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新型短距離弾道ミサイル対処能力を有する地対空誘導弾システム実現のための技術的方策に関する情報提供企業の募集について
令和3年3月31日


情報提供企業の募集

防衛装備庁は、新型短距離弾道ミサイル対処能力を有する地対空誘導弾システムに関して、技術 的方策を検討するに当たり、以下のとおり情報提供する意思のある企業を募集しますので、ご協力 をお願いします。
令和3年3月31日 防 衛 装 備 庁 記

1 募集の目的

本募集は、新型短距離弾道ミサイル対処能力を有する地対空誘導弾システム(以下「本システ ム」という。)に関して、本システムに関連する実績、知見、能力を有する民間企業者のうち、 本システムに関する情報を提供する意思のある企業を募集し、これと適切な意見交換をすること により、技術的方策を検討することを目的とするものです。なお、本件はあくまでも、ライフサ イクル全般を通じて最も費用対効果に優れた装備品の取得を実現していく情報収集の一環であ り、将来の新たな事業開始の決定又は契約業者を選定するための手続きに一切の影響を与えるも のではありません。
 

世界で1.2番を誇る対弾道ミサイル迎撃能力を誇る日米同盟をしり目に、この5年で日米同盟に敵対する国々は従来の対弾道弾ミサイルや対空ミサイルで迎撃が困難な兵器を作り出している。

2017年04月09日

2018年03月20日

2019年02月03日

2019年10月02日

2020年08月23日

こういった由々しき脅威に対し、日米はSM-2.SM-3
GBI(Ground Based Interceptor)の対弾道ミサイル、大気圏内の最終フェーズではTHAAD・SM-6・PAC-3による迎撃態勢を備えてきた。

対弾道ミサイル網に加え日本は、EM(妨害電波)>高出力マイクロ波>レールガン>高出力レーザという世界的に最高鉄壁のミサイル防衛網を構築する計画だ。







だがEM、高出力マイクロ波を突破した脅威に対しイージス艦のSM-2/3で迎撃できなかった脅威、北朝鮮の新型短距離中国のASBM対艦弾道弾/極超音速滑空弾、ロシアの弾道弾/高速巡航ミサイルをミサイルによる迎撃する迎撃ミサイルの開発が始まる。

2017年06月08日
具体的には一昨年報じられた陸上自衛隊の03式中距離地対空誘導弾(中SAM)を改修し、弾道ミサイル迎撃能力を付与するものと思われていますが、従来のロケットエンジンでは飛躍的な性能向上は望めず、ローテティング・デトネーションエンジンを装着した新ミサイルとなるように思います。

2019年12月28日

2021年03月28日

3月末公開された防衛装備庁技術シンポジウム2020にも
高高度迎撃用飛しょう体技術の研究が公開されている。これは、上記の2021-03-28記事「北朝鮮の新型弾道ミサイルを撃墜できるのか?」にも追記しておいたが、再掲します。



研究開発成果 No7 高高度迎撃用飛しょう体技術の研究 
航空装備研究所 誘導技術研究部

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令和3年度には陸上自衛隊の03式中距離地対空誘導弾(中SAM)を改修した高高度迎撃飛しょう体の研究試験が終わり、いよいよ兵器としての具体的に新地対空誘導弾の開発が始まるものと思われます。


ATLAでは、軌道変則弾道弾や滑空弾や極超音速ミサイルを迎撃する為に新地対空誘導弾システムと同時に将来空対空誘導弾の開発を行います。

将来空対空誘導弾は、従来式のロケットモーターと異なる方式を使用するとのことで、ローテティング・デトネーションエンジンを採用する可能性を予想しておりますが、現在開発中のJNAAM新空対空誘導弾と同様にミーティアのダクテッドロケットを採用するかまだ決まっていません。

