北朝鮮の核・ミサイル問題、圧力かけるべきは習主席
【産経ニュース】2017.6.3 10:00

「北朝鮮は弾道ミサイルを発射し、ずいぶんと隣国、中国に無礼を働くもんだ。だが、中国はしっかりやってるぜ」(トランプ米大統領の5月29日付ツイッター)(夕刊フジ)
北朝鮮は先週末、イタリア・シチリア島で開かれた先進7カ国(G7)首脳会議(サミット)での核・弾道ミサイル開発放棄要求を完全無視したばかりか、日本の排他的経済水域に着弾した29日の3発目までに3週間連続でミサイルをぶっ放した。
対するトランプ氏は、1日で何度も短文で済むツイッターを乱発するから、米大統領の言葉としては重厚さに欠けるが、中国の習近平国家主席・党総書記への気配りは本物のようだ。
本欄ではこれまでにも論じてきたように、トランプ氏は大統領当選後、しばらくは対中強硬路線を誇示してきたが、今年1月に北朝鮮が核実験と弾道ミサイル発射に踏み切った途端に、対中融和に切り替えた。4月初旬の米中首脳会談後は習氏について機会あるごとに「ウマが合う」「よい男だ」と褒めちぎる。北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)労働党委員長を抑えるのは習氏しかいないと信じきっているかのようだ。
では、中国はトランプ氏の期待に応えているのか。
グラフは中国の北朝鮮からの石炭と鉄鉱石の輸入量の3カ月合計の推移である。中国が3月から輸入を停止した石炭は大きく落ち込んでいる。対照的に鉄鉱石輸入は急増している。北朝鮮は中国から石油、鉄鋼製品などの供給を受け、見返りに石炭、鉄鉱石などの資源を中国に輸出する。
このバーター方式だと、北朝鮮は対中輸出を減らすと、輸入をその分減らさざるをえなくなる。中でも、石炭は中国の対北輸入総額の5割前後を占める。それが止まった分の穴埋めは容易ではなく、北朝鮮は追い込まれるはずなのだが、中国は鉄鉱石など他の品目の輸入を増やす配慮を行っている。
中国の北朝鮮からの輸入総額は今年1~4月で前年同期比20%減少したのと対照的に、輸出総額は15%増加している。
何のことはない、中国は石炭輸入を停止することで、トランプ大統領には対北締めつけで協力しているように見せかけながら、北朝鮮に対しては石油、鉄鉱製品などを従来にも増して輸出している。
金委員長が高笑いしながら、弾道ミサイル実験を繰り返すはずである。金委員長に圧力をかけるサミット宣言の裏では、G7首脳は中国にしてやられている。トランプ大統領とG7が圧力をかけるべき相手は中国であり、習主席である。
中国に対しては、北への石油供給や、中国の銀行による信用供与の停止を求めるべきだ。そうすると、北朝鮮は輸入できなくなるし、軍は機能停止する。中国がそうしないのは、金委員長が激怒し、核やミサイルを中国の方に向けかねないからだ、との見方があるが、忖度(そんたく)しすぎだ。そもそも、習氏にはそんな気はさらさらないことを本グラフは示しているではないか。 (産経新聞特別記者・田村秀男)
「やっぱりなぁ~、そうだったかぁ・・・・」石炭止めて、鉄鉱石。どっちも中国にとって北朝鮮からわざわざ輸入する理由が無く、中国は依然北朝鮮を支援していると言われても仕方がない。実際は北京の言うことを聞かない旧瀋陽戦区の仕業だろう。
中国に手玉にされて(」〃>Д<)<<<「だせーぞ!トランプ!」



結局トランプ政権も、歴代統領同様、最初は中国に対して強気なことを言ってはいても、結局は取り込まれてしまっているではないか!
フランクリン・ルーズベルトは、中国国民党を支援し、実質米空軍(当時は陸軍航空隊)である義勇軍(フライングタイガー)を中国大陸に送り込み、ハルノートを突き付け、日本を第二次世界大戦へ追いやった。
日本の頭越しに中国訪問を行ったリチャード・ニクソン。
米中国交樹立を行い、台湾と断交したジミー・カーター。
80年にロナルド・レーガンは、前任のジミー・カーターが中国と国交樹立したために断交した台湾と関係修復すると宣言したが、実現できなかった。
ビル・クリントンは当選当初は、中国に人権問題改善を要求する大統領今に署名したが、任期終了間際には中国の飼い犬と成り果てWTO加盟を後押しした。
ブッシュJrには当初期待した。2001年4月に南シナ海でおきたアメリカ海軍偵察機と中国人民解放軍機との接触事故では、「アメリカ側に責任は無い」とするなど当初対立姿勢を強めたが、911テロ直後に江沢民がブッシュに電話したことを契機に協調路線に向かってしまった。
酷いものだ、もっとも前バラク・オバマ大統領は最初から取り込まれていたが、最後に、若干ことの拙さに気がついたようだった。
米国の外交政策は、中国に良いようにやられ、CIAの中国スパイ網が、壊滅状態になっているという。このままでは米国の覇権の維持などできやしないだろう。
中国はまるでウィルスのごとく米国の政権内奥深くに侵入し、増殖を繰り返している。中国本土はバブル崩壊で壊滅しても、下手をすると、多額の金を横領し、米国に逃げ込んだ中共幹部とその子弟により、米国そのものを乗っ取られてしまうかもしれない。
結局は中国を利するトランプの素人外交
This Isn't Realpolitik. This Is Amateur Hour. 
