気が付くと令和5年度の事前の事業評価 評価書一覧が、更新されていました。

令和5年度 事前の事業評価 評価書一覧

  項目名          政策評価書     
1 戦闘支援型多目的USVの研究 要旨 本文
2 護衛艦用新戦闘指揮システムの研究 要旨 本文
3 将来EMP装備適用技術の研究 要旨 本文
4 短波帯表面波レーダ(固定式)の研究 要旨 本文
5 スマート電波デコイ技術の研究 要旨 本文
6 低電力通信妨害技術の研究 要旨 本文
7 統合対空信管の研究 要旨 本文
8 装甲車両の近代化に関する研究 要旨 本文
9 無人化砲塔技術の研究 要旨 本文
10 電子作戦機の開発 要旨 本文
11 新艦対空誘導弾(能力向上型) 要旨 本文
12 高速高機動目標対応レーダの開発 要旨 本文
13 新地対艦・地対地精密誘導弾 要旨 本文
14 次期中距離空対空誘導弾 要旨 本文
15 無人水陸両用車 要旨 本文
16 12式魚雷(魚雷防御機能等付与型)の開発 要旨 本文
17 GPIの共同開発 要旨 本文

1.戦闘支援型多目的USVの研究から
令和6年度概算要求の概要 17/54に突如○ 戦闘支援型多目的USVの研究(245億円)
警戒監視や対艦ミサイル発射等の機能を選択的に搭載し、有人艦艇を支援するステルス性を有したと、どう見てもUUV/無人潜水艦にしかみえないのでまさかUUV(Unmanned Underwater Vehicle)が正しくUSVは誤字誤植?と一瞬思った、だが予算要求のPDF「間違うわけがないとも思うので、USVってUnmanned Submarine Vehicleの略なのかとも思ったが、ご丁寧に同ページ内に ※USV:Unmanned Surface Vehicle (無人水上航走体)と注釈があり基本水上艦である。今後、おおむね10年後までに、無人アセットを用いた戦い方を更に具体化し、我が国の地理的特性等を踏まえた機種の開発・導入を加速し、本格運用を拡大する。

3 無人アセット防衛能力(略)艦艇と連携し、効果的に各種作戦運用が可能な無人水上航走体(USV)を開発・整備する。(略)Ⅸ いわば防衛力そのものとしての防衛生産・技術基盤
2 防衛技術基盤の強化(4)無人アセット 水上艦艇の更なる省人化・無人化を実現するため、無
人水上航走体(USV)に関する技術等の研究を継続する。



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戦闘支援型多目的USV

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[Ddog妄想]この図では確認できないが水上走行時は水中翼もしくは水中翼的な装置でかつての1号型ミサイル艇なみの高速46ノットも出るが水中翼をたたみ低速可潜モードで長時間長距離モードに変化するのせはないかと思う。機関はガスタービンエンジン(水上高速疾走充電時)+全固体電池(母艦でのプラグイン充電可・・低速哨戒・潜水モード) 大きさは三菱重工が開発中のFFM搭載用水上無人機(USV)WHALE長さ8.8m×幅3.05m×高さ6.35m(マスト展張時)。重さは約6トン
[Ddog妄想]多目的USVも長さ10m前後と思われる。
[Ddog妄想]艦橋の前部が潜水もするので小型水密のVLSでミッションによりモジュールを交換
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三菱重工が開発中の水上無人機(USV)WHALE



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USV(供試器材)の試験的運用(イメージ)
試験的運用イメージ上でこのイラストのUSVと思しきUSVは水上を疾走している。
戦闘支援型多目的USVについて8月30日記事「新型FFMイメージ図公開 新型FFM詳細を考察する」を追記している中で妄想全開で書いたが
令和5年度の事前の事業評価が更新されたの政策評価書を加味したうえで再考察してみたい。

令和5年度 政策評価書(事前の事業評価)要旨 から
戦闘支援型多目的USVの研究で防衛技術基盤の強化よある技術実証機であるが、本文中に「令和13年度に建造が見込まれる護衛艦への搭載が予定され ている。」とあるので兵器化が見込まれている。

