21歳「ゲーマー」米空軍州兵による機密漏洩、「情報機関に利用された」説も
拍子抜けするほど軽い動機、本当に「仲間に現実を知らせたかっただけ」なのか
【JBpress】2023.4.16(日)木村 正人

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4月13日、国家防衛機密を承認なく移動、保持、転送した疑いで逮捕された空軍州兵のジャック・テシェイラ容疑者(提供:Air National Guard/ZUMA Press/アフロ)

(国際ジャーナリスト・木村正人)

オタクの能天気さと国家安全保障の物々しさ
[ロンドン]米国家安全保障に関わる最高機密を不正に持ち出し、保持、送信したとして米マサチューセッツ州の空軍州兵ジャック・テシェイラ被告(21)を逮捕したと4月13日、メリック・ガーランド米司法長官が発表した。14日起訴されたテシェイラ被告はゲーマーと銃オタクのオンライングループの管理者だった。

 自宅のデッキで本を読んでいたテシェイラ容疑者は赤いショートパンツにTシャツ姿で、武装した米連邦捜査局(FBI)の捜査官に連行された。自分がしでかした事の重要性すら理解できない能天気なオタクと国家安全保障を守る物々しさ。ちょっと間の抜けたコントラストが今回の漏洩事件の特異性を物語る。

 テシェイラ容疑者は2019年、軍に入隊し、オーティス空軍州兵基地に配属された。米空軍通信システムの技術支援スタッフだった下級州兵がどうして米国の「最高機密」を入手できたのか。米紙ワシントン・ポストによると、21年以来、最高機密のクリアランスを保持していたテシェイラ容疑者は「合同世界情報通信システム(JWICS)」にアクセスできた。

 持ち出した数百の情報にはウクライナの防空網の穴、世界のリーダーのハイレベルな会話に関するヒューマン・インテリジェンスの要約、米国がスパイ活動に使用している高度な衛星技術に関する情報、イランや北朝鮮、英国、カナダ、韓国、イスラエルなど同盟国と敵対国に関する情報も含まれていた。

「彼は男であり、神話だった。そして伝説でもあった」
 同紙によると、テシェイラ容疑者が人種差別や反ユダヤ主義を叫んだあとライフル銃をぶっ放す動画が残っている。

 オンライングループのメンバーは「彼は米国を愛していたが、その未来に自信を持てなかった。一日の終わりに、彼は他のどの国よりもこの国の側に立つだろう」と証言している。

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ソーシャルメディアに投稿されたジャック・テシェイラ容疑者の「自撮り写真」(写真:REX/アフロ)
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 オープンソース・インテリジェンスを使ってロシアの嘘を見破ってきた「ベリングキャット」のアリック・トラー氏と協力して米紙ニューヨーク・タイムズが容疑者を特定してわずか1時間半後の逮捕劇だった。テシェイラ容疑者は自分に惹かれる若者に実際の戦争を教えたいと語っていたとグループのメンバーは同紙に語っている。

「コロナ・パンデミックの孤立の中で、若い男性や10代の少年ら20~30人が集まり、銃を愛することで絆を深め、ミーム(時には人種差別的なもの)を共有し、戦争をテーマにしたビデオゲームで遊ぶ場所としてスタートした」。それがゲーマーに人気のチャットプラットフォーム「ディスコード」に設けられたグループ「サグ・シェイカー・セントラル」だった。


 その中でテシェイラ容疑者は「O.G.」と呼ばれる非公式のリーダーだった。昨年夏ごろから機密情報をグループ内で共有するようになり、ウクライナ戦争の詳細な地図、ロシア軍の評価など数百ページの機密文書を投稿していた。

「誰もがO.G.を尊敬していた。彼は男であり、神話だった。そして伝説でもあった」(メンバーの1人)

発端はオタクの無邪気な自己顕示欲
 両紙によると、テシェイラ容疑者はロシアや中国のスパイではなく、米外交公電を内部告発サイト「ウィキリークス」に流出させた元米陸軍兵チェルシー・マニング氏、米英情報機関の市民監視を告発した米国家安全保障局(NSA)元局員エドワード・スノーデン氏のような内部告発者でもなかった。

 世間を騒がせた機密文書も「サグ・シェイカー・セントラル」のメンバー20~30人だけで共有し、外部には決して持ち出さない約束になっていた。しかし今年2月後半、メンバーの1人が持ち出し、ソーシャルメディアで拡散していった。

「彼は反戦主義者で、世界で何が起こっているのかを友人たちに知らせたかっただけだ」(ニューヨーク・タイムズ紙への証言)

