★米海軍レイルガン開発の最新状況
【航空宇宙ビジネス短信・T2】2017.5.22
レイルガンは砲弾自体の運動エネルギーで標的を破壊する構想ですが、莫大な電力が必要となるのがネックですね。海軍艦艇で対応が可能な艦が限られます。一方で並行して開発がすすむ新型砲弾HVPは既存火砲での運用も可能で効果が期待できます。
Navy Railgun Ramps Up in Test Shots はずみがつく海軍のレイルガン発射実験
By SYDNEY J. FREEDBERG JR.on May 19, 2017 at 4:00 AM
http://breakingdefense.com/2017/05/navy-railgun-ramps-up-in-test-shots/
PENTAGON: 重量35ポンドの金属の塊がマッハ5.8で飛翔すると想像してほしい。毎分10回発射でき、砲身が使えなくなるまで1,000回発射できる。これが米海軍が進めるレイルガンで二年間以内に実用化する構想の進捗は順調だ。
「大きな技術進歩に向かいつつあります」と海軍研究部門のトム・バウチャー部長は述べる。バウチャーのチームが記者にペンタゴンで背景説明をしてくれた。省内での科学技術の展示会の席上だ。
三年前、当時の海軍作戦部長ジョナサン・グリナート大将がレイルガン開発を発表した。 火薬を使わない電磁パルス効果の発射手段で海上試射をすると述べた。それ以降海軍は開発の方向性を変え、高速輸送艦(JHSVあるいはEFPと呼ばれる)に臨時配備するより陸上の恒久施設でのテストが費用対効果が高いと判断した。 昨年11月17日にポトマック川を望む海軍水上戦センター(ヴァージニア州ダールグレン)にBAEシステムズが32メガジュールのレイルガンを設置し、初の射撃に成功した。(その時の様子はhttps://youtu.be/Pi-BDIu_umo を参照されたい)さらにレイルガン二基目が陸軍のホワイトサンズミサイル試射場(ニューメキシコ州)に搬入中で射撃用の空間が十分とれることから100カイリ以上という最大射程をためす。
ホワイトサンズが長距離射撃性能を試す一方でダールグレンは兵装装備の確認が目的だ。これまでのテストでは中世さながらに砲撃を一日数回行っているだけだ。ダールグレンはバグ修正で毎時数回の発射をしようとしており、今年末までに毎分10回という目標の実現をめざす。比較すれば標準的な5インチ艦砲は毎分20発発射が可能だが、一分間で弾倉が空になる。戦艦の16インチ主砲は毎分二回だった。
毎分10回発射が可能となれば、ダールグレンは次に研究課題の中心を砲身寿命に移す。10年前の研究段階のレイルガンは発射一回で摩耗していた。莫大な圧力に耐える新素材で砲身の実現を目指すが現時点の試験用兵器では発射100回で砲身交換となる。目標は1,000回発射に耐える砲身の実現だ。
次の課題は出力だ。現在のレイルガンは 16 kg 弾を秒速2千メートル(マッハ5.8)で発射すると32メガジュールを毎回消費する。10回発射すれば20メガワット電力が必要だ。これだけの電力を供給できるのは原子力空母11隻とズムワルト級駆逐艦の3隻しかない。
レイルガン発射には付帯設備が必要だ。一つのモデルがダールグレンにあり、海軍は20フィートコンテナー複数にバッテリーを満載し50回発射を可能とした。元海軍の戦略思考家ブライアン・クラークはレイルガンをEFP改装の輸送艦に搭載し、電源を貨物スペースに入れミサイル迎撃手段に転用できると述べている。
レイルガン技術は現行の火砲にも応用できるので陸軍も欲しいはずだ。ペンタゴン戦略戦力整備室の支援を受けて、陸海軍は超高速発射弾Hyper-Veolocity Projectilesをレイルガンで実験しており、既存の5インチ海軍砲から155ミリ榴弾砲への応用も想定している。(HVPとしては共通だが異なる送弾筒sabotで包んでいる) 電磁インパルスの代わりに火薬を使うと初速は低くなるが5インチ砲でHVPを発射すると30カイリと通常の二倍程度の射撃が可能となる。
