就任して10日、世界中はトランプ新大統領が次々と繰り出す大統領令にただ茫然自失としている。
しかしながら、大統領令はトランプ新大統領が、選挙公約として掲げ、選挙活動を行い、米国民が正当な手続きを経て選らばてたのだ。そして、選挙公約をオバマ前大頭領と違い有言実行しているだけなのだ。
トランプ新大統領が連発している大統領令は、大いに問題はあるけれど、民主主義を尊重するならば、トランプに抗議する団体は民主主義を否定するテロリストと同列なのだ!かくもテロリスト予備軍を擁護するリベラルマスコミは米国を韓国のような情緒優先の約束事を守れないような国にしてしまうつもりなのだろうか?
韓国はテロリスト安重根を英雄とする国で、テロリストを英雄視することで、過激な意見を持ち、非民主主義的な行為が正当性を持つことになる。選挙ではなくデモで国政が覆すことが常態化すれば、国政は混乱しどこかの国のようになってしまう。
皮肉なことに反トランプを叫ぶ側が民主国家アメリカ合衆国を破壊する可能性がある。その延長線にはトランプ大統領暗殺の可能性を感じるのである。選挙期間中トランプ大統領の暗殺計画が盛んにささやかれた。
トランプ暗殺計画の信憑度 2016/6/12(日) 午後 11:31
大統領になるとシークレットサービスがつき暗殺しにくくなるからだという。
しかし、シークレットサービスが警護してもケネディは暗殺されたし、レーガン大統領も暗殺未遂事件に遭遇した。
トランプがCIAを必要以上に持ち上げている。噂では、何かしらの弱みを握られているとか、トランプ自身への暗殺計画だという話もある。ちょっと信じがたいが元CIA長官であったブッシュ前大統領(父)のケネディ事件関与に関する情報が昨年あたりからネット上に流布されている。まだ信憑性が高いとは思わないが興味がわく。
リンカーンとケネディ、レーガン暗殺の共通点がある。点と線だが、語れば陰謀論になってしまい、怪しいと言われても仕方がないのだが、考えさせられるものがある。
トランプ暗殺の可能性を信じるのは「『ようやく「日本の世紀」がやってきた』日下公人・馬渕睦夫著」を読んでからだ。
【夕刊フジ 】 2016/10/26 10:00
日本の未来を読み解くことに定評がある評論家で作家の日下公人氏と、世界の事象に精通する元ウクライナ大使、馬渕睦夫氏による初めての対談が実現した。
英国のEU離脱に始まる世界の大変動期を迎えた現代、グローバリズムの「ひずみ」と「きしみ」があちらこちらから聞こえてきている。この世界の成り立ちと、その背後にある巨大な金融ユダヤの存在について、両氏は喝破する。国家に金を貸し牛耳ってきた者が、歴史を作ってきた。だが、マイナス金利で世界は変わる。そして、その潮流の中で、日本型信用社会こそが理想だと説く。契約社会と信用社会の折り合いが絶妙なのだ。
「世界で今、まともな国は日本しかない」-本書に込められた、このメッセージこそ、現代の福音(ふくいん)となる。先行き不透明な時代に生きる現代人にとって必読の一書といえるだろう。
この第三章を読んでいただきたい。
日本人が考える国とユダヤ人が考える国はまったく違う
p72-75
馬渕 資本家、とくに金融資本家は、お金を回して利益を上げるにはどうしたらいいかだけにしか関心がなく、いい製品をつくることなどには関心がない。関心があるのは、人がつくった製品やお金を右から左に動かして、どう自分が儲けるかだけです。
だから世界経済は、どんどん悪くなっていく。実際、アメリカの労働者の実質賃金はどんどん下がっている。彼らは、雇用や消費などに関心がないからです。
共産主義も同じです。それは、「サプライサイドエコノミクス」(供給力を強めることで経済成長を達成できると主張する経済学)で、つまり、供給側の企業、生産者のことだけを考える経済です。
