米国最大の国際海軍博覧会Sea-Air-Space SAS2018 が、2018年4月9~11日米国メリーランド州ナショナルハーバーのゲイロードコンベンションセンタ-にて開催され、三菱重工が30FFM多用途フリゲートを展示したとのことです。
30FFM (30DD)・3900トン型護衛艦 2018/2/17(土) 午前 7:21
30FFM 3900トン型護衛艦の艦名について 2018/4/21(土) 午前 10:01

今回の模型とCGは防衛装備長(ATLA)が2017年8月9日公表した報道資料に掲載されていたCGとほぼ同じであった。


三菱重工は、輸出を意識して海外海軍展示会で積極的に出展しているが、この重工の説明員も拙い英語で、SAS2018の展示用に特別にこの模型を作ったと説明している。

三菱重工は2015年10月6~8日、オーストラリアのシドニーで開催された展示会「PACIFIC2015」で、三菱重工業は、コンセプト護衛艦(30DEX)(全長120m、全幅18m、排水量3000トン、乗員100名)のコンセプト模型を展示した。↓当ブログ関連記事
2015/11/8(日) 午後 4:07
まあ、米国のLCSもどきの貧弱な武装の船をいったい誰が買うのか?と思っていたが、予想通り、興味をもつ国があるといったオファーはまるっきり聞かなかった。
だが、この30FFM型は今からでもコンペに出しさえすれば、2020年契約の米海軍の(DX)、US Navy FFG(X) Frigateにも採用するかもしれないと思えるほどの超高性能な万能戦闘艦に仕上がったと思う。


将来的には極秘で進んでいるはずのASM-3の艦対艦型した対艦ミサイルを搭載し、自衛隊のJ-CEC「適応制御型高速ネットワーク」や米国主導の統合防空ミサイル防衛(Integrated Air and Missile Defense: IAMD)とリンクした暁には、中国海軍艦艇は、ウォーゲームのマトのアイコンと化してしまうだろう。
![]() 30FFMは、単独で戦うのではなく、J-CEC「適応制御型高速ネットワーク」を備えたことにより、自衛隊と米軍(+その友好国軍)のネットワークで戦うのである。30FFMは対陸海空+対潜全てを攻撃するネットワークのプラットフォームの一つであり、同時にネットワークのセンサーの一つでもある。
![]() 30FFM は、監視警戒、海外派遣を含む不法行動対処、災害派遣、水路調査、周辺事態への対処等を主任務とし、合わせて周辺海域の防衛、沿岸防衛、島嶼防衛等の戦闘任務実施能力を備える多目的・多機能護衛艦である。
外洋活動性能を削り、日本周辺における、監視警戒・不法行動対処等を行うことを主目的とされる為、地主に方隊に配属され、警備区域の防衛・警備及び自衛艦隊等の後方支援を行う。
尖閣海域周辺付近の監視警戒は勿論、インド洋等での海賊対処などの不法行動対処等の多くを護衛艦隊に代わって受け持つことにより、護衛艦隊が有事対応訓練等の本来任務に就くことができるようにし、もって水上部隊の総合力を向上させる。
当初、装備武器等はユニット化され、プラグ・アンド・プレー(PnP)方式により装備される計画であった。 30年度の第1段階(ベースライン1)では、平時任務の他、必要最小限の装備武器に限定される、3,000トン程度の排水量とされていた。
だが、新しい模型を見る限り、米海軍のLCSが、南シナ海で中国海軍に追跡されても、対潜型のPnPであった為、反撃できる武器を搭載していなかった為、ひたすら逃げ回った失敗から、米海軍はPnP方式のLCSを見限り、最低限の武器を搭載する方針転換となった。FFMも基準排水量3000トン程度のから3900トン、満水排水量5000トン弱(4800トン?)へと大型化した。更に最初からVLSを搭載した当初構想の最終段階に近い形で就役するようだ。
当初コンセプトから期待が高まり、30FFMは地方隊だけでなく 水上行動群(Surface Action Group: SAG)(主隊)の前程数十浬に3~4隻から成るHUK(Hunter-killer Groups)/SAG先遣部隊として護衛艦隊と行動を共にすることも期待され、当初コンセプトに無かった航空機、水上艦および潜水艦脅威を遠距離で攻撃排除する能力を持つ艦となって出現するようだ。 ![]() 30FFMは米国の IAMD 構想に組み込みられると推測されるから、私が情報ソースとしている世界の艦船や軍事研究にもまだ書いてはいないが、30FFMのVLSからは
SM-6やTHAAD化した艦載型中SAM改/NSAM 将来的にSM-3BlockⅡの洋上発射艦となり、日本のBMDの大気圏内フェーズを支えるのではないかと予測している。
![]() 模型もCGでも船体の前部の揚錨機も隠され、私が疑問に思っている船体中央部に移動されたかもしれないという碇の位置は確認することはできなかった。
実際に建造されればわからないが、従来のステルス艦艇以上に突起物が少ない船体となりそうです。
![]() 今回のCGと模型がニコ動の3900t型将来護衛艦(30FFM) http://3d.nicovideo.jp/works/td30551 の3D映像との相違部分は煙突付近である。煙突はその最上部が僅かに舷側より頭を出した程度で、大きなガスタービン排気口と小さなディーゼル用の排気口が別れ、吸気口の位置がその後ろになる構造となっていることが明確にわかりました。
![]() ![]() まだ、舷側に搭載艇積み下ろし用のシャッターおよびSSM発射時のロケット噴射煙を逃がす網状の開口部が確認できない。模型はともかくCGも無い、ひょっとすると搭載艇の積み下ろしはシャッターではなく、一体化した舷側の一部が開くのかもしれない。 SSMの排気口も船体上部へ逃がすのかもしれない。
![]() おそらく、最新設計では40ノットから30ノット以上となっているので、若干幅が広がったのかもしれない。
