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政治経済軍事外交、書評に自然科学・哲学・聖地巡礼・田園都市ライフ、脳の外部記憶媒体としてこのブログを利用しています。2020/11/30以前はGoogle検索でキーワードを入れると常に上位にありましたが、日本のトランプ大統領デモを紹介した記事が米国でバズって以降検索アルゴリズムから排除され検索ヒットされにくい状態です。是非ブックマークをお願いします。このブログをご訪問していただいた方の知識や感性として共有できれば幸せに思います。

タグ:銀行


またもや奇襲!黒田日銀総裁が就任後3度目の緩和策をマーケット予想に反して、29日発表した。日銀は金融政策決定会合を開き、民間金融機関が日銀に預けている当座預金の金利をマイナスにする追加金融緩和の実施を決めた。委員の賛成5、反対4の薄氷の決定だったという。

予想外のマイナス金利の発表にマーケットは一時580円高した後マイナスになり、引け値では+476.85円の 17,518.30円で引けた。

私は、マイナス金利の発表を知った瞬間このマイナス金利は直観としてこれは悪手だ!違うだろう!切り札を切るのが早すぎる!目先マーケットは底打ちして自力反発できる、このタイミングではなく、中国経済がもっと悲惨な状況で日本に悪影響が出た時に切るべき札だと・・・・思った。一時600円近く上がったマーケットに強く違和感を感じた。

しかし、黒田日銀総裁のマーケットを出し抜くセンスは抜群である!

焦点:日銀マイナス金利、不透明な経路 残る外部環境次第の構図
【ロイター】田巻 一彦 2016年 01月 29日 20:55

[東京 29日 ロイター] - 日銀がマイナス金利の採用に踏み切った。マーケットは具体的な効果のイメージをつかみかねているようだが、ドル/円JPY=EBSが円安になったのを見て、これまでの黒田バズーカ1や2と同方向の円安・株高効果があると判断したようだ。

黒田東彦総裁の「賭け」は今回も成功したが、手放しの楽観はできない。中長期的な効果の程度や副作用が読めないためだ。「未体験ゾーン」での日銀のチャレンジが始まった。 

<マイナス金利は円安>

黒田総裁や日銀幹部は「マイナス金利付き量的・質的金融緩和(QQE)」の発表後にドル/円が120円後半にシフトし、日経平均.N225が1万7500円台を回復して引け、安どしたのではないだろうか。

日銀にとって初のマイナス金利導入は、市場関係者にとっても「わからないことだらけ」(国内金融機関の関係者)というイメージで、発表直後の日経平均は前日比600円近い上昇から200円超の下落まで大幅に変動した。

ただ、外為市場で「マイナス金利は円安」(別の国内金融機関の関係者)との見方が広がり、120円後半まで円安が進んだことで「円安は株高」という見慣れた構図に乗り、株が買い戻された流れができたようだ。

<不透明な当座預金から流出するマネーの行方>

年初から顕在化したリスクオフ心理の顕在化による株安・円高の流れがせき止められ、「予想外」のマイナス金利は、当面の市場安定化に大きな作用を及ぼした格好だ。

ただ、この効果が持続するのかどうか──。その点は29日夜の段階でははっきりしない。金融政策に詳しい複数のBOJウオッチャーは、マイナス金利の実体経済に及ぼす波及効果の具体的な説明が、この日の黒田総裁の会見でなかったことを指摘する。

黒田総裁は「マイナス金利は、イールドカーブの起点としてさまざまな金利に影響を与える」と指摘。イールドカーブ全体を押し下げることで、経済にプラスの影響を与えるとの考え方を繰り返し強調した。

だが、マイナス金利を嫌がって銀行が当座預金から引き出したマネーがどういう経路でどのようなシフトをした結果、最終的に設備投資の増加から需給ギャップの好転となって物価を押し上げるという具体的なイメージの提示はなかった。

<さえないECBの実績>

先の国内銀行の関係者は「ECB(欧州中央銀行)が先行してマイナス金利を導入したが、ユーロ圏の景気が目立って回復し、物価が目標の2%に向って動き出してはいない。逆にかろうじてデフレに陥ることをかろうじて防いでいる印象だ」と語る。

また、米連邦準備理事会(FRB)が3月利上げを断念した場合、ドル高/円安方向への圧力が弱まり、マイナス金利導入後のドル/円が、120円近辺を中心にしたレンジ取引になる可能性も捨て切れない。

そのケースでは、日本企業の業績上振れ期待がかなりはく落し、昨年末に期待されていた日経平均2万2000円回復と言った株高シナリオの現実性が低下する可能性が高まる。

<長期金利マイナス、重大なメッセージ>

この日の会見で、黒田総裁は中国など新興国経済の不透明感の強まりで、企業や個人のデフレマインド転換の遅延リスクの高まりに対して対応したとの見解を示した。

今後、不測の事態が発生し、さらにインフレ期待を押し下げるような混乱やリスク資産、原油価格などの下落があれば、追加緩和に踏み切る可能性があるだろう。

黒田総裁は「3つの次元の緩和手段を駆使する」と明言した。マイナス金利の幅が、次第に大きくなる展開もありうる。

そのケースでは、地域金融機関の経営にかなりの圧力がかかるなどの副作用が、顕在化するリスクがある。

しかし、それとは別にマイナス金利付き量的・質的緩和(QQE)を強化していくと、史上初めて長期金利(10年最長期国債利回り)がマイナスになるという事態も、全くないとは言えない状況が生まれかねない。

長期金利マイナスとなれば、国は国債を発行する分だけ収入を得ることになり、財政規律のはなはだしい「弛緩」を招くことになる。

何より、長期金利のマイナスは、日本国内に「収益を稼ぐ場所がない」ことを意味し、長期化すれば「日本経済の死」を意味することにもなりかねない。

長期金利がマイナスになる前に、物価を2%まで押し上げることが求められていると言えるだろう。

そのためには、潜在成長力を何としても引き上げることが必要だが、日銀の試算では0.2%台にとどまっている。成長戦略がなかなか結果を出すところまで言っていないことを示すのではないか。

政府も「清水の舞台」から飛び降りるような決断で、マイナス金利を生かす成長パッケージを打ち出すべきだ。政府・日銀のマクロ政策は、「正念場」を迎えている。
単純に考えれば、マーケットにプラスだろう。マイナス金利は円安⇒企業業績上昇⇒株高。マイナス金利で国債などで運用している銀行資金が、国債投資から企業融資が増え設備投資、住宅投資が増え景気が上向く。消費者もマイナス金利下では明日まで貯蓄して資産が目減りするより、今すぐ支出しようとするため消費を押し上げるはず。

そんな単純な話ではないことは、小学生ではないのだから誰も信用しない。
第一、銀行は融資したくとも、企業の資金需要があるわけではないのだから、そう簡単に企業融資が増えるわけがない。また、国債利回りと足並みをそろえて投資や年金基金の収益率が低下するため、消費者は不十分な年金を補うため、通常よりも貯蓄を増やさざるを得なくなる可能性がある。高齢化が急速に進む日本において、消費はさらに減り、結果として景気は一段と減速、ソブリン債需要が高まり、中銀による国債買い入れ・紙幣増刷が増え、利息がほとんどつかない証券の需要は一段と増す。悪循環に陥る可能性が高いのではないか!

マイナス金利は、円を調達通貨として他の通貨で運用する円キャリートレードが増えるので円安要因ではあが、現在の世界の金融市場環境は中国経済の崩壊が顕著で明らかにリスクオフ局面だ!この局面で、いくら低金利の通貨であっても、それを売ろうという動きは続きにくい。中国経済崩壊のリスクオフ局面では金利が低くても安全資産の国債を買う動きが助長されるので、マイナス金利の効果はかなり限定的と思う。

マイナス金利=円安という単純な構図ではない。為替に関して亀岡裕次氏の予想が最も信頼がおけると私は思っていますが、どうやら亀岡氏も私と同意見のようである。

コラム:マイナス金利でも円安は続かない=亀岡裕次氏
【ロイター】2016年 01月 29日 18:37 亀岡裕次大和証券チーフ為替アナリスト

[東京 29日] - 日銀金融政策決定会合でマイナス金利導入が決定された。これを受け、日本の金利低下と株高が進むとともに、1ドル=121円台へと急速に円安が進行した。

日銀は、「世界の金融市場が不安定な動きをしているために物価の基調に悪影響が及ぶリスクが増している」として、物価目標2%の達成時期を2016年度後半頃から17年度前半頃へと先送りした。