【Newsweek】2017年5月12日(金)10時00分
スティーブン・ウォルト(ハーバード大学ケネディ行政大学院教授)
先月末に就任100日を迎えたトランプ大統領だが外交政策の舵取りはいまだに素人レベル Jonathan Ernst-REUTERS
<強気の発言はどこへやら、右往左往する素人集団のトランプ政権。一貫性を欠く政策に同盟国の信頼は揺らぐ一方だ>
ドナルド・トランプ米大統領がフィリピンのロドリゴ・ドゥテルテ大統領をホワイトハウスに招待した。ドゥテルテといえば、麻薬戦争で殺人も辞さず、「犯罪者」を自分の手で殺したと豪語するなど、人権侵害が問題視されている人物だ。
それでもアメリカの重要な同盟国の指導者には違いない。トランプは(歴代の米大統領と同様)倫理的な懸念よりも戦略的インセンティブを優先し、アジア・太平洋という極めて重要な地域で現実的な政策を推進しているにすぎない――。そうした見方もあるかもしれない。なるほど、表面的には現実政治の典型に見えなくもない。
しかしそうした見方は現実とは懸け離れている。リアリスト(現実主義者)にとって、アメリカの安全保障のカギは、南北アメリカ大陸で地政学的優位を堅持し、競合国がヨーロッパやアジアの要所を支配したり、ペルシャ湾周辺の主要なエネルギー資源を牛耳ったりしないようにすることだ。アメリカを除けば、世界で現在「地域覇権国」となる可能性がある国はただ1つ――中国だ。
従って、リアリストにとってアジアにおける最優先課題は、中国がアジアでの優位を強化し、最終的には周辺国にアメリカとの安保協力を破棄させるのを阻止することだろう。協力を破棄されたら、アメリカは西太平洋や東南アジアで大規模な軍事プレゼンスを維持できず、中国が事実上の地域覇権国になるはずだ。
中国はやがて今のアメリカのように他の地域でも意のままに力を誇示するようになり、南北アメリカでも安保協力を確立しようとさえするかもしれない。
当然、アジアにおける現実主義的アプローチは、アメリカが中国の動向に目を光らせ、時にはアジアの協力国と微妙な均衡の上に巧みに連携していくことを必要とする。これは難題で、一貫性と慎重な判断と賢明な外交、それに信頼できる軍事力が必要だ。トランプ政権になっても軍事力はまだ十分残っているが、それ以外の資質は十分とはいえない。
| 不信感を募らせる同盟国
【参考記事】文在寅とトランプは北朝鮮核で協力できるのか
トランプのこれまでの言動を振り返ってみよう。まず就任前、祝意を伝える台湾の蔡英文(ツァイ・インウェン)総統からの電話を受けて、台湾を中国の一部と見なす「一つの中国」政策の見直しを示唆したが、その後に撤回。就任4日目にはTPP(環太平洋経済連携協定)離脱を指示する大統領令に署名し、アジアの多くの国々との関係強化につながる重要な協定を台無しに。合意に尽力した各国指導者たちの国内での支持や影響力に打撃を与えた。
オーストラリアのマルコム・ターンブル首相との電話会談では、難民受け入れをめぐり激怒し、一方的に電話を切ったと報じられた。これを受けて、アメリカとの長年の絆はオーストラリアにとってメリットがあるのか、との疑念に拍車が掛かった。
朝鮮半島でもトランプは重要な同盟国との関係を危うくしている。現在配備中のTHAAD(高高度防衛ミサイル)の費用を韓国が負担すべきと主張し、米韓の自由貿易協定(FTA)の再交渉もしくは停止を示唆したのだ。米国防総省が慌ててTHAADの費用は合意どおりアメリカが負担すると訂正したものの、これではワシントンの一貫性や判断に対する同盟国の信頼が強化できるはずがない。
