Ddogのプログレッシブな日々@ライブドアブログ

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タグ:物理学


2013.9.30 
 ハーヴァード大学とMITのチームが、質量をもたない光子を相互作用させ、結合させて「分子」を形成することに成功した。量子コンピューティングへの応用が期待されるほか、将来的には光を使って3次元構造が作れるようになるかもしれない。
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 ハーヴァード大学とマサチューセッツ工科大学(MIT)の物理学チームが、光子を結合させて「分子」を形成することに成功した。これまでは純粋に理論上のものだった、物質の状態だ。

「われわれが知る光の特性のほとんどは、光子が質量をもたず、相互作用しないことに由来する」と、ハーヴァード大学で物理学を研究するミハイル・ルーキン教授は述べる。「今回われわれは特殊な媒体を作りだし、その中で光子同士が強く相互作用し、それによって質量をもつかのように振る舞い、結合して分子を形成させられるようにした。このような光子の束縛状態(bound state)は、以前から理論上では議論されていたが、これまで実際に観測されたことはなかった」

研究チームは、真空室に、金属元素であるルビジウム原子を満たし、絶対零度近くまで冷却した(原子を、ほぼ静止状態にした)。そしてこの原子の雲に、ごく弱いレーザーを使って光子を照射した。原子の雲に入ると、光子はエネルギーを失い、劇的に減速した。
ふたつの光子を一度に照射すると、雲を通り抜けて出てくるときに、結合してひとつの分子を形成していた。これは光子が、雲の中で通り過ぎる原子と、エネルギーを交換することによって生じる。

「量子情報を運ぶ上で、光子は現在、考えられる限り最良の手段であるため、今回の成果は、より大きな枠組みでわれわれの研究に役立つものだ。これまでは、光子は相互作用をしないということが障壁になっていた」

光子の相互作用を可能にする今回のプロセスは、量子コンピューティングの開発や、従来のコンピューターの消費電力問題への応用等が期待される。将来的には、光から、結晶のような3次元構造をつくりだすことも可能になるかもしれない。
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スター・ウォーズのライトセーバーやガンダムのビームサーベルが実現するかもしれない!

9月30日光を波ではなく光を分子を形成することに米マサチューセッツ工科大学(MIT)とハーバード大学の研究チームが基礎原理の実験に成功とのニュースが科学誌サイエンスに発表された。光は波(波動)としての性質と、粒子としての性質を同時に併せ持っている。しかしこれまで仮説の中にだけ存在していた光物質が現実に観測されたのは初めてである。

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「光は粒子なのか?それとも波なのか? 」 この問題は20世紀前半まで、大きな問題として科学者たちを大いに悩ませた。なぜなら、光が波であるとしなければ説明できない現象(たとえば光の干渉、分光など)と、光が粒子であるとしなければ説明できない現象(たとえば光電効果など)が存在していたからである。

光を構成する光子は、一般的な物質のように検知可能な質量は持たず、互いにくっつき合うこともない。レーザー光線を交差させれば光子は互いの間を突き抜ける。
スターウォーズのライトセーバーのように鍔迫り合いは現実的ではないと思った。

「光は粒子でもあり波でもある。粒子と波の両方の性質を併せ持つ、量子というものである」とされるようになり、「光は〈粒子性〉と〈波動性〉を併せ持つ」とも表現されるようになった。

しかし実験で作り出した光粒子は、従来の光の挙動と異なり、ライトセーバーのような性質を持つという。
金属の一種であるルビジウムの原子を真空空間に送り込み、ここで形成された金属の雲をレーザーで絶対零度に近いマイナス約268度まで冷却して、原子をほぼ静止状態にした。この原子の雲に光子を照射すると、通常の光のように突き抜けることなく、一般的な物質と同じように原子に衝突。この過程で光子が減速し、互いにくっつき合って分子を構成した。
物質化というより凍らせたような気がしますが、いずれは光の結晶を作り出すことも可能になるかもしれない。

人間が頭で考えることは、すべて実現可能である」、天才物理学者アルベルト・アインシュタイン名言を残している。SFは実現可能という仮説はある種説得力がある。





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2012.07.05 Thu posted at: 10:55 JST
(CNN) 欧州合同原子核研究機関(CERN)は4日、質量の源の解明につながるといわれている「ヒッグス粒子」と性質が一致する新しい粒子を発見したと発表した。

「自然を理解する上で画期的な節目にたどり着いた」と、CERNのロルフ・ホイヤー所長は述べた。CERNは世界最大級の粒子加速器である大型ハドロン衝突型加速器(LHC)を使い、ヒッグス粒子の探索にあたってきた。

ただし、今回の発表は暫定的なもので、さらなる検証が必要だという。CERNは声明で「今回の観測結果の全体像は今年後半に明らかになるだろう」としている。

ヒッグス粒子は1960年代に、英物理学者のピーター・ヒッグス氏らが素粒子がどのように質量を獲得したのかを説明する理論の中で提唱された。

素粒子は、いわゆる「ヒッグス場」を高速で飛び交っているが、その間にヒッグス粒子を引き寄せる。その量は素粒子によってさまざまだ。

パーティーで例えれば、知り合いが少ない客は誰にも気づかれずに部屋の中を急いで横切ることができるけれど、人気者はたくさんの人(つまりヒッグス粒子)を引き寄せるから、ゆっくりとしか動けないことになる。

ヒッグス場における素粒子の動く速さも同じこと。ある素粒子は多くのヒッグス粒子を引き寄せ、その分質量も大きくなる。

ヒッグス粒子はノーベル物理学賞を受賞した米物理学者のレオン・レーダーマン氏の著書の題名から「ゴッド・パーティクル(神の粒子)」とも呼ばれる。ヒッグス粒子は検出が非常に難しく、レーダーマン氏は当初、「ガッデム・パーティクル(いまいましい粒子)」というタイトルにしようとしたともいわれている。


2012.7.5 00:14 [科学]
 ヒッグス粒子とみられる新粒子の発見は、素粒子物理学の新たな時代の幕開けを告げる画期的な成果だ。「最後の粒子」の存在が確定すれば近代物理学の金字塔である「標準理論」が完成し、物質に対する理解の正しさが証明されることになる。物理学の偉大な勝利が目前に迫った。

物質の究極の姿と基本法則を探る素粒子物理学は20世紀初頭以降、アインシュタインの相対性理論とハイゼンベルクらの量子力学を土台に発展してきた。

日本も湯川秀樹、朝永振一郎、小林誠、益川敏英の各氏らが大きく貢献し、世界で20人以上がノーベル賞を受賞。1970年代に確立された現在の標準理論は、多くの実験で正しさが厳密に証明されており、人類の英知の結晶といえる。

素粒子は物質をつくる12種類と、物質に力を伝える5種類の計17種類がすでに確認済みだ。しかし、標準理論の重要な骨格となるヒッグス粒子だけが見つからず、半世紀近くにわたり大きな課題になっていた。

標準理論が完成しても、それは素粒子物理学の「第一章」の完結にすぎない。宇宙を構成する物質のうち、標準理論で説明できるのは全体の4%だけで、残りの96%は正体不明の暗黒物質や暗黒エネルギーが占めているからだ。ヒッグス粒子の性質を詳しく調べれば、暗黒物質の有力候補とされる未知の素粒子の手掛かりが得られる可能性があり、素粒子研究は標準理論の枠組みを超える世界へ一歩を踏み出すことになる。

また、宇宙初期の急膨張がビッグバンの引き金になったとするインフレーション理論でも、ヒッグス粒子は重要なカギを握る。粒子の「発見」は物質や時空の本質に迫る新たな物理学を切り開いていくだろう。(長内洋介)


2012.7.5 21:21
 万物に質量を与え「神の粒子」とも呼ばれるヒッグス粒子の観測装置には、日本企業の先端技術が数多く採用されていた。特に超電導磁石を作る素材技術、素粒子を観測するセンサー技術で貢献度が高く、日本企業は技術で観測を支えた。

実験では「大型ハドロン衝突型加速器(LHC)」で陽子をほぼ光速に加速して衝突させ、その際に飛び出す素粒子を検出器でとらえる。陽子の加速や方向付けには強力な磁石が必要だ。

LHCには2千台近い超電導磁石が設置され、装置の心臓部となっている。膨大な量の超電導線材が用いられたが、その半分近くは古河電気工業が納入した。JFEスチールや東芝も超電導磁石用の鋼材やコイルを納入し、実験を支えた。

素粒子検出の心臓部には、同分野の実験で多用される光電子増倍管など浜松ホトニクスのセンサーが採用された。「LHC用に開発した特殊仕様」(同社)で、まねのできない高感度センサーの設置台数は合計2万6000台にも及ぶ。

クラレは検出部周辺で放射線などを測定する特殊プラスチックファイバーを提供。通信用に開発したものの、普及しなかったが「思わぬところで役に立った」(同社)という。
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上の写真はCGではなくユカタン半島のフラミンゴの群れの写真。偶然のショット

神様は宇宙そのもの、宇宙の存在こそ神そのものかもしれない。
ヒッグス粒子が神の粒子というのは些か大げさな言い方だと思いましたが、ヒックス粒子は神様の破片であるような気もします。

ヒッグス粒子を発見されると結構気に入っている宇宙ホログラム理論はどうなるのであろうか?素人の私にはまるでわからないが、ホログラフィック宇宙論は修正が必要となるような気がする。


 
「ホログラフィック原理」と呼ぶ理論によると,宇宙は1枚のホログラムに似ている。ホログラムが光のトリックを使って3次元像を薄っぺらなフィルムに記録しているように,3次元に見える私たちの宇宙はある面の上に“描かれた”ものだ。はるか遠くの巨大な面に記録された量子場や物理法則と,私たちの宇宙とは完全に等価だ。
 
ブラックホールの研究を通じて,ホログラフィック原理の正しさを示す手がかりが得られた。常識に反して,ある空間領域のエントロピー(情報量)は,領域の体積ではなく表面積によって決まることがわかった。この驚くべき発見は「究極理論」を目指す研究のカギになるだろう。
 
物質がブラックホールに落ち込んで消え去るとエントロピーも永久に失われ,熱力学の第2法則が破れてしまうように見える。私(ベッケンスタイン)は英ケンブリッジ大学のホーキング(StephenW. Hawking)らの研究成果にヒントを得て,「ブラックホールは事象の地平面の面積に比例したエントロピーを持つ」と1972年に提唱した。さらに一般化すると,ブラックホールの全エントロピーとブラックホール外にあるエントロピーの総和は決して減少しない。これが「一般化第2法則」だ。
 
この考え方を発展させると,ホログラフィック原理にたどり着く。例えば3次元の物理過程を,その2次元境界面について定義された別の物理法則によって完全に記述できるとする考え方だ。近年の理論研究によって,宇宙をホログラフィックととらえる考え方は定着したように思える。これに伴い,物理現象を記述するには場の理論が最上であるという過去50年にわたる基本的な信念を放棄せざるを得ない,と考えられるようになってきた。


現代物理学の標準理論で、宇宙は17の素粒子から成り立っていると予言されていたが、これまでに、クォークやレプトンなど16については実験で確認されてきたが、最後の1つ、ヒッグス粒子だけが見つかっていませんでした。最後の素粒子であるヒッグス粒子が確認できたことは大きい。

ヒッグス粒子が担っている最も大きな役割は、宇宙のすべての物質に「質量」、つまり「重さ」を与えることです。

137億年前、宇宙が誕生したビッグバンによって生み出された大量の素粒子は、当初、質量がなく、自由に全宇宙を自由に飛び回っていました。
ところが、その後、素粒子同士がぶつかりヒッグス粒子が生まれ宇宙空間をぎっしりと満たしたため、他の素粒子がヒッグス粒子とぶつかることで次第に動きにくくなり、物質を構成していったと物理学者たちは考えたのです。
ヒッグス粒子にぶつかることで動きにくくなる、この「動きにくさ」が質量そのものだと考えられているのです。
ちなみに光は質量が無いので光速で飛ぶことが可能。

空間が重力で歪むのもヒックス粒子が存在するからかもしれません。最新のシミュレーションでは、全宇宙で人類が観測可能なものはたった4%しかないという。
暗黒物質ダークマターの量は目に見える物質の6倍もあるが、目に見える物質とダークマターをあわせても質量は全宇宙のわずか27%にしかならないのだ。
残り73%はダークエネルギーというもらしいのだ。

ダークマターの正体にひとつがヒッグス粒子のような気がしてならない。


ヒッグス粒子の存在が確認できた事で、現代物理学の標準理論が完成し、今後SFの世界でしかなかったタイムトラベルやワープ航法、反重力エンジンが実現化する可能性がでてくるかもしれません。

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世田谷 放射線量下がらず対応検討
10月13日 4時11分  
東京・世田谷区の区道で、1時間当たり最大で2.7マイクロシーベルトという高い放射線量が検出されました。世田谷区は、道路の表面を除染しても放射線量が下がらないため、専門家に相談して対応を決めることにしています。
世田谷区によりますと、高い放射線量が検出されたのは、世田谷区弦巻の区道の長さ10メートル、幅1メートルの歩道部分です。区が今月4日に測定したところ、1時間当たり最大でおよそ2.8マイクロシーベルトと周辺に比べて特に高い放射線量が検出されたということです。このため世田谷区は、高圧の洗浄器を使って道路の表面を洗浄しましたが、1時間当たり最大で2.707マイクロシーベルトと放射線量はあまり下がらなかったということです。これは年間の放射線量に換算すると14.2ミリシーベルトで、国が避難の目安としている20ミリシーベルトを下回っています。この区道は、ふだんは小学校の通学路になっていて、近くに幼稚園もあることから、区はこの場所をコーンで囲って立ち入らないよう呼びかけています。放射線量は、通常、汚染されている路面に近いほど数値が高く、路面から離れて高い場所で測ると低くなります。ところが今回の場合、路面付近よりも50センチから1メートル離れた場所の方が高い数値が検出されたところもあるということです。さらに道路の表面を除染しても放射線量が下がらないことから、世田谷区はどのように除染していくべきか、専門家に相談して今後の対応を決めることにしています

世田谷で1時間あたり2.7ミリシーベルトが観測されましたが、道路の脇の藪の傍で、当然、死の灰の性質からいって予想されることです。毒物が飛散した場合、「どこに毒物があるか」というスタンスで毒物の多いところを探して、そこを警戒するのに、「できるだけ事故を小さく見せたい」ということで公園の真ん中など意味のないところを測定していたのです。


だれでもわかるように「毒物が飛散した」というと道路の真ん中や公園の広場を調べるのではなく、丹念に「どこに行ったか?」を調べるのですが、今までは「なさそうなところ」を測るというとんでもないことをやっていたのです。


さらに、1年は1日が24時間、1年が365日ですから、それをかけて8760時間ですから、今回の汚染は1年24ミリに相当します。しかし世田谷区は5000時間ぐらいで計算し「年間14ミリシーベルトだから20ミリより少ない」と説明しています。国の言い分としては「そこに24時間いないから」と言いますが、その人は残りの時間は「放射線が全くないところ」にいるのでしょうか? そこはどこでしょうか?