共産主義時代のソ連に赴任していたときに経験したことですが、企業に課されたのは、「生産量をこれだけ上げろ」というノルマだけで、需要や消費者のことは考えない。
供給が需要を決める。これでは、決して質のいいものをつくることはできない。
サプライサイドエコノミクスは、共産主義と同じ発想だから絶対に経済が発展しない。それは、自由な市場の実現のためには「政府による介入は不要」とする今の「新自由主義」の考えも同じです。ひところ、新自由主義が流行って、ハンガリーからのユダヤ系移民の子どもである、ミルトン・フリードマン(一九一二~二〇〇六年 アメリカの経済学者。マネタリズムを主唱して、新自由主義を代表する経済学者)などがもてはやされました。
大先生の前で恥ずかしいのですが、お金の供給量の多寡によって、経済を運営するというマネタリズム(貨幣供給量や貨幣供給を行なう中央銀行の役割など、経済の貨幣的な側面を重視する経済学の理論)なんて、ごまかしです。
雇用の維持や賃金を上げることをしないと需要が伸びないというのは当たり前です。
だから新自由主義方式でやったらダメなんです。私は、アベノミクスも、残念ながら間違っている点は、まさにその点で、いくら企業の減税をしても、経済はよくならないと思います。
彼ら(ユダヤ人)の発想から言えばそうなるのです。彼らはFRB(アメリカの連邦準備制度理事会 大統領が任命する七人の理事で構成され、そのうちの一人が議長として統括。中央銀行として公定歩合の変更などを行なう。実際のドル紙幣の発行などの中央銀行業務は下部組織である全米十二の連邦準備銀行が担当)を支配していて、通貨の供給量を握っているからです。
民間人である彼らが握っているから、彼らの好きな通りに通貨供給量を増やしたり減らしたりできる。それが新自由主義経済です。これは共産主義経済と同じことで、グローバル市場は一握りのエリートがすべてを支配するという体制になってしまう。
日下 歴史的には同じことは何回もありました。ユダヤ人は昔からいるのだから、同じことをやってきた。国家に抱きついて国家から儲けるというのは、そもそも十八世紀後半にフランクフルトのゲットー出身のマイアー・アムシェル・ロートシルト(ドイツ語読み、英語読みでロスチャイルド)が銀行家として成功して、その五人の息子、長男(アムシェル)がフランクフルト、次男(ザロモン)がウィーン、三男(ネイサン)がロンドン、四男(カール)がナポリ、五男(ジェームス)がパリと、それぞれに分かれて銀行業を拡大したときから同じです。
そのときやったことは、本にいっぱい書いてある。ただし、日本人はほとんど読んでいないんじやないかな。それを読めば、馬渕さんの言うことは「なるほど」となる。
私は銀行員だったから、ロンドンに支店を出したり、ニューヨークに支店を出したりすると、ユダヤ人がたくさん寄ってくる。彼らと一杯飲んだり食べたりして、それで、「ああ、彼らはこんな人間なんだ」とわかった。
日本人は国際感覚がまったくない。日本人は、国といったら同じように考えている。
彼らが考える国と日本人が考える国とは全然違う。日本人が考える国は、二〇〇〇年ぐらい前から続いていて、聖徳太子から千数百年以上続いていることが、みんな当たり前だと思っているから、何も考えない部分がある。
国家に金を貸して国家を牛耳る金融ユダヤ
p75-78
馬渕 言ってみれば、結局、世界史はなにかというとユダヤ史なんです。
一九九一~九三年まで欧州復興開発銀行初代総裁を務めたジャック・アタリ(一九四三年~ アルジェリア出身のユダヤ系フランス人。フランスの経済学者、思想家、作家、一九八一年~九一年フランソワ・ミッテラン大統領の補佐官)は経済学者と言われていますが、金融ユダヤ勢力の世界計画を代弁しているだけなのです。逆に言えば、彼の著述や発言を読めば、彼らがどう考えているかというヒントになる。彼は本の中で「国家の歴史は債務の歴史だ。国家は債務、つまり借金によって栄え、借金によってつぶれる。その繰り返しだ」と言っています。