「マイナス金利付き量的・質的金融緩和の導入」とされた今回の決定は、日銀当座預金を3つの階層に分割し、1)これまで積み上げた既往残高については「基礎残高」として従来通りプラス0.1%を適用、2)所要準備額に相当する残高などは「マクロ加算残高」としてゼロ%を適用、3)これらを上回る部分は「政策金利残高」としマイナス0.1%の金利を適用するという内容である。

<マイナス金利が国債買い入れをさらに困難にするリスク>

賛成5、反対4の僅差での決定だったことからもわかるように、この政策はプラスとマイナスの両面を併せ持つ。

プラス効果は、短期金融市場の無担保コールレートや債券市場の利回りなど市場金利の低下が見込まれることだ。一方のマイナス効果は、収益を圧迫される金融機関が超過準備ではなく現金や国債の保有を増やそうとするために、日銀の国債買い入れが円滑に進みにくくなることである。日銀は長期国債買い入れの下限金利を設けずにマイナス0.1%を下回る金利での買い入れも行うとしているが、量的緩和がこれまでに比べて進みにくくなるリスクがあるわけだ。

そもそも、日銀が国債買い入れペースをさらに増額する余地が低下していたからこそ、マイナス金利という新たな政策導入に踏み切ったのだろう。日銀の資産買い入れにより、日銀が保有する国債などの政府債務残高は15年11月時点で前年同月に比べ90兆円増加している一方で、民間が保有する残高は56兆円減少している。

日銀の国債等保有比率は前年同月よりも8%ポイント上昇し、30%に接近している。このペースのままなら、16年末に37%、17年末に45%に達することになる。財政ファイナンスの様相を強め、国債市場の流動性が低下しているなか、日銀は国債買い入れのペースをさらに大幅に増額しにくい状況にある。

<金融機関の収益に与える影響は欧州よりも大きい>

日銀の国債買い入れにより「中央銀行が供給する通貨」であるマネタリーベースは年間80兆円程度のペースで増加し、15年12月に346兆円に達したが、そのうち246兆円が日銀当座預金であり、流通現金は100兆円である。

日銀当座預金のうち所要準備を超える超過準備の238兆円に0.1%の利息が付されている。この付利は、08年10月末に「資金供給円滑化のための手段」として導入されたものであるが、いわば日銀による金融機関への補助金のようなものになっている。

欧州中銀(ECB)が政策金利の下限金利である中銀預金金利を15年12月にマイナス0.3%に引き下げた際には、ユーロ圏の短期金融市場で金融機関が融通し合う翌日物金利(EONIA)が連動するように低下し、国債金利にも低下圧力が働いた。

ただし、日銀当座預金の積み上がりとともに日本のマネタリーベースの対名目国内総生産(GDP)比率は70%近くへと上昇しており、20%前後にある欧米の比率をはるかに上回る水準にある。日本は経済に対する超過準備の規模が欧米に比べて圧倒的に大きいため、付利の低下が金融機関の収益に与えるマイナスの影響も大きい。

それを考慮して、日銀は既往の超過準備に対する金利はプラス0.1%に据え置いたわけだが、金融機関が日銀の長期国債買い入れオペに応じて国債を売って新たに超過準備を保有すれば、0.1%の利息を日銀に対して支払わなければならなくなる。金融機関は、マイナス0.1%よりも金利の高い国債を保有する方が得策と考えやすいので、日銀オペに応じる動きは減りやすいだろう。

少なくとも多くの長期国債利回りがマイナス0.1%以下へと低下するまでは、そうした動きが続きやすいはずだ。金利が低下したからリスク性資産を買う動きが強まるとは限らないだろうし、金利が低くても安全資産の国債を買う動きが助長されやすいだろう。

<金利低下がリスクオンや通貨安を招くとは限らない>

今回のマイナス金利導入は、日本の市場金利低下という点では、円を調達通貨とした取引(円キャリートレード)を増やす要因であり、円安要因ではある。しかし、世界の金融市場環境がリスクオンではなくリスクオフに傾いている局面においては、いくら低金利の通貨であっても、それを売ろうという動きは続きにくい。

むしろ、高金利通貨を売って低金利通貨を買おうという動きになりやすい。ECBが中銀預金金利のマイナス幅を拡大させても、必ずしもユーロ安(ドル高)が進んでこなかったのも、同じ理由である。日銀がマイナス金利を導入しても、量的緩和ペースが強まるのではなく弱まるようであれば、リスクオンの株高や円安には傾きにくいだろう。

米国政府はドル高を懸念して日本の過度な金融緩和依存に警鐘を鳴らしている。それでも、日銀の追加緩和がリスクオン効果をもたらすのであれば、円安効果だけではなく、ドル売り・新興国通貨買いを誘発することで実効為替ベースのドル安効果を期待できる。株式市場の安定にもつながるので、米国は日銀の追加緩和を容認できるだろう。

しかし、リスクオン効果が乏しく、リスクオフの円高やドル高を反転させることが期待しがたいのであれば、米国政府は、マイナス金利幅を拡大させるなどの日銀の追加緩和策に批判的となるだろう。

また、日銀がマイナス金利幅を拡大することはできても、マイナス金利を導入したことによって量的緩和をペースアップすることが難しくなったと市場が判断する可能性は十分にある。

さらに言えば、将来的に日銀が量的緩和ペースを縮小する(テーパリング)局面で市場への悪影響が広がらないよう、金融市場調節の操作目標を再び量(マネタリーベース)から質(金利)へ戻す布石とみなされる可能性すらあるだろう。

市場が日銀量的緩和の限界を察するにつれて、円安効果は減殺されていくのではないか。マイナス金利導入により円安基調が続くとは考えるべきではないだろう。

*亀岡裕次氏は、大和証券の金融市場調査部部長・チーフ為替アナリスト。東京工業大学大学院修士課程修了後、大和証券に入社し、大和総研や大和証券キャピタル・マーケッツを経て、2012年4月より現職。
2012年夏ECBは初のマイナス金利を導入した。その結果はどうだったか?
結果は芳しくない。

なによりも、悪手だと思ったのは、バズーカ砲にはもう弾が無いという印象をのこしたことではないだろうか?弾切れでもう後がない!



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インターネット上の仮想通貨ビットコインの世界最大級の取引所「マウントゴックス」(東京都渋谷区)が取引を停止した問題で、同社は28日、東京地裁に民事再生法の適用を申請し受理された。不正アクセスによりビットコインが失われたとしており、流動負債総額は約65億円で債務超過の状況だという。

会見を開いたマルク・カルプレス社長や代理人弁護士によると、2月初めごろから、システムのバグ(プログラムの欠陥)により不正アクセスが相次ぎ、正常に完了しない取引が増加。その後、同社と顧客分の計85万ビットコイン(約114億6千万円)のほぼすべてが失われたことが確認されたという。

同社は「預かり金の総額と、預かり金を管理する金融機関への預金残高の総額に多額の齟齬(そご)がある」と説明しており、預金残高が最大約28億円不足しているとしている。利用者への弁済のめどは立っていない。

同社は、ビットコインが不正アクセスで盗まれた可能性が高いとして捜査当局への刑事告訴を検討している。カルプレス社長は「ご迷惑をおかけして本当に申し訳ありません」と謝罪。代理人によると、辞任の意向を示しているという。

