平成29年度 事前の事業評価 評価書一覧 
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■ 事業の概要

事業の概要等

本事業は、我が国の優れた電波シーカ(※1)技術を活用し、戦闘機の誘導武器内装化に対応可能な中距離空対空誘導弾をはじめとする各種誘導弾に適用可能な小型・高性能シーカ技術を確立するものである。

また、この小型・高性能シーカについては、将来中距離空対空誘導弾の推進装置として最も性能に優れた選択肢と考えられるダクテッドロケットエンジン(※2)との適合性を、欧州で実用化されたMeteor(※3)
の構成品を活用する日英共同研究として検証することとしている。

○ 所要経費

約73億円(平成30年度概算要求額。後年度負担額を含む。研究試作総経費約125億円。ただし今後の日英協議により変更される可能性あり。)

○ 事業実施の時期

平成30年度から平成34年度まで研究試作を実施し、平成33年度から平成35年度まで試験を実施する予定である。

※1 シーカ:目標を捜索・探知及び追尾するためのミサイルの構成装置
※2 ダクテッドロケットエンジン:英国が開発した高速・長射程の推進装置
※3 Meteor:欧州6か国(英国主導)が共同開発した中距離空対空誘導弾


■政策評価の結果

○ 必要性

我が国周辺において、ステルス性を重視した戦闘機や長射程化を図った誘導弾の開発が進んでおり、これらの脅威に有効に対処するため、戦闘機に内装可能な小型・高性能シーカをもつ中距離空対空誘導弾による 性能面での質的優位の確保が必要である。

○ 効率性

本事業は、防衛装備庁が実施している研究試作「中距離空対空誘導弾用小型シーカに関する研究」(平成29年度終了)の成果等を最大限活用した設計・製造を行うとともに、ダクテッドロケットエンジンについては欧州の既存品であるMeteor構成品を活用するとともに発射試験の母機に英国のMeteor搭載可能機種を使用することで研究経費及び期間の効率化を図る計画としている。

○ 有効性

本事業を実施することにより、戦闘機への内装可能かつ高速・長射程化を図った将来中距離空対空誘導弾に適用可能な小型・高性能電波シーカ技術を確立することができる。

また、日英共同研究とすることで将来の共同開発事業等を見据えた日英間の協力関係の強化に資するとともに、飛しょう性能等に優れた将来中距離空対空誘導弾を効率的に取得可能な選択肢の確保を図ることができる。

■総合的評価

○ 当該事業の技術的位置付け

小型・高性能電波シーカ技術は「平成28年度 中長期技術見積り」における、特に重視する取組の一つとして位置づけられている「現有装備の機能・性能向上への取組」に該当し、我が国の装備品の研究開発の方向性に沿ったものである。

○ 研究開発を実施する必要性

ステルス戦闘機や長射程化誘導弾の脅威に有効に対処するため、戦闘機に内装可能な小型・高性能シーカ技術の速やかな確立が必要である。

○ 当該事業の技術的成果の評価

小型・高性能電波シーカに関する技術は、我が国が保有しており、これを活用して現有のダクテッドロケットエンジンを持つMeteorに搭載することは我が国の強みとなる。本事業で得られる技術は、戦い方に大きな影響を及ぼすものであり、また諸外国においても鋭意研究が進められていることから技術的優越を確保する観点からも早急に取り組むべき事業である。

なお、事業の推進にあたり効率性の確保には十分留意する。


■政策等への反映の方向性 

総合的評価を踏まえ、平成30年度概算要求を実施する。

担当部局等名:防衛装備庁技術戦略部技術計画官
評価実施時期:平成29年7月~平成29年8月
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2011年の化学防護服の日英共同開発を皮切りに、2012年、安倍首相が就任すると直ぐに、当時のイギリスのキャメロン首相と安全保障についての協力強化で一致し、より緊密で、往年の日英同盟復活の動きに近い、日米豪印の軍事協力を行うようになった。 次期第六世代戦闘機のF-3も日米英の三カ国の国際共同開発となる可能性が高い。

私は先のFX選定に際し、F-35より①F-2改・②ユーロファイターを推奨していた。
残念ながらF-35に決まってしまったが、F-35は戦闘機というより、ミサイルも発射できる空飛ぶレーダーサイトと思えば、致し方が無い選択であったと思う。

