
昨日騎士団長殺しを読み終えた。
個人的には面白かったが・・・おそらく世間からは駄作だとバッシングされるだろう。
爆笑問題の太田が上から目線で村上春樹を批判してインテリぶる醜い姿が容易に想像できる。わたしもこれでノーベル文学賞が取れるとはとても思わない。
だが、世の中年の男性にとって、もしかしたら私個人の意見にすぎないかもしれないが、小気味よく読めて、けっして駄作だとは思わない。私の期待を裏切らなかった。いつもの村上春樹ハードボイルドワンダーランド劇場であった。
だが、まだ1回しか読み終わっていない。また何回か読み直してみようと思わせる作品だが、ノーベル賞を取ろうとして背伸びして、哲学やら人生論、男女関係のありがたい話、ホラー小説、エロ小説、ファンタジー小説、沢山の伏線を引いて、話を盛っておきながら、最後は取集がつかなくなって、爆死したようにも思えるのだ。
アリスインワンダーランドのように夢落ちでしたジャンジャンではないぶんマシであったが、・・・・ヤバイヤバい、すいませんここからネタバレになるかもしれませんので、未読の人で、知りたくない人はここで読むのを止めてください。
ここからは、既に一読した人だけ読んでください、既に全国には100万人近くのハルキストのうち50万人位は土日のうちに読み終えているでしょうから・・・
個人的仮説だが、秋川まりえは、雨田具彦の家とまりえの家を繋ぐ道は、メタファーが通る穴倉の一部である設定であって、本当はその異世界で、父親が騙されている邪悪な新興宗教のメタファーに捉えられているという当初構想であったのではないかと思う。
ところが、なんだよ~あまりの世俗的なネタバレ、イデアだのメタファーだの登場したあげく、ふざけんなというまりえの隠れ場所。
結局、騎士団長の悪戯に付き合わされて、大騒ぎしただけだった・・・
南京事件やアンシュルスも何も直接的に物語に影響がなかった・・・なんだよ~
思うに、村上春樹は自分ではノンポリだと思っていても、東京裁判史観が身についてしまい覚醒できないままの団塊の世代の代表なのだ。村上春樹より10歳以上歳下のDdogと同い年の免色渉からみれば、赤く染まっているのだ。
執筆中















最高に面白かった、上巻を二晩で読むと、下巻はジェットコースーターのように1晩で読み終えてしまう。最高のエンターテイメントです。
リチャード・ノーマン・パール (Richard Norman Perle,
ニクソンはいつもの陰気な表情でテレビの画面に現れた。 

「その建物は『塔』と呼ばれた。彼はアフリカを旅行したときに目にした部落の小屋に似せて、それをデザインしたんだ。ひとつも仕切りのない空問に生活のすべてが収まるようにした。とても簡素な住居だ。それだけで生きていくには十分だと彼は考えた。電気もガスも水道もなし。水は近くの山から引いた。しかしあとになって判明したことだが、それはあくまでひとつの元型に過ぎなかった。やがて『塔』は必要に応じて仕切られ、分割され、二階がつくられ、その後いくつかの棟が付け足された。壁に彼は自らの手で絵を描いた。それはそのまま個人の意識の分割と、展開を示唆していた。その家屋はいわば立体的な曼荼羅として機能したわけだ。その家屋がいちおうの完成を見るまでに約十二年を要した。ユング研究者にとってはきわめて興味深い建物だ。