同社のサイトは日本時間の2月25日昼ごろ、アクセス不能な状態となり、利用者に不安が広がっていた。

同社は、問い合わせに対応するコールセンター((電)03・4588・3921、月~金曜日の午前10時~午後5時)を設置した。
今回問題となったビットコインは人類が文明を積み重ねてきた貨幣の進化型である。そもそも貨幣とは何かと考えさせられるニュースである。
日本人は正月に神社仏閣に初詣に参拝するが、その際、ケガレを祓い清めるために神社で賽銭を投げる。日本語で「支払い」という言葉は「し・祓う」に通じ、「清算」という言葉は清めの意味を持つ。さらに貨幣とは、他者の霊から自分や自分の家族を守る清めの御幣、つまり呪力を持った「弊=ふだ」を意味する。
http://www.mint.go.jp/wp-content/uploads/resources/htdocs/plant/img/newexhibition3_5.jpg日本で最初に使用された貨幣は、富本銭(ふほんせん)といい、683年頃に日本で最初に鋳造され、この貨幣は実際に流通したのではなく、たんなる厭勝銭(えんしょうせん:まじない用に使われる銭)として使われたと推定されている。
http://www.bk.mufg.jp/csr/contribution/kids/gallery/imgs/nenpyo1_pic2.jpgなぜなら、和銅開珎は「ワドウカイチン」とも「ワドウカイホウ」と読まれる。和同は、日本製の銅という意味で間違いが、開珎の「珎」のは珍めずらしい、もしくは寶という意味である。故に、日本の銅で最初の宝を開いたという意味からしても富本銭は流通していなかった。故に日本最初の通貨富本銭は呪術用であった。通貨とは宗教的なものであった一つの証拠かもしれない。
貨幣はもともと物資の交換に伴う不便を取り除くための代替物が、交換に用いられるようになった。これを物品貨幣(自然貨幣)または原始貨幣と呼び、貝殻や石など装飾品や儀礼的呪術的なものも見られるが、その背景に宗教的意義を持つ場合が少なくない。貨幣は人為的に鋳造されるようになると、形而上の概念である富を呪術的に形あるものにした意味合いも最初から含んでいたのであろう。古代においては全く価値体系の違うモノとも交換を可能にする貨幣に対して、異界(あの世)との仲立ちなども可能であるとする宗教的な意味を持たせると考えたのかもしれない。三途の川の渡し賃として6文銭を棺に入れたと言う古い慣習、古い寺院跡の発掘の際に古銭が併せて出土される事実など、貨幣と宗教は切り離せない。
貨幣は銅や金銀の価値がその価値の裏付けがあった。やがて、最初は金の預かり証が金の代価をとなり、その金の預かり証が通貨として流通しはじめ、それが紙幣が発行されるようになった。だがやがて実際の金の保有量と発行量がアンバランスとなり、金との交換停止(ニクソンショック)となり、ショック後は、発行元の国家の信用がその裏付けとなった。
通貨は電子マネーとなり遂には国家の管理をうけないビットコインへと進化してしまった。国家と言う封印を解かれた貨幣はその呪われた本性を現した。
宗教と貨幣は本質的に同じなのだ!
貨幣が価値を持つのは、誰もがそれを貨幣と信じて疑わないからだ!
1万円札に価値があるのは、特殊な紙やインキが使われているからではない。私たちが、福沢諭吉の似顔絵が描かれた紙切れに1万円の価値があるとする幻想を皆で抱く宗教を信じているからだ。皆が価値があると思えば価値がある。1万円札は所詮福沢諭吉を印刷した紙切れであるし、米ドルに至っては無限に印刷している。しかし、ただの紙切れではなく、裏に国家の信用が刷ってある。だが、ビットコインは国家の担保がついていない。今回のビットコインのように、何の担保がない通貨もどきがある日突然消えてなくなっても何等不思議ではない。
従来の金融・通貨制度は、巨額の資金を投じて規制され、政府が最終的な責任を負っているが、それでも絶対確実には程遠い。ビットコインが機能不全を起こすことは、このほど公表された2008年の米連邦準備理事会(FRB)議事録をみても明らかだ。しかし、高度なソフトウエアのアルゴリズムに基づく制度も含めて、通貨の進化型であるともいえよう。
だが、ビットコインは制度として完全ではないうえに、責任の所在が無い。ところが不思議なことに未だにビットコインは盛んに他の取引所で取引されている・・・・
ビットコインと銀行の預金通帳に打ち出された電子データは本質的には大差はないのではあるが。大事なのは、実体のないものに価値を認める信仰心だ。貨幣経済とは、貨幣を神様と崇める宗教である。だからビットコインはある種の新興宗教かもしれない。
 神様の姿をこの目で見ることができないのと同様に、貨幣の実在を客観的に証明することもできない。その為宗教では壮麗な神社仏閣カテドラルを建設し、そこに神様がおられるような施設を作るのである。紙切れの神様の方は中央銀行を作り異国の紙と交換できる仕組みも作った。これに対しビットコインの神様には信じ込ませるだけのお社が無い、これじゃこの信仰も長続きしにくい・・・・
ビットコインという新興宗教の教祖が、「私が神であることは神である私が知っている」と述べるのと同じ理屈である。なんの根拠もないが、信じるのはその人の勝手だ。
 貨幣制度は共同幻想によって支えられている。貨幣にとらわれるのは、夢や幻にとらわれるのと同じだ。社会や世界は幻想でしかないが、私たちはそこでしか生きられない。
だが、今回のビットコイン騒動はどうしても納得できないことがある。400億円分のビットコインが盗まれたそうだが、仕組みが納得ができない。
そこで少々勉強の為参考サイトをコピペしました。

ゼロから学ぶ「ビットコインの仕組み」
話題のビットコインとは?

[サンフランシスコ 25日 ロイター] -東京を拠点とする、仮想通貨ビットコインの主要取引所Mt.Gox(マウント・ゴックス)が25日、取引を一時停止したことを受け、ビットコインに対する投資家や利用者の不安が広がっている。

以下に、ビットコインの価値や供給量、どのように使用されているかなどをまとめた。

<ビットコインとは>

2009年からネット上で流通し始めた仮想通貨。ビットコインの確認や取引履歴の記録などは、複雑な演算問題を解く複数コンピュータのネットワークで行われる。通貨の供給量を管理する中央銀行のようなものは存在しない。価値はビットコインに対する信頼度によって決まる。

<どの程度の価格変動があるか>

ビットコインの普及に伴い、ネット取引所大手ビットスタンプで1年前1ビットコイン=30ドル程度だったが、昨年12月には1100ドルまで高騰した。ただ、資金洗浄など不正取引に使われるとの懸念などで下落し続け、25日には約530ドルだった。ビットコインの価値は、取引所によっても大きく差がある。

<ビットコインの利用・保管>

オーバーストック・ドット・コムなど一部のオンライン小売で、決済時に使用できる。ビットコインは固有の鍵と一緒に、バーチャルの財布に保存される。財布はビットスタンプなどの取引所に、オンライン、オフラインの状態で保管することができる。

<どのように発行されるか>

ビットコインの発行は、ユーザーが高度な演算問題を解く「採掘(mining)」という作業などを通して行われる。ブロックチェイン・ドット・インフォによると、流通開始時から約1240万ビットコイン(62億ドル相当)が採掘された。

Mt.Goxはどのようにしてコインを盗まれたのか?(サイバー攻撃の解説) 大石哲之

Mt.Goxがサイバー攻撃をうけて、保有するビットコインの大半を失ったという噂がされている。どうやらこれは本当のことのようである。コインの盗難にあったのだ。

さて、このサイバー攻撃の内容についてだが、簡単に説明しておく。

正確には、Transaction mutabilityという問題だ。

簡単にいうと、このバグを突くと、ビットコインが正しくおくられたのに、送った側からみると、あたかも送られてないように見せかけることができる。

これを使うと、相手をだますことが出来る。

例えば私が犯罪者で、Mt.Goxからビットコインを盗もうとする。

まず、私はMt.Goxの口座から、自分のビットコインを、自分の財布に送金する。これ自体はたんなる預けていた自分のコインの引き出しにすぎない。

ここで、わたしはその引き出しトランザクションに手を加える。

すると、送金は成功しているのに、Mt.Gox側からみると、送金が失敗したようにみえてしまうのだ。

そこで、私はMt.Goxに通知する。

「取引がうまく承認されなかったみたいです(実際こういうことはたまにある)。届いてないので、もう一回おくってもらえないでしょうか?」

Mt.Goxは、もう一回送る。実際は届いているのに。

「おかしいですね。今度もとどいてないです。もうっかいやってみてください」

そして3回めの送金を行う。

これを繰り返す。実際の送金はおこなわれているのに、相手は送金失敗とおもっているから、彼らは残高がある限りまた送金を繰り返してくれる。

そして、問題に気づいた時、Mt.Goxの口座はからっぽだ。

しかし、なぜGoxはこのような手口に引っかかったのか。

ひとつは、Goxの財布ソフトウェアがこの問題に対処しなかったことだ。Transaction mutability自体は2011年頃に、ビットコインの開発者によって問題がされ、注意するように呼びかけがなされた。他の財布は概ねこの問題に対処したが、しかし、Goxはこの問題を放置した。

財布ソフトを修正していれば、この不正なトランザクション自体を正しく検出できたはずだが、彼らはそれを行わず、不正なトランザクションを認識することができなかった。

次に、それでも、原理的には、再送金を行わなければ、このような問題は発生しないはずだ。しかし、Goxのシステムは、これを確認せずに、自動的に再送金を行なっていた模様だ。

さらにそれでも、もし顧客のビットコインが顧客別に分別管理されていれば、顧客の残高以上のものは引き出せない。しかし、Goxでは、顧客のコインはまとめられプールして管理されていた。

