2015/9/30(水) 午後 11:59
低コスト最小のマンパワーで運用するゲームチェンジャー的なコンセプトは、当に21世紀のドーレットノートだ。
三重構造の船殻と、スタイリッシュなデザインが高速航海を可能にする。目立った銃器が確認できないのもスピードを維持するためのものだ。だが、船首には電磁レールガンを装備している。
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ロシアとトルコでも興味深い近未来的軍艦のコンセプトモデルが発表されています。

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艦艇の重量は2000トン。長さ98.5メートル、幅12メートルで乗員は60~70人とされています。兵装は艦首に100mm単装砲、VLS(垂直発射装置)を6セル(48発)、近接防御火器システムとして機関砲とミサイルをそれぞれ1基搭載しています。また艦尾にはヘリコプター格納庫、及び甲板が備わっているとのことです。


トルコ防空フリゲートTF4500
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海自の将来海上装備の一つはこのコンセプトモデルに近いもののような気がします。

CSM非核弾道ミサイルを防衛省はその開発を隠さなくなり始めた。
● EMPロケット弾
○ EMP弾に関する研究(14億円)強力な電磁パルスを発生し、センサ・情報システムの機能を一時的または恒久的に無力化するEMP弾構成要素(EMP放射部)を試作するとともに、併せてEMP防護技術に関する検討を実施※ EMP:Electro Magnetic Pulse(電磁パルス)
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● 島嶼防衛用高速滑空弾
○ 島嶼防衛用高速滑空弾の要素技術の研究(100億円)島嶼防衛のための島嶼間射撃を可能とする、高速で滑空し、目標に命中する島嶼防衛用高速滑空弾の要素技術の研究を実施
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●島嶼防衛用新対艦誘導弾
○ 島嶼防衛用新対艦誘導弾の要素技術の研究(77億円)諸外国が保有するミサイルの長射程化を踏まえ、その覆域外から対処が可能となるよう、現有の対艦ミサイルの射程及び残存性の向上を目的として、新たな島嶼防衛用対艦誘導弾の要素技術の研究を実施 
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これを水上艦もしくはSLBMとして潜水艦から発射するのも将来海上装備ではなかろうか?

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活発な北朝鮮の核弾頭およびミサイル実験により、中国は日本が弾道ミサイル潜水艦を開発するのではないかと真剣に心配している。

日本が核抑止能力を持つなら弾道ミサイル潜水艦、「開発能力は間違いない」と中国メディア警戒 【Record china】2017年8月27日(日) 10時40分

2017年8月26日、日本の核抑止能力としては弾道ミサイル潜水艦を開発するのが最も適している。中国メディアが日本の核保有の可能性を論じた記事で、こんな見方を伝えている。記事は「日本は核兵器を造るつもりはないが、開発能力を持つことは間違いない」と断言。警戒を促している。 

中国網は「日本の核兵器潜在力 原潜が中露の脅威になるか」との記事で、日本が核武装した場合の運搬手段について検討。米国のナショナル・インタレスト誌(電子版)が報じた軍事専門家の「技術的に見ると、日本にとって陸上発射ミサイルが最も容易だ。日本には世界一流の宇宙技術があり、ミサイルサイロから発射する弾道ミサイルを研究開発できる」との分析をまず紹介した。 

具体的には「日本には長距離の大陸間弾道ミサイルの必要がなく、中国とロシアを射程距離に収めるだけでよいので、100発前後の中距離弾道ミサイルを保有できる」と例示。「ミサイルにそれぞれ3発・10万トン級の核弾頭を搭載し、北海道のミサイルサイロに配備するか、道路の車両に配備できる」としている。 

さらに「日本はステルス爆撃機を開発し、核巡航ミサイルや核爆弾を搭載することが可能だ」とも言及。「これは非常にフレキシブルな核攻撃方法で、核攻撃ばかりか通常の精密攻撃も可能だ。航空自衛隊は72機規模の爆撃機編隊を維持できる。1機に4発の近距離ミサイルを搭載でき、それぞれ10万トン級の核弾頭を1発搭載できる。これにより日本は一度に288発の核弾頭を投射する能力を手にする」と計算している。 

