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カテゴリ: 国家戦略(予算インテリジェンス)

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現在防衛装備庁は6種類の対艦・島嶼防衛用スタンドオフミサイルを開発している。
12/14佐藤防衛副大臣のTwitterに島嶼防衛用新地対艦誘導弾の最終突入時に変則軌道を描いて突入するイラストがツイートされた。

この変則的に動く最終突入時のイラストだと何だか055型に似た艦に直撃しなさそうですが・・・もしかして艦上空で爆発し、艦上の電子機器を全て破壊するのかもしれません。

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新SSM(島嶼防衛用新地対艦誘導弾)

私が編集した対艦ミサイルの系譜には航空自衛隊空中発射の項に分類していました。理由は地上や艦上からも発射可能とされているが、イラストを見る限り地上や艦上から発射するのに必要なブースターが描かれていなかった為だ。

1000km超の射程とイージスアショア搭載艦に搭載するのはこのミサイルにブースターを付けたものとなるだろう。

【読売】2020/12/18 19:40
 
政府は18日、新たなミサイル防衛システムの整備に関する閣議決定で、国産の長射程巡航ミサイル「スタンド・オフ・ミサイル」を開発することを正式表明した。安倍前首相が年内のとりまとめを求めていた敵基地攻撃能力を含む「ミサイル阻止」の新たな方針の決定は来年以降に先送りした。

 長射程巡航ミサイルは、陸上自衛隊の「12式地対艦誘導弾」を基に、5年かけて開発する。敵ミサイルの射程圏外から攻撃できるようにするため、現在の百数十キロ・メートルの射程を約1000キロ・メートルまで伸ばし、艦船や戦闘機にも搭載できるようにする。

 閣議決定は、公明党の慎重姿勢も踏まえ、「抑止力の強化について、引き続き政府において検討を行う」とするにとどめた。ただ、新たなスタンド・オフ・ミサイルは北朝鮮全土や中国沿岸部などに届くため、将来的に敵基地攻撃への活用も可能とみられる。

 開発理由について、閣議決定は「島嶼とうしょ部を含む我が国への侵攻を試みる艦艇等に対して、脅威圏の外から対処を行うため」とした。来年度予算案に335億円の開発費を盛り込む。

 一方、政府は同じ閣議決定で、地上配備型迎撃システム「イージスアショア」の配備断念を受けた代替案として「イージス・システム搭載艦」2隻を建造することも明記した。

 イージス・システム搭載艦は、弾道ミサイル防衛を主任務とするが、巡航ミサイルを迎撃できる「SM6」も搭載する方向だ。そのほか対艦、対潜能力を持たせるかどうかなど、詳細な設計は今後検討する。来年度予算案に調査費など17億円を計上する。

 岸防衛相はこの日の記者会見で、「閣議決定に基づき、国民の命と平和な暮らしを守り抜くため、引き続き着実に防衛力の強化を図っていく」と述べた。

この読売の記事を読むと、まったく何を今更いっているのか私には理解できない。もうすでに射程1000km超のミサイルは3種類開発しており、
12式地対艦誘導弾(改)はとっくに開発は行われており、せいぜい500km程度だろう。それを12式地対艦誘導弾(改)を1000km級にするというのか?現在開発中の亜音速の巡行ミサイルで射程が1,000km超級と思われる。

どうやら12式地対艦誘導弾(改)と新SSM(島嶼防衛用新地対艦誘導弾)の区別がついていないようだった。
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また、佐藤大臣は、哨戒機用新空対艦誘導弾とASM-3改 極超音速ミサイルの開発について言及していない。


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佐藤防衛大臣も、読売も防衛省が導入を予定している3種類のスタンドオフミサイルについても言及っされていない。

①「JSM」航空自衛隊のF35戦闘機から発射する射程500kmのスタンド・オフ・ミサイル
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「JASSM(ジャズム)」F15戦闘機から発射する射程900kmの対地対地ミサイル
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「LRASM(ロラズム)」同じくF-15から発射する射程900kmの対地/対艦ミサイル
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また、日本が開発中の極超音速ミサイルについての認識が読売新聞も佐藤氏も、比較的正確な現代ビジネス記事も正しく認識していない。


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日本が開発中のスタンドオフミサイル6種

①12式地対艦ミサイル改
②哨戒機用新対艦ミサイル
③ASM-3改
新SSM(島嶼防衛用新地対艦誘導弾)
島嶼防衛用高速滑空弾 更に性能向上型
極超音速誘導弾 更に
性能向上型

性能向上型を含めると8種類である。



島嶼防衛用高速滑空弾と極超音速誘導弾の射程だが、
このどちらもベースとなる早期装備型は射程400kmだとしても性能向上型は1000~2000km以上の射程はあると考えられる。
島嶼防衛用高速滑空弾は1000kmではなく、僅かな改良で3000-4000kmと中国全土を射程内に収めることも可能であろう。

①12式地対艦ミサイル改

12式地対艦誘導弾(改)は2017年から12式地対艦誘導弾をベースに17式艦対艦ミサイルの改良部分を取り入れ長射程化を図ったものでした。2022年に完成予定でした。

これを更に大幅な射程延伸するようです。ステルス性も付与する新しい計画に修正されます。当初300km超の射程だったはずですが、報道を読む限り1000km超、これは米国の新型対艦ミサイル「JASSM」「LRASM」の900kmの射程を上回る性能です。

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12式地対艦誘導弾能力向上型の開発ポイント=防衛省の説明資料より

長距離スタンドオフ兵器は既に「JASSM」「LRASM」導入が決まっていたのですが、F-15戦闘機への搭載改修が高騰したところで、このニュース。「JASSM」「LRASM」は当て馬だったのでしょか?

また、新たに艦対艦型の開発も検討されているようです。

②哨戒機用新対艦ミサイル

こちらも17式艦対艦ミサイルをベースに12式地対艦誘導弾(改)のファミリー対艦ミサイルとして開発中である。12式地対艦誘導弾(改)との違いは空中発射であるのでブースターが無いだけで基本同じである。P-1に1000km級対艦ミサイルと搭載すればまさに陸攻に早変わりすることになる。

③ASM-3改

F-2とF-2後継F-3に搭載される予定のマッハ3~4の極超音速ミサイル ASM-3は当初200km程度であったものが
大型化し400km~500km級に改良中



新SSM(島嶼防衛用新地対艦誘導弾)

2018年度に開発が始まり、2022年度に開発終了予定の「島嶼防衛用新対艦誘導弾」。
地上、海上、空中と3通りの発射方式がある。

空気を取り込んで長時間飛び続けるターボファンエンジンを搭載して長射程化を図り、1000km以上のステルス性を持つ外観となる。佐藤防衛副大臣のTwitterの画像のミサイルである。

対艦ミサイルとはいうものの、地図データとミサイル搭載の高度計を組み合わせて地上攻撃用の巡航ミサイルとするのは難しくない。
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島嶼防衛用高速滑空弾 更に性能向上型

「島嶼防衛用高速滑空弾」は離島に上陸した敵部隊を遠方から攻撃するためのわが国初の地対地ミサイルだ

防衛省は当初「他国に脅威を与えないため射程は400キロメートル程度にする」と説明しているが、当初より性能向上型を開発することになっており、1000km超であることは間違いない。宇宙と大気圏の境目を超音速で飛翔し、最後は変則的な飛び方をして目標に落下するので逆に1000kmで収まると考える方が難しい。勿論仮想敵国の技術では迎撃は不可能である。

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極超音速誘導弾 更に
性能向上型

「極超音速誘導弾」は音速の5倍以上で飛翔する。JAXAでも開発している宇宙往還機にも採用されている特殊なスクラムジェットエンジンである。JAXAのスクラムジェットエンジンと違い、燃料は水素を用いずジェット燃料である点が大きな違いである。極超音速で飛ぶことにより滑空弾同様、成層圏を飛行する為日本の仮想敵国には迎撃困難なミサイルである。

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滑空弾同様性能向上型を開発しており、あくまでも個人的な見解だが、中国全土を射程とすることが可能な性能になるのではないだろうか?

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百花繚乱の開発計画はまるで大東亜戦争末期の陸海軍の試作機の数々を見る思いになるのは私だけであろうか?

番外偏

防衛省のこういった努力を全否定するつもりはないが、40年ちかく量産され続け1発1億円程度までコストダウンしたトマホークを1000発も保有すれば1000億円で済む。1000億円で十分な抑止力を持つことが可能となり、滑空弾や極超音速ミサイルも大切だが、余計な予算を投じなくて済むと私は思います。

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 次期戦闘機を日米で開発 三菱重主導、ロッキードが支援 
【日経新聞】2020年12月11日 18:00   

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米ロッキード・マーチンはF35などの開発実績をもつ(ステルス戦闘機「F35A」)

政府が2035年の配備をめざす次期戦闘機の開発体制の大枠が固まった。三菱重工業を開発主体として、米防衛大手でF35などの開発実績をもつロッキード・マーチンが技術支援する。日米企業が協力して開発し、自衛隊と米軍が一体運用する最新鋭機となる。中国の軍事的台頭など緊迫する東アジア情勢をにらみ、日米同盟の連携を深める。

次期戦闘機は日米が共同開発した航空自衛隊のF2戦闘機の後継にあたる。防衛省は約90機を生産する計画で、配備までの総事業規模は5兆円を超すとの見方がある。

政府は18年末にまとめた中期防衛力整備計画(中期防)で日本の防衛産業を中心に次期戦闘機を開発すると記した。日本企業主導が実現すれば、1970年代に三菱重が開発したF1戦闘機以来となる。

防衛省によると中国は主力と位置づける「第4世代」の戦闘機を1000機超保有する。10年で3倍に増やした。相手のレーダーに探知されにくいステルス性能を備えた「第5世代」の配備も着々と進める。ロシアも第5世代機の導入を目指しており、大型の攻撃用無人機も開発中だ。

こうした動向を踏まえ、次期戦闘機は艦船や地上への攻撃、空中戦を全てこなす「マルチロール機」と位置づける。ステルス性能や、電磁波の妨害を受けても作戦を続けられる能力を備える。中国やロシアが最新鋭機の配備を進めているのに対応する。

防衛省は今年10月、開発主体として三菱重と契約した。同社が機体の設計やシステムの統合を担う。エンジンはIHI、機体はSUBARU、レーダーは東芝や富士通、電子戦装備を制御するミッションシステムは三菱電機などがそれぞれ担当する想定だ。

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日本は40年以上、国内企業主導で戦闘機を開発していないため、技術支援にあたる外国企業の選定も進めてきた。防衛省は11月までにロッキードと米ボーイング、英BAEシステムズの3社に絞り(1)レーダーやミサイルなどのシステム統合力(2)高いステルス性と運動能力(3)効率的な開発技術――の面から評価した。

ロッキードを選んだ理由は開発実績と日米の同盟関係だ。世界最強と評されるF22やF35を開発し、ステルス技術にも定評がある。主に機体設計やシステム統合の面で三菱重に協力する。

開発時には日米のインターオペラビリティー(相互運用性)を重視する。有事に備え、次期戦闘機は米軍の主力のF22やF35とデータを連結させ、共同で作戦を展開しやすくする。

ロッキードは日本への提案にあたり、米ノースロップ・グラマンと連携した。ノースロップは複数の戦闘機で情報を結びつける「データリンク」やセンサーに強い。ロッキードと組むとノースロップの技術支援も受けやすくなる利点もある。

個々の構成部品は日本と防衛技術の研究で協力関係を構築している英国の企業との連携も探る。BAEは電磁波を使い相手の攻撃を防ぐ電子戦技術に強みがある。

次期戦闘機の開発を日本主導で進める背景には、国内企業のイノベーションや新産業育成につなげる思惑もある。

防衛産業のなかでも戦闘機の関連産業の裾野は広く、1機種あたりの製造に約1000社が関わるとされる。必要となる技術は高出力エンジンから赤外線センサー、軽くて丈夫な機体、情報システムと多岐にわたり、それぞれに高度な技術力が求められる。日本主導での開発を通じ、最先端分野でのイノベーション創出を狙う。



次期戦闘機は、航空自衛隊F-2戦闘機の後継機として、いよいよわが国主導でロッキードが支援する方法で開発が始まります。

防衛省、防衛航空産業関係者、私のようなミリタリーファン待望の新戦闘機の開発が始まる。完全なる純国産ではないが辛うじて日本主導となった。

ロッキードマーチン社が選定された理由について公にすべきと思うが、日本にF-35を提供し、三菱重工と協力してF-35を製造し、名古屋にある最終組立およびチェックアウト(FACO)施設で提携する関係があり、無難な選択といえばその通りである。

個人的にはボーイング、ノースロップ・グラマンとBAEシステムズも絡めて国際連合で開発が選択できなかったか若干残念だ。

F-35は西側の戦闘機として格安な統一戦闘機となりつつありますが、日本は異なる戦闘システムを備えた戦闘機を複数機種備えることで、航空優勢を有効に獲得・維持できると考えています。

日本は長年にわたり3機種以上のの戦闘機からなる戦闘機体系を構築していました。
つい2007 年 11 月の米国 F-15 空中分解事故を受け た飛行停止となった際は老兵F-4EJが日本の空を守り続けました。

今後もF-15MSIP+F-2+F-35からF-35A/B+F-15JSI+F-3で航空優勢を獲得・維持してくために、この体制を将来にわたって確保していく必要があります。

3機種体系の一翼F-2戦闘機は、2035(令和17)年頃には退役が始まる予定ですので、その時期までに後継機を導入し、戦闘機体系を維持していくためにも、2020年にF-2後継機となる次期戦闘機の開発に着手する必要があります。

次期戦闘機は、2050年以降の脅威に対しても、日本の主力戦闘機としての性能を維持していく必要があります。そのような戦闘機を開発するにあたり、防衛省が重視していることは、日本の必要な改修を必要な時に施すことができる改修の自由度と拡張性の為自由にアップロードしていく必要があります。
ここで新戦闘機の開発は国内への機体や構成システムに関する深い技術的知見の蓄積及び国内維持・整備基盤の確保していかなければ、永久に日本は戦闘機開発能力を失う。

だが、ロッキード社を引き入れることによって、その自由が失われやしないか?本当に開発コストや開発遅延に伴うリスクの低減できるのかは、私はいささか疑問に思う。

次期戦闘機の開発は、防衛省のこれまでの航空機開発事業と比べても極めて大規模な事業です。ロッキードはいったいどの部分の支援なのかよくわからないが、ロッキードと組んで輸出への布石となればいいのだが、F-35を沢山売りたいロッキードと利害が二律背反していることが・・・・気になるが、そもそも輸出できるか日本はハードルが高すぎる。

【東京新聞】2020年11月25日 20時41分 (共同通信)
 
自民党国防族ら有志議員の勉強会が、航空自衛隊F2戦闘機の後継となる次期戦闘機を巡り、政府に対し将来的な海外輸出を見据え、開発に取り組むよう求める提言案を取りまとめた。次期戦闘機の生産数がF2の機体数にとどまれば、コスト面で「デメリットは大きい」と強調した。党関係者が25日、明らかにした。

 総開発費2兆円超と見込まれるコストを抑制する観点から、有志議員と政府は3月に輸出の妥当性を巡り議論を開始。議員側には提言により輸出への道筋を付ける狙いがあるが、憲法の平和主義や武器輸出を規制する「防衛装備移転三原則」に抵触する恐れがあり、実現に向けたハードルは高い。

自民党の有志議員で構成する「日本の産業基盤と将来戦闘機を考える研究会」(会長・浜田靖一元防衛相)のメンバーが防衛省で岸 信夫防衛大臣に、F-2後継戦闘機について、海外輸出を念頭に置いて開発を進める提言書を手渡しました。

対次期戦闘機の開発費は2兆円を超えると見積もられていますが、その一方で調達数は最大でも90機程度でしかなく、1機220億円の開発費+機体費用で300億円となる。

日本単独で費用対効果の面で開発を疑問視する声が存在し、輸出なくして費用を回収することはできない。輸出を行なって生産機数を増やすことで巨額の開発費を回収し、また日本の防衛産業を保護育成したいところだが、2014年に制定された「防衛装備移転三原則」が制定されたが、戦闘機の輸出は認められていない。

また、F-35は依然輸出されており、米国空海軍の第6世代戦闘機、イギリスの「テンペスト」や、フランス、ドイツ、スペインが共同開発する「NGF(New Generation Fighter)」といったライバルがあり、日本の高額な戦闘機を買う国など見当たらない。

国際市場では、ロシアのSu-57や中国のFC-1やJ-31といった強力な競争相手、この中で次期戦闘機が競争に勝ち抜いて外国の採用を勝ち取るのは、まず難しい。

現実を考えると次期戦闘機は本当に前途多難である。


 

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たいげい

海上自衛隊の最新鋭潜水艦SS-513 「たいげい」の命名・進水式が10月14日、三菱重工業神戸造船所で行われた。



「たいげい」は、これまでの「そうりゅう前期型」から大きな発展を遂げた。その肝となった技術が、「そうりゅう後期型:おうりゅう」以降搭載されたリチウムイオン電池だ。従来の鉛蓄電池に比べて2倍以上の重量容積あたりのエネルギー密度があり、航続距離や連続潜航時間が大幅に伸びた。

世界最強の通常動力型潜水艦「そうりゅう」その後期型「おうりゅう」よりどのくらいパワーアップしたかについて、再度まとめました。

来歴

同艦は中期防衛力整備計画(26中期防)に基づく平成29年度計画3000トン型潜水艦8128号艦(29SS)として、三菱重工業神戸造船所で2018年3月16日に起工され、2022年3月に海上自衛隊に引き渡される予定、配備先は未定。

海上自衛隊の潜水艦は、平成16年度予算での建造分より、2,900トン型(そうりゅう型)に移行した。これは先行する2,700トン型(おやしお型)をもとにした発展型で、特にスターリングエンジンによる非大気依存推進(AIP)システムを導入したことが注目された。同システムは高出力の発揮は望めないものの、シュノーケルを使用せずとも長期間潜航できることから、電池容量を温存できるようになり、従来よりもダイナミックな作戦行動を可能とするものと期待された。

「潜水艦用高効率電力貯蔵・供給システムの研究試作 研究開発の推進」
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潜水艦用蓄電池としてリチウムイオン蓄電池は優れた特性を備えており、潜水艦にとっては非常に望ましいものであった。当初はそうりゅう型5番艦SS-505「ずいりゅう」より搭載する予定であったが、低コストと安全性が確保できず 8番艦SS-508「せきりゅう」(23SS)からこれを導入するとみられたが、いずれも断念された。

結果、そうりゅう型11番艦SS-511「おうりゅう」からリチウムイオン電池は搭載され、本艦は12番艦SS-512「とうりゅう」に続くGSユアサが開発したリチウムイオン電池を世界で三番目の潜水艦となった。なお、当初よりリチウムイオン電池を搭載する潜水艦として計画されたものとしては、最初のクラスとなる。「おうりゅう」と比べ「たいげい」はより多くリチウムイオン電池を搭載したと思われるが、正確な数字は軍事機密である。
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海上自衛隊は潜水艦部隊を22隻体制に拡充する予定だが、試験艦1隻、練習艦2隻が別に加わり実質25隻体制になる予定だ。おやしお型のネームシップ1番鑑の「おやしお」と2番艦の「みちしお」はすでに練習潜水艦として運用されている。
 
ご存じの通り、たいげいは当初SS(通常動力型潜水艦)として就役するが、艦種変更時期については未定だが、試験潜水艦に艦種変更となり、ポスト3000トン型潜水艦や搭載兵器の開発に携わる。

そうりゅう型との違い

海自初の貫通型潜望鏡を搭載しない船体となり、89式長魚雷の後継である最新の18式長魚雷を装備する。軽量のTAS(曳航アレイ)が採用され、高性能化した。
また、潜水艦への女性自衛官配置制限の解除を受けて、居住区内に仕切り等を設けて女性用寝室を確保するとともに、シャワー室の通路にカーテンを設けるなど、女性自衛官の勤務に対応した艤装が行われている。
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船 体

全長84メートルと全幅9.1メートルは、そうりゅう型と同じだが、深さは10.4メートルとなり、そうりゅう型より0.1メートル大きい。
基準排水量については3000トン、そうりゅう型より50トン多い。水中排水量については公表されていないが、そうりゅう型4200トンに対し4500トン(推定)

潜水艦の水中航行性能および音響ステルス性能に大きく影響する船体形状は、各国海軍で最重要事項である。

近年の海自潜水艦では涙滴型の“はるしお’’型(7隻:1990~97年就役)に続く“おやしお”型(11隻:1998~2008年就役)で葉巻型に変更された。さらに最新の“そうりゅう’’型(12隻:2009~21年就役予定)でも葉巻型が採用されており、レーダーや通信機器などのマストおよび潜望鏡を収容するセイルは機械雑音や流体雑音を極力発生しないような形状になっている。

さらに、そうりゅう型では船尾の潜柁はX舵型が採用され、高い舵効が確認され、高い水中運動性を得た。また着底した際の損傷を防ぐ効果がある。

十字舵は針路制御用の垂直舵(縦舵)と姿勢制御用の水平舵(横舵)で構成されているが、Ⅹ舵はこれらを45度傾斜させて4枚の舵に両方(針路制御および姿勢制御)の機能を持たせた構成になっている。この結果、機動性や冗長性が優れるほか、接岸・着底・沈座の場合に艦が損傷する可能性が低くなるという利点がある。

操舵手が左右(針路制御)および上下(姿勢制御)と操作した結果を信号処理装置で4枚の舵角に変換するという手間はかかるが、利点の方が大きい


X舵は「たいげい」でも採用された。たいげい型はそうりゅう型より若干幅が広がったように見える。


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たいげい

たいげい型でもはまき型は継承されたが、船体構造は一新され浮架台が採用された。

これは諸外国の潜水艦で採用が進みつつある浮き甲板(フローティング・デッキ)と同様の構造により、低雑音化・耐衝撃特性向上を図るものである。

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進水直後
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艦艇番号を消す作業が行われた。

防衛装備庁艦艇装備研究所
では、音波吸収材や反射材の最適装備法等とともに「被探知防止・耐衝撃潜水艦構造の研究」として開発されており、平成19から23年度で試作、平成22から26度で試験が行われた。

建造開始後も本型に関する研究開発は行われており、各種駆動装置から発生する雑音を低減する新型の駆動装置を開発する「潜水艦用静粛型駆動システムの研究」(平成30年度から令和3年度で研究試作、令和3・4年度で試験)が行われている。

たいげいの後半建造艦には順次採用されていくと思われます。

推進系
 
第2次大戦後に原子力潜水艦が登場して潜航時間が大幅に延伸、水中速力も向上して、ディーゼル電気推進潜水艦の能力を大幅に超えることになった。しかし原子力潜水艦は、騒音が大きく容易に発見されやすい目標であった。ディーゼル電気推進機関を中心とした在来型潜水艦と呼ばれる潜水艦は、その時徴を生かしたチョークポイントで待ち伏せ運用がなされている。

近年は在来型潜水艦の推進系もディーゼル発電機、主蓄電池および電動機で推進器(スクリュー・プロペラ)を駆動するという単純な構成から大気(酸素)に依存しない非大気依存推進または大気独立推進(AIP:AirIndependentPropulsion)と呼ばれる方式、スターリング機関(StirlingEngine)による発電方式により潜航時間が従来の数日から数週間に延伸されている。

スターリング機関はわが国でもライセンス契約により輸入・製造、液体酸素貯蔵・供給装置など国産開発装置と組み合わせて‘‘そうりゆう”型1~10番艦に適用された。しかしスターリングAIP方式では水中速力は5ノット程度であり、高速力で移動する場合には従来どおり搭載している主蓄電池(鉛蓄電池)を使用する必要があった。このため主蓄電池を強化すればよいが、海上自衛隊では鉛蓄電池に替えて高能力のリチウム・イオン蓄電池が主蓄電池候補になり、さらに一歩進んで‘‘そうりゅう”型11番艦“おうりゆう”からはスターリング機関を廃止して、主蓄電池をリチウム・イオン蓄電池としディーゼル発電機と組み合わせるという構成が選択された。その結果、水中持続力や速力が大幅に向上することになった。リチウム・イオン蓄電池は、発電・充電方式としては、水上ではなく潜望鏡深度でのシュノーケルによる充電で、従来より高効率の方式が適用された。

たいげいでは、そうりゅうよりも高効率の
シュノーケルが採用された。

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将来の情勢に潜水艦が適正に対処するため、隠密性、残存性及び運用性の向上を企図し、小型・高出力化、静粛化を図ったスノーケル発電システムです。

“そうりゅう”型以降は、電動機として従来の直流電動機に替わって多くの利点がある交流電動機(永久磁石同期電動機)が採用されている。主蓄電池(直流電圧)で交流電動機を作動させるには直流交流変換装置が必要であるが、近年は電力用半導体による変換効率の高い装置が開発されている。

リチウム電池搭載潜水艦の推進器はスクリュー・プロペラ方式だが、水中でより高速航走雑音を低減するために羽根の形状にさまざまな工夫が凝らされてきた。おうりゅう以降は航走雑音低減のために新型スクリュー・プロペラに変更になった。

装 備

潜水艦には水上戦闘艦とは異なる各種装備が施されており、それぞれ将来に向けて能力向上が続けられている。

ソナー
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ソーナーからの信号を処理し、目標運動解析や戦闘指揮のリコメンドを行う。
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本艦のソナーは艦首に円筒アレイ(CA=cylindrical array)、艦側面に側面アレイ(FA=flank array)、艦尾に曳航アレイ(TAS=towed array sonar)、および艦首の上に取付ける音響逆探知装置(AIR:AcousticInterceptReceiver)からなる統合ソナー・システムを有している。


本艦の艦首ソナーは長距離探知に特化して、浅海域沿海部に最適化しているといわれる。特に浅海域沿海部は中国沿海や朝鮮半島沖合の岩だらけの海底地形を考慮しているとのこと。

艦首アレイはそうりゅう2番艦うんりゅう以降に搭載されたZQQ-7Bを改良したZQQ-8 統合ソナーが搭載される。ZQQ-8では大型化(開口拡大)するために艦首の形状に沿ったコンフォーマル化艦首の円筒アレイを艦首形状と一体化して吸音材一体面の音波受信器として感度向上し、曳航アレイは光ファイバー受波技術を適用して指向性を向上している。

艦側面の聴音アレイに光ファイバーソナーを採用し「音波による音の発生ではなく光の干渉作用を探知できる」といわれる。この形のソナーは電磁発信の探知にも効果がある。船体側面に沿ってアレイを長く配置して艦首の円筒アレイより低周波数の音に対応する。側面アレイでは吸音材と一体面とした受渡器の採用による開口拡大効果がある。

曳航アレイ(TAS)も同じく低周波数の感知用だが、曳航式ソナーアレイで長距離かつ全方向追尾を行う。曳航式アレイは、船体からの距離と指向性によって曳航船の水中放射雑音からの影響を軽減し、ソナーの受波器入口雑音レベルの抑制が期待できる。またアレイ長が艦船の規模によって制約されないことから、必要に応じて長くすることで低周波に対応できる。
探知方向が明確でなく航路を変針して測定する必要がある。開口拡大と光ファイバー受渡アレイ技術による指向性補償処理、艦内の信号処理部における複数異種アレイ(艦首/側面/曳航アレイ)からの探知情報の自動統合が行われる。反転捜索ソナーアレイ、ブロードバンド送信アレイも装備する。


そして異種ソナー間の探知情報を自動統合アルゴリズムの構築で統合化し、ソナーに関わる業務を大幅に自動化する。これには「次世代潜水艦用ソナーの研究」(2005~2009)、および「次世代潜水艦用ソナー・システム」(2010~2015)の研究成果が反映される。
各種ソナーの搭載で合成ソナー図が同艦の新型戦闘システムで実現し、標的の移動分析以外に発射解も示せるようになる。


また協同作戦する護衛艦からの送信音および目標からの反響音を受信することによる目標探知および目標位置特定が可能となるマルチスタティック運用が可能である。

潜望鏡
潜望鏡は非貫通式潜望鏡1型(英国タレス製CMO10型を三菱電機でライセンス生産)1本、を搭載する。
潜水艦の光学センサーである近年の潜望鏡は目視ばかりでなく組み込んだ可視光/赤外線撮像装置による目標視認のほか、レーザー測距装置による目標距離測定や電波機器(電波探知機、GPS受信機など)による電波情報収集可能な複合センサーと位置付けられて電子光学潜望鏡/電子光学マスト(photonics mast)と呼ばれている。光学系を中心とする従来型潜望鏡では、レンズやプリズムなどを含む光学経路を構成する全長10メートル超の円筒状構造物をセイルから耐圧船殻を貫通して船体内に導入する必要があった。

本艦では新しい形式の電子光学潜望鏡/電子光学マストセを採用、光学経路を船体内に導入せず、制御信号や得られた電子光学信号を伝送するケーブルのみを船体内に導入する。非貫通型潜望鏡を採用した。

「たいげい」型は船体強度に影響する貫通孔が小さく、そうりゅう型を上回る最大深度に達する。個人的予想では1000mを超えると思われます。

電波機器

隠密性が重要な潜水艦にとって水上で使用する電波機器の運用は限定的である。特に電波を編射する通信機やレーダーの運用には最新の注意が払われている。逆に水上艦や対潜哨戒機からのレーダーや通信電波などを探知する電波探知機は最重要電波機器であり、電波探知専用マストや電子光学潜望鏡/電子光学マストからの信号を処理して方位測定のはか電波周波数など各種情報を取得している。将来的にはマストの水上での被探知を避けた短時間の複数電波受信から重要情報を取得・解析可能だ。

レーダーは潜水艦が水上航行する場合に水上艦船や航路標識などを探知するのに使用されているが(‘‘そうりゅう”型以降ではZPS-6Fを搭載)戦闘場面で活用されることは少ない。

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武 器

本艦は魚雷発射管「HU-606」533mm魚雷発射管 6門を装備する

本艦では89式魚雷の後継機種として2018年に制式化された18式魚雷がはじめて搭載される。18式魚雷は防衛装備庁(旧防衛省技術研究本部)が開発した「高速長距離長時間航行可能」な魚雷である。開発名称G-RX6はG-RX5(12式短魚雷)に続くものである。

潜水艦用長魚雷(G-RX6)

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高性能な水上艦船及び潜水艦に対し、高度なTCCM機能※ を有し、深海域から浅海域までのいずれの海域においても探知、追尾及び命中性能に優れる潜水艦用長魚雷を開発中です。
※TCCM:Torpedo Counter Counter Measures(魚雷攻撃から母艦を防御するために魚雷を欺瞞或いは 妨害された際の対抗手段)

発射母艦から有線誘導され、アクティブ/パッシブ・ホーミングによって目標に接近する。
有線誘導も可能な新型システムは水素酸素組み合わせ式の推進機構でステルス化している。

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おとりと本当の標的をソナーで区別し、弾頭の爆発時間調整により深海、浅海それぞれの交戦に応じた効果を実現する。
攻撃対象には水上艦艇、および潜水艦。

囮装置をはじめとする魚雷防御手段などへの対応能力向上や、深海域のみならず音響環境が複雑となりやすい沿海・浅海域においても目標を探知・攻撃できることを目的としている。

目標の形状を識別し、囮との区別も行える音響画像センサーおよび、同様に囮識別に有効かつ最適タイミングでの起爆が可能なアクティブ磁気近接起爆装置が搭載される。

本魚雷の開発に当たり89式魚雷の部品を活用するとあり、動力機関も踏襲している。使用燃料は試験時にオットー燃料IIを採用している。

魚雷は、目標を直撃したときでけでなく、目標の近くを通った時にも爆発する必要がある、このため磁気起爆装置が付いている。これまでの起爆装置は目標の艦艇から生じる磁気を感知して爆発する仕組みだった。これに対し「アクテイブ磁気起爆装置」は、自らが磁気を出し目標の艦艇により磁場が変わることを感知して最適タイミングで起爆する装置。これで「18式魚雷」は正に一撃必殺の長魚雷となった。

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(防衛装備庁)アクテイブ磁気起爆装置を搭載する18式長魚雷の概念図。
平成31年度に開発費94億円が計上され、三菱重工が開発・製造を担当、初号機は2022年(令和4年)2月に納入される。
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18式長魚雷に搭載する「アクテイブ磁気起爆装置」。写真の黒い四角部分が磁気センサー。このセンサーは小さな囮/デコイなどは検知しないし、海底や海面からの残響などの影響を受けないので目標を確実に捕捉できる。

従来の主センサーに加えて目標探知距離の延伸を図る低周波パッシブ・センサー、目標の音響画像化方式を用いて目標の大きさ・形状の識別により魚雷防御手段を排除する画像センサー、さらに海面および海底面の距離検出による目標直下・直上検知を行なう境界面センサーから構成される複合センサー・モジュールが採用されている。


なお、散水上艦や敵対潜機から発射されて接近する魚雷を防御するために潜水艦魚雷防御システム(TCM:TorpedoCounterMeasures)が開発され、“そうりゅう’’型8番艦(2017年就役の‘‘せきりゅう”)から装備が開始されている。自走式デコイ(MOD:MObileDecoy)および発射機で構成されているTCMは魚雷防御に極めて重要であり、将来的にも装備が継続されるだろう。

海自の
TCMを検索できなかったが・・・

TCM-torpedo counter measure
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もしくは・・・
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ZARGANA - Torpedo Counter Measure System for Submarines
以上のような発射装置を装備している。

海上自衛隊潜水艦に装備されているミサイルは対艦型のみであり、それも魚雷発射管から発射される米海軍のハープーンUGM-84である。潜水艦発射型ハープーンは登場してから改良が適用されてはいるものの、亜音速で射距離が比較的短いため世界的な基準からはやや劣るとされている。したがって将来的には国産対艦ミサイルの潜水艦発射型が開発され、魚雷とは競合しない垂直発射型となるだろう。また陸上攻撃も可能な巡航ミサイル搭載については議論もあると思うが選択肢の一つだろう。

無人機
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近年は無人機器の開発が盛んであり、軍用に限らず無人航空機(UAV)、無人水上艇(USV)または無人水中艇(UUV)のような形態で運用されている。しかし潜水艦からUSV発進・運用の必要性は低いと考えられて世界的にも実例は見当たらないようであるが、
無人機との連携が考えられている。
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将来的にはUUVを従え、機雷の敷設/掃海母艦となる可能性がある。本艦が機雷を水中曳航する複数のUUV艦隊を誘導し、仮想敵沿岸地域に機雷を秘密裏にばら撒くことも可能である。また危険な機雷が敷設された海域における機雷探知や掃海をUUVに任せることも可能だろう。敵潜水艦の音響情報の収取等にUUVと連携もありうる。

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戦闘システム C4ISTAR

装備されている上記のような各種装備品を効果的に運用して潜水艦としての能力を最大限に発揮するには、戦域情報システム(ネットワーク・システム)、戦術管制システムおよび武器管制システムで構成される戦闘システムが不可欠である。

防衛省のC4Iシステムとは、「Command/指揮」、「Control/統制」、「Communication/通信」、「Computer/コンピューター」、「Intelligence/情報」および「Interoperability/相互運用性」の略。これに関連した搭載サブシステムは次の通り。既述した統合ソナー・システムはこの中に含まれる。

これらにより「たいげい」型の交戦能力は一層高まることが期待される。すなわち、友軍の監視衛星情報、哨戒機情報、水上艦情報などが、リアルタイムまたはノン・リアルタイムで把握でき、自艦のセンサーで感知していない目標に対しても正確な攻撃が可能になる。

情報処理装置(TDBS:TargetDataBaseSeⅣer)

・[OYX-1]情報処理サブシステム

・[ZQX-12]潜水艦戦術状況表示装置(TDS=Tactical Display System)

・潜水艦情報管理システム

・基幹ネットワーク・システム

・[ZPS-6H ]対水上捜索用レーダー 1基

・多機能共通コンソールである潜水艦状況表示装置(MFICC:MultiFunctionIntelligence ControIConsole)

などで構成されている。

静粛性

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中国メディアの今日頭条は10月29日、「たいげい」について紹介する記事を掲載した。

記事は、これまでのそうりゅう型潜水艦は、すでに世界一静かな通常動力型潜水艦と言われていたと紹介。しかし、日本はこれに満足することなく、より静粛性を高めた潜水艦を開発したと伝えた。それが「たいげい型潜水艦」だ。
 「たいげい」は、リチウムイオン電池を使ったモーターで動くため、機械駆動音の発生がより小さくなったと紹介、極めて高い静粛性であることを伝えた。

中国海軍はそうりゅう前型「おやしお」が20年以上前から南シナ海で活動していたことに、まったくきがつかなかった。
中国海軍の対潜能力水準では「おやしお」すら探知することが不可能なうえに「そうりゅう」型の探知は絶望的である。その「そうりゅう」型を上回る静粛性を持つ「たいげい」型となれば、探知することを最初から諦めている嫌いがある。

運用思想

 ●リチウム電池搭載潜水艦の利点

 リチウム電池は、鉛蓄電池に比較すると3つの利点がある。その一つ目は、充電に伴う水素ガス発生の懸念がなく、実質上充電電流に制限がないことである。二つ目は、どんな大電流で放電しても、充電した電力量がほぼそのまま使用できることである。三つ目は、リチウム電池では電池の重量容積に対する充電容量が非常に大きいことである。これらは、リチウム電池を主蓄電池とした場合に大きな違いを生む。

 その違いの第1は、充電電流に制限がないため、常に最大の電流で充電することができ、充電時間が大幅に短縮できることである。これは充電中の被探知率を低下させる効果がある。また、充電電流に制限がないことは、鉛蓄電池では断念せぎるを得なかった高い充電量が達成可能であることも意味しており、充電容量が同一の鉛蓄電池に比較すると、数十パーセントも大きい充電容量を持つことと同じ効果があり、作戦能力が高くなる。

違いの第2は、高い速力を使用しても充電した電力をほぼそのまま使用できるため、高速力を使用した作戦を採用しやすいことである。

第3は、充電容量が大きいため、鉛蓄電池とAIPを合計した電力量をリチウム電池単独で持つようにリチウム電池搭載潜水艦を設計できるこ.とである。

 なお、リチウム潜水艦には2種類あることを認識しておく必要がある。 
そのひとつは‘‘おうりゅう”や”たいげい型”のようにAIPを搭載せずに、AIPと鉛電池の合計電力量をリチウム電池だけで保有するように設計された「日本型リチウム電池搭載潜水艦」、他のひとつはAIP潜水艦の鉛蓄電池を単にリチウム電池に置き換えただけの「ドイツ型リチウム電池搭載潜水艦」である。オーストラリアの次期潜水艦としてドイツが提案したのはこのタイプでありる。

 ●リチウム電池搭載潜水艦で可能となる作戦

艦艇等攻撃でリチウム電池搭載潜水艦が採用する作戦を考えてみる。

まず、在来の潜水艦やAIP潜水艦と同一のシュノーケル率を採用しても、作戦海域へ高速で進出することが可能となる。これは前述した高速力での電池消費量の改善、シュノーケル率の低下等の効果である。そして、作戦海域に入った時に充電量を満杯にしておけば、AIP潜水艦と同様にシュノーケルを実施しないまま待敵を行なえる。