このトリックは禁手です。もし1日14時間とするなら、後の10時間をどこでどのように過ごすかを決めて、そこでの被曝を計算に入れなければならないのです。つまり「被曝側の立場」に立つことが安全の基礎中の基礎です。世田谷区の人のうちもっとも被曝を受ける人を決めて、その人を基準にすることはできないので、普通は「24時間」とするのです。


この事件の教訓は、「細かくマップを作れば危険なところを避けることができる」ということですから、早速、東京の人は高性能の線量計を使って付近をくまなく測り、マップで被曝から子供の健康を守りましょう。国、自治体、専門家、NHKはまったく頼りになりません。被曝させるのに一所懸命ですから。災いを転じて福となすためには、測定すること、自治体やNHKを排除することがポイントです。

まったく武田教授の脳は放射能に犯されている。

結果はご存知の通り福島事故とまるで無関係だった。
東京都世田谷区弦巻の民家でラジウム226と推定される物質が入った瓶が見つかった問題で、文部科学省は14日未明、会見を開いた。殺到する報道陣の問い合わせに深夜まで慌ただしく対応に追われた末の会見となった。
職員らが現場から同省に戻ったのは13日午後10時近く。会見した放射線規制室の中矢隆夫室長は、ラジウム226とみられる放射性物質の健康への影響について、「普通に付近を往来している程度では、年間1ミリシーベルト以下に収まるので、心配ない」と強調。ラジウム226の用途について、「医療用には粉末では使わないので、推測だが、夜光塗料などに使うためだったかもしれない」と話した。

文科省によると、民家に住んでいたのは、事務系の男性サラリーマンだったが、約10年前に死亡。医療関係や研究者ではなかったという。
このニュースは
日本人が放射能をめぐって集団ヒステリーに侵されていることが証明されたようなものである。
この被害を受けた90歳のおばあさんは、ボケはしていたものの癌になったりはせず健康そのものであったという。
おばあさんの被曝線量の概算が年30ミリシーベルトだったとし、50年暮らしたとして単純計算すると、積算値は1500ミリシーベルト(1・5シーベルト)。広島、長崎の被爆者データと照合すると、そのくらいの積算被曝量で15%ほどの人がガンになる計算ですが、50年の長期にわたる低線量被曝だから、一度に浴びるよりガンのリスクは減ったとのだろうが、これだけ放射線を浴びても90歳まで生きられるのである。

このおばあさんが被爆した年間30ミリシーベルトとは、福島第一原発に間近な避難地域の中でも、特に放射線量が高い場所に匹敵するが、ラジウムは床板などで遮蔽されてはいても、おばあさんはその真上で寝起きしていたそうだから、毎時10~20マイクロシーベルト、1年に換算して90~180ミリシーベルトの被曝をしていたことになる。
※年間30ミリシーベルトは、区道で計測された毎時3.35マイクロシーベルトを基に計算されている。
3.35×24時間×365日=29,346マイクロシーベルト=29.3ミリシーベルト
おばあさんが寝起きしていた場所に近い民家の壁面の毎時18.6マイクロシーベルトを基に計算すれば、被曝量は年間162ミリシーベルト以上となる。

そこで何十年も暮らして白血病やガンの症状が出ていないのであれば、これくらいの放射線量はさほど健康被害をもたらすものではないという証明だ。集団ヒステリーを煽動する京大馬鹿准教授・広瀬隆・武田教授・山本太郎etc・・・そして無数のブロガー達の主張は根底から覆されるのである。私が3.11直後から放射能は自然界に存在しており騒ぎすぎであるとの主張が証明されたようなものである。

昭和30年代からラジウムの瓶はこの家の床下にあったとのことだが、長男次男長女は20代前半まで問題の家で育った。子供達は、みな大病を患ったこともなければ、もちろんガン健康被害が出ていないということだ。

年間100ミリシーベルトを超えてラジウムの放射線を浴びっ放しでもガンになる確率は最大で1・06倍にしか増えない。年間1000ミリシーベルト以上浴びてやっと1・6倍です。

放射線の問題はいったい何なのか?放射線をまったく無視してよいわけはないが、放射線も日常的なリスクにすぎないのです。

放射線が危険か危険でないかという議論は愚問です。
例えば人間の身体を構成する水の元になる元素である水素や酸素ですら、ある一定の濃度からは危険です。
水素は一定の濃度になれば爆発し、酸素は強烈酸化剤ですので液体酸素は人間を溶かします。また体内の活性酸素は人間の老化を促進させます。

放射線は確かに
短期間で多量に放射線を浴びれば白血病で死にます。レントゲン技師の人達も癌発生率は普通の人より若干高いとの報告もあるようです。
ですが低線量の放射線はむしろ健康に良い。普通にラドン温泉や微量の放射線を発する岩盤浴は健康の為に積極的に浴びに行きます。放射能泉に含まれるラジウムは、人体に良い影響を与えるとされ、免疫細胞を活性化、ガン細胞への攻撃力を高めるとされているのです。奇跡の温泉と呼ばれる秋田の玉川温泉癌で闘病する人達が低線量の放射線を縋る思いで浴びに行くのです。

高い山は地上に比べ放射線量は高く、1万mの高さを飛ぶ飛行機に乗れば多量の放射線を浴びますが、国際線のパイロットやキャビンアテンダントが癌の発生率が高い話は聞いた事がありません。飛行機に乗るのに放射線を気にする方はいません。

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1986年のチェルノブイリでの事故以降その健康被害を国際的機関が調査した結果深刻な癌の発生は報告は今のところされてはいません。
IAEA WHO,UNSCEAR 《 United Nations Scientific Committee on the Effects of Atomic Radiation 》原子放射線の影響に関する国連科学委員会など8つの国際機関とロシア、ベラルーシ、ウクライナの3国で06年に発表された報告書のなかで、甲状腺癌以外の固形癌の発症リスク上昇を裏付ける疫学的研究はないと結論を下されてされています。
WHOは06年チェルノブイリ事故の際の除去作業で86~87年1年間で24万人が100ミリシーベルト超を被爆したこと、そして86~05年にかけ、高線量汚染地域に居住した27万人が計50ミリシーベルト超を被爆したが、健康被害は認められていないと結論付けています。



福島原発事故は大変なことには事故ではあるが過剰な不安を扇動者達が煽ったことによる風評被害の方が大きいと思います。

深刻な被害を受けた福島の復興が大切ではないのかと思うのです。

福島県産の送り火の薪に放射能が付着していたとか、花火に付着しているから使うななどといって
山本太郎や武田教授のようなバカと一緒に過剰に大騒ぎする醜い人達を心より軽蔑しています。
多量な放射線を浴びた世田谷のおばあさんが長生きであることは、反原発を叫ぶ人達の主張が単なる集団ヒステリーの産物であることが証明されたようなものである。集団ヒステリーの人達が自分達の主張と異なることはすべて原発推進派による情報操作だと言う。

ならば世田谷ホットスポット騒動はヤラセであろうか?
ことの経緯から考えヤラセであるとはとても思えない。陰謀論者の脳細胞にかかると途端に陰謀になるから、今のうちにどのような妄想が出るか予想しよう。
例えば『どこかから古いラジウムの容器を無人の民家の軒下に設置した』というもの。
5月の時点ですでに周辺住民はホットスポットとして認識していたようですので、もし仮にそんなシナリオを用意するには3.11直後に計画実行しなくては無理。とてもそんな器用なことが危機管理ができない日本人、いや原発推進派とよばれる人達ができるとは思えません。
陰謀論の人は、人工地震・原発事故は米国の陰謀、そしてこのホットスポット騒動もすべて情報操作だと言うでしょう。これでは不幸が起きれば何かの祟りだと大騒ぎをする未開の部族から何も進歩していない。
要するに3.11後にブログやツイッターで放射能が危険と騒ぐ人間は、社会のことを考えての発言ではなく、己の不安のカタルシスとして放射能の不安を訴えているのである。小さい子供を抱えているおかあさんならしかたないが、山本太郎ごときは、心が未発達か脳細胞が不自由な人間なのである。




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名古屋大などの国際研究グループは23日、物質を構成する素粒子の一種であるニュートリノが、光の速度より速く飛んでいるとする観測結果を発表した。
現代物理学の基礎であるアインシュタインの特殊相対性理論では、宇宙で最も速いのは光だとしている。今回の結果は同理論と矛盾しており、観測結果が事実なら物理学を根底から揺るがす可能性がある。
イメージ 3 この観測結果が得られたのは、スイス・ジュネーブ郊外にある欧州合同原子核研究機関(CERN)の「OPERA実験」。ニュートリノ(ミュー型)を加速器という装置で打ち出し、約730キロ・メートル離れたイタリアのグランサッソー地下研究所へ地中を通して飛ばした。
光はこの距離を0・0024秒で飛ぶが、今回の観測によって、ニュートリノは光より1億分の6秒早く到達していることが分かった。これは、光の速度より0・0025%だけ速く飛んだことを示している。
ニュートリノの飛行速度を巡っては、2007年に米国の研究チームが論文を発表している。しかし、この時は誤差と区別がつかなかったため、「光速と差がない」と結論づけられた。今回は原子時計を備えた全地球測位システム(GPS)と光学測量を組み合わせ、3年間かけて約1万5000個分の飛行速度を精緻に測定した。その結果、誤差を考慮しても、光速を超えていることが判明した。
この観測結果は現代物理学では説明できない。観測に参加した名古屋大の中村光廣准教授は「物理学全体への影響が大きいため、解釈は加えないと研究グループ内で合意している」と述べ、他グループの実験による検証を求めるために発表に踏み切ったとしている。
◆ニュートリノ=電気的に中性で、物質を透過する。「電子型」「ミュー型」「タウ型」の3種類があり、飛行中にそれぞれ別の種類に変化するニュートリノ振動という現象を起こす。以前は質量がゼロと考えられていたが、故・戸塚洋二東京大特別栄誉教授らによる観測で、質量があることが明らかになった。
(2011年9月23日21時28分  読売新聞)

現代物理学への挑戦…光より速いニュートリノ

名古屋大など11か国の研究機関による国際研究グループが、「ニュートリノは光よりも速かった」ことを示す実験結果を発表した。
事実であれば、「光速は超えられない」とするアインシュタインの特殊相対性理論を覆す可能性がある。現代物理学は、この理論を土台にして築き上げられており、その影響は計り知れない。実験結果がもたらした衝撃と、その影響を探った。
「現代物理学の基本原理に対する挑戦だ」
イメージ 2 ミュー型ニュートリノの速度が光速を超えたとの発表に、東京大学宇宙線研究所の鈴木洋一郎教授は驚きをあらわにした。基本原理とは、アインシュタインが1905年に発表した、有名な特殊相対性理論。20世紀に物理学が急発展する土台となってきたこの理論は、「質量を持ったものは光速を超えることができない」と結論づけているのだ。
相対性理論によると、光速に近づくと、その物体の質量がどんどん増えて無限大に迫り、加速できなくなってしまう。ミュー型ニュートリノも質量を持つ粒子なので、光速は超えられないことになる。
光速に近い速さで動く物体には、ほかにも不思議なことが色々起きることが、相対性理論からは導き出される。たとえば時間の進みがゆっくりになったり、距離が縮んだりする。かつて絶対不変だと考えられていた時間の進みや空間の広がりが、実は変化するという事実は、物理学以外の分野にも大きな影響を与えた。現代哲学の大家、故アルフレッド・ホワイトヘッドは、相対性理論などをもとに、独自の宇宙観を打ち立てた。
相対性理論と矛盾する今回の実験結果は、物理学を支えてきた基本原理だけでなく、時間や空間についての考え方まで革命的に変える可能性を秘める。
「今後、複数の実験施設で同様の結果が出てくれば、特殊相対性理論を100年ぶりに修正する必要が出てくる。どのような修正が必要になるか見当もつかない」と、高エネルギー加速器研究機構素粒子原子核研究所の山内正則副所長は語る。
(科学部 本間雅江、吉田典之)

衝撃的な天地がひっくり返る「今世紀最大の発見」?

しかし、2009年私のブログ記事【光速を超える電波の送信実験に成功?SFはやがて実現する。】でもとりあげた
ロスアラモス研究所、光速を超える電波の送信実験に成功【technobahn】と、既に非公式ながら光速を超える電波の送信実験が伝えられています。

これは、超新星爆発などの観測結果から物質が光速に極めて近い速度(near the speed of light)で放出されてる現象が観測されるようになってから、「光速を超える電波(faster-than-light radio waves)」、いわゆる衝撃波の光版ともいうべき「スーパールミナル伝搬(superluminal transmissions)」に関する研究成果との記事でしたが、同研究は1970年代から非主流派の研究者の間では始まっていて、その研究成果がDARPAやロスアラモスといった米国の閉鎖的な軍事研究所にて引き継がれ現在も研究されていることを意味します。

今回はアカデミックな主流派の研究者である欧州合同原子核研究所(CERN)傘下の国際研究実験OPERA(Oscillation Project with Emulsion-tRacking Apparatus)の研究チームによって発表された。同チームは160名の世界的天才科学者達が携わっているのである。
広報を務めるベルン大学のAntonio Ereditato氏は

「我々もあらゆる説明を試みた。ミスであってくれればと思ったが、どんな些細なミス、複雑なミス、怪しい要因も見つからなかった」「自分らには説明の手がかりが全くないため、結果を公開し、コミュニティのみなさんに精査をお願いするほかないと判断した」「他の独立した実験から同じ結果が得られたら、この荷が下ろせるんだけどね」
「まだこうだと断定はしていない。コミュニティに、このクレイジーな結果を理解する助けをお借りしたいだけ。まったくクレイジーだからね」

「もちろん(これが本当なら)その影響は甚大だ」

このことが意味することは・・・タイムマシンやワープも可能ということ・・・

閉鎖的研究機関でかなりの研究成果が出始めアカデミックな主流派も看過できないところまで成果が出始めたと考えていいと思う。

私の2008年のブログ記事を読んで欲しい。日系2世ニューヨーク市立大学シティカレッジ物理学部教授で、超弦理論の研究者であり、ベストセラー作家にして科学番組のパーソナリティを努めるタレント学者であるDr. Michio Kaku (加來道雄)氏の著書、サイエンス・インポシブルについてである。

この本はSFにでてくる科学技術はやがて実現する可能性があるという思想で、実現する可能性について書かれた本である。
「不可能」なことを三つのカテゴリーに分ける。 

第一のカテゴリーを、「不可能レベルⅠ」とする。これは、現時点では不可能だが、既知の物理法則には反していないテクノロジーである。だから今世紀中に可能になるか、あるいは来世紀にいくらか形を変えて可能になるかもしれない。テレポーテーション、反物質エンジン、ある種のテレパシー、念力、不可視化などがこれにあたる。 

第二のカテゴリーは、「不可能レベルⅡ」としよう。これは、物理的世界に対するわれわれの理解の辺縁にかろうじて位置するようなテクノロジーだ。かりに可能だとしても、実現するのは数千年から数百万年も先のことかもしれない。タイムマシン、超空間飛行の可能性[超空間とは3時元を越える高次元のこと]ワームホールを通過する旅などがこれになる。