事実そうなのですが、それはびっくり返してみれば、国家の歴史は、国家に金を貸す者の歴史ということになる。では、誰が金を貸しているかというと、ほとんどはユダヤ金融勢力です。
ユダヤ金融勢力は国を持っていないから、国家に金を貸して、その国家を牛耳る。
その走りは「イングランド銀行」(イギリスの中央銀行 一六九四年に設立)です。
今は別にユダヤ資本の専売特許ではないですが、彼らの金の貸し方は、敵味方の両方に金を貸すということです。
イギリスで言えば、ピューリタン革命(一六四〇~一六六〇年にイギリスで起こった革命。クロムウェルらピューリタンを中心とする議会派が一六四九年国王を処刑し共和国を樹立。クロムウェルの革命独裁を経て、一六五九年彼の死後、共和国は崩壊し、一六六〇年に王政が復活)があって、チャールズ一世が斬首され、息子(のちのチャールズ二世)はフランスに亡命した。
クロムウェルを扇動して、チャールズ一世を処刑させたのは、オランダなどにいたユダヤ系の金貸し業者です。ところがそういう勢力がフランスに亡命したチャールズ二世に金を出してやり、のちにイギリスの国王に戻している。彼らは、そういうことを平気でやっている。
我々はクロムウェルのピューリタン革命は、「イギリスの民主主義の実現だ」などと教えられていますが、あれはユダヤ人がイギリスに合法的に戻ってきた革命だったということです。ヒレア・ベロック(一八七○~一九五三年 フランス系イギリス人の作家、歴史家、社会評論家)など、イギリスでユダヤの歴史を勉強している人がそう言っています。
日本人は、歴史教科書でイギリス史の重要なポイントとして習うのはピューリタン革命と名誉革命(一六八八~一六八九年)ですが、そんなことよりも重要なことは、一六九四年にイングランド銀行ができたことです。
これはユダヤ人の金融業者が当時のウィリアム三世に、フランスとの戦費(当時イギリスはフランスと交戦していた)を賄うために、百二十万ポンドの金を貸して、その代わり百二十万ポンドの通貨を発行する権限を得たのです。
王様はなにもわからないから、「どうぞ」と。これが世界の悲劇のはじまりです。以後、金貸し連中が民間人支配の中央銀行をつくるというのが、世界の歴史になっていった。
金を貸す者が歴史をつくつてきた
p78-81
馬渕 アメリカの中央銀行に当たるものは、もともと「イングランド銀行」を真似た、公債と統一通貨を発行する「第一合衆国銀行」を、一七九一年に初代財務長官のアレキサンダー・ハミルトン(一七五五~一八〇四年)が二十年の期限付きで、つくりました。その資本金一千万ドルの株式の八〇%の八百万ドルを民間、二〇%の二百万ドルを国が持っていた。「アレグザンダー・ハミルトン伝」副題:アメリカを近代国家につくりあげた天才政治家 ロン・チャーナウ著[日経BP社](上)(中)(下)を読了して。
「第一合衆国銀行」は一八一一年に期限が切れたのですが、アメリカ議会は更新しなかったのです。そこで一八一二年に米英戦争(一八一二年六月~一八一四年十二月 「第二次独立戦争」とも呼ばれる)が起こった。これは明らかに、アメリカ政府に借金をさせるために起こった戦争です。中央銀行をもう一度樹立させるために起こした戦争で、二年間戦って、結局アメリカは借金で首が回らなくなって、一八一六年に、同じ条件で「第二合衆国銀行」ができたのです。その期限がまた二十年です。
