多数の命を救うために1人の命を犠牲にするという、一見正しい判断も、少し状況が変わると正しいとは思えなくなる。思考実験「トロッコ問題」が見せる、人間のパラドックス。TPPの問題は感情で判断するような左翼層・ネットウヨ層にとってはただ反対すればいい問題であるが、問題意識を持つ保守層の人間にとっては非常に難しい思考問題である。反米保守層は反対派に躊躇なくなるであろう。問題はわたくしのような保守本流層にとってはこの問題は難問である。
ある状況下では、1人を犠牲にしてたくさんの人の命を救うことは全く正しいことに思える。一方で、同様の命の救い方が、良心に欠けると感じられる状況もある。道徳観念において、われわれの考え方は思ったほど理性的ではないのかもしれない。
「興味深いのは、一貫性に欠けていることだ」とハーバード大学の社会心理学者Mahzarin Banaji氏は言う。「われわれは突如としてカント主義的になる場合がある」
このパラドックスを何より明確に示すのが、「トロッコ問題」(トロリー問題)という古典的な思考実験だ。
5人が線路上で動けない状態にあり、そこにトロッコが向かっていると想像してほしい。あなたはポイントを切り替えてトロッコを側線に引き込み、その5人の命を救う、という方法を選択できる。ただしその場合は、切り替えた側線上で1人がトロッコにひかれてしまう。
多くの人は遺憾ながらもこの選択肢をとるだろう。死ぬのは5人より1人の方がましだと考えて。
しかし、状況を少し変化させてみよう。あなたは橋の上で見知らぬ人の横に立ち、トロッコが5人の方に向かっていくのを見ている。トロッコを止める方法は、隣の見知らぬ人を橋の上から線路へ突き落とし、トロッコの進路を阻むことしかない。[この問題は「The fat man」と呼ばれるもので、Judith Jarvis Thomsonが提案したトロッコ問題のバリエーション]
この選択肢を示されると大抵の人はこれを拒否する、とBanaji氏は述べた。カリフォルニア州パロアルトで10月26日(米国時間)に行なわれた、全米サイエンス・ライティング振興協議会(CASW)の会議でのことだ。[Time誌の記事によると、「5人を救うためでも線路に落とさない」と回答するのは85%にのぼる]
われわれは、1人をトロッコの前に突き落とすことと、トロッコを1人の方へ向かわせることとは、何かが異なるようだと直観的に感じる。しかし、なぜそう感じるのかは、社会心理学でも神経科学でも哲学でも、いまだ解明できていない。
興味深いことに、この問題の登場人物をチンパンジーに置き換えた場合、人間は躊躇なくチンパンジーを線路に投げ落とす選択をするという。
「自分たちとは異なる要素があると、人間は功利主義[善悪は社会全体の効用によって決定されるという立場。最大多数の最大幸福が目標になる]になる。しかし、自分たち自身のためには、カント主義的な原則に従うのだ」とBanaji氏は述べた。
[カントの義務論は、功利主義と根本的に異なるとされる。つまり、最大多数の最大幸福による止むを得ない犠牲(他の義務を切捨てた事等)自体は善とされない。また、善悪判断に関して、功利主義は目的や結果を評価するのに対し、義務論は意志や動機を評価する。義務論では、どんな場合でも無条件で、「行為の目的」や結果を考慮せず道徳規則に従うという形になる。このような、「もし~ならば~せよ」という形ではない「定言命法」が、カント倫理学の根本的原理]
読者のみなさんはどうお考えだろう? 一見してパラドキシカルな人間の行動は、われわれのモラルの配線が偶発的にショートしたもので、脳が考える倫理にはそもそも恣意的な性質があることを暴露していると解釈すべきなのだろうか? あるいは、行動のなんらかのレベルにおいては、進化論的に理にかなったことなのだろうか?
[Time誌の記事などによると、fMRI(脳スキャン)を使ったトロッコ問題研究がある。「トロッコを側線に導く形で1人を犠牲にして5人を救う」という場合は、前頭前野背外側部(客観的な功利的判断をする場所)の活動が活発になるが、「5人を救うために1人を落とす」ことを考える場合は、前頭皮質中央(感情に関係がある)が活発になる。これらの脳の2つの部位のバランスのもとに最終判断が下されるという(Science 293(5537),2105-8, 2001)。
また、医学界新聞の記事によると、腹内側前前頭葉皮質(VMPC:ventromedial prefrontal cortex)に傷害のある患者は、トロッコ問題に対して常人とは異なった判断を下すことも示されている。VMPCは以前から、同情・羞恥心・罪悪感といった「社会的感情」に関与する領域として知られているが,この領域に傷害がある患者は、例えばトロッコ問題に対して、「多数の命を助けるためには、隣に立っている人を橋から突き落としても構わない」と答える傾向が際立って強いことが明らかにされ、倫理的判断は理性と感情のバランスの下に下されるとする説が一層信憑性を強めることになったという(Nature446(7138),908-11, 2007)]
[日本語版:ガリレオ-高橋朋子/合原弘子]
正直なところ私でさえTPP問題についてはサンデル教授の白熱教室でもとりあげられた有名な思考実験「トロッコ問題」のように何が正解なのかはわからない。
登場人物をサルに置き換えるのではなく、突き落とす人間を、ギリシャ人・米国人・日本人・中国人とそれぞれ置き換えて考えてみるのもよいだろう。また線路で作業している人間を少数派農業従事者と多数派都市部サラリーマンと置き換えて思考するのも一興である。
なにもせずただ突っ立っていたのが今までの日本人である。
米国人の99%は高脂肪の食べ物を腹に詰め込み、実際は手が出ない高級品をクレジットカードで購入する。それから、マイナスになった口座をどうにかしようと、睡眠を削りながら働き詰め、結局、不安と憂鬱にさいなまれる。そんな壊れた米国社会が私の理想なわけがない。
米国は社会のコミュニティがくずれ、その結果がリーマンショックの経済危機で、米国は冷戦に勝利した美酒のツケを早々払わされることになった。
リーマンショックで米国人の生き方を考え直し、正常に機能する国を築こうとしていると思える。米国が行おうとしている事は、製造業の復興や輸出による経済の再建を目指している。TPPは米国社会が復興に利用しようとしているのも確かだろう。長期的に米国が復興することを私は同盟国の国民として歓迎する。
私はTPPに条件付で賛成しているが、TPPに反対している人達を軽蔑する傾向にある。米国も復興しようとあがいているのだ!日本も多少の犠牲を払っても米国を復興させることが日本の国益にも繋がるのではないかと考えています。TPPの参加に交渉することで、日米のより強固なWin-Winの関係を構築することができないものではないか?そしてどうせ参加するのであればルール作りからの参加がのぞましい。
TPP反対派はTPPに加わると日本が一方的に損をするだけだと考える。日本だけよけばいいと・・・日本は鎖国し米国とも縁を切れと唱えているようにしか私には聞こえません。
一方的な被害妄想で日米関係を捉え日米関係を悪化させた場合、日本は中華帝国の朝貢国を選択する選択肢しか残っていないことにTPP反対者達は気がついているのか?