 最後のカテゴリーは・「不可能レベルⅢ」だ。これは、既知の物理法則に反するテクノロジーにあたる。意外にも・この種の不可能なテクノロジーはきわめて少ない。もしもこれが本当に可能になったら・物理学に対するわれわれの理解が根本的に変わることになる。
タイムマシンは「不可能レベルⅡ」にランクされ、かりに可能だとしても、実現するのは数千年から数百万年も先のことかもしれないと評価されていた。
加來道雄教授はこの大発見のニュースでタイムマシンの「不可能レベル」を少し下げるかもしれません。

そして、タイムパラドックスについてこれから科学者達は真剣に議論する事になるかもしれませんね。

例えば親殺しのパラドックス。

タイムトラベラーがタイムマシンで過去に戻って自分が生まれる前の親を殺す。するとタイムトラベラーは生まれないので、生まれ ないタイムトラベラーは親を殺せない。よって親は生き残り、タイムトラベラーは生まれる。そのタイムトラベラーには成長すると過去に戻って自分が生まれる 前の親を殺すを繰り返す・・・

タイムパラドックスの「解」はパラレルワールド(並行宇宙)の存在も一つの「解」かもしれませんが、一回のタイムトラベルで宇宙が無限に存在してしまうのは考えにくく、もっとシンプルな「解」があるような気がします。

2009年に放映されたアニメ、涼宮ハルヒの憂鬱エンドレス8(同じ話を8週にわたって延々細部を変え放映したアニメ史上最大の実験・・というか世界中のアニメファンを発狂させた事件)はタイムパラドックスをアニメにて表現した実験アートだと私は評価しています。

ただし、私は無限に続くのは宇宙ではなくそのタイムとラベルにより矛盾した事象がただその1回のタイムトラベルの中で繰り返すだけと考える方が自然だと思います。当然記憶も連続せずに中断すると思います。

・・・よくわからないが、タイムパラドックスについて物理学者の方が思考したHPでもご参考にしてください。やっぱりよく解らなかったでしょ・・・





ここからは、タイムパラドックス理論の矛盾などは考えずに、単純なバカな中年オタクの戯言として読んでください。

いままで世界中で目撃されていたUFOはタイムマシンかもしれない!

私はUFOの目撃談に対して懐疑的であった。なぜならUFOの乗員がもし宇宙人であるならば、正々堂々と我々の前に姿を現してもよさそうだが現さない。私が宇宙人の科学者であれば興味は地球より地球に文明を築く人類にむかうはずであり、人類の目空逃れるような山奥や砂漠の上空に出現するということは不自然だと思っていた。他の惑星から飛来したのであれば日中大都市に出現して、人類を観測すべきであろう。そうしないのならばUFOは他の惑星の知的生命体の宇宙船である可能性は極めて低い。偽造捏造などか、自然現象の見間違いではなかと思っていました。

昨日までの私の思考
相対性理論が正しければタイムマシンは存在しない。
もし、タイムマシンが理論的に可能であれば未来にタイムマシンが完成した暁には未来人が大挙押し寄せるはずだが・・・・押し寄せて来ていない、タイムマシンは完成しなかった。ゆえに相対性理論は正しい。

今日からの考え方
相対性理論は正しくないかもしれない。タイムマシンは将来完成するかもしれない。
となれば、未来人はこの時代に訪れている。
歴史に影響を与えない為に我々の前に現れない。となればUFOは宇宙人の宇宙船よりもタイムマシンである可能性がある。

宇宙には生命が満ち満ちている。そんな数ある天体の一つ地球にはるか彼方から沢山の宇宙人が地球にそうしょっちゅう来るはずもなく、UFOは宇宙人より未来人の乗り物の可能性の方が高いであろう・・・

あーっ こんな記事を書くと、今日から私もトンデモさん達を笑えない!




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公開された資料で判明 報じられなかったプルトニウム「大量放出」の事実【週刊現代】記事の続き

神戸大学大学院海事科学研究科・山内知也教授が言う。

「プルトニウムの場合、ホットパーティクルと呼ばれる微粒子を体内に取り込むと、外部被曝に比べて数百倍の危険性があると言われています。今回の原発事故では、一部の研究者が福島の周辺でプルトニウム出済みですが、これは時代の核実験の名残りでは、という意見もあります。

ただ、リストを見るとどこかに濃く残っているのかもしれません。

このリストで、私かより心配になったのは、内部被曝すると骨の中心にまで入り込んでしまうストロンチウムです。これまでいろんな研究者が土壌調査などをした結果を見て、さほどストロンチウムは放出されていないと安心していました。しかし、試算値を見るとまったく安心できない。

セシウムに比べてストロンチウムは100分の1程度の量ですが、その危険性はセシウムの300倍と主張する科学者もいます」 これほどの情報を隠していたのかと思うかもしれないが、実はこのリスト、保安院が6月6日の会見で記者たちに配布した資料の一部。

震災4日前に東電から「10mを超える津波が来る可能性がある」と報告を受けながら、5ヵ月以上もそ  れを隠し続けていた保安院だが、こちらは歴とした公開資料だ。ところが、新聞やテレビの報道をチェックしても、プルトニウムやストロンチウムが放出されたと報じたものは皆無。なぜ、このニユースが国民に知らされなかったのか。

この日、会見で記者たちに配布された資料は全54ページの「東京電力株式会社福島第一原子力発電所の事故に係る1号機、2号機及び3号機の炉心の状態に関する評価について」と題するもの。

これはIAEA(国際原子力機関)に提出する報告書の概要を記したもので、記者たちの注目は地震からわずか5時間でメルトダウンが起きていたという点に集まった。

当日の会見に出席した全国紙社会部記者が語る。

「確かに分厚い資料が保安院から配られた気がするけど、中身はグラフや化学記号が書かれた表ばかりで、一読しただけではわからな い。それより、メルトダウンの時間を隠していたんじやないかっていうことのはうがわかりやすいから記事にしやすい。だいたい、そんなに凄いものなら、保安
院もそう言えばいいのに、彼らからリストについて説明かあった記憶もない」

一方、原子力安全保安院側はこう言う。

「6月6日午後は、政府・保安院・来電・原子力安全委員会の合同会見を行っており、そこで安全委員会の加藤重治審議官から、ご指摘のリストについて、プルトニウムやストロンチウムが検出されたことを一応は説明しています。これについて、記者からの質問はありませんでした」

あくまで保安院側は公表したのだから、報じるかどうかはメディアの勝手ということだろうが、積極的に伝えようとした形跡はない。それにまんまと乗せられ、こんな重大情報がスルーされてしまったのだ。

「我々のような専門家がこのリストを見れば、ルテニウムのように肝臓がんや腎臓がんを引き起こすとされる放射性物質が検出されていることもわかるが、記者にはそこまでは無理でしょう。ただ、プルトニウムやストロンチウムが大量に放出されていることくらいは警告すべきだったと思います」(前出・古川氏)

リスト自体は保安院のHPを探すど確かに公開されているが、何の情報もなく見つけるのは不可能。膨大なゴミ情報の中に不都合な情報を紛れ込ませるのは官僚の常套手段だ。国民に本当のことを伝えない行政、それに荷担した格好の記者たち。危険にさらされているのは国民の命である。

この記事は日本のメディアの能力がいかに低いかを証明する記事だと思います。

リストをダブルクリックすれば保安院の該当PDFファイルにリンクしていますが、そんなに膨大な情報ではなく、少し気をつければ気がつくと思うのです。スクープを取ったり少しでもまともな記事を書きたいのならこのくらい気がつけよといった量です。

それを、自分達の能力を棚に上げ保安院がちゃんと説明しないと開き直っているのであるから、日本のメディアの能力は呆れかえります。

メディアがダメなら、情報革命と祭り上げられているフェイズブックやツイッターなどのSNSで反原発にこり固まっている正義感ずらした連中は、一日中原発推進側をウォッチしているにもかかわらず、私が知る限り大騒ぎしていない。

カク言う私も週刊誌の記事を読むまで何も知らなかったのであるが、週刊誌で発表から3ヶ月目に載るようでは日本の反原発村の連中の能力はたかがしれたものなのだろう。

一つ疑問が残り、保安院のHPを探してみると、

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大量放出されたプルトニウムは敷地内から検出されていないことになる。

非常に重い物質であるから大量に遠くへ飛散はしないはずであるが、未だに周辺で検出されていないのは疑問というか矛盾しているのである。

この記事はそんな単純な疑問にすらも答えていない・・・この記事自体の質も相当に低いのかもしれない。

この放出されたという表は、試算であって実際の放出量とは大幅に乖離しているにちがいないと私は推測するものです。

大気に核物質が飛散したと試算をしている際は炉心がメルトダウンしていない前提で計算していると推測します。もし、メルトダウンして原子炉容器の下に溜っているのなら水素爆発でで外に排出されていないのではないだろうか?

わたしはそう推理せざるをえません。メルトダウンした原子炉からどれくらい飛散したかと試算するにもモデルが存在しないのであるから試算数字すら疑うべきであります。素人考えでは、上に飛ばされたのではなく底に貼り付けられたのではないかと推測するのです。実際に放出された量が発表数値より大幅に少なく周辺にプルトニウムが実際には飛散しなかった可能性を考えるべきだろう。

もし、プルトニウムが検出されたのであれば市民団体やIAEAがもっと大騒ぎするはずであってとても保安院が隠しきれるものではない。

今回この二つの週刊誌の記事を並列して示したのは、結局情報の受け手である皆様が自分なりに判断すればいいことだ。

ただ、私は私なりの意見があるのでこのブログで書かせていただいている。

最後はどんな情報であれ自分の頭で分析し判断すべきことだ・・・・
私はそう信じている。





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「低量放射線でも全身に確率的健康被害がある」と主張する立命館大学名誉教授(放射線防護学)安斎育郎氏の説続き
80年以上前にハーマン・ジョセフーマラーという米国の遺伝学者がショウジョウバエを使った実験で放射線が遺伝子に与える影響を明らかにしました。

現在の放射線防護学では、わずかな被曝でもガン発症率の増加に因果関係があると見るのが主流になってきています。

チェルノブイリ原発事故の被害調査では、放射性ヨウ素を原因とする甲状腺ガン以外に明確に示された症状はなかった。とはいえ、セシウムなど他の放射性物質による被害がまったく起こらなかったとは考えるべきではありません。

DNAレベルで詳細な検査を行えば、必ず変化は起こっているはずなのです。

ただ、今は有意の疾病が現れていないに過ぎない。 広島、長崎の被爆2世についても、遺伝的影はなかったという見解を唱える人もいますが、調査対象が少なかったために、十分な証拠が得られていないと見たほうが妥当です。

疫学的証拠がないからといって、低線量被曝の健康被害を取るに足りないことと片付けてはいけません。

”証拠がない”ということは、単に″見つかっていない‘に過ぎず、”起こり得ない″ということとは違うのです。
低量であってもDNAにダメージを及ぼすという安斎教授の主張は結局「セシウムではガンにならない」というのが
現在国際的な常識で、日本のマスコミやら潔癖症で頭が不自由な反原発ファシスト達の主張が根本的に世界常識から乖離している傍証となった。

週刊新潮の編集部のグッドジョブに拍手を贈りたい。

3.セシウムが蓄積する筋肉は放射線に強い抵抗力

京都医療科学大学学長 日本医学放射線学会副理事長 遠藤啓吾

 
ちょうど、東日本大震災が起こる1ヵ月前のことです。奇しくも、UNSCEARが1つの報告書を発表しました。チェルノブイリ原発事故についての最新の情報をまとめたものです。
 
 その報告書によれば、健康被害が認められたのは、放射性ヨウ素による甲状腺ガンの増加だけ。放射性セシムの健康被害は報告されなかった。
 
最近セシウムで膀胱ガンの発症リスクが高まるという雑誌記事を見かけました。
 
 その元になつよているのは、大阪市立大学の福島昭治教授らがウクライナの研究所の教授と発表した共同論文です。汚染地域の住民にガンに進行する恐れの高い特殊な膀胱炎が認められたと主張していて、住民の尿からは1リットルあたり平均6ベクレルのセシウムが検出されたそうです。
 
 しかし、この論文はUNSCEARの報告書には引用されていません。UNSCEARは放射線の影響に関する論文を精査し、評価している国際的な組織。引用されていないということは、つまり膀胱ガンとの因果関係が証明されていないと考えて間違いないでしょう。
 
 加えて、我々が摂取する普段の食事にはカリウム40という放射性物質が含まれており、尿からは1リットルあたり平均60ベクレルのカリウム40が検出されます。体重60Kgの人間では体内に4000ベクレルのカリウム40が存在するのです。
 
 膀胱が放射線に弱く、被曝によりガンになりやすいのは事実。とはいえ、放射性物質が60ベクレルから66ベクレルに増加しただけで、膀胱ガンが発症するとは考えられない。
 
 また、放射性セシウムはヨウ素のように特定の臓器に蓄積されるわけではなく、血液によって身体中に分散 する。そのため、身体に占める割合の高い筋肉にその多くが蓄積されます。しかし、筋肉は放射線に対する抵抗力が強く、ガンになりにくいのです。
 
100日で排出
 
 福島第一原発事故によって漏出した、セシウム137の半減期は30年もあります。とはいえソ体内にずっと留まり続けるわけではない。実際には、尿で8割、便で2割が100日間ほどで体外に排出されるのです。
 
 独立行政法人『放射線医学総合研究所』が6月下旬かも7月中旬にかけて、福島県民122人の内部被曝を調査しました。その結果、セシウムが検出された住民は半数以下。検出された住民でも、その最高値は全身で3800ベクレルです。つまり、先に触れた、体重60Kgの人間の体内にあるカリウム40よりも少量なのです。
 
セシウムの内部被曝が健康に及ぼす影響はないと考えても差し支えありません。牛肉から基準値(500ベクレル/キロ)を超えるセシウムが検出され、給食に牛肉の使用を自粛している学校もありますが、なにもそこまで心配する必要はない。もし、この牛肉を1キロ食べたとしても内部被曝線量は極めて微量なのです。

放射能のことは何も気にせず、牛肉も野菜も新米でも、好きなように摂っても構わないと思います。
 
 現在、測定されている放「射線は半減期が8日と短いヨウ素ではなく、セシウムによるものです。すでに、 福島第一原発からの放出はほぼ止まっていますし、1部の放射線量の高い地域における外部被曝を除いて、健康への影響はありません。

4. 50年前の東京には6000ベクレルのセシウムが降った

東京工業大学 原子炉工学准教授 松本義久

先日、ある中学校の関係者が専門家に対し、「給食のピーフシチューにセシウム137に汚染された可能性のある牛肉を入れてしまったが大丈夫でしょうか?」という問い合わせをしていました。

 生徒1人あたりが摂取した牛肉は40慄程度でしたので、気にかける必要のない量でした。
 マスコミなどで盛んにセシウムに汚染された食品のことを報じていたので心配になったようです。
 ICRPは07年、広島、長崎の被爆者の調査をもtこに、100ミリシーベル同の被曝をすると発ガン率がO・55%上昇するという基準を示しました。

