MEGADISASTERS
The Science of predicting
the Next Catastrophe
FLORIN DIACU
カナダ、ブリティッシューコロンピア州にあるピクトリア大学教授。
数学者。高度な微分方程式によって、惑星、彗星の運行を予測することを専門としている。
天体の問題は、現在では数百万年先まで予測できるようになっているがその知見は災書の予測にも応用できるのか?
カオス理論では、どんなに精徹に条件を設定したモテルをつくろうと、モデル自身に内在するちょっとした軸きか、そのパラダイムを崩してしまうため、予測は不可能とする。
このカオス理論の専門家でもある著者が、
数学者。高度な微分方程式によって、惑星、彗星の運行を予測することを専門としている。
天体の問題は、現在では数百万年先まで予測できるようになっているがその知見は災書の予測にも応用できるのか?
カオス理論では、どんなに精徹に条件を設定したモテルをつくろうと、モデル自身に内在するちょっとした軸きか、そのパラダイムを崩してしまうため、予測は不可能とする。
このカオス理論の専門家でもある著者が、
各分野の科学の進歩とカオス理論のせめぎ
合いの量前線を、具体的事例をもとにときあ
昨年12月にデンマークのコペンハーゲンで開催された国運気侯変動枠組み条約第15回締約国会護(COP15)は中国とアメリカのエゴにより世界的合意に失敗したが、その原因のひとつは、クライメ-ト(気侯)ゲート事件により、気象科学の予測の信頼性を皆疑うようになってきたからだ。
アメリカでは、気象科学は既に大衆の支持を失いつつある。米世論調査会社ラスムッセンによる08年4月の調査では、気候変動は人為的な原因によるものだと答えたアメリカ人は47%、自然変動が原因と答えた人は34%だった。だが今年2月に発表された最新調査では数字が逆転、人為的な原因によると答えた人は35%、自然変動と回答したのは47%だった。
最近の天気予報は当たるようになってきた、ハリケーンや台風の進路予測もほぼ正確になってきたと実感するようになってきた。科学の発達により、スーパーコンピューターを駆使してシュミレーションを行えば、台風の進路と同じように気候変動を予測できると私(Ddog)も含め信じ込んでしまったが、これはまったく正しくない。
MITの気象学者エドワード・ローレンツが1972年「”ブラジルで蝶が羽ばたくと、テキサス竜巻が起きるか”だから予測は不可能である」ことを再発見した。初期条件のわずかな差が時間とともに拡大して、結果に大きな違いをもたらす、微少な違いによって結果が大きく異なるカオスという現象によって長い期間の予測が難しい事が数学的に明らかにされている、これをカオス理論という。これは、ポアンカレ予想で有名な数学者アンリ・ポアンカレが19世紀末にすでに指摘していたのであった。
p44~47
現在では、天気予報はせいぜい二週間先までが限界とされている。たとえコソピューターの性能が大幅に向上したとしても、この限界が将来大幅に延ばされることはありそうにない。
実は同じことが、地震やそれにともなう津波、そして火山の噴火といったものにもあてはまる。
地震も予知はむずかしい。
現在、地震の時期.位置.規模が果たして予測可能なのかどうかにっいて専門家の意見は割れており、中には、そんなことにかかずらうべきではないという学者もいる。彼らに言わせれぼ、地震予知はミツショソ・イソポッシブルなのだ。(略)一九世紀の物理学者が「人間が月に行けると考えるべき理由は何もない」と言っているようなものではたいか。しかもゲラーは別の機会には一段と過激な姿勢を示し、地震予知の試みを錬金術になぞらえてみせた。「アイザック・ニュートソほど錬金術に没頭した科学者はいない。失敗に次ぐ失敗で彼は絶望し、ついに科学を捨てて造幣局長官という閑職に就いてしまった。だがニュートソの挫折にもかかわらず、その後百年ほども才能ある科学者が次々に錬金術に魅了され無駄た努力を続けたものである。地震予知の試みは、現代の錬金術と言えるかもしれない」
