「現代貨幣理論」支持者が日本政府に説く、財政赤字懸念は不要
【Bloomberg】2019年6月5日 23:14 JST 藤岡徹、Enda Curran
安倍政権は財政赤字削減の取り組みで10月に消費増税を予定
MMT理解すれば「日本の財政は危機ではないと分かる」ー自民議員
今最も話題の現代貨幣理論(MMT)は、自国通貨を持つ国の政府はデフォルト(債務不履行)リスク抜きに政府支出を拡大でき、それによって成長押し上げを追求できるという経済学説だ。物価急騰の恐れがあれば支出にブレーキがかかるが、日本ではデフレ阻止が最優先で2%の物価目標実現には程遠い。
MMTは世界中で賛否両論を集める理論だが、実践の最善例として日本が挙がることはよくある。そして今、日本国内で論争が繰り広げられている。
世界3位の経済大国である日本は財政赤字国であり、その国債を日本銀行はゼロ金利政策の下で購入している。財政政策と金融政策の境目は曖昧だが、MMT支持派は問題ないという。
だが、日本の当局者は国内総生産(GDP)の2倍以上に上る政府債務への対応が急務だと考え、財政赤字削減を図っている。この計画の中心にあるのが、10月に予定する消費税率引き上げだ。安倍晋三政権や黒田東彦総裁率いる日本銀行にとって、増税が不要だという考えは受け入れられない。
麻生太郎財務相は3日の国会で、MMTを支持する自民党議員の質問に対し、「そういった説を知らないわけではないが、理論というべきかどうかも分からない、一つの理屈だ」と発言。消費増税は社会保障体制の維持に必要で、さらに延期すれば「国債の格付けが下がるぐらいのことは覚悟しておいてもらわなければならない」と語った。
緊縮か政府支出拡大かという議論は、日本以外にとっても重要だ。世界の中央銀行総裁や財務相らは今週、20カ国・地域(G20)の会議で日本に集まる。
世界の金融当局の多くは、超低金利にもかかわらず成長と賃金を押し上げることができない、あるいは不平等を解消できないなどの批判にさらされ、標準的な政策ツールがその有用性を失ったのではないかとの疑念を呼んでいる。これは、抜本的な変化を求めるポピュリストの台頭にもつながっている。
MMTの支持者らは、マネーとは何か、税とは何のためなのか、政府支出で何を達成できるのかなど、経済の根本的な前提について考え直すべき時だと論じる。
そしてMMT派のエコノミストは、債券市場に不安の兆候が出ない限り、財政赤字と負債規模にとらわれる必要はないと主張。10年物日本国債の利回りは13年以降、1%未満で推移している。
支持者によれば、MMTはスイッチを入れたり切ったりするようなものではない。全ての選択肢を利用するかどうかにかかわらず、自国通貨をコントロールしている政府に当てはまる枠組みだという。そうした政府は財政均衡のために増税をする必要がないとし、経済が過熱した際の需要抑制策としての増税はあり得ると説く。
昨年まで6年間、安倍首相のアドバイザーである内閣官房参与を務めた藤井聡京都大学教授は「MMTの考え方におかしなところはない」と述べる。同教授は、消費増税を凍結した上で、15兆円の補正予算を3、4年続けて初めてデフレ脱却がかなう可能性がある、と主張する。
日本国債から資金が逃げ出さない理由として従来からある説明は、国債の90%前後が国内投資家に保有されているということだ。中国など外国の債権者が大量保有する米国債とは事情が違う。
主流派のエコノミストは総じて、成長促進のための財政支出に肯定的だが、MMTには財政をコントロールできなくさせるリスクがあると指摘する。マサチューセッツ工科大学(MIT)のオリビエ・ブランシャール氏は、MMTが有効なのは金利がゼロの場合のみだと論じる。