しかし、日本の場合、陸地面積が狭く人口密度が高いため、陸上発射ミサイルは配備先が攻撃を受けやすく、爆撃機も新型防空ミサイルの発展により生存能力が大きく低下するなどの重大な欠陥があると指摘。「こうなれば、日本にとって最も適した核抑止方法は海からのものとなる」と“アドバイス”している。 

海上戦力に関しては「日本には世界トップクラスの潜水艦技術があり、弾道ミサイル潜水艦を開発し、これを東太平洋の広い海域で巡航させることができる」と説明。「日本は米国に潜水艦発射ミサイル・MIRV技術の共有を要請できる。英国の原子力潜水艦に配備されているのは、米国製の『トライデントIID5』ミサイルだ。日本は米国のミサイル開発計画に資金を提供できる」と日米連携にも触れている。 

その上で「日本は中国に倣い、5隻規模の弾道ミサイル発射原子力潜水艦を維持できる」との米専門家の見解を引用。「1隻に16発のミサイルを搭載し、それぞれ4発・10万トン級の核弾頭を搭載する。交代制で常に1隻を巡航させる」との計画まで描いてみせている。(編集/日向)

中国人は、日本人より妄想力は高いかもしれない。

Grand Panjandrum IWM FLM 1627.jpg英国の将来装備は、戦車を発明し、ドーレットノート型戦艦を開発した国だけのことはあって、かなり奇抜だ。

ただ、パンジャムドラムのような、珍兵器も開発してしまうのも英国の伝統である。
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All Photo by Royal Navy

 イギリス王立海軍(英海軍)は8月28日、次世代の潜水艦システムのコンセプトを発表。イギリスの研究者や若いエンジニアが参加したプロジェクトで、すぐの実用化を目指すものではなく「50年後」の姿を予測したもの。英海軍は、このコンセプトを元に今後の潜水艦運用のあり方のヒントにするという。英海軍の担当者はBBCの取材に対し、「このアイデアのうち1割でも現実化できれば、軍事的に世界で優位に立てるだろう」と話した。

 潜水艦のコンセプトはいくつかに分かれるが、どれも斬新なアイデアだ。“司令塔”の役割を担う母船「Nautilus 100(ノーチラス100)」は水深1000mまで潜ることができ、数ヶ月間海中に留まったまま活動できるという。アクリル製材でできた有人の潜水艦で、20人の乗船が可能。この母船をハブとし、様々な自律型無人潜水機(UUV)に指示を与えるというわけだ。

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 一方、母船に付随するUUVも驚くようなアイデアが詰まっている。まず1つ目は「ウナギ型UUV」だ。母船もしくは水中基地から発射され,ウナギのような動きで海中を遊泳する。数百キロ連続で水中にとどまることができ、複数の機体が水中で交信して偵察・防諜を行い、水中通信ネットワーク網を構築することができるという。
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さらに、このウナギ型UUVからは「マイクロドローン」が発射される。この小さい自立型の機体は敵の船や潜水艦を追跡し、接近することが可能。このマイクロドローンのすごいところは行動が完了したら、“自然消滅”するところだ。機体は塩水に溶ける特殊なポリマーからできており、一定期間を過ぎると溶けてなくなってしまうのだ(ただし英海軍は「現時点で実現可能な技術ではない」としている)。