また、AIP潜水艦では使用時間に限界のあるAIPをいつ使用するのか困難な判断を迫られるが、‘‘おうりゅう”ではそうした判断の必要はない。AIP潜水艦が酸素を使い切って充電が必要となる状況では同様に充電を行なうが、少し時間をかけて完全に充電すると、AIPの燃料と酸素を回復したのと同じこととなる。これはドイツ型では実現不可能である。情報を得て侍敵海域に進出する際にはAIP潜水艦よりも高い速力の使用が可能となり、敵を待ち受ける正面幅が広くなる。また、攻撃位置に着く場合にも高速使用が容易になり、攻撃成功率が高まる。そして、これらについても電池容量が大きい分ドイツ型よりも有利である。さらに、AIP潜水艦では回避で電池を使い切るとAIPの出力で可能な低速力で回避を継続せざるを得ないが、‘‘おうりゅう’’では高速使用時の電池消耗が抑えられる他、AIP相当分の電池残量も回避に使用できるため、高速回避を長く継続することができ、回避成功率がAIP潜水艦よりも高くなる。

 以上を要約すれば、“たいげい”では低いシュノーケル率と大きな蓄電容量によって高速を生かした作戦を行なうことができ、その成功率と残存率も高くなるのである。


 











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C2BMCネットワークでEOR機能活用し、目標撃墜

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 米ミサイル防衛局(MDA)は11月16日(米ハワイ標準時)、ハワイ北東沖に展開したイージス弾道ミサイル防衛(BMD)システム搭載アーレイ・バーク級ミサイル駆逐艦「ジョン・フィン(DDG-113)」が、SM-3ブロックIIAミサイルによって大陸間弾道ミサイル(ICBM)目標を撃墜し、迎撃に成功したと発表した。

 この開発試験(FTM-44)は、日米が共同開発しているSM-3ブロックIIAのICBM目標迎撃能力を実証するためのもので、SM-3ブロックIIAを使用したBMD能力を備えたイージス艦による6回目の試験になる。FTM-44は今年5月に実施する予定だったが、新型コロナウイルス感染症の影響による人員・機材の移動制限のために延期されていたという。

 なお、この試験は米国側が単独で実施しており、防衛装備庁や開発担当の三菱重工業など日本側関係者は参加していない。

 試験では、11月16日19時50分(ハワイ標準時)にマーシャル諸島共和国・クェゼリン環礁に所在するロナルド・レーガン弾道ミサイル防衛実験場からICBM目標を発射。「ジョン・フィン」はハワイ防衛想定の一環として、指揮統制戦闘管理通信(C2BMC)ネットワークを介した遠隔交戦(EOR)機能を使用し、C2BMCシステムから受信した目標の追跡データに基づいてSM-3ブロックIIAを発射し、目標を撃墜したとのこと。・・・

※写真=イージス駆逐艦「ジョン・フィン(DDG-113)」が、SM-3ブロックIIAミサイルによってICBM目標を撃墜し、迎撃に成功した(提供:MDA)

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※写真=クェゼリン環礁から発射したICBM目標(提供:ノースロップ・グラマン)

※ この資料はレイセオン・テクノロジーズが 2020年11月17日(現地時間)に発表したプレスリリースを日本語に翻訳・要約し、配信するものです。資料の内容および解釈については英語版が優先されます。

米国アリゾナ州ツーソン (2020年11月17日) — 米国ミサイル防衛局の歴史的かつ初めての実験において、高性能BMD迎撃ミサイルSM3ブロック2Aが、大陸間弾道ミサイルを想定した標的を大気圏外で迎撃し、破壊しました。レイセオン・テクノロジーズ(NYSE:RTX)の一部門であるレイセオン・ミサイルズ&ディフェンスが製造したこの迎撃ミサイルは、日本の三菱重工業と共同開発したものです。

レイセオン・ミサイルズ&ディフェンスの戦略的ミサイル防衛担当副社長であるブライアン・ロセリは次の通り述べました。「このミサイルによるICBM迎撃試験は初めてです。今回の試験により、米国が、長距離を飛来する脅威に対し新たな防衛の層を設け、それを実行可能なオプションとして得たことが証明されました」

BMD迎撃ミサイルSM-3シリーズはこれまで、その他のミサイルすべてを合わせたよりも多く、大気圏外における迎撃を実行してきており、同種のミサイルのなかでは、海上、陸上どちらからでも使える唯一の兵器です。

この歴史的な低軌道からの試験ではレイセオン・インテリジェンス&スペースのセンサーも使用しました。実験中、早期警戒衛星のセンサーは標的を探知、追跡し、そのデータを指揮官に伝達しました。

レイセオン・テクノロジーズは、ミサイル防衛関連の製品ラインナップとして、センサー、エフェクター、指揮統制システム、それらの統合作業を一体化し、米国やその同盟国に最先端のミサイル防衛力を提供します。


レイセオン・テクノロジーズについて

レイセオン・テクノロジーズは、世界中の民間企業、軍隊、各国政府といった顧客に高度なシステムやサービスを提供する航空宇宙・防衛会社で、業界を牽引する4事業部門、すなわちコリンズ・エアロスペース・システムズ、プラット&ホイットニー、レイセオン・インテリジェンス&スペース、レイセオン・ミサイルズ&ディフェンスから成っています。従業員総数は195,000名で、当社が世に知れた科学分野の最前線で活動するための原動力です。彼らは、量子力学、電気推進、指向性エネルギー、極超音速、アビオニクス、サイバーセキュリティの各分野で、それぞれの限界を押し広げるソリューションを想像し、実現させます。当社は2020年、レイセオン・カンパニーとユナイテッド・テクノロジーズの航空宇宙事業を経営統合してできた会社で、マサチューセッツ州のウォルサムに本部があります。
歴史的な実験が成功した。
かつて弾道ミサイル迎撃ミサイル(ABM)がICBMを迎撃できるという前提条件で米ソ間で1972年、弾道弾迎撃ミサイル制限条約(ABM条約)が締結された。

今考えるとなんと滑稽な条約であったのか!  更にICBMを宇宙空間にて迎撃するというSDI構想のコケ脅しによって、ソ連は国家だ崩壊してしまったのだ。すべては、迎撃困難なICBMを核弾頭付の迎撃ミサイルで迎撃できるという幻想の上で成立した夢物語の上に成り立っていた話である。

SM-2によって中距離弾道弾を迎撃することは可能であったが、更に高空を飛行するICBMは今まで困難とされていたが、ICBM迎撃したのは歴史的に初めてのことである。





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画像元 30FFM 2番艦「くまの」

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「くまの」の進水式の様子。艦首に描かれた艦番号はひとケタの「2」(2020年11月19日、乗りものニュース編集部撮影)。

防衛省は2020年11月19日(木)、三井E&S造船 玉野艦船工場(岡山県玉野市)にて、新規建造された護衛艦の命名式および進水式を実施しました。「くまの」と命名された同艦は、これまで「30FFM」と呼ばれていた新型護衛艦のなかで初の進水となります。


なお海上幕僚監部広報室の話によると、現在、長崎県の三菱重工長崎造船所で建造中の1番艦よりも先行して進水したため、型名は1番艦の命名まで「3900トン型護衛艦」と呼称するといいます。

「くまの」は全長133.0m、幅16.3m、深さ9.0m、喫水4.7m、基準排水量は3900トンで、乗員数は約90名。主機関はガスタービンエンジンとディーゼルエンジンの組み合わせで、軸出力は7万馬力、速力は約30ノットです。

今回、進水した「くまの」を始めとする3900トン護衛艦は、増大する平時の警戒監視に対応するほか、有事においても対潜水艦戦闘や対空戦闘、対水上戦闘などに加えて、これまで掃海艦艇が担ってきた対機雷戦に関しても、能力が付与されているのが特徴です。

また従来の護衛艦と比べて、船体のコンパクト化や調達コストの抑制、省人化にも配慮した設計になっているのもポイントといいます。

 なお、「くまの」は「熊野川」に由来し、海上自衛隊で用いるのは、ちくご型護衛艦の10番艦「くまの」(2001年除籍)に続いて2回目です。旧日本海軍では、最上型軽巡洋艦の4番艦「熊野」が存在しました。

「くまの」は今後、艤装や各種試験を実施したのち、2022年3月に就役の予定です。

乗りものニュース編集部

 海上自衛隊が19日に「くまの」と命名した新しいタイプの護衛艦「FFM」は、乗員を約90人に絞り込み、徹底して省人化を図ったのが特徴だ。海自はなり手不足という深刻な課題に直面する一方、艦艇数という主要な指標で中国に水をあけられており、護衛艦の増勢は急務だ。FFMはそうした2つの課題解決の鍵となる護衛艦だが、海自はここにきて3つ目の課題に直面しようとしている。

 「増大する平時の警戒監視への対応と、有事では他の護衛艦が実施する高烈度の海上作戦を補完することを想定している」

 岸信夫防衛相は17日の記者会見で、FFM導入の目的をこう強調した。

 FFMの乗員の約90人は、イージス艦の3分の1、汎用(はんよう)護衛艦の2分の1程度と少なく、基準排水量3900トンも最新イージス艦「まや」の8200トンと比べて半分以下で、コンパクトさも特徴の一つだ。

 対潜戦や対機雷戦など搭載装備を厳選し、船内の自動化を進めたことで省人化を実現した。

 また、護衛艦としては初めて「クルー制」を導入する。これまでは、乗員と船を一体的に運用し、乗員の休養中は船も定期整備などで任務に就くことはなかった。第1クルー、第2クルーといった「クルー制」を導入すれば、第1クルーが休養中でも第2クルーが船に乗り込み任務に就くことが可能になる。これにより、稼働率が向上するというわけだ。

 海自は今後、1年に2隻のペースでFFMを建造し、将来的には22隻にして全体の護衛艦数を48隻(今年4月時点)から54隻に増勢したい考えだ。

クルー制の導入や護衛艦数の増加を急ぐ背景には、海上戦力を急速に拡大させている中国海軍の存在がある。令和2年版防衛白書によると、中国の海上戦力は小型フリゲートを含めると109隻に上り、海自の護衛艦数を圧倒している。

 なり手不足に直面しながら護衛艦の増勢を図るという難題に対する打開策として期待されているのがFFMだ。

 しかし、ここにきて新たな課題が浮上しつつある。政府は配備を断念した地上配備型弾道ミサイル迎撃システム「イージス・アショア(地上イージス)」の代替策として、イージス艦の新造を検討している。

 イージス艦の乗員はFFMの3倍の300人とされており、単純計算で2隻を導入すれば600人と、FFM6隻分に相当する。

 海自内にはイージス艦の新造に伴い、FFMの導入計画がずれ込むことへの危機感が根強い。そもそも、地上イージスの導入は海自隊員の負担軽減が目的だったこともあり、「イージス艦を新造するのであれば、当初の目的からかけ離れている」(幹部)と不満もくすぶっている。(大橋拓史)

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艤装が施されていないのっぺりとした船体は、宇宙船のようにも見え、進水式にも演奏された「宇宙戦艦ヤマト」のテーマソングに合わせ波動砲を発射しそうな未来的なデザインは、かなり好印象です。
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image066船体側面には、この写真では3か所の開口ハッチが確認できます。最初の小さなハッチが短魚雷の発射口、真ん中のハッチはおそらくタラップ等の乗降用ハッチ、そして左端ハッチは交通用ランチ用かと思います。

ステルス性を高めるために錨は艦番号の直ぐ斜め下のハッチから出し入れするようです。

また、見た目の喫水も予想していたよりも浅く感じ、
バウクラスターも設置され、南西諸島の小さな港湾にも十分入港可能であることがよく分かります。


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右舷
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左舷
彼女は、右顔も左顔も美しい・・・

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電波的にステレスですが、光学的にも背景の山に溶け込んで光学迷彩っぽいですね・・単に逆光なだけかぁ(笑)

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すっぴんも美しいのですが、はやく艤装後の彼女も見てみたいものです。
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30FFM 2番艦「くまの」が11月19日進水した。
本来ならば、三菱重工長崎造船所が建造している1番艦が11月初旬に先に進水する予定であったが、主機関であるガスタービン機関の試験時に、ガスタービン機関が脱落した部品を吸い込んでしまい損傷したため、工事進捗に遅れが生じてしまったという。ガスタービン機関の損傷具合については「部品の一部が損傷した程度で、既に復旧済み」という。この不運な事故のために1番艦の命名・進水式は延期しており、「(命名・進水式の)実施時期はまだ調整中であり未定」であるとのこと。ソース

 


進水式でもっとも話題となるのが、その艦名なんと命名されるかである。今回はネームシップではない2番艦とはいえ、FFMの艦名が河川名シリーズとなるのか、掃海艦につけられる諸島名なのか、はたまた、海上自衛隊草創期の護衛艦(PF)(当初は警備艦に類別)に命名された植物名になるのか注目であった。2番艦の艦名は「くまの」であった。FFMは大本命の河川名が名付けられることになった。


護衛艦の艦名は、現訓令では、天象、気象、山岳、河川、地方の名前の中から決まることになっている。
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FFMは基本DEと掃海艦を継ぐものであるから、河川名か列島諸島名となるのが妥当であるが、おそらく旧海軍軽巡洋艦の軍艦名を引き継ぐ河川名になるものと予想はしていましたので、河川名であることは当たりました。

私の予想一番艦名は「しなの」である。「しなの」といえば大和型戦艦三番艦で空母に改装された空母信濃である。旧海軍の戦艦名は五畿七道の旧国名が由来でした。現代は航空機搭載の大型護衛艦において旧国名が復活いたしました。しかしながら、航空母艦に相当する大型護衛艦には旧国名を使用するのには国名が多すぎて、なかなか順番がまわってきません。「しなの」は旧国名でもありますが、河川名「信濃川」由来で「しなの」と命名されてもよいのではないでしょうか?信濃川といえば、長野県内の上流部分は千曲川と呼ばれていますが、新潟県部分が主に信濃川と呼ばれています。しかし、日本一長い河川名として呼ばれる場合は、千曲川ではなく信濃川です。信濃川は全長367kmと、日本で最も長い大河であります。それゆえ、30FFMのネームシップの艦名としてふさわしいと信じております。

今回の艦名「くまの」については私の30FFM艦名予想リストでは22番艦の名前てしてあげておりました。まあなんとかギリギリ入っていたのは偶然かもしれませんが、今回も一応予想的中?・・・かな?少なくも大外れではなかったと思っています。

ただ、2001年まで使用されたちくご型護衛艦10番艦であった「くまの」が早くも2番艦名として使用されたことに少々驚いています。

最近命名された護衛艦名の傾向として、旧海軍で使用された軍艦名を踏襲する確率が高いと思っています。更に言えば「いずも」「いせ」「ひゅうが」「まや」「はぐろ」は最近はやりのスピリチャル系のスピリチャルスポット/パワースポットにちなんだ名前が選ばれる傾向があるのではと感じています。ちなみにイージス艦「まや」の艦名の由来は六甲山系の摩耶山です。摩耶山は、パワースポットでもあるが、どちらかといえば観光地レジャースポットとしての方が有名かもしれません。しかし、山の名前の「摩耶」とは、お釈迦様の母「摩耶夫人」のことであり、スピリチャル的なネーミングだと思いました。いずれは熊野那智大社 (那智御瀧 飛瀧神社)のご神体である「那智山」由来の「なち」もDDGもしくはイージス・アショア代替えとイージス艦名して採用される可能性もでてきたような気がします。

そうなると、俄然伊勢神宮を流れる「五十鈴川」にちなんだ「いすず」が浮上しますが、すでに「いすず」は「ちくご」型の前級のネームシップとなっているので、一番艦ではないが、3番か4番あたりで使用される可能性があると思いますが、可能性としては残ります。

もう一つ、2番艦が「くまの」であれば地名としての「熊野」は「吉野」の続きであるの「吉野川」由来で1番艦名「よしの」の可能性もありそうな気もする。旧帝国海軍「吉野」は 吉野型防護巡洋艦の1番艦であり、1893年の竣工時世界最速(23ノット)の軍艦であり、日清戦争では第一遊撃隊旗艦を務め 豊島沖海戦黄海海戦で大活躍をした武勲艦でもありました。

以上の事から、私が予想する1番艦艦名の本命◎は「しなの」、対抗〇は「よしの」、穴△「いすず」・・・と予想します。

話は更に脱線しますが、護衛艦名には「あさひ」、「しらぬい」のように天象現象もつけることが可能となっています。※しらぬいは天象現象に分類されていますが厳密には蜃気楼と同じく蜃気楼の一種?天象現象とは、他に日食・月食・オーロラ(極光)・隕石・流星を指しますが、流星や極光、月光、銀河などなどは、できれば100年後宇宙艦隊でも創設したさいにでも命名してほしいですね。

2050年「護衛艦・掃海艦艇部隊」の陣容

30FFMは新世代の護衛艦として21世紀中盤の海自護衛艦の中核を担う艦となります。

30大綱では「多次元統合防衛力」を構築するとされた。これは宇宙・サイバー・電磁波を含むすべての領域における能力を有機的に融合し、平時から有事までのあらゆる段階における柔軟かつ戦略的な活動の常時継続的な実施を可能とする、真に実効的な防衛力です。この
防衛力構築のために海上自衛隊は統合による宇宙・サイバー・電磁波領域における見直しに積極的に関与するとともに、特に水上艦艇部隊の大変革が行われます。

水上艦艇部隊の大変革では、これまでの護衛艦部隊の4個護衛隊群(8個護衛隊)および6個護衛隊と掃海部隊の1個掃海隊群を一つの水上艦艇部隊にまとめ、その水上艦艇部隊を新たに「護衛艦部隊」として4個群(8個隊)と「護衛艦・掃海艦艇部隊」として2個群(13個隊)を保有することとされています。

新たに編成ざれる「護衛艦部隊」は従来の護衛艦隊4個群(8個隊)であり「国土の防衛」「海上交通の保護」という有事の対応に軸足を置く。これに対して30FFMが中核となる「護衛艦・掃海艦艇部隊」は有事における島嶼防衛と平時からグレーゾーンの事態への対応および常続的な情報収集・警戒監視に軸足をおくことになります。

毎年2隻づつ整備する30FFM型艦は「平時からグレーゾーンの事態」に柔軟かつ戦略的な活動を常時継続的に実施可能とするような要求性能ち満たすよう建造され、「護衛艦・掃海艦艇部隊」に編入されます。30FFM型艦にはクルー制が導入され、限られた隻数で最大限の稼働日数を確保する努力の一環といえるでしょう。

また30大綱においては新たに哨戒艦12隻が主要装備とされました。この哨戒艦は平時からグレーゾーンの事態への対応、とりわけ平時の活動に軸足をおいて建造されることとなるので、FFMの補助艦艇的意味合いがあります。また、FFMは機雷掃海を行う任務も与えられていますが、実際に掃海任務ができなかった場合、補完する装備が必要となります。現状掃海艇最新型えのしま型は2015年の3番艦以降建造されていませんので後継掃海艇建造の必要があり、哨戒艦にはFFM以上に掃海任務に重点をおいた艦になると思います。

哨戒艦は領海警備に艦砲だけの低速な哨戒艦では能力不充分ではありません、現時点で現実は掃海艇が領海警備任務の一端を担っています。30FFMには掃海艇が担っていた警戒監視任務はこなせることができます。警備監視任務がFFMでも不足な場合に、哨戒艦が補完する。哨戒艦とFFMはそれぞれ補完しあうことで、最大限の能力をいかすことを考えて、FFMとセットで運用される可能性が高い。

FFMと哨戒艦は各地方隊に編入され、平時からグレーゾーンにおける事態において各地方総監が警備区内の情報収集・警戒監視の任務を遂行し、海上自衛隊全体としての持続性・強靭性が高まることが期待されています。

2050年「大型水陸両用作戦指揮艦」の出現

中国のA2/AD戦略を東シナ海において阻止するための部隊として、「護衛艦・掃海艦艇部隊」の陣容は、まず島嶼防衛のための旗艦2隻が、掃海母艦「うらが」「ぶんご」の後継艦として代替し「水陸両用作戦指揮艦」(大型多機能艦艇/多用途防衛型空母)として就役しているのではないだろうか?
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これは31中期防において検討される「水陸両用作戦に必要な新たな艦艇の在り方」および“いずも”型護衛艦の改修の成果が反映され、F-35B搭載・運用機能や水陸両用作戦指揮機能に重点をおいたものとなることが予想され、大きなパワー・プロジェクションを発揮することになっているであろう。



30FFMの今後

2050年頃30FFM型艦は22隻就役済みで、30FFMの代替更新が検討されているであろう。30FFM
型護衛艦はべ-スライン管理による建造が進められ、最初の8隻がべ-スライン1、9番艦からの8隻がべ-スライン2、そして17番艦からはベースライン3として、それぞれ大きな技術革新(新領域作戦への対応等)がなされており、指向性エネルギー兵器(レーザー砲)や電磁砲など可能な限り近代改修(バックフィット)も実施されているであろうと思います。


FFMの補完である新型哨戒艦と掃海艦艇は無人艦技術(USV、UUV)の採用により、30FFM型艦に機能移管されていることが予想される。新型哨戒艦と掃海艦艇の代替として無人艦艇が整備されるとともに、中国海軍艦艇の増強に見合うよう、FFM型艦を大型化して07DDむらさめ型の後継として、30FFMファリーの1万トン級護衛艦が建造され隻数を増加していることも考えられます。

無人艦艇には掃海機能、目標捜索機能、海洋観測機能、通信中継機能等が考えられます。FFM型艦は多機能艦としてますますその機能を拡充していくことになると考えられるが、その一つとして無人機、無人艦艇の母艦機能を有していると思います。

30FFMのAEW能力

「護衛艦部隊」は有事の「国土の防衛」および「海上交通の保護」のためハイエンドな戦いに備えなければならない。台湾危機に備えるとすれば米海軍との共同が必須であり、日米両軍と中国海軍のミリタリー・バランスを常に意識すべきと思います。

それは日米および中国海軍の量的バランスのみならず、日米共同による作戦遂行能力もその要素であることから、「護衛艦部隊」の艦艇は日米合同の円滑さを求めるべきであはあり、今更遅いが、先日決まったFFG(X)に30FFMを米国に売り込むべきだったかもしれません。

日米共同作戦遂行能力と同様に、「護衛艦部隊」にとって重要な能力は独自の対潜水艦戦能力である。米海軍が潜水艦の脅威がある海域に空母打撃群を展開させることに躊躇する可能性があることから、わが国周辺海域における潜水艦脅威の排除は海上自衛隊が行なう最大の任務であり続けています。ゆえに海上自衛隊の対潜水艦戦能力が、わが国周辺のミリタリー・バランスに大きく影響するします。

「護衛艦部隊」は「哨戒機部隊」「潜水艦部隊」および「海洋業務・対潜支援群」等と連携を強化して、水中の可視化に努力を傾注するとともに、自らの対潜水艦攻撃能力の向上に加えて、無人艦艇(UUV、USV)および航空機を管制してのさらなる対潜水艦攻撃能力の向上を図っていると思いますが、30FFMは現代ASWの新戦術 
マルチスタティック・オペレーション能力に長けており、世界的に見て最も優れた対潜能力を備えた水上艦艇になると思います。

また、30FFMの関心事の一つとしてVLS(垂直発射システム)についてですが、当初2022年の竣工時にはVLAはないとされていましたが、毎日新聞社様のヘリから撮った写真を見る限り、2セット16基については竣工時から搭載していそうです。その場合当面搭載されるのは、07式垂直発射魚雷投射ロケットのみで、8基から16もしくは32基へVLS増設後新型艦対空ミサイルA-SAM 8~24基を搭載するものと思います。

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拡大してみると砲塔の設置予定場所と艦橋の間に杭で囲まれた部分、底が灰色で、茶色いシートが掛けられた箇所があります。大きさから察して、上下2列横4基計8発×2のVLS発射装置が設置されそうです。

30FFMは今後30年を見通して、先に述べた平時の新たな任務の遂行に加えて、隻数が強大な中国海軍と対峙するのに必要な隻数の護衛艦建造の中核艦となると思われます。また、30FFMは、「新領域での戦いへの備え」と「無人艦艇の母艦」として、また中国沿海部を機雷で封鎖する「敷設艦」、そしてその機雷を除去する「掃海艦」としてもマルチな活躍が期待されています。

【SPUTNIK】2020年11月05日 17:13

4日、日本政府は海上自衛隊護衛艦の輸出を計画していることが明らかになった。受け入れ先のインドネシア政府と調整を進めている。時事通信が伝えている。

日本政府はこれをきっかけに難航していた防衛層部品の輸出に勢いをつけたいと見られる。また日本が提唱する「自由で開かれたインド太平洋」構想の実現に近づく可能性もある。

インドネシアは、中国による南シナ海など海洋進出の活発化に警戒心を強めており、安全保障面で日本との協力を強化する姿勢を示すことで、中国を牽制するものと見られる。

読売新聞は政府筋の話として、インドネシアから日本政府に軍艦4隻の購入希望、および技術移転を通じさらに4隻を自国造船所で建造したい旨が伝えられたと報道した。取引総額は3000億円と見積もられている。

同紙によると、ミサイル・大砲に加えデッキヘリおよび機雷除去ロボットを搭載した3900トン型護衛艦(30FFM)に大きな関心が寄せられたという。これら護衛艦は現在、日本の三菱重工業の造船所で建造されている。

日本の武器・技術のインドネシアへの供給は、先月の菅首相のジャカルタ訪問の際に協議された。首相訪問を前に、9月には海上自衛隊高官と三菱重工業幹部がインドネシアを訪れている。

合意が得られれば、第二次世界大戦後の日本としては初の大規模な兵器輸出となる。
インドネシアね・・・例の新幹線でやらかしているので信用力ゼロですね。まあ、KFXの開発に参加したり韓国から潜水艦を買って安物買の銭失いを悟ったのかもしれませんが、現金を用意して、売ってくださいお願いしますとくるまでは、こちらから売り込む必要はないと思います。


2019年05月18日

2019-12-08 04:04:48 


2020年07月11日


2021年03月04日

本来であれば30FFMで検索すると常にトップページにあった当ブログは19日の進水当日にこの記事を書くべきでしたが、ご存じの通り米大統領選挙の情報収集にかまけ、3連休に持ち越してしまいました。ご期待していた皆様には申し訳ございませんでした。
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Japan Considers Building Two Super-Sized Destroyers As An Alternative To Aegis Ashore
The two new warships are planned to combine a development of the Maya class hull with the AN/SPY-7 Long Range Discrimination Radar.
【THE WAR ZONE】THOMAS NEWDICK, 2020.11.02


日本はイージス艦の代替として超大型駆逐艦2隻の建造を検討
マヤ級船体の開発とAN/SPY-7長距離識別レーダーを組み合わせた2隻の新型護衛艦が計画されています。

日本のメディアからの報道によると、政府は、技術的な問題、コストの上昇、国内の批判の中で今年初めに中断された陸上型イージスシステム「イージス・アショア」の代替として、新しい「大型護衛艦」2隻の整備を検討しているという。

新型軍艦はまた、主に北朝鮮の弾道ミサイルからの防衛を目的としたミサイル防衛に焦点を当て、ロッキード・マーチン社のAN/SPY-7長距離識別レーダーを利用したイージス艦の戦闘システムのバージョンを装備することになる。

計画では、政府が年内に進めるかどうかを決める前に、日本の防衛省が提案された駆逐艦に関する中間報告書を11月中旬に受け取ることを要求していると報じられている。日経アジアのある報道によると、この計画にゴーサインが出される可能性が高いという。

日本政府は、新たなデザインの新型護衛艦を検討しているのか、既に建造されているイージス艦の派生艦を検討しているのかは不明である。海上自衛隊(JMSDF)が「まや」クラスの艦船を追加配備する可能性は非常に高い。「まや」は、すでにイージス艦の戦闘システムの先進版、あるいは同級の派生艦を拡大したものを搭載している。「まや」型は、「あたご」型の発展型であり、米海軍のアーレイ・バーク級駆逐艦(Flight Iに相当する)「こんごう」から発展した「あたご」クラスからさらに発展したものです。

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U.S. NAVY/SEAMAN SANTIAGO NAVARRO

Aircraft fly in formation above the JMSDF Hatakaze class destroyer Shimakaze (DDG 172), left, the Atago class destroyer Ashigara (DDG 178), and the Royal Canadian Navy frigate HMCS Winnipeg (FFH 338) during Exercise Keen Sword 21 in the Philippine Sea in October 2020.

共同通信社の報道によれば、日本政府は現在、標準的な排水量9000トン前後の艦船を検討しているという。「まや」級駆逐艦の排水量は約8,200トンであるが、これはさらに大型化された発展型の開発を妨げるものではない。「まや」クラスは最終的に4隻の船体を持つと予想されていたので、最終的にはAN/SPY-7レーダーを含む今回の改正仕様で2隻が完成する可能性が残っています。

共同通信によれば、提案されている新型駆逐艦の大型化の背景にある考え方は、"北朝鮮の弾道ミサイル警戒による過酷な労働環境 "の中で、利用可能な居住空間を増やす必要があることを示唆している。注目すべきは、米海軍が近々登場するアーレイ・バークスFlightⅢでも同様の戦略を追求していることで、約9700トンの排水量を持ち、米海軍が言うところの船型を最大限に拡大することができるということだ。

Scene from Maya launching ceremony [RAW VIDEO] •2018/07/30

報告されているように、日本の計画では、日本当局が既に購入に同意していたイージス・アショアのシステムで使用されていたのと同じAN/SPY-7レーダーを新しい軍艦に搭載することになっています。この新システムの追加要求は、スペースと人員の面で、既存のマヤ級の上部構造の見直しを要求する可能性があり、その結果、船体の変更が要求される可能性があります。

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KYODO VIA AP IMAGES

The main control center at the Aegis Ashore missile defense test complex in Kauai, Hawaii. Japan’s Aegis Ashore sites were expected to be of a similar design, but with the AN/SPY-7 radar instead of the AN/SPY-1 seen here.

日経アジアが報じたところによると、追加の護衛艦2隻のための資金の一部は2021年度予算から充当されるとのことですが、軍艦に搭載するためのAN/SPY-7の改造には追加費用がかかるとのことです。重要なのは、ロッキード・マーチンはすでにこのレーダーのバージョンを、BAEシステムズの26型フリゲート艦のデザインに基づいた将来のカナダの駆逐艦や、スペインのF110クラスのフリゲート艦に供給していることである。

日本は、ミサイル迎撃に特化した特殊目的船や海上プラットフォームを作ることも検討してきたが、これらは「大型駆逐艦」をより多く調達するよりも安価であると判断された。しかし、これらの選択肢は、空からの攻撃や潜水艦による攻撃に対してあまりにも脆弱であると判断された。これらの選択肢やイージス・アショアとは異なり、新クラス(サブクラス)の本格的な駆逐艦は、ミサイル防衛に加えて様々な任務をこなすことができ、より柔軟性に富んでいる。

また、同艦は米国のミサイル防衛シールドの要となるため、日本と同様に米国にとっても優先的に調達することになる。

艦船が最終的にどのような姿になるにせよ、最終的にはSM-3 MkIIA迎撃ミサイルを搭載することになるだろう。このミサイルは、現在配備されているSM-3の発展型よりも、より多くの種類のミサイルに対して、より多くの交戦能力を持つことになるだろう。このミサイルと、このミサイルを開発した日米コンソーシアムについては、herehere, and here.で読むことができる。

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RAYTHEON
艦の設計上の問題と兵器の問題を超えて、この計画はさらなる問題を提起している。そもそもイージス艦システムを調達するという決定は、従来の艦船に乗務できる海上自衛隊の乗組員の数が限られてい ることへの懸念に基づいていたことを思い出す価値がある。さらに 2 つの主要な陸上戦闘機を投入することは、日本の海軍部隊が人員数を拡大するための圧力を強めることにな る。

このような人員増強へのプレッシャーは、すでに30DX(FFM)と呼ばれる小型で多任務型の新型護衛艦の導入計画につながっているが、実際にはフリゲート型艦であることが浮き彫りになっている。排水量 3,900 トンのこれらの艦は、海上自衛隊の人員不足に対応するために特別に作られたもので、一番艦の進水は間もなく予定されている。イージス艦よりも安価で、乗組員は3分の1程度の大きさだが、多任務設計では対弾道ミサイルの役割を果たすことができない。


イージス・システムを搭載した新型護衛艦が承認されれば、北朝鮮から発せられる脅威から身を守る貴重な手段となり、東シナ海やその他の地域で力を発揮することができるだろう。2021年度の日本の防衛予算要求は過去最大の約550億ドル(5兆6千億円)であり、北朝鮮と中国の脅威に立ち向かうための日本の軍事力の重要性が増していることを反映している。

提案されている新型艦がどのような形や大きさであれ、海上自衛隊の護衛艦艦隊が優位に立っていることは明らかである。防衛省は、予算増に後押しされ、駆逐艦全体の船体数を現在の 50 隻弱から 54 隻に引き上げる計画である。しかし、コストは依然として要因であり、最終的に日本の駆逐艦のうち 22 隻が「まや」級のような本格的な駆逐艦ではなく、より安価な 30DX/FFM 艦になることが計画されているという事実を反映している。

筆者への連絡先:thomas@thedrive.com

www.DeepL.com/Translator(無料版)を下翻訳としてDdogが翻訳しました。

【共同通信社】2020/11/1 06:00 (JST)11/1 15:21 (JST)updated

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地上配備型迎撃システム「イージス・アショア」の米軍実験施設=2019年1月、米ハワイ州カウアイ島(共同)

 政府は、地上配備型迎撃システム「イージス・アショア」計画の代替策となる、迎撃装備を搭載した艦船について、大型化する方向で検討に入った。北朝鮮の弾道ミサイル警戒で過酷な勤務環境にある乗組員の負担軽減を図るため、居住空間を拡大する目的。イージス機能を持つ艦船としては、海上自衛隊で最大となる見通しだ。複数の政府関係者が10月31日、明らかにした。

 防衛省は委託業者から11月中旬にも中間報告を受け、政府が年末に代替策の方向性を決める方針だ。最新鋭で最大のイージス艦「まや」(幅21m、基準排水量8200トン)より数m拡幅し、9000トン程度にする方向で調整する。

【日本経済新聞】2020/11/2 2:00 
 
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政府は「イージス・アショア」の代替策としてイージス艦2隻の建造を調整する(写真は米ハワイ州のイージス・アショア)

政府は地上配備型迎撃ミサイルシステム「イージス・アショア」の代替策としてイージス艦2隻の建造を調整する。これまでミサイル防衛に特化した専用艦も含めた2案を検討していたが、イージス艦に絞り込む。地上の迎撃機能を洋上で補完し、北朝鮮や中国のミサイルに対処する。

防衛省は11月中に、民間企業に委託している技術調査の中間報告を受ける。これを踏まえてイージス艦導入を正式に決める。

選択肢の一つだった専用艦は予算を抑えられる利点があったが、潜水艦や戦闘機など外部の攻撃に弱いのが課題だった。

最近は北朝鮮からのミサイル迎撃に加え、中国の軍事活動が活発化している。南西諸島周辺の警戒活動も見据え、自己防護能力や機動力のあるイージス艦が現実的だと判断した。

レーダーはイージス・アショアに搭載予定だった米ロッキード・マーチン社の最新型「SPY7」を転用する。イージス艦の建造費に加え、レーダーを艦船に載せるためのシステム改修費がかかる。2021年度予算に関連経費を計上する。

イージス艦の新造には運用する海上自衛隊の人材確保が課題になる。イージス・アショアの導入を決めたのも海自の人材不足に対応する目的もあった。

自衛隊全体で配置の見直しを進め、洋上勤務にあたる人員の拡充をめざす。必要な乗員数を減らすため、イージス艦の能力の絞り込みも検討する。

イージス・アショアは本州の2カ所に置く計画で、北朝鮮からのミサイル迎撃が目的だった。

政府は12月に23年度までの装備品の取得方針を定める防衛大綱と中期防衛力整備計画を見直す。自衛隊の体制からイージス・アショアの記載を削除する小幅改定になる。
ひょっとすると最初からイージス艦を増やす出来レースであったのかもしれない。
結果的に大型イージス艦2隻増で決着。

しかし、限られた予算と貴重な乗組員が新型イージス艦に割かれることになる。
それはそれで由々しき問題ではあるが、極超音速ミサイル時代の近未来のミサイル迎撃には
石油リグ型やメガフロート型では対中開戦と同時に弾道対艦ミサイルの標的となりかねず、その脆弱性は免れなかった。

私はレーダー施設は陸上、発射ランチャーのVLSを運航乗員を予備自衛官や民間人に委託する、
PFI方式の大型商船にコンテナ化して搭載する分離する案もしくは、対弾道ミサイル迎撃艦案を推したい。

【産経新聞】10/28 23:03 

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政府が地上配備型迎撃システム「イージス・アショア(地上イージス)」の代替策としてイージス艦を新造する方針を固めたのは、当初想定した弾道ミサイル防衛(BMD)能力にとどまらず、巡航ミサイルをはじめ多様な脅威に対応できる能力を保有すれば防衛力の底上げにつながると判断したためだ。

今年6月に地上イージスの配備断念が発表されて以降、さまざまな案が浮かんでは消えたが、イージス艦新造を求める自民党の声も代替策の絞り込みに影響した。

 政府は9月24日に自民党の関係部会で地上イージスの代替策として、(1)商船型(2)護衛艦型(3)移動式の海洋掘削装置(リグ)型-の「洋上案」を示した。このうち商船型や護衛艦型ではBMDに特化した「専用艦」の構想も浮上。地上イージスがBMD向けの装備だったことを受けたものだ。

 これに「待った」をかけたのが自民党国防議員連盟だ。海洋掘削装置型は魚雷など敵の攻撃に弱く、専用艦についても「中途半端な投資」などと批判が続出した。国防議連は23日、巡航ミサイルや敵航空機などにも対応できるイージス艦の増隻を求める提言をまとめ、政府も追認する形となった。自民党国防族の一人は「イージス艦なら尖閣諸島(沖縄県石垣市)を含む南西諸島防衛にも振り向けられる。中国をにらんだ抑止力も高まる」と指摘する。

 ただ、課題は残る。防衛省は米国と契約済みの最新鋭レーダー「SPY7」を新たなイージス艦に搭載する方針だが、米軍を含め運用実績はない。政府は民間企業による調査結果も踏まえ新たなイージス艦に付与する機能を最終判断するが、海上自衛隊や自民党には「開発リスクを防げる上に米軍との相互運用性も高まる」として、米海軍と同じ「SPY6」搭載のイージス艦を望む声も根強い。

 日本全域を24時間365日態勢で守るという地上イージスの利点も、陸上配備の断念でおぼつかなくなっている。ローテーションを考えればイージス艦4隻が必要とされるが、専用艦に比べてイージス艦は高額になる可能性が高く、当面は2隻の導入にとどめる方向だ。また、人員不足が慢性化する海自の負担は増すことになり、政府関係者は「代替策に満額の回答はない。現状の中で最適解を探る」と語っている。(石鍋圭、大橋拓史)