現時点で、日銀の弾薬は尽きつつあるように見える。これは、中銀が政府支出の助けなしに、何もないところからインフレを生み出すことはできないということを証明するものだ。
黒田総裁は麻生財務相と同様、MMTに否定的だ。過激で不適切なほか、日本の政策とは全く関連性がないと4月に発言した。
MMTの草分けで同理論についての教科書「マクロエコノミクス(原題)」の共同執筆者であるビル・ミッチェル氏は、「麻生財務相はMMTを好きなように否定できる」が、日本は事実上、「MMTの原理を確立し、異なる財政・金融政策姿勢の結果を検証する実験場だ」と話す。
日本国内では、安倍首相の自由民主党に所属する安藤裕衆院議員が、財政赤字を容認するMMTに関する勉強会を主催した。5月15日の会合には約10人の議員らが参加。安藤氏はMMTを理解すれば、「日本の財政は危機ではなく、ある程度のインフレになるまでは政府支出の拡大を恐れるべきではない」ことが分かるだろうと語った。
原題:Japan Worries About Its Deficit as MMT Argues There’s No Need(抜粋)
もしMMT現代貨幣理論が正しければ、今年10月の消費増税なんて論外であると、消費税増税否定が正しいことになる。
日銀の異次元緩和とMMT「類似性高い」-肯定・否定派双方が一致
日銀の異次元緩和とMMT「類似性高い」-肯定・否定派双方が一致
【Bloomberg】2019年6月7日 6:00 JST 日高正裕
「MMTの理論の正しさを部分的に証明」と肯定派の藤井京大教授現在、経済学の世界を超えて世界中で賛否両論を集めている経済理論、MMT(現代貨幣理論)が話題となっている。政府が自国通貨建てで借金が出来る国は、財政赤字の拡大を心配する必要がなく、それどころか、それによって成長押し上げを追求できるという経済学説です。
「客観的に見れば違い今一つ分からない」と否定派の吉川立正大学長
Photographer: Keith Bedford/Bloomberg
消費増税の延期論がくすぶる中、自国通貨建て政府債務はデフォルト(債務不履行)しないため、インフレにならない限り財政赤字を出し続けても問題ないとする「現代貨幣理論(MMT)」が国会などで話題になっている。日本銀行の黒田東彦総裁は極端な主張と切り捨てるが、肯定派、否定派いずれからも、異次元緩和とMMTは類似性が高いとの声が上がっている。
昨年まで6年間、安倍晋三首相のアドバイザーである内閣官房参与として公共政策などを提言した藤井聡京都大学教授は肯定派。「国債発行額は増えているが、金利は下がっているという点で、日本はMMTの理論の正しさを部分的に証明している」と指摘する。日銀が2016年に導入した長短金利操作は「MMTの主張と重なるところが大きい。異次元緩和はこの時半ばMMTを織り込んだ政策に変わった」と語る。
日銀本店Photographer: Akio Kon/Bloomberg
財政制度等審議会の分科会臨時委員も務める吉川洋立正大学長は、「MMTは財政規律を緩めても構わないという呪文みたいなものだ」と懐疑的な見方を示す。深刻化する格差拡大に対処するため、米国では財政規律をうるさく言う必要はないという主張は、「お経のようにありがたい需要があるのだろう」と語る。異次元緩和も「実際には財政ファイナンスになりつつあり、客観的に見ればMMTとの違いも今一つ分からなくなっている」と類似性を認める。
MMTは2016年の米大統領選の民主党指名争いで善戦したバーニー・サンダース上院議員の顧問を務めたニューヨーク州立大ストーニーブルック校のステファニー・ケルトン教授が提唱。アレクサンドリア・オカシオコルテス下院議員ら同党議員が社会政策の原資として支持する一方、ポール・クルーグマン氏ら主流派経済学者は異端視する。