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 そして最後は「自律型魚雷」だ。母船から発射されるこの魚雷はいわばトビウオ型とも言うべきか、水中に潜ったり、ジャンプして空中に顔を出したりして、水面に沿って潜水(飛行)する。敵のレーダーは、こうした動きを捉えることが極めて困難になる。もし敵に発見されても、水中深くに潜ってしまうので、いずれにせよ敵から発見される可能性はゼロに近いという。潜水時は内蔵電池、空中ではマイクロタービンを動力とする。                                 
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 英海軍の担当者はBBCの取材に対し、「我々は世界で最も高度な技術を持つ軍隊の1つである。それはこうした独創的で挑戦的なアイデアを生み出すことができるからだ」と述べている。かつて世界の海を制覇した英海軍は、将来的、再び海洋国家として復活するかもしれない。
21世紀のパンジャムドラムでなければ、防衛装備庁とも共同で開発に参加しても良いだろう。

China is developing a warship of naval theorists’ dreams, can be submerged in water
【HEDGE】June 1, 2017 Jeffrey Lin and P.W. Singer
An arsenal ship that can be submerged in water.
Posted with permission from Popular Science

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中国海軍 可潜アナーセルシップ 

アーセナル・シップ (Arsenal ship) はアメリカ海軍が20世紀末頃に建造を計画していた新たな戦闘艦の種別の名称である。直訳すれば兵器庫艦となるが一般的にその名前で呼ばれることはない。コンセプトの構想からある程度詳細な設計までが行われたが、具体的な建造計画までには至らなかった。
戦闘艦の一種として外洋航行能力を備えた比較的大型の船体に、主に対地攻撃用の大量のミサイルをVLS内に搭載するが、戦闘用レーダーを搭載せず、自衛用兵器も最小限度に留めているなど、意図的に兵器搭載量のみを拡大させた艦とされた。

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中国は2タイプの可潜アナーセルシップを構想中
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一つ目のタイプは半可潜艦で、水上を高速力(60ノット?)で機動可能ではあるが、
ステルスモードの際は大部分は潜水できるが艦橋の一部は水上に頭を出している
可潜アナーセルシップ

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第2のデザインはより従前通りです、それは基本的に、シュノーケル、潜望鏡と通信アンテナを詰め込まれる2つの司令塔による巨大な、従来は、推進された潜水艦です。
第2次大戦潜水艦に同様に通常は水上艦のように水上で運用され、水中は長時間潜水はできません。戦闘の間だけ、そして、攻撃中でだけ潜水するタイプです。

防衛装備庁の将来海上装備・・・という点では検討に値するのではなかろうか?
将来、中国が実用化したら、可潜艦攻撃ミサイル/巡航ASROCが防衛装備庁の将来海上装備の研究となるかもしれません。

最後にもしかしたら防衛装備庁の将来海上装備の大本命として、スチーム/電磁カタパルトも可能性がある。

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電磁カタパルトをいずもを改装して載せることも、・・・防衛装備庁の将来海上装備とは、実は航空護衛艦を新造する密かな研究なのかもしれません。

海上自衛隊の究極の悲願は、機動部隊第一航空艦隊)の再建・・・・ですから・・・。


架空艦が完成。「いずも型」をベースにした設定で、全通甲板型の「おおすみ型」から「いずも型」までの流れを汲む航空護衛艦として建造してみた。海上自衛隊 航空護衛艦 DDV-185 「 あかぎ」
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ちなみに上の動画は台湾人、下の画像は米国人が製作したものです。

おまけchaos-craft999氏の大和型戦艦近代化案ギャラリー

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新たに、以下の研究が開始される。

○ 高出力レーザシステムの研究(87億円) 
低高度を飛しょうする大量の小型無人機や迫撃砲弾といった 脅威に、低コストかつ短リアクションタイムで対処する高出力 レーザシステムに関する研究を実施

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新たな研究は、実用的兵器開発になるのか不明であるが、防衛装備庁の研究成果が、川崎重工など協力会社と表裏一体となって実用的兵器開発に直結すると思われます。

新研究は、瞬間対処性が高く、精密誘導弾等のみならず、近距離から発射されるロケット弾等への対処が可能な艦船搭載型及び車両移動型の近接防空システムの実現を目指すと思われます。 