HVPは火薬で発射できるがあらゆる点でレイルガンには匹敵しない。電磁発射式兵器は長距離に加え命中時の打撃効果が大きく、高性能火薬弾頭は不要となる。ただし巡航ミサイル迎撃のような重要任務の際はHVPを発射する火砲が30カイリ程度の範囲で第二防衛ラインを形成する。100マイルまでの長射程では大型レイルガンが対応することになる。■
Blitzer railgun tests continue 電磁レールガン試験が続いている
【SHEPEHARD】by Alice Budge in London2017年5月12日- 14時39分
General Atomics Electromagnetic Systems(GA-EMS)社は5月10日、3MJ (メガジュール)の電磁レールガンシステムからの超音速発射体の試験発射を成功したと発表した。
米軍Dugwayユタ州試験場で電磁レールガンから砲弾が3000ガルの加速度で複数の発射試験が行われた。
Missile Defence and Space Systems部門ニック・ブッチー副社長は、同社が「電磁レールガン・システムと極超音速発射能力の向上に過去1年間で成功を収めている」と語った。
ブッチー氏はまた、GA-EMS社は、今年後半に 10MJ(メガジュール)のレールガンシステムを使用して別の一連の試験を実施することになっていると述べた。
(砲身に当る)ガイダンスエレクトロニクスユニット(GEU)が強化された超音速発射体も、飛行中の発射体と発射機との間に連続的な力の動きを実証しました。
GEUに加えて、新しい軽量コンポジットサボットがテストされ、サボットの分離が成功し、高い加速レベルでボア構造の完全性が証明されました。
このテストは、システムがDugway 試験場に移る前に、米国陸軍のMUIX(Manuuver and Fires integration Experiment)オクラホマ試験場で、2016年4月に発射が成功したことに続くものです。
GA-EMSによって技術蓄積された電磁レールガンは、ランチャー、高密度パルス電源、武器火器管制システムを含むテストの賜物です。
GA-EMSはまた、既存のパルス電力システムのエネルギー密度を2倍にする高エネルギー脈動コンテナ(HEPPC)の開発と完成を発表しました。
HEPPCは、発射体を発射するのに必要なパルスパワーの出力を低減し、将来の海軍および軍用のレールガンアプリケーションに大きな柔軟性を提供するように設計されています。
2016/5/14(土) 午前 11:57

もしこのまま、レールガンが進化すると、100年前の大艦巨砲主義が復活するかもしれない。
ネットで検索していましたら、「プラモな気分」さんが戦艦 長門を近代化改修後・ヘリ搭載型にしたプラモを製作した、という画像があったので参考に、利用します。

40cmの連装第一砲塔をそのままレールガンに利用。巨大なガスタービン用煙突はCOGLAGガスタービンエレクトリック・ガスタービン複合推進方式
模型のVLSは64セル程度だが、策源地攻撃用に巡行ミサイルも搭載するので、もうちょいとほしい。

模型より甲板をもう一段上げ航空戦艦伊勢のように格納庫を確保したいところです。
模型では対艦ミサイルが搭載されていますが、CIWSや高出力レーザー照射機も搭載したい。

大電力の発電プラントを積み、弾道弾迎撃用に複数のレールガンと高出力レーザー照射器を搭載する、そうなれば行き着く先は戦艦大和級の6万トンの護衛艦が誕生・・・しないかなぁ(願望)

米国のレールガンの発射間隔は現在1時間に数発程度ですが、年後半には1分間に10発・発射可能となるところまで開発が急ピッチで進んでいる。【NextBigFutuer】ブライアン・ワン 2017年5月19日
米国海軍のレールガン開発計画は、海軍研究プログラムのマネージャーのトム・ブーシェによれば、大きな技術的進歩を遂げているとのことです。