![]() ![]() ![]() 30FFGの一番艦からVLSが搭載されるか確実ではないが、模型を見る限り少なくとも2基16セルが確認できる。また4基32セルへの増強も容易に可能な空間が確保されているようだ。
![]() 【NavyRecognition】POSTED ON THURSDAY, 12 APRIL 2018 05:05At the Navy League’s Sea-Air-Space 2018 exposition currently held near Washington D.C., Japanese company Mitsubishi Heavy Industries is showcasing for the first time the concept model of the 30DX multi-mission frigate.
ワシントンDC近郊で開かれたSAS2018ネービーリーグの展示会で三菱重工が初めて30DX多用途護衛艦が展示された。
![]() MHI showcasing its 30DX / Future Multi Mission Frigate concept model at Sea Air Space 2018
三菱重工は30DX(30FFM)を披露した。/ Japan's Acquisition Technology and Logistics Agency (ATLA) announced on August 9th 2017 the launch of a new surface vessel programme called 30DX for the JMSDF. Mitsubishi Heavy Industries (MHI) was selected as prime contractor while Mitsui Engineering & Shipbuilding (Mitsui) was selected as subcontractor. ATLA is a branch of Japan's MoD created in 2015 to "ensure technological superiority and respond to operational needs smoothly and quickly".
日本の防衛装備庁(ATLA)は2017年8月9日、海上自衛隊向け30DXと呼ばれる新型船舶プログラムの開始を発表した。三菱重工業(MHI)が主事業者に選ばれ、三井造船(三井)が外注先に選定された。ATLAは、2015年に「技術的優位性を確保し、操作上のニーズにスムーズかつ迅速に対応する」ために作成された日本の防衛省の一部門です。
ATLA also announced that MHI would build the first vessel and Mitsui the second unit of the new class. Construction of the first two units is expected to begin in 2018; The series should consist of eight units built in pairs.
ATLAはまた、三菱重工が一番艦を建設し、三井造船が新型艦の二番艦を建造すると発表した。最初二艦は2018年に建造が始まる予定です。シリーズは2隻づつ8年間建艦する予定です。
![]() MHI Future multi mission frigate. The original plan considered a design similar to the American LCS concept, but finaly it looks like ATLA decided on a more conservative plan. MHI has been working (with its own funds) on the 30FF concept since 2015: A 3000 tons frigate capable of speeds in excess of 40 knots. However the latest ATLA CGI looks quite different compared to the 30FF design. The three main factors driving the 30DX design appear to be affordability, miniaturization/automation and multi-mission capabilities.
30FFMのオリジなるプランはアメリカの沿岸戦闘艦LCSコンセプトに似たデザインが考えられましたが、最終的にATLA(防衛装備庁)はよりコンサバ(保守的)な案を決定した。三菱重工は2015年以来30FFのコンセプトで(独自の資金で)計画していた。40ノット以上の速度を出すことが可能な3000トンのフリゲート艦でです。しかし、最新のATLA(防衛装備庁)の CGは、30FFデザインとはかなり違った。30DX(30FFM)デザインを推進する主な3つの要素は、手頃な価格、小型化/自動化、マルチミッション機能のようです。 The 30DX will follow the latest Asahi-class of Destroyers. It will be quite smaller and some of its mission set include mine warfare. 30DX is expected to replace both the Asagiri-class destroyer (8 units built in the 1980ies) and the Abukuma-class destroyer escort (6 corvettes built in the late 1980ies/early 1990ies).
