本を読みつつJ-WAVEを聴いていると歌川 国芳の浮世絵にスカイツリーが描いてあるとの話。そんな馬鹿な・・・早速ググルとヒット!おいおいこれは・・・・スカイツリーではないか!

歌川国芳の「東都三ツ股の図」。天保2(1831)年ごろの作とされ、隅田川にシジミ取りの舟が浮かび、手前には舟底をいぶす2人の職人が描かれている。絵の左奥は対岸の江戸・深川辺りで、他の建物を圧するような細長い構造物が二つ見える。左側の低い方は当時存在した火の見櫓(やぐら)とされ、その右の巨大な組み立て式の塔は実在しなかったという
私は前より国芳のファンでこの絵も確か見たことがあった。最初に観た時には当然スカイツリーなどまったく影も形もなかった頃で・・・・東京タワーと異なるシルエット送電用鉄塔は単独ではないので・・・デフォルメしすぎたちょっと高めの相撲櫓かと思っていた。だが、2011年の今この浮世絵を見れば・・・形といい位置といいスカイツリーに見える。浮世絵に痕跡が残るオーパーツであろうか・・・

歌川国芳ははただものではないとは思っていたが、ひょっとすると彼は時空を越えた透視能力者(リモートヴューワー)だったのかもしれませんね。あの奇抜な発想、そして今も古くはない新しいセンス。歌川 国芳を知ると皆さんもきっと国芳ファンになると思います。
歌川国芳:江戸・天保年間の浮世絵に「スカイツリー」?
◇幕末の浮世絵師・没後150年展で展示
江戸の浮世絵にスカイツリー?--。川崎市川崎区の砂子の里資料館が7日から開く「幕末浮世絵界の奇才 歌川国芳 没後150年展」(前期)に展示される作品が、話題になっている。
作品は「東都三ツ股の図」。天保2(1831)年ごろの作とされ、隅田川にシジミ取りの舟が浮かび、手前には舟底をいぶす2人の職人が描かれ「立ち上る煙と空の雲が綾(あや)なし、独特の雰囲気を醸している」(同館)。絵の左奥は対岸の江戸・深川辺りで、他の建物を圧するような細長い構造物が二つ見える。左側の低い方は当時存在した火の見櫓(やぐら)とされ、その右の巨大な組み立て式の塔は実在しなかったという。
歌川国芳(1798~1861年)は葛飾北斎、歌川広重らと同時代に活躍し、奇想、破天荒な作風の絵師として知られる。江の島を描いた作などはおどろおどろしくもあり、北斎などの写実性とは趣を異にする。武者絵や美人画、化け物なども得意とした国芳だけに同館の斎藤文夫館長は「当時は江戸城より高い建物は建てられない決まりがあった。江戸の街を見下ろしており、東京スカイツリーを予想したような恐るべき独創性に驚く」と話している。
建物は井戸掘りの櫓と見られるが「深川界隈(かいわい)であんな大きな塔を建て井戸を掘ることは考えられない」と斎藤館長。また、展示される「東都御厩川岸之図」にある貸し傘に書かれた「千八百六十一番」は、国芳の西暦没年と同じ数字で「国芳だけに偶然とは思えぬ」とも。



まったく同じ位置ではないが・・・
そう遠くない位置だ!
江戸時代浮世絵文化の最後に異彩として輝いた歌川国芳、同時代に活動した葛飾北斎や歌川広重らの人気絵師に比べ、知名度や評価は必ずしも高いとは言えなかったが近年 「幕末の奇想の絵師」として再評価されはじめてきた。
私は大学のサークル時代(美術研究会)で浮世絵好きの後輩の女子に影響され国芳を知るようになった。80年代当時の人気雑誌ビックリハウスだったか宝島でこの↓の:『相馬の古内裏』 滝夜刃(滝夜叉)姫の操る妖怪がしゃどくろと戦う大宅太郎光圀を見て国芳のファンとなった。日本のホラー漫画の元祖みたいなものだ、すごい!


http://akituya.gooside.com/yokomichi/kuniyoshi/al1m.jpg物を集めて何かを形作る、という手法は、西洋ではイタリアのアルチンボルド(Giuseppe Arcimboldo,1527-93)※が有名です。「国芳がアルチンボルドの影響を受けた」とか「いやいや全く関係ないよ」とか、いろんな意見があるようですが、ホントのところはよく分かっていません※ジュゼッペ・アルチンボルド≪四季 春≫ 1573年
油彩・カンヴァス76×64cmルーブル美術館蔵







北斎が漫画の元祖なら国芳は漫画の家元かもしれません。


この「流行たこくらべ」は21世紀の今でも通用する新しさがあると思いませんか?


4月から大阪をかわきりに過去最大級の国芳の回顧展が開催されるとの事です。今年12月には森アーツギャラリー(六本木ヒルズ) に巡回するとのこと。
国芳ファンの私としては待ち遠しい!

歌川国芳(寛政9[1797]-文久1[1861])は、画想の豊かさ、斬新なデザイン力、奇想天外なアイデア、確実なデッサン力を持ち、浮世絵の枠にとどまらない広汎な魅力を持つ作品を多数生み出した絵師です。その作品は、浮世絵ファンのみならず、現代のデザイン関係者や若い世代の人々にも大いに注目されています。国際的にも高い評価を得ており、2009年にはロンドンのロイヤル・アカデミー・オブ・アーツで大英博物館所蔵品による「KUNIYOSHI」展が開催され、COOLな浮世絵として評判を呼び、この展観は2010年にはニューヨークでも開催されました。
国芳の魅力は、なんと言っても、その画想の自由さ、豊かさ、限りなく広がるイマジネーションの世界にあります。物語の夢と冒険とロマンの世界を具現化する手腕においては、国芳は他に並ぶ者のいない卓越した才能を示し、まさに、江戸のグラフィックデザイナーとも称すことができます。
2011年は国芳の没後150年にあたります。本展はこれを記念し、国芳の代表的な作品は勿論、これまでの展観では未紹介であった傑作、新発見の優品の数々を含む400余点を展観し、国芳の多様な画業をふりかえり、新たにその全貌を明らかにしようとするものです。今回の展覧会が国芳の魅力を堪能できる稀有で貴重な機会となることは疑えません。


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