 福島県産の牛肉からは1キロあたり4350ベクレル、福島の女性の母乳からは1リットルあたり最大13ベクレルのセシウムが検出されましたが、1ミリシーベルトの被曝量に達するにしても、牛肉24キロ、母乳の場合は3660リットルを摂取しなければならない。

 これほど大量に短期間で牛肉を食べたり。乳児が母乳を飲むことはあり得ないので、健康への心配はまったくない。

 さらに、UNSCEARの資料には、。放射性物質の降下量の多かった冷戦時代の50~60年代、東京には約6000ベクレル/平方ベクレルのセシウム137が降下したと記されている。

一方、原発事故後に、東京に降ったセシウム137は約6510ベクレル/平方メートルでした。

 つまり、核実験が頻繁に行われていた10年間と同程度の数値です。これを多いと見るか少ないと見るかはほぽ止まつていますし、議論の分かれゐところですが、冷戦時代、国民に健康被害は生じなかつたわけです。健康への影響はありません。す。実際、内部被曝に換算すると、0.1ミリシーベルトよりはるかに小さい数字なので、実質的に影響はないでしょう。

相当慎重な数値

 米国で1925年、約4万人のダイヤルペインターに対する被曝調査を行ったことがありました。ダイヤルペインターとは、時計の文字盤に蛍光塗料を塗る職人。筆先を細くするため、絵筆を砥めながら塗布していました。ところが、蛍光塗料には放射性物質のラジウムか含まれていたのです。

しかも、ラジウムはα線を放出し、セシウムが放出するβ線やy線よりも生物学的に20倍以上の影響を及ぼすと言われている。ロからラジウムを取り込み、内部曝していたわけです。当時、下アゴ部分に骨肉腫を発症するダイヤルペインターは少なくなかった。 

ただし、長期間に少しずつ被曝したため被曝線量が数千?ペル回でも発症しなかたというデータが報告されているのです。そもそも、100ミリシーベルトという数値自体が相当慎重に見積もられた数字です。  

 なおかつ、セシウムと同じような性質を持つトリチウムをマウスに与えた実験では、1日に0.9ミリシーベルト年換算で328・5ミリシーベルトまでであれば寿命の短縮はまったく見られなかった。

 人間をマウスと単純に比較はできませんが、100ミリシーベルトを被曝したからといって、ただちに危険だというわけではありません。

 もちろん、放射線は浴びないに越したことはありませんが、無闇に避けようとすれば、逆にストレスで体調を崩したり、不利益を被る可能性も出てくる。バランスを取ることが大事です。
私は過度に放射能を恐れる風潮に違和感を感じ、危険を煽っている人間に違和感を感じ続けている。

マスコミは信用できないが、無知な素人の話はもっと信用できないのである。

なにがツイッター フェーズブックだ!素人がUNSCEARの報告書など読むわけも無く無用にヒステリー騒ぎをして福島の風評被害を増大しているだけなのだ。

セシウムに関することで大騒ぎしているマスコミや素人ブロガー以上にどうしようもないのが、UNSCERの報告書も読んだ事が無いバカ大学教授・准教授達だろう。

大学教授や准教授でございますと権威を威張り散らしているが、結局のところTVに露出している武田や反原発のスター小出などはこの報告書を読んでいるとは思えない。荒廃した日本の教育を復興するには、能力が無い大学教授准教授達の首を切る事から始めるべきと痛切に感じる。

反原発を騒ぐ連中は風評被害を拡散するだけで福島復興の邪魔以外のなにものでもない。

週刊現代の下記記事についても扇情的な記事であって額面通り読む必要がないが、保安院のHPにプルトニウム239が放出された事実を発見したことだけは注目しなくてはならない。

公開された資料で判明 【週刊現代】

報じられなかったプルトニウム「大量放出」の事実

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このリストを見れば、原子炉というものがいかにわけのわからない放射性物質を詰め込んで稼働していたかわかる。検出されている核種は、広島の原爆で検出されたものとは比べものにならないほど多い。あらためて原子炉の危険性を教えられた気がします」 放射化学が専門の名古屋大学名誉教授・古川路明氏は一枚のリストに目を通して、こう語った。 

このリストは福島第一原発事故直後から3号機が爆発した後の3月16日までに、どれだけの放射性物質が大気中に放出されたかの試算を原子力安全・保安院がまとめたものだ。それによると、放出された放射性物質は全部で31種類。そのなかには半減期が「2万4065年」のプルトニウム239や、ストロンチウム90なども含まれている。

プルトニウムはセシウムや放射性ヨウ素と比較すると重く、東京電力が3月28日に、原発敷地内でごく微量を検出したと発表した以外、実際にどれくらいのプルトニウムが放出されたのかも明らかになっていなかった。ところが、リストに記載された試算値では、プルトニウム239だけで合計32憶ベクレルが大気中に放出されたというのである。セシウム137にしても、京都大学原子炉実験所の小出裕章助教によれば、「広島原爆の150発分か放出されたことになる」というから衝撃的だ。




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東日本大震災に伴う福島原発事故について、日本ではヒステリックなまでに東京電力の責任を追及している。

地震の大きさ、津波の大きさを想定外と言ったのは無責任だと責め、「安全と言ったではないか」「原発マネーの黒い霧」とか「原発利権」と感情的な非難をあびせている。

原子力発電所を運営ていた東電を人身御供にして原発を非難している人達に対して私は苛立ちを感じる。私のように感じる人も少なくは無いと思うが、今、反原発を非難するのは憚れる風潮である。

現状の技術水準から考えれば、クリーンエネルギーで増大する新興国のエネルギー需要を賄う事は難しく、人類は原子力エネルギーに頼らなくてはならないというのが私の考えだ。石油や天然ガスで一時的に原発の空いた穴を埋めること成功したが、世界規模のエネルギー需要を考えればこの夏の日本の原発ヌキで乗り越えたことは例外的な奇跡と考えるべきだろう。

福島原発事故は 東電や原子力技術の問題ではなく日本の危機管理体制の問題であって、一番非難されるのは監督官庁と保安院そして危機管理能力が無かった民主党政権菅直人の責任だろう。

反原発ファシズムが吹き荒れる風潮のなか、週刊新潮は反骨的な良識のある記事を度々載せている。

1. 12万人のセシウム内部被爆の子供に 健康被害はなかった

国際被爆医療協会名誉会長 長崎大学名誉教授     長瀧重信氏


内科学(甲状腺疾患)を専門とする長瀧教授は長崎原爆被爆者の治療に携わりJOC臨界事故でも地域住民の健康調査を続けてきた人物だが、1990年8月実際チェルノブイエリに入り12万人の子供を診察しました。

8割は低い値でしたが、体重1Kgに対し200~500ベクレルが27000人376人の子供が500ベクレル以上の凄まじい放射線に汚染された子供達もいました。
体重30Kgで15000ベクレルです。

これはガンや白血病やもっと酷い状況になると考えたそうですが・・・

1986年の事故から25年セシウムによる健康被害は認められていない。

IAEA WHO,UNSCEAR 《 United Nations Scientific Committee on the Effects of Atomic Radiation 》原子放射線の影響に関する国連科学委員会など8つの国際機関とロシア、ベラルーシ、ウクライナの3国で06年に発表された報告書のなかで、甲状腺癌以外の固形癌の発症リスク上昇を裏付ける疫学的研究はないと結論を下されてされています。
WHOは06年チェルノブイリ事故の際の除去作業で86~87年1年間で24万人が100ミリシーベルト超を被爆したこと、そして86~05年にかけ、高線量汚染地域に居住した27万人が計50ミリシーベルト超を被爆したが、健康被害は認められていないと結論付けている。



において、放射線被爆に起因する影響は認められないとするものでした。

甲状腺癌以外の放射線被爆に起因するエビデンス(科学的根拠)はない。
ロシアとウクライナの両国で固形癌の発症頻度が上昇したエビデンスは無い。
被爆地域で乳癌の発症率が上昇した件は初産年齢、ホルモン、栄養などの放射線以外の要因が考慮されていないと、チェルノブイリで癌が頻発しているといった論文の反論まで盛り込まれています。

そもそもキロあたり500ベクレルの数値が検出されたといっても、‐これを人間に対する影響を表すシーベルト換算すれば、人体に影響があると認められた値よりるかに小さい数値に収まります。ソ連で診察を始めた当初は、目の前の子どもたちべの対応で手」杯だったのですが、診察が一段落した後に計算してみると、体内セシウムの値は、白血病やガンに直結するような高い数値では決してありませんでした。実際に500ベクレル/キロを換算すると、年間1.25ミリシーベルトとなります。

  年間100ミリシーベルトの放射線を浴びれば、ガン死亡のリスクはO・5~1%高まる。これは疫学的事実ではありますが、それ以下になると分かりません。1ミリシーベルトや5ミリシーベルトでどうなるかというのは、あくまで仮定の話。つまり、100ミリシーベルト以下で語られる放射線被害とは、疫学的な事実に基づいたものではないのです。

 この値は、私たちが日々直面する他の生活リスクと比べてみると分か。りやすい。
運動不足、一野菜不足、喫煙……。不規則な生活を送って野菜が10%不足した、あるいは同じ部屋の住人のせいでずりと受動喫煙の状態にある等々。人間はそうした様々なリスクの中で暮らしている。そこから放射能のリスクだけを取り出すことなど、物理的に不可能です。

  そんな状況下で、私たち科学者は、「危険レベルはここからで、ここまでなら安心です」との情報を発信し、100ミリシーベルトという数値を導き出している。これ以上だと発ガンリスクが他の生活因子と同じくほんの少し増えます――そう科学的に結論づけているわけで、リスクを考えて頂ぐのは、へそこからで十分。にもかかわらず、尿や母乳、あるいは食物と、考えられないぐらい微量の放射性物質を懸命に探しているのが現状なのです。

食品における放射性セシウムの暫定基準値は、水道水と乳製品ではキロ
あたり200ベクレル、穀物や肉・野菜では500ベクレルとされている。
いま国内で計測されている放射性セシウムというのは、子どもの尿にせよ母乳
にせよ、1リットルあたり1ベクレルとか、5ベクレルといった量にすぎません。

仮に、キロあたり500ベクレルといった量が体内から検出された子がいて、その尿を測定したとしましょう。先述したように体重30キロとして総量は1万5000ベクレルとなりますが、子どもの場合は新陳代謝が大人より早く、10日間で身体のおよそ半分が入れ替わります。

 そうすると10日間で約7500ベクレル、つまり1日で約750ベクレルものセシウムが体外に出されることになる。 私がチェルノブイリで診断した子どもたちは、これくらいのおびただしい量のセシウムが尿から検出されるレベルだったのです。

叡智を集めた報告書

 一方で、今の日本ではわずか1ベクレルという量が検出されただけで、メディアには扇情的な文言が躍ります。

6月末、福島の子ども10人の尿から検出されたセシウムは、1リットルあたり0.41~1.3ベクレル。また二転三転の末に五山送り火での使用が叶わなかった陸前高田の松からはキロあたり1130ベクレルが検出されたが、これとて表皮のみ。薪の内部は何ら問題がなかった。

毎日750ベクレルが検出されるような子たちがチェルノブイリには確実に数百名いた。それらの子たちを診察し、データを解析した上で科学者は結論を出しており現時点までにそうした厳然たる事実の積み重ねがある。その結果が2つの報告書へと繋がっていくのです。

人体から検出されるセシウムは、原子爆弾が開発されるまではOでした。しかしそれ以降、セシウムは世界中にぱら撒かれ、体内に入ってきてしまった。各国が核実験を行った1960年代、日本の成人男性のセシウム137の体内量の平均といえば、何と1964年で560ベクレル。大人はおよそ28日で半分の新陳代謝が行われますので、1日10ベクレルのセシウムが尿から検出されていた計算になります。
それでも、私たちはそうした時代を生き、普段どおりに暮らしを営んできたわけです。   
 付言すれば、身体をホールボディカウンターで測るとだれであれ約7000ベクレルの放射能が認められます。自然放射能と人工放射能を合わせれば、体内にはそれだけの放射性物質が存在しているということで、例えば「カリウム40」など、少なくとも毎日数十ベクレルは尿として排出されているでしよう。

もちろんセシウムとカリウムでは人体への影響において差はありますが、いずれも同じ放射性物質には違いありません。それを、セシウムに限っては1ベクレルであっても心配し、カリウムがいくら検出されても気に留めない、というのでは、やはり疑問を感じざるを得ません。 万人が体内に放射性物質を含んでいるのですから、殊更セシウムだけに目くじらを立てる必要はまるでないのです。
 
ご紹介した国際機関による2つの報告書は、世界のであるのは言うまでもありません。国際機関は、社会的影響を十分考慮した上で確かな事象だけを選び取り、それを事実だと認定していきます。日本はもとより外国のいかなる学者であっても、そうした組織が発表した2つの報告書に、真っ向から反論できるはずがない。

 このように徹底的な調査にもとづいて作成された報告書があるのに、なぜ国内では。心配が不要である根拠として取り上げられないのでしようか。あまたある生活リスクと同程度にもかかわらず。セシウムによる被曝だけを悪とするというのは、間違った″恐怖”に他なりません。

2.低線量被爆でも全身に確率的健康被害がある

立命館大学名誉教授(放射線防護学)安斎育郎

福島第一原発の事故で漏出した放射性セシウムには、セシウム134とセシウム137の2種類がある。  セシウム134は半減期が2年、セシウム137は30年ですから、どちらにしても長期間、放射線を出し続けるわけです。

水素爆発で飛び散った放射性セシウムは、福島県を中心に学校のグラウンドや、田畑、公園などに堆積しました。 

まず、心配なのは外部被曝です。セシウムが発するγ線は透過力が強く、身体の外から浴びてもDNAを傷つけ、細胞をガン化させる恐れがある。

未だに、福島市の住民1時間に1・1~1・23マイクロシーベルトの被曝を余儀なくされています。ほとんどセシウムによる放射線です。1日あたりに換算すれば、30マイクロシーベルトの被曝量であり、これは3日に2枚のレントゲン写真を撮っているようなものです。年間にすると、200枚以上です。

そのような過酷な状況に置かれているにも拘らず、30万人の人口を数える福島市は、丸ごと疎開するわけにはいかないのが現実なのです。

福島や千葉などの自治体では、表層土を割り取る対策を採っていますが、それだけではセシウムに汚染された野菜、コメ、肉などをロにすることで起こる内部被曝の危険は取り除けません。放射性物質が一旦、体内に取り込まれると、排出されるまでに細胞に被曝を与え、やはりガンや白血病を起こす可能性を高めます。

とりわけ、半減期の長いセシウムは長期間にわたり、DNAに損傷を与えることになるのです。

放射線被曝による健康障害には、確定的影響と確率的影響の2つがある。

確定的影響というのは、放射線を一時に大量に浴びると急性の放射性障害が確実に起こるということです。

1000ミリシーベルトを超えると下痢や吐き気を訴えるようになり、3500~4500ミリシーベルトではおよそ半数の人間が死亡し、7000ミリシーベルトを浴びれば 100%の確率で死に至る。

一方、低線量の被曝であっても一定程度の割合でガンや白血病が発症することを確率的影響といいます。

いわぱ、”ガンの当たりクジ”です。福島第一原発事故で、東京電力は″ガンの当たりクジ”を日本中の国民にバラ撒きました。とりわけ、福島県民は無理やり、それを買わされたという他ありません。低線量になれば、ガンを発症するリスクは下がりますが、それでもゼロになるわけではない。誰かが、当たりを引くことになるのです。

DNAにダメージ

確かに、低線量の被曝であれば人体に間題はないという見方もあります。 

lCRP(国際放射線防護委員会)が広島、長崎の被爆者を調査した結果。100 ミリシーベルト以下の被曝では、ガンの発症が明らかに増加したという疫学的証拠は得られませんでした。

 そのため、100ミリシーベルト未満なら、なにも心配することはないと主張する学者もいます。しかし ながら、疫学的証拠が確認されなかっただけで、低線量であってもDNAがダメージを受けるのは間違いないことなのです。







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私は、原子力の専門家ではないので、原子力関連専門家の肩書きで饒舌に危機を煽る人達に反論することができない。
 
週刊ポストが、危機を煽る専門家達の発言を書き留め、検証しておこうという記事がありました。
 
私もその趣旨に賛同し、微力ながら当ブログでも協力しようと思い、下記記事を記録しました。
<言行録>
 
5年後、10年後のために彼らの発言をここに留めよう

原発危機を訴える人々のバックグラウンドを公開する

『テレビに出ている原発の解説者は御用学者ばかりだから、『安全』と繰り返すばかり」・・・インターネット上で見受けられるこうした意見には、確かに頷ける部分はある。政府・東電の無策無能は大いに批判されるべきではあるが、ことさらに『危険』を訴える「専門家」が多いのもまた事実だ。彼らの発言をまとめて記録しておくことで、後世に「彼らのいっていたことは本当に正しかったのか」を検証する資料としたい。

汚染度の高い地域はチェルノブイリ級

熊取六人衆とは?
 
