中国利上げよりも米景気回復重視、リスク選好のなか金利上昇続く 【ロイター】

ドル/円は82円前半でこう着。輸出企業の売りが上値を押さえ、上昇する米国金利が下値を支える構図がきょうも続いた。上海株が安寄り後に切り返したことで、リスクセンチメントを悪化させることはなかった。

 米10年債利回りは海外市場で3.74%と9カ月ぶりの水準に上昇。これまでのレンジの上限だった3.5%前後の水準をブレークして上昇を続けており、市場には4%を視野に入れる声も出てきている。

 一方、日興コーディアル証券シニア債券為替ストラテジストの野地慎氏は「3.5%を超えて債券に弱気の見方が出ていたところで入札が不調だったというだけ。ファンダメンタルズの緩やかな改善を織り込んでレンジはやや上方シフトしているが、米債市場には低金利政策のサポートがあり、上昇余地は3.8%程度までだろう。市場は間もなく落ち着く」とみている。昨年春の出口論を意識した金利上昇局面に比べても上昇ピッチは緩やかで、それほど混乱していないと指摘。債券売りの中心はヘッジファンドなど投機筋で、東京勢の動きを見てもあわててポジションを外す動きは見られないという。

 米金利上昇を受けたバーナンキFRB議長の議会証言が注目されているが、野地氏は「上昇を容認する発言が出てくるとは思えない。低金利政策維持の方針を示すだろう。ただ、米国株が上昇しており、議長の狙うポートフォリオリバランス効果が出ているため、強いけん制はしないとみている」という。 
 
 <円債市場では銀行勢が売り> 

 円債市場では、国債先物が大幅続落。店頭中期ゾーンで銀行勢が売りを出したため。下値では、官庁系の買いが入ったため、取引一巡後は下げ渋った。
 現物債利回りが上昇する展開が続いている。みずほインベスターズ証券の落合昂二チーフマーケットエコノミストは「前日の米債は景気回復期待が強まり、中期ゾーン中心に売られた。テクニカルに米10年債利回りが節目の3.5%を超え、3.7%台を付けたことで、利回りの上昇余地がもう少しありそう」と話している。一方、外資系金融機関の債券ディーラーは「来週に5年債入札を控えて、保有残高を落とさざるを得ない参加者がいるのではないか」と指摘していた。

米景気の楽観論の広がりを受けて海外金利が上昇。円債市場でも「目先の相場観は弱気」(東海東京証券の佐野一彦チーフ債券ストラテジスト)との見方が増えている。

 佐野氏は「米国での景気楽観論が慎重論に傾くには、一定の時間が必要だが、予想よりも長引いている。需給面では、ポジション復元の可能性が低下しており、今年度末に向けて相場観を強気に傾けるのは難しい。長期金利は4―6月にも1.5%を視野に推移するのではないか」と述べている。 
 (ロイターニュース 金融マーケットチーム)
ここもと新興国では利上げが相次いでいたが、中国は旧正月休暇の最終日である2 月8 日に利上げを発表した。これで2010 年10 月以降では3 回目の利上げとなります。これで1 年物貸出金利、同預金金利はそれぞれ6.06%、3.00%となりました。
2011 年1 月には公表ベースで10 年以降、7 回目となる預金準備率の引き上げたばかりでした。
 
今後経済活動のボリュームがスローダウンする時期に中国で追加利上げをしたことは、少々サプライズ的でもあり、当局のインフレ沈静化に向けての並々ならぬ姿勢だと思います。
 
地方政府での固定資産税の試験的導入などに代表される不動産投資・投機規制の強化などインフレ抑制に向けた動きが活発化しだした。日本も不動産バブルが崩壊する過程において、土地への課税は強化されていったことは留意すべき点だと思います。
 
ただ、穿(うが)った見方をすると、金利の引き上げは不動産バブルの崩壊を早めることになるし、人民元高を招き、輸出競争力の低下などさまざまなデメリットを覚悟してまで利上げしなければ、人民の不満は爆発寸前であるところまで追い込まれているとも読めます。
 
これは、チェニジアに始まった民主化の動きがエジプトに飛び火し、エジプトなどで発生した民主化を求める反政府デモの原因のひとつとして食料価格等の上昇が国際的な社会不安のひとつの背景とみられることから、中国政府はインフレに対してはかなりの危機意識を持ったことは間違いない。2月中旬に発表になる、1 月の物価関連統計や銀行の新規融資額など、インフレ圧力の高まりが確実視される中で当局は先手を打ったということでしょう。
 
おそらく1 月の物価関連統計や銀行の新規融資額がインフレ傾向が顕著なのだと思われます。
 
今回の利上げ発表で中国市場及び周辺アジア市場は、一旦は弱含む動きをみせ
る可能性があるものの、調整幅は限定的だと思います。
 
中国の利上げを受けてのアジア通貨(韓国ウォン、台湾ドル、シンガポールドルなど)通貨高となっています。中国での利上げで、人民元高の圧力上昇が資金の流れをアジアに引き寄せ、その影響が他通貨にも及ぶというのが考えられる要因です。
 
ついでに日本円についても例外ではなく、対米ドルで強くなった。ただし、日本円とアジア通貨との関係では、アジア通貨高・円安です。
 
2010 年は、対米ドルでの円高ピッチが他のアジア通貨に比べて速かったので日本の輸出業者の国際競争力低下への懸念が生じ、日本株は下落しました。
 
しかし、今回は、中国以外のアジア各国・地域でも利上げ観測は継続しており、金利差の拡大(期待)が生じ易いことから、アジア通貨高・円安が進行しやすい環境にあり、2010 年とは逆に韓国台湾などアジアの輸出業者が、日本企業との競争上不利な立場に置かれると思います。
 
韓国ウォン/ドルレートは最近安定的に推移していたましが、ここにきてリーマンショック以降の三角保ち合いのネックラインという重要なフシどころに接近してきました。チャート形状からは今後ウォン高方向に抜けてもおかしくない。

また、韓国ウォン/円レートは日経平均と非常に連動性が高い。今後ウォン高と
なれば、日本株に注目が集まる可能性があります。そもそも、リーマンショック時にクロスレートでウォンがほぼ半値まで急落したのは大きな変動でした。この様に、アジア通貨と円は対ドルでは歴史的に逆波動であることが多いのです。よって、アジア通貨高ならば円安になりやすいといえるのです。
 
加えて、足もとの円/ドルレートは三角保ち合いが煮詰まってきており、今後円安方向に抜ける可能性が強いと思います。アジア市場の中でも今は日本株に注目すべき条件が整いつつあると判断します。
 
なにせ、今年一番弱気を書いていた週刊エコノミストの2/15号の特集が
「日本株復活!」ですもの笑っちゃいます!だったら年初にあんな弱気を書くなよって・・・