さらに、それでも、引き出しシステムが自動的にアクセスできるオンライン上のビットコインプールはごく少量にとどめるのが普通だ。そのようなオンラインにあるコインはホットウォレットとよぶ。それとは別に大半のコインは、ネットとは切り離された場所に、外部からアクセス出来ない形で保管するのだ常識だ(コールドウォレット)。Goxのコールドウォレットは実質的には完全にオフラインではなかったようだ。

このような何十にもわたるミスが原因である。ビットコインコミュニティは、Mt.Goxのずさんなシステムとその管理体制を強い口調で非難している。

本件は、ビットコインの暗号やハッシュ関数といったアルゴリズムが破られた関わる問題ではないため、その点は区別して記述したほうがよいだろう。

<テクニカル>

ビットコインのシステムでは、送金したい人が送金トランザクションをつくり、それをネットワーク全体に通知する。採掘者はその送金を過去のデータと照らし合わせ、二重使用がないかをチェックして承認する。

送金者が送金データ2回をネットワークに流してしまうことはよくおこっており、その場合2重使用として検出され、最初の送金が有効になり、後のほうは弾かれて無効になる。過去の2重使用が承認されたことはない。

Transaction mutabilityを突くと、同じ送金データをコピーして、別の送金IDを付与することができるのが大きな違いだ。ただ、その場合でも、採掘により、2重支払いは検出される。しかし、採掘者は、ここが重要だが、オリジナルの送金取引ではなく、コピーされたほうを承認してしまうのだ。そして、オリジナルの送金取引は、送金できなかったという形で送金者にエラーが戻ってくる。

正しい財布の実装であれば、このエラーを検出し、どの送金が正しくなされ、どれが失敗したのかをチェックすることができる。mt.Goxの財布はこれが判別できなかった。

<注>

なお、Transaction mutabilityに関するバグfixはすでにMt.goxでおこなわれたようだ。そしてこのバグfixの過程で、かれらは始めて失われたコインの総額を計算することができ、顧客のコインがすべて失われたという結論に至ったと推測される。

なお、現在、関係者の掲示板などでは、mt.Goxのコインの盗難は、Transaction mutabilityだけではなく、もっとずさんなMt.Goxのシステムに、もっとずさんなレベルのセキュリティーホールがあったという噂もでている。これについては、いずれ判明するとおもわれる。

要は顧客のビットコインが顧客別に分別管理されていれば、顧客の残高以上のものは引き出せない。しかし、Goxでは、顧客のコインはまとめられプールして管理されていた。 分別管理されていないと!!これじゃ今回の騒動は起こるべきして起こったのかもしれない。今回の騒動が実際には、ビットコインの成長過程で起こり得る「必然」の1つであるかもしれない。
まず、ビットコインの仕組みを少し説明します。

ビットコインの取引、たとえば、AさんからBさんに1コイン支払ったというようなものは、取引として記録されます。これはリアルタイムで、たとえばこんなところから見ることができます。なんとビットコインを介した取引は丸裸。すべての取引がこうしてネット上でリアルタイムで参照できるんです。

さて、このリンクには、「未承認の取引」ってなってます。そう、ビットコインの取引は、承認されてはじめて大丈夫だと確認される。それまでは、二重支払があったり、もしくはニセや改ざんした取引だったりするかもしれない。

この承認作業というのを、いろんなひとが競争してやっています。これが「採掘」の実際のすがたです。この作業にかかるコンピューターパワーの見返りとして、承認作業をしたひとにたいして、一定のビットコインが与えられる(新規に生成され、承認作業をしたひとのものになる)というわけです。

そして、ではこの承認作業というのは何をしているのか?

これが予想を超える変なものでした。

http://nomad-ken.com/wp-content/uploads/2013/12/7dd4c3f74f006b34bb1d70d7adebd54e.png

ビットコインの取引は、少ないときは100、多い時は1000といった単位でまとめられて、ブロックという単位をなして記録されます。

このブロックごとにまとめられた取引記録に番号がつけられ、チェーン上につながって、取引記録全体として、保管されます。これは過去のすべての取引を記録した元帳のようなものです。

承認作業とは、承認済みの元帳に、(未承認の)あたらしい取引記録のブロックをつなげて追加していく作業です。

ブロックを元帳の末尾に正しくつなぐためには、つなぐための「キー」となる値をみつけなくてはいけません。そのキーを見つけるには高速なコンピューターをつかってとても時間がかかるのですが、いったんそのキーがみつかれば、iphoneでも簡単にそれが正しいということを検証できます。なので、ビットコインの参加者はだれもが、それが正当な取引であることを確認できます。

採掘とは、具体的には、この「キー」の値を見つけることです。

問題は、このつなげるためのキーをみつけるのに時間がかかるのです。

技術的にはこういうことです。

ハッシュ関数 (直前ブロックの情報,  新ブロックの取引記録,  nonce) →  ハッシュ値

まず、承認済み元帳の末尾のブロックにある情報を得ます。そして、付け加えたい新ブロックにふくまれる取引をまとめた情報にします。さらに、nonceとよばれる32ビットの任意の値、この3つを、ハッシュ関数というものにいれて、256桁の値を得ます。これがハッシュ値と呼ばれるものです。ハッシュ関数は、ビットコインではSHA256を二重にして使っています。

さて、このとき生成されたハッシュ値をみるのですが、この値がある値以下になるまで、nonceを変えて試行錯誤するのです。ある値以下というのが分かりにくければ、こうも言い換えられます。この値は256桁の値ですが、その先頭にゼロがたくさんならぶような値をがえられるとOKということです。具体的に現在の状況では、先頭にゼロが16個並ぶようなハッシュ値が得られるnonceを見つけたとき、それでブロックをつないでいいという決まりになってます。

ハッシュ値をつくって、先頭にゼロが16個ならぶというのは、とんでもなく低い確率です。しかし、それができるまで、ひたすらnonceの値をランダムに取って、ハッシュ関数にいれて、ゼロが16個並ぶかどうかをためしまくります。

ひたすらです。

この試行錯誤の早さが、採掘の早さとよばれ、○○メガハッシュ/s とかで話題になってるわけです。

これが採掘者が実際にやっていることです。はれて、適切なnonceの値がみつかり、生成したハッシュ値にゼロがたくさんならんだら、それが正解です。それを見つけたひと(毎ブロック先着1名のみ)は、新しく取引の記録のブロックを、以前のブロックに正当につなげることができます。そして、新しくビットコインが生成され、それをもらえます。そして、そのハッシュ値が、過去のブロックの情報を含み、ブロック同士をつなげるkeyの役割をします。

このkeyをみつけるのは、ブロック毎に1名です。なので、みんな競争して見つけあいをしています。これが発掘競争といわれるものです。

なぜ、こんなことをしているかというと、これがビットコインのシステムが、分散的に、取引の改ざんを防いているシステムの根幹なのです。ビットコインのアイデアは、この部分が肝だといえましょう。

このような作業には、時間がかかります。当てずっぽうにハッシュの計算をひたすら試して、あたりをひくまで、全世界でスパコン何台分もの、計算をやってためしているのですから。

もし、悪意のあるひとが、取引記録を改ざんしようとしたら、過去の改竄にあわせて辻褄があうように、このkeyも改竄しないといけません。しかし、このkeyを探すのはとても時間がかかるため、改竄者は、容易にはこのkeyを改竄できないのです。しかも、keyは連鎖しているので、改竄した部分以降のkeyを全部改竄しないといけない。

改竄者がkeyを改竄するために再計算する時間と、正規の人(つまり全世界の採掘者)が正しいkeyをみつけるのと、どっちが早いかという競争になります。全世界のひとが参加している発掘者のコンピューターパワーには、改竄者はとうてい追いつかないという形になるのです。これがbitコインの安全を担保する仕組みです。
(略)
Mt.Gox(マウント・ゴックス)社は、全世界のスパコンを何台も動かさないと改竄できないと、安全性に安心しきっていたようだ。だが、ビットコインの暗号やハッシュ関数といったアルゴリズムが破られた関わる問題ではなく、比較的単純な手口でビットコインの存在を消し去ったようだ。
略)
コイン発行数の上限があるのはどういう仕組み?発掘できなくなったら、取引もできなくなっちゃうの?