一八三六年に期限が来た。そのときに、あくまで反対したのが当時のアンドリュー・ジャクソン第七代大統領(一七六七~一八四五年 任期一八二九年五月~一八三七年三月)です。アンドリュー・ジャクソンは、最後まで認めなかったから、彼がアメリカの大統領史上最初の暗殺のターゲット(一八三五年一月三十日の暗殺未遂事件)となったのです。銃が不発だったから助かったのですが、その犯人であるリチャード・ローレンズは精神異常者ということで片付けられました。
アメリカ史は、イギリスの金融資本家が、いかにアメリカの金融を支配するかとい
う歴史でもあったのです。ところが世界の歴史家や国際政治学者は勉強していないから、絶対に、このことを言わない。
だから、なぜ南北戦争(一八六一~一八六五年)が起こったかもわからない。一言でいえば、アメリカが強大化することを恐れたイギリス(シティ)が南部諸州をたきつけて合衆国から離脱させようと図ったのです。ロンドン・シティは南部連合に戦争資金を高金利で融資しました。これに対し、北部のエイブラハム・リンカーン(一八〇九~一八六五年 第十六代アメリカ大統領 任期一八六一年三月~一八六五年四月)はシティからの借金を拒否して、自ら政府紙幣を発行しました。面白いことに、南北戦争が起こって、リンカーンを支援したのはロシアです。当時のロシアのアレクサンドル二世(一八一八~一八八一年 在位一八五五~一八八一年)がリンカーンを支援しています。サンフランシスコとニューヨークに軍艦まで派遣しています。
だから、金を貸す者が歴史をつくってきたといえます。そういうことをジャック・
アタリが公言しているのですが、誰もそれを読みきれない。
日下 日本の金融は”優等生”だから、そういうものがわからないからね、だからわからせるには、だいぶ書かなければいけない。
2009/10/14(水) 午後 11:33
なんという皮肉か❗暗殺されたリンカーンはユダヤ人の利益に敵対し、ロシア皇帝に支持友好関係者にあった❗なんということだ、トランプ大統領は暗殺される可能性が高いではないか!
政府が通貨を発行しても問題ない
p81-82
馬渕 政府の税収が不足したらヽ支出を抑制して緊縮財政にするか、国債を発行して借金をするしかないとヽ我々も洗脳されているから、そう思っているわけですよ。
しかし、もうひとつある。政府が円を発行すればいいのです。そうしたら全部解決する。こういうことを言うと、経済学者は、「そんなことをしたら日本はハイパーインフレになってヽとんでもなく円の価値がなくなって、世界から総スカンを食らう」と言って、みんな揃って反対するわけです。
前述しましたが、リンカーンが、一八六二年から一八六三年にかけて、政府ドル四百五十億ドルを直接発行しました。最終的には、彼はそのために暗殺されました、が、アメリカは決してハイパーインフレになっていない。
当時、ロンドンタイムスが、「政府が通貨を発行なんかしたら、その国は借金がな
くなって繁栄する。世界の富はアメリカに集まる。そういう政府は倒さなければならない」と書いている。
ということは、政府が通貨を発行すれば、その国の借金の問題は全部解決する。もちろん政府はしっかりしていなければいけない。勝手に増刷したらインフレになりますが、生産性の範囲内で増刷すればいい。しかし、日本の経済学者はそういうことを言わない、言えないんですよね。
日下 だってみんな、貧乏育ちなんだよ、本当に。
日銀券とはなに
p82-86
馬渕 日銀の場合は、四五%しか民営化されていないと言うことも可能ですが、日銀券とは、要するに政府機関でない一銀行が発行してくれた銀行券です。それをありかたく我々は使っている。
日下 私か銀行の企両部にいたときに、日銀から「来月何日、朝何時に検査官が行くから、金庫の前にずらっと並んで待っていろ」という手紙が来る。「金庫を開けて待っていろ」というのは、べらぼうな話なんだよ。だから「これは確かに日本銀行から来た手紙である」、「なぜうちの銀行が、その命令を聞かなければいけないのか」ということまで、私は調べた。