トランプは北朝鮮との戦争の可能性も高めている(戦争になれば韓国への影響は破滅的だ)が、強硬姿勢を見せたと思いきやなぜか実現すれば「光栄だ」と金正恩と会談する意向を示唆。自国の空母の所在を間違えた後だけに、アメリカの指導力に韓国側が懐疑的になるのも無理はないだろう。
問題はそれだけにとどまらない。トランプは中国をライバル、その台頭を抑止すべき相手と考えるどころか、中国にこびている。対北朝鮮政策などで支援を取り付けるのが目当てだ。
(トランプのビジネス上の利益ではなく)アメリカの国益が中国と一致するなら中国と協力して一向に構わないが、そうしたアプローチが中国の周辺国の疑念を呼ぶのは必至だ。中国がアジアのリーダーだという認識を強める結果にもなる。実際にそうなったら、アジアのどの国がアメリカとの密な関係を維持したがるというのか。
ドゥテルテに衝動的に接近したこともトランプ政権の素人ぶりを露呈している。重要な同盟国との関係改善を試みたと言えなくもないが、問題はトランプが誰にも相談せず、ドゥテルテ本人の意向も確認しないまま、招待を公表した点だ。
政治のプロなら承知しているとおり、ホワイトハウスに招待するというのは一大事。入念な下調べをし、当事者双方が合意した上で公表するのが鉄則だ。あいにくドゥテルテは忙し過ぎて招待を受けられないかもしれないと発言、トランプの面目は丸つぶれになった。
【参考記事】トランプはドゥテルテをホワイトハウスに招いてはいけない
| まるでドタバタ喜劇のよう
言うまでもなく、こうした手法はおよそ外交政策の現実主義とは対極にある。現実主義者にとって国際政治は極めて重要な問題であり、カギを握る地域と未来のライバルが絡んでいる場合はなおさらだ。現実主義は好ましいパワーバランスを保ち、不可欠な同盟を巧みに管理し、何より、敵も味方もアメリカの行動に見合った行動が取れるようにすることに重点を置く。
このことを指導者が承知している国であれば、人員不足の国務省や適任でない娘のイバンカやその夫のジャレッド・クシュナーを当てにしたり、重要な外交関係を検閲なしのツイート任せにしたりはしないはずだ。トランプ流の外交政策は連続コメディーや喜劇オペラのネタとしては最高だろうが、アメリカにとっては破滅的であると同時に屈辱的だ。
アメリカは最悪の道を進んでいるようだ。トランプは次第に外交政策のエスタブリッシュメントに捕まり、吸収され、封じ込められて、選挙運動中に公約した過激な改革は、マイケル・フリンやセバスチャン・ゴーカといった無能な大統領補佐官らともども徐々にお払い箱にされている。
その結果どうなるか。アメリカは過去四半世紀の大半と同じように、野心的過ぎる外交政策を推進し、引き続き世界の出来事のほとんどを管理しようとするだろう。ただし舵取り役はプロではなく、経験不足で衝動的で適性に欠ける人物だ。
この不幸な状況は筆者のような職業の人間には題材の宝庫だが、アメリカにとってはプラスにならず、現実主義には程遠い。そしてアメリカの不幸を願う連中にとっては思う壺だろう。
From Foreign Policy Magazine
[2017年5月16日号掲載]
TPPからの離脱は、トランプが外交無知の個人商店であった為であり、下手をすると北朝鮮問題を中国に丸投げして、AIIBや一帯一路に加盟してしまいそうな勢いである。
悪いことに、優秀なスタッフはトランプ政権後を睨んで、チームの椅子に座ろうとしていないようだ。中国にとってトランプは 外交素人にすぎないのだろうか?
中国にとってトランプは 外交素人にすぎない
北朝鮮に圧力をかけてくれれば貿易赤字は甘受する――
米大統領より習近平が一枚上手だった?