記事にあるように、中途半端な方式より多少コストがかかっても、その後の運用や訓練を考えれば、対弾道弾迎撃専用大型イージス艦を建造した方が合理的かもしれません。

イージス艦となれば、米海軍の海軍統合火器管制-対空NIFCAと、リンクするのが正論となり、米ミサイル防衛庁との絡みで導入が決まった陸自向けイージス・アショア用新型レーダーSPY-7をキャンセルするいい口実となる。

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イージス艦とするならば、開発中のSPY-7の採用は白紙にできる。イージスシステムは巨大なシステムであるので、バグが次から次に発見され少しづつ修正されている。修正に修正が重ねられようやくまともなシステムになっていく。

米海軍の使用していないSPY-7を採用したならばいったいだれがバグを修正するのか?
ロッキード社は大丈夫と言っているが、SPY-7を採用した段階でまったく無茶苦茶な話になっている。本当にSPY-7を採用してもバグの修正等維持が可能なのか現在調査をしているらしい。

また、海自ではイージス艦が増えても操作要員を育成するのに苦慮している。
イージスシステムの操作訓練は米国のノーフォークにある米海軍のNaval Sea Systems Commandイージス訓練センターで行っている。 訓練はもちろん英語で行われる。優秀な人材で英語が堪能でなければイージス艦が増えても要員を下手に増やせないのである。

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Naval Sea Systems Command画像元 

もしPY-7を採用したらイージスシステム要員育成は可能なのであろうか?
まや型までのイージスシステム担当隊員はSPY-1+ベースライン9Cの訓練を受けるが、新型イージス艦がSPY-7+ベースライン9Cとなった場合ノーフォークにある米海軍のイージス訓練センターで訓練を受けることは可能なのだろうか?冷静に考えれば米軍が採用していないシステムの訓練などよほど奇特ではなければ受け付けないと思う。

故に、SPY-7+ベースライン9のイージスシステム要員育成は海自自前となってしまう、更に言えば、もし「こんごう」後継イージス艦が米軍と同じSPY-6+ベースライン10を採用した場合、将来的に開示のイージスシステム要員は3タイプそれぞれ別の訓練を受けねばならず、2隻だけ別なシステムを採用すると、大きなデメリットとなってしまう。新型イージス艦をSPY-7+ベースライン9にする理由がみつからない。

そもそも、イージス・アショア導入の目的は北朝鮮のミサイル実験にお付き合いする破壊措置命令用の装備である。破壊措置命令とは北朝鮮の実験用ミサイルが万が一日本に落ちてきたら破壊する為の武器であって、有事の際は米軍+海自のイージス艦総動員で飽和攻撃に備える計画である。どちらかと言えばイージス・アショアは北朝鮮のお遊び実験に対応するのが本来の目的である。有事の際は日米のイージス艦隊+イージス・アショアとなるので、イージス・アショアは補助勢力にすぎなかったはずである。

イージスア・ショア導入が目的ではなくイージス艦を導入するのであれば、当然米海軍の海軍統合火器管制-対空NIFCAと共用ととなるのが自然であって、新型イージス艦を導入するのであれば、SPY-6+ベースライン10とするのが正論である。


ところで・・・新型ミサイル護衛艦の基準排水量は、9000トンを超えるとの報道である。
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基準排水量9000トンといえば旧帝国海軍重巡洋艦「青葉型」と同じであり、新型イージス艦の満載排水量は1万トン越えの12000トン程度の大型艦になるのではないだろうか?
さすがに1万トンを超えたなら、海自でもDDGミサイル護衛艦とせずそろそろ重ミサイル護衛艦とか巡洋護衛艦CGという種目をつくってはどうだろうか?でも
満載排水量 14,797 トンの米海軍のズムフォルトもDDG-1駆逐艦か!私としては違和感を感じる。


最後に蛇足ながら大型イージス艦2隻名前はもはやこれ以外になかろう。
「ながと」と「むつ」!もちろんイージスアショアを設置しようとした五畿六道の旧国名の山口県(長門)と配備予定地域が秋田なので(出羽/羽後東北戦争終結直後に出羽国を分割)になるかもしれないが・・・陸奥にかぎりなく近いので・・・せめて名前だけでも。

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【2021.3.7追記】
洋上イージス稼働日、陸上の3分の1 防衛省が昨秋試算  【朝日新聞】2021年2月17日 5時30分伊藤嘉孝
 
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陸上配備型迎撃ミサイルシステム「イージス・アショア」(陸上イージス)の代替艦をめぐり、ミサイル警戒に従事できる期間が年間126日と試算されていたことが、関係者への取材でわかった。陸上イージスは「24時間365日、日本全体をカバーできる」との触れ込みだったが、代替艦はその3分の1しかカバーできない計算だ。試算は昨年11月にまとめられたが、公表されなかった。

 昨年12月には、現在8隻保有するイージス艦と一線を画す「イージス・システム搭載艦」2隻の建造方針が閣議決定されたが、「これほど大幅に導入効果が減るとは多くの国会議員も思っていない」(政府関係者)とされ、防衛省内にも巨額を投じることを疑問視する向きがある。

 政府関係者によると、昨年11月、防衛省は米国側や造船大手から提供されたデータをもとに、陸上イージスの構成品を海上でも使えるかどうかや、海上転用のコストの目安などを見積もった。この際に、年間に弾道ミサイル警戒に従事できる日数を「稼働率」と呼んで積算し、数値を得た。

 それによると、代替艦がミサイル警戒に稼働できるのは126日。「陸上イージスより導入効果が激減する格好」(政府関係者)で、残りの期間は、整備や訓練に充てざるを得ない試算だった。一般的に大型艦は年間3カ月の整備に加え、5年に1度は半年超の整備も必須で、さらに整備後には乗組員が艦艇勤務の技量を回復するための訓練期間も欠かせない。

 だが、防衛省はこうしたデータを公表せず、自民党の国防部会に提示した資料では陸上イージス「〇」、代替艦「△」と記号で記すにとどまった。政府関係者は「都合の悪いデータを隠しすぎではないか」と指摘している。稼働期間が3分の1になるが、北朝鮮のミサイルへの警戒を緩めることはできず、既存のイージス艦がカバーすることになりそうだ。既存艦をミサイル防衛の任務から解放し、中国軍の警戒へ振り向ける方針も修正を迫られる可能性がある。

 陸上イージスは、秋田、山口両県が配備候補地に選ばれたが、ずさんな調査や誤った説明などで地元の不信を招き、昨年6月に導入断念が発表された。昨年末には政府が、洋上で運用する代替艦「イージス・システム搭載艦」の導入方針を閣議決定したが、新年度の当初予算案に計上されたのは新造に向けた研究調査費(17億円)のみ。稼働率を少しでも上げるべく検討が進められるとみられるが、契約済みの陸上配備用の構成品を海で使わざるをえないなどの制約もあり、政府内ではコスト抑制も含め難航を懸念する声が出ている。(伊藤嘉孝)

いかにも政府のやることなすこと何でも批判したい、そして日本の国益になり、親方の中共様の利益に反することに対し、何にでも反対の朝日新聞の書きたくなる記事である。

最低限の国防とか軍艦に関心がある者ならイージスアショア代替艦が2隻と決まったと聞いた瞬間に、まず3隻なくて大丈夫か?と思うはずです。

正確に言えば山口沖と秋田沖なら
2×3=6で、6隻必要だが、そうするとイージスアショアより3倍以上のコストが掛かることがバレてしまうので、当面2隻の予算を請求し、イージスアショア代替艦が母港やドックで整備中の期間は、従来通り、イージス艦がその任に当たり、既成事実を作った後で残り4隻分予算を奪取しようと目論んでいるような気がします。

結局海自はイージス艦を増勢したいだけなんだと思う。

なぜなら、昔から同じ任務に日常的に充当させる場合、3隻が必要、これは世界の常識で、イージス艦の導入の際さんざん議論されてきた。

1隻が作戦に従事、
1隻がドック入りで修理、1隻が交代し母港と作戦海域の間もしくは次の出撃に備え母港で待機なのである。

稼働日数126日と政府関係者から聞いたと書いているが・・・・
365÷3=121.66であって、稼働日数126日は聞き間違いかいい加減な取材の間違いでは?(笑)普通気が付くと思うが、朝日新聞は算数もできない(爆)

>「これほど大幅に導入効果が減るとは多くの国会議員も思っていない」(政府関係者)だそうだが・・・皆知っていて知らないふりをしていたにすぎません。
何を今更って感じだ。少なくとも軍事評論家元朝日新聞記 田岡俊次氏だたら、気が付いていただろう。 

イージス代替艦は最低3隻必要で、山口沖と秋田沖なら2×3=6で、6隻必要なことぐらい知ってて知らんふりをしたのだ。

イージス代替艦は陸上設置の3倍以上のコストがかかるので、国会議員も防衛省関係者も知らんぷりして、後々あと4隻の予算を分取ろうとしていたにすぎない。素人の私でも理解できる構図だ。

もしかすると、朝日新聞も既に知ってて知らんふりをして、後々政府攻撃のネタとしてとっておいたんじゃないか?と、穿った見方をしてしまいたくなる自称スクープだ。

おそらく、防衛省や自民党の防衛族の先生方は、当初は8隻あるSPY-1搭載の通常のイージス艦も含め10隻で山口、秋田沖を巡回当番をこなし、やはり足りないと言って、最終的にはイージス艦14隻体制の確立を目指しているのかもしれません。

そもそも、一段目ロケットの市街地落下など首都圏や京阪神地区でもないかぎり心配不要。
秋田や山口のド田舎では、むしろ家屋に落下する確率は交通事故に遭う確率より少ないであろう。それでも政府がもし心配ならロケット本体にパラシュートでも取り付ければ済むだけの事、JAXAに任せれば、H-3ロケットにも応用し取り付けるであろう。

私は、イージスアショアの代替え案は、誘導装置及びレーダーを空自のレーダーサイト基地加茂や経ケ岬、背振山にイージスSPY-7を併設し、発射装置は民間輸送船をチャーターして搭載するのがベストだと思っていました。
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民間船に積む場合は、VLSと通信機器をコンテナ化して積み下ろしをすれば、仮装イージス艦が簡単に作ることができる。通常は母港に停泊するか、時々日本近海を遊弋。緊張が高まった場合港から急遽出航すれば問題は解決。メインテナンスが必要な時期がくれば別のバラ積み船もしくはコンテナ船に積み替えるだけで済む。

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この商船三井の8万トンクラスの幅広型の石炭輸送船にVLSを300-400搭載して東シナ海~日本海を遊弋させてはどうだろうか?現在防衛省が委託研究をしている量子暗号通信や6G技術を投入すれば安価なアセーナルシップが誕生可能だ。


その3 2021年02月22日
(7)量子技術に関する基礎研究
(8)光波領域における新たな知見に関する基礎研究
(9)高出力レーザに関する基礎研究
(10)光の伝搬に関する基礎研究
(11)高速放電及び高出力・大容量電力貯蔵技術に関する基礎研究
(12)冷却技術に関する基礎研究
(13)物理的又は化学的に優れた新たな材料・構造に関する基礎研究
(14)先進的な耐衝撃・衝撃度和材料に関する基礎研究
(15)接合技術に関する基礎研究



その4 2021年02月23日

(26)先進的な演算デバイスに関する基礎研究
(27)高周波デバイス・回路に関する基礎研究
(28)次世代の移動体通信に関する基礎研究
(29)海中通信、海中ワイヤレス電力伝送及び海中センシングに関する基礎研究
(30)水中音響に有効な材料及び構造に関する基礎研究
(31)航空機の性能を大幅に向上させる基礎研究
(32)船舶/水中航走体の性能を大幅に向上させる基礎研究
(33)車両の性能を大幅に向上させる基礎研究
(34)ロケットエンジンの性能を大幅に向上させる基礎研究



対空防御はは本来のイージスシステムでVLSの中にSM-6を混載しておくだけで十分防御できるうえ、特殊部隊対策では、出航中日本近海であれば新造する哨戒艦でも1隻エスコートさせれば十分であり、潜水艦防御に関しては、USVを周辺海域に遊弋させれば完璧である。
周囲360度警戒が必要な陸上設置よりはるかにセキュリティ上有利かもしれません。


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【ニコニコニュース】2020/10/02 06:30BOOKウォッチ

本書『公安調査庁――情報コミュニティーの新たな地殻変動』(中公新書ラクレ)は外交ジャーナリスト・作家の手嶋龍一さんと、作家・元外務省主任分析官の佐藤優さんが、公安調査庁の変容ぶりを語り合ったものだ。ともに国際情報の専門家として知られる二人が、最近の公安調査庁をきわめて高く評価する内容となっている。

これまでにも共著

 手嶋さんは1949年生まれ。NHK記者として政治部などで活躍。ワシントン支局長、ハーバード大学国際問題研究所フェローを経て2005年に独立。インテリジェンス小説『ウルトラ・ダラー』を発表しベストセラーに。『汝の名はスパイ、裏切り者、あるいは詐欺師』など著書多数。

 佐藤さんは1960年生まれ。英国の陸軍語学学校でロシア語を学び、在ロシア日本大使館に勤務。2005年から作家に。同年発表の『国家の罠』で毎日出版文化賞特別賞、翌06年には『自壊する帝国』で新潮ドキュメント賞、大宅壮一ノンフィクション賞を受賞。『修羅場の極意』『ケンカの流儀』『嫉妬と自己愛』など著書多数。手嶋さんとの共著『インテリジェンスの最強テキスト』などもある。

 本書は、以下の構成。

 第1章 金正男暗殺事件の伏線を演出した「最弱の情報機関」  第2章 コロナ禍で「知られざる官庁」が担ったもの  第3章 あらためて、インテリジェンスとは何か?  第4章 「イスラム国」日本人戦闘員の誕生を阻止  第5章 そのDNAには、特高も陸軍中野学校もGHQも刻まれる  第6章 日本に必要な「諜報機関」とは

細菌・ウイルス戦の情報にも対応

 第1章では、2001年に、北朝鮮の現在の最高指導者の兄である金正男が、日本に不正入国を図って国外退去処分になった事件の内幕が報告されている。手嶋さんによれば、端緒は公安調査庁が英国のMI6から入手した情報に基づくもので、「日本に公安調査庁あり」と、主要国の情報機関に注目されるきっかけになったという。

 第2章では、コロナ禍と関連づけて公安調査庁の仕事ぶりを紹介している。新型コロナウイルスが中国のウイルス研究所から漏れたという説があることを背景に、佐藤さんは、「日本では、公安調査庁だけが唯一、細菌・ウイルス戦の分野で情報を蓄積したのです。オウム真理教が引き起こした松本サリン事件と地下鉄サリン事件に取り組んできたからです」と同庁が細菌・ウイルス戦にも対応してきたことを強調している。手嶋さんは「アメリカの国立医療情報センターのような組織を公安調査庁のブランチとして考えてはどうでしょうか」と提案している。

 第4章では、一時は大きく報道された「北大生シリア渡航未遂事件」を取り上げている。イスラム国の兵士に志願しようとしていたとして、警視庁公安部が北大生や関係者を「私戦予備・陰謀」容疑で書類送検したというもの。この事件でも端緒は公安調査庁による関係者の監視活動だという。ただし事件としては不起訴になっている。

国際テロ対策を重視

 本書ではこうした個別の案件と公安調査庁のかかわりだけでなく、近年の同庁全体の様変わりぶりに特に力を入れて紹介している。

 公安調査庁は定期的に、「内外情勢の回顧と展望」「国際テロリズム要覧」をまとめて公表しているが、変身ぶりはその内容からもうかがえるという。

 「読んでみると、公安調査庁の活動が、大きく様変わりしていることが分かります。かつては、調査・監視の対象が、共産党、武装極左グループ、オウム真理教でした。2020年の『内外情勢の回顧と展望(令和2年1月)』は、全体の構成を見ただけで『主役』の後退は明らかですね」(手嶋さん)  「古典的な『ターゲット』への記述がぐんと減っているのに対して、国際テロ対策などが非常に大きくクローズアップされています」「あらためて『内外情勢の回顧と展望』の全体構成に戻ると、国外の方が先にきています。内外情勢ではなくて、『外内情勢』になっている」(佐藤さん)  「国外での情報収集活動に急速にウェートを高めている。あきらかにインテリジェンス機関として方向転換を図っていることが、『回顧と展望』からもはっきりと読み取れます」(手嶋さん)
 日本に来て生活しているイスラム圏の人たちに接触し、母国に帰ってから情報提供者になってもらうような工作に力を入れていることも特筆されている。海外に派遣された公安調査庁の職員が、現地の大使館で警備官の仕事に就き、3日に一回その仕事をするが、あとの時間で本来の業務、すなわち情報活動をするというようなこともあるのだという。

元長官が逮捕された

 インテリジェンスと言えば聞こえがいいが、日本語では「諜報」のこと。簡単には身分を明かせないし、協力者づくりは容易ではない。様々なリスクもある。

 ネットを調べると、金が欲しい劣悪な協力者(情報提供者)のガセ情報に引き回されるケースが少なくないとか、調査官自身が話を作ってしまうことすらあるという関係者の内輪話も出てくる。

 芳しくない事例では2007年、元長官が詐欺事件に連座して逮捕された事件があった。12年には複数の調査官が活動費を不正に受領したとして処分されたことも新聞報道されている。『日本の情報機関―知られざる対外インテリジェンスの全貌』 (講談社+α新書)は、1999年に日経新聞の元記者が北朝鮮で旅行中に逮捕され長期拘置された事件について、「その元記者は公安調査庁の協力者だった」と書いていた。一歩間違えは、あちこちに影響が波及する。

 同庁の定員は1660人で予算は150億円規模だという。BOOKウォッチで紹介した『内閣情報調査室――公安警察、公安調査庁との三つ巴の闘い』(幻冬舎新書)によると、年間の「調査活動費」は約20億円。協力者への報償金は「手交金」と言われ、協力者を取り込むための手段は「カネ」がすべてだという。相応の協力者には月額10万円から50万円程度が振り込まれ、価値の高い協力者は「青天井」なのだという。

議会の十分な監視は及んでいない

 同書によれば、公安調査庁は長年、日本共産党や過激派の監視・工作活動が中心だったが、対象とする組織の弱体化で、同庁もリストラ対象という声が出始めた。そこで新たな調査対象として「オウム」と「海外」が導き出されたのだという。その後、「オウム」も弱体化したので、必然的に「海外」に力が入ることになったのだろうと推測できる。

 そもそも同庁の仕事は破壊活動防止法や、団体規制法などに基づいている。「国際テロ重視」を旗印にどこまで拡大していくのだろうか。

 やはりBOOKウォッチで紹介した『自衛隊の闇組織――秘密情報部隊「別班」の正体』(講談社現代新書)によると、自衛隊も海外情報の収集に力を入れ、身分を偽装した自衛官が海外で活動しているのだという。著者の共同通信編集委員・石井暁さんは、米国のCIAや英国のMI6の例を出しつつ、自衛隊内の闇組織に対するシビリアンコントロールの大切さを指摘していた。

 そのあたりは、手嶋さんも先刻承知のようだ。「日本では、公安調査庁や内閣情報調査室を議会がコントロールしているかと言えば、ほとんどグリップが効いていないと思います」と語っている。佐藤さんも「その通りですね。公安調査庁に限らず、外務省のインテリジェンスにも、警備・公安警察の活動にも、議会の十分な監視は及んでいないと思います」と同意していた。

 日本では、2010年に警視庁公安部のイスラム関係の内部資料がインターネットに大量流出した事件が起きた。協力者づくりや監視活動の詳細がオープンになり、警視庁は大きなダメージを受け、訴訟も起きた。公安警察と公安調査庁は、微妙な関係にある。近年の公安調査庁の海外情報の収集活発化には、この流出事件による警視庁の信頼失墜も影響しているのか、そのあたりも知りたいところだった。

 BOOKウォッチでは関連で、『内閣調査室秘録――戦後思想を動かした男』 (文春新書)、『潜入中国 厳戒現場に迫った特派員の2000日』 (朝日新書)、『官邸ポリス 総理を支配する闇の集団』(講談社)、『ドローン情報戦――アメリカ特殊部隊の無人機戦略最前線』(原書房)、『サイバー完全兵器』(朝日新聞出版)、『超限戦――21世紀の「新しい戦争」』(角川新書)、『陸軍・秘密情報機関の男』(新日本出版社)、『証言 沖縄スパイ戦史』 (集英社新書)、『陸軍登戸研究所〈秘密戦〉の世界――風船爆弾・生物兵器・偽札を探る』(明治大学出版会)、『邦人奪還』(新潮社)、『三階書記室の暗号――北朝鮮外交秘録』(文藝春秋)、『北朝鮮 核の資金源――「国連捜査」秘録』(新潮社)なども紹介している。

書名:  公安調査庁
サブタイトル: 情報コミュニティーの新たな地殻変動
監修・編集・著者名: 手嶋龍一、佐藤優 著
出版社名: 中央公論新社
出版年月日: 2020年7月10日
定価: 本体840円+税
判型・ページ数: 新書判・256ページ
ISBN: 9784121506924

たいへん、面白い本であった。最近佐藤優氏の本は読む気が失せてきたのだが、手嶋龍一氏との共著であったせいか、久々に読んだ気がする。

日本のインテリジェンス機関には、内閣情報調査室 公安警察/外事警察、公安調査庁、自衛隊情報保全隊、秘密情報部隊「別班」といったところがあります。

内閣情報調査室は内閣府、公安警察/外事警察は警察庁と都道府県警察の公安部門 外事警察は公安警察の外事課(外事警察)、公安調査庁は、内務省調査局の流れを汲んだ法務省の行政機関。

日本のインテリジェンス機関は小粒で世界最弱と揶揄されてきたが、公安調査庁は2001年金正男の密入国阻止事件「2001年事件」で名をあげ、日本のファイブアイズ参加の可能性も囁かれており、公安調査庁はその中核になる可能性がある。

P20-25

眞紀子大臣、大暴れ!?

手嶋 法務省から外務省と警察庁に伝えられたのは、午後九時五十分頃。福田康夫官房長官に報告されたのは翌二日未明。田中眞紀子外務大臣に知らされたのは、二日の午前十時過ぎでした。これはかなり遅かった。

佐藤 田中眞紀子外務大臣の耳に入ったあたりから、騒ぎが大きくなっていきます。

手嶋 さて、われらが佐藤ラスプーチンは、この時、どうしていたのですか?

佐藤 外務省の国際情報局分析第一課にいました。ただ、私の受けた第一報は、日本外務省のルートからじやない。

手嶋 さすがというか、やはりというべきか、その筋ですね?

佐藤 もう、申し上げていいでしょう。ロシアの対外情報庁(SVR)の東京ステーション長からの問い合わせでした。「いま、金正男が日本で拘束されたという情報が入ってきたが、詳しい話を取れないか?」という電話が入ったのです。それから五分後、今度はイスラエルの諜報機関モサドの東京ステーション長からも同じ照会がありました。これほどの人たちが、急いで正確な状況を知りたがっている。いかに「大事件」だったかがお分かりでしょう。

手嶋 じつは日本政府のなかで飛びぬけて早く金正男の密入国の情報を知っていたのは公安調査庁でした。世界のインテリジェンス・コミュニティーを驚かせた事件のフロント:ランナーです。当初から「奇跡の水際作戦」に深く関与していた。

佐藤・私のところに問い合わせが入ったのは確か二日……いや、三日の夕方になってからだったと記憶しています。SVRのステーション長は「金正男の拘束が報道されている」と言っていましたから、ブレーキング・ニュースに接して、すぐに連絡してきたのだと思います。

手嶋 日本の民放テレビが「金正男氏とみられる男性ら四人の身柄拘束」と初めて報じたのは三日の午後五時過ぎでした。それまでは、外務省内でも関係部署にすら情報は伏せられていたんですよ。

佐藤 海外の情報機関からも電話があり、詳細を確かめようと、北東アジア課に問い合わせてみたのですが、非常に口が堅い。ちょうど当時の分析一課長が前の北東アジア課の首席事務官だったので、彼を通じて真相を聞き出してもらった。すると「確かに拘束した」という返答でした。現場が一棟に口を閉ざしたのは、メディアへの漏洩を警戒するというより、田中眞紀子大臣が「大暴れ」していたからでした。要するに、「省内政治」のゆえに、えらく大変な状態になっていたんですよ。

手嶋 田中外務大臣は、第一報を伝えにきた川島裕外務事務次官の説明を遮って、「次官、こんなことになってあなたはよく平気でいられるわね。どこの国でもいいから、とにかくマスコミに知られないうちに早く出しちゃいなさい」と、興奮気味にまくしたてたというのです。

佐藤 ああ、「田中大臣案件」になっているらしい。それが分かったので、私はこの間題に深入りするのはやめておこうと判断したのです。変な睨まれ方をしたら、後々面倒くさいですから。まあ、結局、別の件で「面倒くさい」ことになって東京地方検察庁特別捜査部に逮捕されてしまいましたが。(笑)

手嶋 眞紀子外相は、要するに出入国管理法に基づく手続きなどに関係なく、メディアに喚ぎつけられる前にすぐ国外に退去させろ-つまり、日本には来なかったことにしろと主張したわけですゎ。川島次官が「不法入国者は入管法の管理下にあって、外交判断だけでは無理だ」と説得しても、「すぐに追い出しなさい」の一点張りだったといいます。「大臣はパニック状態だ」という噂が外務省内に流れたと記事にもあります。

佐藤 いや、噂話ではなく、真実でした。

手嶋 当時、外務省の対北シフトには、田中均経済局長、槙田邦彦アジア太洋州局長、平松賢司北東アジア課長という三羽ガラス〃がいましたね。彼らは田中眞紀子大臣を抑えるとか、説得するとか、まったくできませんでした。

佐藤 クカラス″というより、クヘビに呪まれたカエル〃です。彼女の前ではほとんど機能していなかったと思います。分かりやすく言えば、外務省の官僚組織は「思考停止」だった。そんな時に不幸にも事件が起こつてしまった。小泉さんの政権も、まだ権力基盤を十分に確立しきれていなかった。内閣支持率が高いと言っても、あれは「主」の小泉人気というより、眞紀子人気だったんですよ。

手嶋 そう、メディアも連日、眞紀子大臣にスポットライトをあてて煽りましから。

佐藤 実態は「田中・小泉内閣」だったと思います。

手嶋 小泉さんがこうした二重権力状態を脱して本格政権を築いていくのは、〇二年一月に田中眞紀子大臣を切ってからのことです。一時、支持率は急落しましたが、次第に盛り返していった。

佐藤 ただ、内閣の発足当時は、也県紀子さんの閣内での影響力は絶大でしたから、外務官僚が楯突くことはできなかった。法に則って事態を処理する「法治国家」でいくか、それとも適法規的措置をもって隠密裏に片を付ける「人治主義」でいくか。政治のパワーバランスのなかで、金正男事件の 「防衛線」が設定されていったのです。

手嶋 外国人を拘束した以上、法に基づいて進めるのが前提であるべきで、ずいぶんおかしなところにラインが引かれてしまったわけですね。

佐藤 異常な状況下では、外務省内で辛うじて政治的な判断をできるのは川島次官だけでした。その次官が、眞紀子大臣に第一報を入れた結果、「早く追い出せ」と叱責された。その足で、恐らくよろよろと総理官邸に行き、福田康夫官房長官に状況を報告した。そこではやはり法的手続きに沿って進めることで何とか「合意」を取り付けた。辛うじて超法規的措置を回避したんですね。ただ、次官は、これ以後、大臣室に「出禁」になってしまいます。

手嶋 そうした外務省の大混乱は、やがて「佐藤ラスプーチン事件」が起きる伏線になったのですが、勘の鋭い佐藤さんは、この段階で何か感じるものがあったのでしょうか。

佐藤 そう、官僚機構の陰湿な暗闘はすでに始まっていましたからね。

手嶋 そんな役所の争いで、ニッポンは稀代のインテリジェンス・オフィサーをみすみす失ったのですから、残念ですね。


P26-29

金正男を捕まえたのなら、拉致事件あ解決するカードにすべき

佐藤 私はあの事件の第一報を海外の情報機関の人間から受け取ったのですが、その時彼らと「せっかく網にかかったのなら、拘束しておいて、拉致問題のカードに使えばいい」と一語したことを覚ゝ凡ています。

手嶋 すったもんだの挙げ句、「法治国家」で行くことは決まったものの、さて、次の段階で撮めたのは、「合法的にしかし速やかに国外退去させるか」、それとも「逮捕して本格的な取り調べを行って刑事罰に処するのか」という点でした。

佐藤 ようやく「防衛線」が、常識の範囲に戻ってきた。(笑)

手嶋 政府部内の構図としては、「速やかに国外退去」を求める派は、法務、外務の両省、これに対して「逮捕すべし」を主張する派は、警察庁でした。各省庁の総合調整にあたる古川貞二郎官房副長官が、これら三省庁の代表を招集し、これに内閣危機管理監、内閣情報官も加わって、拘束の翌二日、午後二時から会議が開かれ、文字通り侃々諸々の議論となりました。 じっは、偽造パスポートによる不法入国が発覚した場合も、入管当局が警察に告発して逮捕に至るケースはごく稀なのです。大半は、本人の身元が不明でも、国外への退去処分となるのが通例です。ですから、法務省は今回もそうするのが妥当と主張しました。それに対して、警察は、過去にも不法入国の形跡があることを挙げて、すんなり帰すことに猛反対しました。

佐藤 金正男は「普通の人間」ではありませんよ。警備・公安警察が徹底的に調べたいと考えるのは当然です。

手嶋 結局、その場では結論に至らず、いったんは各省に「持ち帰り」となります。再開されたのは、同じ日の午後八時。昼の会議は内閣府の庁舎で行われましたが、霞が関周辺で集まると日立つと、第二ラウンドは帝国ホテルで開かれました。三〇分後には福田官房長官も合流し、結果的に「四人を早期に国外退去処分にする」という最終方針が固まりました。退去先は希望を容れて中国とし、川島次官が直ちに中国の陳健駐日大便に協力を要請します。こうした末に、金正男一行は成田空港から北京に向かって飛び立っていきました。拘束から三日後の四日午前十時四十昇のことでした。

佐藤 今度は全日空のジャンボ機で、一般客はすべて一階に移し、二階のビジネスクラスに四人を「隔離」したのです。まあ豪遊といっていい。費用をどちらが持ったかは川島元次官に聞いてください。付き添いは外務省の参事官でしたが。(笑)

手嶋 ところで、さきほど佐藤さんは「金正男の身柄を拉致問題のカードに使うべし」と重大なことを言いました。横田めぐみさんら拉致被害者を取り戻すまたとないチャンスでしたね。

佐藤 ええ、「そうすべきだつた」というのが私の意見です。冷戦期の古典的な方法ではありますが、東西両陣営の「人質交換」と同じですよ。あなたの国の重要人物を確保しています。お返ししますから、あなた方も私たちの大事な人たちを返してくださいと。

手嶋 当時の金正男なら「外交カード」としての十分な価値がありました。

佐藤 そう、北の体制では、金正日後継は、明確になつていませんでしたから。彼は腐っても長男。なんとしても取り戻さなければ、と考えたはずです。

手嶋 でも、当時の外務省は、眞紀子大臣の「暴走」を抑え込むので精一杯。日本の政府部内でも、金正男を逮捕すれば、北朝鮮と不測の事態が起こりかねない、と心配する声があった。当時は北朝鮮側のウィークポイントを適切に読み切れなかったのでしょう。すべての決断にはリスクを伴います。戦後のニッポンという国の在りようを見せつけられる思いがします。

佐藤 冷徹に考えれば、やはり千載一遇のチャンスだった。金正男氏は、こちらから捕まえにいって、無理に拘束したわけじゃない。勝手に懐に飛び込んできたのです。法を犯して入国しようとした〝オウンゴール″だったのですから。

手嶋 人質の交換としては理想的な条件でした。

佐藤 日本政府には、金正男氏の拘束に関して一切非難されるいわれはなく、国内法に照らして厳正に対処しょうと考えている。ただ、一切の取引には応じないという姿勢ではない。そうメッセージを送って、第三国に交渉の場を設定することができたはずです。もしかすると、小泉首相は、「金正男カード」というこの上ない切り札を手に、あの訪朝に向かうことができたのかもしれなかった。

バカ女のせいで日本は国益を害してしまった。かく言う私も当時田中真紀子に官僚支配を打破する可能性に期待していた口でした、しかしながら、田中真紀子が金正男が送り返したと聞き、田中真紀子と小泉政権が駄目な政権であると見放しました。田中真紀子に期待した私が大きな間違いであったことが、本書を読み明確になりました。今更ながら恥じ入るばかりです。




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 三菱スペースジェット、開発を事実上凍結へ 需要蒸発と完成度不足 
【 Aviation Wire】By Tadayuki YOSHIKAWA共有する:2020年10月22日 23:36 JST

 三菱重工業(7011)が、国産初のジェット旅客機「三菱スペースジェット(旧MRJ)」の開発を事実上凍結する方向で調整していると、共同通信が10月22日に報じた。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響で、需要回復が当面見込めないため。一方、Aviation Wireの取材では、設計変更を反映した最新の飛行試験10号機(登録記号JA26MJ)の完成度が低く、米国へ持ち込むレベルに達していないことがわかった。

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県営名古屋空港を離陸し初飛行する三菱スペースジェットの飛行試験10号機JA26MJ=20年3月18日 PHOTO: Tatsuyuki TAYAMA/Aviation Wire

 スペースジェットは、6度目の延期により2021年度以降の納入開始を予定していた。報道によると、顧客である航空会社の需要回復が当面見込めないことが、開発を事実上凍結を判断する要因。今後は航空需要の動向を見ながら、事業を再開させるかを検討するとしている。

 一方、関係者はAviation Wireの取材に対し、国が機体の安全性を証明する「型式証明(TC)」取得時に使う飛行試験機である10号機の完成度が低いことを指摘。米ワシントン州にある米国の飛行試験拠点「モーゼスレイク・フライトテスト・センター(MFC)」へは、10号機を今春持ち込む計画だった。しかし、設計で目指している完成度に対して、「4-5割の完成度。米国には持っていけない」(関係者)と、計画通りに進んでいなかった。

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パリ航空ショー出展を終えル・ブルジェ空港を出発する三菱スペースジェットの飛行試験3号機=19年6月18日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 10号機は3月14日に初飛行。開発段階で発生した配線や電子機器などの設計変更が900カ所以上にのぼり、2016年以降に実施した機器の配置や配線、配管、空調ダクト、ワイヤーハーネス、システムなどの変更を反映した機体だ。しかしながら、今年5月の時点でも不具合を十分につぶしきった状態と言えず、今秋に入っても大幅な改善はみられなかった。

 背景には、6月に発表したスペースジェットの開発体制の縮小がある。2018年以降開発を主導してきたボンバルディア出身のアレックス・ベラミーCDO(最高開発責任者)が、6月30日付で退職。社内ではベラミー氏ら海外から招かれた開発陣と、従来から携わってきた社員の間で意見の食い違いがあったと証言する関係者もおり、規模を縮小した新体制で、懸案事項の改善が大きく前進することはなかったようだ。

 今年3月末時点の総受注は287機あるが、このうち確定受注は163機。初号機を受領予定である全日本空輸(ANA/NH)などを傘下に持つANAホールディングス(ANAHD、9202)は、2008年にローンチカスタマーとして確定発注15機とオプション10機の最大25機を発注し、日本航空(JAL/JL、9201)は2014年に32機すべてを確定発注している。

 三菱重工は、30日に開く事業計画説明会で、スペースジェットに言及するとみられる。



国産旅客機YSー11以来、半世紀ぶりの国産の旅客機事業として重要なプロジェクトである三菱重工のSpaceJet事業について、事業を凍結する方向で最終調整していると、10月23日中共同通信  同通信が報道した。

早速 開発を担当する三菱航空機の親会社の三菱重工は報道を否定した。

SpaceJet事業に関する一部報道について
2020-10-23

10月22日(木)以降、共同通信等の報道において、SpaceJet事業に関する報道がありましたが、これは当社及び当社子会社である三菱航空機株式会社(取締役社長:丹羽高興、本社:愛知県西春日井郡豊山町)が発表したものではありません。

SpaceJet事業については、新型コロナウイルスの感染拡大の影響も踏まえ、引き続き開発スケジュールの精査を行うとともに、現下の当社グループを取り巻く厳しい状況を考慮した適正な規模の予算で開発を推進しております。こうした中で、様々な可能性を検討していることは事実ですが、開発の凍結を決定した事実はありません。

SpaceJet事業も含めた、当社グループの次期事業計画については、10月30日に公表予定の当社2020年度第2四半期決算とあわせて、お知らせする予定です。

以上

だが、すでに今年度の開発費を従来の半分程度に減らすなど開発体制を大幅に縮小していた国産初のジェット旅客機「三菱スペースジェット」について、中共ウイルスの感染拡大の影響が長引き航空機需要の回復が見通せないことと、機体の安全性を証明する「型式証明」の取得に向けた作業は続けるものの、来年度以降の開発費をさらに削減する方針は事実かもしれない。

10月30日に発表する中長期の経営計画発表時に詳細は明らかにすることにしています。

これによって、「2021年度以降」としている初号機の納入の見通しも一層不透明な状況になった。

スペースジェットは国産初のジェット旅客機で、日本の航空機産業を育成するプロジェクトとして大きな期待が寄せられてきましたが、現実は甘くはなかった。既にボーイング旅客機の主要部品を製造してきた三菱重工ではあるが、機体の主要部とはいえ機体の一部分を製造するのと新しい旅客機を1から設計製造するのでは、越えられない溝がある。

MRJは当初予定だと2011年初飛行。2013年初号機をローンチカスタマー(最初のお客さん)であるANAに引き渡すことになっていた。しかし根本設計に問題があり、開発は遅れに遅れ、初飛行は2015年11月と当初予定より4年も遅れた。

その上に次々発覚する欠陥が相次ぎ日経テック社によれば計900件以上の設計変更・改良を行ったという。

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三菱重工業が「三菱スペースジェット」の開発費をさらに削減する方針を固めたことについて、梶山経済産業大臣は、23日の閣議の後の記者会見で「三菱重工業がグループ全体の厳しい状況を考慮した適正な規模で開発を推進し、新型コロナウイルスによる深刻な状況を踏まえ、スケジュールの精査を行っていると承知している」と述べたことから

そのうえで「YSー11以来、半世紀ぶりの国産の旅客機事業として重要なプロジェクトであり、引き続き、関係者の尽力に期待をしたい」と述べました。

中共同通信  同通信が報道した開発凍結については、事実ではないようです。


自動車評論家 国沢光宏のブログより

元三菱MRJ、今はスペースジェット、超残念なことになっちゃうかもしれません~


御存知の通り三菱MRJのプロジェクトはホンダジェットとほぼ同じ時期に実機の開発をスタートしている。機体サイズを除き、ホンダジェットとの違いは2つ。まず開発予算。ホンダジェットの場合、自動車メーカーらしく独自予算です。一方、さすが国策企業の三菱重工とあり、初期の開発予算1500億のウチ、企画段階から積算していくと3分の1くらいを経産省が負担してきた。

もう一つはMRJが機体だけの開発に対し、ホンダジェットはエンジンまで開発したこと。スケジュールだけれど、MRJは当初予定だと2011年初飛行。2013年初号機をローンチカスタマー(最初のお客さん)であるANAに引き渡すことになっていた。しかし設計に問題あったのだろう。開発は遅れに遅れ、初飛行は2015年11月と当初予定より4年も遅れてしまう。

初飛行には成功したものの、続く飛行テストで負荷を掛けていくと、カーボンコンポジットからアルミに変えた主翼の強度不足が判明! 言うまでも無く飛行機の主翼は重要な構成部品--というより飛行機そのものといってもよい。詳細は公表されていないものの、最初から大きな課題を背負い込む。2016年は順調かと思われていたが、年末に電子機器の問題出てしまう。

昨今の飛行機は当然ながらフライバイワイヤ。トラブルを起こした時のリカバリーも組み込まなければならない。日本側が耐空証明を取るための条件を十分理解していなかったらしく、システム変更を余儀なくされ2018年末の納期予定が2年伸びた。これが5回目の納期遅れ。何と当初予定の5年遅れです! このあたりからMRJの将来に暗雲が。

”同級生”であるホンダジェットについちゃ大きなトラブル無く計画通りに開発が進み、2010年12月に初飛行成功。試験飛行もほとんどトラブル出ないばかりか、最高巡航速度や上昇スピード、燃費に代表される予定していた性能を余裕でクリアしていく! 初めて飛行機を作ったメーカーが、トラブル無いばかりや性能も抜群ときた。当時、アメリカで驚きのニュースになったほど。

2015年12月、アメリカの型式証明取得! エンジンも2015年に製造証明(アメリカ航空局にとって23年ぶりの新規メーカー)を取得し、機体もエンジンも世界一厳しいアメリカ航空局のお墨付きを貰い顧客への引き渡しが始まる。2016年から世界各国の型式証明を次々と取得。その後の順調な販売状況は書くまでも無し! 何より大きなトラブル皆無! 名機になる予想しか出来ないです。

MRJでした。2018年に突如MRJから「スペースジェット」に名前が変わる! 開発の拠点も日本からアメリカへ。日本で開発するよりアメリカの方が良いという判断だ。奇しくもホンダは最初からアメリカを開発拠点に選んでいる。2020年3月にスペースジェットになって始めての機体(10号機)が初飛行。今まで出た問題点を全て潰し、型式認定に向け本格的に動き出したが‥‥。

新型コロナに巻き込まれ開発はストップ! しかも2013年当時なら世界性能の燃費に代表される魅力的なスペックを持っていたMRJながら、2022年(2021年以降の予定だったが新型コロナによりさらに遅延)で比較したら平均的なスペックでしかない。しかもライバルのエンブラエルの性能が素晴らしいし、信頼性だって高く、ブラジル製のため価格競争力だってある。

三菱造船製のアイーダプリマ。乗ってみたい

追い打ちを掛けるように新型コロナ後、航空需要は落ち込むと考えられてます。機体余っている状況。三菱重工も「もはやこれまで」と思ったのか、開発予算の半分をカットし、事実上開発を進められなくなる。このまま進めても、販売機数伸びなければ最低で5年は赤字続き。売ってしまえば撤退しても部品の供給を続けなければならない。「撤退」が一番ダメージ少ない?