結局その手紙には日本銀行総裁の印という印が押してあるわけ。これが偽物か本物かを、私か鑑別して、「これは本物に間違いない」と私か書いて自分で判を押した。そこまで働いたやつは、過去ひとりもいないんだよ。だけど私は係になったからやったのですけれどね。
そのとき、「私かどうやったかわかりますか」と日銀の理事に聞いたら、ひとりもわからない。「あんたらが印刷して日本中に配っている銀行券ですよ。それ、か本物だというのは、日銀総裁の印が押してあるというだけです。自分の持っている千円札に、日銀総裁の印、かおるから、それと比べて、千円札と同じハンコです」と。
日銀理事が「へーえ」と信じない。日銀総裁の印が押してあるのを私が疑って確かめるなんて思っでいない。
バンクというのは、ユダヤ人が道にテーブルを出して、そこに流通しているお金をザーツと並べておく。それが堤防(イタリア語のbanca)のようになっているからバンクという。それで、人が来たら両替してやるというのがはじまりなんだ。
日本銀行も、最初はそういう民間の銀行なんだよ。お役所の金は一円も入っていない。田舎の親戚が「日銀の株を買った」と言っていた。それを額に入れて、「日銀の株主だぞ」と威張っていた。
馬渕 当時は一般の人が買えたんですか。
日下 買えた。
馬渕 今は株主が誰かわからないですよね、誰が持っているのか。
日下 それはわかりません(日銀はジャスダックに上場。五五%は政府所有、議決権はなし、株主配当は五%以下。お札を発行しているところは日本銀行、硬貨を発行しているところは日本財務省造幣局)。
馬渕 そうですか。
政府が円を発行することの是非について、もっと真面目に議論すべきです。ところが、そんなことしたらとんでもないことになると、頭から否定するわけです。それが一種の洗脳なんです。
市場というのは、インサイダーが取り仕切っている。我々が儲けようとして株をやるのは、絶対やめたほうがいい。儲かるはずがない。情報は彼らが独占している。市場経済が民主的というのは、全部嘘です。
インサイダーが取り仕切って、アウトサイダーにはわからないような仕組みにして、アウトサイダーから金を集めて、アウトサイダーの金を奪っているだけです。
フリードリヒ・ハイエク(一八九九~一九九二年 オーストリアーウィーン生まれの経済学者、哲学者)など、世界の著名な経済学者が「市場の選択」などと言って、「みんなが市場で選択をすることによって経済がうまくいくのだ。だから、政府は介入してはいけない」と言っている。
それはまったくの嘘で、選択をするにしても、情報が不公平です。私か持っている情報と、インサイダーの持っている情報は、格段の差かおる。だから私か正しい選択をできるはずがない。それが市場の実態です。
ジャック・アタリが「市場の力というのはマネーの力なのだ。だから市場の勝利はマネーの勝利であって、それは個人主義の勝利だ」と言っている。なぜ、市場の勝利が個人主義の勝利なのかということになると、我々にはまったくわからない。
日下 それは、私は戦争中を知っていて、日銀券は流通を断られたことがあったからわかる。昔は、たとえば陸軍が馬を買うために、農家に日銀券を渡したら、「こんなものはいらない。それより馬の餌をくれ」という時代があった。
我々が「米とか豆とか売ってくれ」と買い出しに行く。すると、農家は「日銀券の
代わりに着物でも持ってこい」と。だからみんな嫁入りのときの衣装などを農家へ
持って行く。そこで、農家へ行くと、嫁入りのための着物がいっぱいめった。
そのころは、日銀券は流通を拒否された。流通しだのは着物などだ。このへんから通貨の話を書かないと、「EUがどうした」といっても、みんなわからない。
ユダヤの意図に背いた人間は、みなつぶされている