【Newsweek】ベサニー・アレン・イブラヒミアン(フォーリン・ポリシー誌記者)
今回のウイルスの侵入経路は、トランプの愛娘イヴァンカとその娘婿ジャレッド・クシュナー大統領上級顧問のようだ!わずか83日間でこれだけ変われるものなのか。トランプ米大統領が、対中貿易政策を大転換するのに要した日数のことだ。
中国に対して貿易分野で強硬姿勢を取るとしていたのに、先の米中首脳会談では自ら譲歩を提示してみせた。
選挙期間中は経済面で中国を罵倒していたトランプが、あっさりと前言を翻した格好だ。これまでもアメリカの歴代大統領は、中国を手なずけるのは容易ではなく、地政学的ゲームの手ごわい相手だという現実を思い知らされてきた。だがそれを考慮に入れても、トランプの心変わりは驚くほど早かった。
トランプが中国の習近平国家主席と会談する直前の今月上旬、北朝鮮が弾道ミサイル実験を強行した。今まで中国は、北朝鮮の核開発に歯止めをかけようという国際社会の取り組みに足並みをそろえずにいた。
しかしトランプは習に、中国が北朝鮮に対して持っている経済的影響力を存分に行使するチャンスを与えたようだ。
トランプはウォールーストリートージャーナル紙のインタビューで、習に対して「貿易面で大きな取引をしたいなら、北朝鮮問題を解決してくれ」と語ったと明らかにした。「そうしてくれれば、貿易赤字を甘受できる」。さらに選挙期間中には中国を「史上最悪の為替操作国」と非難していたが、「中国は為替操作国ではない」と言って従来の主張を取り下げた。
驚くべき変わり身の早さだ。ホワイトハウスは米中首脳会談の前に、貿易問題が主要議題になると強調していた。だが習がトランプに対し、北朝鮮を封じ込める長年の努力の歴史を説明すると、すぐさま会談のトーンが変わったようだ。
「10分聞いているうちに、簡単な話ではないと分かった」と、トランプは語っている。「中国が北朝鮮に対して大変な影響力を持っていると、強く感じた」
| 中国側はお見通したった
米大統領が中国への強硬姿勢を示しながら、現実に直面して態度を軟化させるのはトランプが初めててはない。
80年にロナルドーレーガンは、前任のジミー・カーターが中国と国交樹立したために断交した台湾と関係修復すると宣言したが、実現しなかった。ビル・クリントンは93年、中国に人権問題改善を要求する大統領今に署名したが、任期終了間際には中国のWTO加盟を後押しした。
一方の中国政府当局者は、トランプが大統領選に勝つと、最初のうちは高圧的な態度を取られるのを静観するつもりだと示唆していた。新政権が歴代政権と同じく、いずれ現実的な姿勢を取るときに備えて準備するとしていた。
トランプが提示した貿易面での譲歩を中国側が受け入れるかどうかは定かではない。中国政府内に、対米貿易と北朝鮮の核開発計画を多少なりとも結び付ける動きがあるという話も聞こえてこない。
トランプの戦略は、中国の影響力を過小評価していたことを示唆している。アメリカは中国にとって最大の輸出市場だが、アジア、アフリカ、中央アジアの多くの国々にとっては第1位の貿易相手国は中国だ。中国は世界第3位の軍事大国であり、核も保有している。
中国政府の目に、トランプはおそらくこう映っている――さんざん言いたいことを言っていたが、危機に直面した途端に動揺してしまう地政学的パワーゲームの素人にすぎない。中国政府関係者は、自らの指導者のほうが米大統領より一枚上手だと確信しているだろう。
トランプ政権を手玉に、中国の人・カネ・外交
編集委員 飯野克彦 2017/5/28 2:00 日本経済新聞 電子版
中国共はウィルスのようなタフさで、米国の中枢に入り込み、早くもトランプ政権を
米国のドナルド・トランプ大統領が、就任する前とは打って変わって中国に融和的な姿勢を鮮明にしています。選挙戦で対中強硬論をぶっていた大統領候補が当選後に中国重視へと旋回するのは珍しくありませんが、トランプ氏の旋回ぶりには目覚ましいものがあります。大統領の個性による面が大きい印象ですが、中国がトランプ政権の「つぼ」を巧みに押さえた面があることも指摘できます。
北京の中心部からやや西寄り。「金融街」とよばれている一角にザ・リッツ・カールトン北京という高級ホテルがあります。ここで5月6日、中国の富裕層に米国への不動産投資をうながす商談会が開かれました。主催した「北京僑外出国諮詢服務」は、海外への移民をのぞむ人々へのサービスで成長してきた企業グループ「僑外集団」の中核企業です。宣伝ポスターが「50万ドルで米国移民」とうたっていたように、米国内で50万ドル以上の投資をした外国人は米国の永住権を得られるという「EB-5」プログラムを活用した、投資商談会でした。
■娘婿とその関係者に食い込む