三菱重工が今までに使った開発費は8000億円を超えると言われている。三菱造船、クルーズ船の建造からも撤退し2000億円規模の赤字を出した。どちらも乗り物好きからすれば「ぜひ国産で!」と思うけれど、見ていてあまりに杜撰。最初から経産省の援助を考えるトコロからクルマ業界的に「ダメでしょうね」。こうなると気になるのが三菱自動車の今後です。

MRJ、乗りたかったです。計画中止ならガックリ!

私(Ddog)の個人的見解ですが、現在の中共ウイルス患禍の経済縮小はあと1年程度で収まるはずです。20世紀初頭に世界を席巻したスペイン風邪は約二年で終息した。

スペイン風邪は1918年から1920年までの約2年間、新型ウイルスによるパンデミックが起こり、当時の世界人口の3割に当たる5億人が感染。そのうち2000万人~4500万人が死亡した。日本でも内地の総人口約5600万人のうち、0.8%強に当たる45万人が死亡した。単純にこの死亡率を現在の日本に当てはめると、120万人が死んだことになり、今回の中共ウイルス患禍から比べるともっと悲惨な状況であった。


そのことを考えれば、ここで断念したら元も子もなくなる。中共ウィルス患禍はSpaceJet事業の設計ミスと経験不足による開発事業の遅れのいい言い訳となって、かえってよかったかもしれない。

2021年の東京オリンピックが開催されやがて再び未曽有の日本旅行ブームが再びやってくると私は確信しています。


ゆえに、SpaceJet事業は一時的に縮小したとしても、絶対にあきらめてはだめだと思う。

追記

三菱重工業が30日に事業凍結を発表した国産初のジェット旅客機スペースジェット(旧MRJ)。日本にとってプロペラ機「YS-11」以来、半世紀ぶりとなる国産旅客機の開発で、官民挙げての一大プロジェクトだったが、安全性の不備による設計変更など誤算が続き、6度の納期延期という見通しの甘さを露呈した。デジタル化をてこにした「ものづくり大国」の復権を目指す、日本の産業界全体の信用を失墜させる事態につながりかねない。

 三菱重工の泉沢清次社長は30日のオンライン記者会見で、スペースジェット事業について「4千時間近い飛行試験で(事故につながりかねない)インシデントもなく、ある程度の飛行機ができた」と述べ、一定の成果に言及した。

 そのうえで、事業凍結の理由を「(国の安全認証の)型式証明を取るためには単純に技術ではなく、それを実行するノウハウや知見、経験が必要だが、その辺が欠けていたと反省している」とし、神妙な表情を見せた。

 日本の航空機産業は戦後、GHQ(連合国軍総司令部)により開発が禁じられ、占領統治が終了した昭和27年に再び解禁されたが、この間に技術力が大きく後退。航空機の開発は参入障壁が高く、37年に試作機が初飛行した「YS-11」も型式証明の取得やサービス態勢の確立が遅れ、巨額の赤字を抱えて48年にわずか182機で生産中止に追い込まれた。

 一方で、航空機は部品数が多く、国産旅客機の開発に成功すれば、国内に部品メーカーなど下請け企業も含めた巨大なサプライチェーン(供給網)の構築が期待できる。雇用創出や技術革新といった波及効果は大きく、スペースジェットについても、政府が今年7月に閣議決定した成長戦略で「就航時期までに開発完了後の販売支援や量産機の安全運航維持の体制を整備する」と支援姿勢を明記した。経済活性化に資するとの狙いがあったからだ。

だが、今回の事業凍結でその夢も遠のいた。凍結による空白期間に人材や培った技術が散逸すれば、事業再開が困難となり、撤退が現実となりかねない。

 航空機製造は世界的に重要産業であり、三菱重工だけでなく、日本の製造業全体への評価に暗い影を落とす可能性もある。梶山弘志経済産業相は30日の記者会見で「どのようにお手伝いできるかを一緒に模索しないといけない」と述べた。汚名返上へ官民による戦略の再構築が欠かせない。(桑原雄尚)


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10月14日に進水した最新鋭3000トン型潜水艦「たいげい」(三菱重工業提供)

海上自衛隊の最新鋭潜水艦の命名・進水式が10月14日、三菱重工業神戸造船所で行われた。同造船所での潜水艦の進水式は2018年10月の「おうりゅう」以来で戦後29隻目。「たいげい」と名付けられた。

海上幕僚監部広報室によると、艦名のたいげいは漢字では「大鯨」と書き、大きなクジラを意味する。戦前の1934年に建造され、1942年に空母「龍鳳(りゅうほう)」に改装された潜水母艦「大鯨」に由来する。

たいげいは、日本の主力潜水艦「そうりゅう型」の後継艦となる最新鋭の3000トン型潜水艦1番艦となる。全長84メートルと全幅9.1メートルは、そうりゅう型と同じだが、深さは10.4メートルとなり、そうりゅう型より0.1メートル大きい。基準排水量も3000トンとなり、そうりゅう型より50トン多い。軸出力は6000馬力。建造費は約800億円。乗員は約70人。

たいげいは今後、内装工事や性能試験を実施し、2022年3月に海上自衛隊に引き渡される。海上幕僚監部は「配備先は未定」と説明する。

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平成29年度計画潜水艦「たいげい」のイメージ図(出所:海上幕僚監部広報室)

●たいげいもリチウムイオン蓄電池搭載

そうりゅう型は世界最大のディーゼル潜水艦で、低振動で静粛性に優れ、世界有数の高性能艦として知られてきたが、たいげいは、その性能向上型となる。

たいげいは、そうりゅう型11番艦おうりゅう、12番艦とうりゅうに続き、GSユアサが開発したリチウムイオン蓄電池を搭載し、ディーゼル電気推進方式の通常動力型潜水艦となる。

たいげいは、高性能シュノーケル(吸排気装置)を擁し、潜水艦に重要な隠密性を高める。さらに、光ファイバー技術を用いた新型の高性能ソナーシステムを装備して探知能力が向上する。

また、そうりゅう型8番艦のせきりゅうから導入された潜水艦魚雷防御システム(TCM)も装備している。

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平成29年度計画潜水艦「たいげい」の概要(出所:海上幕僚監部広報室)

●最新の18式長魚雷を装備へ

たいげい型は、89式長魚雷の後継である最新の18式長魚雷を装備することが見込まれている。

日本の潜水艦は三菱重工業神戸造船所と川崎重工業神戸造船所が隔年で交互に建造している。

川崎重工業神戸造船所でたいげい型2番艦、三菱重工業神戸造船所で3番艦がそれぞれすでに建造中だ。2018年度予算ではその2番艦建造費として697億円、2019年度予算ではその3番艦建造費として698億円、2020年度予算ではその4番艦建造費として702億円がそれぞれ計上された。さらに、先月にあった2021年度予算の概算要求では、5番艦建造費として691億円が示された。

海上幕僚監部広報室は、たいげい型が合計で何隻建造されるかは決まっていないと説明した。しかし、これまでの年に1隻の建造ペースや古い艦の退役時期を考慮すると、今後8年で計8隻程度が建造される公算が高い。

海上自衛隊は現在、そうりゅう型11隻のほか、おやしお型11隻を保有している。ただし、おやしお型のネームシップ1番鑑の「おやしお」と2番艦の「みちしお」はすでに練習潜水艦として運用されている。そうりゅう型12番艦とうりゅうは2021年3月に海上自衛隊に引き渡される。たいげいは2022年3月に就役する予定で、これをもって防衛省・海上自衛隊は2018年12月の防衛大綱でも定められた潜水艦22隻体制(=そうりゅう型12隻+おやしお型9隻+たいげい型1隻)を確立する方針だ。
最新鋭3000トン型潜水艦が進水した、艦名は2年ほど前に予想した鯨の名前の艦名は当たり、たいげいは問題ない候補の上位でした。

「たいげい」は「大きな鯨」の意味で、旧日本海軍では「大鯨」が潜水母艦(後に航空母艦「龍鳳」に改装)として存在した。

でも、一番艦の艦名は2年前に提案した「いさな:勇魚」にしてほしかったなぁと思う。
「いさな」は、枕詞「いさなとり」の「いさな」を「勇魚」と解してできたクジラの古名、
鯨類全体を指す和名であるからだ・・・まあ、公募したら、応募数が少ない名前である。

「たいげい」は一番艦としては無難といえば無難な名前だ。


一番艦が「たいげい」なら、2.3番艦は、旧帝国海軍の潜水母艦名「ちょうげい:長鯨」と「じんげい:迅鯨」は間違いない。

高橋氏の説だと「くじら」クラスは8隻、残り5隻の候補は
、「はくげい:白鯨」、「そうげい:蒼鯨」、「いさな:勇魚」、「きげい:鰭鯨」、「びげい:美鯨」、「こうげい:香鯨」、「ざとう:座頭(鯨)」「こくげい:克鯨/黒鯨」あたりが候補ではないだろうか?

2018年09月23日記事の 次期 海上自衛隊潜水艦 艦名を考える より


しかしながら。29SS(SS-513)
以降の新型3000トン型潜水艦名は水中動物の中でも、帝国海軍でも使われた「鯨」がもっとも相応しいと思う。

残念なことに、帝国海軍の軍艦名で鯨とつくのはわずか三艦しかない。
潜水母艦であった、迅鯨 長鯨 大鯨 である。

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とはいえ
、りゅう型も剣龍や翔龍、神龍など、ありそうな龍の名前の艦名を創作し、それなりに潜水艦名としてふさわしい命名が行われたと思う。

そこで、くじらの名前で、潜水艦名に相応しい名前を考えてみました。


まず、29SSネームシップであるが、あえて「鯨」の字を使わず、鯨の別名
「いさな:勇魚」から SS-513「いさな:勇魚と提案したい。
そうすれば、そうりゅう型をりゅう型、29SSを いさな型と呼び区別しやすい。

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SS-513「いさな:勇魚SS-514「じんげい:迅鯨」(迅とは速いという意味) 
SS-515「ちょうげい:長鯨」、SS-516「たいげい:大鯨」 は問題ないが五番艦からが少し考えなくてはならない。

五番艦名の有力候補として、米国の小説家メルヴィルの長編小説モビーディック 白鯨から海の悪魔 SS-517「はくげい:白鯨」を推薦する。
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小説白鯨の鯨は昔私は、白長須鯨だと思い込んでいたが、白いマッコウくじらであった。


世界最大の哺乳類:白長須鯨を艦名候補としたいところだが、白長須鯨では少々ひねりが無い為、英語名BlueWhaleを直訳すると「あおくじら」となるので、漢字に直すと六番艦はSS-518「そうげい:蒼鯨では如何だろうか現存鯨の種類シリーズで名前を決めるならば、りゅう型のそうりゅうに対する、SS-513「そうげい:蒼鯨一番艦の名前としても悪くは無い。

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長須鯨も潜水艦名に直すと、「ながすげい:長須鯨」では長すぎて芸がない。長須鯨の英語名はFin Whale:ヒレクジラである。七番艦候補名としてFinを漢字に直すと「鰭」(ひれ:キ)なので、SS-519「きげい:鰭鯨でどうだ❗


セミクジラのセミは昆虫の「蝉」でも英語の半分の~を意味するsemiでもなく、漢字で書くと背美鯨/勢美鯨、背が美しい/勢いが美しいクジラという意味である。
うつくしい鯨「美鯨」。八番艦候補名SS-520「びげい:美鯨」
でも、長須鯨に比べずんぐりむっくりなんだけどね・・・

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マッコウクジラはハクジラ類の中で最も大きく、歯のある動物では世界最大で、巨大な頭部形状が特徴。抹香鯨と書くが、古代からアラビア商人が取り扱い、洋の東西を問わず珍重されてきた品に、香料であり医薬でも媚薬でもある龍涎香というものがあったが、それはこの香料の正体はマッコウクジラの腸内でごくまれに形成されることがあり、自然に排泄されることもあった結石である。香料が取れたクジラ、ということで、九番艦候補名としてSS-521「こうげい:香鯨

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イワシクジラだが、漢字で書けば鰯鯨です。鰯を食べるからイワシクジラなのだが、「じゃくげい:鰯鯨」ではいかにも弱そうなので、「鰯:じゃく」の別漢字「鰮:おん」を当て十番艦候補名としてSS-522「おんげい:

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ザトウクジラも漢字で書くと座頭鯨となるが、ネーミングセンスとして「ザゲイ:座鯨」でGAYは平和主義者が多いLGBTをイメージさせるネーミングで失礼かもしれないので、
潜水艦「ざとう」とした方が強そうだ。11番艦候補名としてSS-523「ざとう


次にコククジラ克鯨だが。これはそのまま、「こくげい:克鯨」英語ではGray whale灰色鯨だが、こくげいの日本語の響きは黒鯨としても意味が通るので12番艦候補名としてSS-524こくげい:克鯨

まあ、このあたりまでくれば、次は原子力潜水艦か、通常動力でも更に大型化して次のクラスになっているだろう。

しかし、29SS(SS-513)1番艦を「そうげい:蒼鯨」として、実在の鯨シリーズを採用した場合、「イサナ」や「ジンゲイ」「チョウゲイ」「タイゲイ」「ハクゲイ」が採用されないかもしれないので、その場合に備え、あと5つ候補を出します。

セミクジラの近種ホッキョククジラは、北を取って「きょくげい:極鯨」イントネーションを間違えると曲芸となってしまう恐れがあります(笑)。

ツチクジラも漢字で書くと「槌鯨」、音読みすると「ついげい:槌鯨」そのまま艦名として使える。

ニタリクジラも漢字で書くと「似鯨」音読みすると、「じげい:似鯨」これもそのまま艦名に使える。

ミンククジラ、ミンクは漢字で水鼬(みず・いたち)鯨はそもそも水の中で暮す生き物だから、水を省き、イタチ・クジラ鼬・鯨「ゆうげい:鼬鯨」

ミナミ・ミンククジラですが、ミナミを強引に使って、南沙諸島の鯨という意味で、
「なんさげい:南沙鯨」・・・おもいっきり中国を挑発する艦名ですが、15年以上前から海自は南シナ海で訓練を続けている。

 
たいげいは全長84メートル、全幅約9メートルで乗組員は約70人。建造費は約800億円で、今年3月に就役した「おうりゅう」、来年就役の「とうりゅう」に続きリチウムイオン電池を搭載。長時間の潜航が可能となるほか、ソナー(水中音波探知機)の性能も向上した。だが、2-3年後に試験潜水艦に艦種変更となる予定だ。




■試験潜水艦
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29SS ⇒ 2025年試験潜水艦へ?

防衛省の2019/02/21の防衛計画の大綱及び中期防衛力整備計画についてPDF
P18~19 に”驚きの記述”がさらっと書かれてあった!

昨年12月に策定された31年防衛計画の大綱/中期防衛力整備計画に試験潜水艦を導入すると書いてはったが、2019/02/21の防衛計画の大綱及び中期防衛力整備計画についてPDFをよくよく読んでみると、試験潜水艦は、 29SS次期3000トン型ネームシップを充てるというのだ!


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P19に
② 試験潜水艦の導入
「※ 29SSの種別変更を予定」 と、書いてある!
種別変更とは潜水艦から試験潜水艦になるということだ。

新型潜水艦29SSについて 2016/8/25(木) 午後 11:13


先代の試験潜水艦「あさしお」は、平成4年度計画2500トン型潜水艦として、三菱重工業神戸造船所で1992年12月24日に起工され、1995年7月12日に進水、1997年3月12日に就役した。就役後3年目の2000年3月9日、練習潜水艦に種別変更され、艦籍番号がTSS-3601に変更。2001年11月30日、スウェーデンのコックムス社からのライセンス生産のスターリング式AIP搭載のための9mの艦尾延長工事を三菱重工業神戸造船所にて開始した。これにより基準排水量は2,900トンとなる。2003年11月からスターリングエンジンの試験が行われた。

29SSも最初もSSとして就役し、同型艦が2隻就役後3年あたりで種別変更することが考えられる。有事には潜水艦隊に復帰可能な有力潜水艦となるであろう。

有事には、練習潜水艦おやしお型2隻と、29SSで潜水艦は合計25隻体制となるのではないか?29SSは2020年(平成32年)に進水予定 2022年(平成34年)3月予定なので、2025年にSS潜水艦からTSS試験潜水艦へ変更されるのではないだろうか?

●何を試験するのか?

主な試験は、推進装置関連だとは思われるが、新型魚雷(ステルス魚雷)など各種新型兵器、UUV、海底通信装置、非接触エネルギー補給装置、女性自衛官潜水艦搭乗実験、新型ソナー、超撥水塗料・・・・
そういった、一連の潜水艦関連の技術開発試験を一手に引き受けるようだ。

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「潜水艦用高効率電力貯蔵・供給システムの研究試作 研究開発の推進」
  参考
担当部局等名:防衛装備庁プロジェクト管理部事業監理官(艦船担当)
評価実施時期:平成30年7月~平成30年8月

1 事業名 
潜水艦用高効率電力貯蔵・供給システムの研究試作 

2 政策体系上の位置付け 

(1)施策名 研究開発の推進 

潜水艦の水中持続力の向上及び大型化抑制を図るため、電力貯蔵システム及び電力供給システムを試作し、潜水艦用主蓄電池の小型化

(2)施策の概要

 厳しい財政事情の下、自衛隊の運用に係るニーズに合致した研究開発の優先的な実施を 担保するため、研究開発の開始に当たっては、防衛力整備上の優先順位との整合性を確保 する。

また、新たな脅威に対応し、戦略的に重要な分野において技術的優越を確保し得る よう、最新の科学技術動向、戦闘様相の変化、費用対効果、国際共同研究開発の可能性等 も踏まえつつ、中長期的な視点に基づく研究開発を推進する。安全保障の観点から、技術 開発関連情報等、科学技術に関する動向を平素から把握し、産学官の力を結集させて、安 全保障分野においても有効に活用し得るよう、先端技術等の流出を防ぐための技術管理機 能を強化する。

また、大学や研究機関との連携の充実等により、防衛にも応用可能な民生 技術(デュアルユース技術)の積極的な活用に努めるとともに、民生分野への防衛技術の 展開を図る。 

(3)達成すべき目標 自衛隊の運用に係るニーズに合致した研究開発を優先的に実施する。また、新たな脅威 に対応し、戦略的に重要な分野において技術的優越を確保し得るよう、最新の科学技術動 向、戦闘様相の変化、費用対効果、国際共同研究開発の可能性等も踏まえつつ、中長期的 な視点に基づく研究開発を推進する。

 3 事業の概要等 

(1)事業の概要 
将来潜水艦は、より厳しい安全保障環境下での任務遂行及びより高いレベルの被探知防 止性並びに機動力が求められており、これらに対応するための検討が必要となっている。 本事業においては、潜水艦の水中持続力の向上及び大型化抑制を図るため、電力貯蔵シス テム及び電力供給システムを試作し、潜水艦用主蓄電池の小型化及び高エネルギー化並び に電力変換装置等装備品の小型化及び高効率化のための技術を確立するものである。 

(2)所要経費 
約44億円(平成31年度概算要求額。後年度負担額を含む。研究試作総経費約82億 円)

 (3)事業実施の時期 
平成31年度から平成34年度まで研究試作を実施する。また、本事業成果と関連先行 事業における成果を合わせて、平成35年度に潜水艦への搭載状態を模擬した所内試験を 実施し、その成果を検証する。(所内試験のための試験研究費は別途計上する。) 

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4 評価のねらい 

(略)

5 政策評価の結果 

(1)必要性 
ア 防衛省が当該事業を実施する理由 本事業は、潜水艦に搭載する電力貯蔵・供給システムの高効率化、高エネルギー化の 研究であり、潜水艦全体の成立性、安全性を考慮した検証が必要不可欠である。これに より、防衛省以外に当該研究を実施する研究機関等が存在しないことから、防衛省が独 自で実施する必要がある。 
イ 当該年度から実施する必要性 本事業の成果は、船体規模、供給電力量といった潜水艦の根幹に関わるものであり、 海上自衛隊が実施するトータルシップ(搭載機器を含めた潜水艦全体)検討のトレード オフスタディー(相反する性能を両立させるための検討)の前提となるものである。こ れら検討を手戻りなく、高精度に実施するため、平成35年度中に成果を得る必要があ るが、当該研究試作及び所内試験を含めて5年の期間を要することから、平成31年度 から実施することが必要である。 
ウ 既存の組織、装備等によらない理由 諸外国においては、ドイツにおいて潜水艦用のリチウムイオン電池が開発されており、 電力貯蔵性能、電力変換、供給性能は我が国の平成27年度潜水艦以降に装備されるリ チウムイオン電池を採用した電力貯蔵・供給システムと同等と見積もられるが、その他 の諸外国も含め、電力貯蔵技術及び電力供給技術については機微性が高く、技術交流は 成立しない。また、当該研究は船体の大型化抑制、水中持続力向上の観点から、トータ ルシップ検討との連接が必須であることから、他国装備品をそのまま導入しても期待す る効果は得られない。 
エ 代替手段との比較検討状況 現有装備品の改良・改善の可能性に関し検討したものの、現状の電力貯蔵・供給シス テムでは、主蓄電池の高密度ぎ装、電源供給回路全体の小型、高効率化を実施できず、 電源系統装備全体の新規設計及び安全性、電力貯蔵・供給特性等の技術課題の解明、検 証が必要となるため、軽易な改良・改善ではなく当該研究開発が必要である。

 (2)効率性 
潜水艦の電力貯蔵・供給システムの構成要素のうち、技術課題の解明ができる必要最小 限の組み合わせを試作することで研究期間の短縮を図るとともに、コストの低減を図る。 

(3)有効性 
ア 得ようとする効果 (ア)主蓄電池高容量化技術 潜水艦主蓄電池の能力を発揮できる、より高精度の電圧、温度等の計測技術及び充 放電管理技術を確立しつつ、最新の蓄電材料技術を適用し、主蓄電池の高容量化を図 る。 
(イ)主蓄電池及び電源系統装備の高密度ぎ装技術 潜水艦への高密度ぎ装技術及び高密度ぎ装状態における冷却技術、消火技術等を確 立する。
 (ウ)高効率電力変換、省電力化技術 潜水艦の負荷特性、安全性、耐環境性に適合した高効率電力供給技術、高効率電力 変換技術及び保護装置技術を確立する。 
イ 効果の把握の仕方 本事業においては、試作品の設計製造及び構成要素ごとの試験を実施し、その後、潜 水艦への搭載状態を模擬した所内試験により、システムとしての総合性能の確認を行う とともに、技術の優位性及び安全性が確保されているか検証する。 なお、試作品の設計製造においては、契約相手方に対し、適宜、設計の技術的妥当性 について確認を行いながら事業を行う。また、「国の研究開発評価に関する大綱的指針」 (平成28年内閣総理大臣決定)に則り、事業の事前及び中間時点等に複数回の研究開 発評価を実施して、適切な事業実施に努める計画である。 

(4)費用及び効果 
本事業の実施にあたっては、電池技術や電力変換素子技術等の我が国の優れた民生技術 の活用を図り、潜水艦に搭載するための艦全体の成立性、安全性等、試作・評価を行うべ き対象を絞り込み、コストの低減を図る。また、進展の早いこれら民生技術を逐次導入す ることが容易となるよう考慮し、主蓄電池の交換が容易となる設計とすることで、ライフ サイクルコストの低減を図る。 これらの努力を行う一方、前号で述べた各種技術の確立に加え、これらの技術の優位性 の確保が見込まれることから本事業に着手することは妥当と判断する。

 6 事後検証を行う時期 

技術的な検証については、防衛装備庁において、基本設計終了時点、試作終了時点等にお いて中間段階の技術検証を実施するとともに、所内試験終了時点において事後の検証を実施 する。また、行政事業レビューとも連携しつつ、本事業の進捗状況を検証した上で、目標管 理型政策評価を実施する。 

7 総合的評価 

本事業を実施することにより、第5項第3号で述べた各種技術の確立が見込まれる。これ らの成果については、潜水艦への搭載状況を模擬した所内試験により検証する。これらの検 証結果が得られた場合には、我が国において世界トップレベルの高容量蓄電材料、高効率の 電力変換素子を潜水艦に適用するための基盤技術の確立が見込まれる。 これらは、戦略的に重要な分野における技術的優越の確保として極めて重要な成果であり、 最終的に政策目標である防衛力の能力発揮のための基盤の確立につながるものである。 


以下略

 潜水艦用高効率電力貯蔵・供給システムの研究試作 研究開発の推進」の、
潜水艦用高効率電力貯蔵・供給システムとは?

①固体電池
おそらく①潜水艦用の全固体電池の開発をすることが主な試験潜水艦の種別変更目的だと思いますが、更に次世代の②空気電池、③燃料電池を試験潜水艦で試験搭載する可能性はなきにしもあらず。

トヨタ自動車が1999年にハイブリットカー「プリウス」を発売して20年となるが、現在、日本の基幹産業である自動車産業は、EV自動車革命の最中である。

EVの基幹部品は4つ、①モーター②インバーター(モーターの回転速度を制御する装置)③回生ブレーキ(走行エネルギーを電気に変換リサイクル④電池。
まさに、通常型潜水艦の基幹部品と重なる箇所が多い。

潜水艦は、ハイブリットカーそのものである、ディーゼルで発電して、バッテリーに充電します。そのバッテリーですが、2018年進水したSS-511おうりゅう(27SS)が世界初のチウムイオン蓄電池搭載艦となった。

鉛蓄電池は長く充電する必要があり、シュノーケル充電中、潜水艦は長時間水上にいることを強いられた。その間、潜水艦は対潜哨戒機等に発見されやすく、攻撃を受けやすかったが、リチウムイオン電池は短時間での充電が可能であり、おうりゅう以降AIPを外しオール・リチウムイオン電池を選択した一因となった。

リチウムイオン電池の方が従来の鉛蓄電池と比べて、エネルギー密度が非常に大きく、高容量、高出圧作動、高エネルギー密度で、水素ガス発生の危険がなく、2倍以上の重量容積あたりエネルギー密度と、1.5倍以上の繰り返し充放電回数を持ち、充電時間が短く、放電による電気容量の低下を抑えられるなど優れた特性をもつ。

充電と放電を繰り返す潜水艦用電池のサイクル寿命としてはおよそ鉛蓄電池では200~500回程度に対しリチウムイオン電池では2000回~10000回以上が目安であり、消耗した鉛電池から水素が放出されて蓄積し、あらゆる火花によって爆発する危険性があった。一定電圧で給った状態での劣化のしにくさを表すフロート特性などの各種劣化耐性もリチウムイオン電池の方が高く寿命が長い。

特に充電時間については、鉛蓄電池では発電機出力に余裕があってもそれ以下の電流量で充電せざるをえず、またLに近づくと少量ずつしか充電できないために、作戦海域で満充電することがほとんど不可能であったのに対し、リチウムイオン蓄電池ではこれらの制約を受けないことから、潜水艦にとっては非常に望ましいバッテリーである。

だが、外部から衝撃が加わったり、システム故障によって電池が過充電になったりすると、電池が破裂・発火するリスクがあります。これは鉛電池では起きにくい現象である。

武器は戦争のために作られ、戦争条件のために評価する必要があることを覚えておく必要がある。水中の潜水艦破壊手段は第2次世界大戦から変わっていない。爆雷か魚雷だ。爆雷や魚雷による攻撃は潜水艦を沈めないかもしれないが、リチウムイオン電池が損傷してしまう事態は十分ある。

鉛電池も硫酸が充填された電池に穴を通じて海水が侵入すれば、化学反応で極めて有毒な塩素ガスが放出され、非常に危険だが、リチウムイオン電池は液体の電解質を使わず、ガスを放出しない。

だが、戦闘時損傷すれば、電気化学セルのショートも引き起こしかねない。結果、加熱され、リチウムと電解質との反応により可燃性ガスが生成され、燃焼および温度の急上昇が起きる。

こうした例はよく知られている。電池の損傷から複数台のテスラ電気自動車が炎上した。燃え盛るリチウム電池の消火は非常に難しい。リチウム電池は空気に触れずに燃え、リチウムと水の反応は水素を生成するからだ。鉛蓄電池は様々な問題があるが、燃えない。

そのため、執拗な追跡と爆雷による攻撃という極限状況下で、リチウムイオン電池搭載潜水艦のリチウムイオン電池は強く損傷し、発火するおそれもある。火災は潜水艦にとって最も恐ろしい危険性だ。そのため、おうりゅう搭載リチウムイオン電池は、発火しにくいリチウムイオン電池の開発に成功したと言う。

 リチウムイオン電池・安全性

1 事業名 
潜水艦用高効率電力貯蔵・供給システムの研究試作 

2 政策体系上の位置付け 

(1)施策名 研究開発の推進 

潜水艦の水中持続力の向上及び大型化抑制を図るため、電力貯蔵システム及び電力供給システムを試作し、潜水艦用主蓄電池の小型化

(2)施策の概要

 厳しい財政事情の下、自衛隊の運用に係るニーズに合致した研究開発の優先的な実施を 担保するため、研究開発の開始に当たっては、防衛力整備上の優先順位との整合性を確保 する。

また、新たな脅威に対応し、戦略的に重要な分野において技術的優越を確保し得る よう、最新の科学技術動向、戦闘様相の変化、費用対効果、国際共同研究開発の可能性等 も踏まえつつ、中長期的な視点に基づく研究開発を推進する。安全保障の観点から、技術 開発関連情報等、科学技術に関する動向を平素から把握し、産学官の力を結集させて、安 全保障分野においても有効に活用し得るよう、先端技術等の流出を防ぐための技術管理機 能を強化する。

また、大学や研究機関との連携の充実等により、防衛にも応用可能な民生 技術(デュアルユース技術)の積極的な活用に努めるとともに、民生分野への防衛技術の 展開を図る。 

(3)達成すべき目標 自衛隊の運用に係るニーズに合致した研究開発を優先的に実施する。また、新たな脅威 に対応し、戦略的に重要な分野において技術的優越を確保し得るよう、最新の科学技術動 向、戦闘様相の変化、費用対効果、国際共同研究開発の可能性等も踏まえつつ、中長期的 な視点に基づく研究開発を推進する。

 3 事業の概要等 

(1)事業の概要 
将来潜水艦は、より厳しい安全保障環境下での任務遂行及びより高いレベルの被探知防 止性並びに機動力が求められており、これらに対応するための検討が必要となっている。 本事業においては、潜水艦の水中持続力の向上及び大型化抑制を図るため、電力貯蔵シス テム及び電力供給システムを試作し、潜水艦用主蓄電池の小型化及び高エネルギー化並び に電力変換装置等装備品の小型化及び高効率化のための技術を確立するものである。 

(2)所要経費 
約44億円(平成31年度概算要求額。後年度負担額を含む。研究試作総経費約82億 円)

 (3)事業実施の時期 
平成31年度から平成34年度まで研究試作を実施する。また、本事業成果と関連先行 事業における成果を合わせて、平成35年度に潜水艦への搭載状態を模擬した所内試験を 実施し、その成果を検証する。(所内試験のための試験研究費は別途計上する。) 

イメージ 3


4 評価のねらい 

(略)

5 政策評価の結果 

(1)必要性 
ア 防衛省が当該事業を実施する理由 本事業は、潜水艦に搭載する電力貯蔵・供給システムの高効率化、高エネルギー化の 研究であり、潜水艦全体の成立性、安全性を考慮した検証が必要不可欠である。これに より、防衛省以外に当該研究を実施する研究機関等が存在しないことから、防衛省が独 自で実施する必要がある。 
イ 当該年度から実施する必要性 本事業の成果は、船体規模、供給電力量といった潜水艦の根幹に関わるものであり、 海上自衛隊が実施するトータルシップ(搭載機器を含めた潜水艦全体)検討のトレード オフスタディー(相反する性能を両立させるための検討)の前提となるものである。こ れら検討を手戻りなく、高精度に実施するため、平成35年度中に成果を得る必要があ るが、当該研究試作及び所内試験を含めて5年の期間を要することから、平成31年度 から実施することが必要である。 
ウ 既存の組織、装備等によらない理由 諸外国においては、ドイツにおいて潜水艦用のリチウムイオン電池が開発されており、 電力貯蔵性能、電力変換、供給性能は我が国の平成27年度潜水艦以降に装備されるリ チウムイオン電池を採用した電力貯蔵・供給システムと同等と見積もられるが、その他 の諸外国も含め、電力貯蔵技術及び電力供給技術については機微性が高く、技術交流は 成立しない。また、当該研究は船体の大型化抑制、水中持続力向上の観点から、トータ ルシップ検討との連接が必須であることから、他国装備品をそのまま導入しても期待す る効果は得られない。 
エ 代替手段との比較検討状況 現有装備品の改良・改善の可能性に関し検討したものの、現状の電力貯蔵・供給シス テムでは、主蓄電池の高密度ぎ装、電源供給回路全体の小型、高効率化を実施できず、 電源系統装備全体の新規設計及び安全性、電力貯蔵・供給特性等の技術課題の解明、検 証が必要となるため、軽易な改良・改善ではなく当該研究開発が必要である。

 (2)効率性 
潜水艦の電力貯蔵・供給システムの構成要素のうち、技術課題の解明ができる必要最小 限の組み合わせを試作することで研究期間の短縮を図るとともに、コストの低減を図る。 

(3)有効性 
ア 得ようとする効果 (ア)主蓄電池高容量化技術 潜水艦主蓄電池の能力を発揮できる、より高精度の電圧、温度等の計測技術及び充 放電管理技術を確立しつつ、最新の蓄電材料技術を適用し、主蓄電池の高容量化を図 る。 
(イ)主蓄電池及び電源系統装備の高密度ぎ装技術 潜水艦への高密度ぎ装技術及び高密度ぎ装状態における冷却技術、消火技術等を確 立する。
 (ウ)高効率電力変換、省電力化技術 潜水艦の負荷特性、安全性、耐環境性に適合した高効率電力供給技術、高効率電力 変換技術及び保護装置技術を確立する。 
イ 効果の把握の仕方 本事業においては、試作品の設計製造及び構成要素ごとの試験を実施し、その後、潜 水艦への搭載状態を模擬した所内試験により、システムとしての総合性能の確認を行う とともに、技術の優位性及び安全性が確保されているか検証する。 なお、試作品の設計製造においては、契約相手方に対し、適宜、設計の技術的妥当性 について確認を行いながら事業を行う。また、「国の研究開発評価に関する大綱的指針」 (平成28年内閣総理大臣決定)に則り、事業の事前及び中間時点等に複数回の研究開 発評価を実施して、適切な事業実施に努める計画である。 

(4)費用及び効果 
本事業の実施にあたっては、電池技術や電力変換素子技術等の我が国の優れた民生技術 の活用を図り、潜水艦に搭載するための艦全体の成立性、安全性等、試作・評価を行うべ き対象を絞り込み、コストの低減を図る。また、進展の早いこれら民生技術を逐次導入す ることが容易となるよう考慮し、主蓄電池の交換が容易となる設計とすることで、ライフ サイクルコストの低減を図る。 これらの努力を行う一方、前号で述べた各種技術の確立に加え、これらの技術の優位性 の確保が見込まれることから本事業に着手することは妥当と判断する。

 6 事後検証を行う時期 

技術的な検証については、防衛装備庁において、基本設計終了時点、試作終了時点等にお いて中間段階の技術検証を実施するとともに、所内試験終了時点において事後の検証を実施 する。また、行政事業レビューとも連携しつつ、本事業の進捗状況を検証した上で、目標管 理型政策評価を実施する。 

7 総合的評価 

本事業を実施することにより、第5項第3号で述べた各種技術の確立が見込まれる。これ らの成果については、潜水艦への搭載状況を模擬した所内試験により検証する。これらの検 証結果が得られた場合には、我が国において世界トップレベルの高容量蓄電材料、高効率の 電力変換素子を潜水艦に適用するための基盤技術の確立が見込まれる。 これらは、戦略的に重要な分野における技術的優越の確保として極めて重要な成果であり、 最終的に政策目標である防衛力の能力発揮のための基盤の確立につながるものである。 


以下略

 潜水艦用高効率電力貯蔵・供給システムの研究試作 研究開発の推進」の、
潜水艦用高効率電力貯蔵・供給システムとは?