F-2改やEF-2000ユーロファイターを推していた。いずれステルスではなくなるステルス性能より、高性能AAMであるミーティアやAAM-4Bを搭載すれば十分仮想敵国ステルス戦闘機と渡り合えると考えたからだ。ミーティアor AAM-4Bと考えていたら、
(ミーティア+AAM-4B)÷2=(ダクテッドファンロケットエンジン+小型・高性能電波シーカ)=世界最高性能AAMが登場するという。

JNAAMの基礎は、英国やドイツ、フランスなど欧州6カ国が共同開発した空対空ミサイル「ミーティア」。それに航空自衛隊のF15戦闘機に搭載される「AAM-4B」の技術を組み合わせる。

 ミーティア極超音速飛行を維持するダクトファンエンジンエンジンが特長で、射程の長さは同じ種類のミサイルの中で随一とされるが、目標への誘導能力は高くない。AAM4Bは艦艇など大型装備に搭載されるレーダーを備え、目標の探知・追尾能力に優れ、性能は世界最高水準に達すると想定される。

研究試作総経費は後年度負担額を含み約125億円。

平成30年度から平成34年度まで研究試作を実施し、平成33年度から平成35年度まで試験を実施する予定である。

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政策評価の結果

(1)必要性

ア 防衛省が当該事業を実施する理由

本事業は、我が国が保有する優れた電波シーカ技術を活用し、戦闘機の内装化に対応可能な中距離空対空誘導弾をはじめとする各種誘導弾に適用可能な小型・高性能シーカ技術を確立する研究である。

これらの用途は防衛用に限られ、民間では実施しない研究であるため、防衛省が事業を実施する必要がある。

イ 当該年度から実施する必要性

諸外国においては、ステルス性を重視した戦闘機や長射程化を図った誘導弾の開発が進んでおり、我が国周辺においてもこれらの脅威が増してきている。これらの脅威に有効に対処するためには、これまでの研究成果を踏まえた胴径が小型化されたシーカにおいても、現有装備品と同等以上の探知性能が確保された高性能シーカの実装及び信号処理技術の確立を図る必要がある。

戦闘機への内装化に対応可能な中距離空対空誘導弾Meteorとこの技術への適合の可否を平成26年度から平成27年度にかけて実施した日英共同研究の中で検討した結果、適合は技術的に可能であるとの成果を得たため、次のステップとして再度日英共同研究の中で技術を実証することが適当であるという結論に至った。

この状況等を踏まえ、英国との共同開発等も含めた将来中距離空対空誘導弾を効率的に取得可能な選択肢を確保するとともに、日英間の協力関係を維持・強化するため、所要の研究試作及び試験の期間を考慮すると、平成30年度から新規に研究に着手する必要がある。

ウ 既存の組織、装備等によらない理由

諸外国には、戦闘機への内装化に対応し、かつ、我が国の保有する電波シーカと同等の性能を持つ電波シーカは存在していないことから、諸外国の装備品の導入可能性はない。

エ 代替手段との比較検討状況

諸外国には、戦闘機への内装化に対応し、かつ、我が国の保有する電波シーカと同等の性能を持つ電波シーカは存在していないことから、諸外国の装備品の導入も含め現時点での代替手段は存在しない。

(2)効率性

本事業は、防衛防衛装備庁が実施した研究試作「中距離空対空誘導弾用小型化シーカ技術の研究試作」(平成29年度終了予定)の成果を活用すること、また、推進部については欧州の既存ダクテッドロケットエンジンであるMeteor構成品を活用することにより、短期間にて将来中距離空対空誘導弾の研究試作を遂行することが可能となる。加えて、発射試験の母機にMeteor搭載可能機種を使用することで、母機適合性試験を大幅に簡素化することができるため、研究経費及び期間の効率化を図る計画となっている。

(3)有効性

ア 得ようとする効果

以下の技術課題に関し、技術的知見を得る。

(ア)小型・高出力化技術

胴径が小型化されたシーカにおいても、現有装備品と同等以上のシーカ探知性能を確保するため、GaNモジュール(※4)を適用することにより小型・高出力化を実現する技術を確立する。