習近平・国家主席の号令で「反腐敗運動」が猛威をふるっていることもあり、中国ではこのところ移民熱が一段と高まりを見せています。移民の機会を提供するこうした商談会は珍しくありません。ただ今回は、米ワシントン・ポストやニューヨーク・タイムズなどの記者が取材をこころみるなど、一部のメディアが強い関心を寄せました。投資を勧誘する側の代表として、ニコール・クシュナー・メイヤーさんが登場することになっていたからです。
名前からうかがえるように、トランプ大統領の女婿であるジャレッド・クシュナー大統領上級顧問の妹です。トランプ家とおなじくクシュナー家も不動産事業で財をなしました。政府の要職に就いたジャレッド氏は少なくとも形の上では家業から手を引いていますが、ニコールさんは幹部としてつとめているわけです。この日の商談会で投資対象として紹介されたのは、クシュナー・カンパニーズがニュージャージー州のジャージーシティーで開発を進めている「ワン・ジャーナル・スクエア」という複合ビルでした。
兄が大統領の顧問をしていようが、その義父が大統領の座にあろうが、民間企業の幹部として自社商品を宣伝するのは当然の商行為ではあります。物議をかもしたのは、商談会のなかでニコールさんが「兄は最近ワシントンへ行き政府の仕事をしている」などと語ったことでした。政権中枢とのつながりをビジネスに利用したのでは、といった疑念を招いたのです。また、トランプ大統領が大統領選で移民問題をことさらに強調し、実際の政策としても移民受け入れの要件を厳格化しようとしているときに、大統領の親族がこれまでの仕組みに沿った移民を勧誘した形になったことも、違和感をもって受けとめられたようです。
翌日、ニコールさんは上海の商談会にも顔を見せましたが、その後の予定にあった広州(広東省)や深圳(同)などでの商談会には出なかったそうです。クシュナー・カンパニーズは「投資を引き出す目的で(ジャレッド・)クシュナー氏の名前を出したと解釈されてしまったのであれば謝罪する。(ニコール・クシュナー・)メイヤー氏が意図したことではなかった」との声明を出しました。
いずれにしても、トランプ政権の周辺に中国マネーが浸透しつつあることを浮き彫りにしたエピソードです。実は6日の商談会に際し、僑外集団は「クシュナー家と再び手を組んだ」と大々的に宣伝しました。ジャレッド氏が経営を退く前からクシュナー・カンパニーズは僑外集団と取引関係があったのです。1月20日のトランプ大統領の就任式に、僑外集団トップの丁頴・総裁が招かれていたことから、両企業グループの親密ぶりがうかがえます。僑外集団が食い込んでいるのは、トランプ政権の周辺というよりは中枢そのものとみるべきかもしれません。
僑外集団に対して中国共産党政権がどれほどの影響力を持っているのか、実態はわかりません。ただ、海外への移民のあっせんという業務は当局との緊密な関係がなければ公然とできるものではありません。僑外集団からクシュナー家、そしてトランプ政権の中枢へと通じるルートを共産党政権は押さえた――。こんな構図が浮かび上がります。
■米中首脳会談でもクシュナー氏と連携
ジャレッド氏が中国マネーと因縁浅からぬ関係にあることは、別のエピソードでも明らかになっています。
トランプ氏が当選を決めてほぼ1週間後に当たる2016年11月16日の夜。ジャレッド氏はニューヨーク・マンハッタンのミッドタウンにある高級ホテル、ウォルドーフ・アストリアの中華レストランで食事をしました。ニューヨーク・タイムズによると、1本2100ドルするワイン「シャトー・ラフィット・ロートシルト」を酌み交わした相手は、中国の大手保険会社、安邦保険集団の呉小暉・董事長。同社は2014年、ほかでもないウォルドルフ・アストリアを19億5000万ドルで買収したことで世界に名をはせました。呉董事長みずからは、かつての最高実力者・鄧小平氏の孫娘と結婚したことで知られています。
ことし3月になって、クシュナー・カンパニーズがマンハッタンに所有する高層ビルの再開発事業に安邦保険集団が巨額の投資を検討している、と報じられました。それから間もなくクシュナー・カンパニーズは「もはや安邦とは協議していない」と発表しました。実情はどうあれ(1)ジャレッド氏は中国の大手企業の経営者と親しい(2)その経営者は中国で「太子党」と呼ばれる、共産党政権高官の子弟でもある(3)すくなくとも一時は中国マネーがクシュナー・カンパニーズに流れ込む動きがあった――ことはあきらかです。中国の崔天凱・駐米大使はトランプ氏の当選から短い期間のうちにジャレッド氏と太いパイプを築きましたが、その背景に呉董事長や丁総裁らの人脈と中国マネーの作用を読み取る向きは少なくありません。