日本銀行本店Photographer: Akio Kon/Bloomberg
日本が見本となっているとの見方もあり、国会でも再三取り上げられているが、黒田総裁は「極端な主張でなかなか受け入れられない」と強く否定してきた。しかし、ケルトン教授は「日本は財政政策についてのMMTの議論の大半が正しいことを証明した」と主張している。
「現代貨幣理論」支持者が日本政府に説く、財政赤字懸念は不要
リフレ派は反論
類似性を指摘する声に対し、異次元緩和を主導してきたリフレ派から反論が出ている。原田泰審議委員は5月22日の会見で、MMTは「必ずインフレになってしまう」と指摘。そうなるとコントロールできるか「非常に怪しい」と述べ、異次元緩和とは「全然違うのではないか」と述べた。一方で、「景気は非常に微妙な段階」にあり、消費増税を行うことで「景気後退のリスクは当然ある」と懸念を示した。
藤井教授は「消費増税が問題だというのがMMTの理論的帰結だ」と指摘。リフレ派からは当初、金融政策だけで物価目標が達成できるという見解もあったが、昨今の「増税は問題」との主張を見ると、リフレ派の主張はMMTからすると「非常に親和性が高いものに変質したように見える」と述べた。
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ニッセイ基礎研究所の櫨浩一専務理事は5月31日のリポートで「MMTを間違いだと頭から決めつけるのも行き過ぎだ」と言う。ただ、日本より政府債務残高の名目国内総生産(GDP)比が低い国の人たちには、もっと政府の財務状況が悪くても問題が起きてない国があるというのは安心材料だろうが、「炭鉱のカナリア扱いされている日本の住民にとっては大した気休めにはならないのではないか」としている。
通常、財政赤字を通貨の発行で埋めるとインフレになりますが、近年はその常識が通じなくなっているとも考えられており、MMT支持者の多くがその証拠に日本を挙げ、MMTの提唱者の一人であるミズーリ大学のレイ教授は、日本をMMTのモデルのような国だと指摘しています。
民主党のバーニー・サンダース氏のアドバイザーを務め、2020年の大統領選への出馬を表明しているニューヨーク州立大のケルトン教授は、「日本はMMTを実践している」と述べています。去年の米中間選挙で女性として史上最も若い29歳で下院議員となった、民主党のオカシオコルテス下院議員が、今年1月に MMT の議論をもっと盛り上げるべきだとこういう表明をしたことで、今年の始めごろからニュースで取り上げられるようになり、ブルンバーグ、ウォール・ストリート・ジャーナル、ニューヨーク・タイムズ、ロイター通信などが日本とMMTの関連性をこぞって取り上げている。
もともとこの MMT理論はロバート・バローの論文(1979年)90年代にオーストラリアのビルミッチェル教授とか投資銀行家ウォーレン・モズラー氏、源流はケインズ『一般理論』(1936年)だと言われている。
ここ数カ月間、MMTについては経済学者やジャーナリストは「熱い激論」があった。ビルロワドガローECB総裁は「ハイパーインフレのリスク」、ブラックロックのラリー・フィンクCEOは支持せず-「くず」と一蹴。ポール・クルーグマンは、「MMTの背後にある学説は巧妙でしたが、完全には正しくなかった」サマーズ教授の場合、MMTを「大災害のレシピ」 、「政府はどこまでも財政赤字を無限に続けられる」というMMTは極めて悪質だと批判し、パウエルFRB議長は、「赤字は問題にならないという考えは全く誤っている」とMMTを批判しています。
われらが天才高橋洋一教授もかなり批判的です。
日米で脚光「MMT」の不可解 さっぱり分からないが…財務省にとっては好都合!?