①固体電池
おそらく①潜水艦用の全固体電池の開発をすることが主な試験潜水艦の種別変更目的だと思いますが、更に次世代の②空気電池、③燃料電池を試験潜水艦で試験搭載する可能性はなきにしもあらず。

トヨタ自動車が1999年にハイブリットカー「プリウス」を発売して20年となるが、現在、日本の基幹産業である自動車産業は、EV自動車革命の最中である。

EVの基幹部品は4つ、①モーター②インバーター(モーターの回転速度を制御する装置)③回生ブレーキ(走行エネルギーを電気に変換リサイクル④電池。
まさに、通常型潜水艦の基幹部品と重なる箇所が多い。

潜水艦は、ハイブリットカーそのものである、ディーゼルで発電して、バッテリーに充電します。そのバッテリーですが、2018年進水したSS-511おうりゅう(27SS)が世界初のチウムイオン蓄電池搭載艦となった。

鉛蓄電池は長く充電する必要があり、シュノーケル充電中、潜水艦は長時間水上にいることを強いられた。その間、潜水艦は対潜哨戒機等に発見されやすく、攻撃を受けやすかったが、リチウムイオン電池は短時間での充電が可能であり、おうりゅう以降AIPを外しオール・リチウムイオン電池を選択した一因となった。

リチウムイオン電池の方が従来の鉛蓄電池と比べて、エネルギー密度が非常に大きく、高容量、高出圧作動、高エネルギー密度で、水素ガス発生の危険がなく、2倍以上の重量容積あたりエネルギー密度と、1.5倍以上の繰り返し充放電回数を持ち、充電時間が短く、放電による電気容量の低下を抑えられるなど優れた特性をもつ。

充電と放電を繰り返す潜水艦用電池のサイクル寿命としてはおよそ鉛蓄電池では200~500回程度に対しリチウムイオン電池では2000回~10000回以上が目安であり、消耗した鉛電池から水素が放出されて蓄積し、あらゆる火花によって爆発する危険性があった。一定電圧で給った状態での劣化のしにくさを表すフロート特性などの各種劣化耐性もリチウムイオン電池の方が高く寿命が長い。

特に充電時間については、鉛蓄電池では発電機出力に余裕があってもそれ以下の電流量で充電せざるをえず、またLに近づくと少量ずつしか充電できないために、作戦海域で満充電することがほとんど不可能であったのに対し、リチウムイオン蓄電池ではこれらの制約を受けないことから、潜水艦にとっては非常に望ましいバッテリーである。

だが、外部から衝撃が加わったり、システム故障によって電池が過充電になったりすると、電池が破裂・発火するリスクがあります。これは鉛電池では起きにくい現象である。

武器は戦争のために作られ、戦争条件のために評価する必要があることを覚えておく必要がある。水中の潜水艦破壊手段は第2次世界大戦から変わっていない。爆雷か魚雷だ。爆雷や魚雷による攻撃は潜水艦を沈めないかもしれないが、リチウムイオン電池が損傷してしまう事態は十分ある。

鉛電池も硫酸が充填された電池に穴を通じて海水が侵入すれば、化学反応で極めて有毒な塩素ガスが放出され、非常に危険だが、リチウムイオン電池は液体の電解質を使わず、ガスを放出しない。

だが、戦闘時損傷すれば、電気化学セルのショートも引き起こしかねない。結果、加熱され、リチウムと電解質との反応により可燃性ガスが生成され、燃焼および温度の急上昇が起きる。

こうした例はよく知られている。電池の損傷から複数台のテスラ電気自動車が炎上した。燃え盛るリチウム電池の消火は非常に難しい。リチウム電池は空気に触れずに燃え、リチウムと水の反応は水素を生成するからだ。鉛蓄電池は様々な問題があるが、燃えない。

そのため、執拗な追跡と爆雷による攻撃という極限状況下で、リチウムイオン電池搭載潜水艦のリチウムイオン電池は強く損傷し、発火するおそれもある。火災は潜水艦にとって最も恐ろしい危険性だ。そのため、おうりゅう搭載リチウムイオン電池は、発火しにくいリチウムイオン電池の開発に成功したと言う。

 リチウムイオン電池・安全性

外部からの衝撃によってリチウムイオン電池が爆発する仕組みを簡単に解説します。衝撃が加わると、正極と負極の短絡を防いでいる部材のセパレータなどの厚生部材が破損することがあります。セパレータが破損すると部分的に正極と負極の短絡(ショート)がおこります。短絡すると、発熱を生じ、短絡部周囲のセパレータが溶融し、収縮します。すると、さらなる短絡がおこり、さらに熱が発生します。

以下のようなイメージです。


 イメージ 4

このように、急激に発熱していくと電池内部に熱がたまり、電解液と負極の反応温度に達します。すると、さらには発熱を生じ、電解液自体の分解、電荷液と正極の反応温度、正極の分解温度に達し・・・という悪循環が起こるのです。

さらに、基本的にリチウムイオン電池の正極材にはマンガン酸リチウムなど、結晶構造が分解された際に酸素を放出するものが多いです(このときリン酸鉄リチウムでは熱安定性が高いために結晶構造の崩壊が起こりにくく、酸素を出しいくい)。この酸素が短絡が起こって火花が起きている部分に混ざったとすると、爆発してしまうのです。


 
イメージ 5

このような一連の流れによってリチウムイオン電池が破裂、発火に至ることがあります。

一方で鉛蓄電池であれば、異常時に水素を発生させることはありますが、リチウムイオン電池ほどの危険な状態になりにくいです。
よって、安全性が低いことのみが、潜水艦において使用時の懸念事項といえます。

もちろん、電池単体では危険なときもあありますが、システムや周囲の筐体設計を頑丈にしていれば、十分な信頼性を得ることもできます。

当初そうりゅう型5番艦ずいりゅうよりリチウムイオン蓄電池を搭載するはずだったが、実際の搭載は財政上の理由により、平成27年度計画で概算要求された11番艦のおうりゅう(SS-511)以降となったが、実際は電池の改良をしていたのではないかと思われる。

またリチウムイオン蓄電池搭載にあたっては、水中持続力等向上のため、スターリングAIPと鉛蓄電池の双方を廃した上でリチウムイオン蓄電池のみ搭載する方式になった。



我が国は、安全で信頼性の高い潜水艦用のリチウムイオンバッテリー開発に多額の予算を投じてきた。より強靭な隔壁、安定した原材料と自動消化器などを導入し、数々のストレス実験によって、戦闘時にも安全性が求められると判断し、実用化に至ったという。「おうりゅう」用のリチウムイオン電池の開発には、GSユアサが参画した。

※参考
リチウムイオン電池発火事故が多発して、サムソン製のスマートフォンは飛行機に持ち込み禁止となっているが、おうりゅう進水報道直後、あせった韓国海軍は自国の潜水艦にもリチウムイオン電池を搭載すると発表してしまった。

【Record china】2018年11月21日(水) 19時50分関係者は、「潜水艦用のリチウムイオン電池は、まず安全性が重要だ。

{ある程度蓄電量を減らすことでより高い安全基準を確保できた。また、新たな電池は爆発や海水、火災、及び極端な温度などの劣悪な条件でのテストも経験している」と語ったとのこと。} 


とのことだが、たぶんケッチャナヨの嘘である。
韓国製リチウムイオン電池搭載の韓国製潜水艦の乗員は相当の勇気と覚悟が要るはずである。(笑)


浅海や欺瞞に対応できる新長魚雷G-RX-6が18式魚雷として正式化されたが、

潜水艦用長魚雷(G-RX6)

イメージ 17
高性能な水上艦船及び潜水艦に対し、高度なTCCM機能※ を有し、深海域から浅海域までのいずれの海域においても探知、追尾及び命中性能に優れる潜水艦用長魚雷を開発中です。
※TCCM:Torpedo Counter Counter Measures(魚雷攻撃から母艦を防御するために魚雷を欺瞞或いは 妨害された際の対抗手段)

海自は更に次世代の新型魚雷(ステルス魚雷)を研究開発中である。もちろん29SSが試験潜水艦となれば、そういった兵器の試験開発実験テストベットにもなる。

イメージ 7 新型魚雷(ステルス魚雷)

静粛型動力装置搭載魚雷
要旨 評価書 参考

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潜水艦用静粛型駆動システムの研究試作 要旨 評価書 参考

イメージ 13

イメージ 14

イメージ 16
ソーナーからの信号を処理し、目標運動解析や戦闘指揮のリコメンドを行うシステムを開発中です。
イメージ 27

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UUVの活用
UUVの活用についても試験潜水艦は活用されるであろう。
水中脅威役は練習潜水艦でも可能と思うが、UUVを従え、機雷の敷設/掃海母艦となる可能性がある。
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将来的にはポスト3000トン型が機雷を水中曳航する複数のUUV艦隊を誘導し、仮想敵沿岸地域に機雷を秘密裏にばら撒くことも可能である。
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これは、Ddog個人のアイディア 妄想だが、
水中救難艦と深海救難艇(DSRV)を日常的な潜水艦への消耗品補給を行えば、救難訓練も兼ねることができるので、一石二鳥ではないかと思う。



この「たいげい型」方はそうりゅう型の改良型というこから「おやしお型」の最終形とるかと思い。

8隻~10隻建造されると思いますが、その次の「ポストたいげい型」はまったく刷新されると思いますが、
海上幕僚監部広報室の平成29年度計画潜水艦「たいげい」のイメージ図を見る限り「そうりゅう型」以来の特徴的な x 柁、従来型スクリュー推進は引き継がれている。
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平成29年度計画潜水艦「たいげい」のイメージ図(出所:海上幕僚監部広報室)

水中での最大速力は20ノット強。ポンプジェットの採用は「ポストたいげい型」以降と思われます。

そうりゅう型は通常動力型攻撃潜水艦 としては間違いなく世界一の高性能艦ではあるが、原子力潜水艦は、動力が原子力せあるため、半永久的に潜航して任務を継続することができます。また、原子力潜水艦であれば海水を蒸発させて真水を作りだすことができ、それを電気分解することによって酸素も作り出せるため、通常動力型と比べ物にならない、スピードで海洋を巡回することができる。その為、外洋においては原潜にはかなわない。

しかしながら、原子力潜水艦が不得意とする静粛性に優れているため、艦内で発生させる音はほぼ無音です。

ただ、現在日本は画期的次世代電池の開発が進んでいるため、遠からず通常型潜水艦の画期的性能アップが予想されるため、「たいげい型」が試験潜水艦に早々転用される理由も想像できる。





潜行深度については、「はそうりゅう型」と同じ NS 110鋼材と思われますので潜行深度については大幅な潜航深度の改善はないが、船体に大きな穴をあける貫通式潜望鏡を廃止しデジタル式の潜望鏡を採用した分潜行深度は深くなった可能性があります。

非貫通型の潜望鏡を採用しても
シュノーケルや通信アンテナ ESM など複数の機能アンテナ等があるため、「ポストたいげい型」ではかなり低い艦橋が採用されると思われるので、後期型は抵抗力を下げることが可能となる。

ちなみに18式魚雷の最高深度が1200mを超えているとの噂がある為、「たいげい型」の最深潜度は1000m越えの可能性は「そうりゅう型」以上であると思えます。

艦首ソナーに米SSNバージニア級で採用された最新型の馬蹄形ソナーである、広開口バウソナー(Large Aperture Bow (LAB) Soner)を採用される。
「そうりゅう型」の球形ソナーより格段に性能が上がっていると思われます。


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【日経新聞】2020/10/6 2:00 (2020/10/6 5:02更新)

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日本学術会議の会員は210人と研究者の中でも一握りだ(2日、東京都内で開かれた総会)=共同

日本学術会議が推薦した新会員候補6人の任命を政府が拒んだことを巡る議論が活発になってきた。菅義偉首相は5日の日本経済新聞などのインタビューで、特別職国家公務員である会員の任命責任が首相にある点を踏まえた判断だと説明した。

首相は同会議について「国の(支出する)予算が10億円ある。会員は公務員の立場になる」と述べ、任命拒否は問題ないとの認識を示した。

会員の推薦について「現状は事実上、会員が後任を指名可能な仕組みだ」と指摘し、見直しの必要性を提起した。

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同会議は政府の4兆円の研究予算配分に一定の影響力を持つ。学術会議は大型研究プロジェクトに関する方針「マスタープラン」を策定する。文部科学省はこれを参考にしながら優先的に進める研究計画を決める。

日本学術会議法に「独立して職務をする」との文言はあるものの、政府側は内閣府の機関だと強調する。元政府高官は「安全保障分野への予算配分に極めて慎重で、日本の防衛装備品の技術開発が進まず中国に後れを取る要因だ」と語った。

同会議の会員は210人で任期は6年である。3年ごとに半数を入れ替える。87万人いる研究者で会員になれるのは一握りだ。

日本学術会議法は「優れた研究または業績がある科学者」を推薦すると規定しており、会員になれば研究者としての評価につながる。

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加藤勝信官房長官は5日の記者会見で、政府が同会議に毎年支出する10億円程度の関連予算の内訳を明らかにした。

事務局の人件費と事務費が5億5千万円、政府や社会への提言のための経費が2億5千万円、各国学界との国際的な活動に2億円などだった。これらの項目には会員の旅費が含まれる。

政府は1983年に国会で「首相による任命行為は形式的なもので、推薦された者をそのまま任命する」と答弁した。

加藤氏は記者会見で、任命に関する法解釈に関して内閣府が2018年に内閣法制局と協議して「任命権者の首相が推薦の通り任命しなければならないわけではないという整理がなされた」と話した。

日本学術会議の会員になると文科省の機関である日本学士院の会員を推薦することもできる。学士院は終身会員で定員が150人おり、文科省の予算で年金が支給される。学術会議以外の推薦で会員になる道もある。

日本学術会議といえば、日本の防衛科学研究を阻害し続けるクレーム団体であるという認識があったが、このところの菅首相による日本学術会議が推薦した新会員候補6人の任命を政府が拒んだことを巡る議論の中で、学術会議が国費を投入した国家機関であったことを知り、2017年声明直後に杉山慈朗氏のどうしようもない本を読み怒った記事(2017年03月20日を書いたが、その際に学術会議問題の深さを全然理解できなかった己の無知を恥じるやら、学術会議の在り方対してあきれ果ててしまった。

 

日本学術会議の「2017年声明」を考える— 歴史的視点から —杉山 滋郎 2017 年 7 月 24 日
https://eprints.lib.hokudai.ac.jp/dspace/bitstream/2115/66759/1/print-jsc.pdf

平成 29 年(2017 年)3月 24 日
第 243 回 幹 事 会

軍事的安全保障研究に関する声明
日本学術会 議

日本学術会議が 1949 年に創設され、1950 年に「戦争を目的とする科学の研究は絶対にこれを行わない」旨の声明を、また 1967 年には同じ文言を含む「軍事目的のための科学研究を行わない声明」を発した背景には、科学者コミュニティの戦争協力への反省と、再び同様の事態が生じることへの懸念があった。近年、再び学術と軍事が接近しつつある中われわれは、大学等の研究機関における軍事的安全保障研究、すなわち、軍事的な手段による国家の安全保障にかかわる研究が、学問の自由及び学術の健全な発展と緊張関係にあることをここに確認し、上記2つの声明を継承する。

科学者コミュニティが追求すべきは、何よりも学術の健全な発展であり、それを通じて社会からの負託に応えることである。学術研究がとりわけ政治権力によって制約されたり動員されたりすることがあるという歴史的な経験をふまえて、研究の自主性・自律性、そして特に研究成果の公開性が担保されなければならない。しかるに、軍事的安全保障研究では、研究の期間内及び期間後に、研究の方向性や秘密性の保持をめぐって、政府による研究者の活動への介入が強まる懸念がある。

防衛装備庁の「安全保障技術研究推進制度」(2015 年度発足)では、将来の装備開発につなげるという明確な目的に沿って公募・審査が行われ、外部の専門家でなく同庁内部の職員が研究中の進捗管理を行うなど、政府による研究への介入が著しく、問題が多い。学術の健全な発展という見地から、むしろ必要なのは、科学者の研究の自主性・自律性、研究成果の公開性が尊重される民生分野の研究資金の一層の充実である。

研究成果は、時に科学者の意図を離れて軍事目的に転用され、攻撃的な目的のためにも使用されうるため、まずは研究の入り口で研究資金の出所等に関する慎重な判断が求められる。大学等の各研究機関は、施設・情報・知的財産等の管理責任を有し、国内外に開かれた自由な研究・教育環境を維持する責任を負うことから、軍事的安全保障研究と見なされる可能性のある研究について、その適切性を目的、方法、応用の妥当性の観点から技術的・倫理的に審査する制度を設けるべきである。学協会等において、それぞれの学術分野の性格に応じて、ガイドライン等を設定することも求められる。

研究の適切性をめぐっては、学術的な蓄積にもとづいて、科学者コミュニティにおいて一定の共通認識が形成される必要があり、個々の科学者はもとより、各研究機関、各分野の学協会、そして科学者コミュニティが社会と共に真摯な議論を続けて行かなければならない。科学者を代表する機関としての日本学術会議は、そうした議論に資する視点と知見を提供すべく、今後も率先して検討を進めて行く。


テレ東「聖域なく見る」日本学術会議を行革対象に 河野大臣が表明(2020年10月9日)

菅義偉首相がエース河野太郎を行革特命大臣に任命したのは本気の表れである。
左翼のあきれ返る牙城を本気で落城させることを意図してのことだ。
国民の税金を投入している既得権益化した硬直した団体を国民の代表である菅義偉首相が任命権を行使し、学術会議に我々の投じた税金の使い道を明らかにさせ、学術会議の腐った体質を糺すのは当然の権利であり、任命権の行使しかない。河野太郎に任せたからには学術会議の既得権の掃除をやってくれるだろう。


【片山さつき】2020/10/09 

小川栄太郎先生と片山さつき議員のコラボである。学術会議を応援する必要などまったくない。
さつき議員曰く、学術会議は行革の最後の宿題の一つであるとのことだ。要は前々から問題であったのだ。

文句があるなら、政府の機関から脱却し、完全に学者達の自主運営にすればいいだけで、金の出してもらうなら、文句の一つや6つ言われるのは当然出会って、学問の自由とかいう屁理屈を盾に自分たちの意見を押し通そうというのは、道理に外れす。

元々選挙制であったものが、1983年より選挙ではなくなり非民主主義的制度ではなくなった。
当然、既得権化し自己浄化機能が働かなくなるのは自然の摂理だ。親分から子分に椅子が回されるのは、日本社会の悪弊である。それを糺そうとする菅首相は尊敬すべき政治家である。

日本の学者が何を研究しようと自由だが、軍事に関わる研究は一切してはならぬというのは、逆に学問の自由に反するとは思わないのか?

世界の科学の常識は、最先端テクノロジーと軍事技術は切っても切れない関係である。私のような市井の民間人ですらインターネットは元々核爆発によるパルツ波による通信網の遮断に対応する技術であったことは常識なのだ。学術会議に蔓延する戦後GHQによって齎された反戦半日自虐史観から、日本の科学技術の発展の妨害を、何とか防がなくてはならないのだ!

@CHANNELSEIRON「編集長の言いたい放題」日本学術会議はもういらない2020/10/08

日本学術会議HP日本学術会議と中国科学技術協会の協力覚書 要旨
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おいおい、日本の軍事研究に反対なのに、中国との学術交流は促進?
中国の学術会議と連携するって、中国の学術会議はもろに軍事研究に直結している。

学術会議は、防衛産業に直結するといって、北海道大学の船舶のバブルコーティング研究を大学に圧力を掛け研究を止めさせている。タンカーや商船にも応用でき燃費の改善になるような研究なのに軍事研究だといって妨害してくる。

日本学術会議は2017年の宣言が各大学に影響を与えた、各大学において研究の見直しが行われ日本の科学振興が阻害された。


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領域横断作戦の中で、宇宙・サイバー・電磁波の領域における能力と一体となって、航空機、艦
艇、ミサイル等による攻撃に効果的に対処するため、海空領域における能力、スタンド・オフ防衛能力、総合ミサイル防空能力、機動・展開能力を強化する。

(1)海空領域における能力

常続監視態勢の強化

○ 自動警戒管制システム(JADGE)の能力向上(224億円)
一元的指揮統制による経空脅威への対応のため、探知識別能力、情報処理能力等を向上

○ 固定翼哨戒機(P-1)の取得(3機:680億円)
現有の固定翼哨戒機(P-3C)の除籍に伴い、その後継としてP-1を取得

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○ 固定翼哨戒機(P-3C)の機齢延伸(4機:16億円)
固定翼哨戒機の体制を維持するため、P-3Cに機齢延伸措置を実施

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○ 哨戒ヘリコプター(SH-60K)の救難仕様改修
(1機:10億円)
救難体制を維持するため、SH-60Kを救難仕様に改修

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SH-60J救難ヘリ仕様

○ 哨戒ヘリコプター(SH-60K)の機齢延伸
(3機:73億円)
哨戒ヘリコプターの体制を維持するため、SH-60Kに機齢延伸措置を実施

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哨戒ヘリコプター(SH-60K)

○ 救難ヘリコプター(UH-60J)の取得(5機:279億円)
空自UH-60Jの減勢に対応し、救難態勢を維持・強化するとともに、多様な事態に実効的に対処し得る態勢を整備

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救難ヘリコプター(UH-60J)

○ 救難飛行艇(US-2)の取得(1機:139億円)
洋上における救難体制を維持するため、US-2を取得
P-1はH-27年度に20機取得した関係でH28~H31はゼロR-2年度久々の3機に引き続き3機の取得で計39機となる。


P-3C 
海上自衛隊は導入したP-3Cを改修し、衛星通信装置、合成開口レーダー、画像伝送装置、ミサイル警報装置、GPS対応電子海図表示装置、AIS:自動船舶識別装置、次世代データリンクなどの追加装備によって、年々能力向上を図っている。2020年3月末時点の海上自衛隊のP-3C保有数は50機である。現用機の一部は機齢延伸措置を行い、6年程度延伸することができる。

注目はSH-3Kの救難型改造である。救難型は航続距離を延長するため
増槽タンクを追加装備するがSH-3Kには増槽をつけたことない。海上自衛隊のUH-60Jは退役し、航空自衛隊のUH-60Jと硫黄島分遣隊で使用する3機のSH-60Kが救難換装型となる。

なお、令和3年度の予算要求には
SH-60KもしくはSH-60K能力向上型の新規調達がなかった、大丈夫なのだろうか?


○ 護衛艦の建造(2隻:990億円)
護衛艦部隊の54隻体制への増勢のため、従来は掃海艦艇 が担っていた対機雷戦機能も具備する等、多様な任務への対 応能力の向上と船体のコンパクト化を両立した護衛艦「FF M」(30年度型護衛艦7番艦及び8番艦(3,900ト ン))を建造 03年度護衛艦

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(3,900トン) (イメージR2防衛白書)

○ 護衛艦の艦齢延伸(艦齢延伸工事4隻及び部品調達4隻分:124億円)
護衛艦の体制を維持するため、「むらさめ」型、「こんごう」型及び 「あぶくま」型護衛艦に艦齢延伸措置を実施

○ 潜水艦の建造(1隻:691億円) 潜水艦22隻体制により、我が国周辺の海域における情報収集 ・警戒監視を有効に実施するため、探知能力等が向上した潜水艦 (29年度型潜水艦5番艦(3,000トン))を建造

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○ 潜水艦の艦齢延伸 (艦齢延伸工事9隻及び部品調達4隻分:65億円) 潜水艦を16隻体制から22隻体制へ増勢するため、「おや しお」型及び「そうりゅう」型潜水
艦に艦齢延伸措置を実施

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「そうりゅう」型潜水艦 (2,900トン)



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2020年9月中旬建造状況 https://youtu.be/87RreRJffZk


2020年11月に進水予定で、まもなく艦名が発表される。

私は個人的には旧海軍軽巡洋艦の河川名を継承すると思われるため、本命「しなの」対抗「あがの」穴「かこ」「やはぎ」大穴「まつ」「たちばな」ではないか?と、予想します。

大穴に植物名の「まつ」としたのは、
太平洋戦争中の1943年(昭和18年)から建造した戦時量産型駆逐艦「松」からの命名である。日本海軍最多の建造数(32隻)と最短の建造日数(約5ヶ月)を記録。そして最後に量産化された駆逐艦級名命名艦でもあり、今は戦時ではないが、最多量産型というところが3900トン型FFMに性格が近い。
戦後、海上自衛隊の前身海上警備隊の艦名は「くす」、「わかば」(旧海軍松型駆逐艦「梨」)など植物名もあったので、新艦種に植物名であった場合は「まつ」かもしれない。

30FFMのネームシップ艦の就役は令和4年の3月だが、後日装備ととされているVLSについては就役時には16基のVLSを搭載しているはずである。令和2年予算で垂直発射装置の一括共同調達30基等(イージス・アショア2基用にVLS6基〈アショア1基あてVLS3基〉および30FFM 12隻用にVLS24基〈FFM1隻あてVLS2基、搭載対象艦は26中期防分2隻および31中期防分10隻〉)に422億円が予算要求されている。ソース

令和3年建造潜水艦は3000トン型潜水艦(29SS)の5番艦となる。
艦名はなんとなるか?


過去に「まや」「おうりゅう」を予想的中した当ブログ(=Ddog=私)としては3000トン型は「くじら」の名前と予想するが「りゅう」シリーズが続くか微妙である。

仮に
29SSネームシップであるが、試験潜水艦になるので、あえて「鯨」の字を使わず、鯨の別名「いさな:勇魚」から SS-513「いさな:勇魚」と私は予想している。
一番艦SS-513「いさな:勇魚」ならば、二番艦は旧海軍で使用された潜水母艦名の「鯨」がつく3艦が続く、二番艦SS-514「じんげい:迅鯨」(迅とは速いという意味)三番艦はSS-515「ちょうげい:長鯨」、四番艦はSS-516「たいげい:大鯨」までは問題ないが、五番艦からが少し考えなくてはならない。

五番艦名の有力候補として、米国の小説家メルヴィルの長編小説モビーディック 白鯨から海の悪魔 SS-517「はくげい:白鯨」を推薦する。さあ予想はまたもや当るか?

一つ問題提起、いつまでハプーンUUMを搭載するかである。スタンドオフミサイルが主流の中で、もはや射程100kmそこそこのハプーンから後継UUMを検討してもいいのではないか?この5番艦「はくげい」から検討してほしいものである。


〇 「いずも」型護衛艦の改修(231億円)
飛行甲板上の耐熱塗装等に加え、F-35Bを安全に運用するため、艦首形状を四角形に変更
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防衛省によると、海上自衛隊史上最大の艦艇であるいずも型護衛艦の「いずも」と「かが」の改修は、5年に一度実施される大規模な定期検査を利用して、それぞれ2回にわたって行われる。

●スキージャンプ台は設置せず
また、海上幕僚監部広報室は、艦首の形状を四角形にするだけで、カタパルト(射出機)や「スキージャンプ台」と呼ばれる上向きの傾斜甲板の設置の予定はないと明言した。

英軍事誌ジェーンズ・ディフェンス・ウィークリーでは、全長257メートルのアメリカ海軍のワスプ級強襲揚陸艦やアメリカ級強襲揚陸艦がスキージャンプ台なしでもF35Bを運用してきたことなどから、全長248メートルのいずも型護衛艦もスキージャンプ台が不必要ではないかと報じてきたが、その通りになった。

●F35Bは2024年度から調達
防衛省は、いずも型護衛艦「いずも」と「かが」に搭載するF35Bの2機の取得費として2021年度予算で264億円を要求した。この2機のF35Bは2025年度に調達される予定だ。

一方、今年度予算で793億円を計上し、取得する6機のF35Bは2024年度に調達され、同年度末までには配備される予定だ。パイロットの訓練や教育、部隊育成はそれからとなる。航空幕僚監部広報室によると、F35Bの国内配備先はまだ決まっていないという。



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参考写真:護衛艦「いずも」と強襲揚陸艦「アメリカ」(海上自衛隊と米海軍より)

F-35B搭載で艦首を四角形に変更する理由

・右舷艦橋と滑走線の距離を離して安全に運用したい。
・エレベーターと滑走線が掛からないようにしたい。
・露天駐機用のスペースを広く確保したい。
・強襲揚陸艦と同じ形式で相互運用性。

 艦橋と滑走線の安全距離を確保するだけなら艦首を左舷側だけ改造すればよく、右舷側まで改造して四角形にする必要は無いので、戦闘機用の滑走線を用意することで減少してしまう駐機スペースを艦首を四角形にすることで少しでも確保したい意図が伺えます。

 またスキージャンプは坂になるのでヘリコプターの発着スポットや駐機スペースとしては使えないのでアメリカ海軍は強襲揚陸艦に採用していないのですが、海上自衛隊も同じ形式にするということはヘリコプターの運用性を重視しているためで、F-35B戦闘機を搭載して以降も対潜ヘリコプター空母としての性格を色濃く残したいのかもしれません。


海上優勢の獲得・維持

○ 将来潜水艦用ソーナー装置の開発(48億円)
将来にわたり潜水艦の水中領域における優位性を継続保持するため、探知能力を向上させたソーナー装置を開発

○ 雑音低減型水中発射管の研究(23億円)
潜水艦の更なる静粛化のため、魚雷等を射出する際の発射音を低減する技術について研究
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将来潜水艦用ソーナー装置及び雑音低減型水中発射管(イメージ)

○ 高速高機動レーダ技術の研究(10億円)
低RCS(※)目標や極超音速ミサイルをはじめとした高速高機動目標に対応するため、レーダの探知追尾技術向上及び探知距離の延伸を実験装置を用いた模擬環境の下で研究

※ RCS:レーダ反射断面積(Radar Cross Section) Ⅲ
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高速高機動レーダ技術の研究(イメージ)


航空優勢の獲得・維持

○ 戦闘機(F-35A)の取得(4機:402億円)(再掲)

○ 戦闘機(F-35B)の取得(2機:264億円)(再掲)
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F-35B

○ 戦闘機(F-15)の能力向上(213億円)
周辺諸国の航空戦力の強化に対応するとともに、防空等の任務に適切に対応するため、スタンド・オフ・ミサイルの搭載、搭載弾薬数の増加及び電子戦能力の向上等に必要な改修を実施するための関連経費を計上

○ 戦闘機(Fー2)の能力向上(30億円)
周辺諸国の海上・航空戦力の近代化に対応するとともに、各種任務に適切に対応するため、現有戦闘機の能力向上改修、対艦能力の向上及びネットワーク機能の能力向上のための改修に必要な設計等を実施

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次期戦闘機(約772億円(関連経費含む)
次期戦闘機
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○ 次期戦闘機の開発等(587億円)
機体の構想設計を引き続き実施するとともに、エンジンの設計等に着手し、着実に次期戦闘機の開発を推進


○ 遠隔操作型支援機技術の研究(16億円)
有人機の支援を行う遠隔操作型支援機の実現に求められる編隊飛行技術やヒューマン・マシン・インターフェース技術等に関する研究を実施

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次期戦闘機

○ 高機能レーダ技術の研究(41億円)
戦闘機等において、常時の広覆域捜索を可能とするため、将来の高機能レーダに係る技術を日英共同研究により確立
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(2)スタンド・オフ防衛能力

○ スタンド・オフ・ミサイルの取得(172億円)
相手の脅威圏外(スタンド・オフ)から対処できるF-35Aに搭載可能なスタンド・オフ・ミサイル(JSM)を取得

○ 島嶼防衛用高速滑空弾の研究(229億円)
島嶼防衛のため、高速で滑空し、高精度で目標に命中する高速滑空弾について、早期装備化に向けて引き続き研究を推進

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○ 12式地対艦誘導弾の取得(1式:55億円)
対艦戦闘能力強化のため、現有の88式地対艦誘導弾の能力を向上させた12式地対艦誘導弾を取得

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(3)総合ミサイル防空能力

弾道ミサイル防衛関連経費1,247億円
ネットワークの機能強化

○自動警戒管制システム(JADGE)の能力向上(224億円)(再掲)
低高度を変則的な軌道で飛翔する弾道ミサイルへの対処能力の強化等ネットワークの機能強化

○ FC(Fire Control)ネットワークとCEC(共同交戦能力)の連接実現性に係る調査研究(2億円)国産汎用護衛艦に装備予定のFCネットワークと「まや」型護衛艦等に装備されるCECとの連接実現性に係る技術的検証を実施

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平成31年度予算の概要

シューター・誘導弾の機能強化・増

○ 能力向上型迎撃ミサイル(PAC-3MSE)の取得 (391億円) 弾道ミサイル防衛と巡航ミサイルや航空機への対処の双方に 対応可能で、かつ射程が延伸されているPAC-3MSEミサ イルを取得

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PAC-3MSEミサイル(写真は同型機材)


○ 基地防空用地対空誘導弾(改)及び新近距離地対空誘導弾の開発(45億円)
同時多目標対処能力を向上し、コスト低減を図った基地防空用地対空誘導弾(改)、及び機動展開能力に優れ、低空目標への対処能力の向上を図った新近距離地対空誘導弾を、ファミリー化により効率的に開発

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○ 03式中距離地対空誘導弾(改善型)の取得(1式:122億円)(再掲)
防空能力強化のため、低空目標や高速目標への対処能力を向上させた03式中距離地対空誘導弾(改善型)を取得

○ 03式中距離地対空誘導弾(改善型)の能力向上の研究
(1億円)

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○ 極超音速滑空兵器迎撃システムの研究(0.4億円) 極超音速滑空兵器への効果的な対処のための迎撃ミサイルの在り方について研究を実施

 イージス・アショア代替措置関連事業(事項要求) 

上記経費については、現時点において計上すべき予算をあらかじめ確定することが困難であるも のの、イージス・アショアの代替措置の早期実現が重要であるとの観点から、予算編成過程におい て、検討結果を予算に反映させることが必要であるため、今後、検討していくものとする。








(4)機動・展開能力
PFI船舶の活用による統合輸送態勢の強化

PFI船舶を活用した部隊・装備品等の輸送訓練及び港湾入港検証を実施して、同船舶の運用上の実効性を向上し、統合輸送態勢を強化

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PFI船舶による統合輸送訓練

○ 統合水陸両用作戦訓練の実施
水陸両用作戦に係る自衛隊の戦術技量の向上を図るとともに、統合運用の資を得る
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統合水陸両用作戦訓練

○ 輸送機(C-2)の取得(2機:515億円)
現有の輸送機(C-1)の減勢を踏まえ、航続距離や搭載重量等を向上し、大規模な展開に資する
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輸送機(C-2)を取得


○ 軽装甲機動車の後継装備品の研究(14億円)
部隊の機動・展開能力を担保する軽装甲機動車の後継となる車両選定のための参考品を取得

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軽装甲機動車の後継装備品(イメージ)

○ 16式機動戦闘車の取得(25両:191億円)

各種事態において迅速かつ機動的な運用が可能である16式機動戦闘車を整備し、作戦基本部隊(師団・旅団)の機動展開能力を強化
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16式機動戦闘車

○ 新多用途ヘリコプター(UH-2)の取得(7機:127億円)
多用途ヘリコプター(UH-1J)の後継として、空中機動、航空輸送等を実施し、迅速に部隊を展開できる新多用途ヘリコプター(UH-2)を取得
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新多用途ヘリコプター(UH-2)

○ 南西警備部隊等の配置に伴う施設整備(432億円)
島嶼防衛における初動対処態勢を強化するため、警備部隊等の配置に関連する石垣島の隊庁舎等、宮古島の保良鉱山地区における構内道路等、奄美大島(瀬戸内分屯地)の火薬庫等を整備


○ 輸送航空隊の配置に伴う施設整備(61億円)
佐賀駐屯地(仮称)新設に係る敷地造成工事に要する経費を計上


○ 佐世保(崎辺東地区(仮称))の施設整備(138億円)
南西方面における後方支援基盤と位置づけ、崎辺東地区(仮称)に大規模な岸壁等及び後方支援施設を整備

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軽装甲機動車の後継装備品(イメージ)図の高さを20%ほど高くしたところ・・・・
コマツ製LAV
軽装甲機動車そのもの・・・でした。


また、装甲車輌の調達が殆ど無かった。




16式機動戦闘車25輌調達はいいのだが、10式戦車の調達がついにゼロ 現在107輌が生産されたが・・・まさかここで調達打ち止めか?防衛計画の大綱及び中期防衛力整備計画平成31~35年度)では戦車30輌の調達が予定されているので少なくともあと23輌の調達はあるはずである。かって陸自には1000輌以上の戦車が存在したが戦車の定数が300というのはあまりに寂しい。

新多用途ヘリコプター(UH-2)は地味だが、陸自ヘリ部隊を維持するのにはなくてはならない装備だ。新戦闘ヘリの調達も、新観測ヘリの調達もなく、このままではい陸自ヘリ部隊が絶滅してしまう。防衛費はGNP2%が必要だと痛切に思う。




令和3年度予算の概算要求において、次期戦闘機やかが空母化があったにせよ、海空重視は納得するが、いくらなんでも陸自をここまで軽視していいのであろうか?