(イ)目標検出能力向上技術

低RCS(※5)対処ミサイル誘導制御技術の研究における予測型目標検出処理を用いることにより、現有装備品に比べて目標検出能力を向上するための技術を確立する。

(ウ)クラッタ対処能力向上技術

横行目標等対処時、目標をクラッタと弁別し捕捉するため、現有装備品に比べて距離分解能を向上させた信号処理によりクラッタ対処能力を向上する技術を確立する。

(エ)既存誘導弾構成品とのインテグレーション

小型・高性能電波シーカを高速・長射程のダクテッドロケットエンジンに適用する
にあたって、従来のロケットモータとは、ミサイル内部の振動条件、熱設計条件等が
異なる点に留意する必要がある。また、既存誘導弾(Meteor)の構成品と組み合わせてシステムインテグレーションを行うためには、各構成品間のインタフェース等が適合することに加え、既存の慣性装置と組み合わせた場合のシーカの空間安定化特性についても確認する必要がある。

※4 GaNモジュール:小型・高出力送受信部品
※5 RCS:Radar Cross Section(レーダ反射断面積)


イ 効果の把握の仕方

試作品の設計製造及び試験を実施し、具体的な機能・性能の確認及び技術の検証を行う。

なお、試作品の設計製造においては、適宜、設計の技術的妥当性について確認を行いながら事業を行う。また、「国の研究開発評価に関する大綱的指針」(平成28年度内閣総理大臣決定)にのっとり、事業の事前及び中間時点等に複数回の研究開発評価を実施して、適切な事業実施に努める計画である。

6 事後検証を行う時期

技術的な検証については、基本設計終了時点、試作終了時点等において中間評価を実施し、所内試験終了時点において事後評価を実施する予定である。また、施策レベルの検証については、目標管理型政策評価を実施する予定である。

7 総合的評価

○ 当該事業の技術的位置付け

小型・高性能電波シーカ技術は「平成28年度 中長期技術見積り」における、特に重視する取組の一つとして位置づけられている「現有装備の機能・性能向上への取組」に該当し、我が国の装備品の研究開発の方向性に沿ったものである。

○ 研究開発を実施する必要性

ステルス戦闘機や長射程化誘導弾の脅威に有効に対処するため、戦闘機に内装可能な小型・高性能シーカ技術の速やかな確立が必要である。

○ 当該事業の技術的成果の評価

小型・高性能電波シーカに関する技術は、我が国が保有しており、これを活用して現有のダクテッドロケットエンジンを持つMeteorに搭載することは我が国の強みとなる。本事業で得られる技術は、戦い方に大きな影響を及ぼすものであり、また諸外国においても鋭意研究が進められていることから技術的優越を確保する観点からも早急に取り組むべき事業である。

なお、事業の推進にあたり効率性の確保には十分留意する。


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JNAAMの想定スペック

 ・分類:有視界外空対空ミサイ 
 ・実戦配備:2024年(新元号6年)開発終了予定
 ・製造:MBDA/BAE+三菱電機 
 ・弾頭:HE破片効果爆発型
 ・誘導方式 中途航程:INS+COLOS( 慣性指令誘導 )                  終末航程: アクティブ・レーダー・ホーミング(Active Rader Homing, ARH
 ・ミサイル直径 17.8cm
 ・ミサイル全長 365cm
 ・ミサイル全幅 48cm(ミーティア推定全幅55cmの制御翼を20%短くした場合の推定
 ・ミサイル重量 185kg?
 ・推進方式ダクテッドロケット
 ・射程:公式100km+、非公式推定射程300km~400km
 ・速度:マッハ4~5

このJNAAMミサイルをミサイルキャリアー化したF-15JPre-MSIP機に搭載すれば、もっともコスパよく中共空軍に対抗できるかもしれない。

Advanced F-15 2040C 2016/7/18(月) 午後 2:24

2016/10/15(土) 午前 10:39

また、噂の極秘 川崎重工製 国産無人戦闘機(UCAV) に JNAAMを搭載し、F15J、F-35、F-3のウイングマンとして使えば最強となるかもしれない。


2030年F-3+無人ウイングマン構想  2016/10/6(木) 午後 11:21 

欧州製「ミーテイア」空対空ミサイルに日本製シーカーを搭載
【TOKYO EXPRESS】by 松尾 芳郎 • 2014年8月5日 

 
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図:(MBDA)「ミーテイア(Meteor)」長距離空対空ミサイル(BVRAAM=beyond visual range air-to-air missile)は、英国が主導し、欧州6ヶ国で共同開発した次世代型ミサイル。主契約は欧州のMBDA社、時速マッハ4以上、エンジンは「可変推力、空気吸入式、固体燃料ラムジェット」を搭載。射程は公表されていないが米国製AIM-120C-7の100kmをかなり(一説では3倍!)越える。