といった疑問があがっていました。今回は、そのあたり、ビットコインの上限と発掘の関係について理解していることを書いてみたいとおもいます。

・ビットコインの総量は2100万コインと予め決められている

・現在はそのうちの1200万枚が発掘済み

・ビットコインほ採掘量は、年々減っていき、発掘難易度は増している

というのが一般的な解説だとおもうのですが、これでは意味不明だとおもいますので、極力わかりやすく解説します。

○ビットコインの発掘とは?                         
さて、ビットコインの発掘とは実際はなにをしているのか?という記事をよんでいただいたかたにはわかるとおもいますが、発掘というのは、実際には取引記録の承認作業のことです。

さらに具体的にいうと、ブロックという取引記録が100~1000個ふくまれたものを、過去から綿々とつなぐ唯一ビットコイン元帳に、正しく記帳してあげる作業のことです。(ビットコイン用語では「ブロックチェーンに新ブロックを追加する」といいますが、わかりやすく「元帳に記帳」と表現しました)

これを記帳するには、計算量の多い不毛な問題を総当り式で解かねばならず、その正解をみつけたひとが、取引記録に記帳ができます。その記帳に成功したひとが、報酬としてビットコインを新規に生成して受け取るのです。これが発掘といわれるものです。(くわしくは前回の記事をお読みください)。

(略)
Mt.Goxの現状まとめ(2/26)
大石氏の解説でようやくビットコイン問題を理解したような気がする・・・
本当はよくわからないのだが・・・
2007年に起きた擬似通貨「円天」事件とは
健康商品販売会社「エル・アンド・ジー(L&G)」は「100万円で年利36%」をうたい文句に多額の出資金を募り、2007年1月から利息払いを現金から疑似通貨「円天」に変えたが、資金繰りが悪化、円天での配当も止まった。円天とは会員が振り込んだ現金に応じて発行するポイントのようなもの。円天市場と称して全国の高級ホテルなどで食料品から宝石類までが出品され「円天」で取引された。「使っても減らない通貨」などと売り込み、電子マネーにも似た手法でインターネット販売も宣伝した。この詐欺まがいの商法に全国で主婦らを中心に約5万人がだまされ、同社が集めた金は1000億円を超すと見られる。警視庁は詐欺容疑も含め出資法違反(不特定多数から資金を預かることを禁じた預かり金の禁止)で強制捜査に着手した。 

国策としてビットコインと円の親和性を強調し基軸通貨化する案

 現在中国バブルの崩壊が囁かれている。世界経済はリーマン・ショック以上の混乱に見舞われる可能性も否定できない。オバマが米国の覇権を放棄し、米ドルによる基軸通貨体制が崩壊した場合、既存通貨への信頼をなくし、政府からの追及を怖れる世界の富裕層は、資金の出所の追跡が困難であり、しかも「聖性」を有するビットコインに流れる可能性を有している。ビットコインは流通量に上限がある。その性質は貨幣よりむしろ金(ゴールド)に近く、現状のままでは新しい基軸通貨になるのは難しい。
ビットコインの利便性向上の観点から潤沢な流動資産を有する日本円が利用される可能性がある。
ところでなぜ、ビットコイン最大の取引所マウントゴックス社が渋谷にあったのか?誰しも少々驚いたと思う。日本にあった理由がビットコインの発明者とされる謎の人物がサトシ・ナカモト(中本哲史)という日本人名を名乗っているのが日本にある理由であったからかもしれない。だが、日本にある理由はドル次の基軸通貨は円ビットコインになると考えて設立されたからかもしれない。
どんな既存機関も信用できないため、ビットコインは信用できるというパラドックスを心から愛するビットコインユーザーは少ないながら存在するのだが、マウントゴックス社の破綻はビットコイン2.0として発展する重要なステップであるかもしれない。
ちなみに日本通貨の歴史においては和同開珎にはじまった、皇朝十二銭以降、朝廷は貨幣の発行を停止し、11世紀前期からはもっぱら絹が代用貨幣として用いられる時期が続いた。画期的なビットコインも信頼を失い管理者に管理能力がなければ、皇朝十二銭以降の日本の通貨のようにビットコインは暫く存在しなくなるかもしれません。
当局の規制を受けないで、ベンチャーキャピタルの支援を受けた資本力のある企業が、「信頼と責任」や「包括的な消費者保護」と約束するだけでは限界がある。ビットコイン2.0に脱皮するにはある程度の国家や中央銀行の規制を受け入れるべきかもしれない。
 もし、ここで日本政府がわずか400億円出資して、マウントゴックス社を日銀傘下の会社で再生させビットコインを救済したならば、次の基軸通貨は日本円となる可能性がおおいにあるのではないか?安倍総理と黒田日銀総裁は、ビットコインに影響力を持つ可能性を是非検討してみては如何であろうか?

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[東京 25日 ロイター] アジア開発銀行(ADB)の黒田東彦総裁が次期日銀総裁に就任するとの観測が強まり、円安・株高・債券高の「安倍相場」が再び進行している。同氏持論の大胆な金融緩和が歓迎されている格好だ。

海外は円安誘導策に神経質になっており、黒田氏の豊富な国際金融人脈と経験を活かし、海外からの円安批判を抑える手腕に期待が高まっている。ただあくまで期待先行の動きであり、売買一巡後、東京市場は一服気味だ。

<日米欧のコントラスト>

金融政策の方向性に関し、日本と欧米とのコントラストが際立つ可能性が強まってきた。欧州中央銀行(ECB)が期間3年流動性供給オペ(LTRO)の早期返済を受け入れる一方、FOMC(米連邦公開市場委員会)の議事録では早期の緩和縮小を視野に入れるメンバーが多かったことが判明。26─27日のバーナンキ米連邦準備理事会(FRB)議長の議会証言では、QE3(量的緩和第三弾)に対するスタンスに変化があるか、注目が集まっている。景気回復がシナリオ通りに進むという前提付きだが、市場としても「出口戦略を徐々に意識せざるを得なくなってくる」(邦銀)状況だ。

一方、政府が次期日銀総裁にを起用する方針を固めたと複数のメディアで報じられた黒田ADB総裁は、大胆な金融緩和が持論だ。同氏は、今月11日、ロイターなどの記者団に対して、「日本国内に日銀が買うことができる金融資産は何百兆円もある」として金融緩和の手段は豊富にあるとの持論をあらためて強調している。副総裁候補に挙がっている学習院大学の岩田規久男氏も「リフレ派」の代表的な経済学者だ。観測報道について市場では「安倍晋三首相の意向を汲んだ強力な金融緩和路線を想起させる人事だ」(岡三証券の債券シニア・ストラテジスト、鈴木誠氏)との受け止めが多い。

国債など資産を大量に購入する金融緩和策は、あくまで日本のデフレを解消するためであると主張しても、欧米が「出口」方向に舵を切るかもしれないと市場がみているなかで、日本だけが大規模な金融緩和を実施すれば、想定以上に円安が進む可能性がある。一方、円安が急速に進めば、海外からの批判が強まる可能性があるが、海外の視線を気にして金融緩和が小規模にとどまれば、市場や国民の「デフレマインド」を変えることは難しい。大胆な金融緩和によるデフレ脱却と同時に、国際社会への丁寧な説明が求められる中で、市場では黒田氏の豊富な国際経験と人脈に期待している。

三菱東京UFJ銀行シニアマーケットエコノミストの鈴木敏之氏は「副総裁候補として名前の挙がっている中曽宏日銀理事も国際金融界で尊敬を集めており、黒田氏とともに日本の金融緩和政策を国際社会にうまく説明していくことが期待される」と話している。

<国債買い入れ増額でも効果ありとの見方>

外為市場で一時、期待感が高まっていた日銀による「外債購入」は、岩田一政元日銀副総裁の名前が各種報道で挙がっていないことだけでなく、為替誘導を目的とした金融緩和は行わないとの20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議での合意を経て、実施は難しくなったという見方が多い。現在、新日銀執行部の緩和策として最も予想が多い国債の買い入れ増額は、これまでの緩和路線との違いを打ち出しにくいが、方法次第では強いアピールも可能だとの市場の声もある。

マネックス証券チーフ・エコノミストの村上尚己氏は「予想される政策としては、対象年限長期化による長期国債の買い入れ増額が中心になるのではないか。FRB(米連邦準備理事会)に遜色ない規模とスピードであれば、外債購入などがなくても、市場は評価し、円安が進む」との見方を示す。また日本の金融緩和の必要性をうまく海外に説明できれば、欧米の金融緩和路線の変化の兆しもあって、従来型の緩和策であっても大きな効果を上げることができる可能性もある。

円安を好感し、日経平均は一時200円を超える上昇となり、昨年来高値を更新した。三菱UFJモルガン・スタンレー証券投資ストラテジストの三浦誠一氏は、日銀正・副総裁人事に関し「国会同意人事であるため、簡単に決着しない可能性もあるが、確定すれば3―4月にかけて海外勢の日本株に対する評価が高まりそうだ。少なくとも円高には振れにくくなる。銘柄によっては上値追いの材料になる」との見方を示している。