執筆中
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US seeks formal alliance similar to Nato with India, Japan and Australia, State Department official says【South China Morning Post】Robert Delaney2020.09.01

米国は、インド、日本、オーストラリアとの間でNATOと同様の正式な同盟関係を模索していると国務省高官は述べている。

ワシントンの目標は、「中国からの潜在的な挑戦」に対する防波堤として、インド太平洋地域の国々に協力してもらうことだと、米政府関係者は言う。
今秋にはデリーで4カ国が会談する予定だという。

ワシントンは、インド、日本、オーストラリアとのインド太平洋地域の防衛関係をより緊密にし、「四つの国」としても知られる北大西洋条約機構(NATO)に近いものにすることを目指していると、米国務省の高官は月曜日に語った。

米国政府の目標は、「中国からの潜在的な挑戦」に対する防波堤として、この地域の4カ国と他の国のグループ化に協力してもらうことであり、「インド太平洋地域のより多くの国々、さらには世界中の国々を引き付けるような形で、それらの当事者の共有する価値観と利益の周りに臨界的な質量を作り出すことである......最終的には、より構造化された方法で整列させることである」とスティーブン・ビーガン国務副長官は述べている。

"インド太平洋地域には、強力な多国間構造が実は欠けている。"NATOや欧州連合(EU)のような不屈の精神を持っているわけではない。アジアで最も強力な機関は、しばしば、十分な包括性を持っていないことが多いと思いますが、このような構造を正式に構築するための誘いがあるのは確かです。

"NATOでさえ比較的控えめな期待から始まったことを忘れてはならない。そして多くの国が(最初は)NATOの加盟よりも中立を選んだ」とビーガン氏は付け加えた。

ビーガン氏は、ワシントンは太平洋のNATOの野心を「チェック」しておくだろうと警告し、そのような正式な同盟は「他の国が米国と同じようにコミットしている場合にのみ実現するだろう」と述べた。

ビーガン氏は、米印戦略パートナーシップ・フォーラムが主催するオンライン・ディスカッションで、リチャード・バーマ元駐インド米国大使との会話の中で、4カ国のグループが今年の秋にデリーで会談する予定であると述べ、オーストラリアがインドのマラバル海軍演習に参加する可能性があることを、より正式な防衛圏に向けた進展の一例として挙げた。

インドは「インドのマラバル海戦演習にオーストラリアを招待する意向を明確に示しており、これはインド太平洋の航行の自由と海の安全を確保する上で大きな一歩となる」と述べた。

主にベンガル湾で行われているこの海軍演習は、1992年から米国とインドが毎年実施しており、2015年からは日本も参加している。

オーストラリアは2007 年に一度マラバルの演習に参加した。シドニーのシンクタンクローウィー研究所の7 月のレポートによれば「中国政府は圧力をかけてきた、インドは参加するオーストラリア政府の明確な意思にもかかわらず、表向きは不必要に中国に刺激することを恐れて、招待を繰り返すことをしなかったたことを意味する」とのことだ。シンガポールも2007年に参加した。

ローウィー研究所の報告書によると、6月にヒマラヤのガルワン渓谷で中国軍とインド軍が衝突し、少なくとも20人のインド兵が死亡したことから、インド政府はオーストラリアをマラバル演習に再び参加させようとする意見が強まったという。

日本と米国はすでに今年の練習に参加するように招待されているが、中共ウィルスのために遅れているが、インド政府はまだ正式にオーストラリアを招待していない。

ビーガン氏のコメントは、ドナルド・トランプ大統領の国家安全保障顧問ロバート・オブライエン氏のコメントに続くものである。オブライエン氏は金曜日、南シナ海における中国の領有権主張を「ばかげている」と呼び、マイク・ポンペオ国務長官が9月と10月に4カ国インド、日本、オーストラリアを訪問し、それぞれのカウンターパートとの会議を予定していることを強調した。

国務省の関係者はまた、ワシントンは韓国、ベトナム、ニュージーランドが最終的に拡張版の四つのクワッドに参加するのを見たいと考えていることを示唆し、四つのグループがコロナウイルスのパンデミックへの対応について、これらの国の当局者と「非常に協力的な」会議を行ったことを引用した。

これら7カ国の高官による会議は、「非常に、非常に協力的なパートナー間の信じられないほど生産的な議論であり、我々が太平洋地域を構成しているこの利益の組み合わせを推進するために本当に最善を尽くす国の自然なグループ化を見るべきである」とビーガン氏は述べています。
www.DeepL.com/Translator(無料版)で下訳し翻訳しました。



【Bloomberg News】2020年9月1日 12:52 JST 更新日時 2020年9月1日 18:10 JST


日本とインド、オーストラリアの経済相は1日開いた会合で、インド太平洋地域のサプライチェーン強靱(きょうじん)化に向けた取り組みを行うことで合意した。日印豪の3カ国は貿易を巡る中国の支配力に対抗するため連携を模索していると、事情を知る日印の関係者がこれまでに明らかにしている。

  共同声明によると、3カ国の経済相はサプライチェーン強靱化イニシアチブの年内開始に向け早急に具体策を打ち出すよう各国の当局者に指示した。会合は1日午後にテレビ会議形式で行われ、梶山弘志経済産業相のほか、インドのゴヤル商工相、豪州のバーミンガム貿易・観光・投資相が出席し、共通認識を持つ域内諸国に参加を呼び掛けたという。

  日印豪は、米国を加えたインド太平洋の安全保障協力の枠組み「日米豪印戦略対話(QSD)」の参加国。米国務省高官は8月31日、米国がこの4カ国の枠組みを同地域でのより広範な安全保障同盟の基盤として正式な形で発足させたい意向を示していた。



はじまりは2007 年第一次安倍政権の安倍晋三首相が提唱し、四カ国の事務レベル協議が開催されたインド太平洋構想である。安倍総理のの辞任オーストラリアの左翼政権の誕生など紆余曲折があたが、現在日米豪印戦略対話(四カ国戦略対話:Quadrilateral Security Dialogue)は、日本、アメリカ合衆国、オーストラリアおよびインドの四カ国間におけるそれぞれ二カ国間同盟を基に非公式な戦略的同盟が維持されている。

マラバールと呼ばれる共同訓練は、1992年に米国とインドの2ヶ国間演習として始まったが、1998年にインドが核実験を強行したことでマラバール訓練は中止されることになる。しかし2001年9月に発生した「米国同時多発テロ事件」がきっかけで、再び共同演習が再開されることになった。日本は2007年から同演習に参加、2015年には、米印が正式に日本をマラバール参加国メンバーとして承認したが、2007年にはオーストラリアとシンガポールが参加したが、中国の圧力で、オーストラリアの参加がなかった。

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しかしながら、2020年5月9日、ヒマラヤ南西部に位置するカシミール地方の東部、インドが実効支配するシッキム州ラダックと中国の支配下にあるアクサイチンの境界付近のガルワン渓谷で、中印の部隊が衝突、インド側死者20人(当初3人)の国境付近で中印両軍の殴り合いによる衝突が発生した。インドは本年7月に11月開催予定のマラバール2020にオーストラリアを招待した。

インドがオーストラリアをマラバール海軍演習に招待した背景【フィスコ世界経済・金融シナリオ分析会議】【ロイター】2020.7.27 

【FISCO】
7月15日、オーストラリアの政治アナリストであるグラント・ワイス氏の「インドはオーストラリアをマラバール海軍演習に招待するのか」というコメンタリーが「THE DIPLOMAT」誌に掲載された。オーストラリアのモリソン首相とインドのモディ首相は6月4日にテレビ会議方式の首脳会談を開き、すでに防衛協力の拡大で合意し、従来の「戦略パートナーシップ」から「包括的戦略パートナーシップ」への格上げや、外交・防衛閣僚協議(2プラス2)の隔年開催が決まった。

その際、両首脳は、海軍間の相互運用能力向上のため情報交換を推進することも確認しており、「国際共同演習(マラバール)」への豪州の参加、豪州が主体となって隔年ごと豪州で実施している「多国間軍事演習(カカドゥ)」への招待、米海軍が隔年にハワイ島沖で実施している「環太平洋海軍軍事演習(RIMPAC)」等の機会をとらえた緊密な連携強化を図ることが合意された。

従って、冒頭の質問に対する回答は「イエス」であり、ワイス氏の豪印及び中国に対する見方が「自由で開かれたインド太平洋構想」の参考になる部分もあろうかと思い、ワイス氏の結論にいたる考え方を紹介する。

2000年初頭のインドは、アメリカ主導の秩序作りに反対の立場をとり、「非同盟」、「世界秩序の多極化」の外交方針や「米国の一極支配」への対抗姿勢を示していた。ところが、2018年9月、インドはアメリカと「2プラス2」を開催し、両国の関係強化を明確に示した。インドが従来の方針を変更した理由についてワイス氏は、「この方針を変更したのは、中国の最近の自己主張的な身勝手な行動の結果であり、中国の戦略上の大きな失敗である」と中国を批判している。

「インドが、本能的に好戦的な隣国中国が自国領土への侵攻を繰り返すことにより、主要なパワーブロックとの同盟関係の維持に分があると結論付けたのではないか」と分析している。

ワイス氏によると「オーストラリアの2017年の外交政策白書では、インドを『第一次』の重要国として認識しており、海上安全保障をはじめとする『共通の利益』が存在している」と指摘している。「特にインドのアンダマン・ニコバル諸島とオーストラリアのココス諸島は戦略的な海域に位置しており、両国がインド洋東部の主要な要衝において重要な海上警備態勢を維持し、ともに協力しあうことが望まれる」と島嶼防衛の共通的価値を説いている。

ワイス氏は、コメンタリーの最後に、「インドは同盟の利点を見出す方向に向かっている。オーストラリアの国防・外交政策は、同盟関係の構築と維持を中心に構成されており、 過去の関係に関わらず、お互い有能で信頼できるパートナーであると見なし始めている。中国は、4つの民主主義国家間の海軍協力を封じ込め戦略として抗議するだろうが、北京は自分自身を責めるしかないのだ」と締めくくっている。ただし、ワイス氏の主張する「インドの外交方針変更」という観測は、豪印両国の国防・外交協力関係の強化だけなのか、あるいは今後、同盟関係樹立まで発展するのか、動向を注視していきたい。

アメリカのトランプ大統領は、9月以降にアメリカで開催予定の先進7カ国(G7)首脳会議の枠組みを拡大すると宣言し、豪印両首脳はG7への招待を歓迎する意向を表明している。両国が拡大G7に加わることでさらに対中包囲網が強化されることになるだろう。中国の力による現状変更の試みに対して、対中包囲網による抑制が機能するか否かに注目したい。

マラバール演習の実施に繋がった。

日米豪印といった民主主義国家による4カ国連絡協議である日米豪印戦略対話QSD(Quadrilateral Security Dialogue)をNATO北大西洋条約機構のインド・太平洋版である軍事同盟結成軍事同盟へ格上げして国際秩序に従わない中国を抑え込む動きが始まった。

クアッドでは言いにくいので新名称を考えた。
I-PaDO (Indo-Pacific Dialogue Organization)インド-太平洋対話機構ではどうだろうか?


かつてのソ連に対抗したNATO的な軍事同盟がインド太平洋地域にはない。
膨張し世界の秩序を乱す中共に対し、日米豪印の4カ国が中心に、中国を包囲する集団安保体制を構築するのは時代の流れである。 
 
日米同盟、グローバル同盟の主軸にオーストラリアやインドとマラバール軍事演習参加国で
「クアッド」を結成し、更にシンガポール、ニュージーランドを中心に「クアッド・プラス」へ拡大するとのニュースも流れています。

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米国のインド太平洋戦略//ハンギョレ新聞社

ここに韓国が参加するか否かが話題となっていますが、文在寅政権下では参加はありえません。いや、法則が発動してしまうので、韓国を同盟国にしてはいけない。

【デイリー新潮】9/8(火) 15:00 


文在寅(ムン・ジェイン)政権が米韓同盟を公然と壊し始めた。日米韓の防衛相会議を欠席したうえ、閣僚や駐米大使が公開の席で同盟の存続を疑問視した。韓国観察者の鈴置高史氏が深掘りする。


ルビコン河を渡った韓国

鈴置:韓国の保守系紙が大騒ぎしています。日米韓は8月29日にグアムで防衛相会談を開催する予定でしたが、韓国が欠席したからです。

 韓国は中国と北朝鮮の顔色を読んで、米国と少しずつ距離を置いてきました。それがついに堂々と「離米」するに至ったのです。

朝鮮日報は社説「韓米日・国防長官会談に不参加、国民をどこに連れて行くのか」(8月31日、韓国語版)で「米韓同盟破壊」に悲鳴をあげました。結論部分を訳します。

・北朝鮮のSLBM(潜水艦発射型ミサイル)完成は目前だ。中国は東アジアの覇権を露骨に推し進めている。中ロは昨年、朝鮮戦争以降初めて東海(日本海)上空で合同訓練を実施し、ロシア軍用機は独島(竹島)領空を侵犯した。
・こんな北中ロの脅威を、韓米日による安保の共助なくしてどうやって防ぐのか。敵性国の顔色を見るほどに卑屈になって、国の安全保障を担保できるのか。

 米韓同盟に詳しい日本の安保専門家も「韓国はルビコン河を渡った。仮想敵に対し米国との絆を見せつけるための会談に参加しなかったのだから」と眉をひそめました。

「習近平訪韓」が脅し材料

――韓国政府は不参加をどう説明しているのですか? 

鈴置:国防部も鄭景斗(チョン・ギョンドゥ)国防部長官自身も「(外遊すれば)帰国後に隔離されて業務に支障が出る」と説明しました。

 しかし、公務の海外出張者は隔離を免除するとのルールが韓国にはあるのです。8月9日に康京和(カン・ギョンファ)外交部長官が訪独した時も、このルールが適用されています。だから「隔離」は説明にならない。

 中央日報は「韓日米国防相会談から抜けた韓国国防長官の釈明『離任・就任式に出席できないから』」(9月1日、日本語版)で「弁解になっていない」と厳しく批判しました。

――結局、「中朝への忖度」なのですね。

鈴置:韓国の保守系紙は「ことに、中国に気を使った」と見ています。8月22日に中国外交トップの楊潔篪・共産党政治局員が釜山で、韓国大統領府(青瓦台)の徐薫(ソ・フン)国家安保室長と会談しています。

 この会談で、中韓は習近平国家主席の早期訪韓を確認しました。文在寅政権にとって習近平訪韓は政権浮揚の有力な武器。それを実現するためにも、日米韓3か国の防衛相会談には参加できなかったのでしょう。

 2017年10月30日、中国は韓国に「3NO」――3つの「しないこと」を約束させました。これにより、米国とのMD(ミサイル防衛網)構築、米国のTHAAD(地上配備型ミサイル迎撃システム)追加配備と並び、日米韓3か国の軍事同盟など中国包囲網への参加も、韓国は禁じられたのです。

「3NO」を破れば、習近平訪韓が取り消されることはもちろん、どんなイジメをされるか分かりません。防衛相会談は中国非難の場に

――でも、これまでは日米韓で防衛相会談を開いていた……。

鈴置:最近では2019年11月17日にタイで開きました。しかし、その後に状況がガラリと変わった。米中対立が激しくなった結果、日米韓の防衛相会談を開けば、中国を非難する場になることが確実になったのです。

 2019年11月の日米韓防衛相会談では共同声明を発表しました。北朝鮮の非核化に向けた3か国の共同対処が主眼であり、「東シナ海」など具体的に中国を示す文言はありませんでした。

 一方、韓国の欠席により3か国ではなく、日米の2か国で実施した8月29日の防衛相会談。エスパー(Mark Esper)長官と河野太郎大臣は「自由で開かれたインド太平洋地域」との展望を共にしたうえ、東シナ海と南シナ海、さらにはこの地域と世界での法の支配に基づいた秩序の維持で協力することを改めて確認しました。


・Secretary Esper and Minister Kono exchanged views on their shared vision for a free and open Indo-Pacific region.  The Secretary expressed serious concern regarding Beijing’s decision to impose a national security law in Hong Kong, as well as coercive and destabilizing actions vis-à-vis Taiwan.  Both Ministers restated their commitment to maintain a rules-based order in the East and South China Seas, and more broadly in the region and world.

エスパー長官は「中国による香港国家安全維持法の強要と、台湾を不安定にするに強圧的な行動」にも懸念を表明しています。ただ、日本側の発表資料には「香港」「台湾」に触れたエスパー長官の発言のくだりはありません。

 いずれにせよ、こんな、中国に弓を引く会議に韓国は参加できない。韓国には、今回の日米韓防衛相会談が米国に突き付けられた「踏み絵」に見えたことでしょう。そして中国に忠義を示すため、踏み絵を蹴飛ばして見せたのです。

――では今後、韓国は3か国の防衛相会談に参加しない? 

鈴置:米中対立は激しくなる一方。これを考えると、日米韓防衛相会談そのものが消滅する可能性が高い。下手すると「米韓」防衛相会談も、「米韓」首脳会談も開けなくなります。米国が踏み絵――「会談後に発表する共同声明に中国非難を盛り込もう」と提案すれば。

反米の本性を現した文在寅政権

――この先、米韓同盟はどうなるのでしょう? 

鈴置:文在寅政権は3か国防衛相会談を蹴り飛ばしたのを期に本性を現しました。 中朝を仮想敵とする米韓同盟に異を唱え始めたのです。この政権の中枢は、大統領を筆頭に「米韓同盟こそが諸悪の根源」と信じる左派で固められています。

 9月2日、李仁栄(イ・イニョン)統一部長官が「米国との軍事同盟から脱しよう」と呼びかけました。左派系のキリスト教団体を訪問した時のことです。東亜日報の「李仁栄『韓米同盟は冷戦同盟…平和同盟に転換しうる』」(9月2日、韓国語版)から発言を引きます。

・韓米関係がある時点には軍事同盟と冷戦同盟を脱皮し、平和同盟に転換できると考える。

「平和同盟」がいったい何を指すのか、李仁栄長官の発言からはうかがえません。そもそもそんなものが存在するのか、首をかしげざるを得ません。ひとつ言えるのは韓国の閣僚が「米国との軍事同盟は破棄しよう」と主張したことです。

――どんな文脈からこの発言が飛び出したのですか? 

鈴置:直前に「米朝関係の進展にかかわらず、韓国は北朝鮮との関係改善に取り組む方針である」との趣旨で発言しています。合わせて読めば「いずれ、北朝鮮は敵ではなくなる。そうなったら米韓の軍事同盟は不要だ」との主張です。もちろん「中国は韓国にとって敵ではない」との前提で語っています。

 左派に限らず普通の人も、ほとんどの保守も韓国人は中国を敵に回すつもりは毛頭ない。「北朝鮮も敵でなくなった時には米国との軍事同盟は不用」との考え方は韓国でかなりの説得力を持ちます。

 共通の敵のない同盟の存在意義は薄い。それどころか韓国の場合、重荷になっていく。米中対立が深化するほどに、米国との同盟を維持する韓国は中国に憎まれるのですから。

米国の要求を拒絶した駐米大使

――韓国の閣僚が同盟廃棄を言い出すとは、米政府は驚いたでしょうね。

鈴置:もっと驚いたのは、駐米韓国大使までが米韓同盟に疑義を示したことでしょう。9月3日、イ・スヒョク駐米韓国大使はジョージ・ワシントン大学・韓国研究所で講演した時の発言です。

 朝鮮日報の「米国が中国牽制に参加を要求するのに…駐米大使『安保は米国、経済は中国』」(9月5日、韓国語版)の前文が以下です。

・イ・スヒョク駐米大使が「韓米同盟の未来の姿を深く考えなければならない」とし「中国が最大の貿易相手という事実を考慮せねばならぬ」と語った。鋭い米中対立の中、連日、同盟国に支持を訴える米国に一線を引く発言を駐米大使が公開的にしたということだ。

 イ・スヒョク大使は「我が国は安保の側面では米国を頼っている」とも語り、米国の重要性に言及してはいます。が、その次に「安保だけでは国家の存続は難しい」と述べて、中国包囲網に参加せよとの米国の要求を拒んだのです。

「同盟の未来の姿を深く考えなければならない」との発言は、「うるさいことを言うなら、中国側に寝返ってもいいのだぞ」との米国に対する脅しでしょう。

 この大使は6月3日、韓国メディアの特派員とのオンライン懇談会で「(米中の間で)選択を迫られる国ではなく、もはや我々が選択する国になったとの自負心を持っている」と述べています(「文在寅の懲りぬ『米中二股外交』 先進国になった! と国民をおだてつつ…」参照)

 米中を天秤にかけて「板挟み」を乗り切るという韓国の作戦を体現している人なのです。特に今回は、韓国メディアの特派員との懇談会という内輪の席ではなく、公開の場で――米国人の前で、「同盟を辞めてもいいのだぞ」と言い放ったのです。

核さえ持てば大丈夫」

――韓国は米韓同盟を破棄してやっていけるのですか。

鈴置:デイリー新潮の「日本への毒針? 原潜保有を宣言した文在寅政権 将来は『核武装中立』で米韓同盟破棄」で指摘したように、韓国は中立化と同時に核武装する、という作戦を立てています。

「自前の核を持てば米国と離れても問題ない」という国民へのプロパガンダも始まりました。中央日報の「韓国外交安保専門家『米中の一方に寄るのは危険…強軍で外交を支えるべき』」(9月1日、日本語版)が典型です。

 ソウル大学の全在晟(チョン・ジェソン)教授にインタビューした記事です。全在晟教授は外交部、統一部、国防部、南北会談本部の諮問委員を務める文在寅政権のブレーンです。

 記事の見出しにもある通り「中立の勧め」ですが、全在晟教授は「強力な軍事力を持てば、それを実現できる」と訴えました。以下です。

・原子力潜水艦と空母は、米中の対決構図に影響を受けず韓国が独自で海上輸送路を保護する役割をする。

「核武装しよう」と明示的に語ってはいませんが「原潜の保有」は「核弾道弾を持つ」こととほぼ同じ。「日本への毒針? 原潜保有を宣言した文在寅政権 将来は『核武装中立』で米韓同盟破棄」で解説した通りです。

「共通の価値観」には馬耳東風

――核武装とセットで中立化に動く韓国を、米国はどう扱うつもりでしょうか。

鈴置:安保専門家は「離米する韓国に核武装は許さないだろう」との意見で一致しています。だからこそ韓国は「米国側にいる」フリをして核武装する作戦なのでしょうが。

 米国は公的な人物の「離米発言」に対してはVOA(Voice of America)を通じ、その都度、牽制しています。李仁栄長官には「国務省『米韓同盟は冷戦同盟』との指摘に『安保協力を超えた確固とした紐帯関係』」(9月5日、韓国語版、一部は英語)で釘を刺しました。

 見出しの「安保を超えた紐帯」とは「米韓は民主主義や法による支配、人権など共通の価値を持つではないか。中国にはそんなものはないぞ」ということです。それを支える本文は以下です。

・While our Mutual Defense Treaty remains the bedrock of our alliance, our shared values of freedom, democracy, human rights, and the rule of law have further strengthened our unwavering bonds with the ROK.

 ただ、この説得は「民主主義を世界中の人が追い求めている」と信じ込む米国人のナイーヴさを露呈しています。

 韓国では法律が極めて恣意的に適用されます(『米韓同盟消滅』第4章「『妄想外交』は止まらない」参照)。「法の支配」という点で韓国は米国よりも中国に近い。「米韓は価値観を共通する」と言われて韓国人がどこまでピンと来るか……。

Quadに韓国は入れない

――親米派にクーデターを起こさせる手は? 

鈴置:その可能性は極めて薄いと思います。そこまでして韓国を自分の側に置くインセンティブは米国にない。対中戦略を考えた際、軍事的に韓国はさほど重要な位置にないからです(日本への毒針? 原潜保有を宣言した文在寅政権 将来は『核武装中立』で米韓同盟破棄」参照)

 それに、韓国の親米派に中国に立ち向かう覚悟があるか、はなはだ怪しいのです。仮に、クーデターが成功しても「親米に見えて実は従中」政権が登場する可能性が高い。

 米国の安保専門家から韓国に関しヒアリングを受けるたびに、これを聞かれます。保守も含めた韓国人の「離米従中」は米国人も専門家なら、よく分かってきたと思います。

 総じて言えば今のところ、米国は韓国を様子見しています。8月31日、ビーガン(Stephen Biegun)国務副長官が、中国牽制用の集まり「Quad(日米豪印協議)」をNATOのような多国間の常設機構に格上げする方針を打ち出しました。

 国務省の「Deputy Secretary Biegun Remarks at the U.S.-India Strategic Partnership Forum」(8月31日、英語)で読めます。

 ビーガン副長官は「韓国、ベトナム、ニュージーランドの3か国を加えた『Quadプラス』に拡大するつもりか」との質問に「やや慎重である。すべての国が同じ速度で進むべきだからだ」と答えています。

・ I think we’re going to have to be a little bit careful here in doing that, although I think from an American perspective that would be easy.  We’ve got to make sure everybody’s moving at the same speed.

 要は「中国の顔色を見る韓国などを包囲網に加えれば、機構が弱体化する」との考えを示したのです。韓国にとっては米中のどちらを選ぶかの決断に、猶予期間が与えられたわけです。

韓国の死命決める米中半導体戦争

――米国の「様子見」が終わる時は来るのでしょうか。

鈴置:米国の対中攻撃を韓国が邪魔すれば、韓国への「お仕置き」を発動すると思います。焦点は米国によるファーウェイ(華為技術)への締め付けです。サムスン電子がファーウェイに中核部品を供給すれば、米政府はサムスン電子に制裁措置を科すでしょう。

 制裁の程度にもよりますが、同社が韓国経済に占める大きさを考えると、国全体に相当な痛みをもたらすのは間違いありません。さらにFRB(連邦準備理事会)が韓国に供給している為替スワップも停止すると思われます。これは韓国の金融市場を大きく揺らします。

 注目すべきは、米政府がファーウェイ締め付けの度を増していることです。非米国企業には、ファーウェイが設計に関与し、米国の技術の絡む半導体の供給を禁じてきました。8月17日にはそれをファーウェイが設計しない半導体にも広げました。

 つまり、ありとあらゆる半導体をファーウェイには売るな、ということです。「米国の技術が絡む」との但し書きが付いていますが、「米国の技術が絡まない半導体」は皆無と見られますので、事実上「半導体は一切、売るな」ということです。

 日経の「米、ファーウェイ徹底包囲網 テック経済圏から遮断」(8月18日)は「米政府関係者は、サムスン電子や台湾の聯発科技(メディアテック)などが設計する半導体を想定商品として示唆した」と報じました。サムスン電子は米国の照準鏡のど真ん中に入っているのです。

 メモリーで世界最大手のサムスン電子が半導体供給を中断すれば、ファーウェイは死活的な打撃を受けます。それを防ぐため中国政府が韓国政府に対し、米国の締め付けをサムスン電子に無視させるよう圧力をかける可能性が高い。

 サムスン電子が無視すればもちろん、米国は韓国に鉄槌を下します。半導体を舞台にした米中戦争は韓国の死命を決するのです。

鈴置高史(すずおき・たかぶみ)
韓国観察者。1954年(昭和29年)愛知県生まれ。早稲田大学政治経済学部卒。日本経済新聞社でソウル、香港特派員、経済解説部長などを歴任。95~96年にハーバード大学国際問題研究所で研究員、2006年にイースト・ウエスト・センター(ハワイ)でジェファーソン・プログラム・フェローを務める。18年3月に退社。著書に『米韓同盟消滅』(新潮新書)、近未来小説『朝鮮半島201Z年』(日本経済新聞出版社)など。2002年度ボーン・上田記念国際記者賞受賞。

週刊新潮WEB取材班編集

2020年9月8日 掲載

インド太平洋地域に新しい趨勢が生まれつつある。

世界を敵に回す中国は、インドとの関係も拗らせている。中国共産党による「戦狼外交」や「マスク外交」により、中国は世界中から孤立しているが、インド太平洋地域を見据えた中国の動きは着実に進展しており、台湾、南シナ海、東シナ海(尖閣諸島)で領有権の主張を止めていない。

日米同盟にインドとオーストラリアが同盟に加わることは、インド太平洋、ひいては国際的な自由主義秩序にとって不可欠なものである。

「包括的戦略パートナーシップ」から後方支援に関する相互取り決め(MLSA)を締結して防衛協力を強化した。

急速に台頭しつつある世界的な反中国の動きを考えると、これはインド太平洋地域において戦略的に意義深く、戦略的・軍事的にも一致しており、次の段階では「軍事同盟」へ向かうだろう。

これは時代の流れである。


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【産経ニュース】2020.8.4 17:28 

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英国のブレア元首相(提供写真)

【ロンドン=板東和正】英国のブレア元首相(67)は3日までに産経新聞の電話によるインタビューに応じ、中国が習近平国家主席の下、「ここ数年間で一層権威主義化した」と強い危機感を示した。その上で、自由主義諸国が連携して中国の脅威に対抗する必要があるとし、英米など5カ国で構成する機密情報の共有枠組み「ファイブアイズ」への日本の参加について、「われわれは検討すべきだ」と述べた。

 ファイブアイズは英語圏の枠組みだが、ブレア氏は「ファイブアイズと日本は中国問題において共通の利害で結ばれているため、(日本が参加する)十分な論拠があると思う」と語り、日本とも中国関連情報の共有を進めるべきだとの認識を表明した。

 ブレア氏は1997年の香港返還時に首相を務めた。中国の「権威主義化」の例として香港国家安全維持法(国安法)施行を挙げ、「国安法は中国本土の政府に香港の市民が懸念する権力を与えており、(香港の高度な自治を保障した)『一国二制度』に矛盾している」と批判。一国二制度方式による香港返還を定めた中英共同宣言による「合意の基礎が弱体化している」と語った。

 英国の対中政策に関し、ブレア氏は「中国の経済が発展するにつれて政治もより開かれたものになるとの仮定が前提になっていた」と説明したが、実際には逆方向に向かっていると断言。習体制が共産主義を西側諸国の民主主義に代わるより優れた制度であると考えているとすれば「大きな過ちだ」と非難した。

 ブレア氏は、中国を自由主義社会に敵対的な専制国家と位置づけたポンペオ米国務長官の7月23日の演説を評価し、「新型コロナウイルスの感染拡大で米中対立が加速している。11月の米大統領選で誰が大統領に就任しても(対中強硬姿勢は)維持される」とした。

 英政府による第5世代(5G)移動通信システムからの中国通信機器大手、華為技術(ファーウェイ)製品の排除を「最終的に米国と方針を一致させた」と評価。中国が台頭する中、欧州と米国の連携が重要になるとし、「英国は米欧間の懸け橋になるため努力すべきだ」と語った。ただ、欧州連合(EU)離脱で英国が米欧間を仲介するのが「難しくなった」と述べた。首相として親EUの立場を明確にしていたブレア氏は離脱に反対していた。
急速に高まる日本のファイブアイズ参加論であるが、その背景の一つにはEUを離れた英国による日英同盟復活を考えてくれているようだ。もちろん、米英はUKUSA協定(ファイブアイズ)で結ばれており、これに英連邦のカナダ・オーストラリア・ニュージーランドが参加する。実質は日英米同盟みたいなものだ。

これは、日本を英米がまだ高く評価している証拠なのだと思うが、スパイ防止法もない日本が参加しても大丈夫なのか些か疑問でもある。

ただ、このファイブ・アイズに日本が参加する意味は、単なる情報協定ではなく、中共崩壊後の新世界秩序を見据えての打診ではないかと思う。

英下院のトゥーゲントハット外交委員長は「ファイブ・アイズは数十年にわたり情報・国防分野で核心的な役割をしてきた。連帯を強化するために信頼できるパートナーを探さなければならない。日本は重要な戦略的パートナーだ」と話した。ソース

世界最高水準の軍事・情報同盟であり、特に「エシュロン」という通信傍受プログラムを極秘裏に運営しているファイブ・アイズに日本が加盟させてもらえるならば、かの大英帝国と大日本帝国が結んだ「日英同盟」に匹敵する慶事だ。

しかしながら、そう簡単に入れるだろうか?インテリジェンスの世界はギブアンドテイク、日本は、ロシアや北朝鮮を中心とした電波解析はあるのだが、だが残念ながら日本はヒューミントの能力が弱く、他国に与えるべき極秘情報力が弱い。


また日本国内に、スパイ防止法もなく中共とズブズブの国である日本が参加できるわけがない。もしスパイ防止法が制定されたら野党議員の多く与党も〇明党を中心に疑義者続出となるので、残念ながらそう簡単に制定される可能性がない。

まがいなりにも特定秘密保護法を2014年に施行しましたが、天下の悪法だと大騒ぎした連中はその殆どが、スパイ防止法が制定されると不利益を被る連中だ。憲法改正と同じかそれ以上抵抗するのが目に見える。ゆえに、本当の意味でファイブアイズにフルメンバーになることは難しい。スパイ防止法や対外情報機関を持たない日本がすぐに参加できるのか、些か懐疑的に思っています。

【ZAKZAK】2020.8.22 

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中国による「香港国家安全維持法」施行をきっかけに、共産主義対民主主義の構図が鮮明になってきた。「自由の砦(とりで)」を守るために何が必要なのか。国際投資アナリストの大原浩氏は寄稿で、米英など5カ国による機密情報共有の枠組み「ファイブ・アイズ」に日本も6番目の国として参加することだと主張する。

 香港の民主活動家、周庭(アグネス・チョウ)氏が、香港国家安全維持法違反の容疑で10日に逮捕された。しかし、日本のメディアやネットなどで強い批判が起こり、そのせいもあってか、翌日の深夜に釈放された。

 日本以外の国でも抗議の声は上がったが、われわれが「民主主義の敵」に対して、彼女と一緒に戦う姿勢を見せるだけでも十分な効果があった。15世紀のフランスでは、当時まだ10代だったとされる、オルレアンの少女ことジャンヌ・ダルクがフランス軍の兵士を鼓舞して勝利に導いた。

 周庭氏は香港における「共産主義と民主主義の戦い」の象徴的存在だが、ほかにも逮捕され大陸に送還された数千人以上とも言われる人々を含めた「自由の闘士」が頑張っている。彼らを支援し、日本にも迫る「民主主義の敵」と対峙(たいじ)するにはどうしたら良いのだろうか。

 一つの答えが「日本のファイブ・アイズへの加盟」である。ファイブ・アイズは1940年からナチス・ドイツの暗号「エニグマ」を解読するために米国陸海軍の暗号部と英国の政府暗号学校が協力したことが発端だ。46年にソ連の共産主義に対抗するための協定も結び、その後、カナダとオーストラリア、ニュージーランドが参加した。ファシズムや共産主義から民主主義を守る「自由の砦」なのだ。

日本が一方的に参加したいというわけではなく、ファイブ・アイズの方からも、日本に「打診」が行われている。

 英国のトム・トゥゲンハート下院議員は、河野太郎防衛相が日本を含む「シックス・アイズ」を提案したことについて歓迎の意を示したと報道された。同国のトニー・ブレア元首相は産経新聞の電話インタビューに、自由主義諸国が連携して中国の脅威に対抗する必要があるとし、「ファイブ・アイズ」への日本の参加を「われわれは検討すべきだ」と述べている。

 実際、日本と英国には明治維新以来浅からぬ縁がある。明治維新の際には、英国が新政府を支持したし、第一次世界大戦を挟んで「日英同盟」も結んだ。不幸なことに第二次世界大戦ではドイツと組んだために英国を敵に回したが、この紳士の国は、過去のことをネチネチと掘り返して嫌がらせをする日本の近隣の国々とは全く違う。

 一方で、ファイブ・アイズの中心ともいえる米国だが、11月の大統領選でのドナルド・トランプ大統領の再選が微妙な情勢だ。歴史的に「反日」の民主党政権になれば日本にとっては大打撃である。万が一の時の保険としても英国との関係は極めて重要だ。

 2018年からは、日本、ドイツ、フランスが中国のサイバー活動を念頭に会合を開き、ファイブ・アイズとこの3国の連携で情報共有の新たな枠組みが作られている。日本加盟への道筋は既につけられているし、ドイツやフランスよりも日本の方が6番目の加盟国としてふさわしいと、少なくとも英国からは思われているのだ。このことは民主主義国家として誇っても良いと思う。

日本、韓国、フランスが参加した枠組みが発足したとの報道もあったが、駐留米軍1万2000人削減を行ったトランプ氏と犬猿の仲であるアンゲラ・メルケル氏率いるドイツが入っていない。韓国については、日本との軍事情報包括保護協定(GSOMIA)を安全保障とは関係のない政治交渉に使う国であるから、ファイブ・アイズ加盟国から信頼があるのではなく「中国と手を切るべし」という踏み絵だと考えるべきだろう。

 もっとも、正式にファイブ・アイズに加盟するためには、国内での機密保持がまず大事であるから、まともなスパイ防止法がなく「スパイ天国」と揶揄(やゆ)される現状を早急に改善しなければならない。

 ■大原浩(おおはら・ひろし) 人間経済科学研究所執行パートナーで国際投資アナリスト。仏クレディ・リヨネ銀行などで金融の現場に携わる。夕刊フジで「バフェットの次を行く投資術」(木曜掲載)を連載中。


日本が仮にファイブアイズに参加できたなら、メリットは大きい。自由と民主主義、人権などの同じ価値観を共有する米英豪加NZ5カ国とインテリジェンスを共有できることができれば、日本が単独で中国の脅威に協同で対処すことができ、これほど心強いことはない。

ある意味で、日米+英国・豪州・カナダ・NZ6カ国同盟となりうう。

だが、憲法改正、スパイ防止法や対外情報機関育成など、ハードルは高い。しかしながら踏み出さなければ、国家として生き残ることは難しい。インテリジェンス機能の整備を進め、将来的にはフルメンバーになることも視野に、ファイブアイズとの初歩的な協力を今こそ始めるべきである。

世界で何が起こっているか。中国や北朝鮮、ロシアなどがひそかにどのように動いているか。機密情報を共有し、外交安全保障、経済政策に生かせば日本の平和と安全に大きく寄与するだろう。


 5カ国の行動は、香港問題での共同声明など外交や医療・レアアースの戦略物資共有まで広がっている。日本も連携して中国の拡張主義を抑えていきたい。


日韓軍事情報包括保護協定(GSOMIA ジーソミア)が8月25日午前0時に終了通告期限を迎えた。韓国側から破棄通告はなく、協定は当面維持される見通しとなった。ただ、韓国側は通告期限にかかわらず「いつでも終了できる」と破棄を警告、日本側に輸出規制強化の撤回を迫る構えだが、日本はホワト国待遇を復活するはずもなく、勝手に破棄すればいいのに、韓国は破棄することができなかった。韓国がGSOMIAを破棄してくれず非常に残念だ。

GSOMIAは軍事上の機密情報を提供し合う際に漏洩(ろうえい)を防ぐための協定で、北朝鮮のミサイル分析などで有用とされる。北朝鮮の弾道ミサイルの情報共有を日本と米国で共有している。日本は防衛省情報本部の新潟県小舟渡通信所と鳥取県美保通信所が、北朝鮮の電波情報を追っている。さらに、海上自衛隊は独自にEP-3電子戦データ収集機を飛ばしており、やはり電波情報を収集している。

弾道ミサイル発射を含む北朝鮮軍の動きは、日本側の電波傍受によりかなり詳細に監視しているし、その蓄積も大きい。また、韓国は北朝鮮の弾道ミサイル監視能力が劣る為、北朝鮮が発射したミサイルの動きを日本側から貰っている。一方日本は韓国からは脱北者がもたらすヒューミント情報を貰う程度しかメリットはない。

GSOMIA破棄は韓国にとって明らかなデメリットしかない。韓国には反日感情を満たす心理的効果があるのかもしれないが、東アジアの安全保障を考慮すれば、北朝鮮、ひいては中国にしかメリットがない。韓国は、もはや中国の属国に戻ろうとしているのだから、ファイブアイズからすればレッドチーム、日本は韓国がGSOMIA破棄してくれるのを内心期待している。ただ、米国の手前日本も韓国の破棄に反対しているだけだ。

その中国は日本のファイブアイズ参加をどうみているのか?