なぜ警告を続けるのか~京大異端児1/4・
 
京大原子炉実験所。大阪府熊取町に研究用原子炉を持つこの研究機関に、原子炉を研究しながらその危険性を訴え続けた「熊取六人衆」と呼ばれる研究者たちがいる。かつては6人いたが、現在残っているのは2人。小出裕章助教と今中哲二助教である。ちなみに、「助教」とは以前まで「助手」と坪ばれていた役職である。

毎日新聞3月16目付朝刊で、小出氏はこうコメントしている。

 
風向きや地形も考慮しないといけないが、チェルノブイリの場合で想定すると、放射性物質が日本列島をほぼ覆ってしまうことになる住民は被ばくをしないように逃げることしかできない  
 
小出氏は、テレビ朝日の『サンデースクランプル』(4月3日放送)でも
 
「もし炉心部にあるウランのペレット全体が溶ける状態になってしまうと水蒸気爆発という爆発が起きるだろうと私は思っています」
と発言するなど、さまざまなメディアで炉心溶融(メルトダウン)による水蒸気爆発の可能性を指摘している。常に「想定される最悪の事態」を設定し、どういう被害がもたらされるかを語る方針のようだ。

実は小出氏には本誌4月1日号でも取材しており、
「人体になんの影響もない放射性物質などありません」
と述べている。福島周辺では厳密にチェックする必要はあり、これも間違いではないのだが、ごく微量の放射線となると、現実には被害を確認しようがない語である。

一方の今中氏は、福島県飯舘村で独自に放射線量を測定し、朝日新聞(3月25日付)の取材にこうコメントしている。

 
飯舘村は避難が必要な汚染レベル。福島第一原発では放射能が出続けており、汚染度の高い地域はチェルノブイリ級と言っていいだろう
 
確かに飯舘村はIAEA(国際原子力機関)の避難基準の境界線上にあるようで議論になっているが、”チェルノブイリ級”という表現はいかがなものか。小出氏も今中氏もチェルノブイリにたとえるのが特徴だ。

二人は、これまでどんな活動をしてきたのか。小出氏は49年生まれで、今中氏は50年生まれなので、両者ともすでに60歳を超えているが、30年来、反原発運動に取り組んできた実績があり、反原発運動の理論的支柱ともなってきた。
 
小出氏は伊方原発訴訟の住民側証人にもなっている。一つだけ指摘したいのは、両者とも本業は原子炉の研究で、少なくとも放射線医学は専門外であるということだ。
 
人工の放射線はすべて人体に有害

実は専門外の学者たち朝日新聞4月3日付朝刊では、4月2日に広島県で反原発団体の県原水協と県被団協が主催した報告会に、〈内部被曝に詳しい〉矢ケ崎克馬・琉球大学名誉教授が登場し、
「汚染される覚悟が必要。開き直って最大防御をすること」
と強調したと伝えている。
 
1時間01分ほどから矢ケ崎氏

しかし、この矢ケ崎氏も専門は物性物理学で、同様に放射線医学が専門というわけではない。矢ケ碕氏は、東京新聞3月29目付朝刊でこんな発言もしている。

 
人工の放射線はすべて人体に有害。放射線量が少なくても必ず影響は出る
人工の放射線と自然の放射線では違いがあるということだろうか。
 
TV長崎11-03-16げんぱつ藤田祐幸
 
長崎県立大学シーボルト校の藤田祐幸非常勤講師も、メディアで活発に発言する学者の一人である。
毎日新聞4月5日付朝刊では、原子力工学が専門の九州大学の出光一哉教授が提案する事故の対策案を
小手先の応急処置に過ぎないVと批判し、さらにく原発を止めても、他の発電方式と節電などで電力需要のピークはカバーできる
と主張している。

しかし、藤田氏の専門は原子力工学でも電カシステムでもなく、物性物理学である。
3月26日に長崎で開かれた講演会の映像をユーチューブで見たところ、藤田氏自身が
「金属物理学が専門だが、原発間題を扱う市民科学者としての道を歩む」
 と自ら語っている。藤田氏に関しては、震災前の過去の言動もネット上で物議を醸していた。
ウェブマガジンの『月刊チャージャー』07年4月号にある「日本の原子カ発電って大丈夫なのか?」という記事では、
六ヶ所村の再処理施設は、事故が起きなくても1日で日本中の原発が1年間で出すのとほぱ同量の放射能(いわゆる死の灰など)を排出するといわれています
とある。
だが、再処理施設も原発に準じる放射線防護基準で建設されている。
 
水ではなく鉛を入れればいいんです

もう一人、市民科学考として有名なのが、高千穗大非常勤講師の槌田敦氏である。元名城大学の経済学部教授で、専門は物理学と環境経済学。当然、原子炉も放射線も専門外だ。
 
3月26日 たんぽぽ舎緊急講演会 午後の部 槌田敦氏の講演
 

3月26日に反原発団体「たんぽぽ舎」が主催した講演会では
「汚染範囲がチェルノブイリと同じになってきた。(中略)日本で注意するのはヨウ素とセシウムだけです。チェルノブイリは核爆発ですからプルトニウムとストロンチウムも出ています」
と語っている。
 
チェルノブイリは再臨界に達して水素爆発(または水蒸気爆発)しただけである。核爆発なら周辺一帯が吹っ飛んでいる。
講演会では次の発言も。
「使用済み燃料は間隔を置いて配置してあるので空だきしても間題ないが、水をかけたらジュッと蒸発して損壊する。スリーマイル事故でも水をかけたら炉心溶融が起きた。水ではなく鉛を入れればいいんです。最初は溶けるが、その内に冷えてかたまる。チェルノブイリでも鉛を入れた。東電は勉強不足で誘にならない」
 
鉛を入れるのは正しい処置なのかもしれないが、問題は、放水するのにも自衛隊や東京消防庁があれほど苦労していたのに、どうやって重い鉛を投入するかだ。
 
原発設計音への信頼
 
3月29日菊地洋一さん講演
 
『週刊現代」の先週号「溶け出した福島第一原発『第3の恐怖』」では、福島第一原発の基本設計を担当した米GE社の元設計師・菊地洋一氏が登場している。
 
菊地氏の現在の職業は写真家。東海地震がすぎるまで浜岡原発を止めておくように訴える活動のため、02年10月から03年9月まで静岡県函南町に居を移したこともあるという。
その菊地氏は3号機の写真を見て、水素爆発とは異なる重大な事態が起きたと指摘。
プルトニウムを含むMOX燃料を使っていた3号機では、大きな熱を発した。この事実とその原因を、まだどこも指摘していません
と、MOX燃料と何か関係があることをほのめかしつつ、結局、何が起きたのかについての説明は一切ない。
 
MOX燃料は得体の知れないものだという恐怖感だけを植え付けて終わるのである。後の検証ではっきりするはずである。
元東芝の原子炉設計者である後藤政志氏も、メディアによく登場している。ニッポン消費者新聞3月30日付では
格納容器は安全の最後の砦。それが壊れ、出てはいけない放射性物質が出た
と舌鋒は鋭い。
 
 
後藤氏は、「原子力資料情報室」のアドバイザーでもある。この組織は、成田空港の三里塚闘争を率いた活動家、高木仁三郎氏(故人)が設立した反原発団体である。
 
本誌は、ここで紹介した専門家たちが、それぞれの研究と見識を基に、責任をもって発言していることを疑うものではない。
 
問題はそれを受け取る我々の側が、これは”人類が初めて経験する事態”であること、従って誰の見解が正しいのか結論はずっと先にならないとわからないことを認識しておくことだ。
 
その上で冷静に審観的に様々の意見を参考にする必要がある。現在、反原発派はいわば”勝ち組”だ。だからといって、彼らの意見が全く正しいことにはならない
 
一方、テレビに出てくる原子炉や放射線医学などの専門家は、いたずらに恐怖を煽ってパニックを起こさせないよう慎重に言葉を選ぶが、それが「情報を隠している」という印象を与えてしまう面がある。しかし、パニックが起きて空港や駅に人が殺到して二次災害が起きれば、かえって多数の死者を出すことになりかねない。過大な精神的ストレスで健康を害することもある。
 
米ブルームバーグ4月1日付の記事「香港の九龍の放射線量は原発事故の恐怖に包まれる東京を上回っている」で、英王立放射線科医協会の指導医を務めたポプ・パリー氏はこう述べている。
 
日本の状況は、放射線への”恐怖”が実際の放射線よりはるかに大きな被害を引き起こしたという意味で、チェルノブイリと同じパターンをたどるでしょう。
 
 
これらの反原発を言う人達は皆、己の正義感に従って善意で反原発を言い続けてきたのであろう。
 
ただ、残念なことにこういった人達は脳細胞が単細胞なのか、頭の血の巡りが悪いのかはわからないが、文明生活をするには電気が必要不可欠なこと。改善したとはいえ依然日本のエネルギーの多くは石油に依存していること。そして日本は危険な中東にその多くを依存している事実、そしてその石油を輸入するシーレーンを同盟国の力で安全を保っていること。そういった事実を無視してただ原発が危険だとしか言わない。全てを総合して思考できない人達でもある。
 
二酸化炭素ガスが温暖化の主原因でないにしても、温暖化ガスのことなど眼中にはない。地球温暖化については自然エネルギーによるエネルギー自給で逃げようとする。おめでたい事に自然エネルギーで原子力によるエネルギーを確保できると信じていることだ。当面LNGが原子力に取って代わっていくかもしれないが、天然ガスとて有限な資源である。
 
確かに原発は危険だ。だからといって原発を今更なくす事などできるものかよく考えてもらいたい。
 
TVに出て安全だと言う学者達を御用学者とこの思考に障害がある先生方は非難されるが、御用学者と非難される先生方の方が遥かに知的で思慮があると私は思う。
 
必要以上の不安を拡散させることは放射能以上に危険だと、ここで取り上げた、思想が偏った先生方は理解できていない。この先生方のおかげで、放射能被害以上に、風評被害が拡大されて甚大な被害が起きているのであります。
 
素人ブロガー達が、こういった無分別な学者の言い分を取り上げ、デマや風評被害を拡大してしまっていると私は感じるのです。
 
コメントにも書き加えましたが、原子力発電は文明のウンコだと思います。人は飯を食えばウンコをします。ウンコは臭くて処理に困ります。

ウンコはいらない!ウンコ反対、ウンコは人災だ・・・でも人はウンコをしなければ生きることができません。ウンコもちゃんとリサイクルすれば資源になると私は信じています。江戸時代100万都市の江戸は糞尿を肥やしとしてリサイクルした為欧米の都市より清潔な都市でした。
 
皆さん、節電は大切ですが、自分は電気を使わないから原子力は要らないなどという理論は偽善でしかありません。貴重な電気でパソコンを起動しインターネットを利用しているからこそこの記事を読んでいるのです。 
 
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(略)
 
神戸市立工業高専の一瀬昌嗣准教授(理論核物理学)

(略)

「核実験の時代にも日本には放射性物質が降ってきており、それによる健康被害は疫学的に確認されていないことも、知っておくべきだと思います」そう話す一瀬准教授によるレポートとは、冷戦時代に米ソなどが繰り返した核実験によって日本に降下した放射性物質と、今回の事故による被曝とを比べたもの。

要は、原爆を除いても、日本人が広範囲にわたり放射性物質による被曝を受けるのは、今回が初めてではないというのだ。
 
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一瀬准教授が続ける。「米ソの大気圏内核実験からの放射性降下物は、1949年から日本にも届き始めました。63年に米英ソの間で部分的核実験禁止条約が締結されると、地下を除く核実験が禁止されましたが、中国やフランスはそれに加わらず、70年代にかけても両国の核実験から放射性物質が降りました。が、やはり凄かったのは60年代前半で、日本人の体内セシウム137の量が大幅に増えたことも確認されています。今回の福島の事故で、関東地方でも放射性物質が雨とともに降下しましたが.必要な警戒さえすれば、核実験の際と比べ、内部被曝も健康への影響がない範囲で抑えられると思います

具体的な数値には少しずつ触れるとして、実は、こうした研究は一瀬氏のオリジナルではない。基礎になるデータを収集していたのは、気象庁気象研究所で、「米ソの核実験が盛んになった1950年代から、塵や雨に混じって地表に落ちてくる放射性降下物を、2m×1.2mの水盤で採取し、その量をーカ月ごとに計測してきました。計測地は東京の高円寺、80年代からは茨城県つくぱ市で、観測してきた降下物はセシウム、ストロンチウム、そしてプルトニウム。観測記録は世界最長です」と、同企画室の広報担当者は胸を張る。

ちなみに今回、各所で多く検出されている放射性ヨウ素は、半減期が8日と短いため、月単位のデータ収集には馴染まないそうだ。

話を続けると、「米ソが大気圏内の核実験を繰り返していた60年代までは、たしかに東京における放射性セシウムの降下量は、今回、福島の事故が起こる前までの1OOO倍以上の数値でした」それどころか、たとえば63年8月に東京都中野区で計測されたセシウム137は、1平方メートル当たり548ベクレルだったが、90年代には50ミリベクレルに満たない月がある。