英国国防省(MOD=Ministry of Defense)がMBDA社と「ミーテイア」ミサイルの開発契約を結んだのは2002年12月。契約は他の共同開発参加国ドイツ、イタリア、スペイン、フランス、スエーデン、を代表して行われた。そして2006年までに、ユーロファイター・タイフーン(Eurofighter Typhoon)、グリペン(Gripen)、ラファエルRafale)、の各機に搭載、発射試験を実施。その後、開発、改良が行われたが2014年3月までに完了し、間もなく量産を開始、配備が始まろうとしている。

MBDA社は、英国BAEと仏マトラ合弁のマトラ・BAEダイナミックス社、独仏合弁のEADS社の誘導武器部門、それに、英GECと伊アレニア合弁のアレニア・マルコーニ社の誘導武器部門、の3社が合併し2001年に設立された欧州誘導武器企業である。

中長距離用空対空ミサイルでは、長距離の目標を攻撃する際に解決すべき問題が二つある;—

1)      目標を追尾するミサイルが終末誘導段階で燃料切れのため制御不能となり攻撃に失敗、回避されてしまう。

2)      ミサイルは母機(あるいは友軍)の誘導で目標に向かい、ミサイル搭載のシーカーの有効距離まで誘導を続ける。このシーカーの有効距離を“スタンドオフ・レンジ(stand off range)”と云う。有効距離に入ると母機誘導から切り離され、ミサイル自身のレーダーで終末誘導に入りロックオンし攻撃する。母機の誘導期間が長いと危険に曝されるので、”スタンドオフ・レンジ“は大きい方が望ましい。

これに対しMBDAが「ミーテイア」で採った解決策は;—

1)      推進に固体燃料を使うのは一般の空対空ミサイルと同じ。だがドイツのバイエルン–チェミー(Bayern Chemie)社が開発した「可変推力、空気吸入式、固体燃料ラムジェット(Throttleable, air breathing, solid fuel ramjet)」を使う。ラムジェットは飛行中ずっと作動が可能で、目標に接近する最後の数秒まで高速度を維持し、離脱を試みる目標を逃さない。一般的な空対空ミサイルの固体燃料ロケットは、発射後一旦作動、加速してから停止、“スタンドオフ・レンジ”に入ってから再点火、加速して目標を追跡すると云う方式が多い。

2)      誘導には母機からのデータリンクが使われる。ミサイルの飛行中に母機から目標の最新位置、あるいは新しい目標への変更、さらにシーカーに目標取得の情報などを伝える。「ミーテイア」では、終末誘導用シーカーにタレス社製AESAレーダーを使うが、米国製のAIM-120 AMRAAMミサイルの水準に達しておらず、改良が必要とされている。ここで登場したのが高性能を誇る日本製のAESAシーカーだ。

消息筋によると、「ミーテイア」の更なる性能向上を検討中だった英国防省は、我国の“武器輸出新原則”つまり”事実上の緩和”の閣議決定(2014-04-01)」を受け、すぐに日本側に接触、技術供与の可能性を打診してきたと云う。

協議の結果、日本の国家安全保障会議(National Security Council)は、英国と共同でラムジェット推進「ミーテイア」空対空ミサイルの改良研究を行なうことを承認した(2014-07-17)。正式調印は今年9月に行われる予定となっている。英国防省によると、”日本はシーカー技術を供与”する、計画の詳細は公表されていないが、両国は(多分日本側の意向に沿って)「この共同開発は、特定の脅威に対抗するものではない」と強調している。

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図:(防衛技研)三菱電機製「AAM-4B」空対空ミサイル。前身の「AAM-4」は10年以上を掛けて開発され、1999年に「99式空対空誘導弾」として正式化された。送受信装置、シーカー、近接信管などに特殊な変調方式を採用、敵の受動探知システムに探知されずに攻撃できる。固体燃料ロケットは射程延伸のため2段階燃焼パターンを採用している。これに新レーダーと新信号処理装置を搭載し性能を向上させたのが「AAM-4B」、すでに改修済みのF-15JおよびF-2戦闘機への搭載が始まっている。