【 チャイナネット】2020-08-25 14:42:22 

 日本がファイブ・アイズに加わり、同情報機関のアジアにおける「目」になる?7月下旬以降、日本の河野太郎防衛大臣は多くの場で日本が「第6の目」になる意向を示しており、多くの西側メディアを賑わせている。「環球時報」が伝えた。

 同盟国を抱き込み中国をけん制しようと急ぐ米国はこの動きに非常に満足しているかもしれない。日本の加入はアジアにおける情報ネットワークの拡大を意味し、さらに「インド太平洋戦略」を推進できるからだ。しかしファイブ・アイズのメンバーに懸念がないわけではなく、日本が共有する情報を守れるかを不安視している。日本側を見ても、河野氏が政府の考えをどれほど代表できるかについても多くの疑問が残されている。河野氏は来年に自民党総裁選を控えており、保守勢力に迎合しアピールする必要があるからだ。日本は常に経済発展を重視しているが、ファイブ・アイズに加入すれば、中国との政治・経済協力に「遠心力」を注入することになる。これが新型コロナにより経済の厳冬に陥っている日本に大きな損失をもたらすことは間違いない。実際の加入について、日本は決して軽率に決定できない。

 中国社会科学院日本研究所総合戦略研究室副主任、副研究員の盧昊氏は環球時報のインタビューに応じた際に、「日本が加入するか、あるいはどのような形で協力するかについては、現実的な政治及び戦略を立脚点とし検討することになる」と述べ、次のように続けた。

 政府を含め、日本国内ではファイブ・アイズへの加入について意見が分かれている。日米の同盟関係における軍事情報の共有は非常に高い程度に達しており、日英も積極的に安保協力を推進している。対外軍事情報協力において、日本はすでに十分な「団子」を手にしている。さらに「花」を求め正式にファイブ・アイズに加入するならば、日本の既存の対外防衛協力の原則を超越することを意味する。日本に安全面、さらには戦略的な自主性を持たせようとする人にとってこの措置は有意義だが、より大きな物議と国内外の世論の圧力に直面し、防衛政策で一定の独立性を犠牲にすることになる。そのため日本側は先にシグナルを発し、外の反応に探りを入れ、損得を計算しようとしている可能性がある。

 別の観測筋は、「エコノミックアニマル」である日本は国際情報機関への加入にそれほど興味を持っておらず、TikTok(ティックトック)が米国で受けている仕打ちへの注目度を大きく下回っていると判断した。米政府がバイトダンスにティックトックの米国事業の売却を迫ると、日本の態度にも揺れが生じた。自民党議員は7月末に、「日本でのティックトックの使用制限」について集中的に議論した。

 ウェブサイト「香港01」は記事の中で、日本の同問題を巡る米国との「連携効率」の高さは、米国主導の「同盟」の重心が経済と関連していることを示していると指摘した。日本はこの同盟関係を利用し、自国の利益と発展空間を最大限に拡大しようとしている。その一方で、米国家安全保障局が2011年にアジア太平洋の光ケーブルの監視の協力を求めたが日本から拒否された件は、日本がこのような情報協力に「反発」することを示している。戦後から現在まで、利益を期待できない国際機関に加入しないことが、日本の国際的な生存の哲学になっている。同記事は日本のファイブ・アイズに対する真の態度について、「情報交換以外にそれほど多くの実益がなく、しかも自国を監視下に置くことになる」と分析した。

 しかし盧氏は、河野氏がファイブ・アイズに加入するシグナルを発したことは、少なくとも再び次の傾向を示したと見ている。現在の国際的な変局において、権力の移動の加速と秩序・メカニズムのモデルチェンジに直面した日本は、欧米との「体制協力」の利用・強化により自国の固有の戦略的展開に効果を発揮させ、これをリスク対応と優位性確保の主導プランにしようとしている。日本は自国と欧米の実力及び価値観を巡る「一体感」と「長期融合」は、依然として重大な戦略的優位性だと見ている。

 福井県立大学の凌星光名誉教授は、日米は安保協力をめぐり過去10年で大きく進展したが、米国が日本に高額な武器を買わせようと圧力をかけ、国防産業の大々的な発展を阻害していることへの不満もあると判断した。日本は従順な態度を示しているが、自主性の強化を目指している。国内には、米国との同盟関係に盲目的に依存するのではなく、中国との対話と意思疎通の強化も必要とする理性的な声がある。また中米が激しく競争する時期において、日本は仲裁の役割を演じることが可能とする声もある。

「中国網日本語版(チャイナネット)」2020年8月25日
これを読む限り、中国はただ指を咥えてただ見ているしか手がない。
せいぜい日本の工作員を使って日米分断世論を工作するしかないように見える。


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2020年8月20日、中国メディアの海外網は、日本が米国を中心とした5カ国による機密情報ネットワーク「ファイブアイズ」(米国、英国、カナダ、豪州、ニュージーランド)に加入する意向であるとして、その狙いについて分析する記事を掲載した。

記事は、「日本の河野太郎防衛相が15日、日本経済新聞のインタビューに応じた際に再びファイブアイズへの加入の意向を示した」と紹介。先月にはトゥゲンハート英下院外交委員長との電話会談でもファイブアイズ加入に前向きな発言をしていたと伝えた。

このことについて、中国社会科学院日本研究所外交研究室の呂燿東(リュー・ヤオドン)主任は、「日本はG7の一員として常に自分は西側の国だと認識している。しかも、日本は米国、英国、豪州との経済・軍事面での協力を強化している。日本がファイブアイズに加入して情報を共有したいと考えるのは必然であり、どちらの側に立つのかを明確にしたと言える」と分析した。

同氏はまた、「日本はアジア太平洋地域での影響力を強めている」と指摘。米国が環太平洋パートナーシップ協定(TPP)から米国が離脱した後、日本が主導して他の10カ国と環太平洋パートナーシップに関する包括的及び先進的な協定(CPTPP)を結んだことを挙げ、「これは約5億人の人口をカバーしており、加盟国の国内総生産(GDP)は世界全体の13%を占める。日本は経済面で主導権と発言力を獲得した」と指摘した。その上で、「日本がファイブアイズに加入すれば、事実上の6番目の目となり、この地域(アジア太平洋地域)における情報量が大幅に増加、(日本の)発言力も自然と高くなる」としている。

さらに、日本にとって今はファイブアイズに加入する最も良い時期だとも指摘。同氏は「新型コロナウイルスの影響で重要な戦略物資の中国依存が明らかになり、ファイブアイズとしては日本を加えることで戦略的な経済関係を拡大し、戦略物資を確保したい狙いがある」としたほか、ファイブアイズが日本の衛星情報や近海で集めている軍事情報にも注目していること、英国は欧州連合(EU)を離脱して欧州以外の国との連携を模索していること、米国も民主国家と「中国包囲網」を築こうとしていることもその理由に挙げた。

同氏は「茂木外相が最近英国を訪問したのは、貿易協定締結を進めるためだけでなく、南シナ海や香港問題についても話し合っており、その狙いは明確である。そして今、日本がファイブアイズへの加入を強く望んでいることは、政治的な意味合いが強い。これが実現するなら、日本とファイブアイズ各国は、経済や外交、安全の各方面での協力を強化することになる。東アジアの安全安定に不確実性をもたらすことになるため、注視して警戒すべきだ」と主張した。(翻訳・編集/山中)



【FRIDAY DIGITAL】黒井文太郎 8/21(金) 9:32配信

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UKUSAとの連携を意識する河野防衛相。その視線の先にあるものは?(提供:FRIDAYデジタル)

日本は、主要国ではおそらく突出してインテリジェンス(情報収集・分析)能力が弱い。なにせ専門の「対外情報機関」もない。

そんな日本が中国や北朝鮮の脅威に備えなければならない厳しい状況のなか、8月14日付「日本経済新聞」電子版が、河野太郎・防衛相の興味深いインタビュー記事を掲載した。

河野防衛相は、米英が主導する機密情報共有の枠組み「ファイブ・アイズ」との連携に意欲を示し、「日本も近づいて『シックス・アイズ』と言われるようになってもいい」と語ったのである。

◆ファイブ・アイズとは何か?

米、英、カナダ、オーストラリア、ニュージーランドの5か国が共同で、安全保障にかかわる情報を共同で収集しようという協定がある。UKUSA協定という。

このUKUSA協定加盟5か国は、日本や他のNATO加盟国などとは一線を引いた深い情報共有を行っている。なにせ米英主体だから、その情報力は圧倒的だ。その5か国の情報共有の連携ぶりが、各国当局内やメディアなどでは通称で「ファイブ・アイズ」と呼ばれているのだ。

しかし、ファイブ・アイズという名称の協定はない。正式にはUKUSA協定だが、UKUSAよりはファイブ・アイズのほうが通りがいい。ちなみにこのファイブ・アイズは「5つの目で監視する」という意味ではなく、彼らがやり取りする機密情報が「5か国でのみ閲覧可」つまり5つの目にしか見せない「5アイズ・オンリー」だったことから来ているという。

◆5か国の意味するもの

では、なぜこの5か国なのか。これらの国々は、国際政治のなかできわめて強固な同盟関係にあるからだ。5か国はいずれも英語圏、すなわちアングロサクソン系という「近さ」がまずあるが、とくに米英の同盟は、単にNATOで結びついているだけでなく、両国同士が「特別の関係」とみなすほど深い。

UKUSA協定は、もともと第2次世界大戦中の米英の対ドイツ通信傍受作戦の枠組みを、終戦後に対ソ連・東欧に振り替えたものだった。UKUSAはUK+USA、すなわち「英米」協定という意味だが、その後、カナダ、オーストラリア、ニュージーランドが加わった。東西冷戦が地球規模に広がり、通信傍受も地球規模で行う必要性が高まったからである。

衛星通信が発達すると、ますます地球規模の通信傍受が重要になった。カナダ、オーストラリア、ニュージーランドはそれぞれ地理的に傍受に役立つ場所にあったため、冷戦期を通じて徐々に役割が増した。

ちなみにこの「UKUSA」、日本では専門家含めて「ウクサ」と読む人が多いが、米国情報機関の2010年の公式文書に「読み方はユークーサ」と明記されている。ただ、海外の報道機関や専門家は「ユーケーユーエスエー」協定と呼ぶことが多い。

もっとも、ファイブ・アイズ5か国は「平等」ではない。情報の世界は、同盟国といえどもギブ&テイクの世界である。貢献度に応じて上下関係が生じる。ファイブ・アイズでは米国が圧倒的に上位にあり、次に英国となる。他の3か国はその下になり、必ずしも米英レベルの機密情報を共有させてもらえるわけではない。

とくに、グローバルな通信が衛星通信から光ファイバー通信に移行してくると、海底ケーブルの陸揚げ拠点の重要性が増してきた。今でも電波傍受は重要ではあるが、それ以上に有線ケーブルの盗聴が重要になった。そこで基幹ケーブルが集まる米国の東西の海岸と、英国南西部が、地球規模の通信傍受工作でますます存在感を増している。

さらに通信傍受機関は、現在、かつてのアナログ電波の傍受だけではなく、デジタル情報の収集・分析に軸足を移している。電子メールや暗号化されたメッセージの盗聴、あるいは標的を絞ったハッキング工作、さらにはメタ・データの解析などだが、これはもう圧倒的に米国の技術が高い。

したがって、ファイブ・アイズといっても、加盟国内での情報格差はかなり大きくなっているのが現状なのだ。

UKUSA協定はもともと通信傍受工作の協定だから、参加するのは各国の通信傍受機関だった。前述したように、現在はますます米国の立場が突出しているが、その米国の担当部局は国防総省の通信傍受機関「国家安全保障局」(NSA)になる。

ファイブ・アイズは元来、NSAを司令塔に計5か国が情報共有して連携する枠組みだが、NSAはそれ以外にも同盟国の情報インフラを取り込むべく、ファイブ・アイズよりも連携レベルの低い多国間の協力の仕組みをいくつも作っている。

◆情報共有する多国間協定はいくつもある

たとえばファイブ・アイズにフランスやオランダなど欧州4か国を加えた「9アイズ」。その9アイズにさらにドイツやイタリアら5か国を加えた「14アイズ」などがある。また、ファイブ・アイズに韓国、タイ、シンガポール、インド、フランスが加わった「10アイズ」もある。

さらにそれ以外にも、NSAは個別にイスラエルや日本とも深く連携している。

機密情報のやりとりをめぐる組織は、各国が複雑に入り乱れているのだ。

日本で通信傍受を行っているのは防衛省情報本部だが、日本の情報活動としては例外的にその傍受能力は高く、ロシア、中国、北朝鮮などの電波信号を傍受し、分析し、データを蓄積している。通信傍受による情報は日本が持つ数少ない独自情報だが、これは情報のギブ&テイクで、米国とやり取りされている。日本はファイブ・アイズなどの多国間協定には参加していないが、日米間の情報協力は緊密に行われているのだ。

そんな日本が、ファイブ・アイズを中心とする多国間協力の枠組みに参加するアイデアは、主に3つの観点から出てきた。ひとつは、近年、ロシアや中国のサイバー・スパイ活動が強化されていることに対し、いわゆる西側の主要国が連携して対抗しようという話。2つめは、ファイブ・アイズの5か国を中心に、中国産の資源に頼らない経済的な多国間協力を進めていこうという話。そして3つめは、中国の勢力拡大を受けて、多国間で中国包囲網を作ろうという話だ。

◆対中国情報戦の連携を模索

中国包囲網にはすでに日米台だけでなく、オーストラリア、カナダ、東南アジア諸国、インド、英国、フランスなどが参画している。とくに英国は空母をアジアに常駐させる計画があるとも報じられており、今後、中国海軍と直接対峙する可能性がある。

こうした国々は、日本が持つ中国軍の情報が欲しい。日本は米国とは深い部分まで情報の連携を行っているが、それ以外の国々とは限定的だ。

ただし、ファイブ・アイズは強固な5か国だけの排他的枠組みなので、日本がその正式メンバーになることはまず難しい。協力は可能であるし、おそらく今後はその方向に向かうと思われるが、日本が持つ有効な情報で、他国に提供しても構わないものは、すでに米国と共有されているので、日本はそれほど強い立場に立てるわけでもない。

逆に、日本が対中国軍の局面で、情報分野での大きな利益が見込めるかというと、それもあまり期待できない。日本周辺の軍事情報であれば、やはり米国からの情報が圧倒的であり、ファイブ・アイズの他の国々はそれほど独自情報を持っていないからだ。

◆日本にとって、得なのか、損なのか

結局、日本が提供する情報と受け取る情報の損得バランスは、持ち出し過多になる可能性が高い。ただ、目的は中国軍の封じ込めなので、いずれにせよ中国包囲網の強化になれば、日本の安全保障にとってプラスとはいえるだろう。

それともう一点、大切なことがある。情報の世界での多国間協力の経験が乏しい日本にとって、ファイブ・アイズの「お友達」になること自体は、悪いことではない。

ファイブ・アイズ5か国は、扱う情報の機密度は限定的ではあるものの、今では通信傍受情報だけでなく、もっと全体的な情報共有を行っている。そこにオブザーバー的に参加できれば、こうした情報の世界と接する機会をより多く持つことになる。

ファイブ・アイズの末席に非公式に「参加させてもらった」としても、第一級の機密情報が簡単に手に入るとか、日本の情報能力が一気に高まるなどというほど、インテリジェンスの世界は甘くない。しかしそれでもいくらかは、通信傍受以外の情報活動のノウハウを吸収できるかもしれない。日本は、この分野ではまだ初級者だ。一歩ずつ進んでいくしかないだろう。

黒井文太郎:1963年、福島県いわき市生まれ。週刊誌編集者、月刊「軍事研究」特約記者、「ワールド・インテリジェンス」編集長などを経て軍事ジャーナリスト。ニューヨーク、モスクワ、カイロを拠点に紛争地を取材多数、雑誌、テレビなど各メディアで活躍中。著書・編著に「北朝鮮に備える軍事学」「日本の情報機関」「イスラムのテロリスト」(以上、講談社)「紛争勃発」「日本の防衛7つの論点」「自衛隊戦略白書」(以上、宝島社)、漫画原作に「満洲特務機関」「陸軍中野学校」(以上、扶桑社)など


執筆中



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【ZAKZAK】2020.8.15 

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日本固有の領土・尖閣諸島

日本は15日、終戦から75年を迎えた。戦没者を追悼し、平和について静かに考える日だが、今年はいつもとは違う。中国発の新型コロナウイルスの世界的大流行(パンデミック)は止まらず、沖縄県・尖閣諸島周辺海域には、連日のように中国海警局の武装公船などが侵入しているのだ。中国側が設定した休漁期間が終わる16日以降、中国漁船団が大挙して押し寄せる可能性も指摘されている。中国は2016年8月にも、尖閣周辺に200隻以上を送り込んできた。先人が残した日本固有の領土・領海を守り抜くには、口先の「遺憾砲」ではなく、そろそろ具体的行動が必要ではないのか。


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周辺海域に殺到した中国漁船と公船=2016年8月6日(海上保安庁提供)

 「中国側は4年前、わがもの顔で尖閣の海を荒らした。中国側は、海上保安庁の巡視船の後方に自衛艦や米海軍が控えていると分かっていながら、強引に侵入した。日本には強烈なジャブになった」

 海洋防衛に詳しい東海大学海洋学部の山田吉彦教授は、こう語った。

 4年前の暴挙は後述するとして、中国海警局の公船4隻は、日本の「終戦の日」である15日朝も、尖閣諸島周辺の領海外側にある接続水域を航行しているという。尖閣周辺で中国当局の船が確認されるのは4日連続。

 第11管区海上保安本部(那覇)によると、領海に近づかないよう巡視船が警告した。中国に「鎮魂の祈り」は通じないのか。

こうしたなか、中国の休漁期間明けの来週16日以降、中国漁船が大量に尖閣周辺海域に押し寄せ、日本領海を侵犯する危険性が指摘されている。

 日本政府は先月、外交ルートを通じて「中国漁船が大挙して尖閣周辺に来ると日中関係は壊れる」と警告したが、習近平国家主席率いる中国政府側は「(尖閣は)固有の領土だ」と反発したという。4年前の凶行を繰り返すのか。

 海保などによると、中国は16年夏の休漁明けに約1000隻の漁船団を出漁させた。同年8月初旬には、日本の四国ほどの広さの尖閣周辺の海域に、うち200~300隻を送り込んできた。

 漁船団に続けて、中国海警局の公船も周辺海域に侵入してきた。中には機関砲を搭載した武装公船もいた。同年8月8日、公船15隻が尖閣周辺で確認され、一部が領海侵犯した。一度に15隻は過去最多だ。

 海保関係者は「中国漁船が多く、中国公船と連動して、現場の緊迫度が一気に上がり、一触即発となった。こちらは違法操業を確認すれば退去警告を連発し、船と船の間に割って入るなどして、何とか尖閣諸島を守り抜いた」と振り返る。

 当時は「漁船には中国軍で訓練を受け、武装した海上民兵が100人以上、乗り込んでいる」「8月15日に尖閣諸島・魚釣島に上陸するようだ」との報道もあった。日本政府が抗議しても、中国側は挑発を続けた。現場海域は“開戦前夜”のような状況だった。

尖閣諸島は、歴史的にも、国際法上も、日本固有の領土である。

 福岡の商人、古賀辰四郎氏が1884(明治17)年、探検隊を派遣し、尖閣諸島を発見した。その後、日本政府が他の国の支配が及ぶ痕跡がないことを慎重に検討したうえで、95(同28)年1月に国際法上正当な手段で日本の領土に編入された。

 日本の民間人が移住してからは、かつお節工場や羽毛の採集などは発展し、一時200人以上の住人が暮らし、税の徴収も行われていた。

 1951(昭和26)年のサンフランシスコ平和条約でも「沖縄の一部」として米国の施政下におかれ、72(同47)年の沖縄返還協定でも一貫して日本の領土であり続けている。

 新型コロナで世界を大混乱させた中国は「力による現状変更」を狙っているのだ。

 前出の山田氏は「中国は最近、尖閣が自国の施政下にあるとの主張を強めている。今度は4年前を上回る大船団を、より綿密に計画立てて尖閣周辺に送り込んでくるのではないか。海保巡視船にぶつけてくる危険性もある。日本は4年前の教訓をもとにガードを固め、領海に1隻も入れるべきではない」と語っている。
いよいよ、明日8月16日中国漁船が大挙尖閣諸島に押し寄せてくる可能性がある。

もしかしたら、杞憂に終わるかもしれない。希望的観測の材料は、通常8月初旬に行われている
北戴河会議が依然終了しておらず、現在継続中であるとのことだ。

ロイターの報道によれば、米国と中国は15日に米中貿易交渉の「第1段階の合意」を巡り、ライトハイザー米通商代表部(USTR)代表、ムニューシン米財務長官、中国の劉鶴副首相による、通商合意施行から6カ月を迎える15日にビデオ会議を開く予定だったが、朝日/ロイターは続報で、14日延期されたことが明らかになった。新たな日程はまだ設定されていない。その理由が中国共産党指導部が例年8月に河北省北戴河で開く「北戴河会議」が継続しているとの情報だ。

産経記事によると、習近平自身は昨年2019年と一昨年2018年は出席しなかったという。18年には、習氏による権力集中と個人崇拝的な政治路線に対し、江沢民元国家主席ら長老たちから修正を求める声が上がったとの情報もあるが、習指導部の路線が大きく転換した形跡はない。もはや、北戴河会議は有名無実化している可能性もなくはないが、米国代表との米中貿易交渉の「第1段階の合意」の会談延期は、何か動きがあるのではないか?

【産経ニュース】2020.8.12 01:35

 【香港=藤本欣也】香港国家安全維持法(国安法)違反の容疑で10日に逮捕された著名な民主活動家、周庭(アグネス・チョウ)氏(23)が11日深夜、警察から保釈されたのに続き、香港紙、蘋果(ひんか)日報の創業者、黎智英(ジミー・ライ)氏(71)も12日未明に保釈された。国安法は通常よりも厳しい保釈要件を定めているが、警察当局は2人の逮捕に対する反響の大きさを勘案して処遇を決めた可能性がある。



明らかに、逮捕の翌日国際社会、そして香港市民の怒りの強さに慄き翌日釈放。これで習近平のメンツは潰れた。経済がガタガタ、世界中の国々と揉め事を起こし、米国と開戦前夜のような最悪の関係となり、三峡ダム、長江洪水、バッタ、中共ウィルスによる患禍・・・

唯物主義を嘯く共産党員ですら、天帝思想による易姓革命が中国共産党に起こるのではと考えはじめている。あきらかに習近平は凋落し始めている。

今年習近平自身が北戴河会議に出席しているか否かは不明だが、仮に本人が北戴河にいなかったとしても、長老達は習近平に対し、その代理人に相当大きな圧力をかけているだろう。

場合によっては、習近平一人に責任をかぶせ、中国共産党は政権維持にはしる可能性も考えられる。

普通に考えれば、依然親中派が政権内部にいる日本と不必要に揉めることは避けたいであろう。北戴河会議の長老達は鄧小平の教え「韜光養晦」を守ってきた人達であり、この時期に尖閣海域への漁船の大量派遣は許容しないかもしれない。

ただ、中国が周辺国との国境紛争はもはや現地の軍幹部が単独で暴走し、中央の統制が取れなくなっている可能性があるとの見方もある。

日本から見れば、中国海軍の船が尖開講島沖を連続111日航行したり、2016年には尖閣周辺で中国軍戦闘機が攻撃的動作を取り、F-15が急遽離脱運動を行ったなど、中国が攻勢を強めているかのような事態は、党中央の硬い意志の表れと思える。

だが、ルトワック氏によれば、北京の意志というよりも、中国軍の規律・統制システムの欠如によって発生した事態だろうと分析している。


中国人民解放軍の軍人は、昔から軍律を守らず、冒険主義に走る軍人が後を絶たない。「規律を守らない行動は処罰される」ことを教わっていない。むしろ、「ワイルドで危険な行動をしてもお咎めなし。それどころか、周囲から尊敬され、英雄になれる」と考えているのが実態だ。これは数千年前からシナの軍隊は統制がとれていなかった。

2001年の海南島事件では中国軍機が米軍機と接触・衝突し、挑発行動をとった中国側のパイロットは墜落して行方不明になった。これは軍の統制を無視した明らかな挑発行動であり、パイロットは政府の意図を外れて米国との関係を悪化させた「無能な軍人」であったにもかかわらず、中国政府は彼を英雄にしてしまった。

これが、他の中国軍機のパイロットたちに誤ったシグナルを送ることになつた。今日もその影響が尾を引いていると考えるべきだ。

2020年6月に起きた中国とインド国境ラダックでの乱闘騒ぎもその延長かもしれない。南シナ海の問題を抱えているいま、中国は他の地域の外国とのトラブルを極力抑えたいはずだが、尖閣への大量の漁船団来襲はもしかした回避されるかもしれないが、どうでるか中国側の意図を見定めるべきだろう。

尖閣の問題を大きくしているのは、日本側が中国側とのトラブルを恐れ、実効支配をもっと強く行わないからである。ある意味日本側の尖閣防衛に問題があるからでもある。

日本政府は、この期に及んでも、「中国の自称漁民が尖閣に上陸した場合には、警察部隊がヘリコプターで島に降りて彼らを逮捕し、移送して不法入国で裁判にかける」などとお花畑的な姿勢が解消されていない。

しかし、自称中国漁民側は火炎信号弾を装着したピストルも携行しており、ヘリコプターの着陸を阻む実力行使に出るだろう。そこで日本が自称漁民に対して自衛隊を投入すれば、中国は日本が紛争を拡大したといって軍を出動させる可能性が高い。

だが今回は中国海軍はご丁寧に先に海軍ミサイル艇を尖閣海域に投入するという、中国側は海自を完全に挑発する魂胆が丸見えである。

【産経ニュース】8/15(土) 18:57配信 

【中国福建省石獅(せきし)=西見由章】中国海警局の公船が尖閣諸島(沖縄県石垣市)周辺で挑発行為をエスカレートさせる中、中国側が尖閣周辺の東シナ海に設定した休漁期間が日本時間16日午後1時に明ける。出漁準備が本格化している中国福建省の漁港では、当局が尖閣沖での操業規制を継続している様子がうかがえたが、過去には大量の漁船が押し寄せたケースもあり、予断を許さない。

 港内に漁船数百隻が所狭しと並ぶ同省最大の漁港、祥芝(しょうし)港。3カ月半の休漁期間明けを控えた14、15両日、船員たちは魚を冷凍する氷や漁具の積み込み作業に追われていた。

 「釣魚島(尖閣諸島の中国側名称)には以前よく行ったが、今は(当局が)行かせない」。中型船で16日に出港するという50代の楊さんは、尖閣沖で操業する漁船に支払われていた補助金が、ここ数年は出なくなったと説明した。尖閣沖では「大型の魚が取れる」(楊さん)ものの、同港からは片道二十数時間かかり燃料費もかさむ。

 石獅に隣接する晋江(しんこう)市の深●(しんこ)港で出港作業を進めていた漁船の乗組員も「台湾海峡で操業する。釣魚島には行かない」と話した。

 2016年8月、中国当局は漁船約300隻と公船10隻以上を尖閣周辺に送り込み、日本に揺さぶりをかけた。ただ、その後は日中関係の改善基調に伴い、尖閣沖での操業規制を強めている。「敏感な海域に赴き漁労することを厳禁する」。祥芝港には真新しい横断幕が掲げられていた。

 祥芝港を抱える石獅市当局は7月、「敏感な海域」に無断で入った漁船を厳罰に処すとの通達を出した。各漁船に対し中国独自の衛星利用測位システム「北斗」などに常時接続することも要求、漁船団の行動を綿密に把握する構えだ。

 多くの漁業関係者は「敏感な海域」を台湾近海と認識しているが、実際は尖閣沖も含まれるもようだ。

 一方、漁船乗組員の言(げん)さん(55)は「釣魚島は中国のものだ。今年も一部の船は行く。(接近禁止の)規制線は決められているが、こっそり規制線を越える船もある」と明かした。
見落としていました・・・
まあ来なくてやれやれだが、気を抜けばやってくる。

8・16、中国の尖閣侵略作戦が始まる
武装漁船を先頭に、ミサイル艇など多数が侵入
【JBpress】用田 和仁2020.8.14(金)

 日本の尖閣諸島を目指して出発する中国の漁船団(写真は2012年9月16日、写真:アフロ)

国家的危機に何もしない国会は解散せよ!

 外交、経済、防衛のいずれもが危機的状況を迎えようとしているのに、国会は閉会し、日本政府は日本経済が倒れていく様を呆然と眺め、自民党の税調はこの経済的危機にあって増税を審議している。

 米国は、景気回復のために大統領令を発出してコロナと戦いながら、次々と救済策を打ち出しているのと対照的だ。

 コロナ禍、それに引き続く経済の崩壊、そして米中の本格的軍事対決の危機が迫っているのに、何も議論しないどころか、経済でさらに国民を痛めつけ、香港や中国問題には見て見ぬふりするこの国に異様さを感じないだろうか。

 本来、国の危機をいち早く訴え、警鐘を鳴らさなければならないマスコミや保守と言われる人たちは、一部を除き「米中の対決に日本は巻き込まれることなく、のらりくらりとかわして行けばいい」と言う始末だ。


 最悪の事態に備え、事前に手を打っていかなければならないとする考え方は、どうもこの日本では極少数派の意見のようで、そのため国民に国家的危機の認識がない。

 少なくとも、8月16日以降、中国漁船が大挙して尖閣周辺に押し寄せることが予測されていながら、何も議論することがないのだろうか。

 国家の危機に無反応で道義も失った内閣は総辞職すべきであり、衆議院は即、解散し総選挙を実施すべきではなかろうか。 

 争点はただ一つ、米国と共に自由主義国家と共に歩むのか、それとも化けの皮が剥がれた非人道的な中国の属国として生きるのかである。

激変する未来を予測できない日本

(1)戦後、軍事を排斥した日本

 戦後、軍事をないがしろにし、現実の危機や紛争から憲法の制約だと言って逃げ続けてきた日本人は、最悪を予測してそれに備えるという危機管理の鉄則まで放棄してしまった。

 それに加え、多くの日本人が中国の軍事的挑戦に慣らされてしまい、抵抗の意思さえ示さなくなっている。

 警察の力と権限で軍事力に立ち向かうことはできないので、いずれ簡単に尖閣諸島は獲られてしまうだろう。

 コロナ禍にあって日本は、何となく小康状態を保ち、経済的大不況の前触れにも、米中の本格的対決の時が迫っていることにも反応せず、政治家、経済界などは米中どちらが儲かるかで両者を天秤にかけている。

 日本以外の世界の指導者が宣言するように、ワクチン開発までの「見えないコロナウイルスとの闘い」は、いわば戦争であり、それに起因する「経済崩壊」と「米中の本格的対決」は世界を二分するだろう。

 それは形を変えた戦争が拡大しながら継続するということだ。

 これは予言者でなくとも、最悪のシナリオを考えれば自然と導かれる未来図だ。

 前例踏襲の調整型の危機管理しか考えず、政府の危機管理組織に軍事的知見を持った専門家がいない日本は、最悪に対応する軍隊型の危機管理が分からないし、決断し実行するシステムになっていない。

 コロナウイルスの感染爆発を何とか食い止めている今こそ大胆に国の行く末を考えなければならない時なのに、思考停止している。

 現段階は、コロナに対処をしつつ、経済の底が抜けないように手当てし、自立の道を支援することが重要だ。だが政府がこの難しいかじ取りをしているようには見えない。

 しかし、コロナ禍と経済崩壊への対処は言わば前哨戦であり、次に来る米中本格対決こそ本丸である。

 日本は自由世界で生きるのか、全体主義国家に跪くのか、大きな決断を迫られる。

 いずれにしても、日本は真に戦える軍事力を至急構築しなければ、国難の連続を乗り切ることはできない。

 情勢は、これらへの対応を無駄と考える日本を置き去りにして、従来の考えが全く通用しない時代へと突き進んでいるのだ。

(2)なぜ中国を主敵として腹を決めないのか

 連続する災いの本質は中国である。コロナウイルスをまき散らし、経済崩壊を世界にもたらし、そのうえこれをチャンスとして一挙に軍事的覇権の牙をむき出しにしている。

 それでなくとも中国が宣言する核心的利益は当初チベット、ウイグル、台湾と言っていたものが南シナ海、そして尖閣諸島へと拡大し続けている。

 中国の力が及ぶ範囲が自国の領土であるという考えを裏づけている。

 米国はいまだにコロナ禍に苦しんでいるが、7月の中国の南シナ海での軍事演習に合わせ、空母2隻を南シナ海に送って対決の姿勢を明確にした。恐らく水中では両国の潜水艦が激しく鍔迫り合いを演じているだろう。


 さらに、米国は他国の領土問題には関与しないこれまでの方針を転換し、南シナ海における中国の領有権主張に対し公式非難に転じた。

 米国のコロナによる死者は16万人を超え増え続けており、朝鮮戦争、ベトナム戦争の戦死者を超えてしまった。米国の怒りは最早限界を超えたと見るべきだ。

 香港やウイグル、チベットなどの中国の非人間的振る舞いも含めて米国のみならず、欧州などは絶対に中国を許さないだろう。

 インドは、中国の侵略を受けて敢然と応戦し、オーストラリアも中国から制裁を受けながらも戦い続けている。

 中国との戦いは、単なる覇権争いの域を超え、「人間的社会vs恐怖と抑圧による非人間的社会」の戦いに変質し世界を二分しつつある。

 中国による利益誘導や強権体質の国とはいえ香港への国家安全維持法を認める国が53か国、これに反対する日米欧などの勢力が27か国だったことは、その流れを示している。

 この変質を日本政府は分かっているのだろうか。

 歴史の流れは一瞬にして変化する。その変化を見誤ったら間違いなく国を亡ぼす。

 そして「倫理観なき国家は滅び、倫理観なき経済は蔑まされる」そういう時代に来たということだ。

 恐らく、11月の米大統領選挙後に開催予定のG7プラス4で大勢は決まるだろう。トランプ大統領のG7は時代に合わないという認識は正しい。

 分断する世界の切り口は人間的社会vs非人間的社会である。

中国に経済を寄りかかるドイツや一帯一路に入ったイタリアなどはG7に不適格だ。韓国にはサムスン電子などの中国傾斜を辞めよという警告だ。

 ロシアの加入は中ロ分断のためには必須だ。今後は、米日豪印英仏加に露を加え、台湾や東南アジア諸国を巻き込むべきだろう。

 米国は、2018年10月のマイク・ペンス副大統領の演説で、従来の対中政策が誤りであったと懺悔し、中国に立ち向かう決意を明確にした。

 2019年3月には超党派で「残酷な全体主義の支配を許さない」と宣言した。


 中国が核心的利益と称する台湾にも軍事支援を強化する米国の決意は固い。そして、2020年7月23日のマイク・ポンペオ国務長官の「自由主義国家は団結して中国共産党に打ち勝たねばならない」という声明へと繋がっている。

 米国の決意は不退転だ。

 日本はいつも曖昧だが、今回はその曖昧さは命取りである。さらに台湾との安全保障・防衛協力の行方は日本が本気かどうかの踏み絵だ。

 日台交流基本法などの締結は待ったなしである。日本と台湾は中国の脅威の前には運命共同体だ。どちらか片方が倒れれば両方とも倒れる。

 それが現実であり、そのため米国は日本が韓国ではなく台湾と共に中国に立ち向かうことを切望している。

 この写真は、香港の民主活動家の周庭氏(8月10日に国安法違反の疑いで逮捕)が5月27日にツイッターに掲載したものである。

 
小・中学生が護送される、これが中国の本性だ。こんな未来を日本人は望んでいるのか。チベット、ウイグル、香港そして次は台湾、日本だ。

 自民党、公明党の与党で習近平主席の国賓訪日に反対しない勢力が幅を利かせ、また、そんな首相候補がいるが、こんな未来を許容するのか。

 こんな世界を拒絶し自由社会を守るために、日本人は自らの立ち位置を明確にして、自らの代表を選び直さなければならない。

国家存亡の危機における日本の防衛

 日本は間違いなく国家存亡の時代に入った。その認識がないから、また、前例主義の調整型危機管理を続けたため国家意思が麻痺してしまっているから時代の激変に無頓着だ。

 間違いなく前例のない危機の時代に足を踏み込んでおり、現憲法の前提は崩壊し、防衛力整備の考え方は危機の時代に全く不適合である。そのことをこそ国会で議論すべきではないのか。

 事実、現防衛力は、中国と北朝鮮の軍事的脅威が明確になったにもかかわらず「自らが脅威となることなく、戦争を誘発する軍事的空白を作らない」という「平時の防衛力」の発想で構築されている。 

 だから、尖閣諸島に軍隊に属する中国公船が縦横無尽に領海侵犯しても、警戒監視を継続し、中国に遺憾の意を伝えることしかできない。


 まさに現防衛力は、平時に一応装備品やミサイルなどを並べたショウウインドウ戦力でしかなく、本気で日本を侵略しようとしている国々にとっては、抑止も効かない弱点だらけの飾り物にしか過ぎないのだ。

 この事実を理解したうえで既に手遅れだが、本気で次のことをすみやかに解決しなければならない。

前提を改めよ

●現憲法前文にある「諸国民の公正と信義に信頼し」という前提は崩壊している。

 ならば、国民を守り切る為の防衛力を再構築しなければなるまい。その基本は平時ではなくグレーゾーン・有事対処である。有事に機能しない防衛力は張子の虎である。

●憲法に自衛隊を明記するとの考えは既に周回遅れだ。

「国防軍」として諸外国の軍隊が保有する自衛権を行使しなければ、足手まといとなり米国などと共に中国に立ち向かうことはできない。

 国家非常事態に関する法整備も、国境警備法などの制定も待ったなしである。特にグレーゾーンに対応する法整備がないのは致命的だ。

 また、専守防衛や非核三原則中、核の持ち込み禁止などの政策は直ちに廃止すべきである。

●尖閣に大挙して侵入する海上民兵を乗せた漁船は、空軍やホーベイ(紅稗)級のミサイル艇、軍艦、地上発射型の対艦ミサイルなどに支援された軍事作戦を遂行する。

 従って、これを抑止し、対処するためには、まず日米の共同哨戒を直ちに実施すべきである。

 そして今からでも遅くはないので、地域調査などの為に国の調査員を尖閣に速やかに派遣する事を宣言すべきだ。

 そして、自衛隊の防衛準備態勢(DEFCON)を引き上げ、 九州から南西諸島全域に防衛出動待機命令を発令すべきである。


 中国沿岸にも尖閣を睨んだ対艦ミサイル部隊などを展開している事実は、当然、日本も後方から軍事支援するつもりだと考えるだろう。

 すなわち、尖閣のみならず、石垣島、宮古島など南西諸島全域にも中国軍の攻撃がある事を前提に防衛の態勢を固めなければならない。

●防衛の基本的考え方は、防衛省、特に統合幕僚監部、国家安全保障局の防衛主導へ転換すべきだ。

 そして、財政主導のショーウィンドウに並べただけの平時専用の防衛力整備は直ちにやめ、中国、北朝鮮の脅威に対抗できる「脅威対向型」の自主防衛力を至急構築すべきだ。

 防衛費は3~4倍になるだろうが、国が亡びるよりもましだろう。

 一方で、「対称戦力」(船には船を、航空機には航空機を)の考え方に偏ると防衛費は際限なく増加することから、「非対称戦力」(船にはミサイルや潜水艦・機雷を、敵のミサイル攻撃にはサイバー・電磁波の戦いを組み合わせるなど)で戦う事を追求すべきだ。

 また、防衛大綱における海空優先の方針は戦争の実相を無視している。

 もちろん海空戦力の充実は重要だが、中国の艦艇・航空機の激増により既に東・南シナ海では劣勢で、さらにその差は拡大しているという事実を政府は認め、現実的な「非対称の戦い」に勝ち目を見出すべきだ。

「日米は劣勢下でどう戦うのか」が主要なテーマだ。

 有事にイージス艦を東・南シナ海に浮かべてミサイル防衛を実行するなどは自殺行為だ。

 米国ですら東シナ海では無人機、無人艇、潜水艦などで戦わざるを得ないことを政治家やマスコミは知っているのか。

 米軍は10年の激論を乗り越え統合戦略の海洋圧迫戦略(Maritime Pressure Strategy)を対中作戦・戦略の柱に据えた。

●日米の作戦の合体の柱は次の通りである。

 日本が合体させるのは海洋圧迫戦略であり、今の防衛大綱の戦力を修正しつつ、本当に戦って勝てる教義(ドクトリン)を策定しなければならない。

 これが予算の大本、防衛の柱である。負けると思うから某政治家のように中国に対して敗北主義や宥和政策を採るようになってしまう。中国に勝つことを考え、実行すべきであろう。

 米国の戦略の大きな柱は、陸軍・海兵隊が長射程対艦・対地ミサイルおよび電子戦部隊を日本や第1列島線に展開して中国軍の侵攻を阻止・撃破する壁を作り、主に中国の水上艦・潜水艦を撃滅することにある。


 海空軍は、第1列島線の地上部隊を壁として、中国のミサイルの射程外から長射程対艦ミサイルを多数発射して中国艦艇を撃破することになる。

 この際、日本は中国のミサイルなどの攻撃に対し、米国に中国本土への懲罰的打撃を依存することになることから、日本は長射程ミサイルの持ち込みを容認すると共に、非核三原則の核兵器を持ち込ませないという政策は直ちに廃止すべきである。

 そして、上記の行動に連携して、第2列島線からマラッカ海峡にかけて米英豪仏印が主体で海上経済封鎖する。これでマラッカ、スンダ、ロンボック海峡は完全に封鎖される。

 これに呼応して、日本の防衛の柱は、言うまでもなく「船(潜水艦を含む)を沈めよ」である。

 台湾も対艦ミサイルを保有しているし、豪州も米国製の長射程対艦ミサイルの保有を決めた。

 今や日本発の主流の非対称の作戦であるが、国家安全保障戦略の改定や防衛大綱議論で強調されることがないのは不思議だ。

 陸海空自共に東シナ海・日本海をカバーできる長射程対艦ミサイルと撃破に必要な数量を至急装備化しなければならない。

 ちなみに、「F35B」を搭載した「いずも型」護衛艦は、米印英仏豪などと海上経済封鎖を構築するための戦力である。

終わりに

 日本のみならず世界は激変、激動の真っ只中にあるが、その先の希望ある世界へ向かうために次のことを念頭に置き時代の激流を渡ることが必須である。

①国内奴隷を使う中国のサプライチェーンによるグローバル化を終焉させ、強い、豊かな国家再生の原点に立ち返る。

尖閣諸島へ向かう中国の漁船団(2012年9月16日、写真:アフロ)

 日本企業も政府ももう一度技術者を中心に国内回帰させ、国内産業を活性化すべきであり、また、それは日本人の義務である

②倫理観を重視し、個人の豊かさ、自由、幸福を追求できる国民国家の再生。


③国民が自らの国は自ら守る原点に回帰し、自由を重視する人間性ある国家と共闘する強い意志と軍事力を保有。

④中国の軍事的野望を断念させる自由主義国家グループの強い意志と軍事力、軍事戦略の再構築。

 その根本は、日米が主導するインドアジア太平洋戦略である。





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現代の諸葛孔明、耶律楚材 竹中半兵衛、黒田官兵衛か?天才戦略家ルトワック氏の日本への見立て、素晴らしすぎます。日本政府はイージスアショア配備を止め、敵基地攻撃ミサイル配備の準備を行っている、まるでルトワックの提言に耳を貸しているようだ!