p87-98
馬渕 今のお話は非常に面白くて、アドルフ・ヒトラー(一八八九~一九四五年 総統在任期間一九三四~一九四五年)は、ホロコーストなどで我々も学校で極悪人と教えられますが、必ずしもそうではない。
そんな極悪人が、なぜアウトバーン(ドイツの高速道路 一九三三年首相になったヒトラーは、失業者雇用促進のため、全長七千キロにおよぶ「帝国アウトバーン」計画を発表)をつくることができたのかということです。アウトバーン建設に参加した労働者は一九三三年末には千人以下でしたが、一九三七年には約十万人、一九三八年には約十二万人に達しています。それによって、ドイツはワイマール共和田の混乱から抜け出して、経済発展をすることができた。
それがなぜ可能だったのか。そのひとつが、今、先生がおっしやったように、ヒトラーは物々交換で貿易をやったからです。お金を使わずに経済活動をやられたら、お金を発行している人が困る。
ヒトラーはそういう意味ではドイツ国民のためになることをやった。やったがゆえにつぶされた。これが歴史の皮肉というか逆説ですよ。国民のためにやった人は、みんなつぶされた。日本でも田中角栄がつぶされたのは、基本的には同じです。
それまではヒトラーは英米の金融資本家が育てたんです。だから、育ててつぶすということだったかもしれませんけれど。
J・F・ケネディ大統領(ジョン・フィッツジェラルド・ケネディ ー九一七~一九六
三年 一九六一年一月に第三十五代アメリカ大統領に就任)が在任中の一九六三年十一月二十二日にテキサス州ダラスで暗殺されたのは、リンカーン同様に、政府が紙幣を発行したからです。
一九六三年六月四日にケネディは政府紙幣の発行を財務省に命じました。その紙幣はFRB発行の銀行券とほぼ同じデザインで、ただFRBのマークの代わりに「United StateS Note(政府券)」と印刷してあるものです。二ドル札と五ドル札を発行し、次に、十ドル札、二十ドル札を刷っていこうとしたときにケネディはテキサス州ダラスで暗殺されています。
ケネディは最初からFRBに対する問題意識があったのでしょう。通貨発行をめぐる争いがケネディ暗殺の背景にあったということは通説にはなっていませんが、財務省によって発行された総額四十二億ドルの政府券は、ケネディ暗殺後、副大統領から大統領に就いたジョンソンによって速やかに回収されています。
日下 そう、すぐに回収されてしまった。
秘密裡にできたFRB
p89-93
馬渕 前提としては、アメリカのドル発行の権限を持っているのはFRB、すなわち連邦準備制度理事会のもとの連邦準備銀行ということがあります。
これは一〇〇%、民間銀行です。株主は公開されていないのですが、ゴールドマン・サックス、J・P・モルガン、チェース・マンハッタン銀行、ロスチャイルド銀行など、アメリカやイギリスの大手銀行です。
アメリカ政府が、たとえば十億ドルが必要だとなったら、アメリカは十億ドルの国債をFRBに預けてドル紙幣を発行してもらう。国債なので利子が付くので、FRBは、なにもしなくても儲かる。一九一三年に、そういう仕組みをつくったのです。
日下 秘密の島へ行って、そこで銀行設立株主総会をやった。
馬渕 一九一〇年十一月二十二日にTJ・P・モルガンが所有するジョージア州の沖にあるジキル島クラブで、秘密会議が聞かれて、FRB設立についての計画が討議されたのです。彼らは汽車で移動したのですが、新聞記者など誰にも知られないようにバラバラに乗り込んで現地に行った。
そのメンバーには、J・P・モルガンの創設者のジョン・ピアポント・モルガンなどの銀行家と、ロスチャイルドの代理人ポールーウォーバーグという有名なドイツ系ユダヤ人や共和党上院議員で院内幹事のネルソン・オルドリッジ(娘がジョン・ロックフェラ・ジュニアと結婚している)が入っでいます。