海軍は現在、陸上の試験場にレールガンを設置し研究に取り組んでいます。これは、予定していた高速輸送に臨時に設置するよりも、より少ないデータでより多くのデータを得ることができるからです。
バージニア州とニューメキシコ州で新たに32メガジュールのレールガンが設置され、発射された。
ホワイト・サンド(ニュー・メキシコ州)は発射体の長距離性能をテストし、Dahlgren(バージニア州)は兵器システム開発の担当をしている。以前のテストショットは1日に数回しか発砲していませんでした。Dahlgrenチームは現在、問題を解決するために1時間に複数のショットを試験しており、年末には1分あたり10ショットの目標に達する予定です.b比較のため、標準の5インチ艦砲は20発入りクイックリロードドラムが1分で空になりますが、戦艦の16インチの銃は約2分毎に発砲した。
一分間に10発発射した場合、砲身の寿命としては1000発以上レールガンから発射することが可能となる。
現在のレールガンは、毎秒2,000メートル(マッハ5.8)で16キロの砲弾を発射し、1回の発射で32メガジュールのエネルギーを奪う。
10分で20メガワットの電力が必要です。
11隻の原子力空母と3隻のZumwaltクラスの駆逐艦が、現在、レールガン用のパワーを持っています。
海軍のストラテジスト、ブライアン・クラーク(Bryan Clark)は、EFP輸送を適切なレールガン・プラットフォームに変換するために、蓄えられたミサイルを撃墜するために、バッテリーで満たされた貨物コンテナを追加することを提案している。1つの容器内の電池は、約10発の電力を供給することができる。
また、北朝鮮がミサイルを発射した。
驚くべき執念だ。戦時下である彼らは新兵器開発に時間を厭わないのであろう。
だが、金正恩君あと2年待ってくれないかなぁ
そうしたら、正恩君がロケットを纏めて打っても全部撃ち落とせるレールガンが早くもあと2年で米国で実用化するかもしれない。急ピッチで開発が進んでいるのだ。
残念ながら日本平成29年度今年から開発を始め15~20年後に実用化を目指す悠長な計画である。
【防衛最前線(85)】防衛省が独自開発に乗り出すレールガン(超電磁砲)は度肝を抜く未来兵器だった!射程200km超で速射も…
【産経ニュース】2016.9.2 07:00
射程200kmといえばちょうどTHAADの射程であり、PAC3よりも有効なミサイル防衛システムになるかもしれません。新型兵器「レールガン」は従来の武器の概念を根底から覆す 火薬を使わずに長射程、高破壊力を誇り、1分間に10発の速射を低コストで実現する-。そんなSFの世界から飛び出したような新兵器の研究・開発に防衛省が本格着手する。同省が平成29年度予算案の概算要求で研究費21億円を盛り込んだレールガン(超電磁砲)だ。
レールガンは砲身のレールと、弾丸に取り付けられた電気の通り道に当たる電機子に大量の電流を流し込み、磁場を発生させる。これで得られた力が推進力となり、発射方向に弾丸が飛び出していく。火砲で発射時に用いられる火薬は不要だ。
防衛省は155ミリ榴弾砲などに代わりうる兵器開発を念頭に29年度から5年間かけて試作レールガンを作成。秒速2000メートル(時速7200キロメートル、マッハ約5.8)の高速度を実現し、砲身の耐久性向上も目指す。その後は蓄電システムの小型化や、高速の発射に耐えうる超高速飛翔体(HVP)の開発にも取り組み、15~20年後に実用化を目指す計画だ。
開発で先行する米国のレールガンは、速度がマッハ6(時速7344キロメートル)で、射程は約200キロ。高速度によって得られた運動エネルギーにより爆薬がなくても着弾時に大きな破壊力が得られる。艦載砲、地上砲双方で対地・対艦・対空すべてに活用でき、ミサイル防衛でも中心的役割を担うことが期待されている。
1分間に10発の速射が実現すれば、中国などによる大量のミサイル飽和攻撃に対処することが可能となる。火砲の砲弾と比べて重量が格段に軽いため大量の弾丸を艦艇に積み込むことができ、補給頻度が少なくなることで作戦展開する時間が長くなる。