目次

日本の読者のために 8


序章 戦略思考で日本を救う


国防は最低限の福祉 10

国防と同じくらい大切なもの 15

少子化は自滅の道 18

ルトワックの日本救出戦略 24


第一章 韓国よ、歴史の真実に学べ


朝鮮半島、四つの選択肢 28

日韓衝突は韓国の問題――ヨーロッパの対独感情との比較 31

韓国人のトラウマの構造 34

スウェーデンの偽善 37

韓国人の反日心理と「苦悩品ちた再評価」の義務 40

歴史的事実を直視すべきなのは韓国側 44

韓国は日米のパートナーたりうるか 46

韓国はイタリアと同じで、同盟国にならない 50


第二章〝中国封じ込め″の時代


米中冷戦の開始 56

テクノロジーロビーが対中強硬派に転じた58

中国と協力するグーグル 60

誘惑と贈賄で技術を盗む 62

日本もすでにハイテク戦争に「参戦」している 66

親中派(パンダ・ハガー)は消え失せた 70

軍事大国化し、アメリカを裏切った中国 72

南シナ海での横暴なふるまい 74

「一帯一路」構想の致命的な過ち 75

リーマン・ショックを見誤った北京政府 78

中国は海洋戦略を全く理解できていない 81

アメリカの「中国の敵は味方」作戦 84

戦略の論理が示す〝中国崩壊″という未来 88

経済が悪化すると冒険主義に出る 90

「歴史のターニングポイント」を迎える日 93

政治的に失敗したリーダーは対外戦争を開始する 95

習近平が手を出す戦争のギャンブル 99

尖閣諸島問題から北京の意図を読み取る 102

日本側の尖閣防衛に問題あり 104.

中軋の覇権を前に日本が直面する三つの問題 105

台湾防衛で日本ができること 111

イージス・アショア「十年計画」 の非現実性 114

「風林火山」 の心構えで中国に対抗せよ 117


第三章 変化する北朝鮮と、その脅威


北朝鮮の核・ミサイルと「コリア・ジレンマ」 120

非核化か、体制崩壊か 122

世界が驚いた米朝首脳会談 125

核ミサイルからは誰も守ってくれない 127

日本は先制攻撃できる体制を撃えるべきだった 130

何もしない韓国 134

韓国は自分で自分を守る気がない 138

文在寅大統領こそ、国防意識欠如の象徴だ 141

自国の防衛に主体性を持てない韓国 143

核武装より先制攻撃できる通常兵器を 145

今すぐできたはずの対北装備 147

日本政府は本気の姿勢を見せるだけでいい 151

米軍にも襲いかかる「病」 152

一九四五年以降、アメリカは負け続けている 155

アメリカの追従者ではなく、真のパートナーになるために 159


第四章 自衛隊と情報機関への提言


ルトワックが自衛隊の演習を指揮したら 162

本格的な「ウォーゲーム」を実施せよ 164

本格的な国家情報機関の設置を!166

ルトワック流・情報員トレーニング法 169

日本もやっていた情報・諜報活動 172

エージェントはこうして獲得せよ 174

他国の情報機関 175


五章 経済戦争と国家の本性


「経済戦争」の時代は冷戦後に始まった 180

経済戦争の「武器庫」 183

関税や貿易障壁も「武器」である 186

中国政府がファーウェイに投じる「火力」 188

経済戦争にも明確な敵国がある 190

経済戦争に有利な条件とは 194

アメリカの政治家は「見せかけの市場原理主義者」 196

エスカレート‥貿易が戦争に発展する時 199

経済的相互依存関係は戦争を防げない 203


訳者解説 207


日本の仮想敵国である中国、北朝鮮、韓国はまともな国ではない。

これらは言葉で説得できる国ではなく、強い武力がなければとても外交、言葉だけで相手を諫止するいさめて思いとどまらせることはできない。

武カによってこれら特亜諸国を説得を試みても、簡単に好戦的姿勢を示せば、逆効果となる場合もあり、一方で実際の武力行使を回避しながらも国益を守るため、「相手を止めるために暴力を用いることもある」と示さなければならない。面倒くさい国々だと思う。

中国は、自国民の命より党の支配の存続が優先され、日本が多少核を持ったとしても脅しにならず、日本が核を持てば、韓国に核保有の口実を与えてしまう。

特に北朝鮮相手に核による均衡は成立しない。
P12

米ソ冷戦中のような相互確証破壊(MAD: Mutual Assured Destruction,、敵から核による先制攻撃を受けても、残存兵力で相手に耐えがたい損害を与えられる能力をお互いに持つこと)による均衡は成り立たない。

米ソ冷戦中でも米ソ間は不断の情報交換と対話を続けていたし、何より、あのソ連でも、書記長以下外務大臣やKGBスタッフらが外交問題について常に討議し、共同で政策を決定していたが、北朝鮮はそうではない。たった一人の独裁者である金正恩の、外からはうかがい知れない政策方針や思想、あるいは気分によってさえ、政策が左右されてしまうからだ。現状、彼と相互抑止の関係に入ることは不可能と判断せざるを得ない。

そのため、日本が核を持てば済むという問題でもない。これは相手国の指導者に分別がなければ成り立たないからだ。
また、最高最強の武器を持っていたとしても、「いざとなっても憲法の制約でなにもできません」であったならば、相手に対し諫止や言葉による説得はまったく意味をなさない。

私は、1978年の来栖発言を機に自国の防衛を考え大学1年の頃に完全には保守派に完全に転向し、保守反動と呼ばれることを誇りに思うようになった。以来当ブログでも憲法改正の必要性をことあるごとに書いたが、ルトワックの日本改造論を読んで、憲法改正だけで全て解決するわけではないことを指摘されてしまった。
p15-17

国防と同じくらい大切なもの

もうひとつ、日本が国民に提供しなければならないのは、「安心して子供を産み、育てられる制度」である。

全世界的に、ポストヒロイック(人命尊重)の時代が到来している。
かつて、「大国」は、結果として生じることが見込まれる犠牲者数が多少多くても、制約されることなく、望むときにいつでも武力行使「するはずだ」と認識されてきた。

国にとって死活的な状況でなくとも、小規模な作野で数百人の兵士を失ったり、小さな戦争や遠征作戦で数千人の兵士を失うことは、大国の歴史においては珍しいことではなく、むしろ「死活的ではない利益でも、それを守るために武力行使する意思と能力がある」とみなされてこそ「大国」であだがこうした大国概念は非現実的なものとなった。

少数の戦死者さえ受容しない価値観が先進国に広がっているからだ。…はテレビ報漣の映像があるだろう。負傷兵、遺体袋、悲しむ遺族の姿がテレビに瞬時に映し出されるこを、国民は犠牲に対する精神的に深い傷を負う。

だが、それだけが理由ではない。より根本的な理由は、近代的なポスト産業社会の人口動態である。要するに、少子化のことだ。

かつての大国では、一組の夫婦のもとに子供が四人から六人は生まれるのが普通で、八人兄弟、十人兄弟も決して珍しくはなかった。もちろん乳幼児の死亡率も高かったが、そうして生まれた複数の兄弟のうち、ある者が早世し、またある者が戦争で命を落とすことは、さほど珍しいことではなかった。

現在は一組の夫婦に子供が一人から二人いればいいほうで、その子供たちは当然、長く生存することが期待され、一人ひとりが家族からの大きな愛情を受けている。

死が高齢者だけに限定されていなかった時代には、「死」はどの年代であれ、人間が経験する普通の事柄だった。何らかの理由で若い家族の一点を失うことは、過去においても悲劇だったのは間違いないが、現代ほど特別で受け容れがたいことではなかった。

もちろん、戦争で命を落とす可能性と、その戦争そのものの意義を考慮することによって、親は戦地へ行く子供の運命を思いながらも、その役割の大きさを引き受ける、ということはあるのだろう。
 
だが現代の家族の人口動態を前提とすれば、出生率の低い米国、ロシア、英国、フランス、ドイツはもちろんのこと、日本などはもはや伝統的な「大国」の役割を演じることはできない、ということになる。

軍事力の物理的存在と、軍事力を行使できる経済的基盤があったとしても、社会が犠牲に対して強いアレルギー反応を示せば、それは事実上の 「戦争拒絶」状態だといえるだろう。
少子高齢化対策をしないと、日本は潰れるというのだ。

ルトワック曰く、女性が子供を作りたいと思えばなんとかなるというのだ。
日本全国で、五歳になるまでの完全な保育・育児の無料化を進めることである。 
結婚したくなくても子供は欲しい女性は数多くいる、スウェーデンでは半数の女性は未婚でも子供を生んでいる。    

少子化は先進国に共通する問題だが、スウェーデン、フランス、イスラエルの三国は大学で教育を受けた女性が生涯に三人近く子供を産んでいる。この三国に共通するのが、「五歳までの育児の完全無料化」なのである。五歳まで育児が完全無料化となれば、女性は仕事を続けながら、一人でも出産して育児ができる。
p26

日本では、「戦闘機を買うくらいならそのお金で保育所を作れ」と主張する政党があると聞く。また、少子化対策などの福祉政策と安全保障の間で予算の取り合いになっているようだ。だがこれは愚かな争いだ。国家にとってはどちらも重要であり、どちらかだけでは国は立ち行かない。
               .
日本の愛国者は対中国戦略や対北朝鮮戦略の研究には熱心だが、少子化問題にも同じかそれ以上の危機感を持たなければならない。子供がいなければ、その国の未来はない。子供がいなければ、安全保障政策の議論など何の意味もないのだ。

そして、安全保障の備えであれ、少子化対策であれ、その他の様々な福祉サービスであれ、「国民に安心を提供する」という観点は変わらないのである。
男も、家族と言う重いしがらみを背負って、一人の女に縛られる人生より、どんどん種付け自由で、自由な恋愛ができれば有る意味素晴らしい社会である。

まあ、そういう社会ではない日本では、家族は家族として維持し、裏で男や女として楽しむ賢い生き方をするしかない。石田純一は心の中で思っていればよかったのだ確かに「不倫は文化」かもしれない。

第一章 韓国よ、歴史の真実に学べ において、非日本人であるルトワックが冷静に日韓の問題を韓国が歴史を直視していないと喝破している。

私が興味を持ったのが、ルトワックが韓国の反日の源泉である劣等感を、第二次世界大戦中と戦後のヨーロッパ各国のドイツに対する態度で、解釈されている。

ある程度の理解はしていたが、オランダとベルギーの違い、ノルウェー・スウェーデンの違いを解説しているが、日本人の私にとっては鱗の痛快な解説である。

ルトワックは、韓国はオランダに似ているという。

オランダは、戦後欧州の中で最後までぐだぐだドイツを責め続けた国である。西ドイツのNATO加盟を阻止に動いた国である。ルトワックが子供時代1960年頃オランダの沿岸部へ旅行すると民宿には「ドイツ人お断り」の看板が下がっていた。同じ時期ドイツと血で血を洗ったユーゴスラビアのダルマチア地方の人々はドイツからの旅行者を大歓迎していた。

韓国はオランダやスウェーデンと同じく卑屈で卑怯だと論じているが、私の知識からすれば韓国は日本人の価値観からすれば最低最悪の国家国民性性なのだが、オランダやスウェーデンは韓国と同じなのか・・・と逆に納得してしまった。

p32-33

ドイツが戦時中に殺害したオランダ人の数は、ロシアと比べれば非常に少なかった。むろん戦争が終わる最後の六カ月間、オランダは苦しめられたが、これは食糧が底をつきかけていたからだ。

 オランダ人はほとんど殺されなかったにもかかわらず、ドイツ人への憎しみを解消するまで、ロシア人よりはるかに長い時間がかかった。その最大の理由は、ロシア人はドイツと戦ったが、オランダ人はそうではなかったからだ。

 ドイツ人はロシア人を殺し、ロシア人もドイツ人を大勢殺した。そして戦後、お互いに「もう戦いはやめよう」となったわけだ。

 フランス人は遅かったが、それでも一応ドイツに抵抗した。ベルギー人の抵抗の仕方は巧みで、ドイツが作った秩序を崩壊させている。デンマークは国民レベルで抵抗していて、たく非常に効果的だった。ノルウェーにはレジスタンスの戦士がおり、占領に来たドイツ人をしっかり攻撃した。

 ところが、オランダ人は臆病者で、抵抗しなかったのである。オランダ社会はドイツに服従し、対独協力が大々的に行われた。例えば、ドイツはオランダ警察を頼って、オランダ国内のユダヤ人を逮捕している。

 若いオランダ人たちは、自分の父親たちが臆病者であったからこそ、戦後に反ドイツ的な感情を持ち続けたのである。

p35-37

ロシア人やユーゴスラビア人、そして静かだが強力に抵抗していたベルギー人とも事情は異なる。

ベルギー人の抵抗について付言しておけば、彼らはたしかにドイツと戦闘こそほとんどしていないが、ドイツへの妨害、サボタージュは完壁だった。ドイツ人がオランダとベルギーを占領したあと、地元の警察に「ユダヤ人を逮捕して収容所行きの列車に乗せろ」と命じた。

ベルギーは第一次世界大戦の開戦直後、ドイツの侵攻で占領された。次の第二次世界大戦でも同じだった。そのおかげで、ベルギーのおばあさんたちは見抜かれないような偽文善作りの能力を身につけた。彼らは 「ドイツ人の騙し方」を学んだのだ。

ベルギーはとても小さな国で、ユーゴスラビアの山岳地帯のように、隠れて抵抗運動を続けられる地理的な環境もない。それでも、彼らは非常に効果的に抵抗した。「ドイツの言うことを聞かない」 ことだけを狡猾に行ったのである。

ベルギーにはドイツから逃れてきたユダヤ人だけでなく、非ユダヤ系だがナチスに反対するドイツ人も多く在住していた。反ナチスのドイツ人たちは、ヒトラー政権の下で、オランダとベルギーに逃げ、ベルギーは彼らを守った。

これは、ベルギーによる静かな抵抗の多くの実例の一つにすぎない。ベルギー政府はドイツに「ノー」とは言わなかったが、決してドイツの望むことはしなかった。

しかし、オランダはドイツに協力して逃亡者たちを逮捕し、引き渡した。彼らは強制収容所に送られ、オランダに逃れた人々はことごとぐ死んだ。

オランダは、まるでドイツの使用人のように振る舞っていた。だからこそ戦後、ドイツ人を長期にわたって憎み統けることになった。

一九四五年以降のオランダ政府の国民に対するメッセージは、二つの嘘で塗り固められていた。第一に、戦時中、ほとんどドイツへの抵抗運動がなかったにもかかわらず、話を膨らませて大々的に抵抗していたかのように装ったこと。

そして第二に、対独協力は個別のケースで存在したが、政府ぐるみで協力していた事実はなかったとしたことだ。

これが完全な嘘であることは、アンネ・フランクが逮捕された事実を考えればよくわかる。彼女の家族は逃げて居場所を隠したにもかかわらず、誰かがオランダ当局側に居場所を教えたのだ。これはオランダ人社会に、大規模かつ組織的なドイツへの協力体制があったことを示している。

p37-39
 
スウェーデンの偽善

もう1つ別の例が、スウェーデンである。第二次世界大戦中、ドイツがヨーロッパ中で行っていた非人道的な行為に対して、この国は消極的な傍観者の立場を変えなかった。

スウェーデン人は、自分たちを世界で最も偉大で人道的な存在であるかのように見せたがる。最近の例は、国連の地球温暖化サミットの演鋭で注目を浴びたグレタ・トゥーンベリという女子高校生だ。彼らは常に世界に対して人道主義を説き、入管救済し、地球を救えと主張する。

ところが、第2世界大戦中の人道の危機に対して、彼らは何もしていなかった。ただ戦況をながめて、優雅にパンを食べていただけだ。

そして、事態を傍観するだけではなく、莫大な量の鉄鉱石をドイツに売ったのだ。ナチスはそれを鉄鋼に変え、銃や戦車にした。最も人道的なはずのスウェーデンが、ドイツの兵器の材料を供給していた。

さらに、ドイツ人が同じスカンジナビアの兄弟国であるノルウェーを占領した時、スウェーデンはまったく助けず見殺しにした。それだけではない。事後に占領地のノルウェーに向かうドイツ軍に、自国を横断する鉄道を使わせて、国内を楽々と通過させた。彼らはノルウェーを裏切り、ドイツに部隊輸送の協力をしたのである。戦後、例えば1953年頃になると、ヨーロッパの多くの国ではドイツをすでに許していたが、スウェーデンはオランダと同じょうに、超がつくほどの反ドイツ感情を保持していた。

戦争中、彼らはオランダ人と同じように臆病者で、ナチスに協力していた。戦後のスウェーデンは世界に道徳を説いてきたが、彼らの実際の大戦中の行為は、きわめて非道徳的だった。逆説的だが、だからこそ道徳的高みに立ちたがるのである。

スウェーデン企業や財界人のなかには、大量の物資や資源をドイツに売ることで、戦時中、非常に経済的に豊かになつた者が数多くいた。ナチスの金塊の多くが、最終的にスウェーデンに渡っていたことはよく知られている。彼らはドイツに積極的に協力したからこそ、戦後になって激しい反ドイツ感情に転じたわけだ。

 韓国人にも同じことがあてはまる。韓国の行動は、一見すると不可解なところがある。
ところが注意深く比較してみると、その本質は、ドイツに対する欧州各国の態度と同じであるとわかる。

 戦時中にドイツに協力的だった国こそ、本当に反ドイツ的な態度をとるようになる。
 スウェーデン人は、自らを世界の人道主義の守り手であり、それ以外の国々は自己利益を追求する強欲な人たちであるかのように主張する。戦争終結までドイツに積極的に協力していたからこそ、戦後になると「ドイツはひどい国だ!」と非難して回るようになつた。

なるほど、韓国は日本に協力どころか大日本帝国の一部であったのだから、オランダやスウェーデンの卑屈なトラウマどころではなく、反日は韓国人が韓国人である確認であり、嘘で塗り固めた韓国の歴史観である。歴史を直視できない韓国はいつまでたっても反日を止めることはできない。

そして、ルトワックは韓国は同盟国になれないと看破する、韓国はイタリアと同じく国家としての結束がない。国民の半分は文在寅を熱烈に支持し半分は売国奴だと思っている。北朝鮮という敵に対してまとまりがないのである。

p53-54

 韓国の問題というのは、そのような国としての「結束」がなく、実質的にイタリアと同じである点だ。安全保障や国防問題における韓国の「結束」 のなさは、本書の第三章でも触れるが、たとえ文在寮政権が交代したとしても変わらないのである。

 イタリアは、第一次世界大戦の時、ドイツと敵対する関係だった。しかし第二次世界大戦ではドイツと組んで戦うことになる。一九四〇年、つまり第二次世界大戦の初期の頃に、イタリア政府のトップは当時のイギリスのウインストン・チャーチル首相に会いにいって、「われわれはドイツとともに戦うことにする」と発言した。

 その時のチャーチルの返答は「素晴らしい」というものであった。.後に彼は、「やっかいなイタリアは、むしろドイツと組んでくれたほうがありがたい」と述べているのだ
 もしあなたが政治家として、目の前の戦略的な状況に対処しなければな少ないとしたら、イタリアや韓国のような国とは、大使館のような公式なチャンネルがあったとしても、統一した一つの実態として付き合うことはできないと覚悟すべきだ。

 これは日本がアジアで同盟関係を構築しょうとして、フィリピンをまともな同盟相手として扱うことができないのと同じである。
 第二章〝中国封じ込め″の時代

アメリカが中国と対決せねばならない理由は、大きく分けると以下の三点になる。
Ⅰ アメリカ国内だけでない、日本のような同盟国などからの、違法なテクノロジー窃取
への対処。
Ⅱ.東シナ海や南シナ海など、海洋面における中国の覇権主義への対処。
Ⅲ.中国周辺に位置している国々への支援。

p75-78

「一帯一路」構想の致命的な過ち

 周辺諸国との問題を解決するために中国が打ち出したのが 「一帯一路」構想(OBOR=OneBeltOneRoad) である。これによって中国は諸外国に投資や経済援助をして、スリランカやパキスタンのような国に港湾施設を建設している。つまり彼らは、「マリタイム・パワー(海洋カ)」をカネで獲得しょうとしているのだ。

だが、中国はマリタイム・パワーを誤解している。マリタイム・パワーとは狭義の軍事力だけでなく、関係諸国と友好な関係を持ち、その友好国との軍事的、外交的、経済的、文化的な関係によって形作られる総合的な力めことである。軍艦を寄港させると同時に情報交換をするなど、諸外国と良好な関係を築くことで存在感や総合力を増すものである。

 アメリカは、世界のありとあらゆる国に出かけて戦争したり、爆撃したり、勝手気ままに振る舞っているが、なぜそのような行動が取れるかといえば、近隣のカナダ、メキシコ、カリブ海諸国と一切紛争を起こさないからだ。海上ではそれぞれの国との政治関係によって、どの国と敵対し、どの国と友好関係にあるかということが何よりも重要になる。

 一方、「シーパワー(海軍力)」とは装備や訓練を拡充することで増強できる海軍力そのものを指す。

 現在、中国は、軍艦を建造するのに熱中すること、つまりシーパワーの増強によって、敵を作っている。強力な海軍を建設すれば、関係諸国が中国を恐れるのは当然だ。その結果として、中国はマリタイム・パワーを失う。

 これは一九〇四年のロシア帝国と、第一次世界大戦のドイツが招いた失敗と同じだ。彼らはシーパワーは持っていたが、マリタイム・パワーを持てなかった。

 本来、中国が一帯一路」構想で獲得すべきなのは、マリタイム・パワーのはずだ。信頼の醸成にはカネはかからない。だが、その獲得は非常に難しい。広範囲にわたる長期の取り組みが必要であり、相手国と平等な関係になつてこそ同盟に近い関係が築けるからだ。

 いくらカネでマリタイム・パワーを手に入れようとも、カネは必ずしも信頼獲得の効果を生むものではなく、もっと言えば、カネという札は安全保障という札に負けてしまうことが多い。

 中国は、「われわれは非常に寛大で、多くのカネを配って投資し、大量の旅行者を送り込むことも、あなたの国の製品を大量に買うこともできます」としきりに宣伝する。しかし中国に対して一度でも恐怖を感じた国は、このような提案を拒否するようになる。

加えて、中国が同盟国として、例えばフィリピンなどの相手を同等に見てリスペクトできるかと言えば、かなり微妙である。これではマリタイム・パワーの醸成は難しい。

中国は空母の建設や海上演習を大々的に行うなど、カを見せつけて周辺国を圧倒しようとしているが、これはあくまでもシーパワーに過ぎない。むしろ周辺国は中国を恐れ、中国軍艦の寄港を拒絶するようになる。中国の思惑に反し、現実は嫌われる一方となっている。

にもかかわらず、中国はマリタイム・パワーとシーパワーを混同し、強圧的態度を改める姿勢は見られない。自身の間違いに気づいていないようだ。

そのため、習近平はフィリピンに対して行ってきた、実に攻撃的な「冒険主義」の方針を今後もしばらくは続けていくだろう。
中国はマリタイム・パワーとシーパワーの違いを理解していない。
そして、どんなにシーパワーを持とうともマリタイムパワーの手札を持つ日米にかなわないという海洋戦略の基本を理解していないようだ。
p81-83

中国は海洋戦略を全く理解できていない
 
ここに、米中対立が不可避である理由のⅢが生まれる。 
          
 日本、インド、ベトナム、オーストラリアなどの国々が、対中国同盟を築き始めた頃、オバマ政権のアメリカは背後に回って支えたものの、主導権を取ろうとしなかった。

本来、ランドパワーの大国である中国が大規模な艦隊を作り始めたら、シーパワーの国であるアメリカはその動きに対するリアクションとして、ランドパワー大国の周辺の国々との関係を強化しなければならない。

仮に中国が、日本に「尖閣で間警引き管して申し訳なかった。尖閣は日本のものです」と言明し、フィリピン、ベトナムにも同じ態度をとる。その結果として、中国人観光や投資などの平和的な交流に限ることにすれば、日本からも「なぜ中国と敵対するのか」という声が強くなり、中国のこの地域における覇権の確立につながり、現在、中国が強行しているシーパワーの増強とは相反するマリタイム・パワーが確立されることになる。

中国が「平和的台頭戦略」に戻れば、対中国同盟は破綻することになるだろう。中国人が戦略的であれば、そう行動するはずで、日本にとってはそのほうが大きな問題である。

中国が、シーパワーは小さくあるべきだという戦略の本質を理解していないのは前述の通りだが、そもそも、中国は大海原というものを理解していないようだ。

日本で、「中国が第一列島線、第二列島線を設けてアメリカ海軍を締め出そうとしておりアメリカの空母がミサイルによって危険に曝されるので、グアムまで後退せざるをえないといった議論が専門家の間で取りざたされているようだが、これ基型的なランド.メンタリティ(大陸的思考)の産物だ。

 中国が発想した第一列島線、第二列島線という考え方自体、中国がいかにマリタイム・パワーを理解していないかを証明している。海は陸とまったく違って、潜水艦や航空機が自由に活動する場所だ。にもかかわらず、中国人が国境よろしく列島線を強調するのは、彼らが海洋を理解することがまったくできずに、ランド・メンタリティによって考えていることを表している。

 日本も先の大戦で、広大な領域を手中に収めたものの、それを確保するための航空機、艦船が足りなかったうえに、パイロットの十分な訓練ができなかったために戦争に敗れた。

これはランド・メンタリティ、つまり陸にばかり足をとられているランドピープルの「領土」を基本にした考えによって戦略を考えていたからに他ならない。

中国も同じ過ちを繰り返している。つまり、中国は戦略的思考ができないのだ。
人民解放軍の陸軍軍人の中には、先のマリタイム・パワーへの認識を正しく指摘しているものもいるが、習近平にはその情報が届いていないようだ。
かつてナポレオンは圧倒的な軍事力でヨーロッパを席捲していた。これに対抗して英国が中心となって反ナポレオン連合を結成した。フランス軍7万に対し、英国軍は2万ほどであったが、オランダ、プロイセンなど同盟政策をおこない、ハノーファー王国、ナッサウ公国など小国の軍隊をかき集めなんとか対抗できる勢力にしかならなかった。

だが、ご存知の通りナポレオンは大敗北を喫した。みんながナポレオンを恐れたからだ。

NATO戦略が成功したのも、みんながソ連を恐れたからだ。今は中国を恐れている。中国は国境問題でインドと紛争を繰り返しており、日本は尖閣諸島の領海に毎日のように中国公船が侵入している。一帯一路のサラ金政策、中共ウイルス騒ぎのマスク戦略などいまや全世界を敵に回しているが、ところが中国の夢世界の悪夢を垂れ流す習近平に全世界が怒っている。

第二次世界大戦後の国境を変更しようとする、世界秩序の挑戦者となっている。つまり、中国は昔の朝貢外交時代のように、同盟戦略など興味がなく、軍事力のパワーさえあれば、自分の言うことを聞くだろうという考えを改めようとしない。つまり、中国は現実の戦争という問題に向き合っていないし、向き合うことができない。

中国人は、軍事力を京劇のような、象徴的なものと考えており、実効性よりもハリボテを使って周囲を威嚇することが大事だと思っている。だから、本格的な戦争に対して其の準備ができない。また、海上戦闘における実戦経験が皆無であることは致命的だ。

ちょっと漏れ伝わった写真数枚を見てもダメージコントロールがまるで準備されていない。
                     
南シナ海でも、その戦略のなさは露呈している。中国は南シナ海に人工島を次々と造成して軍事基地化しているが、これらの人工島に配置された中国軍機や艦船は地下壕や掩体壕がないため、戦闘が始まったら三分後には全て破壊されるのだ。軍事的には無価値な基地で、意味がない。トマホークで穴が開けば埋める砂や土など珊瑚礁にはなく、そう簡単に補修することはできないであろう。

これまで中国が戦争に負けてきた理由もこれで、敵は象徴的なものではなく、現実だ、という認識を欠いてきたからだ。

p95-97

政治的に失敗したリーダーは対外戦争を開始する

共産主義体制下では、人民による「革命」が体制を変えることははとんどない。その代わりに、トップが中央政治局常務葺会のほかのメンバーや長老たちから批判を受け、「失業者が続出して人民から不満が出ているが、どうするつもりだ」と突き上げられることになる。

習近平も現時点では独裁者ではなく、常務委員会のメンヾノーの一人に過ぎない。彼らがまとまれば、議決で習近平を追い出すことも可能だ。

彼らは習近平の統治能力に愛想を尽かすか、習近平をスケープゴートとして解雇することによって、その責任を習近平一人に押し付けるだろう。社会問題が多発すれば、党の総書記であっても解雇される。一九八九年に天安門事件が起きた時、趨紫陽が失脚したのがその例である。

つまり、中国国内の経済・失業問題の深刻化は、新たにもう一人、習近平という名の失業者を生み出す可能性があるのだ。

自らのクビがかかった習近平は、対外政策を二の次にして経済最優先の姿勢を取らざるを得ない。ただし、問題解決に至らないとなれば、冒険主義のボタンを押すだろう。中国を注視する際には、この「ターニングボイン」の変化のサインを見逃さないようにすべきだ。

これまで述べてきたことをまとめると、われわれが注目しなければならないのは、中国の外交問題はすなわち内政問題であり、さらに言えば習近平自身の問題であるという点だ。

実際のところ、われわれには「中国」という相手はいない。ただ習近平という人物がいるだけであり、中国の動きは習近平が自身を中心に考えた結果、選択したものなのである。

習近平はよく毛沢東と比警れる。たしかに権力を自分に集中させようとして苛、終身国家主席として、独裁者の立場に近づいている。
                         
本来、習近平の立場は複数の常務委員のうちの一人でしかない。胡錦濤はその立場を守っていたが、習近平は二〇一八年三月に、自らの任期の撤廃でその構造を突き崩した。「firstsamong equals」、つまり「対等でありながら第一」という位置づけから抜け出し、「独裁者」への道を歩き出したのだ。

もちろん、この選択は習近平自身にも危険を及ぼす可能性がある。彼の〝同志″たちが集団で反発し、彼一人を失脚させる可能性もあるからだ。もし経済減速と失業率の増加が目立ってくれば、他の常務要点たちは習近平をスケープゴートにして排除しようと画策するだろう。

その時、対抗する習近平は、自身を毛沢東のような存在にして権力を保持するため、軍の掌握をさらに強める可能性がある。
p114-118

イージス・アショア「十年計画」の非現実性

最後に日本の防衛について、一つ注意しておきたいことがある。
私は今回の米中対立が、軍事的な「戟争」という形には至らずに終わると言ったが、それでも、日本の備えが完全に非現実的な方向に向かうのが我慢ならない。例えば、イージス・アショア(地上イージス)計画だ。

北朝鮮については次章で詳述するが、北朝鮮は現在、すでに日本に届くミサイルを複数保有している。もちろん数は多くはないが、核弾頭もある。まもなくその核弾頭を小型化してミサイルに搭載できるようになり、核ミサイルを実戦配備するかもしれない。

日本には北のミサイルの脅威から自国を守る権利がある。そして日本政府は、北の核の脅威から国民を守るために、複数のミサイル防衛システムを調達することができる。そのうちの一つが、日本がすでに運用しているイージスシステムだ。本来のイージス・アショアのシステム獲得方法を比喩的にいえば、海上自衛隊のイージス艦にドライバーを持って出かけ、ネジを外して陸上に持って行き設置する、というものだ。

ところが防衛省は、十年かけて最新式のレーダーシステムを搭載した、イージス艦に導入されているものとは別のイージスシステムを導入するという。これは科学の進歩という側面では意味のあることかもしれないが、日本人を守るという点ではまったくナンセンスだ。

冷戦時代の日本は、たしかにアメリカに守られた子供のような立場であった。それで生まれた余裕を、日本の防衛産業は国内の細かい注文に応えることや、最先端の科学研究へと振り向けてしまい、例えばイスラエルが対戦車ミサイルを百機購入している間に、ようやく一台の高性能戦車を製造する、という有り様になってしまった。

日本がミサイル防衛システムに本気で取り組むのであれば、いまあるイージス艦のシステムを外して陸上に設置すればいいだけだ。脅威が迫っているのに、十年計画で開発するのは論外と言える。それは科学の進歩の話であり、国防の話ではない。

しかも、開発しているテクノロジーが完成した時に、それが本当の意味で最新式となり、日本の置かれた現状に適合した装備になる確率はゼロである。IT技術やレーダーの技術の進歩は極めて速いからだ。

十年計画は「リアリズム」の完全な欠如だ。現実を完全に忘れている。第五世代のコンピュータの開発の話だったら悪くない。だが、国防というのはエンジニアが発明に取り組むような科学技術の開発ではない。実戦の溌に立つために、ごく短期で成果が求められる世界なのに、長期計画を立てるのは意味不明で、完全に間違っている。

ついでに車つ一点。日本にはまだ他にもできることがある。それは艦船に飛行機を積む空母のようなプラットフォームの廃止だ。日本に拠空母など必要ない。南シナ海では潜水艦があれば十分だ。

 空母の代わりに必要なのは、中古のボーイング747-400(超大型ハイテクジャンボ機)の内部を改装して、空対艦ミサイルや空対地ミサイルを五十発積むこと、つまりミサイル航空機にしてしまうことだ。

日本に求められているのは、アメリカが保有していない戦力を補完することである。ヘリ空母のような機能はすでにアメリカが持っている。

「風林火山」の心構えで中国に対抗せよ

われわれは中国との戦いに勝たねばならない。「勝とう」とか「試してみよう」ではなくて、確実に勝てる状態を確保するのだ。うまくやらなければ戦いは長期化するし、日本もニュージーランドもフィリピンも、中国の植民地になってしまうのである。そうしたことをいま、日本人は真剣に考えるべきなのだ。

中国に対する対応は、常に「反応的」(リアクティプ)でなければならない。この十五年の間に、中国は「1・0」から「3・0」 へと三度も国家の方針を変え、大国でありながら小国のように不安定であった。中国の進む方向は常に不確実で、予測不可能である。

だからこそ日本政府は、中国がことを起こすまでは慎重に、忍耐強く、「受動的な封じ込め政策」を行うべきである。

その一方で、仮に尖閣などに中国が上陸した際には、即座に自動的に発動可能な対応策をあらかじめ用意しておく必要がある。ことが起きてからアメリカに相談したり、対応を検討したりしていれば大きな失敗につながるだろう。

日本の有名な戦国武将である武田信玄は、孫子の兵法の 「風林火山」を重んじた。日本は平時において「動かざるごと山の如し」という姿勢を取るべきだ。そしてひとたび中国が有事を起こした際には、「疾きこと風の如く」の迅速な対応が求められる。


執筆中




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