曖昧さを避けるため、地震学者は「予知」と「予測」を明確に区別して使う。予測は長期にわたるもので信頼度は低いのに対して、予知とは短期的たもので、信頼度が高いとみたされている。だが、地震の尺度として初めてマグニチュードを定義し、リヒター・スケールにその名を残す地震学老チャールズ・リヒター(一九〇〇~八五)は、あやしげな地震予言者が次々に世間を騒がせる状況を憂慮して、かつてこう言った。「地震学に携わるようにたって以来、私はずっと予言や予言者の類を嫌悪してきた。マスコミや大衆は地震予知とおおぼしきものに熱狂する。いまや地震予知は、素人や変人や売名行為に走るペテン師が跳梁跋扈(ちょうりょうばっこ)する場に成り下がってしまった」もっともゲラーは、地震予知の研究たどやめてしまえとまで言ったわけではない。(略)アメリカ地質調査所のスーザン・ハフは、次のように話している。「地震学者としては、地震を予知したいのはやまやまである。予知や予測に批判的た学者も一部にいるが、彼らにしても予知が失敗すれぼいいと思っているわけではない。より厳密に注意深くやるべきだと言いたいのだ」。たしかにその通り。規律ある姿勢で臨まないと、似非科学的な予知が横行して地震学の信用を傷つける結果になりかねない。今日では十分なデータと高性能のコソピユーターがあるのだから、ごく短期的ではあっても信頼性の高い予測ができると主張する学老もいる。地震の場合、数時間前に警報が出されれぱ建物の外に避難することは十分に可能だから、直前予知にも意味はある。
ゲラーも、直前予知であれぽカオスに打ち勝てるかもしれたいと認めている。ただしそれは、特定の地震現象を記述しうる十分に近似した数理モデルとデータによって、理論が裏付けられている場合に限られるという。残念たがら”現時点では地震を記述する方程式が見っかっていたい”ため、あらゆるケースに適用できる汎用的なモデルは開発できていない。
地震や火山の噴火が予知できないのだから、HAARPによって地震や気象をコントロールできるといったことを主張する人間の脳ミソこそカオスであろう(笑)。
p67~68
キリング曲線大気中の二醸化炭素の測定を最初に行ったのは、アメリカの科学者チャールズ・デービッド・キーリソグらのチームである。一九五〇年代後半からハワイ島マウナロア山の頂上で観測を開始し、二酸化炭素濃度の上昇をはっきりと確認することができた。この成果のおかげでキーリソグ・チームの研究にはさらに予算が付き、その後の綿密な調査の結果、「キーリソグ曲線」が導き出されている。
マウナ回ア山の観測結果を見た研究老たちは、二酸化炭素濃度の上昇が大気の平均気温に何らかの影響をおよぽしていることはまちがいたいと確信する。一九六八年にはロシアの気侯学者ミハイル・ブディコが単純なモデルを使って試算を行い、現在のべースで排出を続けていたら、21世紀半ほまでに北極の氷は全部溶けてしまうと警告した。同時期に行われた他の研究者の計算でも、同じような結論が出ている。
この警告は、気候学の分野で新たた研究が行われるきっかけとたった。高性能のコソピューターで数値モデルを構築すれぱより精度の高い予想を出せることは明らかであり、続く数年間、この方面の研究はめざましい進歩を遂げる。そして導き出された結論は、ひどく暗いものだった。今後数十年にわたって地球の平均気温は上昇するという。観測データもこの予想を裏付けていた。地球が急激な気侯変動に見舞われていることが、いよいよはっきりしたのである。
p86~89
未来の気候私(Ddog)は、著者とは違い、温暖化二酸化炭素主犯説には懐疑的立場である。