セクレタリー・オブ・エブリシング(あらゆることの長官)――。米紙が皮肉を込めてこう評しているように、ジャレッド氏はいまや大統領の腹心としてトランプ政権のさまざまな意思決定に関与しています。米フロリダ州にあり「南のホワイトハウス」と呼ばれるトランプ氏の別荘「マール・ア・ラーゴ」で4月上旬に開いた米中首脳会談も、ジャレッド氏と崔大使が手を携えて下ごしらえをしたとされています。そんなジャレッド氏に中国マネーはしっかり食い込んだ印象がありあます。
ジャレッド氏の夫人、すなわち大統領のまな娘であるイバンカ・トランプ大統領顧問にも、中国マネーの影はちらついています。
イバンカさんは自分の名前を冠したファッションブランドの創設者です。米AP通信によると、米中の両首脳が「マール・ア・ラーゴ」で夫人たちも交えた夕食会を開いた4月6日、中国当局は宝石やバッグなど3分野で「イバンカ・トランプ」の商標登録について仮承認したそうです。
周知の通り、トランプ政権をめぐっては政治倫理にかかわる問題がいろいろと浮上しています。足元では、ロシアとの不透明な関係をめぐる疑惑「ロシアゲート」が大きく政権を揺さぶっていますが、中国マネーがからんだ問題も疑念を招いているのは確かです。中国からみれば、米国の政策が中国にとって都合のいい方向に動くよう影響を及ぼすことができれば、それにこしたことはないでしょう。たとえそうならなくても、トランプ政権が政治倫理の問題に揺さぶられ米国の国際社会での指導力の減退につながるのなら中国にとって利益になる、とみている可能性もあります。
もちろん、中国のトランプ政権への働きかけは、クシュナー家やイバンカさんといった私的なつながりを通じたものだけではありません。たとえば、米中首脳会談で貿易不均衡の是正に向けた「100日計画」で合意して1カ月あまりたった5月中旬、米国産牛肉の輸入再開などを盛り込んだ「10項目合意」の発表にこぎつけました。トランプ政権は2国間の交渉を通じて貿易赤字の削減を目指すことを対外経済政策の柱に据えています。そのモデルケースともいうべき成果を中国は提供したわけで、なかなか「つぼ」をこころえた一手です。
■アジアから米影響の排除狙う
もう一つ、中国がトランプ政権をたぐり寄せるための「つぼ」の役割を果たしているのは、北朝鮮の核・ミサイル問題です。
この問題では、トランプ大統領が武力行使も示唆して北朝鮮への影響力を行使するよう習主席に圧力をかけ、中国は金正恩政権の説得に四苦八苦している、というのが一般的に語られている構図でしょう。しかし視点を変えれば、中国は北朝鮮の暴走に歯止めをかけられる立場を生かして米中関係を自らが有利になるよう動かしている、という構図でもあります。2001年の米同時テロと比べると、わかりやすいかもしれません。
16年前、発足して間もないブッシュ政権は厳しい対中姿勢を鮮明にしていました。それを一変させたのが同時テロです。米中関係に及ぼした影響は劇的で、中国の専門家が「テロは米国にとって悲劇だったが、中国の発展にはとても有益だった」と語ったこともあるほどです。米中の間で、16年前の同時テロと同じ役割を現在は北朝鮮の挑発的な行動が果たしている、とみることができます。
「アジアの問題はアジアの人々が対処し、アジアの安全はアジアの人々が守るべきだ」。習主席は2014年、上海で開いた国際会議の場でこう演説したことがあります。それ以前には、中国政府の高官が米軍の高官に対し、太平洋の東半分は米国が、西半分は中国がそれぞれ管理する、というアイデアを持ちかけたこともありました。
アジアの安全保障で米国の影響力を排除し中国の勢力圏におさめる、という戦略を中国は持っているのでしょう。19世紀の前半に、ジェームズ・モンロー米大統領が南北アメリカに対する欧州からの干渉を拒否する考えを表明したのを連想させます。いわば中国主導のアジア版モンロー主義で、遠い将来の歴史書には「習近平主義」と記されることになるのでは、などという想像まで誘います。
だからこそオバマ前大統領は「アジア回帰」を掲げ、環太平洋経済連携協定(TPP)を推進して中国に対抗しようとしました。けれどトランプ大統領はTPPから離脱し、北朝鮮への対処で中国に下駄(げた)をあずけ、さらに最近は南シナ海の問題でも中国に配慮する考えを公然と表明しています。アジア版モンロー主義には格好の追い風です。
コントロールしようとしている。ウィルスにはタフそうに見えたトランプだったが・・・・、
あまりにも早い陥落・・・「ダサい!あまりにもダサ過ぎる」
・・・
「チッ!Ddogもトランプを擁護する気もなくなるぜ」
中国人は世界中に撒き散らされ、増殖し、世界中の秩序を破壊しているようにしか見えない。環境団体は南シナ海の自然を破壊し尽くす中国に抗議をするべきだ!
