憲法改正手続きを確定させる国民投票法改正案の今通常国会での成立が確実となり、いよいよ憲法改正の具体的内容を議論する段階に入る。改正「第1号」となるのはどの部分か、最初の国民投票はいつになるか。(内藤慎二)

国会発議はいつ?

「与野党の協力を得て国民投票法改正案を国会に提出することができました。憲法改正原案の中身を話し合う環境はできつつあります。しかるべきときにご指導をお願いします」

同法改正案提出直後の4月上旬、自民党憲法改正推進本部の幹部は安倍晋三首相に電話でこう伝えた。

首相は「分かった」と応じた。「自主憲法制定」を結党からの党是としてきた自民党が、憲法改正という悲願の実現へ一歩踏み出した瞬間だった。

自民党内では、憲法改正作業についてこんな段取りがささやかれている。(1)今年秋の臨時国会、来年の通常国会を通じて与野党間で最初に変えるべき条文を調整し決定(2)来年秋の臨時国会で改憲原案を国会発議(3)半年の広報、運動期間を経て国民投票。

国会発議を来年秋の臨時国会とするのは、今秋の臨時国会と来年の通常国会は自衛隊法改正など集団的自衛権行使容認の関連法案を処理するだけで手いっぱいになるとみられるためだ。

憲法改正の是非を最終的に決めるのは国民投票だ。

自民党は4月から、世論喚起の一環として憲法をテーマにした全国対話集会を開始した。同党内には改憲政党が共催する形式のタウンミーティングの実施も浮上している。党憲法改正推進本部幹部は「自民党だけが改憲を目指しているのではないことが分かれば、幅広い国民の理解を得られるはず」とねらいを語る。

ただ、来年10月に消費税率が10%に引き上げられる予定だ。「景気が冷え込むと安倍政権への風当たりが強まり、改憲どころではなくなる」(党幹部)ためスケジュールが延びる可能性はある。衆院解散・総選挙にも左右されそうだ。

改憲の優先順位

国会発議には、衆参両院で3分の2以上の賛同が必要になる。

自民党の船田元(はじめ)憲法改正推進本部長は3日、都内で開かれた公開憲法フォーラムで、国民投票の方法について「内容ごとに分割する必要がある。国民投票は3回か4回か、何回かに分けて行われていくと考えている」との認識を示した。

その上で、発議要件を「3分の2」から緩和する96条改正に関し「1回目の国民投票で他の条文と合わせて改正する方向性が正しい」と語った。

同様に「国民に理解が得られやすい『環境権』の創設や、有事などの際に国民の権利の一部を制限して首相の権限を強める『緊急事態条項』を書き加えることも、1回目で問いたい」と述べた。

「緊急事態条項」の新設に関しては、自民、日本維新、みんなの3党が重視している。

公明党の北側一雄憲法調査会長も1日、都内で開かれた「新しい憲法を制定する推進大会」であいさつし、現行憲法に緊急事態条項がないとした上で「憲法の不備、課題や、新しい時代にふさわしい規定を各会派でしっかり論議し、前に進めたい」と強調した。

自民党などが目指す9条改正については、護憲派の激しい抵抗が予想される。船田氏は「国民が改正に慣れた段階で問うのが現実的だ」と述べた。

改正対象に挙がっているのは、ほかに「首相が欠けたときの臨時代行者」の規定や、最高裁判事の報酬の減額の妨げとなっている79条の改正、私学助成が当たり前に行われている中、国による「公の支配に属しない」教育への財政支援を禁じている89条の改正も取り沙汰されている。自民党は野党時代に財政健全化を明記すべきだと主張した。

日本維新、みんな、結いの3党は「地方自治」に関する記述の充実を訴える。3党は統治機構改革、特に道州制導入を掲げるが、道州制は永田町で賛否両論が渦巻いている。

改正への取り組み

憲法改正に向けた各党の取り組みには温度差がある。

自民党は、独自の憲法改正草案を平成24年に発表した。今後は党のホームページで憲法に関する取り組みの紹介を充実させる。

公明党は、環境権を含め新設すべき条項などの党見解を国民投票法改正案成立後にまとめる方針だ。

民主党は、17年にまとめた「憲法提言」をたたき台に改正の方向性について議論していく。衆院憲法審査会幹事の武正公一氏は「現行憲法の立憲主義を深化させる立場に立って議論を深める」としている。