ちなみに、ベクレルは放射性物質が1秒間に出す放射線の量。そこに”ミリ”が付くと数値は1000分の1になるので、両者の間には1万倍もの開きがある。つまり、高度経済成長真っ只中の東京であなたもまた、平時の1万倍にも上る放射能を浴びていたのである。

しかも、これらのデータを集めるに当たって、なんら作為はなかったようで、「放射能の危険性ではなく、大気や潮の流れを調べるために始まった調査で、特殊な物質をトレーサー(追跡子)にし、その動きを追って大気の流れや混ざり具合を調べていたのです。だから、身体への影響については、放射線医学総合研究所に聞いたほうがいいと思います。ただ、心配になって問い含わせて来られる方には"でも、あなたは癌になっていないでしょう"とお答えしています」(同)
奨められた通りに、放医研規制科学研究プログラムリーダーの米原英典氏にも語を聞いてみた。

「気象研究所のデータにおける、60年から65年頃のセシウムとストロンチウムの降下量を大雑把に捉えると、年間1000ベクレル/平方メートルといったところでしょう。すると、60-70年代における外部被曝は数十マイクロシーベルトに収まると考えられます」

補足すると、シーベルトは放射線が人体に及ぼす影響を表す。話を続けると、「内部被曝については、牛が食べた牧草から牛乳を通じての被曝や、穀物を通じての被曝など、さまざまな経路が考えられるため、すぐに計算するのは難しい。
ただ、それを含めて健康に影響が出る放射線量ではありません。また、当時と比較して今回の事故を見ると.セシウムに関しては数倍にのぼる線量が検出された場所もありますが、健康被害が及ぶほど高い数値ではないと思います」
そして、多くの場所で60年代のほうが、セシウムの線量は多かったのである
 
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10年以上も高い被曝量が

ところで、気象研究所によるこのデータを見たことがある研究者は、なぜか少ない。大阪大学の宮崎慶次名誉教授(原子力工学)も、「そういうものが存在するのは知っていましたが」と、こう続ける。

「改めて聞き、たびたびの核実験で日本に放射性物質が降下していた記憶が蘇りました。私が住んでいる大阪では当時、浄水場の放射線レベルが許容範囲をはるかに超えたことが何度かあったのに、発表されなかった。ずいぶん後で、住民に不安感を与えないように発表を控えたと知らされました。当時、許容範囲を超えた放射線が降る下で暮らしていたのです。でも、今までに際立った被害はなかったと言える。今回の事故は反省すべきですが、放射線 を怖れているだけでは、正しい判断はできません

東京工業大学原子炉工学研究所の松本義久准教授も、初めて、データの数値を精査し、そのうえで、「気象研究所のデータを見ると、60年代のピーク時と今回の震災が起きる前では、放射怪降下物の量に1OOO~1万倍もの開きがあることがわかりますね」と、こう解説する。
 
「ただし今回の事故後、3月20日9時から翌日9時までの間に、茨城県ひたちなか市でセシウム137が1万3000ベクレル/平方メートルも記録されました。これは気象研究所のデータにある、核実験時に計測された最大値の20倍を超えるので、私も最初は驚きました。が、翌々日には数百ベクレルに下がっていますから、降雨などによる一過性の数字でしょう」

では、60年代と原発事故が起きた現在の、それぞれの線量を、ベクレルから人体への影響を表すシーベルトに換算し、健康へのリスクを測ることはできるだろうか。松本准教授が統ける、「UNSCEAR(原子放射線の影響に関する国違科学委員会)の資料にある、セシウム137の経口摂取のデータが手がかりになります。核実験による放射性物質の降下量が最も多かった63年、世界の平均積算降下量は1560ベクレル/平方メートルがとあります。このとき外部被曝、内部被曝の合計は0.025ミリシーベルト程度。すべての核種を考慮すると0.14ミリシーベルト程度になります」

この年、東京でのセシウム137の積算値は1935ベクレル平方メートル。したがって健康へのリスクも、世界平均よりやや高かったようだ。

「一方、今回のセシウム137の3月19日から31日までの積算値をシーベルトに換算すると、ひたちなか市が0.43ミリシーベルト、東京がO.11ミリシーベルトになります。人体に影響が及ぶひとつの基準とされる100ミリシーベルトにはるかに及びません」

とはいえ、今回の数値は核実験が行われていた63年に比べても大きい。しかし、「今回の事故が収束に向かうと仮定して、ひたちなかなどで検出された高い値は、降雨などによる局所的なものです。一方、核実験が頻繁に行われていた半世紀前は、10年以上にわたって高い水準の被曝量でした。それでも、多くの人はその時代を健康に過ごしてきたわけで、注意は必要ですが、過度に心配する必要はないと思います」(同)

同様に、北海道大学大学院の奈良林直教授(原子炉工学)も言う。
60年代は今と状況が似ていますが、みな放射能の怖さを知らなかった。でも当時少年だった私も、未だに癌にもかかっていません

黄砂に乗って

ところで気象研究所のデータでは、近年も春には、放射性降下物がほかの季節より多く計測されていた。
「かつての核実験などで放出された微量の放射性物質が、中国の土壌中に含まれていて、春になると再浮遊し、黄砂に乗って飛んでくるのです」(企画室)

今や中国は、日本製品が”汚染”されているとボイコットを企む国である一方、福島産などを避けたいわが外食産業にとって、”安全”を旗印にした野菜の仕入先にもなっている。だが、「私がこれまで原水爆実験国を調査してきた結果、日本に最も悪影響を及ぼしたのは、東京オリンビックから文化大革命にかけて中国で行われた核実験です」と、札幌医科大学の高田純教授(放射線防護学)。放射能に汚染された土壊が、黄砂として日本まで飛んでくるわけだ。
 
また、3月末まで中国を訪れていた京都大の吉川榮和名誉教授(原子炉安全工学)が言うには、「一方で、中国人は日本の原発事故に驚き、我先に帰国しています。中国では国内の放射能のことを知らされていないからです。中国のテレビでは”日本の食品は心配要らない”と強調しているのですが、一般の中国人は日本のことばかり怖れてしまうのです」
 
今、日本人が中国野菜を喜んで食べるのも、中国人が日本の産物を避けるのも、謂われなき風評による国際的な"誤解"のなせるわざ、と言えそうだ。 

「米中などの核保有国は核実験の際に、自国民を時には意図的に被曝させながら、それを忘れたかのように日本を危険視し、汚染の危険性が少ない工業製品の輸入までを止めようという。アレルギー反応に近いものがあるように思います。旧ソ連はセミパラチンスクで、中国は新彊の砂漠地帯で、周囲の住民を避難させずに低高度での核実験を行い、悲惨な結果を生んでいるのです」(一瀬准教授)

結果、アメリカにもヨーロッパにも多くの放射性物質が降ったわけだが、その時、欧米人たちは、今回の事故後に日本から一目散に逃げたように、自国から逃げ出しただろうか。

「これまで100ミリシーベルト以下の被曝量で、遺伝的影響が観測されたことはなく、今回避難されている方で、その線量まで被曝された方はいないはず。そういう科学的知見を少しでも持ってもらうことが大事です。誰もが普段から環境放射線を受けつつ生きていて、今回避難されている方々が受けたのは、それを少し上回る程度にすぎません」むろん、今回の事故で放射線の影響が「ない」とは言えないし、半世紀前に降り注いだ放射性降下物によって、健康に影響をきたした人がいなか。ったとも言えない。(放医研の米原氏)
 
事実、放射線による影響とは、前出の金沢大の山本教授が言うとおり、「すぐに出ないからわかりづらい。個人差もあり、10年後、30年後にどうなるのか、軽々しくは言えない」そういうものだろう。だが、少なくとも、「人体に緊急の影響を及ぼすような事態ではない」と、山本教授は言う。

それに、今、風評に踊らされている人たち自身、かつて被曝しているのである。
そう思えば、少しは冷静になれるのではないか。「放射能は侮ってはいけないが、怖がりすぎてもいけない。注意が必要なことは間違いないが、放射線を過度に怖がることで、大きなものを失うこともある」とは松本准教授の弁だが、福島に対する暴力的なまでの風評をはじめ、我々の無知が時に、放射能を超える被害をもたらすことを肝に銘ずるベきだろう。
 
当記事について、調べているうちに下記リンクの動画を発見。
 
  
2006年製作のサイエンスチャンネルの動画(9:30~注目)である。当にこの週刊新潮の記事そのものである。本文グラフは動画に登場するグラフを転記した。

文科省製作ではあるが、新潮の記事を裏づけている。

今回の原発事故で福島に降り注いだ放射能よりはるかに多い放射能を30~50年前日本中で浴びていたのである。

当時、野菜や魚、牛乳から畜産物まで皆気にせず食べていたのである。
 
この記事が正しければ、現在日本で進行中の過剰な放射能アレルギーは空騒ぎに思えてくる。ネットやマスコミが垂れ流す過剰な放射能に対する無知でヒステリックな記事は風評被害を引き起こす元凶にしかならない。

デマではないにしても、ネット上にヒステリックに書き込まれる原発恐怖症の記事の数々に私は違和感を感じ続けていた。
が、新潮の記事とサイエンスチャンネルが突きつける衝撃の事実! 実に痛快である。原発事故からの放射能が安全というわけではないが、過剰な不安は無用である。

<追記>


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謎の暗黒物質を探れ 観測装置の心臓部完成へ
http://www.47news.jp/CN/201003/CN2010030601000010.html
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イメージ 2宇宙に満ちているはずなのに、まだ誰も観測したことがない謎の「暗黒物質」をとらえるため、東京大宇宙線研究所が岐阜県飛騨市の神岡鉱山地下に新設する装置の心臓部となる検出器が6日までにほぼ完成した。 
宇宙全体には、既知の物質の5~6倍に上る質量の暗黒物質が存在すると考えられている。地球には1平方センチ当たり毎秒10万個ほど降り注いでいるらしいが、可視光や電波、エックス線などを出さないため、従来の方法では直接観測できず、正体は分かっていない。
観測装置は「エックスマス(XMASS)」と呼ばれる。その中心が、直径約80センチのミラーボールのような形をした検出器。わずかな光もキャッチする超高感度の光電子増倍管642個をほぼ球形に並べたものだ。 この検出器を、零下約100度の液体キセノンを詰めた金属容器に密封し、さらに容器ごと純水を満たした直径10メートル、高さ10メートルの円筒形タンクの中につり下げる。液体キセノンの原子核に暗黒物質がぶつかった際に発せられるかすかな光を増倍管でとらえる。装置の調整を経て、8月ごろには本格観測を始める。
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宇宙で目に見える物質はたった4%
http://www-sk.icrr.u-tokyo.ac.jp/xmass/darkmatter.html
イメージ 3宇宙が何でできているかを調べてみると、われわれが知っている、陽子や中性子など”目に見える”(観測されている)物質は全体の約4パーセントにすぎません。その5~6倍は未知の物質(ダークマター)が占めていると考えられます。残りはダークエネルギーと呼ばれている正体不明のものです(図1)。これまで観測に利用されてきたのは、光やX線、赤外線などの電磁波ですが、”暗黒”物質というのは、電磁波での観測では見ることができないため、”暗黒(ダーク)”という呼び名がついています。
ダークマター存在の証拠はいくつもある
イメージ 4 ダークマターは様々な観測からその存在が示唆されてきました。1970年代後半、渦巻き銀河の回転速度分布を観測し、銀河内の明るい星や星間ガスではない、光では観測できないが重力を感じる物質の存在を立証しました(図2)。また、非常に重い物質(すなわち大きな重力)があると光が曲げられる、という「重力レンズ効果」からもダークマターの存在を示す証拠が得られています。
Dark Matter 3D Map

Dark Matter 3D Map
http://zoome.jp/cosmos-vision/diary/39(日本語で解説)
宇宙の成り立ちと密接に関わるダークマター
イメージ 5さらに、現在の宇宙は、銀河、銀河団、何もない空洞などが複雑に連なった大規模構造を形作っていることがわかってきました。この成り立ちは次のように考えられています。初期の宇宙のわずかなゆらぎ(図3)からダークマターの密度に差が生じ、密度の濃いところは重力によってさらにダークマターを引き寄せていき、しだいに目に見える物質であるチリやガスも引き寄せ、やがて星や銀河が形成されていきました。このようにダークマターは宇宙の成り立ちに非常に密接に関わっているのです。
観測の成功は新しい物理と宇宙の謎の解明につながる
ダークマターの正体は分かっていませんが、これらの観測事実からいくつかのその性質が推測されます。(1)電荷を持たず、(2)非常に重く、(3)安定である、ことです。このような物質は、現在われわれが知っている素粒子では説明ができません。新しい理論に基づく、未発見の素粒子が必要となります。その候補の一つがニュートラリーノと呼ばれる素粒子です。
 
 われわれの身の回りにもダークマターは1リットル当たり約1個ほど存在すると考えられています。しかし、いまだ実験的に直接捕えられていません。ダークマターの直接観測は、現在の宇宙物理の最も大きな課題の一つです。直接観測に成功すれば、その正体を解明する手がかりが得られます。そして、ダークマターの正体が分かれば、宇宙創成メカニズムの理解が大きく進展すると考えられます。

検出原理
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イメージ 7液体キセノンはダークマターをとらえやすい
XMASS(エックスマス)実験は、液体キセノン(約-100℃)を詰めた検出器でダークマターを直接とらえます。液体キセノン検出器には、次のような特徴があります。(1)発光量が多く、(2)1トンクラスの大型化が容易、また、(3)液体、気体、固体の各相が利用できるため内部のバックグラウンドのもとであるウランやトリウムなどを極端に少なく出来ることです。ダークマターがキセノン原子核と弾性散乱する際にエネルギーの一部を落とし、液体キセノンがエネルギーに比例して発光します。発光された光は液体キセノンを囲んだ多数の光電子増倍管で捕らえます。

バックグラウンドの少ない”きれいな”検出器が必要
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ダークマターからの信号は非常に稀で、なおかつ、非常に小さいエネルギーであるため、放射線バックグランドをいかに落としてエネルギーしきい値を下げるかにかかっています。XMASSグループでは、この実験に特化した“極低放射能”光電子増倍管を浜松ホトニクスと共同で開発しました(図5)。この光電子増倍管は、効率良く液体キセノンからのシンチレーション光を検出するだけでなく、光電子増倍管自身に含まれるウランやトリウムが従来のものよりも2桁以上少ないものになっています。また、キセノンは原子番号が54と大きいため、“自己遮蔽”が有効で、外部からのガンマ線バックグランドを大幅に減らすことが可能です。 既存実験の100倍の検出感度 イメージ 9ダークマター直接探索実験は世界中で行われており、激しい国際競争の中にあります。図6はダークマター探索実験の感度をダークマターの質量を横軸、ダークマターと核子の反応率を縦軸として示したものです。青と緑の線は既存の実験による検出感度、黄色い丸は特に可能性が高いと考えられている部分です。XMASS実験では、既存のダークマター探索実験の100倍の感度を持ち、いち早く超対称理論で予想されるパラメータ領域(グレーの領域)に大きく踏み込み、直接探索によってダークマターを発見する可能性が大きいと考えられています。
XMASS実験概要
http://www-sk.icrr.u-tokyo.ac.jp/xmass/index.html
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無能な小鳩政権下、仕分けされずに基礎科学を黙々と研究されていることは心強い。何の利益が得られるという保証もない、仮にダークマターを検出して、大統一理論の糸口が見えたとしても、金銭的にプラスになるかといえばならない。だからといって、基礎科学をないがしろにするような意見には反対だ。たとえ、我々、いや子供達の生きているうちに何の役に立たないことでも、何百年先の科学技術には、絶対欠かせない実験なのである。