 オタクの無邪気な自己顕示欲が漏洩事件の発端だった。最初、テシェイラ容疑者は職場で機密文書を書き写していたが、見つかるかもしれないと心配になって、印刷した文書を自宅に持ち帰って写真に撮るようになった。同紙によると、流出した情報の多くは、JWICSのコンピューター端末にアクセスできる人なら誰でも簡単に入手できるという。
端末を通じて米情報機関や米軍の個別部隊の「ポータルサイト」を閲覧できる。米中央情報局(CIA)や米国防情報局の機密レベルや最高機密レベルのポータルサイトでは地域やテーマごとに分けられたトップページに世界の出来事に関する短いエピソードが掲載されている。機密文書は端末で簡単に印刷できるという。

漏洩事件のたび強化されるセキュリティーチェック
 ロイド・オースティン米国防長官は「米情報機関および省庁間のパートナーとの緊密な連携の下、今回の不正な情報公開が国家安全保障に与える影響を引き続き検討していく。わが国の機密を保護するために必要な追加措置を取ることを躊躇しない。米国防総省内の情報へのアクセス、説明責任、管理手続きの見直しを行うよう指示した」と再発防止を誓った。

 米国防総省報道官は「機密情報がオンラインや他の場所に掲載されたからと言って必ずしも機密解除されたわけではない。国家安全保障に影響を及ぼす恐れがあるため、機密情報を議論したり確認したりすることはできない。われわれの職員や同盟国、パートナーの安全やセキュリティーにも影響する」と強調した。

 1971年、米国のベトナム戦争を総括した機密文書「ペンタゴン・ペーパーズ」を漏洩したダニエル・エルズバーグ氏に始まり、2010年のマニング氏、13年のスノーデン氏と漏洩事件は後を絶たない。そのたびセキュリティー・クリアランスは強化され、イントラネットの情報端末の使用規則は厳格化されてきた。

しかしソーシャルメディアのフェイスブックやユーチューブ、ツイッターの普及で国家機密を取り巻く環境は激変した。元米国防情報局長マイケル・フリンは「かつて有益な情報の90%は秘密ソースから得ていたが、ソーシャルメディア登場後はオープンソースに変わった」と指摘している。情報共有は中露に代表される権威主義国家と戦う重要な手段になった。

機密の多くがネット上の情報と大差なかった
 2014~15年、米国防総省の顧問弁護士を務め、最高機密レベルのセキュリティー・クリアランスをパスしたオナ・ハサウェイ氏は米外交誌フォーリン・アフェアーズへの寄稿で「私が目にする機密文書には、徹底した身元調査を経て信頼される立場に置かれた人だけがアクセスできる国家安全保障上の機密が含まれていると思いこんでいた」と打ち明ける。

 しかし、その多くがインターネットで公開されている情報と大差なかった。例外的に世間より数時間、数日早く知った情報もあったが、機密資料の大半は平凡な内容だった。「時代は変わり、政府の情報源は民間の情報源に対する優位性を失いつつある。新しい監視・モニタリング技術のおかげで民間情報は政府情報より、時にはるかに優れている」と指摘する。

 17年当時で400万人のセキュリティー・クリアランスと約5000万件の文書を機密扱いするのに約180億ドル(約2兆4000億円)の血税が使われた。正義感の強いオタクが集まる「ベリングキャット」はソーシャルメディアなど公開されているデータを分析するオープンソース・インテリジェンスという手法で情報機関や捜査当局を上回る成果を上げてきた。


 英政府通信本部(GCHQ)で働いていた翻訳者キャサリン・ガン(旧姓ハーウッド)さんはイラク侵攻が迫っていた03年1月、米NSAから6カ国の国連事務所を盗聴する秘密作戦への協力を要請するメールを見て衝撃を受ける。盗聴作戦はウィーン条約に違反する恐れがあるとして英日曜紙オブザーバーにリークして逮捕されてしまう。


「世間に売られている話はあまりにも出来すぎている」
 最終的に検察側が証拠の提出を拒否したため、事件は取り下げられる。その経緯は英女優キーラ・ナイトレイがキャサリンさんの役を演じた19年の米英映画『オフィシャル・シークレット』で詳しく紹介されている。キャサリンさんに今回の漏洩事件をどう見るか連絡を取ると「この分析はとても信用できる」と返信メールである記事のリンクを送ってきた。


 筆者は元CIA情報官ラリー・ジョンソン氏だ。筆者にその信憑性は分からない。

 しかし情報機関の裏を知る人たちは主要メディアを通じて米英情報機関が垂れ流す情報をそのまま鵜呑みにすることはないようだ。

 ジョンソン氏は「彼のような下位レベルの人間がCIA作戦センターの報告書のような文書をプリントアウトしていたら目を引くだろう」と解説する。


「この若者について現在、世間に売られている話はあまりにも出来すぎていて、私には煙幕のように見える。テシェイラ容疑者は人種差別、反ユダヤ主義、銃愛好家で、唯一欠けているのはドナルド・トランプ前米大統領の支持者が好むMAGA(Make America Great Again)キャップをかぶっていなかったということぐらいだ」

 ジョンソン氏はリークの可能性の一つとして「バイデンチームが無能であり、海外での米国の利益を危険にさらしているというミームを助長する」と分析する。テシェイラ容疑者は情報機関の謀略のコマとして本人も気づかないうちに使われたに過ぎないのか?