ただ、民主党には護憲派も多く、党が一致結束して改正に動き出すのは難しいとみられている。

維新は地方自治や安全保障など党が重視する条文に絞り独自の改正案を策定する方針だ。


国連憲章が認めた自然権である集団的自衛権について、その行使を容認しようという至極当たり前の憲法解釈見直しの議論が、ようやく連休明けから本格化する。

日本を含め、どの国も自衛権は国家の固有の権利として有している。だが日本では、に実際自衛権を行使するには、「即座に、圧倒的で、手段選択の余地がない」ことを基礎に、その発動と限界に関する要件が次の3つにまとめられている。

1.急迫不正の侵害があること(急迫性、違法性)
2.他にこれを排除して、国を防衛する手段がないこと(必要性)
3.必要な限度にとどめること(相当性、均衡性)

現行の憲法では、敵の第一撃を甘受してからでなければ防衛力を行使できない「専守防衛」という基本姿勢も生みだした。攻撃能力の保有が認められず、中国の領土的野心が明らかな今、集団的自衛権の行使と憲法改正は喫緊の問題である。
日本が直接、攻撃されていなくても、同盟国である米国などへの攻撃を阻止する集団的自衛権についても、国際法上の権利は有している。だが、憲法上、「必要最小限度」を超えるとして、行使は許されないと解釈されてきた。
わかり易く自衛権と集団的自衛権の問題を説明すると
個別的自衛権とは、
日本が攻撃を加えられた場合に自衛のために武力を行使する権利。
集団的自衛権においては、日本の場合
同盟国であるアメリカが攻撃を受けた際に、
日本が攻撃されていなくとも武力を行使することを意味します。
国会で行われている集団的自衛権をめぐる議論は、現憲法下で過度に抑制的にとらえられてきた自衛権のありようを問われている。
集団的自衛権の行使容認で日本の安全保障上の問題がすべて解決するわけではない。 解釈変更は行使容認を急ぐためにとる方法であり、真に国の守りを高めるためには憲法九条の条文、つまり憲法を改正して必要な態勢を整えなければならない。
私は自衛隊は憲法違反の可能性を否定できないから憲法を早急に改憲すべきと考えています。ただし、憲法違反の可能性を否定できないとはいっても、集団的自衛権は当然行使できると考えています。自衛隊設立とともに、憲法を改憲すべきであったと思う。憲法を改正せず1950年自衛隊の前身「警察予備隊」を発足させ、1951年「日米安保条約」を年吉田茂が結んだことにより、まるで嘘の塗り固めのような解釈改憲をし続けている。

吉田茂首相(当時)は昭和21年6月の国会答弁で「新憲法9条2項において一切の軍備と交戦権を認めない結果、自衛権の発動としての戦争も、また交戦権も放棄した」と国会で答弁している。

当時の状勢からすれば、とても改憲することなど不可能に限りなく近いことはわかっているが、憲法改正をすべきであったろう。だが、歴代内閣は軍事に関して抑制的態度を取り続け、9条をめぐる問題を放置してきた。今の時機をとらえて着手しなければ、日本の生存と繁栄は確保できない。

集団的自衛権見直しに関しても今回、オバマが「歓迎と支持」を表明し、2国間の約束である共同声明にも明記された。

 そもそも、憲法九条2項にはこう書いてある。 
「陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない」

これを素直に読んで、自衛隊の存在を合憲だと私は思えない。自衛隊は「軍隊」でも「戦力」でもないなどと、解釈するほうがどうかしている。現在の内閣法制局の憲法解釈は時代とともに変遷したとはいえ、歪が限界にきている。今さら整合性を言い募ってもちゃんちゃらおかしい。