当時はウッドロー・ウィルソン大統領(一八五六~一九二四年 第二十八代大統領 任期一九一三~一九二一年)で、金融のことは何もわからない人だから、「署名しろ」と言われて署名し、それでできた。
ケネディは虎の尾を踏んだのです。同じように踏みそうになって、暗殺未遂になったのがロナルド・レーガン(一九一一~二〇〇四年 第四十代大統領 任期一九八一~一九八九年)です。一九八一年三月三十日に起こったレーガンの暗殺未遂も不思議な事件です。
銃撃した犯人は、ジョン・ヒンクリーという、女優のジョディ・フォスターの追っかけで、彼がやったということになっています。しかし、どう考えてもおかしい。彼も「精神の病気にかかっており、責任能力がない」との判断で一九八二年六月に無罪放免になっています(その後、強制隔離入院させられ、二〇一六年七月釈放が許可された)。
レーガンは大統領選挙のときから、「FRBがなぜ必要なのかがわからない」と言っていた。当時はFRBの議長はポール・ボルカー(一九二七年~ 一九七九~一九八七年FRB議長)で、レーガンは大統領になってから、彼と話をしようと言っても、ボルカーが応じなかった。
当時の記録を読んでみると、リーガンという財務長官のオフィスにレーガンが出向いて、そこにボルカーも来て、そこで会って話をしたという。アランーグリーンスパン(一九二六年~ 一九八七年~二〇○六年FRB議長)が自分の回顧録の中で、そのときに、レーガン大統領が開口一番、「自分はよくFRBがなぜ必要なのかと質問されるけれど、なぜなのか」と質問して、ボルカーが飛び上かったという話が出てきます。
実際どのような会話があったのかわかりませんが、「最後にはふたりは協力するようになった」と書いてあります。つまり、レーガンは言い含められて、「FRBに手を突っ込むな」と言われたと思うんです。
だから、レーガノミクスというのはなにかというと、つまりボルカーに好きにやらせたということです。どの大統領のもとでも、FRBの議長は好きにやるのですが。
そこでボルカーが高金利政策をやって、世界からドルを集めて、それでアメリカのインフラ投資がなくなってしまった。当時、私が勤務していたニューヨークの道はデコボコでひどかったoそれがレーガノミクスなんです。高金利をやれば、世界の金が集まってくる。その代わり、金を借りて投資する人がいなくなってしまう。
それで一九八〇年代はじめにブラジル、メキシコなど中南米諸国が高金利で増加した金利負担で対外債務の返済が困難になるなどの財務危機、が起こったのです。日本では一所懸命、いかに中南米の銀行を救うかなどとやっていた。バカらしい話で、救うために日本、が出した金はみんなウォールストリートに行ってしまっていたのです。
マイナス金利で世界は変わる
p93-95
日下 今年二一〇ニ八年)が本当に画期的な年だというのは、マイナス金利だから、そういうメカニズムが全部壊れてしまう。
馬渕 FRBは金利を上げたいけれど、もしLげたら、世界経済に影響するから上げるに上げられない。しかし上げなければ、彼らは儲からない。マイナス金利になったら、ドルを発行するたびに自分の持ち分か減っていくことになる。
日下 日本は、政府が五〇%以上の株を持っている日本銀行という原子爆弾を持っている。
馬渕 どんどん金融緩和して世界の金利を下げれば、金融資本家が儲からなくなる。通貨を発行している中央銀行が儲からなくなる。
私は今回のイギリスの離脱を奇禍として、今の金融システムを廃止するというと大げさかもしれないけれども、少なくとも改革する契機にすればいいと。つまり、民間の中央銀行はいらない。
日下 すると、これからの百年はどんな百年になるのか。この根本的な違いは日本のゼロ金利なんだ。