【『「物質のすべては光」副題:現代物理学が明かす、力と質量の起源 フランク・ウィルチェック著(早川書房)』を読んだつもりになる】
http://blogs.yahoo.co.jp/ddogs38/31351364.html

【ダークマター(暗黒物質)の正体は何か?】
http://www.resceu.s.u-tokyo.ac.jp/symposium/daigaku&kagaku/MINOWA.pdf
· 遠くのものを中心に強く引きつけるものが何かあるに違いない
· その力の源は銀河全体をつつんでいるはずだ観測不可能な何かが銀河を取囲んでいる
→暗黒物質のハロー 星と星の空間にも暗黒物質はびっしりとつまっている

暗黒物質候補No1ニュートラリーノの性質
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· 電気的に中性 · 質量 30GeV(アルミ原子程度)以上 · 平均速度およそ220km /秒(おそい) · 銀河系の中で等方的に飛行 · 物質とはまれにしか衝突しない · ほとんどすり抜ける ⇒フッ素化合物熱量計(ボロメータ)で 観測(神岡)未発見だが善戦中 ⇒暗黒物質の風を感じる検出器を今回開発 東大グループの新しい試み
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暗黒物質の風向きをはかる
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暗黒物質候補No2アクシオン
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· 電気的に中性 · 電子よりずっと軽い · 平均速度およそ220km /秒 · 銀河系の中で等方的に飛行 · 物質とはまれにしか衝突しないほとんどすり抜ける · 磁場の中で光に変わる 京都大学およびアメリカのグループが探索中
素人考えなのですが、ダークマターは3次元空間では検出されないような気がしてならないのです。
素人と笑ってください、「ダークマターは、多次元空間に畳み込まれているから 光を透過し電波を発しないし、物質をすり抜けるのではないか?」ダークマターそのものが真空中に蓄えられている多次元の質量ではないか?
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フランク・ウィルチェック博士は2004年のノーベル物理学賞を受賞したMITの物理学の教授である。
ウィルチェック博士曰く、本書は一般読者向けの優しく書いた最先端物理学の解説書だとそうだが、私は約2週間本書と格闘し、365pをようやく・・・。確かに数式を極力使わず、理論の考え方をできるだけ俗物的に解りやすく解説いただいています。しかし、私の脳力では何度も読み返しながら内容についていこうと思ったが、結局内容の5%程度は理解し?・・・いやなんとか読みきっただけで、宇宙の構造と同じで結局残りの95%はダークマターでした。

本書の原題は[The Lightness of Being]「存在の軽さ」ですが。映画にもなったミラン・グランデの小説
[The Unbearable Lightness of Being] 「存在の耐えられない軽さ」をもじってつけられたそうです。

中学生のころからブルーバックスの「相対性理論」など自然科学の本もわからないなりに読んでおりますが、やはり量子論となってくるとチンプンカンプンになってきます。

日常生活を過ごす上で意識しているわけではないが、我々が感じる3次元的世界において観察できる現象については、頭の中で整理すれば理解することができるが、量子理論のように形而学的哲学や宗教的宇宙観のような話となると、蒟蒻問答となってしまいます。

現代物理学の考え方はそういった日常的常識とはかけはなれた形而学的な世界観を理解しないことにはどうにも難しい世界です。

「物質の質量はそれ自体は質量をまったく、もしくは、ほとんど持たない、より基本的な構成要素が持つエネルギーが形として現れたものだ。その空間もまた、見かけとは違うものである。」第一部の巻頭の言葉の一部分であるが、要は、光とは粒子なのか波なのか?というアインシュタインやマックスウェル以来の疑問について、「光は粒子でもあり波でもある。粒子と波の両方の性質を併せ持つ、量子というものである」というメタファーな考え方「量子」というものを発明(発見)したことにより決着がついたと考えられている。この量子の持つ特異な性質のことを指して、「光は〈粒子性〉と〈波動性〉を併せ持つ」と表現されているが、解ったような気もするが、いまひとつ理解できない。

ウィルチェック博士は2004年デイビッド・グロス 、H. デビッド・ポリツァー とともに「強い相互作用の理論における漸近的自由性の発見」の功績によりノーベル物理学賞を受賞した。

1951年生まれの博士は1973年22歳の時にプリンストン大学で, デイビッド・グロスとともに「漸近的自由性」を発見した。素粒子物理学における「漸近的自由性」とは、素粒子間の「強い相互作用」が、近距離ないし高エネルギー下では相互作用が弱くなるという性質で、陽子や中性子の構成要素とされるクォークが単独で観測できないことなどを説明する量子色力学の理論である。

自然界の四っの基本的な力(物体に働く強い力、弱い力、電磁気力、重力)のうち重力を除く三つを統合する大統一理論、そして、超対称性という数学的な外縁を導入して重力も含めた自然界の四つの力すべてを統合しようとする超対称大統一理論が独自の表現で説明されている。
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ウィルチェックによると、普通の物質の質量の95パーセントは、それ自体は質量をほとんど、あるいは、まつたく持たない、クォークとグルーオンの活動から生まれているそうだ。その活動を支持しているのが、時空を満たし、そこからほかのすべてが形成される物理的リアリティーの第一の構成要素、ウィルチェック言うところの、「エーテル」概念を一種洗練させた「グリッド」だという。
p57
その場しのぎ的に理論に導入され、単独では観察されたことのないクォークは、最初は便宜上必要ではあるが、現実には存在しないものと思われた。ところが、陽子の"超ストロボスコピック・ナノ顕微鏡スナップショット”によって捉えられてからというもの、クォークは厄介な実在物となった。クォークの奇妙な振舞いのせいで、量子カ学と相対性理論の基本原理が疑問に付されることになった。やがて新しい理論が登場し、そのなかでクォークは、数学的に完壁な、理想的な対象物として定義しなおされた。この新理論の一連の方程式は、色荷を持つグルーオンという新しい粒子の存在を予言した。その後2、3年のうちに、クォークやグルーオンを確認する目的で建造された、”創造的破壊を行なうパワーハウス”で、クォークとグルーオンの画像が収集できるようになった。
グルーオンとは概念が実体化したもの=具現化した対称性のことだそうだ。

グリッド(工ーテルは不滅だ)p115
空間とは何だろう?物質からなる物理的世界がドラマを演じる場所となっている、空っぽの舞台なのだろうか?背景を提供すると同時に、それ自体の命を持っている、対等の演者なのだろうか?それとも、空間のほうが主たる現実で、物質は、それが形を取って現れただけの副次的なものにすぎないのだろうか?この問いを巡る見解は、科学史のなかで進化を遂げ、激変したことも何度かある。今日では、今挙げた三つめの見解が優勢である。わたしたちの目には何も見えないところに、わたしたちの脳は、厳しく調整された実験が明らかにした事実を熟考することによって、物理的現実にカを与えるグリッドを発見する。
P170物理的現実の根底にある元-物質であるグリッドの主要性質
●グリッドは空間と時間を満たしている。
●グリッドの部分は、どれを取ってもーどの時空要素を取ってもL基本的な性質はほかの部分と同じである。
●グリッドでは量子活動が活発に行なわれている。量子活動には自発的でかつ予測不可能であるという特別な性質がある。そして、量子活動を観察するためには、それを乱さざるをえない。
●グリッドは、持続性のある物質的な成分も持っている。その側面から見れば、宇宙は多層構造を持った多色の超伝導体である。
●グリッドは、時空を堅固なものとし、重力を生み出す、計量場を持っている。
●グリッドには質量があり、普遍的密度を持っている。

素粒子物理学では、力を媒介する粒子は荷と呼ばれる量子力学的な性質を持っており、強い力に関与するクォークやグルーオンが持つ荷(チャージ)を色荷、弱い力に関与する類似の粒子が持つ荷を弱荷と呼んだりするが、ウィルチェックはそれぞれを、強い色荷、弱い色荷と呼んでいる。両方を「色荷」と呼ぶことで、クォークとレプトンを包括的に説明しようとしている。

般若心経の「色即是空 空即是色」とは2世紀頃インド仏教の僧「龍樹」(ナーガールジュナ)が哲学的に到達した「空」の理論と同じのようにも思える。般若心経の空理論の「色即是空 空即是色」は形而学上の概念であったが、本書を読む限り、アインシュタインやマックスウェルに否定されたエーテル理論(真空に満ちている光を伝えるものがあるという理論)がグリッドとして復活することにより科学的説明が可能とのことだ。

真空は従来何も無い空間という概念であったが、「物理学者たちは、これらの物質エーテルを普通、「凝縮体」と呼んでいる。物質エーテルは、朝露のように、あるいは、すべてを包む霧が、目には見えないが湿気を含んだ空気から凝結するように、空虚な空間から自発的に凝縮する、という言い方をしてもいいだろう。」(p140)マルチカラーのグリッドのなかで、絶え間ない量子活動で生成消滅を繰り返す粒子反粒子対、そこから生まれる普通の物質の質量、という考えは「色即是空 空即是色」だ。

第11章グリッドの音楽p202
二つの方程式のなかの音楽
粒子の質量は、もしも演奏されたなら、空間振動の振動数に相当する音を立てる。このグリッドの音楽は、「天球の音楽」という古代神秘主義の重要な要素であった概念を、幻想と現実主義の両面において一段と洗練させたものだ。
なにやら物理学の世界観ではマルチカラーの極楽浄土があり、天球の音楽がかなでられている世界が存在するのだという。宗教家や似非教祖達が説く天国や極楽浄土とは似て非なる世界であるが、私には新鮮な驚きである。

幾つかチェックしておきたい付箋を貼った箇所があります。コピペだけ残します。
p185
ヤンキース往年の名選手で、意味深い数々の発言でも有名なヨギ・ベラが、二ールス・ボーアから学んだのではないかと思わせる、「予測するのは難しい。特に、未来については」という発言をしたことがあるが、まさにそのとおりだ。

必要な方程式がすべてわかっているとしてもなお、未来を予測するのが極めて困難になる根本的な理由が二つある。ひとつはカオス理論だ。おおざつぱに言うと、カオス理論とは、時間t0における世界の状態についての知識にごく小さな不確定性があると、それは、そこからかなりあとの別の時間t1における世界の状態について導き出せる事柄に対して、非常に大きな不確定性をもたらす、というものだ。

そしてもうひとつの理由は、量子論である。これまでにも見てきたように、量子論は一般的に、確率を予測するのであって、確実なことを予測するのではない。実際、量子論は、ある系の波動関数が時間とともにどのように変化するかを表す完全に明確な方程式を提供する。しかし、何が観察されるかを予測するために波動関数を使うとき、方程式を解いて得られるのは、さまざまに異なる結果がどのような確率で起こるか、その確率の組でしかない。
p197
わたしの頭のなかに、大学院生と教授の違い、ということがふと思い浮かんだ。大学院生は、実用的な模型や経験則をすべて頭に詰め込んでしゃにむに計算して、すべてを知っていると思い込んでいるけれども、その大元の方程式が表している深い真実についてはまだ何も知らない。
一方、教授のほうは、あらゆる事柄について、自分はまだ何も知らないことを自覚している。方程式
を解くのが大学院生の仕事なら、方程式を理解するのが教授の仕事である。
p206
わたしは完全性とはどういう意味かを、凡庸なことで名高い作曲家、アントニオ・サリエリから学んだ。

わたしの好きな映画のひとつ、『アマデウス』のなかの、わたしが好きなシーンのひとつで、サリエリは、驚きに目を見張りながらモーツアルトの手書き楽譜を見て、「音符をひとつ動かせば損なわれる。フレーズをひとついじれば構造全体が崩壊する」と言う。

この言葉のなかに、サリエリは完全性の本質を捉えている。彼の二つの文章は、理論物理学を含むさまざまな分野で、完全性というときわたしたちが何を意味しているかを厳密に定義している。完全な定義と呼んでもいいかもしれない。

理論は、それにどんな変更を加えても元より悪くなって初めて、完全なものと言えるようになる。

これはすなわち、先ほどのサリエリの最初の文章を音楽から物理学に翻訳したものである。そして、これは核心を突いている。だが、サリエリの天才がほんとうに現れているのは二つめの文章だ。理論は、その全体を損なうことなく、大きな変更を加えることができなくなったとき、つまり、理論を大きく変更すれば意味をなさなくなったとき隅々まで完全になる。

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NEC、政府主導の次世代スパコン開発事業から撤退
【5月14日 AFP】NECは14日、政府主導の次世代スーパーコンピューター開発事業から撤退する方針を明らかにした。経済環境が悪化する中、費用負担の削減が理由だという。

 NECは2007年以降、文部科学省が推進する「次世代スーパーコンピュータ・プロジェクト」に理化学研究所(Riken)、日立製作所(Hitachi)、富士通(Fujitsu)とともに参画してきた。

 NECの2008年度の純損益は2966億円の赤字。NECの声明によると、同プロジェクトは詳細設計フェーズを終え、製造フェーズへと移行するが、製造フェーズに参画した場合、本体製造に関する多額の投資が見込まれ、業績に大きな影響を与えることが確実であるため、撤退を決断したという。

 NECは、世界的な不況によるパソコン需要の落ち込み、円高による輸出収益の減少などで業績が悪化。世界中で大幅な人員削減を実施したり、北米、欧州のパソコン事業から撤退してより収益の見込めるネットワークソリューションやネットワークシステムなどの分野に力をいれていた。

 一方、自社のスーパーコンピューター事業は継続するという。
次世代スーパーコンピュータは富士通がスカラー演算ユニットを、NECがベクター演算ユニットの基本設計を担当する大前提がだが、スーパーコンピューターの中核はNECが担当してきたベクター演算ユニットにあることもあり、理化学研究所の計画は、実現性が危ぶまれている。

【トップ500の合計処理速度よりも高速、米研究機関が次世代スパコンの開発でIBMに発注:テクノバーン】
http://www.technobahn.com/cgi-bin/news/read2?f=200902042126
2009/2/4 21:26 - スーパーコンピューターのベンチマークサイト「Top500.org」に掲載されているトップ500までの全てのスーパーコンピューターの合計演算能力よりも更に高速という次世代スーパーコンピューターの開発契約が結ばれていたことが1日、米ローレンス・リバモア国立研究所の発表により明らかとなった。