<財政規律への対応が課題>

ただ、あくまで期待先行の動きであり、週明けの東京市場では売買一巡後は一服感が強くなっている。イタリア総選挙には不透明感が強いほか、バーナンキ米連邦準備理事会(FRB)議長の議会証言で「出口」示唆があった場合、ドル高・円安要因だが、流動性縮小への懸念からリスクオフムードが強まる可能性がある。リスクオフが強まれば日本株にとっても円安効果は小さくなる。

財政規律への対応も新日銀執行部の課題だ。リフレ派が多くなれば、財政ファイナンスへの懸念も強まる。日銀による国債買い入れは基金で12月末までに44兆円、輪番オペでは年間21.6兆円の予定であり、すでに相当な規模となっている。

円債市場では、10年長期金利は昨年12月12日以来となる0.7%ちょうどに低下するなど財政規律弛緩への懸念は少なくとも足元のマーケットには出ていない。しかし、みずほ総研常務の高田創氏は「金融緩和はインフレ期待を生み出す初動手段だ。当面は低金利が続くだろう。しかし、いずれ景気が良くなれば金利は上昇しやすくなる。経常黒字を確保し続けるのと同時に、急ピッチな金利上昇を招かないような国債管理政策が、より重要になる」と警鐘を鳴らす。大胆な金融緩和と同時に財政規律へのコミットも日銀新執行部に求められている。

(ロイターニュース 伊賀大記;編集 佐々木美和)
黒田東彦・アジア開発銀行総裁(ADB)は、元財務官で、Mr円と呼ばれた榊原英資氏の後任として1999年~2003年まで活躍した。私にとって黒田氏はADBの総裁というより榊原英資氏の後任というイメージがつよい。現役の国際金融サークルで活躍中で、榊原氏や白川氏以上に日本の金融政策の「対外的な顔」としての情報発信力が期待されている。国際会議の場でいかに日本のこうした政策が世界経済にも貢献するかを主要国、そして新興国に対して説明することが、黒田氏に期待される役割だ。
黒田氏はかねてより、日銀の資産買い入れ拡大の余地が大きいことを指摘してきた。今年1月の討論会で同氏は「(日銀は)物価上昇率2%の明確な物価目標を掲げ、あらゆる手段で限界を設けず(金融緩和を)やるべき」と強調。こうした発言を踏まえると、日銀が買い入れる資産の規模と種類の拡大をめぐる議論に拍車がかかりそうだ。ただ、従来からの政策手法からいきなり「異次元の緩和」に切り替えることはハードルが高い。日本のリスク資産の市場規模は小さく、大規模な緩和にはどうしても国債市場を活用せざるをない。また、「4月公表の日銀短観は大幅に改善が期待され、今後の景気改善の局面で緩和拡大は説明がつかない。
いちどは有力な総裁候補として浮上した武藤敏郎・元日銀副総裁と比べ、黒田氏の場合は、財政再建と金融政策のバランスを不安視する向きも少なくない。武藤氏は財務省主計畑の出身。アベノミクスによる財政拡大と金融緩和拡大が、日銀による財政ファインナンスと受け止められないようにする配慮や、財務省との国債管理政策の協調が期待されている。

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佐々木融 JPモルガン・チェース銀行 債券為替調査部長

[東京 21日 ロイター] 今、為替市場では安倍晋三・自民党総裁に対する注目がかなり大きくなっている。海外の同僚や顧客からは、「総選挙の何日後に安倍氏は首相に就任するのか」「新政権発足後の何日後に日銀法は改正されると思うか」「安倍氏の経済ブレーンは誰なのか」といった質問を頻繁に受ける。今後総選挙が近づくにつれ、さらにこうした質問が増えそうだ。為替市場でここまで日本の政治に注目が集まるのも久しぶりのことだ。

11月に入ってから、安倍氏は日銀の金融政策に対して積極的な発言を繰り返している。中にはやや行き過ぎた発言もあるが、このように日銀に対して執拗なプレッシャーをかける姿勢を見て、海外勢を中心に、円に対して弱気な見方が強まり、円売りポジションも相当程度積み上がっていると見られる。大手ヘッジファンドでポートフォリオマネージャをしている知人が、先日ニューヨークでの夕食会で、「円に対して強気か弱気かでアンケートをとりたい」と声を上げたところ、「そんな質問は愚問だ。85円か90円か、どこまで円安が進むと思うかでアンケートをとろう」と言われたそうだ。つまり、「全員が円に対して弱気なのは当たり前」という前提である。

安倍氏自身が本気で為替相場を円安に誘導するために日銀にプレッシャーをかけているのかどうかは定かではないが、同氏が主張するような金融政策をたとえ日銀に行わせることができても、少なくとも為替相場が中期的に円安方向に動くことはないだろう。

実際に物価上昇率が2%まで上昇したら為替相場は円安になるだろうが、1%を目途にしていても日本の10年国債金利は0.7%台である。つまり、市場は金融政策でデフレが解消できるとは全く信じていない。こうした状況で「2%を目標にする」と言っても、影響がない状況に変わりはないだろう。

率直に言って、日本がデフレを脱却するために必要なのは、金融緩和によって金融システムに溢れている資金を実体経済に流す、財政政策、構造改革、規制緩和、税制改革といった政府の施策である。こうした施策を政府が本腰を入れて行わないのであれば、いくら日銀が金融システムに資金を供給してもインフレにはならないだろう。

ちなみに、日銀は今でも無制限の緩和を行っているようなものである。日銀は2011年以降の約2年間でバランスシートの規模を対国内総生産(GDP)比27%から33%まで6%ポイント拡大した。一方、米連邦準備理事会(FRB)は17%から19%の2%ポイントの拡大にとどまっている。それでもドル円相場は11年初めとほぼ同レベルで推移しており、円安にはなっていない。

現在発表されている双方の金融政策をもとに13年末の状況を推計すると、日銀のバランスシートは対GDP比40%前後まで膨らむ一方、無制限にモーゲージ担保証券(MBS)を購入するとしているFRBのバランスシートは20%強程度にしかならず、日銀のバランスシートの規模はFRBの倍近くなることが予想されている。

名目金利がゼロの状況下で、中央銀行がいくら国債を購入しても、供給される資金は銀行システムの中にとどまり実体経済には届かない。日銀が民間金融機関から国債を購入すると、民間金融機関は国債を日銀に引き渡す一方、民間金融機関の当座預金には売却代金が日銀から振り込まれる。しかし、民間金融機関は特に流動性に困っているわけではないので、当座預金に振り込まれた資金をそのまま積んでおくか、再び国債で運用するしか選択肢がない。

時折、この資金を使って銀行が外債を買ったり、外貨建てローンを増やすのではないかといった思惑が聞かれるが、銀行は負債のほとんどが元本保証の預金なので、為替リスクを伴った形で多額の外債投資を行うことはない。こんな政策を繰り返していても、景気に対するプラスの効果もないし、為替相場への影響も全くないと言っていい。

<「最強と最弱」の両極端な動きを繰り返す円>

そもそも、最近は当局者が市場の反応を気にしながら政策を行うことが多いように思える。日本の通貨である円は主要通貨の中でも極端な動きをする特殊な通貨である。主要通貨(円、米ドル、ユーロ、英ポンド、スイスフラン、スウェーデン・クローナ、ノルウェー・クローネ、加ドル、豪ドル、ニュージーランド・ドルの10通貨)の年間の騰落率を見ると、円は08年には最も強い通貨となった後、09年は最も弱い通貨となり、10年、11年は再び最も強い通貨となった。そして、12年は今のところ最も弱い通貨となっている。つまり、過去4年連続で円は主要通貨の中で「最強または最弱通貨」になるという両極端な動きをしている。そして、今年の円は年初来最弱通貨となっているため、このままだと記録を5年連続に伸ばすことになりそうだ。

円が極端に動く背景には、金利が極めて低水準である中で、金融市場の規模が大きく、資金調達も容易で、かつ個人や投資家が投資に向ける資金を大量に保有しているという国内事情がある。そのため、世界経済の状況が改善すると、円が投資先の通貨に対して売られ易くなる一方、日本人は250兆円もの多額の純資産を海外に保有しているため、何か日本経済・世界経済を不安定にさせることが発生し、リスクを避けようという気持ちが高まると、資金が日本に戻ってきて、巨額の円買いが発生してしまう。このようなダイナミズムで動いている巨大な市場を動かそうとしたり、短期的にマーケットがどちらに動くかを気にしながら政策を行っていたら、本当に実行しなければならない政策を見失うことになるだろう。