独立国家として、領土・領海・領空の保全と国民の安全を守るのは当然の権利であるし、国としての義務だ。現行憲法が自然権である自衛権について言及していないこと自体がおかしい。
現憲法の改正によって、国民の保護、国際平和のために「軍隊」の位置づけも明確にすることができる。国は、その主権と独立を守り、公の秩序を維持し、かつ国民の生命、自由および財産を保護しなければならないと、政府全体の責任を明確化すべきだ。
国の主権者である国民を守る為に自衛隊がなくてはならないのであれば、当座は憲法解釈の見直しでしのぐにしても、集団的自衛権見直を見直したならば、ただちに憲法改正の準備をすべきだと思う。
尖閣諸島では5月2日、中国海警局の公船が今年11回目の領海侵入を行った。北朝鮮も、国連決議違反のミサイル発射を重ね、新たな核実験も辞さない姿勢を示している。
内閣総理大臣安倍晋三が言うところの戦後レジームからの脱却を果たし、未来志向で「日本を取り戻す」ための機は熟しつつある。


「平和念仏」信じる馬鹿
p163-166 
三木武夫は自民党総裁に選ばれたとき「青天の霹靂だ」と言った。
ほんとはとっくに椎名裁定を聞かされていたのに見え透いた嘘をつく。
それが十二月初め。お歳暮の季節だった。                       
彼は人気がなく、知己もあの曲学阿世の南原繁丸山真男くらい。大の声を聞かせるほど影響力もないから、届け物もごく質素なものだった。            
それが宰相になったとたん高級背広生地とかコメ一俵とか高価な贈答品が山ときた。家に入り切らず、庭にプレハブを建ててしまい込んだ。             
贈答品は出入りの職人や番記者にみんな配った角栄とはずいぶん違った。
それで司馬遼太郎みたいに彼の品性がどうのとか貶めるつもりはない。
三木が許せないのは米国がちらつかせた怪しげな証拠に飛びついて、いやしくも一国の宰相だった者をお縄にしたからだ。

仮に角栄に何らかの疑惑があるなら日本は法治国家だ、そのための司法機関がきちんと捜査して、それで罪あれば罰すればいい。                 
しかしロッキード事件では「米国人は聖書に誓うから嘘は言わない」ことにして反対尋問抜きで嘘つき米国人の言いたい放題を証拠にしてしまった。         
検察はその言いたい放題に沿って全日空社長を逮捕し、罪をでっち上げて角栄逮捕に漕ぎつけた。法治国家が聞いて呆れる。                     
三木はさらに日本を辱める行為をやった。                       
八月十五日、靖国神社を参拝した三木は「私人できた」とわけの分からぬことを言い出した。                                        
中国やその腰巾着の朝日新聞かごちゃごちゃ言い出したころだ。          
明大の雄弁部出身ならきっちり反論すればよかったのに、彼はいじましく言い訳をした。                                            
この臆病な対応が先例となって以後、日本の宰相はよその国の機嫌を窺って行動をするというパターンを生んだ。                             
三木はそれに懲りず、もっと馬鹿を重ねた。                      
武器輸出三原則、つまり共産圏や紛争地域への戦争グッズ輸出について、彼はどこにも出さない全面禁止とした。                             
平和、平和と念仏を唱えていればいい政治家だと思い込んでいる。         
その結果がどうなったか。イ・イ戦争のさなか、戦場取材にいくから防弾チョッキを送ってくれと本社に頼んだが、通産省の貿易管理部長が戦争グッズにつきダメといってきた。                                          
サンタモニカの航空博物館が古戦場をめぐって名機の零戦の部品を集めた。できるだけ忠実に復元したいからと日本に同機の設計図貸し出しを求めた。   
貿易管理部長が「古くても戦闘機の設計図は武器輸出に該当する」と拒絶した。
防衛庁がボーイング767型機をベースにしたAWACS(早期警戒管制機)を米国に発注した。                                        
この機種は日本で胴体を作っている。AWACS用に窓のない仕様で米国に出そうとしたが、また貿易管理部長が出てきて窓なしでは武器に該当するとわざわざ窓を開けさせた。                                       
米国で改めて窓をふさぐ作業が行われ、この手間でコストは倍になったが、三木の言う通りにやっている部長は満足そうだった。                    
ただこの貿易管理部は、本来監視すべき対共産圏輸出には目をつぶってきた。おかげで北朝鮮はミサイルも核も日本から輸入した機器で拵えることができた。 
ヤマハが実戦に使える無人ヘリを中国に輸出していたのも米国に指摘されるまで気付かなかった。

