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陸上装備研究所 機動技術研究部 車体・動力研究室

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陸上装備研究所の展示パネルから
http://ddogs38.livedoor.blog/archives/18205776.html
上の図は、陸上装備研究所の展示パネルにあった将来のファミリー化した場合のバリエーションなのだが、右四輌は左から歩兵戦闘車(MICV)。兵員輸送車(APC)装輪機動戦闘車、NBC防御車輛だろうが、一番左側の車両がなんだか不明だ。おそらくハイブリット車両が有する発電能力を活かした車輛、つまり高指向エネルギー兵器搭載車輛のかもしれませんので、。
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令和5年度の事前の事業評価 令和5年「事前の事業評価」の8、「装甲車両の近代化に関する研究」で装甲車両の近代化に向けた研究」にようやく着手する方針を明らかにしました。
8装甲車両の近代化に関する研究要旨本文
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防衛省は戦車などの装甲車両について、「現代戦においても領土保全に極めて重要な戦力」としています。ただ、タンデム弾頭付対戦車ミサイルや自爆型無人航空機により、トップアタック(上方からの攻撃)に対する脆弱性が顕在化しており、これらの脅威に対応する必要があるとしています。 
 ロシアによるウクライナ侵攻では、ロシア軍の戦車部隊が対戦車ミサイル「ジャベリン」によって大きな被害を受けています。また、双方が自爆型無人機を大規模に投入し、車両に被害を与えています。諸外国では、戦闘車両の装甲やシステムは逐次近代化され、戦闘力の向上が図られてきました。ところが日本は予算の関係から空海重視で装甲車両は常に後回しにされ財務省が中心となって戦車廃止論が主張され装軌式装甲車両は採用後50年が経った73式装甲車を筆頭に絶滅危惧種天然記念物状態に追いやられてきました。
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73式装甲車

今回の研究は、こうしたウクライナ侵攻戦争での状況を観る限り確かに装甲車両は歩兵の携行兵器によって簡単に撃破されまくりロシアは大量の在庫車輛があっというまに在庫がなくなってしまった。では装甲車両は不要であるか? 令和5年度 政策評価書(事前の事業評価)要旨↓

装甲車両は現代戦においても領土保全等に極めて重要な戦力であ る。一方、タンデム弾頭付対戦車ミサイルや自爆型無人航空機による トップアタックへの脆弱性の顕在化等、脅威への対応の必要性も明ら かとなっている。これらの脅威への対応等のため、逐次装甲車両を改 善・更新している諸外国に後れを取らぬよう、我が国としても既存の 装甲車両の改善・更新を行う必要がある。 また、改善・更新へ向けては、各種運用に対応するため、様々なシ ステムや装置等を搭載する必要があり、車両としての基盤(スペース、 ペイロード、電力等)の確保が必要である。 ○ 効率性 これまでの先行的研究の成果であるハイブリッドエンジンに関す る要素技術や耐弾・耐爆に関する要素技術の知見を活用し、研究開発 の効率化が期待できる。 ○ 有効性 本研究の成果は、装軌車両・装輪車両をはじめ中型及び大型の様々 な装甲車両の改善・更新に活用できるとともに、将来の UGV(※) にも活用することにより、同車両の機能・性能の向上を図ることがで きる。          

 


 防衛省は「事前の事業評価」で、「脅威に対応するため、逐次装甲車両を改善・更新している諸外国に後れを取らぬよう、我が国としても既存の装甲車両の改善・更新を行う必要がある」と研究の必要性を説明しています。当ブログの読者であれば陸自装備実験隊が富士演習場で極秘に共通装軌車体(APC型、FV型等を開発実験を行っている。
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https://pbs.twimg.com/media/FG5cyZBaIAoC9DM?format=jpg&name=small

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https://twitter.com/kusurou_/status/1472216471606800384/photo/1

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https://twitter.com/kusurou_/status/1472216471606800384/photo/2


はたしてこの試作車輛の立ち位置は今後どうなるかわからないが新規に開発されるものは小型高出力ハイブリッド動力システムが採用される。

北海道の第7師団等に配備されている73式や89式の装軌式装甲車をまとめて水陸両用車のファミリー車で更新するのもわるくはない。また開発された装甲車両はUGV化する方向らしい
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装軌車両・装輪車両をはじめ中型及び大型の様々な装甲車両 の改善・更新に活用できるとともに、将来の UGV(※)にも活用することによ り、同車両の機能・性能の向上を図ることができる。 (※) UGV(Unmanned Ground Vehicle):陸上無人機 




令和6年度概算要求の概要の53/54
(参考)
経済財政運営と改革の基本方針2023(令和5年6月16日)(抜粋)

第3章 我が国を取り巻く環境変化への対応 1.国際環境変化への対応 (1)外交・安全保障の強化 戦後最も厳しく複雑な安全保障環境に対応すべく、国家安全保障戦略等【注 1】に基づき、2027年度までの5年間で防衛力を抜本的に強化する。その際、 スタンド・オフ防衛能力、統合防空ミサイル防衛能力、無人アセット防衛能力、 領域横断作戦能力、指揮統制・情報関連機能、機動展開能力・国民保護、持続 性・強靱性の7つの柱を重視し、現有装備品を最大限有効に活用するため、可 動状況の向上や弾薬・燃料の確保、主要な防衛施設の強靱化への投資を加速す るとともに、将来の中核となる能力を強化する。
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8装甲車両の近代化に関する研究要旨本文
9無人化砲塔技術の研究要旨本文
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○ 達成すべき目標
ア 自動シーケンス技術の確立
イ 自動測合技術の確立
ウ 弾薬切替技術の確立
陸上無人機における戦闘を実現す るための弾薬の装てん及び目標に応じた弾薬への諸元伝送を可能と する無人化砲塔技術について研究する。
これまでの陸上戦闘では、有人戦闘車両による戦い方が主流であっ たが、近年におけるUGV(※1)又はUAV(※2)等の無人機を 投入した戦い方への対処のため、無人化砲塔技術を確立する必要があ る。 (※1) UGV(Unmanned Ground Vehicle):陸上無人機 (※2) UAV(Unmanned Aerial Vehicle):無人航空機

過去軽量戦闘車両システム40mmCTA機関砲型将来装輪戦闘車両 などの無人化砲塔が研究されてきたので、過去の成果を応用するだけでいいのでは?


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令和5年度 事前の事業評価 評価書一覧

  項目名          政策評価書     
1戦闘支援型多目的USVの研究要旨本文
2護衛艦用新戦闘指揮システムの研究要旨本文
3将来EMP装備適用技術の研究要旨本文
4短波帯表面波レーダ(固定式)の研究要旨本文
5スマート電波デコイ技術の研究要旨本文
6低電力通信妨害技術の研究要旨本文
7統合対空信管の研究要旨本文
8装甲車両の近代化に関する研究要旨本文
9無人化砲塔技術の研究要旨本文
10電子作戦機の開発要旨本文
11新艦対空誘導弾(能力向上型)要旨本文
12高速高機動目標対応レーダの開発要旨本文
13新地対艦・地対地精密誘導弾要旨本文
14次期中距離空対空誘導弾要旨本文
15無人水陸両用車要旨本文
1612式魚雷(魚雷防御機能等付与型)の開発要旨本文
17GPIの共同開発要旨本文


令和6年度概算要求の概要