自民党の日本経済再生本部が11月16日に公表した「中間とりまとめ(骨子)」では、「新しい成長戦略の立案・実施、金融緩和、規制改革、有効需要の創出など、あらゆる政策手段を導入して名目3%以上の経済成長を目指す」と記している。また、21日に発表された同党の政権公約でも法人税の引き下げ、外資誘致へ金融特区の創設などが盛り込まれている。つまり、金融政策にだけ責任を押し付けているわけではなく、政治もデフレ脱却のために行動することを考えている。

金融政策に関して発言をすれば手っ取り早くマーケットが動き、効果が出たように見えてしまうが、実体が変わらないならマーケットは元に戻る。本当に実体を変えるために必要なのは、自民党自身が示しているように「新しい成長戦略の立案・実施、規制改革、有効需要の創出」である。金融政策によってマーケットにお金は溢れている。実体を変えるために本当に必要なことによりフォーカスして欲しい。
   自民党の安倍総裁は「政権をとったら、2~3%のインフレ(物価上昇率)目標を設定し、無制限に金融を緩和する」「建設国債は日銀に全部買ってもらう」などと発言している。 それに対して日本銀行の白川方明総裁は、物価上昇の目標設定など、自民党の安倍総裁が唱える「大胆な金融緩和」について、「経済や財政に悪影響を与える。現実的ではない」などと否定的な考えを示している。

白川総裁は「国債の買い入れについては、IMFが発展途上国においても中央銀行が行ってはならない項目の最上位にある。通貨発行の権限を有する中央銀行が国債引き受けやこれに類似した行為をすると、通貨発行に歯止めがきかなくなり、さまざまな障害が生じる」と指摘している。白川総裁は国債の直接引き受けに対し明確に反対した。

   フィナンシャル・タイムズ紙は、野田首相の「よいしょ記事:自殺行為の解散・総選挙でも尊敬集める野田首相」を掲載している。だが、FT紙の英国では、1992年からインフレ目標を導入しており、英国経済の成長に大きな貢献があったとされているからだ。ワシントンポストとかNYタイムス、FTの社説は第二次世界大戦前と論調が変らない、日本が日本の国益を主張することに対しては容赦なく非難し、日本の国益を害することに対しては歓迎論調である。今回石原維新の会代表に対しては『「第3極」を目指して手を握るナショナリストたち』と手厳しい。

安倍総裁の「無制限買入」に対し「ハイパーインフレになる」、「建設国債の日銀引受」に対し「財政規律を守らない、日銀引き受けは禁じ手」の反論が、白川方明・日銀総裁らからもあり、FT誌に限らず日経新聞、日欧米各メディアも一斉に同じ論調だ。

だが、建設国債買い入れ発言には、市場でオペを通じて行うことを述べたもので、直接引き受けを言ったわけではないとやや後退した発言に訂正後退している。
だが、金融政策だけではデフレを克服できないとし財政政策として200兆円規模の大型公共事業を提案するほか、日本経済がデフレ脱却に向かっていないと判断した場合には、8月に合意された消費税率の引き上げ延期を検討する考えを明らかにした。これは評価すべきと思う。

安倍総裁は円安誘導策についても言及、市場介入に消極的な姿勢を示した。介入の効果は薄く、これまで効果的でなかったと述べた。そこで円安誘導に対して日銀の国債「無制限買入」についてインフレ目標を達成するまでの間、無制限買入という意味であって、インフレ目標を突破してまでも金融緩和するはずないときちんと主張すべきだ。インフレ目標を設定している国ではハイパーインフレになっていない。

安倍総裁は経済にそれほど詳しくないのでしかたがないが・・・今回も安倍総裁も裏では消費税を増税したい財務省が糸をひいているようにしか思えない。
3%の成長をしなければ消費税増税法案は施行されない・・・
日銀引受が禁じ手であるというのは誤りである。確かにハイパーインフレを経験したドイツなどの強い意向でECB(欧州中央銀行)は禁止規定があるが、その他中央銀行の国債引受についてはFRB(米連邦準備制度)、英国のBOEは禁止規定がなく前例はあるが今やる必要はないというスタンスだ。中央銀行の国債引受は国際的に禁じ手という意見は教科書的には正解かもしれないが、建前に過ぎない。

今年度も借換債17兆円の日銀引受が行われている。借換債も建設国債を含む新発債も、条件は同じで市場では混在して取引されており、両者の区別はない。財政規律の観点から、今年度であれば日銀引受は30兆円の枠になっている。仮に建設国債5兆円を全額日銀引受としても、借換債17兆円と合わせ22兆円なので、財政規律の観点では何の問題もない。法改正なしで、若干予算修正すればできうる話だ。

日銀引受と日銀の独立に対し過剰に反応している。「戦前の日銀国債引受から戦後ハイパーインフレ」との誤った連想からだ。戦前の日銀引受は1930年代前半だ。戦後のハイパーインフレとは10年以上の間があるし、30年代後半のインフレ率は高くない。戦争で生産設備が壊滅的な打撃を受け、モノ不足でハイパーインフレになった。ハイパーインフレと日銀の国債引受は関係ない。歴史は年代を入れて正しく理解すべきだ。

冷静に考えてみれば、インフレ目標を設定している国ではハイパーインフレになっていない。仮に建設国債の日銀引受であっても、財政法の観点からいえば問題ない程度だ。2012年度発行された国債は174兆円うち建設国債は5兆円にすぎない。

日銀法の改正について「日銀法改正も視野に」とは、言っているが「日銀の独立性はきちんと確保していく」とも言っており「日銀に対して緊張感を持てということだ」というのが安倍政権の考え方だろう。

円高是正策で「官民協調外債ファンド」を創設し、基金が外債を購入することなどを検討する方針が選挙公約に盛り込まれた。資金供給手段としての外債購入とはいえ、海外からは為替介入と映る。安倍総裁発言に対しマーケットは過剰に反応している、過大な期待を織り込みだしているので、実際自民党中心の政権が出来た場合、安倍政権が期待通りでなければすぐにマーケットは失望に変質してしまうのだ。

安倍発言が無くとも、日本の経常収支が遂に赤字となり、シェールガス/オイルでエネルギー大国へ復活を果たす米国・・・自然体でも円は歴史的な高値から円安になるだろう。

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遂に三井住友銀がゴールドマンサックスに出資した。Japanese Bank will be Back!
とりあえずニュース素材を保存
三井住友銀、米ゴールドマンに2000億円規模を出資へ
 三井住友銀行が米証券首位のゴールドマン・サックスに2000億円規模を出資する方向で最終調整に入ったことが24日、明らかになった。
 米証券会社に対しては、三菱UFJフィナンシャル・グループが米証券大手のモルガン・スタンレーへ最大9000億円の出資を決め、野村ホールディングスもリーマン・ブラザーズのアジア太平洋、欧州・中東部門の買収を決めた。相次ぐ日本の大手金融機関の米大手金融機関への出資で邦銀の存在感がさらに高まりそうだ。
 ゴールドマンは23日、75億ドル(約7900億円)の増資計画を発表した。このうち、著名な投資家のウォーレン・バフェット氏が率いる投資会社が、優先株50億ドルを引き受け、残り25億ドル(約2600億円)は普通株による公募増資を行う計画だ。このうち、三井住友銀は1000億~2000億円程度を引き受け、出資比率は最大で数%程度になるとみられる。さらにバフェット氏の投資会社は、50億ドル相当の普通株を購入できる権利を得ており、最終的な増資規模は125億ドル(約1兆3000億円)まで膨らむ可能性がある。
 ゴールドマンが増資に踏み切るのは、銀行持ち株会社への移行を決めたことで、金融当局の規制をクリアするため、財務体質を強化する必要があるからだ。金融不安に揺れる米金融市場でさらに信用力を高める狙いもある。
 三井住友銀は2003年、ゴールドマンから優先株による出資を受けたり、投資銀行業務などで提携するなど親密な関係にある。1980年代には、旧住友銀行がゴールドマン株を12・5%保有する筆頭株主だった。その後不良債権処理のために全株を売却した経緯があった。三井住友銀は今回の出資で、海外での企業の合併・買収(M&A)業務を拡充する足がかりを得たい考えだ。
(2008年9月24日14時47分  読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/news/20080924-OYT1T00456.htm
三菱UFJ、モルガンに出資 金融の世界再編、日本勢参入 
 世界的な金融再編劇に日本の金融機関も相次ぎ加わる。三菱UFJフィナンシャル・グループは22日、米証券大手モルガン・スタンレーの第三者割当増資に応じ、最大20%出資して筆頭株主になると発表した。出資額は9000億円規模と、海外金融機関を対象にしたM&A(合併・買収)では過去最大となる見通し。野村ホールディングスも同日、経営破綻した米リーマン・ブラザーズのアジア部門の買収で基本合意した。