30DXは(30FFM)は最新の「あさひ」型と戦隊を組ます。DD型護衛艦より小型で、任務の一部には掃海任務が含まれます。30DXは、「あさぎり」型護衛艦(1980年代に建造された8隻)と「あぶくま」型の護衛艦(1980年代後半から1990年代初頭に建造された6隻のコルベットクラスの護衛艦)の両方に取って代わるものと見込まれています。
![]() The frigate will be fitted with SeaRAM and some next generation anti-ship missiles.
According the ATLA, the 30DX is set to have a standard displacement of approximately 3,900 tons, a length of 130 meters and width of 16 meters. The top speed is set to be in excess of 30 knots. The propulsion system will be in CODAG arrangement with 1x Rolls-Royce MT30 gas turbine and 2x MAN diesel engines.
ATLAによると、30DXの基準排水量は約3,900トン、長さは130メートル、幅は16メートルと設計されています。(Ddog注:高さが低くなったか幅が広がっていると思う。)
最高速度は30ノット超の予定。推進システムは、ロールスロイスMT30ガスタービン1基とMANディーゼルエンジン2基のCODAG方式。
Specifications of the MHI scale model at Sea Air Space 2018 showed the same specifications except for the displacement: MHI is giving a value of 6,000 tons. A company representative explained that this is the "full load displacement" value, with all equipment onboard. Two propulsion systems are possible: propellers or waterjets.
Sea Air Space 2018の三菱重工のスケールモデルの仕様書は、希望排水量にあわせ置き換えることができるとしている。.三菱重工の担当者は満水排水量は6,000トンであると説明していました。プロペラまたはウォータージェットの2つの推進システムの選択が可能です。
The MHI representative (a naval architect) stressed that this future frigate is:
- Stealthy (applying MHI's radar and acoustic stealth technology),
- Smart (automated damage control system based on distributed sensors, ship ressource management and maneuver control)
- Scalable (modular compartment to accommodate the payload for greater mission requirements)
三菱重工の担当者(造船設計者)は、この船はあくまでも将来のフリゲート艦であることを強調した。
-ステルス性(三菱重工Iのレーダーや音響ステルス技術を応用します)、 - スマート(分散型センサ-、船舶の操縦管理および操縦制御に基づく自動ダメージコントロールシステム) - ミッション要件を満たすためのペイロードに対応する拡張性のあるモジュール式コンパートメント The goal of the programme is to come out with a vessel with similar or greater capabilities compared to the Akizuki-class of destroyers but on a smaller, smarter frigate design. MHI believes this design could match potential export customers, for this reason the Japanese company is showcasing its design at Sea Air Space 2018.
プログラムの目的は、同等以上の能力を持つ船舶を出すことです「あきつき」型の駆逐艦と比べると、小型でスマートなフリゲート設計になっている。三菱重工はこの設計が潜在的な輸出顧客にマッチすると考えているため、三菱重工はSea Air Space 2018でそのデザインを売り込みました。
![]() The future Multi Mission frigate will be fitted with an integrated mast and two RSW on top of the bridge.
The MHI representative didn't want to provide details about the weapon systems, however based on the scale model we can assume that the vessel will be fitted with a BAE Systems 5 inch Mark 45 naval gun system, 16x Mk41 VLS cells for surface to air missiles, 8x anti-ship missiles (likely XSSM because of the shape of the cannisters), a Raytheon SeaRAM short range missile launcher on top of the helicopter hangar, torpedo and decoy launchers.
三菱重工業の担当者は、兵器システムの詳細を公けにしたくありませんでしたが、スケールモデルに基づいて、BAE SystemsのMark 45 5インチ砲、Mk41VLSの艦対空ミサイルが16セル、8基の対艦ミサイル(発射機の形状から新SSMと思われる)、ヘリコプター・ハンガーの上にあるレイセオンSeaRAM短距離ミサイル発射装置、魚雷およびデコイ・ランチャーが含まれる。
As far as sensors are concerned, the 30DX is fitted with a multi-functionr radar (in an integrated mast possibly from NEC), Electro Optic sensors, variable depth sonar and passive towed array as well as a hull mounted mine countermeasure sonar. 30DX will be able to deploy and recover UUV, USV, helicopter as well as sea mines.
センサーに関する限り、30DXには、マルチファンクションレーダー(NEC製の可能性がある統合マスト)、光学センサー、可変深度ソナー、パッシブ牽引アレイ、および船体搭載雷対策ソナーが搭載されています。30DXは、UUV、USV、ヘリコプターを備え、機雷の敷設と掃海が可能です。 ![]() The future Multi Mission frigate / 30DX conceptual model at Sea Air Space 2018 on MHI booth.
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