辺野古の埋め立てなんて子供の遊び程度だ。
北朝鮮のICBM開発問題が癌だった。フロリダで開かれた米中首脳会談でトランプが習近平に北朝鮮ICBM 開発問題で中国の協力を求める形になったのが悪手だった。中国側に協力を依頼する為中国側の神経を逆なでする南シナ海でのFONOPを実施を見送ってしまったのだ。オバマ政権下で最後に行われた昨年10月21日のFONOPから半年以上も再開されることがない状態となってしまったのである。
痺れを切らした米太平洋軍のハリス司令官がマティス国防長官経由でトランプをせっついてようやく「航行の自由作戦(FONOP、freedom of navigation operation)」の再開になった。
南シナ海問題、諸悪の根源は根拠のない「九段線」だ
トランプ政権がFONOPをようやく再開
【JBpress】2017.6.1(木) 北村 淳
とはいえ、中国経済の破綻も先送りに先送りを重ねこの先どうなるか・・・・まったく予測不能!型にハマらないトランプ、娘婿のユダヤ人であるクシュナーが いつまでも中国と蜜月を続けるとは限らない。一旦中国経済が沈みだせば掌返しをするのは目に見えている。さあ、既に中国のバブルは崩壊しているが、金はまだ返済を猶予されているが、借金の猶予が無くなる中国経済のXDayはいつ来るのか・・・南シナ海で洋上燃料補給のために待機する米海軍のミサイル駆逐艦デューイ(2017年5月19日撮影、25日公開、資料写真)。(c)AFP/US NAVY/Mass Communication Specialist 3rd Class Kryzentia Weiermann〔AFPBB News〕先週の5月25日、アメリカ海軍駆逐艦デューイは、中国が人工島を建設した南シナ海南沙諸島のミスチーフ礁から12海里内海域を通航した。トランプ政権が発足して以降初めての南シナ海でのFONOP(航行自由原則維持のための作戦)が実施されたことになる。
■ なかなか始まらなかった南シナ海でのFONOP
中国は南シナ海に「九段線」(下の図)という不明瞭な境界線を国際海洋法条約とは全く無関係に設定して、南シナ海の大半の領域を自国の主権的海域であると主張し、南沙諸島でいくつかの環礁(暗礁も含む)を埋め立てて人工島建設に着手した。それに対してフィリピン政府が警告を発し始めたのは、2014年2月のことであった。
中国が設定している九段線(太い点線)
しかし、アメリカをはじめとする国際社会の関心を集めることにはならなかった(本コラム2014年6月26日)。またたくまに中国の人工島造成プロジェクトは進展し、早くも2014年秋には4つの人工島が姿を見せつつある状況が確認された(本コラム2014年10月16日)。アメリカ海軍などではこの動きを問題にしたものの、オバマ政権は関心を示さなかった。
2015年になると、中国の人工島建設はますます急ピッチで進められ、7つの環礁が人工島と化し、いくつかの人工島には滑走路も建設されている状況まで確認されるようになった。この状況に米海軍では強い危惧の念を発し続けたが、オバマ政権は相変わらず静観し続けた。(本コラム2015年3月12日、4月23日、5月28日、6月4日)
ミスチーフ礁(1):2015年1月、埋め立て前のミスチーフ礁(写真:CSIS、以下同)
ミスチーフ礁(2):埋め立て前のミスチーフ礁には小さなコンクリート製の建造物だけが存在していた
ミスチーフ礁(3):2015年9月、人工島建設が進むミスチーフ礁
ミスチーフ礁(4):2016年7月、ミスチーフ礁には滑走路はじめ数多くの施設が誕生
しかしながら、いよいよ人工島──それも3つもの人工島に3000メートル級滑走路が誕生しつつある状況が明らかになると(本コラム2015年9月24日)、オバマ政権もようやく重い腰を上げ、中国に対して自制を促す姿勢を示す行動を取り始めた。
そこで始められたのが、アメリカ海軍による「南シナ海でのFONOP(航行自由原則維持のための作戦)」である。(本コラム2015年10月15日)
■ FONOPの目的とは
それまでにもアメリカは世界中の海でFONOPを実施していた。その目的は、海洋国家であるアメリカが国是としている「公海での航行自由原則」が脅かされようとしている海域にアメリカ海軍の軍艦や航空機を派遣して、「アメリカは航行自由原則が踏みにじられることは断固として容認しない」という強固な意思を示すことにある。
したがって、アメリカが南シナ海の南沙諸島や西沙諸島などの周辺海域でFONOPを実施する目的は、中国(あるいは中国と領有権を争っている他の国)による領有権の主張に反対するため」ではない(アメリカ外交は第三国間の領域紛争には関与しないことを大鉄則としている)。あくまで「中国(あるいは他の国)が当該海域で『公海での航行自由原則』を踏みにじることがないように、『行き過ぎた主権的権利の主張』に対して警告を発するため」である。