つまり、遠くの敵に対し、破壊力抜群の弾丸で素早く大量に長時間攻撃することができるというわけだ。
こうした性能を獲得できれば、アジア太平洋地域で米軍の自由な行動を許さない接近阻止・領域拒否戦略を追求する中国の意図をくじくことにつながる。米海軍研究局がレールガンについて、戦争の様相を決定的に変える「ゲームチェンジャー」と位置づけているのはこのためだ。先端技術の圧倒的な優位を確保することで中国やロシアとのパワーバランスを有利に導く米国の「第3のオフセット戦略」でも有望な分野と目されてきた。
とはいえ、レールガンはなお開発途上にあり、年内に計画されていた米軍による洋上試射が来年以降に遅れるとの観測もある。
「われわれはレールガンを追い求めてきたが、(レールガン用に開発した)超高速飛翔体を火砲から発射してもレールガンとほとんど同じ効果を得られることが判明した」
今年5月2日、第3のオフセット戦略の旗振り役でもあるロバート・ワーク米国防副長官は、ワシントンで行われたシンクタンク・大西洋会議での講演でこう述べた。
米政府はすでに5億ドルの予算をレールガン開発に投入しているが、課題は山積している。レールガンは日本の家庭約7000世帯の年間使用電力に当たる25メガワットの電力が必要とされ、これに対応できるのは、米軍内でも最新鋭ズムワルト級ステルス駆逐艦などに限定される。レールガンが発する高熱による砲身の損傷を克服しなければ1分間で10発の速射もかなわない。
ただ、ワーク氏自身は「レールガンと火砲の両方を開発する十分な資金がある」と述べており、米国のレールガン開発は現在も続いている。同じ超高速飛翔体でも火砲よりレールガンで発射したほうが高速度を得られるのも事実だ。
防衛省が研究・開発に着手したのは、「今から準備してどこまで可能か実際にモノを作って見極める必要がある」(防衛省関係者)ためだ。実際にレールガンが実用化した場合に米国からの協力を引き出すためには、日本の技術がゼロでは米国から相手にされないか、調達価格をふっかけられかねないという事情もある。
研究開発費は米政府と比べると遠く及ばないが、防衛省内には「素材技術など民間企業の優れた技術を生かせる余地があるかもしれない。砲身の耐久性をいかに上げるかという点で貢献できる可能性はある」との声もある。5年後以降は蓄電システムの小型化などにも期待が集まる。(杉本康士)
原発に配備すれば原発の膨大な電力で弾道弾を叩き落とせるかもしれません。
日本も一刻も早く開発配備を願いたい。
執筆中
Navy Railgun Ramps Up in Test Shots はずみがつく海軍のレイルガン発射実験
三年前、当時の海軍作戦部長ジョナサン・グリナート大将がレイルガン開発を発表した。 火薬を使わない電磁パルス効果の発射手段で海上試射をすると述べた。それ以降海軍は開発の方向性を変え、高速輸送艦(JHSVあるいはEFPと呼ばれる)に臨時配備するより陸上の恒久施設でのテストが費用対効果が高いと判断した。 昨年11月17日にポトマック川を望む海軍水上戦センター(ヴァージニア州ダールグレン)にBAEシステムズが32メガジュールのレイルガンを設置し、初の射撃に成功した。(その時の様子は
レイルガン技術は現行の火砲にも応用できるので陸軍も欲しいはずだ。ペンタゴン戦略戦力整備室の支援を受けて、陸海軍は超高速発射弾Hyper-Veolocity Projectilesをレイルガンで実験しており、既存の5インチ海軍砲から155ミリ榴弾砲への応用も想定している。(HVPとしては共通だが異なる送弾筒sabotで包んでいる) 電磁インパルスの代わりに火薬を使うと初速は低くなるが5インチ砲でHVPを発射すると30カイリと通常の二倍程度の射撃が可能となる。


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