 高出力レーザシステムは、対処時間が限られる近接した脅威に対しての瞬間対処性及び複数の脅威に対しての多目標対処性を有することから、近接防空用として少なくとも100~150kw級になると思われます。

新たな研究は、化学レーザーではなく、公募で固体レーザー方式のひとつである「ゼノフォノンライン励起新型高出力Yb:YAGセラミックレーザー」が選定された。

 防衛装備庁で進められてきた「高出力レーザーシステム構成要素の研究試作」では、化学(ヨウ素)レーザーを使用したシステムの研究が進められてきたが、米国等では固体レーザーが主流になっている。防衛装備庁も2018年以降の研究開発においては固体レーザーを基本としたシステムを計画しているようだ。

固体レーザー気体レーザーと比べて活性中心の濃度がはるかに高いため、比較的小型ながら高い増幅利得が得られ、また発振出力も大きいという特徴を持つ。

ところが、読売新聞に驚きのスクープが掲載されたのである。
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 北朝鮮による核・ミサイル開発の進展を受け、政府が弾道ミサイル迎撃のための新システムの開発を検討していることがわかった。高出力レーザーを発射直後の弾道ミサイルに照射し、無力化・破壊する。北朝鮮が現在の装備では迎撃が難しい「ロフテッド軌道」での発射を繰り返しているため、新技術で対応する方針だ。

「ロフテッド軌道」にも対応 政府検討


開発を目指すのは、弾道ミサイルが発射された直後の「ブースト段階」と呼ばれる時点で、航空機や艦船などから高出力レーザーを照射し、熱によってミサイルを変形させる技術。迎撃ミサイルに比べて安価で、実現すればロフテッド軌道だけでなく、多数の弾道ミサイル発射にも対処が可能になる。

防衛省は2018年度概算要求に、迫撃砲弾や小型無人機などを迎撃対象とする、高出力レーザーシステムの研究費として、87億円を計上した。高出力レーザーの基礎研究は、すでに10年度から実施するなどしており、18年度からの5年間で装備化に向けた研究に人る。迎撃ミサイルに比べて安価という利点もあり、同省では最終的にミサイル防衛態勢に組み込みたい考えだ。

弾道ミサイルは、発射直一後にロケットエンジンの燃焼で加速する「ブースト段階」、燃焼後に慣性で大気圏外を飛行する「ミッドコース段階」、弾頭が大気圏に再突入してから地上に向かう「ターミナル段階」を経て着弾する。現在のミサイル防衛態勢は、イージス艦搭載の迎撃ミサイル「SM3」がミッドコース段階、地対空誘導弾「PAC3」がターミナル段階での迎撃を想定している。

だが、北朝鮮は最近、通常より高角度の「ロフテッド軌道」での発射を繰り返している。ロフテッド軌道では「ミッドコース」の高度が高く、「ターミナル」は落下速度が速い。迎撃は容易ではないことから、ブースト段階で弾道ミサイルにレーザーを照射し、ミサイルが空気の摩擦抵抗を受ける大気圏内への再突入などの際に、無力化・破壊する方法を検討することになった。

高出力レーザーは距離が遠くなるほど熱量が減るため、射程が短く、発射地点に航空機や艦船が近接する必要があるとの欠点がある。高速飛行する弾道ミサイルにレーザーを照射し続ける正確性の確保も技術面での課題だ。

レーザー兵器は米国や中国などでも開発が進められ、米軍は実戦配備を始めている。米国はミサイル防衛への活用も検討しており、防衛省は米国の研究成果について情報提供を受けている。

に掲載されている研究は150kw級の研究であるのに対し、読売新聞の高出力レーザーは、いきなりかつて米国が実用化しようとしたYAL-1に搭載し実用化しようと試みたMW級なのだ。昨年度まで研究していたのが、以下の高出力レーザーシステムだ。