■ オバマ政権下でのFONOP
アメリカ太平洋軍やアメリカ海軍としては、このようになFONOPによって中国に人工島から手を退かせることができないのは十分に承知している。それでも、できるだけ頻繁に、かつ中国を刺激するような形で、FONOPを実施すべきであると考えていた。
というのは、そのような強硬な態度を示さなければ、中国による人工島の軍事拠点化を暗に認めたことになってしまい、南シナ海での中国の軍事的優勢に拍車をかけることになってしまうからだ。
しかしながら、中国に融和的であった(かつ軍事的行動を極力用いたがらなかった)オバマ政権は、ごく形式的なFONOPの実施しか認めなかった。そして、その回数も海軍側の意図とは違い、3カ月に一度程度にしか過ぎなかった。(本コラム2015年11月5日、2016年2月4日、5月19日、10月6日、10月27日)
■ 214日ぶりに再開されたFONOP
このようなオバマ政権の南シナ海での腰が引けた姿勢を強く批判していたのがトランプ大統領候補である。したがって、トランプ政権が発足するとすぐに、アメリカ海軍、とりわけ対中強硬派の主唱者である太平洋軍司令官ハリー・ハリス海軍大将は、南シナ海でのFONOPの実施再開を強く要請した。
しかしながら、太平洋軍の上部機関であるペンタゴン(国防総省)内では南シナ海でのFONOPに関して様々な議論が存在していて一枚岩ではなかった。また、ペンタゴン自身の高官人事が停滞しているために、太平洋軍側の度重なるFONOP実施要請に対してなかなかゴーサインが出されなかった。
そうこうしているうちに北朝鮮のICBM開発問題が持ち上がり、フロリダで開かれた米中首脳会談でトランプ大統領が習近平主席に北朝鮮ICBM問題で中国の協力を求める形になってしまった。さすがのトランプ政権としても、中国側に協力を依頼しておき、その一方で中国側の神経を逆なでする南シナ海でのFONOPを実施することはできない。そのため、オバマ政権下で最後に行われた昨年10月21日のFONOPから半年以上も再開されることがない状態となってしまったのである。(本コラム2017年5月11日)
業を煮やしたハリス司令官は、議会での証言などで南シナ海でのFONOP実施の必要性を力説したり、日本を訪問した際には異例の与那国島視察を実施した。南シナ海問題と類似する東シナ海問題に対しても米軍は強い関心を持っていることを中国側に強くアピールするためであった。
また、アメリカのメディアも、太平洋軍側がFONOP再開を要請しているにもかかわらずトランプ大統領がなかなか承認しない、という報道を行った。加えて、6月2日から4日にかけてシンガポールで開催されるシャングリ・ラ会合にマティス国防長官も出席する、といった事情を踏まえて、5月25日にようやく南シナ海での7カ月ぶりのFONOPが実施されたのである。
アメリカ海軍駆逐艦デューイ(写真:米海軍)
■真の問題は根拠のない「九段線」
ただし、たとえFONOPを頻繁に実施したとしても、あくまでその目的は「公海での航行自由原則」を尊重するようにメッセージを発することにある。そうである以上、南沙諸島をはじめとする南シナ海で中国が軍事的優勢を占めることに対する障害にはならない。
しかしながら、たとえ中国による人工島の軍事拠点化を直接阻むことや、中国による南シナ海での軍事的優勢に打撃を与えることなどはできなくとも、アメリカだけではなく国際社会がFONOPをはじめとして何らかの形で「南シナ海の大半は航行自由原則が尊重される公海である」ということを示し続けない限り、ハリス大将が主張するように南シナ海での航行自由は踏みにじられてしまうことになる。
中国当局は、南シナ海の大部分に当たる「九段線」内の海域は「中国の主権的海域である」と主張している。その主張をもとに、「中国が主権を有する陸地から12海里内を航行使用とする全ての船舶は事前に中国当局から通行許可を得なければならない」(国際海洋法条約の規定に反している)としていることを忘れてはならない。
中国人民元、4月の貿易金融で7位に後退=SWIFT
【ロイター】2017年 05月 25日 12:46 JST
[香港 25日 ロイター] - 国際銀行間金融通信協会(SWIFT)によると、4月に貿易金融で利用された通貨の取引量において、中国人民元は7位に後退した。シェアは1.60%だった。
同社が23日にウェブサイトに掲載した資料によると、1位は米ドルで42.1%、2位はユーロで31.1%だった。
人民元の比率は最高で9%に達していたが、2014年以降低下している。










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