 ウクライナの大反攻を控える微妙な時期だけに今回の漏洩事件をどう見れば良いのか、判断は難しい。


機密は国家にとって不都合な真実を隠すための方便として使われる
 ソーシャルメディアの発達でロシアのような権威主義国家でも秘密を保つのがほぼ不可能になった。時代錯誤の秘密主義がロシア軍を大混乱に陥れた。

「ペンタゴン・ペーパーズ」のエルズバーグ氏はかつて筆者に「すべての機密は国家にとって不都合な真実を隠すための方便として使われてきた」と語ったことがある。

 そして、すべてのリークには誰かの意図が隠されている。

 米ピュー研究所の世論調査では、米国のウクライナ支援はやり過ぎだとの声は米国内で昨年3月の7%から今年1月には26%に増えている。共和党支持者ではこの数値は9%から40%に膨らんでいる。米国世論の後押しがなければウクライナは勢いを保てなくなる。今回の漏洩事件が米国の世論形成にどんな影響を与えるのか予断を許さない。
21歳のゲーマー州兵による単純な情報漏洩?、皆さんもそんなわけがないだろうと思うように私もそう思いません。

https://youtu.be/fdvwHyFvzZ4
ロシア中国関与説もなきにしもあらずですが、状況から判断すると、米政府内部からのリークであると考えるとする説を私は信用したい。