【ZAKZAK】2019.5.16高橋洋一 日本の解き方
「MMT(現代貨幣理論)」という言葉が、新聞やテレビでも取り上げられるようになっている。報道によれば、政府が膨大な借金を抱えても問題はないというものだ。米国では将来の民主党大統領候補と目される29歳のオカシオコルテス下院議員が支持を表明したことで、俄然(がぜん)脚光を浴びている。一方昨年ノーベル経済学賞を取ったロバート・シラー教授は、「政府はどこまでも財政赤字を無限に続けられる」というMMTは極めて悪質だと批判し、完全に独自な一連の概念ではなく、きちんと定義・統合されておらず、その示唆は誇張されている。」と批判はしているが、「それと同様に、大災害のレシピでもない。」と擁護もしている。
もっとも、米国の主流経済学者は批判的だ。筆者も文献を読んだが、さっぱり分からない。通常の経済理論は誤解のないように数式モデルで構成されているが、MMTには雰囲気の記述ばかりで全く数式モデルがないからだ。米主流経済学者もおそらく筆者と同じ感想であり、論評する以前の問題だろう。
一般の人には数式の有無は関係ないかもしれないが、専門家の間では問題だ。例えば、相対性理論を数式なしで雰囲気で説明することはできるが、数式なしでは正確なGPS(全地球測位システム)は作れない。
一方、日本では、筆者を含む経済学者らは「リフレ派」と呼ばれている。筆者はこれまで「統合政府では財政再建の必要性はない」とか「インフレ目標までは財政問題を気にする必要はない」などと主張してきた。
リフレ派は今から二十数年前に萌芽(ほうが)があるが、筆者らは、世界の経済学者であれば誰でも理解可能なように数式モデルを用意してきた。興味があれば、岩田規久男編『まずデフレをとめよ』(2003年、日本経済新聞出版社)を読んでほしい。数式モデルは、(1)ワルラス式(2)統合政府(3)インフレ目標で構成されている。
これらのモデル式から、どの程度、金融政策と財政政策を発動するとインフレ率がどう変化するのかが、ある程度定量的に分かるようになっている。
リフレ派は数式モデルで説明するので、米国の主流経済学者からも批判されていないどころか、スティグリッツ、クルーグマン、バーナンキの各氏はおおむね賛同している。
しかし、日本では、リフレ派の主張は、しばしばMMTの主張と混同される。MMT論者の主張で「日本政府の借金が仮に5000兆円になっても全く問題ない」というものがある。リフレ派の数式モデルでは、そうなるとインフレ率1000%程度になり大問題だ。それを指摘すると、MMT論者は「インフレになるまで借金をするという意味だ」というが、それもおかしい。インフレ目標2%以内という条件なら、借金5000兆円になるまでは数十年を要する話だ。数字があまりに非現実的すぎるのだ。
もっとも、財務省にとって、日本でMMTとリフレ派が混同されるのは好都合だ。MMTは米国の主流経済学者が否定し、しかも定量的な議論に弱い。つまり、財務省にとっては突っ込みどころ満載なのだ。
これに対し、リフレ派の議論は、米主流経済学者も賛同するし、定量的な議論の上に「財政再建は終わっている」と主張するもので、財務省にとって目障りだ。財務省からみれば、MMTを潰せば、リフレ派も自動的に抹殺できると思っているフシすらうかがえる。(元内閣参事官・嘉悦大教授、高橋洋一)
MMTを擁護する藤井聡京都大学大学院教授は、MMTを批判するクルーグマン氏を
以下に批判しています。
ポールクルーグマン氏の次のような批判です。
「債務については、経済の持続可能な成長率が利子率より高いか低いかに多くを左右されるだろう。もし、これまでや現在のように成長率が利子率より高いのであれば大きな問題にならないが、金利が成長率より高くなれば債務が雪だるま式に増える可能性がある。
債務は富全体を超えて無限に大きくなることはできず、残高が増えるほど、人々は高い利子を要求するだろう。つまり、ある時点において、債務の増加を食い止めるために十分大きなプライマリー黒字の達成を強いられるのである。」
(2019年2月12日、ニューヨークタイムス)
この指摘は要するに、国債発行額の上限は、MMTが主張するような「(マイルド)インフレになるまで」というだけでは、場合によっては、債務は無限に拡大してしまうこともある、だから、債務が無限に拡大してしまうことを避けるためにも、
「債務対GDP比が発散させない」ということも制約の一つとして考慮すべきである、というものです。