「 警戒監視や対艦ミサイル発射等の機能を選択的に搭載し、有人艦艇 を支援するステルス性を有した無人水上航走体(USV(※))を研 究する。 (※) USV(Unmanned Surface Vehicle)」
有人艦艇とはFFM哨戒艦、13DDむらさめ型後継艦以降型DD汎用護衛艦のことだと思う。

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○ 「総事業費(予定) 約245億円(研究試作総経費) ○ 実施期間 令和6年度から令和9年度まで研究試作を実施する。また、本事業 成果と合わせて、令和8年度から令和12年度まで所内試験を実施 し、その成果を検証する(所内試験のための試験研究費は別途計上す る。)。

○ 達成すべき目標
潜水航行技術の確立 
可潜艦=水中にも潜ることができる(水上)艦の実現将来的には有人戦闘艦艇の可潜艦への足掛かりとなる研究となると思う


自動運航関連技術の確立 
 遠隔操作ではなく自律運航・・・・潜水艦自動追跡ロボットのDARPAのSea Hunterは大いに参考にする技術だ。


あくまでもしいていえば潜水艦自動追跡ロボットのDARPAのSea Hunterしか思い浮かばない。



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ミッションモジュール関連技術の確立
大失敗した米海軍沿岸域戦闘艦LCSのアイデアですが船体前半を小型水密VLSでできたモジュールで簡単に入れ替えることで多くのミッションを行う
 あくまでも潜水可能な水上艦ですので小型水密VLSをミッションごとに入れ替える
本文に「警戒監視や対艦ミサイル発射等の機能を選択的に搭載し」とあるので、この対艦ミサイルについては小型の戦闘支援型多目的USVが発射可能の対艦ミサイルはまさか12式地対艦誘導弾(12SSM/SSM-1改)を発射する意味はなく対戦車/対上陸用舟艇の中距離多目的誘導弾/中距離多目的誘導弾改か、その発達型(打ちっぱなし型)を搭載すると思う。
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中距離多目的誘導弾
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戦闘支援型多目的USVの基本武装として短魚雷を船体下部より発射するように見える。

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12式短魚雷の後継魚雷 が搭載される可能性が高いが12式短魚雷の後継魚雷は「12式魚雷」に、魚雷防御機能を付加されたものになり母艦である護衛艦を魚雷UUVなどの水中兵器から遠距離で防御する機能を持つことになる。
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そこで戦闘支援型多目的USVの
基本モジュールは警戒監視のシーハンター的なASW対潜ミッション12式短魚雷の後継魚雷+中距離多目的誘導弾改小型対艦ミサイル
揚陸支援(上陸用車両護衛)/特殊部隊排除バージョン

島嶼奪還作戦に投入される陸上自衛隊のAAV7水陸両用車などの護衛/島嶼部に上陸した特殊部隊をスイッチブレードや徘徊型UAVで攻撃
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中距離多目的誘導弾改+スイッチブレードや徘徊型UAV「Hero-120」 +12式短魚雷の後継魚雷
掃海ヴァージョン
機雷処理用ロケット弾+
対空対戦車誘導弾である中距離多目的誘導中心に搭載し 揚陸支援/特殊部隊排除地上戦支援バージョンでは中距離多目的誘導弾の他スイッチブレードや徘徊型UAV「Hero-120 を格納した小型VLSコンテナを搭載。対潜水艦戦闘バージョンでは12式短魚雷コンテナを搭載、掃海ヴァージョンでは遠隔操縦式掃海具機雷処理用ロケット弾/を搭載する12式短魚雷の後継魚雷+中距離多目的誘導弾改小型対艦ミサイル
複数USV連携技術の確立
複数隻のUSVを同時運用した際に、AI等を用いて複数の無人アセットを同時制御する能力USV船隊(フリート)内で運航データを共有する 技術を確立する。
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