米国でようやく実用化に目途が立ち日本でもATLAが研究中であり、高高度飛しょう体を迎撃目標とする新地対空誘導弾こそ最適なエンジンである。

私の予想では
新地対空誘導弾システムと同時に将来空対空誘導弾で採用される可能性があると思っています。

将来空対空誘導弾は、C/NK/K/Rの超長射程ミサイルを更にアウトレンジする為におそらく射程500km~600kmを目指す超長射程ミサイルになると思います。もちろんたとえ次期戦闘機の搭載レーダーがいかに高性能化しても、敵機捕捉情報は衛星やイージス艦、AWACS/空自レーダーサイト、無人機、友軍や米軍とのネットワーク網が機能しなければ長距離射程能力は宝の持ち腐れとなってしまいます。

もちろん新地対空誘導弾には高高度を飛しょうする変則弾道弾や滑空弾、極超音速巡航ミサイルを迎撃する能力が求められる為、射程は1000km級で成層圏と宇宙空間の中間である高度100km~300km程度まで到達できる能力が望ましい。

これほどの高性能を安価で実現するには従来型ロケットモーターでもダクテッドロケットも無理であるから、
ローテティング・デトネーションエンジンしかないであろ。


防衛装備庁技術シンポジウム2018

ローテティング・デトネーションエンジンの研究
○安藤友香*1、山田誠一*1、山根喜三郎*1、及部朋紀*1

1.背景及び目的
現在、航空機や誘導武器の推進システムはガスタービンエンジンが主流ではあるが、近年、新たなエンジン形式が注目されており、ローテティング・デトネーションエンジン(以下「RDE」という。)(図 1)はその一つである。
デトネーションとは、衝撃波と火炎が相互干渉しながら超音速で伝播する燃焼のことである。RDE は、それらを円周方向に伝播させることで連続燃焼を可能としたエンジンを指し、ガスタービンエンジンよりも高い熱効率とエンジンの小型化が期待される。未だ十分に作動特性が解明されていないが、推進システムとして適用することができれば、ゲームチェンジャーとなり得る技術である。
本研究は、科学技術者交流計画(ESEP)において、米空軍研究所で RDE の研究を行っていた米軍技術者とともに RDE を仮作し、それを用いて燃焼試験を実施することで、将来の推進システムとして、RDE の実現性の評価を行うものである。

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2.研究の進捗
本研究で仮作した RDE は、米空軍研究所にて実績のある RDE をベースに設計し、現在、水素燃料を使用して、約1秒間の作動確認まで完了している。
作動確認の際は、RDE 内の圧力変動の計測と、燃焼反応によって発生する OH ラジカルの発光を対象とした OH 自発光高速度撮影を実施した。その結果から、図 2 に示すとおり、RDE 内の圧力変動と燃焼反応域の相関及び燃焼現象の超音速伝播が発生していることを確認した。計測した変動は約 3 kHz の周期性をもっており、衝撃波と火炎は、径 147 mm の円周を約 1400 m/s で伝播していることがわかった。また、燃料流量の違いにより、燃焼現象の挙動が変わることがわかった。
今後は、RDE の実用化のための技術課題である冷却機構を備えた RDE を仮作し、長秒時の作動におけるデータを取得することで、作動状態を確認し、RDE の実現性の評価を行う計画である。

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参考文献
1) Scott Theuerkauf, et al., “Experimental
Characterization of High-Frequency
Heat Flux in a Rotating Detonation
Engine”, 53rd AIAA Aerospace Sciences
Meeting, AIAA-2015-1603, 8 January
2015
*1航空装備研究所エンジン技術研究部 エンジンシステム研究室

ローテティング・デトネーションエンジンとは、(回転デトネーションエンジン:Rotating Detonation Engine:RDE)、ロケットの軽量化と高速化、簡略化を可能にする新技術で、液体ロケットで用いる水素と酸素による従来型の液体ロケットではなく固体ロケットのような単純で安価な夢のエンジンであり60年前より構想されていたものです。




また、中SAM(改)を開発していた2012年の資料となるが、
9年前に構想していた中SAM(改)の次世代地対空ミサイル、NSAMそのものが漸く現実化へ動きだした。

地対空誘導弾の将来構想
~Plug&FightNetworkSAM(NSAM)~
航空装備研究所 誘導武器技術研究部
https://www.mod.go.jp/atla/research/dts2012/R3-6p.pdf

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