利息をもらえたのが逆に出さなければいけない。大逆転をすでに起こしているのに、だいたいそれを言う学者がいないのはおかしい。
馬渕 彼らが今まで勉強してきた経済学が成り立だなくなっているからでしょうね。
日下 地域通貨だけでいい。ヨーロッパにおける地域通貨って面白いよ。
イギリスで言うと、真っ平らな土地だから、道路をつくるより運河を引くほうが簡
単なんです。そこに、細長いボートが浮いていて、そこで寝泊まりする人もいる。
ころどころに「タバン」という、飲ませたり、食べさせたりする旅館兼食常がある。
この名称はギリシアーローマの時代から続いている。ターバンでも良い。
そこが回数券を発行すると、これが通貨。だやら地城通貨のはじ1りはタバン。大体庶民はそれで暮らせる。
馬渕 おそらく地域通貨は貯金しても意味がない。しかもその地域以外では通じないから、地域の中で消費する。
日下 だから「また来週飲みに行くから」と言うんだな(笑)。
馬渕 今、為替の取引で儲けているということ自体が、実はおかしい。つまりお金が商品になっているわけです。お金は商品であってはいけない。でも、そういう基本的なことは、今、まったく議論しない。
地域通貨は、銀行に持っていっても預金として受け入れてくれない。使うだけですから。そのもとに戻ればいい。すると利子もなくなる。そうすると銀行業が成り立だなくなるのですが、それでいい。
日下 こんなにいらないものね。
戦争は金貸しの金儲けのため
p96-98
トランプ大統領が暗殺されるかもしれないと考えるのは、当然の帰結である。
馬渕 利子というのは、結局我々が洗脳されていて、そういうものだと教えられている。「今使わずに、あなたにこの金を貸すから、自分が使えなかった代償として、その分だけ余計に返してもらう」というわけですよ。
それなら、他のものでも、何を貸しても、本来そうなるはずですよね。でも、他は
別にそうならない。友人に自動車を貸してもらっても、ガソリン代を返せばいいだけで、自動車にプラス利子を付けて返す人はいない。せいぜい、お礼をするだけですね。
ところが、なぜ通貨だけはそうなのか。それは通貨というものを発明した人が、そういうものだと最初に決めてしまったのでしょうね。これは紀元前にまでさかのぼるのですが。
日下 これを面白おかしく書いていけば、明治維新のころ、西郷隆盛の軍隊がストップして、全然動かなくなって、江戸城に入れなかった。それは金がなくなったかららしい。
その金を三井組と小野組とかが出さなかった。それで勝海舟と相談して、ともかく「金をちょっとくれよ」と。それで入城した。別に秘密でもなんでもない。
馬渕 あの会談はそれだったんですか。
日下 そう。
馬渕 その勝海舟も面白いことを言っている。『氷川清話』『海舟座談』などを読みましたが、彼は何度も「外国から借金はしてはいけない」と言っている。だから勝海舟こそ、日本の救世主だったと私は思う。
あのとき、ご承知のように、フランスが幕府に金を貸そうと言った。それを断った。
もしフランスから金を借りていたら、日本の国内で内戦が起こって、英仏の代理戦争をやらされていた。そこでジャック・アタリが「借金をさせれば、その国を牛耳ることができる」と言っていることに結びつく。だから、私は明治維新の英雄は勝海舟だと思いますよ。
戦争をするのに膨大な金が必要になる。資金が足りなくなるから、誰かが金を貸す。第一次世界大戦も、第二次世界大戦も、要するに金儲けのための戦争なんです。こういうことを、我々は一切教えられない。
日下 歴史家も経済学者もみんな貧乏人の子供。家が金持ちだったという人はいないからね。だから実感が湧かないんだろう。湧かん人は黙っている。
馬渕 戦争というのは、お金のため、つまり儲けるためにやってきた、やらされてきた。戦争というのは、挑発に乗ってやったら、バカらしいんです。