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高出力レーザシステムは、高出力で集光性に優れたレーザ発生装置、移動目標にビーム照射可能な追尾照準装置及びビーム指向装置等で構成されます。迎撃フローに示す様に、赤外線カメラで高速目標を追尾し、高出力レーザ光を集光させ、撃破するまで追尾・照準・照射します。
現在上掲の防衛装備庁のHPに掲載されている、平成22年度より研究が開始された高出力レーザ技術の研究の研究は平成29年2月15日をもって研究が終了した。

旧研究は、、高出力化と小型化を両立可能な化学励起ヨウ素レーザ、高出力レーザの大気伝搬特性等の把握、移動目標上にレーザ光を指向・照射する技術等が 研究された。

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実験的高出力レーザー兵器の試作であり、照射エネルギーは一次試作品はレーザー出力15kw級であった。UAV撃墜実験に使用された二次試作品は出力は上記図にあるようにレーザー出力50kw級の沃素レーザーであったと思われます。
50kw級とは1km以内のUAVやドローン、航空機を撃墜可能な能力である。

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      画像出所

正直なところ読売新聞の記事は「本当かなぁ❗」と、にわかには信じがたいスクープであり、防衛装備庁の過去の研究経緯からすると、一気に段を二段階抜いてしまうような話である。


※日本語字幕は設定より出ます。

しかしながら、ロッキード・マーチン社で、技術的なブレイクスルーがあったとのニュースもあり、続報および防衛装備庁、防衛省のHPの情報開示を注視していきたい。

北朝鮮がロフテッド軌道でミサイルを打ち上げると、従来のBMDでは迎撃が困難である。上昇段階の(ブースト・フェイズ)と突入段階(ターミナル・フェイズ)での対応の難易を比べると、技術的にはブースト・フェイズの方が容易です。ブースト・フェイズは赤外線による探知が容易で、また弾道ミサイルの速度が遅いことから追尾照準が容易である。

わが国の弾道ミサイル防衛システムにレーザー兵器を組み込む場合、現時点ではブースト・フェイズでの対応を考える方が技術的には実現可能性が高い。

ロフテッド軌道で打ち上げたミサイルは上ブースト・フェイズでの迎撃を真剣に検討しなくてはならない。読売新聞の日本版YAL-1は荒唐無稽な話ではない、数メガワット級のレーザー実現は国家的急務である。

日本版YAL-1どうしても発射基地の近くを飛行するため、ミサイルのみならず、迎撃戦闘機や対空ミサイルに対して対処が必要となる。考え方によれば、巨大なアウトレンジ迎撃戦闘機と考えることもできる。

日本版YAL-1では、ミサイルを焼き切ったり、崩壊させたりするわけではなく、ミサイル表面に熱を加えることで表面を弱らせ、飛翔中の圧力で機能不全を引き起こさせることを期待した兵器であると思われます。


軍事研究 2017年9月号が、偶然にも高出力レーザー兵器であったので、この記事をベースに、高出力レーザー兵器を紹介しますので、読売新聞の日本版YAL-1が実現可能か考えてみてください。

北朝鮮ミサイルを秒速30万kmで破壊
ミサイル防衛は「高出力レーザー兵器」
航空機や弾道ミサイルが撃破可能なメガワット級レーザー兵器の早期実用化が待たれる
元航空自衛隊飛行開発実験団司令の宮脇俊幸・元空将補宮脇俊幸

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レーザーの出力と撃破可能な目標について、米議会調査局の報告書では以下の通り分類されている。

 ①数十kW出力:航空無人機と一部の小型舟艇。
 ②約100kW出力:航空無人機、小型舟艇、一部のロケット弾・砲弾・迫撃砲弾(RAM)。
 ③約数百kW出力:②の能力向上に加え、有人機、一部のミサイル。
 ④メガワット出力:③の能力向上に加え、超音速空対艦ミサイル、弾道ミサイル。
 弾道ミサイルの破壊にはメガワット級の高出力レーザー兵器が必要なことが分かる。

 現在では、数十kW~約100kW出力のレーザー兵器の開発が主流となっており、米国では固体レーザーを使用した高出力レーザー兵器の実現に向けて、数多くのプロジェクトが進められている。