日本は51番目の州になるか、日本民族自治区になるのかを選択するかを考えてほしい、私はトロッコのレバーを操作する人間であればどちらも選択したくはないが、しいてえらぶなら国民一人ひとりに良心の欠片がある米国側に付くレバーを操作する。
2歳の子供が車に轢かれても誰も見向きもしない良心の欠片もない中国人と一緒にこの地球で生きていくのはまっぴらゴメンである。
人類の歴史は戦争と言う清算が繰り返されてきた。戦争は有って欲しくはないがやがて行き着くところ70億に増えた人類は正常な神経ではいられなくなるだろう。
だから、私は悩んだ挙句、TPP反対論者を轢き殺すレバー操作の決断をせざるをえない。
さて、この記事についてもTPP反対論の立場であるperseusさんの意見に反論することで以下記事を書かせていただく。
まずは、今回の通貨介入について。今回の介入はまるで無意味であったと私も思います。過去に行った通貨介入はそれなりに意味があったと評価していますが、今回の通貨介入については、perseusさんと同く介入はまるで意味が無いようにも思えます。これは、経済音痴の安住財務大臣に責任の一端はあるのでしょう。ただし、10月31日の政府・日銀による円売り・ドル買い介入で金融市場に放出した7.5─8兆円の円資金について、吸収を見送る「非不胎化」を行う方針を決めましたので、その点は評価できます。
>しかしP4協定では一律7億6500万円以上の公共工事はすべて海外企業にも発注案件を公示しなければならないと書かれています。
日本は7億6500万円~100億円については日本語のみで公表すると交渉すればよいじゃないでしょうか?交渉の余地は十分にあります。加えて日本の公共事業に参加できる労働者をTPP参加国国民とすることも交渉の余地ありではないでしょか?
>リーマンショックで大きな被害を被ったようなハイリスクの商品で運用してもいいとは思いません。
では、日本国債(JGB)が将来にわたって安全とでも思うのですか?私もJGBについては現状では安全と思いますが、今後にわたっても安全であるという保障はありません。いままでがたまたまよかっただけです。例えばかんぽは運用というよりまるで運用していないので、運用の訓練がされていない。このことは将来とても不安なのだという視点がありませんね。貴方の財産もただ郵便局に預けているだけではありませんか?
貴殿は日銀が為替介入した資金を不胎化していると問題にされていますが、私は現在の不兌換紙幣は所詮紙切れであるので、その価値の維持に努める日銀の姿勢を私は評価しているのです。円は今思わぬ形で基軸通貨へと変貌しつつあります。
これはひとえに日銀の政策によるものです。日本の内需は確かにまだまだ大きいが、萎む事も確実です。日本の将来像は輸出立国ではない成熟した債権金融立国であると考えています。もちろん米英の製造業に惨状を見れば、日本の製造技術は日本で継承され続けるべきとも思います。更に未来、今度は円高から円安へと構造転換した場合に備えなくてはなりません。
現在日本が海外に貸し付けているお金(=対外資産の総額)は、実に571兆円に達しています。結果、海外に貸し付けたお金である対外資産(574兆円)が、借り入れた対外負債(330兆円)を約244兆円上回っていることになります。これを更に増やす事を考えればTPPを逆手に取った金融立国を目指せるのではないでしょうか?
どんどん日本の内需に進出しようとする米国の企業を日本政府傘下のファンドが買収しまくるのです。いい暴論でしょ!基軸通貨となった後なら買収資金として今度はお金を刷りまくればいいのである。
私は日本人の優秀さを信じています。TPPによって日本は攻められるだからダメという反対派の議論を聞いていると初めから日本はダメな国と決め付けていて情けなくて情けなくてしょうがありません。
TPP参加と円の基軸通貨政策をセットで行うのです。世界の株主世界の高利貸しとして生きていくのです。日本は金融立国として債権を回収するにあたり、用心棒である米国を利用するのです。そして日本国は憲法を改正し、核兵器は持たないまでも、原子力潜水艦と弾道ミサイルを配備し核配備一歩手前まで準備すべきなのです。
目覚めよ日本人!第二次世界大戦で敗戦国となった日本人が巧みに経済大国になりあがったように、TPPを用い利用することを考えればいいではないか!
もちろんその、第一歩は民主党政権を崩壊させるべきでしょう。


コメント