頭の悪い貿易管理部長は面倒臭いから難しそうな製品をみな輸出禁止にした。
そうしたら最初に悲鳴を上げたのが米国だった。                    
実は世界最強のF22ラプタは宇部興産のチラノ繊維でステルスを実現していた。それがなければF22の製造はできなくなる。                       
日本側は政治判断で禁輸を解き、米国は自国分の生産を終えた。ところが日本向けのF22は作らないとオバマが言い出した。                      
世話になっておいて、なんて言い草だ。日本もこんな国はそろそろ見切りをつけたほうがいい。
(二〇〇九年八月六日号)

変見自在「偉人リンカーンは奴隷好き」高山正之/著(新潮社) その1     その2 その3

護憲派の正体は三木のような軽薄な人々だと思います。平和念仏で護憲護憲と唱えるだけの単細胞だ。あろうことか、憲法九条をノーベル平和賞に推薦した。ノーベル平和賞の政治利用だ。だいいち、ノーベル平和賞ほど権威のない賞はない。
佐藤栄作、金大中、バラクオバマ・・・これに憲法九条が加わったらもう酷い。

日本国民」がノーベル平和賞を受賞するかもしれない――。「日本国憲法第9条」にノーベル平和賞を与えるために署名活動をしている「憲法9条にノーベル平和賞を」実行委員会(本誌1月24日号「わたしと憲法」で既報)宛てに4月9日、ノルウェー・オスロのノーベル委員会から「憲法9条を保持している日本国民」の推薦が受理されたとの連絡があり、正式に「日本国民」がノーベル平和賞候補となったことがわかった。
過去、米オハイオ大学のオーバービー名誉教授が「9条の会」らをノーベル平和賞に推薦したこともあったが、受賞に至っていない。憲法のような抽象的なものは候補にならず、今回は、「9条を保持している日本国民」が対象だ。
実行委員会の石垣義昭さんは正式受理の知らせを受け、「日本国民にとって空気のような存在になっている『9条』を再認識してもらう機会にしたい。また、世界に対しても、人類の英知、究極の平和を謳った『9条』を積極的に広めていきたい」と話す。
国内外からの反響も大きく、「日本を始め、韓国や香港などの海外メディアからも反響があり、『9条』に対する世界の注目度の高さを感じます。受理されただけでも、大きな意味がありました」。
現在も署名活動は継続中で4万4558筆(4月18日現在)。8月には再度、ノーベル委員会へ提出する予定だ。2014年のノーベル平和賞には、278候補がノミネートされている。受賞発表は10月。集団的自衛権の解釈改憲により「平和憲法」を骨抜きにしようとしている安倍政権も、受賞発表からは目が離せないだろう。
実行委員会の鷹巣直美さんは、「多くの方のご支援・ご協力によってノミネートまでくることができました。引き続き、キャンペーンを一緒に盛り上げてください」と本誌に話した。
署名はURL http://chn.ge/1bNX7Hbで。
(弓削田理絵・編集部、4月25日号)

「憲法9条にノーベル平和賞を」実行委員会は馬鹿じゃなかろうか!彼らの政治的主張をノーベル平和賞で延命しようとしている。

しかも平和賞の対象は今まで個人か団体であったが、今回は「九条を68年間維持してきた日本および日本国民」が正式候補だそうです。

嬉しくもなんともない、またノーベル平和賞の価値が下がるだけだ。