 モルガンが巨額増資によって生き残りを目指す方針を固めたことで、今後は米証券最大手ゴールドマン・サックスの対応に焦点が移る。大手邦銀では三井住友フィナンシャルグループがゴールドマンと歴史的に親密な関係にあり、両社の対応に注目が集まりそうだ。 (07:00) 
http://www.nikkei.co.jp/news/keizai/20080924NT003Y26622092008.html
溜池通信 
かんべえの不規則発言
<9月23日>(火)
○三菱UFJがモルガンスタンレーに9000億円を投じて最大20%の株式を取得。そうかと思えば、野村證券がリーマンブラザーズのアジア太平洋部門、さらには欧州部門も買収の見通し。溜池通信の最新号で「和製ハゲタカよ出でよ」と書いたのに、さっそく反応してくれたみたいで、ちょっとうれしい気がしています。

○これは何か書かなきゃ、と思ったら、ぐっちーさんがもう書いていた。って、当たり前か。それに付け加えることはあまりない。それにしても、去年のうちに出動してしまった産油国や中国のSWFの投資が失敗に終わり、様子見をしていた日本勢にチャンスが回ってきたというのは、怪我の功名というか何というか。昨年暮れに中国投資公司はモルガンスタンレーに50億ドルを投資したが、今度はMUFGが9000億円を投じて最大の株主に躍り出る。最初のストライクを見送ったのは正解だったということになります。

○その点では、「MUFGは最後においしいところを持って行きますか」というこのコメントが秀逸でした。「無傷の日本」が優位性を発揮した、という解説がされていますけど、それにしたって際どい差だったんだよ、とのご指摘。変に国粋的になったり、「ジャパンマネーの復活」みたいな騒ぎ方をするのは止めたほうがよさそうです。ちなみに「紅茶のあとで」さんは、英国でお勉強中だとのこと。面白い記事を期待しております。

○もっとも、この投資が成功するかどうかは分かりません。現在のアメリカの金融業界は、不良債権買取についての公的資金投入の仕組みが出来つつある段階で、ただし7000億ドルという金額があんまり大きいので(軍事予算よりも大きい!)、議会は案の定モメている。仮にこの法案が成立したとしても、「経営健全化のための」強制的な資本注入の仕組みはアメリカにはない。日本も1998年にそこで躓いた。ということで、もうひと波乱あっても全然不思議ではない。しみじみ、日本がたどった道のりと似ている。

○そうかと思うと、山崎元さんが「投資銀行ビジネスモデルの弱点」というエントリーの中で、投資銀行の問題点とは「個人の成功報酬制度をとっているために、リスクが拡大しやすいこと」と明快に指摘している。これは面白かった。ゴールドマンとモルガンは、「会社に長く居る方が得になる給与体系になっている」という話を聞いたことがありますが、これは社員が「後は野と慣れ山となれ」と思わないように仕向ける仕組みなのでしょう。

○さて、そういう投資銀行へ、日本の金融機関が手を出して大丈夫か、という意見は当然あるだろう。あるいは、「アメリカのそういうやり方が限界に来ているときに、なぜ今さら日本の銀行が手を貸すのか」という批判も、すでに誰かが言っていそうである(そーゆーことを言いそうな顔ぶれも、目に浮かぶなあ)。

○投資銀行というビジネスモデルは破綻したから、皆さん一緒に商業銀行に回帰しましょう。BIS規制を守って、中央銀行の言いつけを守って、低い利回りで満足しましょうよ、というのは、分からないではない。喩えていえば、「肉食動物を絶滅させて、草食動物だけの平和なジャングルを作りましょうよ」と言っているようなもので、日本のマスコミ的には一定の支持を受けそうなアイデアである。が、生態系としてはそれでは成り立たないだろうし、肉食動物がいなくなることでジャングルは貴重な何かを失うことだろう。

○そんなわけで、ワシ的には「和製ハゲタカ」を応援したい。少なくとも、「やっぱり駄目だったか」という姿は見たくない。ジャパンマネー1500兆円は、国内市場にとどまっている限り大きくは稼げないのだから、外に向かって雄飛するしかないではないか。
http://tameike.net/comments.htm#new
溜池通信Vol400 「特集:2つのセプテンバーサプライズ」より
「和製ハゲタカ」への期待
日本の前例が教えてくれるもうひとつの教訓は、こういうときには「ハゲタカ」が必要
だと言うことである。長銀や日債銀が破綻した際には、米国のファンドが荒稼ぎをした。
「瑕疵担保責任」という特異な契約方法に、立腹した日本人は少なくなかっただろう。し
かし、誰かがリスクマネーを供給しなかったら、その後の再生はもっと手間取ったはずで
ある。極論すれば、火事を起こしたときは、火事場泥棒が来てくれないと焼け跡の整地が
できないのである。
ところが今回の場合、ハゲタカのご本尊ともいうべき米国の証券会社が火事になってい
る。欧州の金融機関も大きく傷ついており、このままでは誰もリスクマネーの出し手がな
い恐れがある。産油国や新興国のSWF(政府系ファンド)も、ほとんどが昨年のうちに出
動して大きな痛手を負っている。
本物のハゲタカやハイエナが、自然界の生態系の中で重要な役割を果たしているのと同
様に、「ハゲタカ・ファンド」は金融の生態系を保つために必要な存在である。日本では
「ハゲタカは存在それ自体が悪」ということになって、ほとんど絶滅危機品種となってい
るが、それでは金融界の新陳代謝が進まない。サブプライムの被害が少ない日本こそ、「ハ
ゲタカ」を出す余裕がある。それは日本の金融業を鍛える機会でもあるし、同時に世界の
金融危機の克服を早めることにもつながると思うのだがどうだろうか。
http://tameike.net/pdfs8/tame400.PDF

中年金融マン グッチーさんの金持ちまっしぐら
前途多難 2008/09/23
金曜日大幅に下がったニューヨークダウなんですけどね、相変わらず日本ではわかちゃいない記事だらけです。今日は天気もいいし、絶好のひなたぼっこびよりなんですけどね~・・・・ 
で、昨日の書き込みをもう一度。 
投資銀行を廃業して通常の商業銀行になり、その一部業務として投資銀行を行い、従って経営はFRBの傘下に入る。それはアメリカが世界に誇る直接金融、資本市場による自由かつ競合的な資金調達を間接金融より優位にしてきた世界の終焉を意味する。 銀行による預金の保有はその保全を前提にするため、レバレッジや自己資本比率など、様々な制約を受けることになる。それを監視するのがFRBだ。 
そりゃー、そのトップ2がリスクウェートで汲汲とするんだから株なんてほんと大変。日本の銀行の資金証券部の方はリスクウェートのせいでどれだけ株が持ちにくいか、体験済みでいらっしゃいましょう。この分を差し引けばたぶんダウやS&Pそのものの水準訂正、というか普通に存在する価格そのものが大幅に下方修正されるでしょう。 
最終的に日本みたいに外人7割みたいな状態で12000円位で修練するのか、具体的な数字は分からないけどね、それだけの構造変化は捉えなければなりません。
それでも株は目に見えるからいいんですが、みなさまの目に触れにくい社債は大変なことになると思いますよ。「US コーポレート」と呼ばれる世界最大の社債市場はまさに投資銀行ワールドで彼らによって支えられた市場。だからこそこれだけの企業がアメリカには育ったわけですね。しかし、ここはまさにリスクウェート100%の世界、今の銀行のルールだと、ものによっては200%、300%の世界になるので、従来のようには行かないのでしょうね。
GMやフォードなど、特に格付けの低い事業会社のファイナンスはえらく苦労するだろうな、と思います。これが原因で倒産する事業会社も続出すると思われます。 
これまでのアメリカですと、ここがチャンスとばかりに新興の社債引受専門証券会社、みたいなものが生まれてくるのですが、そのあたりのダイナミズムがまだ残っているのか、個人的には注目しています。マイケル・ミルケンの復活も・・・・あったりするでしょうか。
http://blog.goo.ne.jp/kitanotakeshi55/d/20080923

とりあえず、以上を読んだ上で私のコメントを読んで下さい。(執筆中)
            ↓
ゴールドマンへの三井住友BKの出資のニュース、結局読売の勇み足で、この記事の続きを書きかけたがボツにした(9月27日訂正追記)
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