クルーグマン氏は、もともと、
デフレ状況では、デフレ脱却こそが優先されるべきであり、したがって、債務の拡大を気にせず、デフレ脱却まで徹底的に財政拡大をすべきだ、と何度も論じてきた経済学者です。
したがって、このMMT批判は、
「アメリカの様に、デフレでない経済を想定した批判」
であり、「日本の様な、デフレ経済を想定した批判」
ではないと言えるでしょう。
この数ヶ月MMT理論の議論を傍観してきたが、そろそろ私(Ddog)もMMTに対する考え方(立ち位置)を表明しなくてはならない。
多くの経済学者がMMTはトンデモ理論だと批判しています。私もその批判の通り、「国はいくらでも借金したら良いじゃないか」という大胆な理論で、財政の規範がなくなってしまえば、ジンバブエのようなハイパーインフレになるのは必然ですから、経済理論とした場合MMTはトンデモ理論であるという批判は正しいと思う。
20年近く前私が阿修羅経済版で政府紙幣発行は劇薬でありすべきではないという側に立っていた。当ブログでも通貨とは中央銀行が信用を維持するべきで、通貨を市中に供給すれば良いだけだと、「経済は貨幣現象」というリフレ派側の主張を支持していた。
市中に出回るマネーストックが増えれば、インフレ方向に向かうというものでした。
しかし、安倍政権となり黒田日銀総裁による約5年間の異次元の量的金融緩和の効果は、マネーストックは増えませんでした。長期デフレスパイラルに陥った日本は、資金需要がなかったのに、マネタリーベースを増やしてインフレ目標を掲げたとしても、企業がお金を借りて投資をはじめるといった資金需要が増えるとは考えにくいというものです。
資金需要がないのに貨幣を供給し借りやすい状態にしたとしても借りては現れないい。好景気の時は設備投資が旺盛になり、自然とマネーストックは増える、量的金融緩和はクラウディングアウトが起きた時に有効であり、リフレ理論も万能ではないが、アベノミクスは、「財政出動」「金融緩和」「成長戦略」を行う理論的支柱がリフレ派の理論であるという。
しかし、安倍政権は消費税増税を行い、リフレ政策と真逆のことをしており、「財政出動」も「成長戦略」も不十分で、消費税を上げ量的緩和だけではやはり、デフレ脱却には非力だということだ。消費税を上げず、財政出動を行い原発を稼動していたら、デフレを完全脱却していたかもしれない。
そこに登場したのがMMTなのだが、MMTは、国はいくらでも借金して良いと言う理論ですが、国は借金をして、不足する国内需要を創造していた。国は、国債を発行して通貨を獲得して、財政政策を行なっています。財政政策とは、公共事業を行なったり、社会福祉を充実させたり、補助金などを出すことで、経済を刺激していた。それどころか、国の借金がなければ、国内経済を動かす、貴重なマネーが回らず、日本は今よりも大きく衰退した国家となっていたであろう。
MMTはアベノミクスで不足していた「財政出動」「成長戦略」に正当性を与える理論でもある。
ところが、安倍首相も麻生大臣も、MMTを否定する見解をだした。
MMTの論理、実行しているわけではない=安倍首相
【ロイター】2019年4月4日 / 10:36
[東京 4日 ロイター] - 安倍晋三首相は4日午前の参院決算委員会で、日本の財政政策の運営において、MMT(現代金融理論)の論理を実行しているわけではないとの見解を示した。西田昌司委員(自民)の質問に答えた。いえいえ、MMTはバブル崩壊後日本がしてきた政策そのものなんですが・・・・
安倍首相は、2012年12月の第2次安倍内閣の発足前から、アベノミクスの原型となる大規模な金融緩和と機動的な財政支出の必要性について主張したところ、国債価格と円の暴落を招くとの批判を各方面から受けたと述べた。
しかし、金利は低下し、円高は是正されたが暴落はしなかったと指摘した。一方で「債務残高がいくら増えても、問題ないのかということはある」と表明。日本では、国債の日本人による保有比率が高く、政府資産の規模が大きいとし、債務残高の対GDP(国内総生産)比率にも目標を設けていることなどに言及。「MMTの論理を実行しているわけでない」と語った。
ただ、「必要な財政支出は機動的に行う」と述べた。
麻生太郎財務相も同じ質問に答え、MMTに対しては、グリーンスパン元米連邦準備理事会(FRB)議長やサマーズ元米財務長官が否定的な見解を示していると指摘した。
また、財政規律を緩める危険性もあり「日本をMMTの実験場にする気はない」と述べた。