毎度おなじみ及川幸久さんが紹介するバイデン側近とCIAなどの情報機関との対立による情報機関側のリーク説。これだろう。情報元は
オンラインジャーナル「ストラテジック・カルチャーファンデーション
Strategic culture foundation」に投稿されたジャーナリストペペエスコバール氏はペンタゴンの自作自演説。反バイデン情報はすべて陰謀論とする奥山真司/和田憲治さんの「アメ通LIVE!」/THE STANDARD JOURNALといった反トランプ側の主張は説得力に欠る。
バイデン政権内部、バイデンさ側近、ブリンケン国務長官、サリバン大統領補佐官らとCIAなどの情報機関側との対立があるとの説です。
バイデン政権を放置した場合、米露が核戦争へと進んでしまうのではないかと懸念しており、米ロ核戦争を回避するために、今回の情報漏洩事件を引き起こした可能性があると言う説に説得力を感じます。
バイデンとその側近達はもはや民主主義をないがしろにしており、バイデン政権内部でバイデン側近達の暴走に危機感を感じたホワイトハウスの誰か(情報機関関係者?)今回の大量の機密情報を リークしたということになっているのではないか?それがエスコバール氏のオピニオン記事である。
エスコバール氏は リーク情報が本物か偽物かは別として議論の余地のない結論は「アメリカがロシアに対して 戦争状態にある」ということであると主張しています。
ウクライナ紛争というのは表面的にはアメリカNATO対ロシアの 代理戦争とされてますが、実際はすでにアメリカとロシアが直接 戦争状態になっていて議論の余地のないことが今回のリークで暴露された。リークされた機密情報の中に米国はゼレンスキー大統領を盗聴していた
アメリカはウクライナの味方であるはずなんですが、アメリカはゼレンスキー大統領を盗聴していた。
実際12月無人機を使ってロシアリャザニ州のジャギレボ空軍基地とサラトフ州のエンゲリス空軍基地をウクライナのドローン攻撃を受けた。更にウクライナはロシアロストフ州にある軍事拠点の攻撃を計画していた。ロストフ州はウクライナの東部に隣接し、そこには軍事拠点があり、米国に無断で無人機で攻撃したいということをゼレンスキー計画していたらしい。
これをアメリカ側は盗聴して知ってた。とそれがこのリーク文章の中で出てきます。ゼレンスキーの動きはロシアとNATOを直接戦争させる可能性が十分あるとをペンタゴンの側は察知し「やばい。これは宜しくない」と思っていた。
ところがホワイトハウスのバイデンとかブリンケンだとかサリバンはまたペンタゴンと違った考えだった。とのこと。それからこの機密文書に入ってた内容として
NATOの加盟国であるフランス アメリカ イギリス ラトビアの100人弱の特殊部隊がすでにウクライナの内部で活動しているとこの情報が出てきます。そして「アメリカの情報機関は先ほどのゼレンスキーをはじめ、それからアメリカの同盟国である「ファイブ・アイズ」のすべての同盟国、そしてイスラエルを盗聴していることも確かである」というのが今回のリークで分かった。ここにファイブアイズだとかイスラエルが出てくる。
現在スラエルが大変なことになっている。首相に返り咲いたネタニアフが、自分が裁判所に裁かれている為裁判所の判決のシステム、三権分立のシステムを変えようとしている。それに対して国民が大反対の反ネタニアフの巨大なデモをやっている。このデモをイスラエルの情報機関であるモサドがやっているとリークされている。イスラエルのモサドがネタニアフ首相の最高裁改革案に反対するデモを支援していたという大きなニュースです。
またペンタゴンがロシア国防省の通信に直接アクセスできることもリークされている。
実はペンタゴンは今戦っているロシアの国防省の通信に直接アクセスできるという立場にあります
ペンタゴンは情報を取り放題です。これがこの機密文書に出てくる情報であり、これがロシア側にも伝わってしまったわけです。「、今回の機密情報のリークでペンタゴンにとって非常にまずかった部分として
ペンタゴンの制服組のトップであるミリー統合参謀本部議長がこれまで「ロシア兵は10万人以上死亡しており、ロシアは10万人以上の損失を出しているんだ」というふうに公言していました。米議会でも宣誓して証言していたは。しかしこのリーク文書では「死者の数はロシア側は16,000から17,500であり、ウクライナの方が71,000人だ」というのが書かれている。これは全然違うじゃないかとということになります。フォックスニュースのタッカー・カールソンあたりは「ウクライナ戦争について私たちが聞かされてきたことは全て嘘だったんだ」というふうに今批判しています。ミリー統合参謀本部議長はこれを実際に議会で証言しているので、偽証罪になりかねない。リーク元がペンタゴンとなると不自然だが、そしてこの機密文書の信憑性も疑われている。リーク文書には再編集された形跡がある。
それもこの文書はかなり粗雑な作業によって再編集されているという指摘があるらしい。
データの裏付けがない話が出てくる
昔のソ連と今のロシアの兵器について、コード表示というのが別になっているらしいんですね
NATOの中ではソ連時代と今のロシアとでは兵器のコード表示をきちっと分けているらしいんですけど、それがこの文書の中ではもう乱雑に混在していると
これは普通は起こらないらしいんです
だからどう見てもこの文書は機密文書にしてはおかしいと判断されています。兵器のスペルの間違いが結構あるらしく、こういう機密文書でスペルの間違いはありえないらしい。
さかしながら、この機密文書からアメリカとNATOはロシアと既に戦争状態にある
この意味することは実はとんでもないことではないかとエスコバール氏は指摘しています。アメリカ NATOが既にロシアと直接戦争状態にあり、もはやこれは代理戦争ではない。
き機密文章の公開が多少の問題点が、あるとしてもわたしは意図的であると感じている。シーモアハーシュ氏の例の爆弾スクープ、例のメルドストーム爆破はバイデンの指示であった問題、
ドイツのショルツ元首相はアメリカのネオコンに利用された。
ネオコンはショルツを使って ドイツをロシアから切り離そうとした。
ショルツこの前までのドイツはロシアとがっちり組んで ノルドストリームでつながっていた。
でもネオネオコンはショルツを利用してドイツをロシアから切り離そうとした。
ショルツはバイデンのノルドストリーム爆破のテロ攻撃を 事前に聞いていたので、共謀としてこれにに関与している。
NATO側から そして アメリカ側からもこういう人が何にも出てくるはずだという話です。
アメリカのバイデン政権の ジョン・カーヴィー報道官
この人 は正直 あまり評判の良くない報道官であり、頭が悪いということで評判なんですけど
このジョン・カーヴィー報道官がマスコミに対して、今回のリーク文書に関して報道しないようにと求めている。
「彼の発言自体が 笑われてしまっているんですが
そもそも 機密文書を一般に公開しないというのは 政府の仕事です
こういう情報を一般に報道するのは マスコミの仕事である。これは絶対 両方違うはずなのに、バイデン政権は 自分たちの腐敗の結果 内部が分裂し、こういう機密文書を 秘密にしておくことができなかったのでマスコミにこの機密を公開しないようにすることを求めた
つまり 内部でこういう分裂が起きないようにするっていうのが 政府の仕事だったのにそれができなかったので マスコミさんやってくださいって政府が言っている
これもお門違いということになるんですが、それに対して アメカの主要メディアは今、この機密文書の内容よりもリーク元について調査するのにほとんどのエネルギーを 費やしているというのが現状です。
ということで ちょっとアトランダムに いろんな点を一遍に紹介しました
要は これは自作自演なんじゃないですかということです。
またしても米政府はいろんなことを騙そうとしている
もしくは バイデン政権の中の内部分裂が かなり深刻になっているのではないかという兆候かもしれません






機◎情報流出で何がわかった?ロシアの戦車、残りわずか?ウクライナのミサイルが尽きる?など