 ローレンス・リバモア国立研究所では、20PFlopsの「Sequoia」と500TFlopsの「Dawn」の2基のスーパーコンピューターの発注を行ったと説明しており、BlueGeneテクノロジーをベースにした「Sequoia」に関しては2011年に納品、2012年の稼働開始を見込んでいるとしている。

 「Top500.org」の最新の集計結果によるとトップ500までの演算能力の合計(Sum)は現在、10PFlopsをやや上回る程度。「Sequoia」の20PFlopsという演算能力は合計の更に2倍近くにも達するなど、従来システムを圧倒する画期的スーパーコンピューターになる見通しだ。


スーパーコンピューターは、米国が主導権を握っている・・・。理化学研究所の計画が頓挫すると、日本がこの分野でトップを走る事は事実上不可能になる可能性がある。由々しき事だ。

といっても、心配無用、日本では画期的な量子コンピューターを研究している。

量子コンピューターとは、従来の計算機(量子計算機に対して、古典計算機という)は1ビットにつき、0か1の何らかの値しか持ち得ないのに対して、量子計算機では量子ビット(qubit)により、1ビットにつき0と1の値を任意の割合で重ね合わせて保持することが可能である。 この量子ビットを複数利用して、量子計算機は古典計算機では実現し得ない超並列処理を実現する。理論上、現在の最速スーパーコンピュータで数千年かかる計算を数十秒でこなすことが出来るといわれる。(FROM Wiki)


【テレポーテーション型量子計算を世界初実証 NTTと阪大:itmedia】2008年05月27日 10時07分 更新
NTTと阪大が、テレポーテーション型量子計算の実証に世界で初めて成功した。「量子コンピュータ実現に向けて1つの突破口が開かれた」という。
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0805/27/news029.html
 NTT(持ち株会社)と大阪大学は5月26日、テレポーテーション型量子計算の実証に世界で初めて成功したと発表した。「量子コンピュータの実現に向けて1つの突破口が開かれた」としている。テレポーテーション型量子計算では、遠隔地にいる多者間でテレポーテーションをしながら量子計算が行えるため、量子秘密計算などの暗号通信への応用も期待できるという。

 量子コンピュータの課題は「量子ゲート素子」の実現。量子コンピュータは「回転ゲート」と「制御NOTゲート」という2種類の量子ゲート素子があれば可能だが、制御NOTゲートは実現が極めて難しいという。

 NTTと阪大の共同研究チームは、量子テレポーテーション(離れた場所に量子状態を転送する)を使うテレポーテーション型量子計算の1つ・「一方向量子計算」に注目。光子4つを使って実験を行い、理論的な古典限界値を超えた量子演算を確認。テレポーテーション型量子計算を実証した。

 一方向量子計算では、「量子もつれ」をあらかじめ準備しておけば、後は1量子ビットごとの測定という簡単な処理で制御NOTゲートを実現でき、量子コンピュータの実現に近づく。

【夢のコンピューターへ一歩=世界最大の光量子回路実現-北大:時事通信】2009/01/23-05:24
http://www.jiji.com/jc/zc?k=200901/2009012300064
 光の素粒子「光子」を使った世界最大規模の光量子回路を開発したと、北海道大電子科学研究所の竹内繁樹教授らの研究グループが23日、米科学誌サイエンスに発表した。現在のスーパーコンピューターと比べ、けた違いの超高速演算が期待できる「量子コンピューター」の実現につながる技術だという。
 現在のコンピューターの演算は0か1の値を取る「ビット」。量子コンピューターでは0と1を同時に表現する「量子もつれ合い」の状態も含めて1ビットとして扱うため、飛躍的に演算速度が上がる。
 このため、もつれ状態の制御がカギとされる。竹内教授らは光子の持つ情報を演算する「ゲート」を4つ用いた回路を実現した。従来はゲート数2が最大。今回の回路で実験した結果、もつれ状態の光子を80%の確率で抜き出せた。(2009/01/23-05:24)

スパコンの歴史は日米のデッドヒートだが、量子コンピューターの実用化にむけては日本も負けてはいない。世界を一歩リードしているようだ。

尚、理化学研究所では、国家プロジェクト汎用京速計算機の研究開発を取り纏める次世代スーパーコンピュータ開発実施本部が置かれているのだが、今回のNECの脱落は汎用機ではなく「量子コンピュータ」の研究に注力するいい機会になるのではないか?などと楽観的なことを考えてしまいます。


そもそも、理化学研究所とは、1917年に創設された物理学、化学、工学、生物学、医科学など基礎研究から応用研究まで行なう日本の自然科学の総合研究所だった、戦後は民営化したが、1958年に「理化学研究所法案」が制定され、特殊法人「理化学研究所」になり、2003年10月、独立行政法人化された。

昭和16年陸軍の要請を受け、仁科芳雄博士が中心となって日本で原子爆弾開発の極秘研究(ニ号研究)を行っていたのがこの理研である。

理研といえば、理研ビタミン を連想するが、リコー、科研製薬、オカモト(オカモト理研ゴム)、リケン(ピストンリング)などが、戦前の理研コンツェルン(理研の発明品を実用化する為に設立した企業群)の流れを汲みます。

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サイエンスインポシブルPhysics of the Impossibleは、今年3月にNew York Times Best-seller listに5週の残っただけのことはある本当にエキサイティングな本でした。

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英語圏の本によくありがちな417P+用語解説44pは、少々厚かっかった。英語圏の本はどうしてかくも長々となってしまうのか?ただ分量があればいいものではないと思っているのですが、本書に限って言えば、しっかり中身が詰まっています。本書は文才に恵まれた科学者が書いた未来のサイエンス・ノンフィクションとでも表現したい読みやすい本でした。最後まで読み終わった時には、なんだかSF小説を5.6冊読んだような気になりました。SFのバリアーの話から最後のパラレルワールド並行宇宙の話まで、本当に最初から最後まで飽きさせない本でした。
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Dr. Michio Kaku (加來道雄)氏は、1947年1月24日カリフォルニア生まれの日系2世
ニューヨーク市立大学シティカレッジ物理学部教授, 超弦理論の研究者であり、ベストセラー作家にして科学番組のパーソナリティを努めるタレント学者である。マスコミ露出も多く、カールセーガンと米村でんじろう先生に星新一(に、ちょっと大槻教授は・・ないか)を足しような先生ですかね?またSF作家や映画の科学考証にも活躍していることでも有名です。21世紀のカールセーガンがふさわしいかもしれません。

この本は今日可能でないが、今後可能かもしれないものと見なされた透明化、念力移動、予知、恒星間宇宙船、反物質エンジン、タイムトラベルなど空想SFの世界の技術が具体的に可能となる可能性があるか、現代の理論ではなく、将来の技術革新も見込んで可能性がどの程度あるか、一つ一つ現在はまだハリウッド映画やSF小説上のSF技術が可能か否か検証した力作です。これらの技術が現実になるかもしれない可能性をカク博士が温かい目で検証した力作です。

p19~21
未来を予測する
予想というのはいつでも多少の危険をともなうものだが、数百年後、数千年後の未来の予想はとくにそうだ。物理学者の二-ルス・ボーアは、よくこう言った。「予想はとても難しいものだ。とりわけ未来の話となると」しかし、ジュール・ヴェルヌの時代と現在とでは、根本的に違うところがある。今では、物理学の基本法則が本質的に明らかになっているのだ。今日の物理学者には、そんな基本法則が、陽子の中身から膨張宇宙に至るまで、なんと四三桁ものスケールにわたって成り立つことがわかっている。そのため物理学者は、未来のテクノロジーがおおまかにどんなものになるかについて、そこそこ自信をもって語れ、ただ単にありそうにないテクノロジーと、本当に不可能なテクノロジーとを、昔よりきちんと区別できるようになっている。

そこで本書では、「不可能」なことを三つのカテゴリーに分ける。
第一のカテゴリーを、「不可能レベルⅠ」とする。これは、現時点では不可能だが、既知の物理法則には反していないテクノロジーである。だから今世紀中に可能になるか、あるいは来世紀にいくらか形を変えて可能になるかもしれない。テレポーテーション、反物質エンジン、ある種のテレパシー、念力、不可視化などがこれにあたる。

第二のカテゴリーは、「不可能レベルⅡ」としよう。これは、物理的世界に対するわれわれの理解の辺縁にかろうじて位置するようなテクノロジーだ。かりに可能だとしても、実現するのは数千年から数百万年も先のことかもしれない。タイムマシン、超空間飛行の可能性[超空間とは3時元を越える高次元のこと]ワームホールを通過する旅などがこれになる。

最後のカテゴリーは・「不可能レベルⅢ」だ。これは、既知の物理法則に反するテクノロジーにあたる。意外にも・この種の不可能なテクノロジーはきわめて少ない。もしもこれが本当に可能になったら・物理学に対するわれわれの理解が根本的に変わることになる。

このような分類は重要だと思う。SFに登場する多くのテクノロジーは、まつたく不可能なものとして科学者に切り捨てられているが、実のところ、われわれのような原始的な文明にとっては、不可能という意味なのだ。たとえば異星人の訪問は一般に不可能なことと考えられてしるが、それは星々のあいだの距離があまりにも莫大なためだ。恒星間旅行は、今の人類の文明には明らかに不可能でも・われわれより何百年、何千年、何百万年も進んだ文明には可能なのかもしれない。だからこうした「不可能」のレベル分けは重要になる。現在の文明に不可能なテクノロジーが、ほかの文明にとっても不可能とはかぎらない。可能・不可能について議論するには何千年何百万年も先のテクノロジーを考慮に入れなければならないのである。

            (略)
私白身の研究の話をすれば・アインシュタインの夢だった「万物理論」の完成を目指し、専門家として一心に力を注いでいるところだ。タイム・トラベルは可能なのか、ブラックホールの中心には何があるのか?ビッグバンの前に何が起きていたのか、自分としてはこうした現代科学の最難関とも言える「不可能」問題のいくつかに最終解答を与えられる「究極の理論」に取り組むというのは、実に心躍らされるものがある。今も私は、生涯にわたって不可能なことへの情熱をもちつづけていたいと思っている。そして、そんな不可能なことがらのなかに、日常的なことがらの仲間入りを果たすものはあるのか、またそうなるのはいつのことだろうと考えをめぐらせている。



◆不可能レベルⅠ 現時点では不可能だが、既知の物理法則には反していないテクノロジー

○フォース・フィールド、
*スタートレックなどで、俗に言う「バリアーを張れ」と防御バリアーについて。マイケル.ファラデー理論でいけば可能かもしれない。/四っの力/プラズマ・ウィンドウ(空気と真空を分ける窓)/磁気浮上(リニアモーターではなく常温超伝導による人間の磁器浮揚)

○不可視化
透明人間や、透明マント
すでに東大の川上直樹が光学迷彩により初歩的なものが出来ているが、ホログラムを使った3次元によるものが今後数十年~今世紀中。四次元を使う不可視化はまだ先。

○ライトセーバーとデススター
今日光線銃やライトセーバーは何らかの形で作れるが、スターウォーズのようなものとなると現在のテクノロジーでは無理。不可能レベルⅠ
惑星を爆破するデススターのエネルギー源候補ⅰ慣性閉じ込め方式核融合ⅱ磁気閉じ込め方式核融合ⅲ核爆発型X線レーザー1983年実験に成功しているが現状では信頼性が無く、 
SDIやミサイル防衛には向いていないが、対小惑星システムには向いているかもしれない。ⅳ.ガンマー線バスター ブラックホールのバーストを兵器に応用
.
○テレポーテーション
テレポーテーションとSF/テレポーテーシヨンと量子論/EPR実験/量子テレポーテーション/からみ合いのないテレポーテーシヨン/量子コンピュータ

○テレパシー.
超能力研究/テレパシーとスターゲート/脳スキャン/MRIの嘘発見器/ユニバーサル・トランスレーター/携帯式MRIスキャナー/ニューラル・ネットワークとしての脳/思考を送る/脳の地図をつくる

Ddog:このテレポーテーションとテレパシーの科学的な量子論に関する可能性を読むうちに、まったく非科学的に感じる霊魂の正体を考えてしまった。
素人の無責任な思いつきにすぎないが、人間の脳で発する電磁波の一種である脳波が、電気的に同調した電子を保って分離した場合、片方の電子と同調するならば、量子論で霊魂を説明できる可能性があるのではないか?と思う。本人が生きていれば生霊で、死んでいれば死霊の正体なのかもしれないな・・と一人納得してしまった。


○念力
念力と現実/念力と科学/念力と脳/ナノロボット

○ロボット(機械の生命、若しくは意識を持った機械としてのロボット)
人工知能の歴史/トップダウン方式/ボトムアップ方式/感情をもつロボット?/ロボットは意識をもつか?/ロボットは危険な存在になりうるか?

○地球外生命とUFO
生命の科学的探査/ETのメッセージを聴く/どこにいる?/地球型惑星の探査/どんな姿をしているのか?/怪物とスケールの原理/先進文明の物理学/UFO

○スターシップ
破滅の到来/イオンェンジンとプラズマェンジン/太陽帆/核融合ラムジエツト/熱核ロケットと原子力電気推進ロケヅト/核パルス推進ロケツト/比推力とエンジンの効率/宇宙エレベーター/スイングバイ/天空へのレールガン/宇宙旅行の危険/仮死状態/ナノシップ

○反物質と反宇宙
反物原子や反化合物を一つくる/反物質ロケツト/自然に生じている反物質/反物質の父/ディラックとニュートン/反重力と反宇宙



◆不可能レベルⅡ 物理的世界に対するわれわれの理解の辺縁にかろうじて位置するようなテクノロジー
○光より速く
落伍者アインシュタイン/アインシュタインと相対性理論/アインシュタインの理論の抜け道/アルクビエレ・ドライブと負のエネルギー/ワームホールとブラックホール/プランクエネルギーと粒子加速器/

○タイムトラベル
過去を変える/タイムトラベル/物理学者の守備範囲/タイムパラドックス

○並行宇宙
超空間/ひも理論/マルチバース/量子論/量子字宙/ほかの宇宙とのコンタクト/実験室でベビーユニバース?・/増えゆく宇宙の進化?



◆不可能レベルⅢ 既知の物理法則に反するテクノロジー
○永久機関
エネルギーから見た歴史/永久機関の歴史/いかさまと詐欺/ルートヴィヒ・ボルツマンとエントロピー/エントロピーの総和はつねに増大する/三法則と対称性/真空からエネルギー?

○予知能力
未来を見通せるのか?/時間をさかのぼる/未来からのタキオン




◆終章「不可能」の未来
ビッグバン以前の時代を知る/宇宙の終わり/万物理論/ひも理論への批判/ひも理論は検証不能なのか?・/物理学は不完全か?


先日マクドナルドVSラーメン屋で紹介したように、危機を語る総理ではなく、希望を語る大統領の国の書物ですが、可能性を追求する文化と、日本人の得意な物事を極めようとする文化が上手く融合した傑作が、Dr. Michio Kakuなのかもしれません。

PS明日以降少々相場についてUPする予定です。とりあえずバルチック海運指数をウォッチ下さい。
http://www.dryships.com/index.cfm?get=report
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