○数kw級 
運用:陸軍
MEHEL2.0  ファイバーレーザー方式 
出力2kw ~5kw 小型UAV(民間用のドローンタイプ)を迎撃可能 
ストライカー装甲車に搭載し試験中 
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米陸軍は、高出力レーザーの機動車両への搭載を進めている。2017年4月3〜13日に、「MEHEL2.0(機動遠征高出力レーザー2.0)」をストライカー装甲車に搭載して、小型無人機に対する有効性の実証実験を行なった

MEHEL2.0は出力5kWの固体(ファイバー)レーザーを使用している。2017年の実証実験では、無人機区分グループⅠ(質量9kg以下)の固定翼無人機やクワッドコプターを物理的に破壊した。2020年までには実用化される可能性がある。

・HELMTT(高出力レーザー機動試験トラック) 運用:陸軍
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ファイバーレーザー方式 
出力10kw 
陸軍の車載レーザー兵器 
2018年よりロケット弾、野戦砲弾、迫撃砲弾の迎撃試験を実施予定 

●演習でHELMTTは、移動目標と制止目標を攻撃し、小型無人機や迫撃砲弾を破壊した


○数十kw級…対UAV、対小型舟艇 
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運用 海軍
ファイバーレーザー方式 
出力32.4kw 
海軍の輸送艦「ポンセ」で試験中 
LaWSは、Office of Naval Research (ONR) の主導によって研究開発が進められてきたもので、指向性エネルギー兵器を採用することにより、安価にそして二次的被害を与えることなしに脅威を無力化することができるという特徴を有している。

USNでは今後もこのLaWSを使った洋上試験を行うことで、改良を進めた上で、2020年代をメドにこの新兵器を保有するミサイル駆逐艦(Guided missile destroyer)や沿海域戦闘艦(Littoral combat ship)などに搭載することを予定している。

Lockheed Martinは16日、世界最大となる出力58 kWのシングルビームのレーザー兵器を US Army Space and Missile Defense Command/Army Forces Strategic Commandに納入したことを発表した。

Lockheed Martinが開発したレーザーは、ファイバーレーザー(fiber laser)を束ねることで、スケーラブルにレーザーの出力を増大させることを可能にしたものとなる。

このレーザーはまた、目標におけるレーザーの収束率を物理上の限界にまで高めたものともなっており、出力規模もさることながらエネルギー効率の観点からも高エネルギー兵器としての限界を目指したものとなる。
以下略



Lockheed: モジュール型レーザー兵器「ATHENA」の量産を開始
【businessnewsline】Posted 10 days ago, by Gerald Byrd

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Advanced Test High Energy Asset (ATHENA) mounted US Army vehicle

Lockheed Martinは60kWの出力を持つモジュラー型レーザー兵器「Advanced Test High Energy Asset (ATHENA)」の生産をワシントン州にあるBothellファクトリーで開始したことを発表した。

ATHENAは、高出力のファイバーレーザー(fiber laser)を使用したもので、独自のモジュラーデザインを採用することで、ミッションに合わせて構成を自由に変更することができるところに特徴を持つものとなる。レーザーの出力も構成によって変更することが可能で、規定出力は60~120kWとなっている。

US Armyでは、ATHENAを小型の車両や無人偵察機など比較的小規模な脅威の無力化のために使用することを予定している。

ource: Lockheed Martin

○100kw級…対UAV、対小型舟艇、対ロケット弾、対砲迫弾 

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ファイバーレーザー方式 
出力150kw
「SSL‐TM(固体レーザー技術円熟)計画」、固体(ファイバー)レーザーを使用したシステムによって出力100~150kWを実現できることを実証する。2018年には試験艦に搭載して海上試験を経て、2019年輸送艦と駆逐艦に配備開始予定。