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                                                                                                             図:(防衛技研)「AAM-4B」開発に際し、提示された運用構想図。諸外国の空対空ミサイルは対航空機戦闘を主目的にして作られている。しかし「AAM-4B」は周辺の厳しい環境に対応するため、対航空機戦闘のみならず、大型地対空ミサイル、超低空を飛来する巡航ミサイルも迎撃可能で、かつ、対電子戦能力/ECCM能力を向上させ、ミサイルの飛行方向を横切る形で飛ぶ目標の追尾能力をも向上させることを目標としていた。

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図:(防衛技研)AAM-4から「AAM-4B」への改良点。①アクテイブ・フェーズドアレイ・レーダーには窒化ガリウム(GaN)半導体製の送受信素子(TR unit)を使用する。

供与する技術は、日本がすでにF-15J、F-2に搭載、配備中の(2010年以降)の三菱電機製「AAM-4B」空対空ミサイルに使っている終末誘導シーカー技術である。このシーカーはAESA (active electronically scanned array)レーダーで、他の中長距離用空対空ミサイルの多くが使っている機械式あるいはAESAレーダーに比べ、高性能なのが特徴。

「ミーテイア」の胴体直径は17.8cm、これに対しAAM-4Bの胴体直径は20.3cm、従ってAAM-4Bのシーカーをそのまま転用はできないので、小型化する必要がある。つまり面積が2割ほど減るので、その分組込む送受信素子が少なくなるが、それでも現状より相当改善される見込みである。

2001年(平成13年)防衛省は、運用中の99式空対空誘導弾(AAM-4)の改良型「AAM-4B」の開発を決定した。目標に掲げたのは、母機の残存性を向上するため“自律誘導距離”(autonomous guidance range)を、2004年配備開始のレイセオン製AMRAAM「AIM-120C-7」、およびロシアの「R-77(AA-12 Adder)」(2009年配備開始)より40%延伸する点、であった。この中核となる技術がシーカーに使われる新しいAESAレーダーである。防衛技研と三菱電機は、13年掛けて“窒化ガリウム(GaN)”半導体を使う送受信素子(T-R units)の実用化に漕ぎ着けることができた。

GaN半導体素子を使ったAESAレーダーは、従来の“ガリウム砒素(GaAs)”半導体製AESAレーダーに比べ大幅に出力を向上でき、従って探知距離は少なくとも20%ほど延伸できる。

(注)詳しくは、本サイト2014-02-27掲載の「航空自衛隊、装備近代化へ大きく前進」を参照のこと。

ベースとなったAESAレーダーは、6-18 GHzの周波数帯を使う多機能型レーダー・システム(AMARS=advanced multi function airborne radar system)で、発信探索、受信探索、ミサイル誘導通信、電子妨害排除,の諸機能を備えている。他のAESAレーダーと同様、電子的に機能を素早く切替えるので、これらの機能は事実上同時に使える。本来は戦闘機用に開発されたが、水上艦の火器管制レーダーとしても使われ、また、AAM-4空対空ミサイルにも採用されている。これ等には送受信素子として“ガリウム砒素”半導体が使われていたが、その後性能を向上した“窒化ガリウム(GaN)” 素子が開発され、今日に至っている。

「ミーテイア」改良型の課題は、これから英国空海軍に導入が始まるF-35 JSFへの装備である。すでにミサイル本体は、フィンの寸法の修正とエンジン空気取入れ口の修正をすれば、F-35の兵倉庫内に装着できることが確認されている。しかしミサイル発射、誘導に関わるソフトの改修が必要であり、これ等が解決するのは2015年以降と見られている。

一方我国は、F-35を当面42機導入することが決まっており、将来F-15Jの退役にあわせての追加購入を考えると、最終的なF-35の機数は100機を越えると見られている。F-35にはAIM-120C系列ミサイル搭載が決っているが、我国としては将来の増機を考慮すれば「AAM-4B」使用を求めたいところだ。「AAM-4B」の直径はAIM-120より1㌅大きいが長さは殆ど変わらないため、F-35の兵倉庫への収納には問題はないとされている(Lockheed Martin 社VP談)。しかし、兵装システム用ソフトの改訂に期間と費用が掛かり、見通しは立っていない。

そこで浮上していのが、新シーカーを搭載する「ミーテイア」改良型を日英(日欧)共同開発とし、F-35搭載問題をクリアして我国でも生産し、空自のF-35に搭載する、と云う案である。消息筋によると、すでに国会の関係議員の間で検討されていると云う。

最後に、各国が配備中または予定の中長距離空対空ミサイルの一覧表を付けておく。

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–以上-