田巻一彦
日本は「財政ファイナンス」という手法でMMTを実践してきた。
政府が国債を発行して、それを通貨を発行する中央銀行が買うのである。
中央銀行は通貨発行権を持っている訳だから、理論上は、それこそお札を刷りまくって無制限に国債を買うことが出来るし、政府も無制限に国債を発行しまくれるということになる。
事実、日本では政府が発行した国債を日銀が買いまくっている。
今や日本の国債の46%、466兆円もを日銀が持っている訳だから、政府は否定しているが、日本が事実上の「財政ファイナンス」を行っているのは紛れもない現実なのだ。
政府は日本が行っているのは、日銀が市中の国債を買う金融緩和政策としての「買いオペ」で、政府が発行する国債を日銀が直接買う「直接引き受け」ではないから「財政ファインナス」には該当しない、という理屈なのだが、現実は日銀が国債を買い過ぎて市中の国債がなくなってしまい、ETFを買っても追いつかない状態になっている。更に国債を出すか直接「財政ファイナンス」を行っているとすべきだろう。
事実上、「財政ファイナンス」を行っていが、日本の国内法である「財政法」で「財政ファイナンス」は禁止されている。
なぜ禁止かといえば、世界中の経済学者、グルーグマンやサマーズの言うようにそれをすると、財政規律が無くなり、第一次世界大戦後のドイツ、ジンバブエやベネゼエラのようなハイパーインフレに陥るのだ。
ゆえに「財政ファイナンス」は重大な副作用があって、世界中でやってはならない禁じ手とされている。
第一次世界大戦後のドイツや1980年代のブラジル、アルゼンチンなどでこの「財政ファイナンス」によるインフレが引き起こされ、大変な事態を招いている。
しかし、日本は「財政ファイナンス」を行ってもハイパーインフレの気配すらなく、むしろ消費税増税でデフレスパイラルに逆戻りしそうである。
政府が借金しても良い理由としては、自国通貨を発行できる、自国の中央銀行を持つ国は、万が一の場合は、新たな通貨を発行して、国債を買えば良いと考えているからです。MMT(現代貨幣理論)は、とんでもない理論だと言われていますが、経済学の大きな流れから見ればケインズ経済学を乱暴にしたもといえるかもしれません。
ただし大きく異なる点は、ハイパーインフレにならない限りにおいて、政府はいくらでも借金をして良いという部分です。
MMTの大きな欠陥としては、中央銀行は、新規通貨を発行して国債を購入することは禁止されているという点です。MMTを擁護する人が主張する、国債は中央銀行が印刷して購入するからデフォルトすることがないという理屈は、誤っているということです。
<結論>MMT現代貨幣理論はまだ、確立された理論ではなく、自国通貨を自国の中央銀行が発行できる日本やアメリカにしか適用できないが、景気回復の処方箋として、有効な経済政策である可能性が高い。
「MMT現代通過理論はとりあえず増税回避、財務省攻撃専用」ということにしましょう。
ハイパーインフレになった際、どうするか?きちんちした答えがない理論は危険である。
MMTよりリフレ政策のほうが正解だと思う。
ハイパーインフレになった際、どうするか?きちんちした答えがない理論は危険である。
MMTよりリフレ政策のほうが正解だと思う。
参考サイト
MMT、もっと詳しく! (豪州投資家向けサイトから 2019年4月14日)
2019年5月1日
小黒一正教授の「半歩先を読む経済教室」 2019.06.04
2019/04/30 2019/05/19
MMTは正しいと断言できないと思ったのは、左翼のバーニーサンダースや頭脳がメロリンQの山本太郎、TPP反対の中野某がMMTを己の政策として受け売りしているからだ。
いつもトンチンカンな彼らが支持する理論を支持するには気にはなれない。いつも間違い続ける人間が推す理論は、次も間違いである可能性が高いからだ。
株式市場には先人の知恵の格言が山ほどあるが、その中の名言曲がり屋に向えというものがある。
いつも、外す人の反対が正解だということなのだ。
MMTはまさに曲がり屋に向えかもしれません。
株式市場には先人の知恵の格言が山ほどあるが、その中の名言曲がり屋に向えというものがある。
いつも、外す人の反対が正解だということなのだ。
MMTはまさに曲がり屋に向えかもしれません。






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