・HEL-TVD(高出力レーザー・戦術車両実証) 
ファイバーレーザー方式 
出力100kw(予定) 
2017年に米陸軍は「HEL・TVD(高出力レーザー・戦術車両実証)計画」を開始した。計画の目的は陸軍の要求(寸法・質量・性能)を満たすことができる機動式の固体レーザーシステムを実現すること。攻撃の目標は、ロケット弾・砲弾・迫撃砲弾と無人機で、出力は100kWを目指している。2022年までに実証実験が行なわれる予定。

・HELLADS(高エネルギー液体冷却固体レーザー地域防空システム) 
ダイオード励起型液体冷却固体レーザー方式 
出力150kw(予定) 
地上試験実施中 

USAF: 2020年までに空対地レーザー砲「HELLADS」を実用化へ
【businessnewsline】Posted 26 days ago, by Gerald Byrd

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U. S. Air Forceが2020年までに空対地レーザー砲を実用化し、General Atomics MQ-9 Reaperなどのドローンを始めとする無人偵察機や有人戦闘機への搭載を計画していることが19日、メリーランド州で開催された2015 Air & Space ConferenceでのGen. Herbert J. Carlisleの発言で明らかとなった。

Gen. Carlisleによると、USAFは現在、リチウムイオンバッテリーで動作する150kwのレーザー砲ポッド「HELLADS (High Energy Liquid Laser Area Defense System)」の開発をDARPAの資金提供の元で、General Atomicsで進めており、今後、システムの小型化を進めることにより、2020年までの実用化を図るとしている。

UASFが運用しているMQ-9などのドローンは、攻撃用兵器は搭載されているものの、防御用兵器は搭載されておらず、一般の有人戦闘攻撃機に比べると機体の喪失率が高いのが難点となっていた。

Gen. Carlisleは、今後、HELLADSの小型化を進めることで、最終的に、1.3x0.4x0.5mのポッドとして実装化することで、2018年中に、General Atomicsが現在開発を進めている無人戦闘攻撃機「Avenger」に搭載して、実用試験段階に移行を予定しているとしている。

HELLADSはバッテリーパックを再充電しさえすれば、何度でもレーザービームを発射することができるため、戦闘攻撃機運用に関わる防御手段のコストの大幅な削減を図ることが見込まれている。

○数百kw級…対有人戦闘機、対ミサイル 
「shield laser weapon」の画像検索結果

・SHiELD(自己防御用高出力レーザー実証システム) 
ファイバー型又はセラミック型固体レーザー方式 
100kw~300kw(予定) 
研究開発中、増槽タイプの試作品を2022年頃納入予定 
将来的にF-35に内装、又は増槽サイズの機外搭載予定 


○MW級…対超音速対艦ミサイル、対弾道弾 
・名称不明 
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Artist´s impression of the KC-Z. Credit: Aviation Week
ファイバー結合型レーザー又はダイオード励起型アルカリレーザー 
メガワット級予定 

大型無人機への搭載を予定 
2025年頃実証試験予定 KC-Zは高エネルギー兵器の搭載も計画されており、現行の旅客機のような形をした空中給油機とは全く異なるものとなることが見込まれている。米国で進むメガワット級のYAL-1後継機と日本が共同開発をする可能性もある。

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YAL-1
YAL-1は7機製造する予定でしたが2011年中止となり、モスボールにされましたが、2016年廃棄処分となっています。当初高度12,000mで液体燃料ミサイルを最大600km 固体燃料ロケットを300kmを有効射程としたが、それでも短いとされたが、その目標射程に届かなかった。また、化学レーザーは約40発の照射分しか無いと言う点も中止となった理由である。
Airborne Laser ABL Executive Update 2008 Boeing 747 YAL-1

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C-2機首に高出力レーザーを積んでみました(合成写真byDdog)

読売新聞に載った日本版YAL-1構想だが、現状の技術水準では、そう簡単に実現できなそうにも思えるが、是非ゲームチェンジャー、日本の守護神として実現してもらいたい。




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