ガザの死者500人超、地上作戦で犠牲者急増 イスラエルにハマス潜入【msn産経】2014.7.21 17:59
イスラム原理主義組織ハマスが支配するパレスチナ自治区ガザの当局者は21日、イスラエル軍の軍事作戦が8日に始まって以降のガザ側の死者数が500人を超えたと明らかにした。AP通信が報じた。イスラエル軍は17日に始めた地上作戦を強化、20日にガザ市東部の住宅地などを大規模攻撃し犠牲者が急増している。
軍報道官によると、ガザ北部から21日午前、武装勢力が地下トンネルを使ってイスラエルに侵入。イスラエル軍は発見した武装勢力のグループを空から攻撃、別のグループとは銃撃戦になった。武装勢力の15人が死亡、軍側にも負傷者が出たもよう。フランス公共ラジオによるとガザの当局者は、イスラエルの攻撃による20日の死者が少なくとも100人に達したことを明らかにした。ガザ市東部での大規模な攻撃による死者が大半。(共同)
東西間の冷戦終結後にサミュエル・P・ハンチントンが「文明の衝突」を書いた。文明圏の間では暴力による紛争が存在する、これがフォルト・ライン戦争と言うのだそうだが、戦争は必ず終結するものと考えられているが、フォルト・ライン戦争は必ずしも将来終結するとは限らないとハンチントンは言う。
p329
西欧にとって、基本的な問題はイスラムの原理主義ではない。問題はイスラムそのものなのだ。それは異なった文明であり、そこに所属する人びとぱ自分たちの文化の優位をかたく信じていて、国力が劣っていることが不満でならない。一方、イスラムにとって問題なのは、CIAとかアメリカの国防総省ではない。問題なのは西欧そのものなのだ。それは異なった文明であり、そこに所属する人間は、自分たちの文化が普遍的であると確信し、衰えつっあるとはいえ、自分たちには優勢な国力があるから、その文化を世界中に広げるのは自分たちの義務だと考えている。これらがイスラムと西欧の紛争に火をつける根本の問題なのだ。
文明の衝突P329にあるようにフォルト・ライン戦争とは文明間の異質性に根ざしたものであり、地理的な近接性、異なる社会制度や宗教、歴史的記憶によって半永久的に引き起こされうるものであるそうだ。
ハンチントンの説に従うと、イスラエルとパレスチナは半永久的に紛争を続ける運命なのかもしれない。
そういえば日本の隣に1000年経っても恨みが消えないと言って憚らない国が存在する。同じ東アジアでも日本文明と中華文明(朝鮮は中華文明の亜流として含まれる)は異なる文明であるからフォルト・ラインが存在する。イスラエルとパレスチナと違い間に海峡があって本当によかった。日本と中国朝鮮は文明が異なるので、EUなような真似事をしてはいけないのであって、一定の距離を置くべき存在なのだ。
そういえば日本の隣に1000年経っても恨みが消えないと言って憚らない国が存在する。同じ東アジアでも日本文明と中華文明(朝鮮は中華文明の亜流として含まれる)は異なる文明であるからフォルト・ラインが存在する。イスラエルとパレスチナと違い間に海峡があって本当によかった。日本と中国朝鮮は文明が異なるので、EUなような真似事をしてはいけないのであって、一定の距離を置くべき存在なのだ。
イスラエルとパレスチナの間で戦争が終結するには戦争当事者が暴力の有効性を否定して穏健派が意思決定の主導権を握り、相手との和平に合意しなくてはならないが、今のところ穏健派ではなく、不寛容な人間がお互いの主流派となっている。
私達日本人は命の危険にさらされない平和な社会で一方的にイスラエルの残虐行為は許せない、戦争を止めろと単細胞的な反応しかできていない。平和ボケしている日本人に本質を見極めろと要求しても難しいね。これはある意味やむを得ない。
今回の軍事行動に至った直接のきっかけは、6月に起きたユダヤ系イスラエル人少年3人の誘拐・殺害事件である。そして、その報復としてユダヤ教原理主義者達が、パレスチナ人少年を生きたまま焼き殺す報復に出た。
国際社会では一方的にイスラエルの残虐行為としてイスラエルを非難する声が大きい。それでは、イスラエル、ユダヤ教が一方的に悪なのかといえば、それも違う。
ガザ地区からは頻繁にロケット攻撃が行われています。軍事行動が始まった7月8日以降、1000発以上のロケット弾がイスラエルに向け発射されています。この攻撃はイスラエルの人口密集地を狙ったもので、イスラエル全国民の約70%にあたる500万人以上がその射程圏内で生活しているのも事実だ。イスラエルは自ら開発した対ロケット弾迎撃ミサイル、アイアンドームを配備し、90%以上のロケット弾は迎撃に成功している為、たまたま犠牲者が少ないだけだ。

しかしながらパレスチナの女性や子供を中心に500人以上が犠牲となっいる現状を国際社会は一刻も早く止めさせなくてはならないのも事実である。オバマは一刻も早くイスラエルを説得するなり能動的に動いて停戦させなくてはいけない。
オバマは平和主義を掲げ、米軍を縮小し、米国は世界の警察官を止めると言ったおかげで、シリア、ウクライナ、南シナ海、東シナ海、北朝鮮、南スーダン、ナイジェリア、アフガニスタン、イラクetc、世界各地で紛争が激化噴出、地政学的リスクが高まってしまったのだ。潘 基文が事務局長をする国連は、もはや何もすることができない。
憲法九条を信仰する諸君、平和というものは軍事力の均衡によって保てるということを少しは理解できるだろうか?あなた方の大嫌いな米軍が力を行使しない世界は今のような地獄が世界中に広がるということを理解できるか?
オスプレイ反対、米軍基地反対、原発反対、集団的自衛権反対・・・・そう叫んでいるリベラルな人達は、自ら望んでいる社会というのは力を持たないガザ地区の住民のように日本がなってしまいことを意味することを理解できるだろうか?
今回のイスラエルの軍事行動を残虐行為だと安易に非難するのは簡単だ。しかし、頻繁に市街地にロケット弾を撃ち込まれ、子供が誘拐されるような環境にある国の住民を我々が非難することができようか?
イスラエルとパレスチナ(ハマス含む)の対立は、報復に次ぐ報復という悪循環になっており、これから抜け出すのは容易ではない。
どちらか一方を非難するのではなく、イスラエル政権・ハマス双方にとって、この悪循環を絶てる道を導き出してほしいと願うしか考えるしか我々にできることはない。
イスラエル国民も、今回は犠牲者が少ないとはいえ、日常的に命の危険にさらされている。圧倒的な軍事力を持つイスラエルと弱者のパレスチナという構図で報道されているが、そのまま鵜呑みは出来ない。イスラエルだけが悪いのではないということを理解してあげ、イスラエル軍をガザ地区から撤退させ、ハマスのロケット攻撃を停止させ、双方を停戦させるのが国際社会の義務であろう。

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