気侯のメカニズムを解明し正確な予測をするために、三〇年にわたって熱心に努力が続けられてきた。そして大き次進歩がみられる一方で、本章にも書いたように、わかっていないこともまだまだ多い。なにしろ気侯というものは、実験してみるわけにはいかないのだ。それでも多くの気候学者は、地球が温暖化していること、その原因が人間にあることを確信している。
IPCCの第四次リポート(二〇〇七年)によれぼ、最も可能性が高いシナリオは、平均気温が二一〇〇年までに摂氏一・八-四度、海面水位が約五〇セソチ上昇するというものである。しかもこの予測は、ごく妥当た温室効果ガスの段階的削減を前提にした数字である。経済学老ニコラス・スターソ卿の報告「気候変動の経済学」によれぽ、いますぐ強力た対策を講じれぱ便益は大きいという。そのコストは玩実的な額にとどまり、少なくとも賭博や広告やイラク戦費ほどにはかからたいと指摘されている。
しかし何もせずこのまま温室効果ガスを出し続ける場合には、今世紀半ぱにも気侯に顕著に影響が現れ、経済的損失も嵩むことになる。現在は巨大なプールがあふれかかっている状態だ。すぐに蛇口を止めて栓を抜いても、適正水位にたるまでには時間がかかる。
もっとも、この点について同僚のアソドリュー・ウィーバーとジェフリー.フォスが対立しているのはすでに述べたとおりである。とは言え、二人が共に環境を真剣に懸念している点に変わりはない。そもそも科学や哲学の専門家でなくとも、永久に自然を汚し続けるわけにはいかないことは理解できる。だから、この問題に取り組んだ方がよいことは火を見るより明らかだ。問題は、どのぐらい急いで取り組またけれぽたらないのか、ということである。恐らく最も賢明たやり方は、すぐできる小さなことからとりあえず始め、だんだんとべースアップしていくことだろう。不安を煽っても、いいことは何もない。
実際、多くの科学者が、現在の地球温暖化フィーバーを憂慮している。その結果として政府が重い腰を上げるのは結構たことではあるが、「この世の終わりが来る」というような見方は行き過ぎであり、科学が信頼を失うことにたりかねたい。問題を誇張するのは、存在を否定するのに劣らず始末に悪い。だが一部の科学者は、この罠にはまってしまったようだ。最近テレピで見たのだが、ある研究者は、海面水位が今世紀末までに少なくとも六メートル上昇すると主張していた。
(略)
ウイーバーは地球が温暖化しているのはまちがいないと考えているが、一部の環境団体の過激な主張に乗るようなことはしない。自分の研究でわかったことだけを口にし、妥当た解決策を提案する。環境問題が政治的に利用されたり政争の具に使われたりするようなことがあっても、どの党派からの圧力にもめげず、自分の立場を貫く。こうしたウィーバーの姿勢は、大方の気候学者を代表するものだと言ってよい。そしてこうした姿勢こそが、科学に対する信頼を勝ち得るのである。
人為的な影響がなかった太古の昔より地球は温暖化と寒冷化を繰り返してきたの
である。
しかしながら、クライメート'ゲート事件により、温暖化二酸化炭素主犯説が捏造であ
ったとしても環境保護政策は止めるぺきではないし、周囲の自然環境を守る事は大切な事であると思う。
二酸化炭素排出量取引など政治的利権になってしまった意味のないことは見直すか止めるぺきだと思う。だからといって新興国が二酸化炭素問題は先進国の問題だと言って、環境破壊をすることを看過してはならない。
中国や米国新興国のエゴイスティクな横暴は許さらざるものである。日本は、グリンピースやシーシェパードの様な環境原理主義者とは一線を引きながらも、科学に基づいた常識的職保護を国策として食糧問題資源枯渇問題として人類全体の問題として環境問題を国策として国の目標に据えれば、閉塞感漂う国内の空気に風穴が開く事を期待している。
続く


コメント